RICOH ProcessDirector の AFP リソース

Advanced Function Presentation (AFP) ファイルを表示または印刷するとき、あるいは行データジョブを AFP に変換するときに、RICOH ProcessDirector ではオーバーレイ、ページセグメント、およびフォントなどの AFP リソースへの参照が頻繁に行われます。リソースがジョブとともにインラインで送信された場合は、RICOH ProcessDirector で、そのインラインリソースが使用されます。これらのリソースがジョブとともにインラインで送信されない場合、RICOH ProcessDirector は、ジョブを正しく表示、印刷、または変換できるように、これらのリソースを検出するシステム上の場所を認識している必要があります。

リソースライブラリーには、リソースアクセステーブル (RAT) を使用するライブラリーと使用しないライブラリーの 2 種類があります。リソースアクセステーブルはリソースライブラリーの索引です。索引は参照先になるライブラリーにファイルとして格納されます。カラー管理リソース (CMR) およびデータオブジェクトは、RAT を使用するリソースライブラリーに格納する必要があります。書式定義、ページ定義、オーバーレイなどの他のリソースは、RAT を使用しないリソースライブラリーに格納できます。

リソースが存在するネットワーク内のシステムに RICOH ProcessDirector がアクセスできる場合は、そのシステムに保管されているリソースを使用するように RICOH ProcessDirector を構成できます。ただし、すべてのリソースを、RICOH ProcessDirector 1 次コンピューター上のデフォルトリソースディレクトリーへ移動することをお勧めします。そのディレクトリーに保管することにより、すべての RICOH ProcessDirector コンポーネント (別のコンピューターにインストールするアプリケーション/2 次サーバーを含む) が、追加構成なしでリソースを検出できます。

デフォルトのリソースディレクトリーは /aiw/aiw1/resources (Linux) または C:\aiw\aiw1\resources (Windows) です。 RICOH ProcessDirector は、更新時にこのディレクトリーを変更しないので、更新をインストールするときにリソースを再ロードする必要がありません。

ファイルをデフォルトディレクトリーへ移動する最も簡単な方法は、FTP を使用する方法です。使用するサブディレクトリーを/aiw/aiw1/resources(Linux)またはC:\aiw\aiw1\resources(Windows)の下に作成し、FTPクライアントを使用してリソースをそのサブディレクトリーに移動します。ファイルはテキストとしてではなく、必ずバイナリーデータとして転送してください。リソースをデフォルトディレクトリーへ移動したくない場合は、システム上に別のディレクトリーを作成し、代わりにその位置へリソースを FTP 転送できます。

    注意:
  • RICOH ProcessDirector は、/usr/lpp/psf/reslib (Linux) または C:\Program Files (x86)\Ricoh\PSF\reslib (Windows) 内でリソースを検索しますが、リソースをそこへ保管することはお勧めしません。そのリソースファイルと同じ名前のリソースファイルが提供されると、そのリソースファイルを上書きする可能性があるためです。

リソースを 1 次コンピューターに移動できない場合は、リソースをそのままの位置に残しておきます。

  • Linux では、1 次コンピューター上のディレクトリーを対象コンピューターに NFS マウントします。このオプションを行うには、NFS サーバーと、各種ベンダーから入手可能なクライアントソフトウェアをインストールします。
  • Windows では、コンピューター上のフォルダーとリソースを、1 次コンピューターのネットワークドライブとしてマッピングします。このオプションを使用するには、RICOH ProcessDirector が始動するときにネットワークドライブをマップするように RICOH ProcessDirector を構成します。Windows コンピューターでのネットワークドライブのマッピングについては、RICOH ProcessDirector インフォメーションセンターを参照してください。
リソースをそのままの位置に残すことの主な欠点は、リソースがリトリーブされるときに、システムにより大量のネットワークトラフィックが生成されることです。リソースの検索に必要なトラフィックが増加して時間がかかるようになると、プリンターのパフォーマンスが低下する可能性があります。

Windows 上の InfoPrint Manager から Linux 上の RICOH ProcessDirector へ移行する際、Linux では大/小文字が区別されることに注意してください。この結果、RICOH ProcessDirector は、印刷ジョブで指定された大/小文字でリソース名を探します。Windows では大/小文字が区別されないため、InfoPrint Manager で印刷されるジョブは、Windows にある実際のリソースとは異なる大/小文字でリソースを参照する可能性があります。WindowsシステムからLinuxへリソースをコピーする場合は、ジョブで指定されたリソース名と大文字/小文字が一致していることを確認してください。

印刷または変換のステップが、1 次コンピューターではなく 2 次コンピューターで実行されるように構成されている場合は、リソースが含まれているディレクトリーをその 2 次コンピューターで使用できるようにする必要があります。デフォルトでは、RICOH ProcessDirector/aiw/aiw1/resources (Linux) または C:\aiw\aiw1\resources (Windows) ディレクトリーを 1 次コンピューターから 2 次コンピューターにマウントします。他のディレクトリーを使用してリソースを保管する場合は、同様に 2 次コンピューターをそのディレクトリーへ直接 NFS マウントしなければならないことがあります。

TransformJobIntoPDF ステップテンプレートを基にしたステップを使用し、使用する RICOH AFPからPDF 変換の書式定義を指定する場合、RICOH ProcessDirector Transform および InfoPrint Transform Manager は、AFP リソースがインストールされているパスの下位のディレクトリー reslib にあるリソースのみを検索することに注意してください。これらは、他の RICOH ProcessDirector ステップに指定する AFP リソースパスを使用しません。RICOH ProcessDirector で指定した名前の書式定義が reslib ディレクトリーにあっても、RICOH ProcessDirector がアクセスする AFP リソースパスにある書式と異なる場合、RICOH ProcessDirector でファイルを表示した結果は、RICOH AFPからPDF 変換の出力を印刷した結果とは異なる場合があります。

リソースを保管する場所を決定して、そのリソースを移動するか、または適切なディレクトリーをマウントした後、RICOH ProcessDirector がそのリソースの位置を識別できるようにする必要があります。