IPDSエラーリカバリー:回復不能な問題

リカバリー不能な問題が発生すると、InfoPrint Managerソフトウェアまたはプリンターソフトウェアは機能を停止するか、相互通信できなくなります。リカバリー不能エラーには、サーバーシステムクラッシュ、ソフトウェアコアダンプ、プリンターアボート、電源障害、または重大なネットワーク問題などがあります。

エラーが発生すると、InfoPrint Managerソフトウェアは、プリンターから現行ターミナルカウンター状況情報が取得できなくなります。この場合は、InfoPrint Managerは有効なターミナルカウンターの最終セットを受け取ってから印刷されたページ数とジョブを決定できません。InfoPrint Managerは、プリンターからすべてのページがスタックされたと報告された場合だけジョブの完了を認識します。ほとんどの場合は、InfoPrint Managerがプリンター確認通知を最後に受け取ってからリカバリー不能エラーが発生するまでの間に、ジョブページの一部が印刷されます。

ジョブは未完了であると認識されるため、問題が解決してInfoPrint Managerソフトウェアとプリンターが再度稼働して通信したときに先頭から印刷を開始します。

ただし、実行依頼者またはオペレーターがジョブに始めから印刷を開始させたくない場合、これらのジョブ内の文書について印刷を開始する場所を変更する方法があります。文章オブジェクトpage-select属性はジョブが再処理される前に、変更できます。この属性により、実行依頼者は、ジョブ内の各文書についてページ範囲 (最初から最後まで) を指定できます。この方法により、実行依頼者またはオペレーターは、問題が解決された後で印刷されるページを制御できます。

別の方法で印刷開始箇所を変更するには、ジョブが再処理される前に、sheet-rangeジョブ属性を設定します。この属性により、実行依頼者は、ジョブ全体を対象にシート範囲 (最初から最後まで) を指定できます。この方法で、実行依頼者またはオペレーターは、問題が解決された後で印刷されるシートを制御できます。

エラーのタイプおよびネットワーク構成によっては、InfoPrint Manager に即時に報告されないエラーがあります。この場合は、オペレーターは、実宛先オブジェクトにpdshutdownコマンドを発行できます。このコマンドは、プリンターとの通信を試みずに機能します。InfoPrint Manager は、プリンターで一部がスタックされているジョブにチェックポイントを設定し、最後の有効な確認通知からの端末カウンターを使用して、チェックポイントをどのジョブのどのページに設定するかを決定します。小さいack-interval値を使用すると、大きいack-interval値より最新のターミナルカウンターのセットを使用してチェックポイントを設定できます。ジョブは、そのチェックポイントより後で再開できます。

いくつかのリカバリー不能エラーは InfoPrint Manager ソフトウェアに即時に報告され、実宛先オブジェクト (プリンター) は使用不可にされます。この場合は、pdshutdownコマンドを発行できないため、チェックポイントが取得できなくなります。InfoPrint Manager は、自動チェックポイント機能を実行しません。