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RICOH InfoPrint Manager™ for Windows

1 RICOH InfoPrint Manager for Windows

この情報はInfoPrint Manager for Windows バージョン4.13.1に適用されます。

このインフォメーションセンターには、基本製品および機能のインストール、設定、使用に関する情報を含む、InfoPrint Manager製品ライブラリーが含まれています。ほとんどの情報は、PDFとHTMLの両方の形式で提供されています。

注意: PDFバージョンを新しいタブで開くには、下のリストでブックタイトルの後にあるPDFリンクをクリックしてください。

このタブでHTML形式のトピックやブックを開くには、以下の操作を行います。

  • 目次から読みたいトピックを探し、タイトルをクリックします。
  • 以下のリストで、ブックタイトルの後にあるHTMLリンクをクリックします。

  • InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド PDF HTML
  • InfoPrint Manager for Windows:スタートガイド PDF HTML
  • InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド PDF HTML
  • InfoPrint Manager:用語集 PDF HTML

1.1 プランニングガイド

1.1.1 はじめに

1.1.1.1 重要

適用される法律で認められる最大限の範囲において、本製品の故障、文書やデータの損失、本製品および付属の使用説明書の使用または不使用に起因するいかなる損害に対しても、メーカーは責任を負いません。

必ず、重要な文書やデータは、常にコピーするか、バックアップを作成してください。お客様の操作ミスや本ソフトウェアの不具合により、文書やデータが消去される場合があります。また、コンピューターウィルス、ワーム、その他の有害なソフトウェアに対する保護対策は、お客様の責任において講じてください。

本製品を使用してお客様が作成した文書や、お客様が実行したデータの結果については、いかなる場合もメーカーは責任を負いません。

1.1.1.2 本書に関する注意事項

  • 本書に掲載されているイラストや説明は、製品の改良や変更により、お客様の製品のものとは異なる場合があります。
  • 本書の内容は、予告なく変更されることがあります。
  • 本書のいかなる部分も、供給者の事前の同意なしに、いかなる形式においても複製、複製、複製、修正、または引用することはできません。
  • 本書では、ディレクトリーパスの参照は、デフォルトパスのみが示されています。InfoPrint Managerやその一部のコンポーネントを別のドライブなど別の場所にインストールした場合、それに応じてパスを調整する必要があります。

    たとえば、Windowsオペレーティングシステムを実行しているコンピューターのD:ドライブにInfoPrint Managerをインストールする場合は、ディレクトリーパスのC:D:に置き換えてください。

1.1.1.3 使用説明書とヘルプの紹介

本書には、RICOH InfoPrint Manager for AIX、Linux、およびWindowsバージョン4.13(プログラム番号5648-F40)に関する情報が記載されています。

本書には、InfoPrint Managerの概要と製品に関するインストールと構成の情報が記載されています。

使用説明書

以下の取扱説明書があります。

InfoPrint Managerについては、以下の文書を参照してください。
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド、G550-1071
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイド、G550-1072
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド、G550-1073
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:プランニングガイド、G550-20262
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:スタートガイド、G550-20263
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:操作ガイド、G550-20264
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX and Linux:構成および調整ガイド、S550-1062
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:プランニングガイド、G550-1060
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:スタートガイド、G550-1061
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:操作ガイド、G550-1066
  • RICOH InfoPrint Manager:高可用性ガイドライン、G550-20261
  • RICOH InfoPrint Manager:Reference、S550-1052
  • RICOH InfoPrint Manager:PSF、サーバー、および変換メッセージ、G550-1053
  • RICOH InfoPrint Manager:セキュアな印刷:インストールおよび構成する、G550-20129
  • RICOH InfoPrint Manager:SAP R/3プランニングおよび構成ガイド、S550-1051
  • RICOH InfoPrint Manager:キーワードの辞書、S550-1188
  • AFP Conversion and Indexing Facility:ユーザーズガイド、G550-1342
  • Page Printer Formatting Aid for Windows:ユーザーズガイドおよびリファレンス、S550-0801
  • RICOH InfoPrint Manager AFP2PDF Transform機能:インストールと使用方法、G550-1057
  • RICOH InfoPrint Manager:InfoPrint Manager Transform機能をインストールする、G550-20160
ヘルプ

多くの画面でプロパティーヘルプが用意されており、特定の作業や設定に関する情報を提供しています。

また、ヘルプメニューでは、操作画面から直接HTMLバージョンの取扱説明書にアクセスすることができます。

    注意:
  • PDF文書をご覧いただくには、Adobe ReaderなどのPDFリーダーがインストールされている必要があります。

RICOHの印刷製品については、以下を参照してください。

1.1.1.4 使用説明書とヘルプの読み方

1.1.1.4.1 使用説明書を表示する

この手順で使用説明書を表示することができます。
PDF形式の使用説明書を表示する
  • InfoPrint Managerでは、製品に同梱されるDVD-ROMの中にPDF形式で資料が提供されています。
HTML形式で使用説明書を表示する
  • 使用説明書のHTMLバージョンは、ユーザーインターフェースから直接入手できます。アプリケーションを起動して、バナーの右にある疑問符の画像ボタンをクリックして、 ヘルプを選択します。

1.1.1.4.2 プロパティーヘルプを表示する

操作画面上のプロパティーの横にある疑問符の画像ボタンをクリックすると、その項目のプロパティーヘルプが表示されます。

1.1.1.4.3 マークについて

本説明書では、内容を素早く確認するために、以下のような記号を使用しています。
    重要:
  • この記号は、製品を使用する際に注意すべき点を示しています。この説明を必ずお読みください。

    注意:
  • この記号は、タスクを完了するために必須ではないが役立つ補足情報を示します。

太字
太字は、ダイアログ、メニュー、メニュー項目、設定、フィールドラベル、ボタン、キーの名称を表します。
斜体
斜体は、各自の情報に置き換える必要があるマニュアルや変数のタイトルを表します。
モノスペース
モノスペース体は、コンピューターの入出力を示します。

1.1.1.5 略語

AFP
Advanced Function Presentation(高機能プレゼンテーション)
IP
Internet Protocol(インターネットプロトコル)
PDF
Portable Document Format(ポータブル文書形式)
PCL
Printer Command Language (プリンターコマンド言語)
GIF
Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)
JPEG
Joint Photographic Experts Group(ジョイントフォトグラフィックエキスパーツグループ)
TIFF
Tagged Image File Format(タグ付き画像ファイル形式)

1.1.1.6 商標

RICOH InfoPrint Manager™およびRICOH ProcessDirector™は、Ricoh Company, Ltd.の米国およびその他の国における商標です。

以下の用語は、International Business Machines Corporationの米国または他の国における商標または登録商標です。

  • AIX
  • DFS
  • IBM
  • MVS
  • OS/390
  • POWER
  • Print Services Facility
  • pSeries
  • S/390
  • z/OS

Adobe、Adobeロゴ、PostScript、PostScriptロゴは、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の米国ならびにその他の国における登録商標または商標です。

CUPSおよびmacOSは、Apple, Inc.の米国または他の国における商標または登録商標です。

Fieryは、米国およびその他の特定の国におけるFiery, LLCの登録商標です。

Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。

Microsoft、Microsoft Edge、Windows、Windowsロゴ、およびActive Directoryは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標です。

Oktaは、Okta, Inc.の米国およびその他の国における登録商標です。

UNIX は、米国およびその他の国における The Open Group の登録商標です。

Thales Group コード: この使用権取得者アプリケーションのライセンス管理は、次の 1 つ以上の著作権に基づいています。

Sentinel RMS
Copyright 1989-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinel EMS
Copyright 2008-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinelは、Thales Group の登録商標です。

その他の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。

1.1.2 InfoPrint Manager for Windowsの導入

InfoPrint Manager for Windowsは、柔軟で拡張が容易な印刷管理ソリューションであり、印刷環境を拡張し管理する方法について多くの選択肢を提供します。印刷環境には、単純に同じ場所に高速装置が 2、3 台置かれている場合や、企業全体に分散されたプリンターを何百台もサポートしている場合があります。どちらの場合でも、InfoPrint Manager は印刷リソースを最大限に利用するのに役立ちます。

注意: RICOH InfoPrint Manager™for WindowsおよびRICOH ProcessDirector™を同じサーバーにインストールすることはできません。

1.1.2.1 InfoPrint Manager電子ソフトウェア配布

InfoPrint Managerは、製品のエンタイトルメントと配布フローを容易し、かつ購入前に製品を試すことができ、不正使用を防止することを目的としたソリューション、Electronic Software Distribution(ESD)を実装しました。電子ソフトウェア配信には、提供の迅速化のほか、InfoPrint Managerライセンスの管理や制御の向上など、さまざまな利点があります。本製品は、体験版と登録版の2つの方法のいずれかで実行できます。

InfoPrint Managerの体験版の入手は、これまで以上に簡単になりました。対応プラットフォーム(AIX、Linux、Windows)用のインストールキットをダウンロードするには、https://dl.ricohsoftware.com/trial_requestにアクセスしてください。60日間お試しいただけますが、それ以降は機能が停止します。InfoPrint Managerの体験版から登録版への移行はいつでも可能です。評価期間が終了した後でも、製品を再インストールせずに移行できます。

InfoPrint Managerは、同じインストールキットから複数のコンピューターで体験版モードでインストールすることができます。試用期間が終了すると、同じコンピューターに体験版モードでInfoPrint Managerをインストールすることはできません。

InfoPrint Manager ベースサーバーと以下の機能を評価することができます。

  • InfoPrint Manager AFP2PDF機能
  • InfoPrint Manager プル印刷機能
  • InfoPrint Manager SAP 印刷機能
  • InfoPrint Transform Manager機能

評価版ライセンスの詳細については、https://global.ricohsoftware.com/products/ricoh-infoprint-manager/をご覧ください。

InfoPrint Manager製品を登録することを決定した場合、基本サーバーに固有の有効なライセンスキーと、オプションとして利用可能な別売の機能を購入する必要があります。基本サーバーと選択したオプション機能に対して、サブスクリプションライセンスまたは無期限ライセンスのいずれかを購入することができます。

登録ライセンスキーは次の複数の種類があります。

サブスクリプション
サブスクリプションライセンスでは、使用期間が定められています。
恒久
無期限ライセンスは、使用期間に制限がなく、保守ライセンスの有効期限が切れても、Infoprint Managerソフトウェアが継続して動作することを保証するものです。
保守
保守ライセンスは、購入したライセンスに応じて、1年、2年、3年、4年、または5年で期限切れになります。

注意: InfoPrint Managerは、実行中に機能メンテナンスキーを確認しません。

コールドバックアップ
コールドバックアップライセンスは、本番ライセンスのバックアップ目的で、使用期間の制限なく利用できる特別な無期限ライセンスです。このライセンスの詳細については、リコー営業担当者にお問い合わせください。
重要: 無期限ライセンスキー、保守ライセンスキー、コールドバックアップライセンスキーは、InfoPrint Managerを実行するサーバーの認証文字列(ハードウェア署名)を使用して生成されます。つまり、無期限ライセンスキー、保守ライセンスキー、コールドバックアップライセンスキーは、その目的とは異なるサーバーで使用することはできません。また、ハードウェアコンポーネントやサーバーのホスト名を変更すると認証文字列が変更され、その結果、ライセンスが無効となり、InfoPrint Managerが7日間猶予モードで実行されることになります。猶予期間内に新しいライセンスキーを受け取るには、各地域の担当者に問い合わせる必要があります。そうしないと、猶予期間が終了したときに、InfoPrint Managerソフトウェアがシステムで実行されなくなります。
エンタープライズ
エンタープライズライセンスでは、サーバーの認証文字列に関係なく、同じ無期限、メンテナンス、コールドバックアップライセンスキーを使用して、別のコンピューターへの複数のインストールを行うことができます。エンタープライズライセンスの対象であるかどうかを確認するには、リコーのセールス担当者に連絡してください。

サブスクリプションライセンスの購入後、RICOH Account Administrationインターフェイスを使用して、RICOH Cloud Connectorを設定し、ライセンスのインストールとInfoPrint Managerソフトウェアの登録を行う必要があります。RICOH Cloud Connectorは、製品とともに自動的にインストールされます。RICOH Account Administrationの詳細およびRICOH Cloud Connectorを設定する方法については、https://help.ricohsoftware.com/swinfocenter/ricoh-account-administration/en-us/raa_AccountAdminstration_project.ditamap/$/raa_HelpTitleをご覧ください。サブスクリプションライセンスのインストールとInfoPrint Managerソフトウェアの登録の詳細については、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作サブスクリプションライセンスを管理するセクションを参照してください。

無期限保守、またはコールドバックアップライセンスを購入すると、注文したときに入力したメールアドレスに「EMS - エンタイトルメント証書」という件名でリコーからEメールが送信されます。このEメールには、エンタイトルメントID(EID)が記載されています。InfoPrint Managerを実行するコンピューターの EID と認証文字列を使用して、セルフサービスWebサイトのhttps://dl.ricohsoftware.comで、製品登録に必要なライセンスキーを生成します。EID は、購入した製品を識別する目的でのみ使用されます。 コンピューターの認証文字列を取得するには、製品の DVD-ROM または ISO に収録されている getfingerprint.exe をダブルクリックすると、システム認証文字列が表示されます。

まだインストールしていない場合、製品を登録するには、InfoPrint Managerソフトウェアのインストールプロセスで、製品を登録するための選択肢「この製品を購入したので、登録します」を選択します。セルフサービスWebサイトからダウンロードしたライセンスキーファイルのパスを指定して、手動で登録することができます。

既存の体験版インストールから製品を登録するには、基本サーバーで利用できるライセンスキー管理アプリケーション(LKMA)を起動し、製品を登録するための選択肢「この製品を購入したので、登録します」を選択します。セルフサービスWebサイトからダウンロードしたライセンスキーファイルのパスを指定して、手動で登録することができます。

ライセンスキー管理アプリケーションの詳細、またはLKMAを使用してInfoPrint Managerソフトウェアを登録する方法については、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作を参照してください。

InfoPrint Manager基本サーバーおよび以下の機能は、電子ソフトウェア配布ライセンスキーを使用して購入することができます。

  • InfoPrint Manager AFP2PDF機能
  • InfoPrint Manager日本語PostScriptフォント機能
  • InfoPrint Manager PPFA 機能
  • InfoPrint Manager プル印刷機能
  • InfoPrint Manager SAP 印刷機能
  • InfoPrint Managerワークグループプリンター機能
  • InfoPrint Manager低速プリンター機能
  • InfoPrint Manager中速プリンター機能
  • InfoPrint Manager高速プリンター機能
  • InfoPrint Manager超高速プリンター機能
  • InfoPrint Manager InfoPrint 4247 機能
  • InfoPrint Transform Manager機能

機能の使い方を理解するために、 ソフトウェアコンポーネントをレビューするを参照してください。

1.1.2.2 プリントリソースの最適化

印刷リソースとは、印刷ジョブを生成するアプリケーション、プリンター機器、およびジョブの処理と印刷を制御するInfoPrint Managerオブジェクトのことです。デフォルトのInfoPrint Manager構成には、1つのInfoPrint Managerサーバー、キュー、論理宛先、および実宛先(物理プリンター)が含まれています。InfoPrint Managerオブジェクトを追加する前に、InfoPrint Managerがどのように役立つかを考えてみてください。

  • プリンター機器を管理し、印刷負荷を分散

    多くの印刷環境では、プリンター機器に多大な投資をしており、印刷の作業量もかなり大きくなっています。InfoPrint Managerは、プリンターのハードウェアをすべて一元管理する機能を提供します。共通の要件を持つジョブが、その種類のジョブをサポートする特定のプリンターまたはプリンター群にルーティングするように設定できます。これにより、一部のプリンターがアイドル状態である一方、他のプリンターには印刷待ちのジョブが滞留しているような状況を軽減することができます。それぞれのプリンターを最適に使用することで、利用可能なすべてのプリンターに印刷要求を分散させることができます。

  • Windowsシステムの使用状況の分散:

    印刷作業の負荷を分散させることで、印刷をサポートするWindowsシステムの使用も最適化できます。これらのシステムは、ジョブの許可、スケジュール、処理、および制御するプリンターの管理に、相当量のリソースを使用することができます。システム使用量には、処理時間、メモリー、固定ディスク容量が含まれています。複数のWindowsまたはAIXシステム上で動作する複数のInfoPrint Managerサーバーを使用すれば、組織内の印刷需要を分散し、より効率的に出力を印刷できます。

  • 印刷ジョブの制御:

    InfoPrint Managerは、印刷ジョブのデフォルトを柔軟に指定することができます。特定の出力機器や特定の種類のジョブに対して、異なるジョブデフォルトを使用したい場合があります。システムを構成するときに、いつ、どのようにデフォルトを使用する予定なのか、また、最も効果的に使用する方法は何かを検討する必要があります。デフォルトの効果的な使用は、他の構成上の決定に影響を与えることができます。

  • 重要なイベントが発生したときに確認する:

    InfoPrint Managerは、ジョブ送信者、オペレーター、管理者に注意を要する状況を通知するイベント通知をサポートしています。たとえば、InfoPrint Managerは、キューにジョブが滞留しているときや、オペレーターが操作するプリンターが用紙切れになったときに、オペレーターに通知することができます。InfoPrint Managerが要求された宛先でジョブをスケジュールできない場合、ジョブ送信者は通知を受け取ることができます。通知には、担当者の診断と、問題の原因の切り分けに役立つイベントメッセージが含まれます。InfoPrint Managerを設定するときに、必要な通知の種類を選択することで、重要なイベントが発生したときに適切な人にアラートが送られるようにします。最も一般的な通知形態は、ジョブが正常に完了したことです。たとえば、給与明細の印刷が終了したら、給与計算部門の担当者に印刷完了を通知することができます。

InfoPrint Manager サーバーの詳細セクションでは、さまざまなInfoPrint Managerオブジェクトと、それぞれの基本的な構成の考慮事項について説明します。

1.1.2.3 InfoPrint Manager サーバーの詳細

InfoPrint Managerサーバーは、Windows 上のサービスとして動作します。サーバーは、クライアントアプリケーション(印刷機能をサポートするInfoPrint Select およびWindowsアプリケーションを含む)から送信されたジョブを管理します。InfoPrint Managerサーバーには、実行依頼されたジョブの処理の制御に使用されるオブジェクトがいくつかあります。オブジェクトには、キュー、論理宛先、実宛先、およびジョブや文書の特性に関するデフォルト値が含まれます。サーバー管理者は、これらのソフトウェアオブジェクトを作成、削除、および変更して、InfoPrint Manager環境の管理とパフォーマンスを最適化します。

InfoPrint Managerサーバーは、補助シート、メディア、resource-contextオブジェクト、変換オブジェクトを含むこともできます。補助シートを使ってジョブを区切ったり、ジョブの識別情報を印刷したりすることができます。Resource-contextオブジェクトは、一部のジョブが必要とするフォントやオーバーレイなどのAFP(Advanced Function Presentation)リソースのディレクトリの場所を示します。

1.1.2.3.1 基本的な印刷フロー

InfoPrint Managerサーバーへの印刷ジョブの送信は、さまざまな方法で行うことができます。各種印刷送信方法については、ホストシステムで印刷を計画するおよびプリンターの共有を計画するを参照してください。どの方法を使っても、ジョブがサーバーに到着するまでの経路は同じようなものになります。

最も一般的な構成では、InfoPrint論理宛先(LD)にジョブを送信します。LDはジョブを印刷キューに転送し、印刷キューはジョブをInfoPrint実宛先に転送します。その後、ADがプリンターにジョブを送信します。図 1.のジョブ B を参照してください。図解については、InfoPrint Managerの印刷フローを参照してください。この構成は、複数のプリンターがあり、プリンターで作業負荷を分散したい場合に、特に有効です。

また、ADに直接ジョブを送信する構成も一般的です。その後、ADはジョブを関連付けられたLDに転送します。LDはジョブを印刷キューに送り、印刷キューはジョブを開始したADに送り返します。その後、ADはジョブをプリンターに送信します。図 1.のジョブ A を参照してください。図解については、InfoPrint Managerの印刷フローを参照してください。この構成は、特定のプリンターに確実にジョブを送信する必要がある場合に、特に有効です。

    注意:
  1. ADに直接ジョブを送信する場合、ADとそれに関連付けるLDは同じサーバーに存在する必要があります。
  2. ホストシステムから分散印刷ファシリティ(DPF)を使って印刷する場合は、ADに直接送信する必要があります。

InfoPrint Manager印刷フロー。

ジョブBは論理宛先に直接送信され、ジョブAは実宛先に送信されます

基本的なジョブフロー図

これらのセクションでは、異なる種類のInfoPrintオブジェクトと、プロセスの各ステップで印刷ジョブに何が起こるかについて、詳しく説明します。

1.1.2.3.2 論理宛先

論理宛先とは、ジョブを送信できるInfoPrint Managerシステムのオブジェクトのことです。InfoPrint Managerの初期環境には、デフォルトの論理宛先が1つあります。特定の種類のジョブや特定のジョブ送信者グループをサポートするために、別の論理宛先を追加することができます。追加の論理宛先を作成する場合、論理宛先の名前を指定し、特定のキューに関連付けます。論理宛先とキューは、同じInfoPrint Manager サーバーに存在する必要があります。

論理宛先のデフォルトジョブと文書属性を指定すると、その論理宛先に送信されるすべてのジョブに、特定のデフォルト値が自動的に割り当てられます。これにより、ジョブ送信者の時間を節約し、リソースの不足が原因でジョブが失敗することがないようにすることができます。必要であれば、送信時に明示的に属性を設定することで、送信者はデフォルト値を上書きできます。

プリンタープーリング(またはクラスタリング)は、InfoPrint Managerの強力な機能です。プーリングにより、ジョブは一つの論理宛先に送信され、その後、適切な物理デバイスにルーティングされます。この機能により、利用可能な印刷装置間で作業負荷を均等に分散させ、プリンターの利用率を最適化することができます。そのため、数台のプリンターのキューに大量のジョブが登録され、他のプリンターがアイドル状態になっているというボトルネックを防ぐことができます。つまり、プリンタープールを利用することで、出力を高速化できます。また、論理宛先によってプリンタープールが可能になります。

1.1.2.3.3 キュー

キューは論理宛先からジョブを受け取り、実宛先にジョブをルーティングします。キューは、ジョブを処理できる実宛先が利用可能になるまで、ジョブを保留にします。InfoPrint Managerの初期環境には、デフォルトのキューが1つあります。キューと、ジョブが送信される実宛先は同じサーバーでなくてもかまいません。実宛先は、別のAIXまたはWindowsシステム上のInfoPrint Managerサーバーでもかまいません。

1.1.2.3.4 実宛先

実宛先は、プリンターなどの出力デバイスを表します。一般に、InfoPrint Managerで使用する物理的な出力機器ごとに、1つの実宛先を作成します。1つの機器に複数の実宛先を作成することも可能ですが、そのような構成は一般的ではありません。プリンターの出力解像度などの出力装置の拡張機能および機能を反映させるようにプリンターを構成します。またジョブのサイズや実行依頼時間などでジョブを処理する順序を制御するようにも実宛先を構成してください。

実宛先の作成時にすべての属性の値を指定しなかった場合、InfoPrint Managerではほとんどの属性にデフォルト値が指定されます。必要に応じて、後で修正することができます。

1.1.2.3.5 ホストレシーバー

ホストレシーバーは、InfoPrint Managerとホストシステムとの接続ポイントを提供します。ホストシステムは、ホストレシーバーと接続し、印刷ジョブをダウンロードします。

ホストレシーバーには2種類あります。DPFホストレシーバーとMVS Downloadレシーバーです。選択したホスト印刷方法に応じて、必要なタイプのホストレシーバーを作成します。両方のホストレシーバーは、MVSシステムから印刷ジョブを受信し、InfoPrint Managerに送信します。

注意: InfoPrint Managerでは、Download for z/OSという用語は、PSF for z/OSのDownload for z/OS機能とPSF for z/OSAFP Download Plus for z/OS機能を指します。

ホスト印刷の詳細については、ホストシステムで印刷を計画するを参照してください。

1.1.2.3.6 文書およびジョブ

ジョブとは、処理のためにInfoPrint Managerに送信される作業の単位です。ジョブは、1 つのファイルまたは複数のファイルから構成されます。(1つのジョブで複数のファイルを実行依頼するには、pdprコマンド、InfoPrint Submit Expressを使用する必要があります。)InfoPrint Manager 用語では、ジョブ内の各ファイルとそれに付随する属性は文書と呼ばれます。(ジョブと文書の両方には、それぞれの要件を定義する属性が含まれます。)

ジョブ妥当性検査とは、ジョブの要件を処理可能な実宛先があることを確認するプロセスのことです。ジョブ属性と文書属性の値は、そのジョブを印刷する実宛先がサポートする必要がある要件(両面印刷やカードストックメディアなど)を決定します。

ジョブにはその要件の完全な説明を含めることができ、デフォルトを使用することでジョブ送信プロセスを合理化できます。詳しくは、論理宛先を参照してください。

1.1.2.3.7 補助シート

補助シートとは、ジョブ中にこれらのいずれか、またはすべてのポイントで印刷できる用紙のことです。

  • 先頭
  • 最後
  • セクション間
補助シートには情報を印刷することも、白紙にすることもできます。InfoPrint Managerはデフォルトで5種類の補助シートを提供していますが、必要に応じて独自のシートをカスタマイズすることができます。また、user-exitプログラムを適用して、補助シートに印刷する情報を制御することができます。

1.1.2.3.8 メディア

メディアとは、実宛先が印刷するメディアの種類、すなわち紙、封筒、透明、多面付けのフォームを表します。メディアの寸法、色、目的、その他有用な情報を記述するために、メディアを設定することができます。

InfoPrint Manager は、media-supported などの実宛先属性の値として、メディアの名前を使用します。メディアを参照する実宛先属性は、構文の上限内であれば、任意の名前を使用することができます。

1.1.2.3.9 リソースコンテキスト

正しく設定されている場合、InfoPrint Managerは、印刷ジョブが必要とする AFP リソース(フォント、オーバーレイ、フォーム定義、ページ定義、ページセグメント)を自動的に検索します。リソースを一元的に利用可能な場所に保存し、InfoPrint Manager リソースコンテキストを使用して場所を特定することができます。リソースコンテキストを設定すると、ジョブが必要とするAFPリソースがInfoPrint Managerで自動的に検出され、処理に使用されます。

1.1.2.3.10 変換

変換InfoPrintで作成して構成するInfoPrint Managerオブジェクト(キューや宛先など)です。変換は、ある特定のフォーマットでデータを受け取り、データを処理し、変更されたデータを出力します。変換を作成したときは、操作の対象であるデータのフォーマットおよび処理のタイプを完全に制御できます。変換で実行される処理には、ディスク上の別の場所にデータをコピーしたり、変換対象の入力データストリームをフィルターに掛けたり(特定のPostScriptオーダーの削除など)、データを完全に異なるフォーマットに変換(PCLからAFPへの変換など)するなどがあります。

また、変換が作成したファイルを印刷するかを指定できます。変換によって、印刷されるファイルが送信されない場合は(変換が処理を完了してファイルを別の場所に保管する場合など)、変換終了と呼ばれます。

1.1.2.3.11 InfoPrint Manager環境のサイジング

InfoPrint Managerサーバーの必要数は、多くの要因によって異なります。このセクションでは、サーバーの購入計画に影響を与える可能性のある、最も重要なパフォーマンス問題の概要のみを説明します。そもそも、各サーバーシステム(InfoPrint Manager)の特徴や構成は非常に重要です。印刷システムの性能に影響を与える重要なサーバー要因には、以下のようなものがあります。

  • プロセッサー速度
  • プロセッサー数
  • 空きRAM容量
  • 空きハードディスク領域
  • ハードディスク速度
  • ハードディスクドライブ数
  • 空きディスクドライブ全体でのInfoPrint Managerデータセットのバランス
  • ハードディスクドライバーのチューニング仕様
  • ページングスペースの割り当て(ドライブの位置とサイズ)
  • データパス数(シングルまたはデュアル)

InfoPrint Managerが実行する出力機器も重要です。

  • プリンターなどの出力機器の速度と解像度
  • 出力機器の同時動作台数
  • 実際の出力先ごとの出力機器数

最後に、各InfoPrint Managerサーバーにどのように印刷ジョブを送信するかが重要です。

  • ジョブを送信したクライアントシステムの数
  • クライアントシステムからのジョブの送信頻度
  • ネットワークデータ転送速度
  • 印刷するジョブのサイズ(密度)
  • 印刷するジョブの複雑さ
  • 入力データストリームの数および種類
  • 全体的なネットワークトラフィック

InfoPrint Manager 環境のサイジングは、複雑な作業です。印刷ニーズに十分対応できるAIX、Linux、Windowsシステムの規模を事前に正確に判断することは不可能な場合もあります。

注意: Windowsシステムでは、InfoPrint Managerサーバーを1つだけ実行することができます。

最小推奨ハードウェア要件(ハードウェア構成の詳細については、ハードウェア前提条件を確認するを参照)を満たす専用のInfoPrint Manager for Windows システムでは、単純なテキストデータで定格速度(1002 ページ/分)の InfoPrint 4000 ID3/ID4 プリンターを 1 台実行できます。これは非常に具体的なベンチマークです。サーバーに機器を接続するたびに、ネットワークの負荷とプロセッサーの負荷が大きくなります。

お客様の印刷ニーズに対応するために十分な物理的印刷機器があるかどうかは、リコーの営業担当者が判断できます。基本的には、何ページ分が何時間で印刷される必要があるかという問題です。印刷出力量の見積もりと印刷機器の定格速度の組み合わせは、プリンター購入の指針となる情報です。

ただし、印刷機器を動かすために必要なサーバーの数を決めるには、実験と忍耐が必要です。リコー営業担当者と相談して、まずは妥当な数値を合意してください。サーバーとプリンターを1台ずつセットアップしていくことをお勧めします。(宛先構成モデルの詳細のような図を描きますが、これらの図は変更される可能性があります。)各プリンターをサーバーに追加した後に、ストレステストを行います。ピーク時に予想されるジョブの種類と数で、プリンターを定格速度で実行してみます。また、ジョブを処理している間に、サーバーシステムに必要な他のすべての活動を実行させます。要するに、ストレステストはできるだけ現実的な内容にしてください。サーバーシステムで問題なく負荷を処理できる場合は、プリンターの増設を検討します。プリンターの追加によりパフォーマンスが許容できないレベルまで低下した場合、このプリンターを実行するためにネットワークにサーバーを追加します。また、システムやネットワークのハードウェアのアップグレードも検討する必要があります。

最後に、印刷環境のパフォーマンスを定期的に監視し、実際の使用状況やビジネスニーズの変化に対するシステムの反応を確認することが重要です。InfoPrint Managerは、このような監視を簡単に行うための便利なツールを提供しています。標準的なアカウンティングログと監査ログを使用して、環境内のどの印刷機器でも処理されたジョブの統計データを収集することができます。また、これらのログ活動は、お客様のビジネスのニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。これらのログは、ワークロードバランスに関する貴重な情報が出力されます。また、これらのログは、課金方法を決定するため、または単にインストールでリソースがどのように使用されているかを確認するために使用することができます。

注意: InfoPrint Managerサーバーは、標準のアカウンティングログを提供します。また、PSF DSSを使用するプリンターでは、カスタマイズしたアカウンティングログと監査ログを取得することができます。

1.1.2.4 サーバー構成オプションの詳細

InfoPrint Manager for Windowsは、さまざまな環境の印刷管理を提供するため、InfoPrintサーバーに標準インストールと基本インストールの2種類のインストールを提供します。InfoPrint Managerを使用することを決めたら、次に標準サーバー環境と基本サーバーオプションのどちらを使用するかを決める必要があります。これらのトピックでは、各サーバーの実行方法について説明しており、どのインストールが必要なのかがわかります。

注意: これらの情報を読んでも、どのサーバー構成が最適かわからない場合は、InfoPrintの担当者に相談し、お客様のニーズに合った環境を構築してください。

1.1.2.4.1 標準サーバー環境

InfoPrint Manager Serverをインストールすると、標準の印刷環境が作成されます。この環境は一般的に、データセンターでの印刷や、多くの異なる種類のデータ(ASCII、行データ、GIF、JPEG、PCL、PDF、PostScript、XML、TIFFデータを含む)の分散印刷に適しています。多くの場合、標準環境での印刷ジョブは、請求書、給与明細、申請書などです。ユーザーは、コマンドライン、ワークステーションアプリケーション(ワープロなど)、またはInfoPrintクライアント(InfoPrint Selectなど)からこれらのジョブを送信します。

標準印刷環境では、InfoPrint Managerは遅延バインディングによってジョブをプリンターに割り当てます。遅延バインディングは、混雑したレストランで次の空席を待つようなもので、空席ができるまで特定のテーブルに「拘束」されるわけではありません。たとえば、禁煙席を6卓(文書の仕上げ機能や特定の用紙サイズ要求される印刷ジョブ)という特別な条件がある場合、接客係(Infoprintサーバー上のスケジューラー)がこれらの条件を処理してくれます。

1.1.2.4.1.1 基本サーバーオプション

基本印刷環境は、一般にイメージデータ(通常PostScriptやTIFF形式)を大量印刷する商業印刷ショップに適しています。ユーザーは、クライアント(WindowsまたはMac OS X)のコンピューターからInfoPrint Submit Expressを使用して、これらのジョブを送信します。

基本印刷環境では、InfoPrint Managerは事前バインディングによってジョブをプリンターに割り当てます。事前バインディングは、スーパーマーケットでレジの順番を待つことに似ています。並ぶ列を決めると、何が起ころうとも、その列で待つ(自分自身をバインディングする)必要があります。レジ係がレジに関して問題を抱えていても(プリンターで発生した紙詰まり)、自分の前にいる人が値段の確認をいくつか頼んでいても(サーバーに新しい用紙を追加する)、状況を変えるには、物理的に別の列に移動する(1つの印刷キューから別のキューにジョブを手動で移動する)しかありません。

注意: 標準表示ではなく、GUIの基本表示を使用する場合は、RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作の「GUIの基本表示を使用する」を参照してください。

1.1.2.5 InfoPrint Managerインターフェース

主なInfoPrint Manager インターフェースは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUIInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェース、およびInfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースです。これらを総称してInfoPrint Manager GUIと呼びます。InfoPrint Manager 環境を管理するには、主にInfoPrint Manager アドミニストレーション GUI またはWeb アドミニストレーションインターフェースを使用します。InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI で利用可能なすべての機能(管理および操作)が含まれています。このJavaベースのインターフェースを使うと、ほとんどのInfoPrint のオブジェクトを作成、削除、変更することができます。プリンター作成ウィザードを使えば、InfoPrint 実宛先を簡単に作成することができます。

InfoPrint Manager 環境の日々の運用を監視するには、InfoPrint Manager オペレーション GUI を使用します。このインターフェースには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI で利用可能な機能のサブセットが含まれています。InfoPrint Manager オペレーション GUI では、印刷のためのジョブをリリースし、実宛先を無効にすることができます。ただし、InfoPrint Manager 環境の基本構成を変更することはできません。たとえば、論理宛先の削除や追加を行うことはできません。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースは、InfoPrintアドミニストレーションGUIやオペレーションGUIと同じセキュリティー機能をサポートし、すべての既存のFSTセキュリティー設定がWeb アドミニストレーションインターフェースにも適用されます。ただし、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースWebアプリケーションでオブジェクトの表示に必要な読み取り操作は、特別なユーザーであるwsClientによって実行されます。このユーザーは、WebServicesグループのメンバーである必要があります。WebServicesグループには、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースが接続する各InfoPrint ManagerInfoPrint Managerシステムのリスト/照会(pdls)操作に対する読み取りアクセス権限が必要です。他の操作は、Webアプリケーションに接続する特定のuser@hostnameユーザーを使用して実行されます。FSTセキュリティーについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドを参照してください。

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースインターフェースを使用すると、サーバーの管理タスクの一部を実行できます。InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースを使用すると、印刷環境を構成、管理できます。InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースは、LDAPセキュリティーの有効化、フェデレーション認証の構成、またはWebサーバー、Web アドミニストレーションインターフェース、プル印刷環境の管理など、さまざまなタスクをサポートします。

すべてのInfoPrint Manager GUIは、InfoPrint Manager サーバーがインストールされているWindowsシステムにインストールされています。さらに、これらはすべてリモートシステムにインストールすることができます。その結果、管理者やオペレーターは、 InfoPrint ManagerがインストールされているWindowsシステムまで行かずに、 InfoPrint Managerシステムを管理することができます。

注意: インターフェース、サーバー、またはその両方に異なるレベルのものを混在させると、プリンター詳細で予期せぬ結果を引き起こす可能性があります。クライアントとサーバーはすべて同じレベルの名前空間に配置してください。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースは、InfoPrint Manager サーバーがインストールされているWindowsシステムにインストールされます。InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースは、他のコンピューターからWebブラウザーでアクセスすることができます。

いくつかの管理作業に使用する3番目のインターフェイスはInfoPrint Manager マネージメントコンソールです。

重要: ユーザーアカウント制御(UAC)がオンになっている場合、管理者として実行オプションを使用したときのみ、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用して次の作業を行うことができます。これを行うには、アプリケーションアイコンを右クリックし、[管理者として実行]を選択します。
これらの作業は以下の通りです。
  • InfoPrint Manager サーバーを停止および再起動する
  • テストジョブを実行依頼する
  • DPFホストレシーバーを管理する
  • MVS Downloadレシーバーを管理する
  • DPFリソースデータベースのリソースを表示および削除する
  • セキュリティーを管理する
  • フェデレーション認証を管理する
  • サーバー構成を管理する
  • サーバーと宛先のログを表示する
  • トレースを制御する
  • プル印刷アプリケーションを設定する

InfoPrint Manager マネージメントコンソール は、InfoPrint Manager サーバーがインストールされている Windows システムでのみ実行されます。リモートシステムでInfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用できるようにするには、内蔵のターミナルサーバー機能を使用し、InfoPrint Manager サーバーをそのサポートシステムのいずれかにインストールする必要があります。詳細については、サーバーソフトウェア前提条件を参照してください。

1.1.2.6 異なるプラットフォームでInfoPrint Manager を比較する

InfoPrint Manager サーバーを実行するプラットフォーム(AIX、Linux、またはWindows)を選択するには、InfoPrint Manager for AIX 、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for Windows は同じ特徴と機能を多くサポートしていますが、各製品には他では利用できない独自の機能があります。

1.1.2.6.1 共通機能の詳細

次のInfoPrint Manager機能はすべてのプラットフォームで利用できます。

  • 完全機能版InfoPrint Managerサーバー
  • インポジションとは、プレスシートを折り畳み、製本した後、ページが正しい順序で表示されるように配置することです。
  • 他のInfoPrint Managerサーバー(AIX、Linux、またはWindows)との相互運用性
  • BSDおよびPSF機器のサポートシステム
  • 次の入力文書形式をサポートします。
    • AFP
    • ASCII
    • DBCS ASCII
    • GIF
    • JPEG
    • 行データ(EBCDIC)
    • PCL (PCL 6以前)
    • PDF (1.7以前)
    • PostScriptレベル3以前
    • TIFF
    • SAP ABAPおよびOTF
    • XML
    • DITROFF
  • Adobe PostScript変換
  • PCL変換
  • XML変換
  • 完全イベント通知
  • クライアントシステムでInfoPrint Manager サーバーシステムからのメッセージの受信を可能にするInfoPrint Manager通知
  • ほとんどの管理タスクを行うためのInfoPrint Manager アドミニストレーション GUI
  • オペレータータスクを実行するためのInfoPrint Manager オペレーション GUI
  • InfoPrint Manager Webインターフェース
  • ジョブ実行依頼のためのInfoPrint Selectクライアント
  • すべてのInfoPrint Managerインターフェースへの強力なコマンドライン
  • シンプルネットワーク管理プロトコル(SNMP)サポート
  • z/OS、OS/390、MVSホストシステムからのジョブ実行依頼のためのMVS Download
  • InfoPrint Page Printer Formatting Aid (PPFA)
  • pdaccountコマンドは、印刷サーバーデータのカンマ区切りレポートを作成し、スプレッドシートに入力するために使用します。
  • 設定可能な変換のサポート(変換オブジェクトを使用)
  • SAP Output Management Support (OMS)とsap2afp変換を含むInfoPrint SAP 印刷拡張機能
  • IPPクライアントシステムからIPP非対応のプリンターへの印刷を可能にするIPPゲートウェイ

1.1.2.6.2 InfoPrint Manager for AIX機能の詳細

次の機能は、現在、InfoPrint Manager for AIXでのみ利用可能です。

  • 標準AIXプリンターバックエンドプログラム(piobeおよびrembakの一部バージョン)を使用するプリンターのサポート
  • PSF アップロード TCP/IP
  • PPOやセキュリティ管理など、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでサポートされていないタスクを実行するためのSMITインターフェース。

現在InfoPrint Manager for AIXでのみ使用可能な機能が必要で、Windowsプラットフォームを使用したい場合は、AIXシステムとWindowsの混在環境を検討してください。多くの場合、混合環境では、InfoPrint Manager のすべての機能をすぐに利用することができます。

1.1.2.6.3 InfoPrint Manager for Linux機能の詳細

次の機能は、現在、InfoPrint Manager for Linuxでのみ利用可能です。

  • CUPSのプリンターバックエンドプログラム(pioinfosocketipplpd、その他のCUPSバックエンド)を使用するプリンターのサポート
  • PSF アップロード TCP/IP
  • セキュリティ管理など、InfoPrint Manager管理GUIでサポートされていないタスクを実行するためのInfoPrint Manager管理インターフェース。

現在、InfoPrint Manager for Linuxでしか利用できない機能が必要で、AIXまたはWindowsプラットフォームを使用したい場合は、LinuxシステムおよびWindowsシステムの混合環境を検討してください。多くの場合、混合環境では、InfoPrint Managerのすべての機能をすぐに利用することができます。

1.1.2.6.4 InfoPrint Manager for Windows機能の詳細

今回のInfoPrint Manager for Windowsのリリースには、Windowsプラットフォーム独自の次の機能が含まれています。

  • InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでサポートされていない管理タスクを実行するためのInfoPrint Manager マネージメントコンソールインターフェース。InfoPrint Manager マネージメントコンソールは、アクセス制御リスト(ACL)のグラフィカルな管理機能も備えています。
  • InfoPrint ManagerとWindows印刷スプールの連携によるInfoPrint機能の拡張
  • ホスト印刷用分散印刷ファシリティ(DPF)
  • InfoPrint ManagerがURI(Uniform Resource Indicator)文字列を使用してプリンターにアクセスするためのIPP(Internet Print Protocol)のサポート
  • Windows ゲートウェイプリンターでは、InfoPrint Managerクライアントを使用せずに、ジョブをInfoPrint Managerに送信できます。(宛先は、Windowsネットワーク上の共有プリンターとして表示されます。)
  • MVS Downloadをプログラミングせずにカスタマイズ

1.1.2.7 対応プリンター

InfoPrint Manager for Windowsは、リコーをはじめとするさまざまなベンダーのプリンターをサポートしています。

1.1.2.7.1 PCLプリンター

InfoPrint Manager for Windowsは、Hewlett-Packard Printer Control Languages (PCL4、PCL5、PCL5c、PCL5e、PCLXL、PCL6)を解釈できるすべての互換プリンタをサポートしています。InfoPrint Manager は、全種のデータストリームをPCL4、PCL5、PCL5c、PCL6に変換し、PCLのどのバージョンでもPCLプリンターに渡せる機能があります。

1.1.2.7.2 PostScriptプリンター

InfoPrint Manager for Windowsは、PostScriptを直接PostScriptプリンターに渡すことで、PostScriptプリンターへの印刷をサポートしています。

1.1.2.7.3 PPDSプリンター

また、InfoPrint Manager for Windowsでは、PPDS(Personal Printer Data Stream)に対応したすべてのプリンターを起動することができます。InfoPrint Managerでは、書式設定されたASCIIを除くすべての種類のデータストリームをPPDSに変換したり、任意のバージョンのPPDSを介してPPDSプリンターに渡したりすることができます。

注意: InfoPrint Manager は、PSF Other-driverおよびPSFコマンド機器して、非インパクトPPDSプリンターのみをサポートします。

1.1.2.7.4 IPDSプリンター

  • InfoPrint 75
  • InfoPrint 100
  • InfoPrint カラー 130 Plus
  • InfoPrint EMP156
  • InfoPrint Pro C900AFP
  • InfoPrint Pro C901
  • InfoPrint Pro C901S
  • InfoPrint Pro 907
  • InfoPrint Pro 907EX
  • InfoPrint Pro 1107
  • InfoPrint Pro 1107EX
  • InfoPrint Pro 1357
  • InfoPrint Pro 1357EX
  • InfoPrint 1145(MFP非対応)
  • InfoPrint 1422
  • InfoPrint 1532
  • InfoPrint 1540 MFP
  • InfoPrint 1552
  • InfoPrint 1560 MFP
  • InfoPrint カラー 1567
  • InfoPrint 1570 MFP
  • InfoPrint 1572
  • InfoPrint 1572 MFP
  • InfoPrint 1580 MFP
  • InfoPrint 1585
  • InfoPrint カラー 1654
  • InfoPrint カラー 1664
  • InfoPrint カラー 1754 Express
  • InfoPrint カラー 1759 MFP
  • InfoPrint カラー 1764
  • InfoPrint カラー 1764 MFP
  • InfoPrint カラー 1767
  • InfoPrint カラー 1769 MFP
  • InfoPrint 1823
  • InfoPrint 1832
  • InfoPrint 1834
  • InfoPrint 1846 MFP
  • InfoPrint 1850 MFP
  • InfoPrint 1852
  • InfoPrint 1854
  • InfoPrint 1856 MFP
  • InfoPrint 1860 MFP
  • InfoPrint 1866 MFP
  • InfoPrint 1870 MFP
  • InfoPrint 1872
  • InfoPrint 1880 MFP
  • InfoPrint 1892
  • InfoPrint 1930 MFP
  • InfoPrint 1940 MFP
  • InfoPrint 1948 MFP
  • InfoPrint 1968 MFP
  • InfoPrint 1985 MFP
  • InfoPrint 1988 MFP
  • InfoPrint 2060ES
  • InfoPrint 2075ES
  • InfoPrint 2085
  • InfoPrint 2090ES
  • InfoPrint 2105
  • InfoPrint 2105ES
  • InfoPrint 2190
  • InfoPrint 2210
  • InfoPrint 2235
  • InfoPrint 3000
  • 機能4120、4161、4162、または4163の3160高機能プリンター
  • 3900 高機能プリンターモデル001、D01、D02、0W1、0W3、DW1、DW2(MICR 後処理インターフェース機能、ベステバンチスポットカラープリンターなどの後処理装置を駆動する Set Media Modifications コマンド、インターフェース機能 4720 のサポートを含む)。
  • 3930ページプリンターモデル03Dおよび03S
  • 機能4020、4121、4161の3935高機能プリンター
  • InfoPrint 4000
  • InfoPrint 4000モデルID5/ID6
  • InfoPrint 4000モデルIR3/IR4
  • InfoPrint 4100 MD1/MD2
  • InfoPrint 4100モデルHD1/HD2
  • InfoPrint 4100モデルHD3/HD4
  • InfoPrint 4100モデルHD5/HD6
  • InfoPrint 4100モデルHS1
  • InfoPrint 4100モデルHS2
  • InfoPrint 4100モデルHS3
  • InfoPrint 4100モデルPD1/PD2
  • InfoPrint 4100 モデル PS1
  • InfoPrint 4100 モデル TS1
  • InfoPrint 4100 モデル TS2
  • InfoPrint 4100 モデル TS3
  • InfoPrint 4100 モデル TD1/TD2
  • InfoPrint 4100 モデル TD3/TD4
  • InfoPrint 4100 モデル TD5/TD6
  • InfoPrint 4100 MS1
  • 4312 ネットワークプリンター 12。OS コードリリースレベル2.23以降が必要です。IPDS印刷を行うには、IPDS Code Level 1.25以降のIPDS機能が必要です。
  • 4317 ネットワークプリンター 17。OS コードリリースレベル2.23以降が必要です。IPDS印刷を行うには、IPDS Code Level 1.25以降のIPDS機能が必要です。
  • 4324 ネットワークプリンター 24。OS コードリリースレベル2.35以降が必要です。IPDS印刷を行うには、IPDS Code Level 1.25以降のIPDS機能が必要です。
  • 4400サーマルプリンター
  • InfoPrint 5000モデル AD1/AD2
  • InfoPrint 5000モデル AD3/AD4
  • InfoPrint 5000 モデル AD3/AD4-XR3
  • InfoPrint 5000 モデル AS1
  • InfoPrint 5000 モデル AS3
  • InfoPrint 5000 モデル KM3
  • InfoPrint 5000 モデル KM3/MD4
  • InfoPrint 5000 モデル MP MC1/MC2
  • InfoPrint 5000 モデル MP MD1/MD2
  • InfoPrint 5000 モデル MP MD3/MD4
  • InfoPrint 6500
  • InfoPrint 6700
  • InfoPrint SP 8200 DN1
  • RICOH Pro 8100S
  • RICOH Pro 8110S
  • RICOH Pro 8120S
  • RICOH Pro C5100S
  • RICOH Pro C5110S
  • RICOH Pro C5200S
  • RICOH Pro C5210S
  • RICOH Pro C5300S
  • RICOH Pro C5310S
  • RICOH Pro C7100

  • RICOH Pro C7100X

  • RICOH Pro C7110

  • RICOH Pro C7110X

  • RICOH Pro C7100S

  • RICOH Pro C7100SX

  • RICOH Pro C7110S

  • RICOH Pro C7110SX

  • RICOH Pro C7200

  • RICOH Pro C7200S

  • RICOH Pro C7200SL

  • RICOH Pro C7200SX

  • RICOH Pro C7200X

  • RICOH Pro C7210

  • RICOH Pro C7210S

  • RICOH Pro C7210SX

  • RICOH Pro C7210X

  • RICOH Pro C7500

  • RICOH Pro C9200

  • RICOH Pro C9210

  • RICOH Pro C9500

  • RICOH Pro F2120

  • RICOH Pro F2120Y

  • RICOH Pro F2130

  • RICOH Pro F2130Y

  • RICOH Pro VC40000

  • RICOH Pro VC60000

  • RICOH Pro VC70000

  • RICOH Pro VC80000

  • RICOH Pro 8200S

  • RICOH Pro 8210S

  • RICOH Pro 8220S

  • RICOH Pro 8210

  • RICOH Pro 8220

  • RICOH Pro 8300S

  • RICOH Pro 8310

  • RICOH Pro 8310S

  • RICOH Pro 8320

  • RICOH Pro 8320S

通常、サーバーシステムのパラレルまたはシリアルポートを介して、印刷サービス機能(PSF)またはパススルー機器サポートシステム(DSS)のいずれかを使用して、InfoPrint 1116 またはInfoPrint Color 1220 などのプリンターのその他ドライバーまたはコマンドアタッチを設定します。ただし、ポートに直接接続する代わりに、以下のいずれかを使用することができます。

  • IBM 4033 プリンターとプロッターのLAN接続
  • IBM 7318 シリアル通信ネットワークサーバー
  • IBM 8260 マルチプロトコルインテリジェントスイッチングハブ
これらの選択肢により、InfoPrint Manager for Windowsは、すべてのパラレルポートとシリアルポートが使用されている場合でも、プリンターが直接接続されているかのように実行することができます。これらの代替接続方法は、システムのパフォーマンスを向上させることも可能です。

1.1.2.7.5 DFEプリンター

InfoPrint Manager for Windowsは以下のDFEプリンタをサポートしています。

  • RICOH Pro C7500用FieryカラーコントローラーN-50A
  • RICOH Pro C7510用FieryカラーコントローラーN-70A
  • RICOH Pro C9500用FieryカラーコントローラーN-50
  • RICOH Pro C9510用FieryカラーコントローラーN-70
  • RICOH Pro Z75用FieryカラーコントローラーN-500
Fieryカラーコントローラーに関するテクニカルサポートについては、Fiery販売店にお問い合わせください。Fieryソフトウェアに関するその他のヘルプについては、FieryにWebサイトを参照してください。

1.1.2.8 サポートされているデータストリーム

InfoPrint Manager for Windowsは、これらのデータストリームをIPDS、PCL4、PCL5、PCL5c、PCL6、またはPPDSに変換できます。

  • AFP(Advanced Function Presentation)
  • ASCII
  • DBCS ASCII
  • CompuServe Graphics Interchange 形式 (GIF)
  • EBCDIC
  • Joint Photographic Experts Group 画像 (JPEG)
  • PCL (PCL 6以前)
  • PDF (1.7以前)
  • PostScript (レベル3以前)
  • SAP ABAPおよびOTF(InfoPrint Manager: SAP 印刷機能の購入が必要)
  • Tagged Image File Format (TIFF)
  • eXtensible Markup Language (XML)

また、InfoPrint Managerは、PostScript、PCL5e、PCLXL、PCL6(PCL5eとPCL XLの組み合わせ)、PPDSなど、どのデータストリームでも渡すことができます。

注意: InfoPrint 1700モデルPSプリンタードライバーで生成されたPostScriptデータをInfoPrint Manager経由でIPDSプリンターに送信すると、データストリームに挿入された特定の制御が失われます。これを回避するために、汎用PostScriptドライバーを使用することができます。

最適なシステムパフォーマンスを提供するため、InfoPrint Manager サーバーは入力データの変換とプリンターの駆動を同時に行うことができます。InfoPrint Manager は、同じプリンターで複数の文書形式をサポートします。

1.1.3 前提条件を確認する

InfoPrint Manager for Windowsをインストールする前に、本章のハードウェアおよびソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。

1.1.3.1 ハードウェア前提条件を確認する

InfoPrint Managerは、パフォーマンスに影響はありますが、比較的低速または低速のシステムにインストールし、実行することができます。

InfoPrint Manager for Windows は、さまざまなメーカーの一般的なコンピューターシステムで動作します。

TCP/IP接続のプリンターを使用したり、LANを介して他のシステムと通信するために、適切なイーサネット、またはFDDI(Fiber Distributed Data Interface)アダプターカードをインストールし、適切なケーブルを接続する必要があります。

1.1.3.1.1 印刷負荷が小さい場合のWindowsハードウェア要件

最小構成:

  • 1つのデュアルコアプロセッサー
  • 8 GBのメモリ
  • 100 GBのハードディスク空き容量

1.1.3.1.2 印刷負荷が大きい場合のWindowsハードウェア要件

最小構成:

  • 2つのクアッドコアプロセッサー
  • 32 GBのメモリ
  • 150 GBのハードディスク空き容量

1.1.3.1.3 印刷負荷が大きい場合に性能を高めるためのWindowsハードウェア要件

最小構成:
  • 4つのクアッドコアプロセッサー
  • 32 GBのメモリ
  • 200 GBのソリッドステートドライブ(SSD)空き容量
注意: 本製品をインストールするには、お使いのシステムに標準以上のVGAドライバーがインストールされている必要があります。

1.1.3.1.4 クライアントハードウェア前提条件

すべてのInfoPrintクライアントに、次のWindowsの最小構成を推奨します。

  • 1.0 GHz Pentium 4 プロセッサー
  • 2GB以上のRAM
  • 500MB以上の空きハードディスク領域
  • LAN接続(イーサネット)
  • 少なくとも1つのInfoPrint Managerサーバーへのアクセス(ローカルシステムまたはLAN経由のリモートアクセスのいずれか)

LANの他のシステム(InfoPrint Managerサーバーシステムを含む)と通信するには、適切なイーサネットアダプターカードをインストールし、適切なケーブルを接続する必要があります。使用可能なネットワークハードウェアは、他のベンダーから入手可能です。

1.1.3.2 ソフトウェア前提条件を確認する

1.1.3.2.1 サーバーソフトウェア前提条件

InfoPrint Manager for Windowsサーバーソフトウェアは64ビットオペレーティングシステムしか使用できません。

対応する64ビットオペレーティングシステムは次のとおりです。

  • Windows Server 2016 Standard
  • Windows Server 2019 Standard
  • Windows Server 2022 Standard

注意: InfoPrint Managerは、必要なバージョンのJavaをインストールし、そのJavaバージョンはInfoPrint Managerだけが使用できます。Javaのアップデートは、すべてInfoPrint Managerのインストーラーによって行われます。

    重要:
  • InfoPrint Manager サーバーで、接続要件を満たす適切なバージョンのWindowsが使用されていることを確認してください。
  • WindowsシステムにInfoPrint Managerをインストールするには、管理者である必要があります。
次のWindowsコンポーネントがシステムにインストールされている必要があります。
  • 汎用テキスト/専用プリンタードライバー(パススルーDSSを使用するため)

1.1.3.2.2 インターネットプロトコルの前提条件

InfoPrint ManagerはIPv4とIPv6の両方の通信プロトコルをサポートしています。InfoPrint Managerサーバーインスタンス間、サーバーとクライアント間、サーバーと出力デバイス間のインバウンド接続およびアウトバウンド接続がサポートされています。

1.1.3.2.3 AFP Download Plus前提条件

AFP Download Plusを利用するための前提条件は次のとおりです。

  • AFP Download Plus複数データセット機能については、AFP Download Plus APAR OA 15317をインストールする必要があります。
  • AFP Download PlusInfoPrint Managerの間で圧縮を行うには、AFP Download Plus APAR OA 16693をインストールする必要があります。
  • AFP Download Plus for z/OS バージョン 4.1 または 4.2 の場合、AFP Download Plus for z/OS で APAR OA28035 をインストールする必要があります。インストールしないと、複数データセット機能を使用しない場合でも、システムはInfoPrint Managerと連動しません。

1.1.3.2.4 クライアントソフトウェア前提条件

WindowsクライアントシステムでInfoPrint Selectを実行するには、64ビットのオペレーティングシステムがインストールされている必要があります。

対応する64ビットオペレーティングシステムは次のとおりです。

  • Windows 10 Pro
  • Windows 10 Enterprise
  • Windows 11
  • Windows Server 2016 Standard
  • Windows Server 2019 Standard
  • Windows Server 2022 Standard

LinuxクライアントシステムでInfoPrint Selectを実行するには、AlmaLinux 8.6以降、AlmaLinux 9、Red Hat Enterprise Linux 8、Red Hat Enterprise Linux 9、SUSE Linux Enterprise Server 15がインストールされていることを確認します。

Mac OS XクライアントシステムでInfoPrint Selectを実行するには、OS Xバージョン10.14以降がインストールされていることを確認します。

これらは、InfoPrint Managerコマンドラインクライアントを実行するために必要なサポートされているオペレーティングシステムです。

InfoPrint Manager Windows クライアント 64ビットOS
Windows 10 Pro
Windows 10 Enterprise
Windows 11
Windows Server 2016 Standard
Windows Server 2019 Standard
Windows Server 2022 Standard
InfoPrint Manager AIXクライアント AIX 7.2 TL3
AIX 7.3 TL0 SP1
InfoPrint Manager Linuxクライアント AlmaLinux 8 x86_64(バージョン8.6それ以降)
AlmaLinux 9 x86_64
Red Hat Enterprise Linux 8 x86_64
Red Hat Enterprise Linux 9 x86_64
SUSE Linux Enterprise Server 15 x86_64
InfoPrint Manager Mac OS Xクライアント Mac OS X 10.14以降

クライアントシステムでInfoPrint Manager GUIおよびInfoPrint Manager通知クライアントを実行するには、64ビットのオペレーティングシステムがインストールされている必要があります。

対応する64ビットオペレーティングシステムは次のとおりです。

  • Windows 10 Pro
  • Windows 10 Enterprise
  • Windows 11
  • Windows Server 2016 Standard
  • Windows Server 2019 Standard
  • Windows Server 2022 Standard

LinuxクライアントシステムでInfoPrint Manager GUIおよびInfoPrint Manager通知クライアントを実行するには、AlmaLinux 8.6以降、AlmaLinux 9、Red Hat Enterprise Linux 8、Red Hat Enterprise Linux 9、SUSE Linux Enterprise Server 15がインストールされていることを確認します。

サポートされているブラウザーおよびWebインターフェースクライアントに必要なプラグインは、次のとおりです。

  • 最新バージョンのMozilla Firefox
  • 最新バージョンのMicrosoft Edge

Webインターフェースクライアントの最小ディスプレイ解像度は、1280x760ピクセルです。

WebブラウザーでJavaScriptを使用可能にする必要があります。別のバージョンまたは以前のバージョンのブラウザーを使用する場合、ページが異なる方法で書式設定されたり、一部の機能が適切に作動しなかったりする可能性があります。

1.1.3.2.4.1 InfoPrint Submit Expressソフトウェアの前提条件

1.1.3.2.4.1.1 Windowsシステム要件

InfoPrint Submit Expressを実行するには、64ビットのオペレーティングシステムがインストールされている必要があります。

対応するWindows 64ビットオペレーティングシステムは次のとおりです。

  • Windows 10 Pro
  • Windows 10 Enterprise
  • Windows 11
  • Windows Server 2016 Standard
  • Windows Server 2019 Standard
  • Windows Server 2022 Standard

1.1.3.2.4.1.2 Mac OS Xのシステム要件

Submit Express for Mac OS Xシステムには、次の要件があります。

  • Mac OS X バージョン 10.14 以降
  • Oracle JRE バージョン 8.0 update 60 以降

1.1.3.2.5 サポートされている仮想化システム

InfoPrint Manager for WindowsはVMWare System ESXi 3.5以上でサポートされています。

次のVMWareのWebサイトの情報を参考に、お客様の環境にあったサーバーのサイズを選択してください。http://www.vmware.com/products/vsphere/buy/editions_comparison.html

InfoPrint Manager for Windows は、Microsoft Hyper-V 環境でサポートされています。Microsoft Hyper-Vに関連する詳細については、https://www.microsoft.com/en-us/evalcenter/evaluate-hyper-v-server-2019をご覧ください。

InfoPrint Managerアドミニストレーションおよび操作GUI、InfoPrint Select、コマンドラインクライアントのWindowsクライアントがCitrix Virtual Apps and Desktopsでサポートされるようになりました。Citrix Virtual Apps and Desktopsに関する詳細は、https://www.citrix.com/products/citrix-daas/citrix-virtual-apps-and-desktops.htmlを参照してください。

1.1.3.2.6 高可用性

InfoPrint Manager for Windowsは、Microsoft Windowsシステムの高可用性クラスターをサポートしています。

高可用性は、ハードウェアやソフトウェアの障害から重要なアプリケーションを迅速かつ確実に回復するための環境を提供します。Windows高可用性の詳細については、https://msdn.microsoft.com/en-us/library/aa373130(v=vs.85).aspxまたはRICOH InfoPrint Manager:高可用性ガイドラインG550-20261を参照してください。

1.1.4 構成を計画する

この章では、InfoPrint Manager 環境を設計するときに重要となる可能性のある宛先構成モデルについて説明します。

1.1.4.1 宛先構成モデルの詳細

宛先構成モデルは、論理宛先、ジョブおよび文書属性のデフォルト、キュー、実宛先間の関係を示します。デフォルトのInfoPrint Manager宛先構成では、論理宛先と実宛先が1対1の関係にあり、最小限のジョブおよび文書属性のデフォルト設定を提供します。印刷ニーズをサポートするためにInfoPrint Manager環境をカスタマイズするときには、より高度な宛先設定モデルを検討することがあります。

注意: 複数のInfoPrint Managerサーバー環境では、論理宛先とジョブを送信するキューが同じInfoPrint Managerサーバーに存在する必要があります。ただし、直接ジョブを送信しない場合は、実宛先を別のInfoPrint Managerサーバーに設定できます。直接送信の場合、実宛先は、論理宛先およびキューと同じサーバーに存在する必要があります。

1.1.4.1.1 デフォルトモデル

デフォルトモデルは、1つの論理宛先と2つ以上の実宛先では一対多の関係です。また、適切に設定された実宛先に直接ジョブを送信することも可能です。(このように、デフォルトモデルは図4と同様です。以下で説明するデスクトップモデル。ただし、作成、管理するオブジェクトの数は少なくなります。)実宛先への直接送信をサポートするために、デフォルトモデルでは、実宛先が論理宛先に関連付けられている必要があります。実宛先に実行依頼されたジョブは、関連付けられた論理宛先に再ルーティングされます。論理宛先では、ジョブはそのジョブおよび文書のデフォルトを導出します。その後、ジョブは関連するキューを経由して、実宛先にルーティングされます。

InfoPrint Manager は、デフォルトでこの宛先構成モデルを使用します。(InfoPrint Manager をインストールすると、1つのキューと1つの論理宛先が自動的に作成されます。)直接送信を有効にするには、実宛先を設定する必要があります。

デフォルト宛先構成モデル
ジョブA(実宛先に実行依頼)は実宛先で印刷されます。ジョブB(論理宛先に実行依頼)は、ジョブをサポートできる最初の実宛先で印刷されます。
デフォルト宛先設定モデル。

プリンタープールの利点を生かしながら、特定のジョブの印刷場所を完全に制御できる、非常に柔軟性の高いモデルです。

1.1.4.1.2 プールモデル

デフォルト宛先構成モデルのように、プール宛先構成モデルは、1つの論理宛先と2つ以上の実宛先では一対多の関係です。

プールファネル宛先構成モデル
プール宛先構成モデル。

このモデルは、場所、能力、速度、容量などの要素でグループ化したい出力機器がある場合に非常に効果的です。また、誰が使うか、誰が生成した出力を管理するかによってグループ分けをすることもできます。たとえば、特定のプリンターグループへのアクセスを請求部門のメンバーに制限することができます。さらに、異なるタイプのステートメントジョブは、印刷するフォームや必要とするオーバーレイなど、異なるジョブおよび文書属性のデフォルトのセットを使用する場合があります。プールモデルでは、これらの異なるジョブを1つの論理宛先に送信することができます。そして、各ジョブを処理することができる最初の利用可能なプリンターに自動的にルーティングします。このように、プールモデルではワークロードのバランシングができます。

注意: プール宛先構成モデルを使用して、実宛先に直接ジョブを実行依頼することもできますが、プール効果は得られません。ジョブは、実行依頼された実宛先にのみスケジュールされます。

1.1.4.1.3 デスクトップモデル

デスクトップ宛先構成モデルでは、1対1の論理宛先と実宛先の関係があります。デスクトップモデルは、一般的なワークステーションプリンターの管理方法と使用方法を表しています。このモデルは、InfoPrint Managerを追加する既存の印刷システムをお持ちの方には馴染みがあるはずです。実宛先の機能は、この宛先構成でユーザーが正常に送信できるジョブのタイプを直接制御します。

デスクトップ宛先構成モデル
デスクトップ宛先構成モデル。

1.1.4.1.4 ファネルモデル

ファネル宛先構成モデルでは、2つ以上の論理宛先と1つの実宛先という多対1の論理宛先と実宛先の関係があります。

ファネル宛先構成モデル
ファネル宛先構成モデル。

ファネルモデルは、ジョブや文書のデフォルト設定をより細かく制御できる柔軟な設定モデルです。たとえば、1つの論理宛先はトレイ2に格納されているピンク色の用紙に印刷し、別の論理宛先はトレイ1からオーバーレイで両面印刷するように設定することが可能です。

1.1.4.1.5 砂時計モデル

砂時計宛先構成モデルでは、論理宛先と実宛先の間に多対多の関係があります。砂時計モデルは、プールモデルによる負荷分散の利点と、ファネルモデルによるジョブおよび文書デフォルトの自動割り当ての利点の両方を提供します。砂時計モデルは、宛先構成モデルの中で最も柔軟性の高いモデルです。

砂時計宛先構成モデル
砂時計宛先構成モデル。

1.1.4.1.6 推奨分散構成モデル

分散環境の印刷環境を効率的に管理する(図7. 分散構成モデルを参照)には、砂時計構成モデルを使用して目的地を整理し、複数のキューとデフォルトジョブを使用して、InfoPrint Manager for Windowsサーバーを経由でワークフローを制御することをお勧めします。インストール時に定義されたデバイスの数ではなく、オペレーターに基づいてキューを定義します。プリンター10台に対してオペレーターが1人、あるいは特定のフロアのプリンターすべてをオペレーターが管理している場合でも、プリンターをキューごとにグループ化すれば、1人が1つのキューを監視できるため、すべてのプリンターと印刷ジョブの管理が非常に簡単になります。

1人の人間が1つのキューを監視することは、非常に効率的です。オペレーターは、InfoPrint Manager管理GUIを使用して、特定のキューを表示することができます。InfoPrintでは、印刷ジョブのセキュリティ設定を管理するためにキュー認可を使用しているため、オペレーターはキューを切り替えることなく、このサポートを監督する作業が非常に容易になりました。デフォルトのジョブを作成し、それらを異なる論理宛先に関連付けることで、キューがこれらのジョブを正しい実宛先にスケジュールすることを確認できます。たとえば、LogDest1に関連付けられたinitial-value-jobは、LogDest1に送信されたジョブがActDest1にスケジュールされるように、actual-destination-requestedのデフォルトがActDest1です。actual-destination-requestedは複数値属性なので、初期値ジョブのactual-destination-requested属性で複数の実宛先を指定し、どの実宛先を選択するかは他のジョブや文書属性(document-formatなど)で決めることも可能です。

分散構成モデル
このモデルでは、指定したジョブや文書のデフォルトによって、異なる論理宛先と関連付けられた異なる実宛先を設定できます。
分散構成モデル

1.1.4.2 クラウドの考慮事項

クラウドで仮想OSを構成する場合、オンプレミスで構成する場合と同じ考慮事項に必ず従ってください。

推奨事項:

  • InfoPrint Manager レベルで SSL/TLS 暗号化を有効にし、InfoPrint Manager コンポーネント間の通信セキュリティを向上させます。
  • InfoPrint Manager インフラストラクチャのパブリック部分には、必ず静的 IP アドレスを使用してください。
  • InfoPrint Manager インスタンスに使用するネットワークカードの永続的な MAC アドレスをクラウドソリューションに設定します。
  • データを永続的なストレージに保存し、オペレーティングシステムのリブート時にデータが失われないようにします。
  • インターネットから通信やデータにアクセスできないように、InfoPrint Manager システムがクラウド上の安全な仮想ネットワークで動作していることを確認します。
  • データの整合性を保つため、定期的にバックアップを実行します。
  • 複数の仮想システムを同じ構成にし、同じストレージ領域を使用することで、高可用性を確保することができます。
  • InfoPrint Manager アーキテクチャにより、お客様はクラウドとオンプレミスで作業を分担することができます。InfoPrint Manager スーパーバイザーはオンプレミスで、コマンドプロセッサーとスプーラーはクラウドで動作させることができます。InfoPrint Manager アーキテクチャの詳細については、RICOH InfoPrint Manager for AIX and Linux:構成および調整ガイド の「サーバーの部分」セクションを参照してください。

      重要:
    • 印刷速度要件のため、トランザクションのお客様のみにお勧めします。分散印刷のお客様は、クラウドから直接印刷することができます。
    • 十分な印刷速度を得るには、InfoPrint Manager supervisor pdserver を実行するプリンターサーバをプリンターと同じ場所に設置し、ローカル LAN を経由でプリンターと接続する必要があります。
    • クラウドからオンプレミスへの高速・低遅延の専用チャネルがない限り、クラウド+オンプレミスというモデルは連続帳票印刷には不向きです。
    • 連続帳票プリンターの実行に関するその他の推奨事項。
      • 可能な限りギガビットの直接接続を使用してください。
      • ネットワークをバイパスして、InfoPrint Managerを使用して、ローカルでジョブを実行します。
      • ネットワーク遅延(ACK時間間隔)は、印刷性能に大きく影響することがあります。長時間にわたってデータを送信する場合、プリンター側でデータをバッファリングします。
      • 連続帳票プリンター専用のネットワーク配管があったとしても、ネットワークは単一障害点になる可能性があることを考慮してください。冗長な高速経路を利用できるようにします。
      • リコープリンターが対応しているoptimize-for-multiple-copies属性を有効にすることで実行される、ページの保存モードを使用することができます。そのため、印刷を開始する前に、ジョブをプリンターにスプールすることができます。

InfoPrint Manager を実行し、オンプレミス機器と通信するために、どのポートを開く必要があるかを確認するには、InfoPrint Manager for AIX/Linux/Windowsで使用されるポート にアクセスしてください。

セキュリティの観点から、クラウドとオンプレミスのネットワークの間でVPNを使い始める必要があります。クライアントやプリンターとのInfoPrint Managerの通信は暗号化されていません。

1.1.5 ホストシステムで印刷を計画する

InfoPrint Manager は、必要な機能の数や印刷を制御する場所(ホストシステムまたは InfoPrint Manager)に応じて、ホストシステムとの間で使用する印刷オプションをいくつか提供します。すべてのオプションで、ホストとLANアプリケーション間のプリンターを共有することができますが、構成を多く必要とするものもあります。利用可能なホスト印刷オプションは以下の通りです。

  • 分散印刷ファシリティ(DPF)

    z/OS またはi5/OSを使用している場合、DPF を使用して IPDS 印刷ジョブとそのリソースを受信してから、InfoPrint Manager を使用してそれらを管理することができます。

  • Download for z/OS

    InfoPrint ManagerのMVS Downloadレシーバーデーモンは、Download for z/OSまたはAFP Download Plus for z/OSの両方をサポートしています。PSF for z/OSの Download for z/OS 機能または PSF for z/OSAFP Download Plus機能を使用すると、ジョブをリモートロケーションにスプールし、リモート印刷オペレーターに印刷を制御させることができます。

    注意: InfoPrint Managerでは、Download for z/OSという用語は、PSF for z/OSのDownload for z/OS機能とPSF for z/OSAFP Download Plus for z/OS機能を指します。

  • IPP

    ホストシステム上にIPPクライアントがある場合は、それを使ってIPPゲートウェイ経由でInfoPrint Manager にジョブを実行依頼できます。

  • z/OSのInfoPrint Server

    z/OSでInfoprint Serverを使用する場合は、スプーリングのホストでジョブをリモートInfoPrint Managerサーバーに送信できます。Infoprint ServerのIP PrintWayコンポーネント(LPRを含む)とInfoPrint Manager LPDを実行する必要があります。(InfoPrint Manager ServerをWindows システムで実行する場合、InfoPrint Manager LPD は Windows版Microsoft LPD を置き換えます)。ホストでジョブを送信するときには、フォーム定義やページ定義などの詳細InfoPrint オプションを指定することができます。InfoPrint Manager がジョブを受信した後、リモート印刷オペレーターが印刷を制御します。

DPFとDownload for z/OSはホスト印刷オプションです。ホストシステムでPSFを使用する場合は、本章の情報を参考にして、どちらを使用するのが最適かを判断してください。

どちらの方式を使用するかを決めたら、RICOHInfoPrint Manager for Windows:基本操作を参照して設定を行ってください。

1.1.5.1 DPFとDownload for z/OSの比較

この表は、InfoPrint Manager for Windows が提供する 2 つの主要なホスト印刷オプションの主な違いの概要を示しています。この情報を使用して、お客様の印刷設定のニーズに最も適したオプションを決定してください。

DPFとDownload for z/OSの比較
DPF Download for z/OS
InfoPrint Manager for Windows は、IPDS(Intelligent Printer Data Stream)入力、あるいはIPDSからPCLまたはPPDSデータストリームに変換するための完全印刷スプールシステムとして機能します。 InfoPrint Manager for Windows は、完全印刷スプールシステムとして機能します。MVSは、JESスプールからInfoPrint Managerスプールへジョブを転送するメカニズムを提供します。
この機能は、PSF for z/OS、PSF/MVS、PSF/400で使用します。 この機能は、PSF for z/OSまたはPSF/MVSでのみ使用します。
ホストシステムで印刷サービスファシリティ(PSF)ソフトウェアプログラムが必要です。 PSFのMVS Download機能またはAFP Download Plus機能の購入と設定が必要です。
PSFホストからWindowsへの通信にはTCP/IPを使用します。 PSFホストからWindowsへの通信にはTCP/IPを使用します。
リソース管理はPSFホストで行い、リソースはジョブとともに自動的にダウンロードされます。詳しくは、DPFでリソースを管理するを参照してください。 Download for z/OSの場合、リソース管理はInfoPrint Managerで行われます。すべての印刷リソースは、ジョブが印刷されるInfoPrint Managerサーバーに存在するか、AFP(Advanced Function Presentation)ジョブでインライン送信される必要があります。詳しくは、Download for z/OSでリソースを管理するを参照してください。

AFP Download Plusの場合、リソース管理は、ホスト、InfoPrint Manager、またはその2つの組み合わせで行うことができます。詳しくは、Download for z/OSでリソースを管理するを参照してください。

ホストプリントスプールはホストPSFシステムで管理されます。InfoPrint ManagerスプールとプリンターはInfoPrint Manager から管理されます。ジョブはダウンロードされるまでホストで管理され、その後InfoPrint Managerから管理されます。. ホストプリントスプールはホストPSFシステムで管理されます。InfoPrint ManagerスプールとプリンターはInfoPrint Manager から管理されます。ジョブはダウンロードされるまでホストで管理され、その後InfoPrint Managerから管理されます。.
ホストPSFとInfoPrint Managerの両方でサポートされているすべてのプリンター、および6400シリーズプリンターを除くホストでサポートされていないPCLとPPDSデバイスをサポートします。 InfoPrint Manager for Windowsがサポートするすべてのプリンターをサポートします。
ジョブをスプールするために、InfoPrint Managerの追加ディスク領域が必要です。 ジョブをスプールするために、InfoPrint Managerの追加ディスク領域が必要です。
ジョブ全体がInfoPrint Managerで受信され、InfoPrint Managerのスプールによって印刷がスケジューリングされた後にのみ、ジョブを印刷します。 ジョブ全体がInfoPrint Managerで受信され、InfoPrint Managerのスプールによって印刷がスケジューリングされた後にのみ、ジョブを印刷します。
ホスト(たとえばSMF/6)とInfoPrint Managerの両方のアカウンティングを使用します。 InfoPrint Managerアカウンティング情報を使用します。
ホストシステムおよびInfoPrint Manager経由のプリンター共有を提供します。 InfoPrint Managerによって、プリンター共有とプリンターサポートを提供します。
複数のデータセットジョブを1つの印刷ジョブとして印刷できます。 複数のデータセットジョブを1つの印刷ジョブとして印刷できます。
ホストPSFからIPDSデータをスプールし、後で印刷できます。 JESスプールからAFPまたは行データをInfoPrint Managerにダウンロードし、後で印刷できます。
ジョブはInfoPrint Managerに保存され、後で印刷のために再送信することができます。 ジョブはInfoPrint Managerに保存され、後で印刷のために再送信することができます。

1.1.5.2 DPFホストレシーバーの制限

DPFホストレシーバーには次の制限があります。

  • 入力ビンの選択。
  • 論理ページとオブジェクト領域の色。
  • IPDSダイアログの管理 - IPDS以外のダイアログやセッションに切り替える。
  • 仕上げ処理。
  • UP3I仕上げ。
  • 信頼性の問題と、例外が報告された場合のアクション制御。
  • CMRサポート。
  • オブジェクトを前処理してキャッシュし、文書内の後続のinclude構造化フィールドに含まれるときに表示可能な形式にします。
  • 保存されたページ。
  • Nアップ。
  • カットシートエミュレーション。
  • ページの向き。
  • データオブジェクトのフォントサポート。
  • アウトラインフォントサポート。
  • プリンター常駐フォント。
  • 2値カラーサポートの拡張。
  • IOCA Tile-Set-Colorサポートの拡張。
  • BCOCA Desired-symbol-widthのサポート。
  • BCOCA BCD2 データはサポートされていません。
  • GOCA GRS3データはサポートされていません。
  • 一度に有効化できるオーバーレイの最大数は254です。
  • 一度に有効化されるページ数は最大127です。
  • オブジェクトコンテナー。
  • 自動解像度。
  • 終了ページ範囲選択。

1.1.5.3 印刷業者のシナリオ

InfoPrint Managerがどのようにして最適な方法で印刷環境を管理するのかを確認するために、以下のサンプルシナリオを検討してください。

1.1.5.3.1 ブラックボックスショップ

米国の東海岸にあるデータセンターは、全米の5つの地域事業所に請求明細書を提供し、IPDS出力をあるグループのプリンターに送信しています。これらのユーザーはすべてのリソース管理をMVSシステムで行いたいため、InfoPrint ManagerのMVS Downloadレシーバーとz/OS向けのAFP Download Plusをブラックボックスソリューションとして使用できます。リソースを移動させる必要がなく、リモートオフィスにもジョブを送信してすぐに印刷することができます。印刷ジョブとリソース管理はすべて中央ホストで行われます。

1.1.5.3.2 LANとホストから印刷する:オプション1

印刷業者が、ローカルLANからInfoPrint 4100プリンターにスタッフレポートを送信したいと考えています。夜間シフトでは、同じInfoPrint 4100プリンターを使用して、iSeriesサーバーから請求書を印刷したいと考えています。マネージメントコンソールではなく、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIで宛先を作成することで、印刷管理者は、同じ宛先でLAN とホストの両方からジョブを印刷できることを確認できます。

1.1.5.3.3 LANとホストから印刷する:オプション2

中堅企業が、iSeries システムとローカル LAN の両方から、3 台のInfoPrint 60 プリンターのプールで印刷したいと考えています。印刷ジョブは、いつでもどちらの場所からでも送信できます。実際、ホストシステムと印刷キューとの接続は常にオープンにしておきたいと考えています。ホストレシーバーは、プリンターを完全に引き継ぐことなく、InfoPrint Managerに常時接続できるため、ホストプリントジョブの実行依頼にDPFを使用することに決めました。InfoPrint Manager キューは、LANとホストの両方の印刷ジョブが到着すると許可され、優先度の高い順に印刷することができます。

1.1.5.3.4 後で印刷するジョブをスプールする

ある大企業の給与計算部門は、2週間ごとに1万人の従業員の給与小切手を作成しています。小切手はサンノゼのホストシステムで作成され、オークランドの印刷センターで印刷する必要があります。その日のネットワーク帯域幅を節約するために、小切手は夜間にダウンロードされます。しかし、セキュリティーの理由から、朝、印刷オペレーターが出社するまで印刷することはできません。印刷管理者は、DPFを使用してIPDSの印刷ジョブと、それに使用されるリソースをInfoPrint Managerにダウンロードし、印刷オペレーターが到着するまでそこで保留にすることを決定しました。使用するリソースの安全性(署名)を確保する必要があるため、ホストレシーバーではリソースの保存をオフにしています。リソースはジョブが印刷された後、削除されます。

1.1.5.3.5 リモートスプールによる分散印刷ショップ

あるデータセンターでは、一連の月次社内レポートを印刷しています。出力を生成するジョブは、(日中の他の作業を妨げないように)夕方のシフト終了時に実行され、その後システムで保持されます。印刷ファイルを一度送信すれば、あとは何度でも定格速度で印刷できるため、ショップは帯域幅のコストを削減することができます。このデータセンターは56KBの回線しかありませんが、MVS Downloadレシーバーが回線速度の非効率性によるパフォーマンスの問題を防いでいます。MVS Downloadレシーバーは、ジョブ全体のスプールを待たずに、高速連続帳票プリンターでの印刷を開始します。このショップでは、ジョブを一度送信すれば何度でも印刷できる機能を維持しながら、すべての印刷サーバーを統合したいと考えているため、InfoPrint Manager の MVS Download レシーバー機能は、すべてのジョブをローカルで制御できるようにすることでニーズに最も適したものとなっています。

1.1.5.4 Download for z/OSでリソースを管理する

InfoPrint ManagerでMVS Downloadレシーバー機能とAFP Download Plus for z/OSと使用する場合、すべての印刷リソースがInfoPrint Managerサーバーがある Windows システムにインストールされている必要があります。これらのリソースは、次のいずれかの方法で管理することができます。

  • これらのリソースをバイナリ形式で標準的なファイル転送プロトコル(FTP)でInfoPrint Managerにダウンロードします。この方法は、リソースが頻繁に変更されない場合に最も効果的です。
  • ネットワークファイルシステム(NFS)マウントコマンドを使用して、リソースを含むOS/390システムを、InfoPrint Managerが稼働しているWindowsサーバーにアクセスできるようにします。このソリューションは、ネットワークトラフィックを大量に発生させる可能性があるため、リソースが頻繁に変更される場合は、このソリューションの選択に注意が必要です。
  • Download for z/OSを使用して、印刷ジョブの代わりにリソースを送信し、InfoPrint Managerサーバーに定義されているすべての印刷リソースライブラリに送信します。この方法は、MVS Downloadレシーバーの終了と設定をカスタマイズする必要があります。

InfoPrint ManagerでMVS Downloadレシーバー機能とAFP Download Plus for z/OSを使用する場合、印刷ジョブのリソースは通常そのジョブで使用するインラインリソースとして印刷ジョブとともに送信され、リソースはサーバーにInfoPrint Managerインストールされる必要はありません。ただし、すべてのリソースをインラインリソースとして送信しないようにAFP Download Plusが設定されている場合、インラインで送信されないリソースはInfoPrint Managerサーバーにインストールされ、サーバーによって管理される必要があります。

これらの方法の詳細については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:手順MVS Downloadを使用するように設定する、またはhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenterRICOHソフトウェア情報センターを参照してください。

1.1.5.5 DPFでリソースを管理する

DPFを使用して印刷ジョブを送信すると、ジョブファイルと必要なIPDSリソースの両方が、InfoPrint Manager システムに送信されます。ただし、DPFホストレシーバーのリソースの保存機能を使用することで、ネットワーク上のトラフィックを軽減することができます。

注意: リソースの保存機能は、PSF for VSE、MVS、およびz/OSシステムでのみ動作します。DPFを使用してVMまたはi5/OSシステムから印刷する場合、リソースの保存を使用することはできません。

ジョブとともにダウンロードされたすべてのDPFリソースは、DPFリソースデータベースに格納されます。ただし、再利用のためにデータベースに残るリソースもあれば、不要になった時点で削除されるリソースもあります。リソースがどうなるかは、ホストシステムでリソースをどのように設定したのかと、DPFホストレシーバーでリソースの保存オプションをどのように設定したのかによって異なります。

ホストシステムでは、PSFリソースマーキングユーティリティ(MVSではAPSRMARK、VSEではAPTRMARK)を使用して、リソースをプライベートまたはパブリックに設定することができます。プライベートリソースは、ジョブとともにDPFリソースデータベースにダウンロードされ、そのジョブで使用されます。ホストレシーバーがInfoPrint Managerから切断され、リソースを使用するジョブが印刷キューから消去されると、リソースはデータベースから削除されます。パブリックリソースは、ジョブとともにDPFリソースデータベースにダウンロードされ、そのジョブで使用された後、後から再利用できるようにデータベースに保存されます。リソースを設定しない場合は、プライベートリソースと同様に扱われます。

DPFホストレシーバーの作成時に、リソースの保存を選択するか、未選択のままにしておきます。

  • リソースの保存が選択された場合は、DPFホストレシーバーはリソースでパブリック/プライベート設定を確認します。パブリックリソースはダウンロードしてデータベースに保存され、後で再利用できます。プライベートリソースはダウンロードされ、1回のジョブでだけ使用され、その後削除されます。設定されていないリソースはプライベートリソースとして処理されます。
  • リソースの保存を選択しない場合、すべてのDPFリソース(フォント、オーバーレイ、ページセグメント)は、ホストでパブリックに設定されていても、プライベートリソースとして扱われます。

ジョブがダウンロードを開始すると、DPFホストレシーバーは、内部IDとパブリック/プライベートの指定(いずれもホスト側で設定)を確認しながら、要求するリソースを確認します。

  • 内部IDのないリソースはダウンロードされ、プライベートリソースとして扱われます。
  • リソースに内部 ID がある場合、レシーバーはその ID がパブリックプライベートかどうかを確認します。
    • リソースがプライベートに設定されている場合は、ダウンロードされ、ジョブで使用された後、削除されます。
    • パブリックに指定されている場合、ホストレシーバーはそのリソースが既にデータベースに保存されているかどうかを確認します。保存されている場合は、InfoPrint Managerはジョブを処理するときにそこから使用します。保存されていない場合は、ホストレシーバーからホストに対してダウンロードするように指示されます。リソースはデータベースに保存され、現在のジョブに使用された後、将来使用するためにデータベースに残ります。

1.1.6 AFP リソースを使用する

文書用のテキストを作成した後、より読みやすく、興味を引く内容にするために書式を設定したいときがあります。チャート、グラフ、ロゴ、ボックス、ラインなどの画像を使用すると、さまざまなセクションを説明したり、区切ったりすることができます。また、フォントを使用すると、テキストのさまざまな部分を強調することもできます。企業向けに作成された定義済みのグラフィックやテキスト要素のカタログを利用すると便利です。テキストやグラフィックをセグメント(フッター、ヘッダー、サイドバーなど)にまとめ、ページ上で1つのユニットとして配置することもできます。一貫性を保つために、同じ種類の文書には共通の要素やレイアウトを指定することができます。

Advanced Function Presentation (AFP) リソースは、文書の外観を制御するための強力なツールです。 InfoPrint Managerには、多数の AFP リソースが含まれています。AFPリソースのタイプは以下の通りです。

Color management resource(カラー管理リソース)
カラー管理リソース(CMR)は設計されたリソースであり、印刷ファイル、文書、ページかシートのグループ、ページ、またはカラーの正確性を持つデータオブジェクトのレンダリングに必要なカラー管理情報をすべて保持するために使用されます。
データオブジェクトリソース
データオブジェクトリソースはAFPリソースのタイプです。IOCAファイル、または特定モデルのプリンターによってネイティブにサポートされているファイル(InfoPrint Color 130 plusのEPSファイルなど)のタイプがあります。また、InfoPrint Managerに付属の変換を使用してオブジェクトをまずAFPに変換する場合は、ネイティブではないタイプのファイルをデータオブジェクトリソースとしても使用できます。InfoPrint Managerでは、データオブジェクトリソースがBCOCA/GOCAオブジェクトでグループ化されており、表示オブジェクトコンテナーと呼ばれます。
書式定義
書式定義は、出力装置がページ上でデータをどのように配置するかについての説明を提供します。書式定義は、オーバーレイ、カットシートプリンター用の給紙ユニット、両面印刷、テキスト抑止、データ位置、およびページの番号と変更を指定できます。
ページ定義
ページ定義には、行データのフォーマット制御機構が含まれています。ページ定義には、論理ページごとの行数、フォント選択、印刷方向、および、論理ページ上の位置への個々のフィールドのマッピングを含めることができます。
ページセグメント
ページセグメントには、ページまたは電子オーバーレイ上の任意のアドレス可能点に組み込むことができるテキストとイメージが含まれています。
オーバーレイ
オーバーレイは、線、網掛け、テキストボックス、またはロゴなど、印刷中または送信中にページまたは用紙上の可変データと合併できる事前定義データの集合です。
フォント
フォントとは、特定の字体 (文字、数字、句読点、特殊文字、およびリガチャーを含む) に入っている単一のサイズと書体です。

また、追加のリソースを購入したり、カスタムリソースを作成できます。ページ定義と書式定義を作成するには、Page Printer Formatting Aid(PPFA)for Windowsを購入します。ページ定義およびフォーム定義を作成するには、Page Printer Formatting Aid(PPFA)for Windowsを購入できます。これは、InfoPrint Manager for Windowsのオプション機能です。 InfoPrint Manager for Windows で提供されている別価格の機能には、InfoPrint Manager for Windowsで利用可能な別売の機能が一覧で示されています。

注意: InfoPrint Manager の DPF 機能は、AFP のリソースではなく、IPDS のリソースを使用します。その結果、DPFリソースはDPFを使用して実行依頼されたジョブにのみ使用することができます。ただし、これらのリソースのAFPバージョンは、ホストシステムに存在する必要があります。DPFリソースを別のジョブ実行依頼方法(MVS Downloadなど)で使用する場合は、AFPバージョンをホストからInfoPrint Managerサーバーに転送します。

InfoPrint Manager は、AFPのリソースにアクセスするためのいくつかの方法を提供します。利用可能なAFPリソースがInfoPrint Managerに付属しているものだけであれば、ジョブがそれらを必要とするときに自動的にアクセスされます。ただし、他のAFPリソースを使用する場合は、そのリソースの場所を指定する必要があります。また、ジョブ実行依頼パラメーターや環境変数でリソースの場所を指定する方法もあります。最後に、ジョブ内の各文書は、それが必要とする各AFPリソースタイプへのパスを指定することができます。これらの仕様は、論理宛先に関連付けられたデフォルトの文書で処理することを選択できます。

重要: カスタムAFPリソースは、InfoPrint Manager に含まれるAFPリソースと同じディレクトリに保存しないでください。InfoPrint Manager を再インストールまたはアップデートする必要がある場合、カスタムリソースファイルが破損または削除される可能性があります。

リソースコンテキストオブジェクトを使用して、AFPのリソースにアクセスすることができます。リソースコンテキストオブジェクトは、PSFの実宛先に送られるジョブが参照できる、さまざまなタイプのAFPリソースの場所を特定します。リソースコンテキストオブジェクトでは、ディレクトリーパス名を1つの場所にカプセル化できます。そして、リソースを検索する場所を指定するときに、ディレクトリ名ではなく、リソースコンテキストオブジェクト名を指定します。その後、リソースの場所が変更しても、該当するリソースコンテキストオブジェクト内で指定されたパス名を変更するだけで済みます。

リソースコンテキストオブジェクトを作成するには、pdcreateコマンド(DOSコマンドプロンプトで)を使用する必要があります。このオブジェクトは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI または Web Interface で PSF の実宛先を作成または変更するときに参照します。ジョブは含まれる文書経由でもリソースコンテキストオブジェクトを参照できます。実宛先と参照されるリソースコンテキストオブジェクトは両方とも、同じInfoPrint Managerサーバーに配置してください。

1.1.7 プリンターの共有を計画する

多くの環境では、プリンターを共有することで、プリンターから最大限の利益を得ることができます。InfoPrint Manager を使用する主な利点の1つは、さまざまなホストとクライアントシステムがさまざまななレベルで印刷リソースを共有できることです。使用する共有のレベルは、環境の要件によって異なります。

プリンターを共有する
プリンター共有方法を示すジ図。

1.1.7.1 プリンター共有のための方法

印刷ドライバーがプリンターとの通信リンクを共有したり、異なるクライアントが同じ印刷キューにジョブを送信することで、プリンターを共有することができます。印刷ドライバーは、プリンターと直接通信します。印刷ドライバーには、ホストPSFプリンターとInfoPrint Manager実宛先が含まれます。

1.1.7.1.1 IPDSプリンターとの通信リンクを共有する

IPDSプリンターと同時に通信できる印刷ドライバーは1つだけなので、複数の印刷ドライバーを管理する必要があります。これには、次の2つの方法があります。

  • InfoPrint Manager 実宛先とホストPSFプリンターを手動で起動、停止し、プリンターを操作する印刷ドライバーを制御します。
  • プリンターが利用可能になるのを待ち、印刷ドライバーが何も印刷するものがないときに通信リンクをリリースするように設定します。

接続タイマーは、プリンターが使用可能になるまでの待ち時間を指定します。リリースタイマーまたは非アクティブタイマーは、印刷ドライバーが何も処理を実行していないときに、通信リンクを維持する時間を指定します。印刷ドライバーがアクティブにジョブを投入している場合、ジョブ送信の間隔が指定されたリリース時間または非アクティブ時間を超えないかぎり、印刷ドライバーはジョブを送信し続けます。印刷ドライバーは、ジョブのフローが十分に遅くなるまで、プリンターを制御します。リリース時間または非アクティブ時間の値は、プリンタードライバー間で宛先を均等に共有することを保証します。これは重要な点です。

1つ以上の印刷ドライバーが同じプリンターを実行するように設定されている場合、印刷ドライバーの設定を行う必要があります。

  • InfoPrint Manager実宛先
  • ホストPSFプリンター

印刷ドライバーを設定する場合、以下が適用されます。

  • 印刷されるすべてのジョブを一元的に管理、監査することはできません。プリンターのすべての一時停止中のジョブを決定するために、複数のインターフェースを使用する必要があります。
  • 異なる印刷ドライバーからのジョブの間では、ジョブの自動優先順位付けは行われません。待機している他の印刷ドライバーにプリンターを使用させるために、アクティブな印刷ドライバーで強制的にプリンターをリリースするためには、手動の操作が必要です。
  • プリンターとネットワーク以外には、単一障害点はありません。

プリンターがInfoPrint Managerサーバーに S/390 チャンネル接続されている場合、同じサーバー上の 1 つまたは複数のInfoPrint Manager実宛先間で自動プリンター共有を使用することができます。ホストシステムとのプリンター共有は、プリンター接続を切り替えるための手動操作が必要です。

1.1.7.1.2 PostScript、PCL、PPDSプリンターと通信リンクを共有する

InfoPrint Manager が PostScript、PCL、PPDS をプリンターに送信する場合、次の間の印刷共有を許可するための設定は必要ありません。

  • InfoPrint Manager実宛先
  • Windowsワークステーション
  • LPRクライアントからプリンターへの直接送信

ほとんどのプリンターは、ジョブを受信した順に自動的に印刷します。一部のプリンターでは、設定オプションが利用できない場合があります。

1.1.7.1.3 同じ印刷キューにジョブを送信する

同じ印刷キューにジョブを送信すると、実宛先は1つだけプリンターと通信し、すべてのジョブは1つのInfoPrint Managerキューで管理されます。これらの方法を使用して、1つのInfoPrint Manager キューにジョブを送信することができます。

  • ホストPSF印刷ドライバーからジョブを受信したときのDPFレシーバー
  • ホストMVS Download印刷ドライバーからジョブを受信したときのMVS Downloadレシーバー
  • Windows共有プリンターからジョブを受信したときのWindowsゲートウェイ
  • 任意のプラットフォームでLPRクライアントからジョブを受信したときのLPD
  • 任意のプラットフォームでIPPクライアントからジョブを受信したときのIPP
  • Windows共有フォルダ-からジョブを受信した場合のホットフォルダー
  • Windowsクライアントから直接ジョブを受信したときのInfoPrint Manager Selectクライアント

同じキューに印刷ジョブを送信する場合、以下が適用されます。

  • 印刷されるすべてのジョブを一元的に管理、監査します。一つのインターフェースから、プリンターの一時停止中のすべてのジョブを判別できます。
  • ジョブの間では、ジョブの自動優先順位付けが行われます。優先順位の付け方にはいくつかの方法があります。
  • 単一障害点があります。

1.1.7.2 ホストとLANアプリケーションの間でプリンターを共有

統合されたホストとLAN印刷を最大限に活用するために、ホストおよびLANアプリケーション全体で共有することができます。

1.1.7.2.1 既存のホストアプリケーションから印刷する

複数の方法でホストアプリケーションからInfoPrint Managerにジョブを送信できます。

  • ホストPSFからDPFレシーバーにジョブを送信します。
  • Download for z/OSからMVS Downloadレシーバーにジョブを送信します。
  • LPRクライアントからInfoPrint ManagerサーバーのLPDユーティリティにジョブを送信します。
  • z/OSでInfoprint Serverを使用する場合は、スプーリングのホストでジョブをリモートInfoPrint Managerサーバーに送信できます。Infoprint ServerのIP PrintWayコンポーネント(LPRを含む)とInfoPrint Manager LPDを実行する必要があります。(InfoPrint Manager ServerをWindows システムで実行する場合、InfoPrint Manager LPD は Windows版Microsoft LPD を置き換えます)。ホストでジョブを送信するときには、フォーム定義やページ定義などの詳細InfoPrint オプションを指定することができます。InfoPrint Manager がジョブを受信した後、リモート印刷オペレーターが印刷を制御します。
注意: プリンター共有のための方法で説明されているように、使用する方法はプリンターがどのように共有されるかに影響します。

詳しくは、ホストシステムで印刷を計画するを参照してください。

1.1.7.2.2 既存のLANアプリケーションから印刷する

多くのネットワーク環境では、既存のアプリケーションから印刷ジョブを送信許可することが非常に重要です。PCユーザーは、印刷出力を作成するときに、ファイルメニューから印刷を選択することを期待しています。ユーザーは、複数の方法でジョブをワークステーションからInfoPrint Manager for Windows宛先に送信できます。環境に最適ないずれかの方法を選択します。

1.1.7.2.2.1 InfoPrint Selectを使用する

InfoPrint Select(Linux、Mac OS X、Windowsで利用可能)を使用して、アプリケーションからジョブを送信できるようにするには、ワークステーションにInfoPrint Selectをインストールし、設定する必要があります。この設定時に、InfoPrint Managerで制御される宛先をクライアントシステムに認識させる必要があります。

Windows クライアントでは、Windowsプリンターの追加ウィザードを使用してローカルプリンターを追加し、適切なドライバーを読み込んで、各InfoPrint Managerの宛先に一意のポートを割り当てます。

LinuxおよびMac OS Xクライアントで、CUPSのプリンター追加ウィザードを使用してInfoPrint Selectプリンターを追加し、適切なPPDを読み込んで、各InfoPrint Manager宛先に一意の機器URIを割り当てます。機器URIの形式は、selpms://server_hostname[:port]/destinationとなります。

注意: ポートを指定しない場合は、デフォルトのポート番号は6874になります。

InfoPrint Selectクライアントは、RICOH InfoPrint Manager Common ClientsのDVD-ROM、LCD4-5642で提供されています。LDAP Selectは、InfoPrint Managerのソケット認証に対応しています。インストールと構成については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作を参照してください。

InfoPrint Selectを設定すると、ユーザーはInfoPrint Managerが生成する関連イベント通知を受信します。通常、この通知は、ジョブが正常に完了したことをユーザーに通知するだけです。ただし、ジョブの処理中にエラーが発生した場合は、問題の診断に役立つ情報がイベント通知に含まれています。InfoPrint Selectでは、ユーザーは、pdprコマンドを含むInfoPrint Managerコマンドラインインターフェースにもアクセスできるようになります。これにより、クライアントアプリケーションは、ジョブを制御するすべてのAFP印刷属性にアクセスできます。最後に、InfoPrint Select ユーザーは、InfoPrint Manager for AIX、InfoPrint Manager for Linux、またはInfoPrint Manager for Windowsのいずれかが制御する宛先にジョブを送信することができます。

拡張版の InfoPrint Select クライアントでは、次のことを行うことができます。

  • ジョブをサーバーに実行依頼するときに InfoPrint ジョブ属性を指定する
  • キュー内のジョブの取り消し、保留、およびリリースをサポートする
これらの特定の機能強化については、ヘルプシステム参照してください。

1.1.7.2.2.2 InfoPrint Submit Expressを使用する

InfoPrint Submit Expressを使用するには、ワークステーションにInfoPrint Submit Expressをインストールし、構成する必要があります。InfoPrint Submit ExpressクライアントはCommon Client DVDと共に提供されます。

InfoPrint Submit Expressを導入することで、印刷業者はジョブチケットの作成、InfoPrint Managerサーバーへの印刷ジョブの送信、およびジョブの進捗状況の確認を行うことができます。ジョブチケットには、ジョブの仕様(レイアウトや仕上げオプションなど)と、そのジョブに関連するファイルがすべて含まれています。ジョブチケットは、お客様のジョブデータを参照してジョブバンドル内にまとめます。InfoPrint Submit Expressでは、クライアントユーザーは、InfoPrint Managerサーバーから利用できるすべてのデータストリーム変換(PCL、PostScript、TIFF、GIF、JPEG)を利用することができます。最後に、InfoPrint Submit Expressユーザーは、InfoPrint Managerが制御する宛先にジョブを送信することができます。

1.1.7.2.2.3 Windows ゲートウェイプリンターを使用する

Windows ゲートウェイプリンター では、クライアントシステムにソフトウェアをインストールする必要がなく、設定作業の大部分をサーバー側で行います。まず、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用して、InfoPrint宛先(論理宛先または実宛先)を作成します。次に、マネージメントコンソール を使用して、それらの宛先のいずれかを参照するWindows ゲートウェイプリンターを作成します。

注意: InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用して宛先を作成する場合、関連するWindows ゲートウェイプリンターを同時に作成するオプションがあります。

Windows ゲートウェイプリンター を作成すると、ユーザーは共有ネットワークプリンターにアクセスするのと同じように、Windowsプリンターの追加ウィザードを使用して、リモートプリンターサーバーが管理するプリンターをデスクトップに追加するだけで済みます。必要な情報は、InfoPrint Manager サーバーシステムの名前と、ゲートウェイプリンターの共有名だけです。

Windows ゲートウェイプリンターにより、InfoPrint Manager管理者は、アプリケーションからアクセス可能な宛先を簡単に制御することができます。このため、展開の容易さと相まって、Windows ゲートウェイプリンターは魅力的な選択肢となっています。この機能では、InfoPrint Managerから詳細なイベント通知を受けることはできませんが、ユーザーがワークステーションにInfoPrint Manager 通知をインストールすれば、詳細な通知を受けることができます。

1.1.7.2.2.4 IPPゲートウェイを使用する

InfoPrint ManagerにはIPPゲートウェイが含まれています。IPPゲートウェイを使用すると、ユーザーは、ネットワークの任意の場所でIPP対応でないプリンターにもInfoPrint Managerを使用してジョブを実行依頼できます。InfoPrint Manager 管理者は、マネージメントコンソール で IPP ゲートウェイを有効にし、宛先と関連付けます。ユーザーはワークステーションにIPPクライアントソフトウェアをインストールし、IPPクライアントに付属の指示に従って、リモート印刷サーバーで管理されているプリンターにアクセスします。

IPPゲートウェイにより、InfoPrint Manager管理者は、アプリケーションからアクセス可能な宛先を簡単に制御することができます。この機能では、InfoPrint Managerから詳細なイベント通知を受けることはできませんが、ユーザーがワークステーションにInfoPrint Manager 通知をインストールすれば、詳細な通知を受けることができます。

1.1.7.2.2.5 InfoPrint Managerホットフォルダーを使用する

InfoPrint Managerホットフォルダーは、論理宛先と関連付けられたディレクトリーです。ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動すると、InfoPrint Managerはその論理宛先にジョブを自動的に実行依頼します。ホットフォルダーディレクトリは、InfoPrint Manager サーバーとすべてのジョブ送信者がアクセスできる任意のシステム(InfoPrint Manager サーバーがインストールされているシステムを含む)で作成することができます。次にファイルをコピーする必要があるすべてのユーザーがアクセスできるように、そのディレクトリを共有する必要があります。ホットフォルダーにファイルを送信するには、ユーザーがローカルシステムからそのディレクトリにファイルをコピーします。

属性ファイルでnotification-profile属性を設定し、そのファイルを印刷ファイルと一緒に送信した場合、ホットフォルダーを使用して送信した印刷ジョブに関する通知メッセージを受信できます。

注意: 属性ファイルの作成など、ホットフォルダーの使用に関する詳細は、RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作およびRICOH InfoPrint Manager for Windows:手順を参照してください。
設定しないと、この機能は、InfoPrint Managerから詳細なイベント通知を表示しません。

1.1.8 InfoPrint Managerを移行する

旧バージョンのInfoPrint Manager for WindowsからInfoPrint Manager for Windowsバージョン4.13に移行するには、RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本サーバー、LCD4-5659のDVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入し、画面の指示に従ってください。

    注意:
  1. InfoPrint Manager for Windowsシステムのバックアップや移行後の構成ファイルのリストアについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドを参照してください。
  2. InfoPrint Manager for Windowsは、テキスト文字列をASCIIからEBCDICに変換するときためのICONVをUCONVに置き換えました。UCONV でも、UTF16 文字を変換に使用できます。ICONVを使用している独自のacif(line2afp)終了コードを書いた場合、代わりにUCONVを使用するようにその終了プログラムを変更する必要があります。

1.1.8.1 InfoPrint Manager for Windowsバージョン4.13に移行する場合の考慮事項

Windows オペレーティングシステムをアップグレードする前に、バックアップソフトウェアを使用して、コンピューター全体をバックアップします。

InfoPrint Manager for Windowsに対応させるため、Windows オペレーティングシステムをサポート対象レベルの Windows にアップグレードします。対応する Windows オペレーティングシステムの一覧は、「前提条件を確認する」の章のサーバーソフトウェア前提条件 を参照してください。

バージョン4.13に移行するときに、sap2afp機能がInfoPrint Manager for Windowsにインストールされている場合、sap2afp機能がコントロールパネル プログラムの追加と削除から削除されていない可能性があります。したがって、sap2afp 機能をインストールした後、sap2afp の 2 つのインスタンスがコントロールパネル プログラムの追加と削除に表示される可能性があります。この重複エントリでは問題は発生しません。無視してもかまいません。

1.1.9 必要な情報を収集する

InfoPrint Manager環境を適切に設定するためには、環境の個々のコンポーネントについて設定情報を収集する必要があります。この情報収集を容易にするために、いくつかのワークシートが用意されています。

1.1.9.1 インストール中に選択する構成オプション

インストール処理中に、InfoPrint Manager for Windowsを構成する方法について、次の点を決定する必要があります。

  • 複数のコンピューター(AIXまたはWindows)の間で相互運用性をサポートするか、1台以上のAIXおよびWindowsサーバーの間で相互運用性をサポートするようにInfoPrint Managerを構成するかどうか
  • サーバーの言語は何か
  • ファイルシステムの容量と、処理する印刷ジョブのサイズ
  • InfoPrint Manager Pull Print機能をインストールするか

1.1.9.2 ソフトウェアに同梱の納品書

納品書の情報が必要です。

  • 購入した機能の名称
  • 購入したプリンターライセンスの数および種類

1.1.9.3 LAN接続を計画する

まず、Windowsシステムをローカルエリアネットワーク(LAN)に接続します。このタスクは、Windowsのインストール時またはインストールの終了後に実行できます。いずれの場合でも、LANに新たに接続するシステムごとに、事前に以下のワークシート完成させておくことを推奨します。

LAN TCP/IP 構成ワークシート
コントロール パネルの指示 説明
コンピューター名 Windows ネットワークのコンピューターの (NetBIOS) 名  
ドメイン/ワークグループ このコンピューターが属するWindowsコンピューターのグループです。  
アダプター このシステムをネットワークに接続するために使用される物理カード。このカード用の該当するドライバーを追加する必要があります。  
IP アドレスを DHCP サーバーから入手? 動的ホスト構成プロトコル (DHCP) は、再始動されるたびに、このシステムに新しい IP アドレスを提供します。DHCP が使用されていない場合は、静的 IP アドレスを割り当てる必要があります。 __ はい __ いいえ
注意: [いいえ]を指定することをお勧めします。
IP アドレス このシステムに静的に割り当てられるIPv4アドレス(例:9.99.178.17)。DHCPが使用されている場合は必要ありません。  
IPv6アドレスは16進数4桁のグループが8個あり、各グループは16ビットです。グループは、コロン(:)で区切られています。IPv6アドレスの例:2001:0ce8:58a3:0000:0000:6a2e:0370:3734 使用する場所によっては、IPv6アドレスを角括弧で囲みます。例:[2001:0ce8:58a3:0000:0000:6a2e:0370:3734]
サブネットマスク IPアドレスのネットワークとシステムの部分を識別する数値です(例: 255.255.255.0)。DHCPが使用されている場合は必要ありません。  
デフォルトゲートウェイ このネットワークが他のネットワークと通信できるようにする、デフォルトで使用されるシステム。DHCP が使用されている場合は、必要ありません。  
DNS ホスト名 ドメインネームシステム (DNS) によって認識される、このシステムの (インターネット) 名。可能ならば、この名前は Windows コンピューター名と同じにする必要があります。  
DNSドメイン このコンピューターが属するインターネットドメインです。  
DNSサービス検索順序 DNS サーバーの IP アドレスの配列リスト。これらのシステムは、インターネット名を IP アドレスに変換するために照会されます。  
ドメイン接尾部検索順序 所定のホスト名を検索するための TCP/IP ドメインの配列リスト  
1 次 WINS サーバー Windows (NetBIOS) システム名を IP アドレスに変換するために照会する最初の Windows Internet Name Service (WINS) システム  
2 次 WINS サーバー 照会する 2 番目の WINS システム  
DNS を Windows の変換に使用可能にする? DNS を使用して、Windows (NetBIOS) 名を IP アドレスに変換できます。 __ はい __ いいえ
LMHOSTS ルックアップを使用可能にしますか? LMHOSTS ファイルは、Windows システム名を IP アドレスに静的に関連付けます。 __ はい __ いいえ
スコープ ID Windows ドメインに割り当て可能なこの一連の IP アドレスは、スコープと呼ばれます。  
IP 転送を使用可能にしますか? IP 転送は、データをマルチホームシステムに転送できるようにします。 __ はい __ いいえ

1.1.9.4 プリンターネットワーク接続を計画する

より高い帯域幅の接続性を持つ、別のプリンターネットワークを作成することもあります。この場合、独立したプリンターネットワークでプリンターを制御するInfoPrint Manager for Windowsサーバーシステムごとに追加のネットワークアダプターを構成してください。以下のワークシートをこの構成に利用してください。別のプリンターネットワークをセットアップする方法について詳しくは、管理者手順の複数のネットワークアダプターカードを使用するを参照してください。

プリンターネットワークTCP/IP構成ワークシート
[コントロール パネル]の指示 説明
アダプター このシステムをプリンターネットワークに接続するのに使用される物理カード。このカード用の該当するドライバーを追加する必要があります。  
IPアドレス プリンターネットワーク上のこのシステムに静的に割り当てられるアドレスです(例: 9.99.178.17)。プリンターネットワークが関係する場合に必要です。  
サブネットマスク IPアドレスのネットワークとシステムの部分を識別する数値です(例: 255.255.255.0)。プリンターネットワークが関係する場合に必要です。  
デフォルトゲートウェイ プリンターネットワークは、別のネットワークと通信する必要はありません。プリンターとのすべての通信には、InfoPrint Manager が介在します。 なし

1.1.9.5 プリンターを計画する

InfoPrint Manager 環境の実宛先は、それぞれ設定する必要があります。各構成を実行するために必要な特定の情報は、宛先サポートシステム(DSS)と使用されるアタッチメントタイプによって異なります。適切なDSSとアタッチメントタイプを決定するには、RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作の「宛先サポートシステム(DSS)の詳細」を参照してください。

RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作に、各タイプのプリンターを作成するための準備としてワークシートが用意されています。

1.1.9.6 ホストレシーバーを計画する

ホストレシーバーは、メインフレームホストシステム(MVS、z/OSi5/OS など)から送信される印刷ジョブを許可するために使用されます。InfoPrint Managerでは、ホストレシーバーには2種類あります。DPFホストレシーバーとMVS Downloadレシーバーです。レシーバーを作成する準備ができたら、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用します。

RICOH InfoPrint Manager for Windows:基本操作に、各タイプのホストレシーバーを作成するための準備としてワークシートが用意されています。

1.1.10 ソフトウェアコンポーネントを確認する

InfoPrint Managerは、多くの異なるハードウェアとソフトウェアのコンポーネントで構成されています。基本コンポーネントは、InfoPrint Manager for Windowsの購入時に含まれています。オプションコンポーネントは基本製品への追加機能であり、追加の製品メディアを通じて購入して設置できます。

InfoPrint Manager for Windows: Base Server DVD-ROM、LCD4-5659には、WindowsシステムにInfoPrint Managerサーバーをインストールするためのすべてのソフトウェアが含まれています。これらのコンポーネントはすべてサーバーと一緒にインストールされるため、どれかを除外することはできません。

  • InfoPrint Manager サーバー
  • InfoPrint Manager アドミニストレーション/オペレーション(GUI)

    サーバーがインストールされているシステムから、印刷操作を管理できるようにします。

  • InfoPrint Manager 通知サーバー

    InfoPrint ManagerサーバーがInfoPrintオブジェクトに関するステータスメッセージをInfoPrint Manager通知クライアントに送信できるようにします。

  • InfoPrint Manager 通知クライアント

    InfoPrint Manager サーバーがインストールされているシステムでメッセージを表示できます。

  • InfoPrint Manager Internet Printing Protocol (IPP) Gateway

    ユーザーが IPP プロトコルを使用して、InfoPrint Manager を通じてプリンターに印刷ジョブを実行依頼できるようにします。

  • InfoPrint ラインプリンターデーモン (LPD) ゲートウェイ

    ユーザーが LPD ゲートウェイを通じて InfoPrint Manager サーバーにジョブを実行依頼できるようにします。

  • InfoPrint Manager MVS Download Receiver

    InfoPrint ManagerプリンターでIBM Download for z/OS または AFP Download Plus for z/OSを使用して、MVSシステムから送信されたMVSジョブを印刷できます。

  • InfoPrint Manager Transforms

    ユーザーが、db2afp、d2afp、gif2afp、img2afp、jpeg2afp、line2afp、pcl2afp、pdf2afp、ps2afp、tiff2afp、xml2afp、および xml2pdf などのさまざまな変換を実行できるようにします。

  • InfoPrint Manager Web Server

    ユーザーはプル印刷、またはWebインターフェースなどのWebアプリケーションを実行および管理できます。Webサーバーは基本サーバーと一緒にインストールされていますが、MMCから起動しない限り、動作していません。

  • InfoPrint Manager WebアドミニストレーションインターフェースおよびInfoPrint Manager Web管理インターフェース

    InfoPrint Managerを使用すると、Webブラウザーユーザーインターフェースで管理と操作を実行できます。

  • InfoPrint Manager:公開

InfoPrint Manager for Windows: Base Server DVD-ROM、LCD4-5659には、次のオプションの価格が設定された機能も含まれています。

AFP2PDF 機能 (LCD4-5674) afp2pdf変換は、AFP文書とも呼ばれるMO:DCA-P (Mixed Object Document Content Architecture)文書を、表示、アーカイブ、電子メール、印刷などに使用できるPDF (Adobe Portable Document Format)文書に変換します。
プル印刷機能(LCD2-20001-00) InfoPrint Manager プル印刷機能は、既存のInfoPrint Managerサーバーと外部のStreamline NXまたはEquitracサーバーで機能します。この機能は、認証された所有者がプリンターから印刷を要求したときに、ジョブをスケジュールするものです。これを利用すれば、不要な印刷物を減らすことができ、その分、経費を削減することができます。ヘッダーシートをオフにすることで、さらに用紙を節約することができます。所有者がプリンターコンソールからジョブを要求するまで印刷しないことで、安全な印刷環境を提供する機能です。
SAP 印刷機能(LCD4-5646) 企業では、SAP 印刷機能を使用してInfoPrint Manager for Windowsに印刷することができます。SAP 印刷機能には、ABAP (Advanced Business Application Programming) データと OTF (Output Text Format) データの両方を印刷用の AFP に変換する sap2afp 変換と、印刷ジョブに関する拡張ステータスを取得する SAP OMS (Output Management Support) のサポートが含まれています。
ワークグループプリンターエンジン 0~80ページ/分の範囲で印刷するInfoPrint駆動プリンターを設置し、使用するために必要です。
低速プリンターエンジン 81~150ページ/分の範囲で印刷するInfoPrint駆動プリンターを設置し、使用するために必要です。
中速プリンターエンジン 151~400ページ/分の範囲で印刷するInfoPrint駆動プリンターを設置し、使用するために必要です。
高速プリンターエンジン 401~1999ページ/分の範囲で印刷するInfoPrint駆動プリンターを設置し、使用するために必要です。
超高速プリンターエンジン 2000ページ/分以上で印刷するInfoPrint駆動プリンターを設置し、使用するために必要です。

次のオプションのInfoPrint Font Collection DVDが提供されています。

  • AFPクラシックフォント:LCD2-20029
  • AFPアウトラインフォント:LCD4-5683
  • WorldTypeフォント:LCD4-5684-06
  • AFPラスターフォント:LCD4-5700-02
  • AFP Asian Classic TrueType CollectionとOpenTypeフォント:LCD2-20055-01

InfoPrint Manager サーバーに同梱されているCommon Clients DVD-ROMの目次には、Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)に収録されているコンポーネントの一覧が記載されています。各クライアントにはそれぞれインストーラーがあり、別々にインストールする必要があります。すべてのコンポーネントは、複数のシステムにインストールすることができます。

InfoPrint Manager サーバーに同梱されているCommon Clients DVD-ROMの内容
共通クライアント 説明
Windows、Linux、Mac OS X版InfoPrint Select InfoPrint Selectでは、ワードプロセッサー、スプレッドシート、他のデスクトップアプリケーションかInfoPrint Managerにジョブを実行依頼できます。InfoPrint Managerに印刷オプションや属性を付けてジョブを送信したり、ジョブの保留、解除、キャンセルができます。InfoPrint Selectは強力なコマンドラインも備えています。
Windows版AFPプリンタードライバー AFPプリントドライバーは、デスクトップアプリケーションからAFP(Advanced Function Presentation)出力を作成することができます。AFP印刷ドライバーとInfoPrint Selectを使用すると、印刷された文書の表示を高度に制御することができます。
InfoPrint Manager GUI InfoPrint Managerには、以下のGUIがあります。
  • InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUI
  • Infoprint ManagerオペレーションGUI
これらのGUIは日常のInfoPrint Managerのタスクの大半に使用されています。
InfoPrint Manager 通知 InfoPrint Manager通知クライアントを使用すると、InfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager Windowsサーバーのいずれかが生成するメッセージをリモートシステムで受信できます。
SAPクライアント(AIX、Linux、Windows)
注意: Sun SolarisまたはHP-UX上で動作するSAPシステム版のクライアントは、SAP 印刷機能に付属しています。
SAPクライアントコードはSAPシステムにインストールされ、InfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager WindowsサーバーのいずれかでSAPシステムを使用できるようにします。https://help.ricohsoftware.com/swinfocenterRICOHソフトウェア情報センターの最新版RICOH InfoPrint Manager:SAP R/3プランニングおよび構成ガイド(S550-1051)をご覧ください。
InfoPrint Managerコマンドラインクライアント(AIX版) AIXクライアントでは、InfoPrint ManagerがインストールされていないAIXシステムのInfoPrint Managerコマンド(pdprなど)を入力したり、AIXコマンドラインからリモートInfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager WindowsサーバーにlplprqprtなどのAIXプリントコマンドを入力することができます。
InfoPrint Managerコマンドラインクライアント(Linux版) Linuxクライアントは、LinuxシステムでInfoPrint Managerコマンドをインストールし、IntelベースのコンピューターのLinuxユーザーがTCP/IP接続されたネットワークでInfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager WindowsサーバーのいずれかにInfoPrintコマンドを発行できるようにします。
InfoPrint Managerコマンドラインクライアント(Mac OS X版) Mac OS Xクライアントは、MacintoshシステムでInfoPrint Managerコマンドをインストールし、Mac OSのユーザーがTCP/IP接続されたネットワークでInfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager WindowsサーバーにInfoPrintコマンドを発行できるようにします。
InfoPrint Managerコマンドラインクライアント(Windows版) InfoPrint Managerコマンドラインクライアントは、WindowsシステムでInfoPrint Managerコマンドをインストールし、ユーザーがTCP/IP接続されたネットワークでInfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager WindowsサーバーにInfoPrintコマンドを発行できるようにします。
AFP Workbench AFPファイルを表示できるユーティリティ。
InfoPrint Submit Express InfoPrint Submit Expressクライアントを使用すると、TCP/IP接続されたネットワークを介して、InfoPrint Manager AIXサーバー、InfoPrint Manager Linuxサーバー、またはInfoPrint Manager Windowsサーバーにチケット付きジョブを送信することができます。

表 InfoPrint Manager for Windowsで利用できる別価格の機能一覧は、InfoPrint Manager for Windowsで利用できる別売の機能です。

InfoPrint Manager for Windowsで提供されている別価格の機能
InfoPrint Manager機能 説明
Page Printer Formatting Aid (PPFA) 機能 PPFAは、AFP(Advanced Function Presentation)製品のユーザーが、さまざまな異なるオペレーティングシステム上でフォーム定義やページ定義を作成することを可能にします。これらの定義は、印刷された出力のページがどのようにフォーマットされ、プリンターが物理的な紙のシートをどのように扱うべきかを指定します。PPFAを使用すると、アプリケーションプログラムを変更することなく、書式設定されていないz/OSやASCIIの行データを効果の高い文書に変換することができます。
InfoPrint 4247機能 (LCD2-20041) InfoPrint 4247 IPDSプリンターへの印刷を可能にします。
InfoPrint Transform Manager機能 (LCD2-20015) この機能により、InfoPrint Managerはリモートサーバー上の文書を変換し、リッピングのパフォーマンスを向上させることができます。この機能は、InfoPrint Manager製品のすべてのバリエーション(AIX、Linux x86_64、またはWindows)で購入できますが、LinuxまたはWindowsにのみインストールできます。詳しくは、「InfoPrint Manager Transform機能をインストールする、G550-20160」を参照してください。

1.1.11 InfoPrint Manager for AIX/Linux/Windowsで使用されるポート

通常使用されるポート
ポートIPM/AIX ポートIPM/Linux ポートIPM/WIN 説明 ポートタイプ I/O
25 25 25 SMTP(簡易メール転送プロトコル) OUT
67 67 67 bootpサーバー(一部のプリンター) IN
68 68 68 bootpクライアント(一部のプリンター) OUT
80 80 80 HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)(一部のプリンターのWebサーバー) OUT
92 92 92 NPP(Network Printing Protocol) OUT
161 161 161 SNMP要求(簡易ネットワーク管理プロトコル) OUT
162 162 162 SNMP監視トラップポート(プリンターの監視と管理) OUT
389 389 389 LDAPサーバーのポート(非SSL) OUT
515 515 515 lpr/lpdプリンタースプーラー BOTH
544 544 544 RSHD IN
631 631 631 IPP(インターネットプリンティングプロトコル):IPPゲートウェイ BOTH
636 636 636 LDAPサーバーのポート(SSL) OUT
2192 2192 2192 ライセンスデーモン/サーバー

BOTH

ローカルのみ

N/A N/A 2193 InfoPrint Manager DPF IN
2194 2194 2194 InfoPrint Manager LDAPキャッシングサービス IN
2501 2501 2501

レガシーInfoPrintプリンターPCL/PS

注意: このポートは、以下のプリンターで使用します。
  • InfoPrint 2060ES
  • InfoPrint Color 2065
  • InfoPrint 2075ES
  • InfoPrint Color 2075 MFP
  • InfoPrint 2085
  • InfoPrint 2090ES
  • InfoPrint 2105
  • InfoPrint 2105ES
  • InfoPrint 2190
  • InfoPrint 2210
  • InfoPrint 2235

OUT
5001 5001 5001 IPDSプリンターポート(PSF TCP/IPプリンターのデフォルト) OUT
5002 5002 5002 IPDSプリンターポート(デュアルエンジンプリンターの最初のエンジン用) OUT
5003 5003 5003 IPDSプリンターポート(デュアルエンジンプリンターの2番目のエンジン用) OUT
5157 5157 5157 Selectの通知ウインドウ OUT
5511-5520 5511-5520 5511-5520 InfoPrint Managerサーバー間通信ポート(pdinitportsによって生成、fstshow -oで表示される) BOTH
6874 6874 6874 InfoPrint Managerサーバー通信のデフォルト(PD_SOCKET)
    注意:
  1. ユーザー固有の値を使用してポートを設定できます。
  2. 初期ポート。同じマシン上でpdserverを追加するには、一連のポートを追加する必要があります。
IN
6876-6877
6875 6875 6875 GUI通知ポート OUT
8200 8200 8200 通知サーバー OUT
8250 8250 8250 apped変換デーモン(PDF変換デーモン) BOTH
8251 8251 8251 ps2afpd変換デーモン(PostScriptおよびPDF変換デーモン) BOTH
8252 8252 8252 ps2afpd変換デーモン(PostScriptおよびPDF変換デーモン) BOTH
8253 8253 8253 pcl2afpd変換デーモン BOTH
8254 8254 8254 agspdld変換デーモン BOTH
9100 9100 9100 RAWプリンターPCL/PS(pioinfo、piorpdmのデフォルト) OUT
9600 9600 9600 プリンター制御のプリンター共有(非IPDSとも共有されているIPDSプリンター) OUT
14080 14080 14080 Webアプリケーション用のHTTPポート(IPMNX、WEB GUI) IN
14443 14443 14443 Webアプリケーション用のHTTPSポート(IPMNX、WEB GUI) IN
14005 14005 14005 Webサーバーシャットダウンポート

BOTH

ローカルのみ

InfoPrint Manager 変換機能ポート
ポートIPM/AIX ポートIPM/Linux ポートIPM/WIN 説明 ポートタイプ I/O
NA 6984 6984 InfoPrint Manager変換機能 BOTH
NA 6985 6985 InfoPrint Manager変換機能

BOTH

ローカルのみ

NA 6986 6986 InfoPrint Manager変換機能 BOTH
NA 6988-6990 6988-6990 InfoPrint Manager変換機能

計算ノード<N>はポート6988+<N>を使用します。

BOTH

ローカルのみ

16080 16080 16080 InfoPrint Manager変換機能Webアプリケーション IN

1.1.12 アクセシビリティー

リコーは、年齢や能力に関係なく、誰もが使用できる製品を提供することを目指しています。アクセシビリティーの取り組みについては、次を参照してください。http://jp.ricoh.com/accessibility/
アクセシビリティー機能

アクセシビリティー機能は、運動障害または視覚障害などの障害を持つユーザーが情報技術製品を快適に使用できるようにサポートします。

この製品のアクセシビリティー機能は、主に次のことを目標としています。

  • スクリーンリーダーや画面拡大機能などの支援技術を使用できるようにする。
  • マウスの代わりにキーボードを使用できるようにする。
  • 音量、色、コントラスト、フォントサイズなどの属性を変更できるようにする。

また、製品のインフォメーションセンターおよび資料は、アクセシビリティーに対応した形式で作られています。

キーボードナビゲーション

本製品は、Microsoft Windows標準のナビゲーションキーを使用しています。

1.2 スタートガイド

1.2.1 はじめに

1.2.1.1 重要

適用される法律で認められる最大限の範囲において、本製品の故障、文書やデータの損失、本製品および付属の使用説明書の使用または不使用に起因するいかなる損害に対しても、メーカーは責任を負いません。

必ず、重要な文書やデータは、常にコピーするか、バックアップを作成してください。お客様の操作ミスや本ソフトウェアの不具合により、文書やデータが消去される場合があります。また、コンピューターウィルス、ワーム、その他の有害なソフトウェアに対する保護対策は、お客様の責任において講じてください。

本製品を使用してお客様が作成した文書や、お客様が実行したデータの結果については、いかなる場合もメーカーは責任を負いません。

1.2.1.2 本書に関する注意事項

  • 本書に掲載されているイラストや説明は、製品の改良や変更により、お客様の製品のものとは異なる場合があります。
  • 本書の内容は、予告なく変更されることがあります。
  • 本書のいかなる部分も、供給者の事前の同意なしに、いかなる形式においても複製、複製、複製、修正、または引用することはできません。
  • 本書では、ディレクトリーパスの参照は、デフォルトパスのみが示されています。InfoPrint Managerやその一部のコンポーネントを別のドライブなど別の場所にインストールした場合、それに応じてパスを調整する必要があります。

    たとえば、Windowsオペレーティングシステムを実行しているコンピューターのD:ドライブにInfoPrint Managerをインストールする場合は、ディレクトリーパスのC:D:に置き換えてください。

1.2.1.3 使用説明書とヘルプの紹介

本書には、RICOH InfoPrint Manager for AIX、Linux、およびWindowsバージョン4.13(プログラム番号5648-F40)に関する情報が記載されています。

本書には、InfoPrint Managerの概要と製品に関するインストールと構成の情報が記載されています。

使用説明書

以下の取扱説明書があります。

InfoPrint Managerについては、以下の文書を参照してください。
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド、G550-1071
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイド、G550-1072
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド、G550-1073
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:プランニングガイド、G550-20262
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:スタートガイド、G550-20263
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:操作ガイド、G550-20264
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX and Linux:構成および調整ガイド、S550-1062
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:プランニングガイド、G550-1060
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:スタートガイド、G550-1061
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:操作ガイド、G550-1066
  • RICOH InfoPrint Manager:高可用性ガイドライン、G550-20261
  • RICOH InfoPrint Manager:Reference、S550-1052
  • RICOH InfoPrint Manager:PSF、サーバー、および変換メッセージ、G550-1053
  • RICOH InfoPrint Manager:セキュアな印刷:インストールおよび構成する、G550-20129
  • RICOH InfoPrint Manager:SAP R/3プランニングおよび構成ガイド、S550-1051
  • RICOH InfoPrint Manager:キーワードの辞書、S550-1188
  • AFP Conversion and Indexing Facility:ユーザーズガイド、G550-1342
  • Page Printer Formatting Aid for Windows:ユーザーズガイドおよびリファレンス、S550-0801
  • RICOH InfoPrint Manager AFP2PDF Transform機能:インストールと使用方法、G550-1057
  • RICOH InfoPrint Manager:InfoPrint Manager Transform機能をインストールする、G550-20160
ヘルプ

多くの画面でプロパティーヘルプが用意されており、特定の作業や設定に関する情報を提供しています。

また、ヘルプメニューでは、操作画面から直接HTMLバージョンの取扱説明書にアクセスすることができます。

    注意:
  • PDF文書をご覧いただくには、Adobe ReaderなどのPDFリーダーがインストールされている必要があります。

RICOHの印刷製品については、以下を参照してください。

1.2.1.4 使用説明書とヘルプの読み方

1.2.1.4.1 使用説明書を表示する

この手順で使用説明書を表示することができます。
PDF形式の使用説明書を表示する
  • InfoPrint Managerでは、製品に同梱されるDVD-ROMの中にPDF形式で資料が提供されています。
HTML形式で使用説明書を表示する
  • 使用説明書のHTMLバージョンは、ユーザーインターフェースから直接入手できます。アプリケーションを起動して、バナーの右にある疑問符の画像ボタンをクリックして、 ヘルプを選択します。

1.2.1.4.2 プロパティーヘルプを表示する

操作画面上のプロパティーの横にある疑問符の画像ボタンをクリックすると、その項目のプロパティーヘルプが表示されます。

1.2.1.4.3 マークについて

本説明書では、内容を素早く確認するために、以下のような記号を使用しています。
    重要:
  • この記号は、製品を使用する際に注意すべき点を示しています。この説明を必ずお読みください。

    注意:
  • この記号は、タスクを完了するために必須ではないが役立つ補足情報を示します。

太字
太字は、ダイアログ、メニュー、メニュー項目、設定、フィールドラベル、ボタン、キーの名称を表します。
斜体
斜体は、各自の情報に置き換える必要があるマニュアルや変数のタイトルを表します。
モノスペース
モノスペース体は、コンピューターの入出力を示します。

1.2.1.5 略語

AFP
Advanced Function Presentation(高機能プレゼンテーション)
IP
Internet Protocol(インターネットプロトコル)
PDF
Portable Document Format(ポータブル文書形式)
PCL
Printer Command Language (プリンターコマンド言語)
GIF
Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)
JPEG
Joint Photographic Experts Group(ジョイントフォトグラフィックエキスパーツグループ)
TIFF
Tagged Image File Format(タグ付き画像ファイル形式)

1.2.1.6 商標

RICOH InfoPrint Manager™およびRICOH ProcessDirector™は、Ricoh Company, Ltd.の米国およびその他の国における商標です。

以下の用語は、International Business Machines Corporationの米国または他の国における商標または登録商標です。

  • AIX
  • DFS
  • IBM
  • MVS
  • OS/390
  • POWER
  • Print Services Facility
  • pSeries
  • S/390
  • z/OS

Adobe、Adobeロゴ、PostScript、PostScriptロゴは、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の米国ならびにその他の国における登録商標または商標です。

CUPSおよびmacOSは、Apple, Inc.の米国または他の国における商標または登録商標です。

Fieryは、米国およびその他の特定の国におけるFiery, LLCの登録商標です。

Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。

Microsoft、Microsoft Edge、Windows、Windowsロゴ、およびActive Directoryは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標です。

Oktaは、Okta, Inc.の米国およびその他の国における登録商標です。

UNIX は、米国およびその他の国における The Open Group の登録商標です。

Thales Group コード: この使用権取得者アプリケーションのライセンス管理は、次の 1 つ以上の著作権に基づいています。

Sentinel RMS
Copyright 1989-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinel EMS
Copyright 2008-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinelは、Thales Group の登録商標です。

その他の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。

1.2.2 概要

ここでは、InfoPrint Manager for Windowsの初期設定と使用開始方法に関する情報をご覧いただけます。

また、InfoPrint Managerが印刷環境の管理に使用するさまざまなクライアントコンポーネントをインストールして使用する方法も説明しています。

1.2.3 サーバーシステムについて

1.2.3.1 InfoPrint Manager ソフトウェアのインストールを準備する

本書に記載されている手順を実行する前に、InfoPrint Manager for Windowsの一般的な機能と要件を理解する必要があります。この情報は、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドで確認できます。このマニュアルを読んでからインストールを進めてください。

InfoPrint Managerをインストールして構成する前に、すべてのネットワーク構成を行う必要があります。TCP/IP構成の手順については、TCP/IPを構成するを参照してください。

注意: InfoPrint Manager for Windowsを使用して1台または複数台の高速プリンターを接続するときは、別のパーティション、別のハードディスク、またはSCSIドライブにInfoPrint Managerをインストールすると、性能を向上することができます。

1.2.3.1.1 TCP/IPを構成する

ネットワーク上の他のコンピューターやプリンターと通信するために、使用しているWindowsシステムを構成してください。以下のワークシートは、この構成に役立つように設計されています。

1.2.3.1.1.1 LAN接続を計画する

まず、Windowsシステムをローカルエリアネットワーク(LAN)に接続します。このタスクは、Windowsのインストール時またはインストールの終了後に実行できます。いずれの場合でも、LANに新たに接続するシステムごとに、事前に以下のワークシート完成させておくことを推奨します。

LAN TCP/IP構成ワークシート
コントロール パネルの指示 説明
コンピューター名 Windowsネットワークのコンピューターの(NetBIOS)名です。  
ドメイン/ワークグループ このコンピューターが属するWindowsコンピューターのグループです。  
アダプター このシステムをネットワークに接続するのに使用される物理カードです。このカード用の該当ドライバーの追加が必要です。  
IPアドレスをDHCPサーバーから入手しますか? 動的ホスト構成プロトコル(DHCP)は、再起動されるたびに、このシステムに新しいIPアドレスを提供します。DHCPが使用されていない場合は、静的IPアドレスを割り当ててください。 __ はい __ いいえ
注意: いいえを指定することを推奨します。
IPアドレス このシステムに静的に割り当てられるIPv4アドレス(例:9.99.178.17)。DHCP が使用されている場合は、必要ありません。  
サブネットマスク(IPv4) 同じネットワーク上にあるIPアドレスの範囲を識別します。DHCP が使用されている場合は、必要ありません。  
サブネットプリフィックス長(IPv6)
デフォルトゲートウェイ このネットワークが他のネットワークと通信できるようにする、デフォルトで使用されるシステムです。DHCPが使用されている場合は必要ありません。  
DNSホスト名 ドメインネームシステム(DNS)によって認識される、このシステムの(インターネット)名です。可能な場合、この名前はWindowsコンピューター名と同じにしてください。  
DNSドメイン このコンピューターが属するインターネットドメインです。  
DNSサービス検索順序 DNSサーバーのIPアドレスの配列リストです。これらのシステムは、インターネット名のIPアドレス変換に照会されます。  
ドメイン接尾部検索順序 所定のホスト名を検索するためのTCP/IPドメインの配列リストです。  
1次WINSサーバー Windows (NetBIOS)システム名をIPアドレスに変換するために照会する最初のWindows Internet Name Service (WINS)システムです。  
2次WINSサーバー 照会する2番目のWINSシステムです。  
Windowsの変換にDNSを使用可能にしますか? DNSを使用し、Windows (NetBIOS)名をIPアドレスに変換できます。 __はい__いいえ
LMHOSTSルックアップを使用可能にしますか? LMHOSTSファイルは、Windowsシステム名をIPアドレスに静的に関連付けます。 __はい__いいえ
スコープ ID Windowsドメインに割り当て可能なこの一連のIPアドレスは、スコープと呼ばれます。  
IP 転送を使用可能にしますか? IP転送を使用すると、データをマルチホームシステムに転送できます。 __ はい __ いいえ

1.2.3.1.1.2 プリンターネットワーク接続を計画する

より高い帯域幅接続性を持つ、別個のプリンターネットワークを作成したい場合があります。この場合、独立したプリンターネットワークでプリンターを制御するInfoPrint Managerサーバーシステムごとに追加のネットワークアダプターを構成してください。以下のワークシートをこの構成に役立ててください。別のプリンターネットワークのセットアップについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド の「複数のネットワークアダプターカードを使用する」を参照してください。

プリンターネットワークTCP/IP構成ワークシート
コントロール パネルの指示 説明
アダプター このシステムのプリンターネットワーク接続に使用される物理カードです。このカード用の該当ドライバーの追加が必要です。  
IPアドレス プリンターネットワーク上のこのシステムに静的に割り当てられるドット付き10進数アドレスです(例: 9.99.178.17)。プリンターネットワークが関係する場合に必要です。  
サブネットマスク IPアドレスのネットワークとシステムの部分を識別するドット付き10進数です(例: 255.255.255.0)。プリンターネットワークが関係する場合に必要です。  
デフォルトゲートウェイ プリンターネットワークは、別のネットワークと通信する必要はありません。プリンターとのすべての通信には、InfoPrint Managerが介在します。 なし

1.2.3.1.2 サーバーソフトウェア前提条件

サーバーソフトウェア前提条件に関する情報は、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドの「前提条件を確認する」の章で確認できます。

注意: InfoPrint Managerでは、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、日本語がサポートされています。

1.2.3.1.3 InfoPrint Manager 4.13に移行する前に

前バージョンのInfoPrint Managerから移行を行う場合は、InfoPrint Manager for Windowsインストールディレクトリー、製品の初期インストール以降にインストールディレクトリーから移動されたディレクトリー、Windowsレジストリーをバックアップすることを強く推奨します。インストールディレクトリーから外に移動したディレクトリーは、InfoPrint Manager マネージメントコンソールスタート→プログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソール)を使用して識別できます。マネージメントコンソールから、編集→サービス構成に進みます。表示されたパネルにリストされているすべてのパスを調べ、基本インストールディレクトリー内に存在しないパスがあるかどうかを判断します。基本インストールディレクトリー内に存在しないパスを書き留めておきます。

このバックアップは、システムから新しいバージョンを削除してInfoPrint Managerをその状態に復元するために必要です。

注意: 移行を商用環境にインストールする前に、それを非商用システム上でテストすることをお勧めします。

1.2.3.1.3.1 InfoPrint Manager for Windowsインストールディレクトリーをバックアップする

システムをバックアップするには、次のステップを行います。
  1. すべてのロケーションからInfoPrint Manager サーバーへのジョブ実行依頼を停止します。
  2. すべてのジョブの印刷を完了する (可能ならば) か、またはすべてのジョブを削除します。
  3. リモートシステム上にあるものを含め、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIとオペレーションGUIが開いている場合は閉じます。
  4. InfoPrint Managerサーバーをシャットダウンします。InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用し、ファイル→サーバーの停止に進みます。
  5. セグメントファイルをクリーンアップします。InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用し、デバッグ→不要なInput Managerファイルをクリーンアップするに進み、マネージメントコンソールを閉じます。
  6. ローカルバックアップ手順を使用して、インストールディレクトリー、インストールディレクトリーから移動されたディレクトリー、および Windows レジストリーをバックアップします。次のキーとサブキーは復元可能であることが必要ですHKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥RICOH¥Infoprint Manager
注意: マルチサーバー環境では、AIX サーバーを含む、すべてのサーバーを一度にバックアップおよびアップグレードする必要があります。

1.2.3.1.4 最新バージョンの InfoPrint Manager に移行した後で

インストールを完了したら、変換構成ファイルを更新したり、必要なオプション機能を移行したりできます。

1.2.3.1.4.1 組み込み lpdmap.txt ファイル

現在、InfoPrint Manager for Windowsには、lpdmap.txtファイルが組み込まれており、このファイルは install_path¥var¥pd¥lpdにインストールされます。ファイルをインストールする前に、InfoPrint Manager は既存の lpdmap.txt ファイルのバックアップコピーを作成します。lpdmap.txt ファイルのご使用のバージョンを変更した場合は、バックアップコピーからの変更内容を lpdmap.txt ファイルにマージする必要があります。

1.2.3.1.4.2 変換構成ファイルを更新する

インストールプロセスの一部として、既存の変換構成ファイルおよびユーザー出口が自動的に ZIP され、パス <install path>\var\pdbk\ipm.bak_MM-DD-YYYY.zip にバックアップされます。

  • C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager¥pcl2afp¥pcl2afp.cfg
  • C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager¥pcl2afp¥pcl2afpd.cfg
  • C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager¥ps2afp¥ps2afp.cfg
  • C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager¥ps2afp¥ps2afpd.cfg
  • C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager¥ps2afp¥3160d.cfg

最新の InfoPrint Manager バージョンをインストールした後で、新たにインストールされたファイルを編集して、カスタマイズした変更内容を、インストールディレクトリーにある新しい構成ファイルに追加できます。

注意: 新しい構成ファイルは構造が異なることがあるため、バックアップしたファイルを新しい構成ファイルにコピーしないでください。

1.2.3.1.4.3 オプションのInfoPrint Manager機能を移行する

システムにインストールされている旧バージョンのInfoPrint Managerのオプション機能は、基本サーバーソフトウェアをバージョン4.13に移行するときに削除されます。これは、旧バージョンのオプション機能がバージョン4.13のサーバーとは互換性がないためです。バージョン4.13のサーバーでは、旧バージョンのオプションは使用できません。バージョン4.13のオプションをロードするには、インストールしたい機能があるDVD-ROMを挿入してください。

重要: InfoPrint Manager for Windowsの旧バージョンでは、ユーザーアカウント制御(UAC)をオフにしてください。最新バージョンの InfoPrint Manager に移行済みで、UAC をオンにして InfoPrint Manager ソフトウェアを使用する場合は、地域のサービス担当者にお問い合わせください。

1.2.3.1.5 再インストールを準備する

InfoPrint Managerの再インストールが必要になる場合があります。新しいバージョンにアップグレードする、または問題を解決するために現行バージョンを再インストールする場合などです。構成情報を失わないように、最初に、アンインストールせずにインストールを試みます。インストールが正常に完了できなかった場合は、アンインストールし、同じインストールディレクトリーを使用して再インストールします。この場合、作成したオブジェクトは引き続き存在しますが、特にマルチサーバー環境のインストール後の構成は失われます。

    注意:
  1. InfoPrint Manager for Windows のインストールまたはアンインストールを行うには、管理特権が必要です。管理特権を持たずに製品をアンインストールする場合は、以下のメッセージが出されます。
    Setup Installation Error: Setup has detected Uninstallshield is 
    in use, please close Uninstallshield and 
    restart setup (Error 432).

    管理特権を持っていない場合は、インストール時にも同様のメッセージが出されます。

  2. InfoPrint Manager for Windowsを再インストールするには、最初にインストールしたときに使用したユーザーIDと同じユーザーIDを使用してください。
  3. 置換が必要なファイルに関して問題が発生しないように、サービス更新のインストール前またはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIの再インストール前には、必ずInfoPrint Manager マネージメントコンソール、InfoPrint ManagerオペレーションGUI、InfoPrint Managerを閉じてください。

1.2.3.2 InfoPrint Managerソフトウェアサーバーをインストールする

1.2.3.2.1 インストールの前に

このセクションでは、InfoPrint Manager製品のインストールを実行する方法について説明します。以前のバージョンのInfoPrint Managerからアップグレードする場合は、まず次の手順を実行します。InfoPrint Manager 4.13に移行する前にその手順を完了した後で、このセクションに戻ってください。

InfoPrintインストーラーを使用すると、InfoPrint Manager for Windowsと、印刷環境に応じた機能の組み合わせをインストールできます。

選択した製品と機能ライセンスを購入すると、注文したときに入力したメールアドレスに「EMS - エンタイトルメント証書」という件名でリコーからEメールが送信されます。このメールには、エンタイトルメントIDEID)が記載されています。実行するInfoPrint Managerマシンの EID と認証文字列を使用して、製品登録(https://dl.ricohsoftware.com)に必要なライセンスキーを生成します。EID は、購入した製品を識別する目的でのみ使用されます。購入したInfoPrint Managerコンポーネントの EID が記載されたメールを受信するたびに、製品のライセンスキーを登録してください。

InfoPrint Managerは、お使いのサーバーに試用版モードで自動的にインストールされます。LKMA (License Key Management Application)を使用してInfoPrint Managerがインストールされているサーバーの認証文字列を取得し、セルフサービス Web サイト(https://dl.ricohsoftware.com)で認証文字列を使用してライセンスキーを生成します。セルフサービス Web サイトからライセンスキーをダウンロードし、LKMA を使用して製品を登録します。LKMA の詳細については、ライセンスキー管理アプリケーション (LKMA) を使用して体験版ライセンスと無期限ライセンスを管理する を参照してください。

InfoPrint Managerをインストールするシステムの認証文字列を取得するには、インストールを開始する前に、基本製品DVD-ROMまたはISOのrootにある getfingerprint.exeというユーティリティーを実行します。

セルフサービスWebサイトからライセンスキーをダウンロードし、InfoPrint Managerをインストールするサーバーにそのライセンスキーをコピーします。インストール処理を開始して、インストールパネルに進みます。ライセンスキーを要求されたら、サーバー上のコピー先のパスを入力します。インストールを続行し、登録とインストールの処理を完了します。

1.2.3.2.2 製品ライセンスキーの生成/ダウンロード方法

  1. InfoPrint Manager をインストールするマシンの認証文字列を取得するには、 管理者ユーザー情報を使用してサーバーにログインしてください。
  2. 製品のDVD-ROMまたはISOに収録されているgetfingerprint.exeをダブルクリックすると、システム認証文字列が表示されます。
  3. EMS - 資格証明書のメールを開き、EID を見つけます。
  4. Ricohプロダクション印刷ソフトウェアのWebサイト (https://dl.ricohsoftware.com) にアクセスし、ソフトウェアのアクティベーションをクリックします。
  5. EID を入力フィールドに EID を入力するか、ペーストします。
  6. システム認証文字列を入力フィールドにサーバー認証文字列を入力するか、ペーストします。システム認証文字列の最初にアスタリスク(*)が含まれていることを確認してください。
  7. 内容の確認をクリックします。アクティベーションの内容の確認ダイアログが表示されます。
  8. アクティベートをクリックします。アクティベーションが確認されましたダイアログが表示されます。ライセンスキーが生成され、注文時に入力されたメールアドレスにファイルとして送信されます。
    注意: チェックサム検査に失敗したためにライセンスを生成できなかったことを示すエラーメッセージが表示された場合は、入力したシステム認証文字列が間違っています。
  9. ライセンスキーファイルを別のメールアドレスに送信する場合は、ライセンスキーをメール送信をクリックします。メールアドレスを入力し、送信をクリックします。
  10. ライセンスキーファイルをコンピューターにダウンロードする場合は、ライセンスキーをダウンロードをクリックします。
  11. ライセンスキーをコピーしたい場合は、ライセンスキーをクリップボードにコピーをクリックします。
  12. Eメール(または使用しているコンピューター)からライセンスキーファイルを取得し、サーバーに転送します。
  13. ライセンスキーファイルには、このサーバーを識別する名前を付けます。
  14. ライセンスキーファイルを、サーバー上の便利な場所に保存します。インストーラーまたはLKMAからライセンスキーのパスを求められたら、このファイルを選択します。

InfoPrint Manager の本リリースの更新に関する情報は、オンラインで参照できます。この情報は適宜更新されます。RICOH InfoPrint Manager for Windows: Base Server DVD-ROMには本書が含まれていますが、InfoPrint Managerの最新情報については、RICOHソフトウェア情報センターhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenter)をご覧ください。

    重要:
  • ダウンロードするライセンスキーが現在のサーバーバージョンおよびリリースと一致していることを常に確認してください。たとえば、古いバージョンをインストールしているにもかかわらず、新しいライセンスコードが最新バージョンで利用できる場合、新しいライセンスコードは、すでにインストールされている古いバージョンには適用されません。
  • 所有する EID と、これらの EID に対応するサーバーのリストを保持していることを確認してください。
  • すべてのキーが実際に特定機能のロックを解除するわけではありません。多くのキーは、他の目的で使用される供給命令機能です。
  • 初期ソフトウェアメンテナンスの1年間が満了後に購入したメンテナンスアップグレードライセンスは、基本バージョンのロックを解除するキーなしで出荷されます。メンテナンスライセンスを延長するには、すべてのシステムに両方のEIDからキーをインストールしてください。

1.2.3.2.3 InfoPrint Managerインストーラーの使用を準備する

DVD-ROMをマウントする前に、InfoPrint Manager for Windowsをインストールするときに以下の情報が使用できることを確認してください。

  1. 次のような重要な構成情報。
    • 使用可能なディスク領域の概算値。多くの大容量印刷ジョブを処理する場合は、インストール中に割り当てられたディスク領域のサイズを増やすことを検討してください。
    • インストールする機能。
    • 2 次サーバーをインストールする場合は、1 次サーバーの名前が必要になります。
    • この構成でサポートするプリンターの数。
    • この構成でサポートするプリンターの速度は、高速、中速、低速のどれですか?
  2. ソフトウェアまたはパッケージリストに同梱の送り状。
  3. Eメールで受信またはダウンロードしたエンタイトルメントID、認証文字列、ライセンスキーファイル。ライセンスキーファイルは、セルフサービスWebサイトでも生成できます。エンタイトルメントIDとライセンスキーについては、製品ライセンスキーの生成/ダウンロード方法を参照してください。
  4. サービス担当者から受け取った完全な通信ワークシート。

1.2.3.2.4 InfoPrint Managerをインストールする

サーバーにInfoPrint Manager for Windowsを初めてインストールするためのステップを以下に示します。サービスの適用に関する説明については、InfoPrint Manager クライアントのサービス更新のインストールを参照してください。
  1. Administratorとしてログインします。InfoPrint Manager for Windows のインストールまたはアンインストールを行うには、管理特権が必要です。
  2. 使用しているウイルス対策ソフトウェアを無効にします。ウイルス対策ソフトウェアを実行しているシステムにInfoPrint Manager for Windowsをインストールすることは推奨しません。

    IT部門からウイルス対策ソフトウェアを無効にする許可が出ない場合は、ウイルス対策ソフトウェア内に次のパスに対する例外をセットアップします。

    • C:\Program Files\Ricoh\InfoPrint Manager
    • C:\ProgramData\RICOH

  3. インストールDVD-ROMを使用する場合は、InfoPrint Manager for Windows Base Server DVD-ROM (LCD4-5659)をDVD-ROMドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。インストールを始める前に、READMEファイルを表示するよう選択できます。

    インストール.isoファイルを使用する場合は、.isoファイルをダブルクリックしてから、setup.htmlファイルをダブルクリックします。

    注意: インストールプログラムが自動的に開始されない場合や、ブラウザーが応答しなくなった場合は、以下の操作を行います。
    1. スタート実行を選択します。
    2. E:\setup.htmlと入力します。EはDVD-ROMドライブを意味します。
    3. OKをクリックします。
  4. RICOH InfoPrint ManagerTMサーバーのインストールをクリックし、InfoPrintManager.exeのインストール先を選択します。
  5. InfoPrintManager.exeの場所に移動し、ダブルクリックします。
  6. InstallShield Wizard for InfoPrint Managerダイアログで、次へをクリックします。
  7. ライセンス契約ダイアログで、使用許諾契約書の条項に同意しますを選択し、次へをクリックします。
  8. ソフトウェア保守契約ダイアログで、使用許諾契約書の条項に同意しますを選択し、次へをクリックします。
  9. オプションの選択ダイアログで、標準またはHAインストールから選択し、次へをクリックします。

    • 標準インストールを選択した場合は、InfoPrint ManagerはスタンドアロンWindowsサーバーにインストールされます。

    • HAインストールを選択した場合は、InfoPrint Managerは高可用性用Windowsサーバークラスターにインストールされます。

      • HA 1次を選択した場合は、InfoPrint Managerは1次ノードにインストールされます。

      • HAフェイルオーバーを選択した場合は、InfoPrint Managerは2次ノードにインストールされます。

      詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:高可用性ガイドラインを参照してください。

  10. インストール先を選択ダイアログで、ファイルがインストールされるフォルダーを選択し、次へをクリックします。
  11. プログラムフォルダーの選択ダイアログで、次へをクリックします。License Key Management Applicationがインストールされます。
  12. InfoPrint Manager基本サーバーとともにインストールする機能を選択し、次へをクリックします。

    これらの機能は、InfoPrint Manager基本サーバーインストーラーでインストールできます。

    • InfoPrint Manager AFP2PDF機能
    • InfoPrint Manager SAP Print機能
    • InfoPrint Manager Pull印刷機能

    注意: 以下の機能は、個別のCD-ROMで入手でき、機能ライセンスを購入した場合にインストールできます。
    • InfoPrint Manager PPFA 機能
    • InfoPrint Manager 4247機能
  13. プログラムをインストールする準備ができましたダイアログで、インストールを開始する準備ができている場合はインストールをクリックします。インストールプログラムが作動しない場合は、他のアプリケーションをすべて閉じてシステムを再起動し、再度プログラムをインストールします。
    注意: 宛先ディレクトリー名には、特殊文字を使用しないでください。
  14. InfoPrint Manager for Windowsをインストールした後に、システムをリブートするようにインストールプログラムから要求されます。システムのリブートが行われるまでInfoPrint Managerは正しく機能しないため、デフォルトははいにしてください。完了をクリックするか、Enterを押すと、システムがリブートされ、InfoPrint Managerサービスが自動的に開始されます。
  15. オプション機能をインストールする場合、その手順については、InfoPrint Manager システムでのオプション機能のインストール を参照してください。
  16. 該当する場合は、最新のサービスアップデートをインストールします。製品の更新ファイルがある場所についての情報と更新の手順については、最新情報と修正情報にアクセスするを参照してください。続いて、InfoPrint Manager クライアントのサービス更新のインストールに記載されているインストールステップを実行してください。

以下のソフトウェアコンポーネントが、使用しているシステムにインストールされています。

  • InfoPrint Managerサーバー
  • InfoPrint Manager マネージメントコンソール
  • InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI
  • InfoPrint Manager オペレーション GUI
  • InfoPrint通知サーバー
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  • MVS Download

重要: InfoPrint Managerインストールプログラムによって、サービスアカウントログインに使用される新しいローカルユーザーアカウントが作成されます。InfoPrint Managerを起動するデフォルトユーザーは、InfoPrint Managerインストールプログラムで設定された次のユーザー権限を持つipm1です。 オペレーティング システムの一部として機能永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオンipm1ユーザーアカウントは管理者グループの一部であり、デフォルトパスワードはInf0PrintManagerです。

InfoPrint Manager for Windowsサーバーシステムから実宛先への接続を確認することを強く推奨します。この確認を行うためには、実宛先を作成するで説明されているように、最初に実宛先を作成してください。

1.2.3.2.5 英語以外のオペレーティングシステムでインストールする

InfoPrint Manager for Windowsは、システムの地域設定を確認することにより、オペレーティングシステムで稼動している言語を検出します。可能な場合は、サーバーや宛先のログメッセージおよびエラーメッセージのようなメッセージファイルをその言語に合った形でロードします。その言語でのメッセージがない場合は、英語のメッセージファイルがインストールされます。ただし、英語以外のメッセージファイルがインストールされている場合に、地域設定をEnglish (U.S.)に変更すると、一部のメッセージが英語で表示されます。InfoPrint Managerをインストールした後には、地域設定を変更しないよう推奨します。

    注意:
  • サポートされている西ヨーロッパ言語(フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語)の正しい文字をWindowsコマンドプロンプトターミナルで表示するには、コードページ850をコードページ1252に変更します。コマンドプロンプトから現在のコードページを決定するには、chcpコマンド(パラメーターなし)を使用します。ターミナルコードページを1252に変更するには、コマンドchcp 1252を実行します。

1.2.3.2.5.1 2 バイト言語での InfoPrint Manager の実行

InfoPrint Manager を 2 バイト言語で実行する場合、2 バイト言語がデフォルト言語となるようにマルチリンガルシステムを構成する必要があります。

1.2.3.2.5.2 Windows多言語版システムのInfoPrint Managerサーバーに言語を指定する

Windows多言語版(MLV)システムを使用しているときに、InfoPrint Managerサーバーに各国の言語を指定する手順は、以下のとおりです。
  1. InfoPrint Managerサーバーが稼働するシステムで、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、ファイル サーバーの停止を選択します。
    注意: InfoPrint Manager マネージメントコンソールを起動するには、 スタートメニューを開き、プログラム InfoPrint Manager の順にクリックします。マネージメントコンソール
  2. InfoPrint Managerのサービスが稼働する新しいドメインのユーザーアカウントをセットアップするには、以下の操作を行います。
    1. ドメイン管理者としてInfoPrint Managerが稼働しているドメインにログオンします。
    2. ドメインのユーザーマネージャーを使用し、InfoPrint Managerがそのもとで稼働するドメインユーザーアカウントを作成します。
      重要: ユーザーをドメイン管理者グループのメンバーにし、ユーザーの1次グループを、ドメインユーザーからドメインアドミニストレーターに変更します。定期的にパスワードを変更したり、サーバーのすべてのパスワードを更新しなくてもいいように、パスワードを無期限にするを選択することを推奨します。
    3. ドメインユーザーに次のユーザー権限を付与します。 オペレーティング システムの一部として機能永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオン
  3. ドメインからログオフします。
  4. InfoPrint Managerがインストールされているシステム上の新しいドメインユーザーに、同じユーザー権限を付与します。
    1. ドメイン管理者グループのメンバーであるユーザーとし、InfoPrint Managerがインストールされているシステムにログオンします。
    2. ローカルのユーザーマネージャーを使用し、ステップ2で作成したドメインユーザーにそのシステムの次のユーザー権限を付与します。オペレーティングシステムの一部として機能永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオン
  5. システムからログオフします。
  6. 新しいドメインユーザーの地域設定を適切な言語に変更します。
    1. 上記で作成したドメインユーザーとし、システムにログオンします。
    2. スタート 設定 コントロールパネルを選択します。
    3. 地域のオプションをダブルクリックします。
    4. 適切な言語を選択します。
    5. OKをクリックします。
  7. システムからログオフします。
  8. そのシステムのAdministratorsグループのメンバーになっているユーザーでログオンし、以下の手順を実行します。
    1. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、編集 サービスアカウント/ドメインを選択します。
    2. InfoPrint Managerがインストールされているドメインの名前と上記のユーザー名とパスワードを入力します。
    3. OKをクリックします。
  9. InfoPrint Managerサーバーが稼働するシステム上で、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、ファイル サーバーの開始を選択します。

1.2.3.2.6 InfoPrint Manager for Windows のアンインストール

InfoPrint Managerをシステムから除去するには、以下の操作を行います。
  1. 製品がインストールされているすべてのディレクトリーパスを確認します。
    1. Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム →InfoPrint Manager→マネージメントコンソールを選択し、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開始します。
    2. マネージメントコンソールで[編集]→[サービス構成]をクリックします。
    3. 表示されたパネルにリストされたすべてのパスを書き留め、製品がインストールされているすべてのパスを確認します。
    4. IJT作業ディレクトリーが配置されているパスを見つけるには、%ALLUSERSPROFILE%¥RICOH¥Infoprint Manager¥ipmws¥に移動し、テキストエディターを使用してsetenv.batファイルを開きます。パスは IJT_WORKDIRECTORY 変数に関連付けられています。
    5. %ALLUSERSPROFILE%\RICOH\Infoprint Manager\ ディレクトリーも書き留めます。
    6. 上記の手順で示されたすべてのパスのリストを作成します。
  2. 本製品をアンインストールします。
    1. Windows の[スタート]ボタンをクリックし、[設定]→[コントロール パネル]を選択します。
    2. アプリケーションの追加と削除をダブルクリックします。
    3. InfoPrint Manager for Windowsを選択します。
    4. [削除]をクリックして、指図どおりにすべての指示に従います。
  3. コンピューターを再始動します。
  4. 手順 1.6) でリストしたパスからすべてのディレクトリーを削除します。

1.2.3.2.7 InfoPrint Transform Manager機能をインストールする

インストール手順については、InfoPrint Managerの変換機能をインストールする(G550-20160)の「InfoPrint Manager変換機能のインストールとログイン」を参照してください。

1.2.3.2.8 InfoPrint Manager システムでのオプション機能のインストール

InfoPrint Managerをサーバーにインストールした後に、PPFA機能などの追加のオプション機能をインストールできます。それぞれの機能DVDには、InfoPrint Manager サーバーインストーラーと同様のインストールプログラムが入っています。該当するInfoPrint Manager for Windows機能DVDをDVD-ROMドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。指示にしたがって、インストールを行います。

InfoPrint Managerにサービス更新をすでにインストールしてあり、試すことができないオプション機能をインストールする場合は、まずそのオプション機能のDVD-ROMから機能をインストールしてから、DVD-ROMからその機能のサービス更新をインストールします。

1.2.3.2.9 最新情報と修正情報にアクセスする

RICOHのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/)からInfoPrint Manager for Windowsの修正版をダウンロードできます。

InfoPrint Manager for Windowsの更新されたドキュメントは、https://help.ricohsoftware.com/swinfocenterRICOHソフトウェア情報センター)を参照してください。

InfoPrint Manager for Windowsの追加サポートを受けるには、サポート契約を購入してください。このサポートの利用方法は、担当営業チームにご連絡ください。このサポートの契約条件は国や地域で異なります。

1.2.3.2.10 InfoPrint Managerのサービス更新とオプション機能をインストールする

サービス更新をインストールする前に、InfoPrint Manager for Windowsインストールディレクトリー、製品の初期インストール以降にインストールディレクトリーから移動されたディレクトリー、Windowsレジストリーをバックアップすることを強く推奨します。システムのバックアップに関連するステップの説明については、「 InfoPrint Manager for Windows インストールディレクトリーをバックアップする」を参照してください。

InfoPrint Managerサーバーにサービス更新をインストールするには、以下のステップに従います。

  1. Administratorとしてログインします。
  2. InfoPrint Manager for Windowsサービス更新DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。
  3. Install InfoPrint Manager Serverをクリックします。
  4. 使用条件が表示されます。使用快諾契約をよく読んでから、Acceptをクリックします。
  5. インストール画面の手順に従って、更新をインストールします。宛先ディレクトリーとその他の必要な設定値は、初期インストールに基づいて自動的に取得されます。
    注意: この時点で、追加の機能を更新するようにサービス更新インストールプログラムから要求される場合があります。Yesをクリックして続行する場合は、ウインドウのプロンプトに従って更新をインストールできます。機能のインストールが完了すると、InfoPrint Managerサービス更新インストールが再開されます。今回はこの更新をインストールしないことを選択した場合、後でDVDのメインインストールメニューから更新をインストールできます。
  6. InfoPrint Manager for Windowsをインストールした後に、システムをリブートするようにインストールプログラムから要求されます。システムのリブートが行われるまでInfoPrint Managerは正しく機能しないため、この質問に対するデフォルトの応答ははいにしてください。OKをクリックするか、Enterを押すと、システムがリブートされ、InfoPrint Managerサービスが自動的に開始されます。
サービス更新でリリースされたすべての変更内容にアクセスするには、InfoPrint ManagerサーバーがInfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIとInfoPrint ManagerオペレーションGUIと同等以上のサービスレベルであることを確認してください。同等以上のレベルでない場合は、5010-625 Cannot recognize attribute...のようなエラーメッセージを受け取る可能性があります。このエラーが発生する場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIまたはInfoPrint ManagerオペレーションGUIがInfoPrint Managerサーバーではないワークステーションで実行されています。ワークステーションに新しいバージョンのGUIをインストールし、下位レベルのInfoPrint Managerサーバーを指示した場合に上記のようなことが起きる場合があります。

PPFA機能やSAP印刷/Pad 機能に対するサービス更新をインストールするには、以下の操作を行います。

  1. Administratorとしてログインします。
  2. InfoPrint Manager for Windowsサービス更新DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。
  3. Product Feature Updatesボタンを選択します。
  4. 更新する機能を選択し、インストール画面の指示に従います。宛先ディレクトリーとその他の必要な設定値は、初期インストールに基づいて自動的に取得されます。

1.2.3.2.11 InfoPrint Manager クライアントのサービス更新のインストール

InfoPrint Managerクライアントコンポーネントへのサービス更新をインストールするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager for Windows Common Clientsのサービス更新DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。
  2. 更新するクライアントプログラムを選択します。
  3. インストール画面の手順に従って、更新をインストールします。宛先ディレクトリーおよびその他の必要な設定値は、初期インストールに基づいて自動的に取得されます。

1.2.3.2.12 サービス更新をアンインストールする

システムからサービス更新を除去し、InfoPrint Managerを解除された状態に復元するには、以下のステップを実行します。
  1. 初期インストール以降にインストールディレクトリーから移動されたディレクトリーがあるかどうかを判断します。この判断は、InfoPrint Manager マネージメントコンソールスタート→プログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソール)から行うことができます。マネージメントコンソールから、[編集]→[サービス構成]に進みます。表示されたパネルにリストされているすべてのパスを調べ、基本インストールディレクトリー内に存在しないパスがあるかどうかを判断します。基本インストールディレクトリー内に存在しないパスがあれば、それを書き留めます。
  2. 本製品をアンインストールします。スタート→プログラム→InfoPrint Manager→InfoPrint Managerのアンインストールを選択してください。画面のすべての指示に従って操作します。
  3. コンピューターを再起動します。
  4. インストールディレクトリーを削除します。InfoPrint Managerインストールディレクトリーから移動されたディレクトリーがある場合は(ステップ1で判断)、それらのディレクトリーも削除します。
  5. InfoPrint Manager製品をインストールします。示された手順に従います。
  6. 必要なサービス更新をインストールして、製品を必要なレベルにします。

1.2.3.3 InfoPrint Managerライセンスを管理する

InfoPrint Managerにはいくつかのライセンスのタイプがあります。

試用版
試用版ライセンスは、InfoPrint Managerのインストールから60日後に期限切れになります。
永久
永久ライセンスの使用期間は無制限です。
サブスクリプション
サブスクリプションライセンスでは、使用期間が定められています。
保守
保守ライセンスは、購入したライセンスに応じて、1年、2年、3年、4年、または5年で期限切れになります。
エンタープライズ
エンタープライズライセンスでは、同じライセンスキーを使用して別のマシンへの複数のインストールを行うことができます。エンタープライズライセンスの対象であるかどうかを確認するには、リコーの担当者担当者に連絡してください。

    注意:
  1. InfoPrint Manager製品を最初に購入すると、1年間無料の保守ライセンスが提供されます。ご購入いただいた製品では、通常の場合、永久ライセンスと1年間の保守ライセンスが提供されます。
  2. 永久ライセンスをお持ちで、ライセンスキーを生成するために使用されるシステム認証文字列が変更された場合、InfoPrint Managerソフトウェアは、7日間猶予モードで実行を続けます。この期間が過ぎる前に地域の担当者に連絡し、新しいライセンスキーを受け取ってください。 ライセンスキーを受け取らなかった場合、猶予期間が終了すると、InfoPrint Managerソフトウェアはこのシステムで実行されなくなります。
  3. システム認証文字列に影響することがあるInfoPrint Managerホストのシステム構成を変更する場合は、すべてのInfoPrint関連プロセスを事前に停止してください。

  4. InfoPrint Managerは、実行中に機能メンテナンスキーを確認しません。

1.2.3.3.1 LKMA (License Key Management Application)を使用して試用版および永久ライセンスを管理する

License Key Management Application (LKMA)はInfoPrint Manager基本のインストールに含まれており、InfoPrint Managerサーバーソフトウェアのライセンスタイプを操作します。License Key Management Applicationを使用すると、使用可能なライセンスタイプ間で選択または切り替えることができます。

重要: UACが有効な場合は、管理者として実行オプションを使用した場合にのみLicense Key Management Applicationを使用して新しいライセンスを追加できます。これを行うには、アプリケーションアイコンを右クリックし、[管理者として実行]を選択します。

1.2.3.3.1.1 License Key Management Applicationを使用する

アプリケーションを起動するには、次の手順を実行します。

  1. デスクトップでアイコンをダブルクリックして、License Key Management Application を起動します。
  2. InfoPrint Manager ライセンスメインウインドウで、追加...をクリックして登録プロセスに進みます。
    1. インストールで使用するライセンスタイプを選択して、次へをクリックします。
      • 製品を試用するオプションを選択した場合は、表示されている期間 (60 日間)試用モードで実行されます。製品を引き続き使用するには、試用期間が終了する前に購入してください。
      • セルフサービスのWebサイトを使用し、製品を手動で登録することもできます。
        注意: すでにインストールされている同じタイプのライセンスが追加された場合、アプリケーションは以前インストールしたライセンスを削除して新しいライセンスをインストールします。これにより、以前インストールしたライセンスを手動で削除することなく、更新された保守ライセンスをインストールできます。必ず製品に有効なライセンスをインストールしてください。
    2. 次の画面には[ライセンス契約]が表示されます。[ライセンス契約に同意する]を選択し、[次へ]をクリックします。

      選択されたライセンスタイプに応じて、次のいずれかのオプションが表示されます。

      1. 試用版ライセンス

        インストールする試用ライセンスファイルを選択します。

      2. 永久ライセンス
        • セルフサービスWebサイトを使用して手動登録するウインドウで、次の項目を入力します。
          エンタイトルメントID
          エンタイトルメントIDは、購入した製品を識別する目的でのみ使用されます。
          システム認証文字列
          システム認証文字列は、ライセンスキーを生成するために使用されます。これは自動的に生成されます。
          注意: ライセンスキーを生成するために使用されるシステム認証文字列が変更された場合、InfoPrint Managerソフトウェアは、7日間猶予モードで実行を続けます。ライセンスキーを受け取らなかった場合、猶予期間が終了すると、InfoPrint Managerソフトウェアはこのシステムで実行されなくなります。
          ライセンスキー
          ライセンスキーをEメールで受け取るか、セルフサービスWebサイトからダウンロードした後、参照をクリックし、ライセンスキーが保存されているフォルダーを選択します。
    3. 次の画面を表示するには、次へまたは登録をクリックします。
    4. 登録を選択した場合は、以下のメッセージが表示されます。
      • [登録に成功しました] (登録プロセスが成功した場合)。
      • [登録に失敗しました] (登録プロセスが失敗した場合)。

        登録プロセスが失敗した場合は、登録が失敗した理由を示すポップアップメッセージが表示されます。

        注意: ライセンス管理アプリケーションでライセンスのインストールに失敗した場合、InfoPrint Managerインストーラーではインストールを続行しません。
  3. InfoPrint Manager ライセンスメインウインドウで、削除...をクリックしてダイアログボックスを開きます。

    以下を確認するダイアログボックスが画面に表示されます。ライセンスを削除しますか?

    • 次のいずれかを選択します。
      • [はい]を選択すると、ライセンスが削除されます。
      • [いいえ]を選択すると、ライセンスは削除されません。

    ライセンス管理アプリケーションのグラフィカルインターフェースには、現在インストールされているライセンスが、ライセンスを削除および追加するオプションと共に表示されます。

1.2.3.3.1.2 コマンド行からLicense Key Management Applicationを使用する

pdlicmgmを使用すると、コマンド行からLicense Keys Management Application (LKMA)にアクセスできます。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.2.3.3.1.3 ライセンスキーを取り消す

セルフサービスライセンスキー取り消しシステム(SSR)は、リコーのお客様がシステム間でライセンスキーを移動し、システム障害から回復する方法を許可するように設計されています。同じEIDから3個以上のキーを取り消す必要がある場合は、最寄りのリコーサポートチームにお問い合わせください。
ライセンスキーを取り消すには、以下の操作を行います。
  1. https://dl.ricohsoftware.com/にアクセスします。
  2. セルフサービス取り消しボタンをクリックします。
  3. 取り消し方法リストから、次の3つの取消方法のいずれかを選択します。
    エンタイトルメントID(EID)
    ライセンス違反状態を報告するソフトウェアに対して取り消す必要のあるEID。
    アクティベーションID(AID)
    AIDは、1つのEIDに対してキーのセットを1つだけ取り消す必要がある場合に必要です。たとえば、間違ったシステムフィンガープリントを使用して誤ってアクティベーションを行い、AIDストリングを使用可能にした場合です。
    ライセンスキーファイルアップロード(license.keyファイルまたはlservrcファイル)
    特定のサーバー上の特定の製品にインストールされているすべてのEIDをリセットするために最適な汎用オプションです。license.keyファイルまたはlservrcファイルを選択できます。
  4. 取り消し方法リストから選択した内容に応じて、EIDをEIDを入力フィールドに入力、またはAIDをAIDを入力フィールドに入力、もしくはキーファイルをライセンスファイルをアップロード(最大ファイルサイズ2 MB)フィールドにアップロードします。
  5. 会社名フィールドに会社名を入力します。元のEIDメールで使用されている会社名と同じものを使用してください。
  6. 取り消しの詳細を受信するには、勤務先の電子メールアドレスフィールドに有効な勤務先のメールアドレスを入力します。
  7. 侵害するソフトウェアのコピーをすべて削除し、製品ライセンス条項に準拠していることに同意します。
  8. 実行依頼をクリックします。
30秒後、Webサイトに通知が届きます。リクエストが自動的に承認されず見直しが必要な場合は、数営業日以内にレビューワーからメールが届きます。
    注意:
  • ネットワークの速度や処理時間によっては、通知を受け取るまで最長90秒かかる場合があります。

1.2.3.3.2 サブスクリプションライセンスを管理する

サブスクリプション はライセンスの1つのタイプで、一定期間中、RICOH InfoPrint Managerおよびその機能へのアクセスおよび使用を料金と引き換えに維持することができます。

サブスクリプションライセンスをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager の体験版ページ(https://dl.ricohsoftware.com/trial_request)にアクセスし、体験版を申し込みます。
  2. 体験版が承認されたら、最新バージョンのInfoPrint Managerをダウンロードし、インストールします。
      注意:
    • 60日間お試しいただけますが、それ以降は機能が停止します。
    • InfoPrint Manager ベースサーバーと以下の機能を評価することができます。
      • InfoPrint Manager AFP2PDF機能
      • InfoPrint Manager プル印刷機能
      • InfoPrint Manager SAP 印刷機能
      • InfoPrint Transform Manager機能
    • 試用版で提供されていない機能で、サブスクリプションライセンスを利用して購入したものについては、リコーの営業担当者にお問い合わせください。
  3. サブスクリプションライセンスを初めて使用する場合:
    1. LKMA (License Key Management Application)を開き、すべての試用版ライセンスを削除します。License Key Management Applicationの詳細については、License Key Management Applicationを使用する を参照してください。
    2. InfoPrint Managerシステムを再起動します。
  4. Webブラウザーを開き、http://localhost:14080/wmiと入力してWebマネージメントインターフェースを開きます。[RICOH Cloud Connectorのセットアップ]ダイアログが表示されます。
  5. Cloud Connectorのセットアップボタンをクリックします。
  6. RICOH Cloud Connectorをセットアップし、サブスクリプションライセンスをインストールするには、https://help.ricohsoftware.com/accountadministration/ricoh-account-administration/en-us/raa_AccountAdminstration_project.ditamap/$/rcc_Setupの手順に従ってください。
  7. InfoPrint Managerシステムを再起動します。

1.2.3.4 Windowsファイアウォール

Windowsオペレーティングシステムには、コンピューターとネットワーク/インターネット間を通る情報をモニターし、制限するための保護境界を提供するWindowsファイアウォールが用意されています。許可なしでWindowsファイアウォールの外からコンピューターにアクセスしようと試みるユーザーに対する防御ラインを提供します。Windowsファイアウォールは、あるユーザーがインターネットまたはネットワークからコンピューターに接続しようと試みるときの「予期されない接続」を考慮します。コンピューターが「予期されない接続」を受け取るたび、Windowsファイアウォールはその接続をブロックします。接続をブロックしないように選択すると、Windowsファイアウォールは例外を作成することによってその接続を追跡するため、接続について今後通知されることはありません。

Windowsがシステムにインストールされていて、Windowsファイアウォールがオンになっていると、大部分のプログラムは(例外としてリストしたプログラムを除いて)予期されない接続による通信を受け入れることを許可されません。ファイアウォールはコンピューターとネットワークの間の通信を制限するため、オープンな接続を要求する他の一部のプログラムでは、設定を調整しなければならない場合があります。プログラムまたはサービスが Windows ファイアウォールを通して通信できるよう、それらのプログラムまたはサービスを例外として指定できます。

WindowsオペレーティングシステムでInfoPrint Managerサーバーを稼働している場合、次のいずれかの方法でWindowsファイアウォールを構成できます。

  • Windows ファイアウォールをオフにする。
  • プログラムまたはサービス(ここでは、サポートされているInfoPrint Managerコンポーネントの1つ)に例外を定義する。
    注意:
  1. Windowsファイアウォールをオフにすると、ネットワークでセキュリティーの問題を引き起こすことがあります。
  2. ポートをオープン状態にしておく際には、プログラムまたはサービスの例外を定義するようお勧めします。

1.2.3.4.1 Windowsファイアウォールを操作する

Windows ファイアウォールを InfoPrint Manager for Windows サーバーで操作するには、次の手順を実行します。
  1. [スタート][コントロール パネル][Windows ファイアウォール]と進み、[Windows ファイアウォール]ダイアログを表示します。
      注意:
    1. Windowsファイアウォールダイアログが表示されます。Windowsファイアウォールが有効になっていると、コンピューターが許可されない接続をネットワークまたはインターネットから受け取るたびにファイアウォール確認画面が表示されます。これらのポップアップウィンドウは、例外リストにないプログラムまたはサービスにアクセスを許可するかどうかを確認します。アクセスを許可するよう選択すると、例外が例外リストに保管されるため、それ以降、そのプログラムまたはサービスからのすべての要求が受け入れられるようになります。
    2. Microsoft では、ポートをオープンするのではなく、プログラムやサービスの例外を定義することを推奨しています。
  2. Windows ファイアウォールを使用するには、[有効 (推奨)]ラジオボタンを選択したままにしておいてください。Windows ファイアウォールをオフにするには、[無効 (推奨されません)]をクリックしてください。
  3. インターネットまたはネットワーク経由でのコンピューターへのアクセスを変更したいプログラムおよびサービスを追加または除去するには、[例外]をクリックします。[例外を許可しない]を選択解除してください。
    1. Windows ファイアウォールポップアップウインドウまたは[Windows ファイアウォールの例外]タブのいずれかを使用すると、以下のプログラムまたはサービスにアクセスを許可できます。
      • InfoPrint Managerサーバーを実行している場合は、pdservice.exenotifyd.exeを例外として定義します。
      • InfoPrint Manager IPPゲートウェイを実行している場合は、ippgw.exeを例外として定義します。
      • InfoPrint Manager LPDサービスを実行している場合は、lpd.exeを例外として定義します。
      • InfoPrint ManagerMVS Downloadレシーバーを実行している場合は、 mvsprsd.exeを例外として定義します。
      • DPF ホストレシーバーを実行している場合、aindpfhr.exe を例外として定義します。
      • InfoPrint Manager SAP印刷機能がインストールされているとき:
        • さらに SAP コールバックプロセスを実行している場合、sapcbd.exe を例外として定義します。
        • SAP システムが HP-UX または Sun Solaris で稼働し、rshd.exe を例外として定義します。
    2. 以下の状況では、[ファイルとプリンターの共有]を例外として定義します。
      • ジョブを他のマシンから受け入れるためにホットフォルダーおよび Windows ゲートウェイを使用している
      • InfoPrint Manager Common Client DVDからSubmit Expressクライアントを使用している場合
      • 相互操作InfoPrint Managerサーバーを使用している
  4. プログラムまたはサービスが[例外]リストに追加された後、例外がIP トラストを使用する有効範囲を編集または変更することができ、さらに該当するラジオボタンをクリックすることによって、どのコンピューター、サブネットネットワーク、または特定の IP/マスクからでもクライアントがサーバーに接続できるように許可できます。
  5. Windows ファイアウォールでセキュリティーログを作成するには、Windows ファイアウォールの[詳細設定]タブの[セキュリティのログ]セクションで[設定]をクリックします。
  6. [ログの設定]ダイアログが表示されます。

    デフォルトログはC:Windowspfirewall.logで、これは、選択されているカスタム設定に基づいて、ドロップされた接続または完了した接続を識別します。

  7. ファイアウォールのデフォルト設定を復元するには、[Windows ファイアウォール]ダイアログの[詳細設定]タブに進み、[既定値に戻す]をクリックしてください。

1.2.3.5 ウイルス対策ソフトウェアが原因の問題を解決する

ウイルス対策製品など、ファイルをスキャンしてロックするプログラムは、インストール、機能、パフォーマンスの問題を引き起こすことがよくあります。

一部の状況では、ウイルス対策ソフトウェアがInfoPrint Managerに以下の問題を引き起こします 。

  • インストールの失敗。
  • ステップの実行中のエラーの発生。
  • パフォーマンスの低下。
  • 一部のポートのネットワークトラフィックをブロック。

これらの結果を回避するために、スキャンから一部のディレクトリーを除外する必要がある場合があります。

次のディレクトリーが推奨されます。

  • C:\Program Files\Ricoh\InfoPrint Manager
  • C:\ProgramData\RICOH

ウイルス対策ソフトウェアがインストールされたサーバーでInfoPrint Manager を実行中にこれらの症状が発生した場合は、リコーサポート担当者にお問い合わせください。

1.2.3.6 InfoPrint Managerユーザーインターフェース

このセクションでは、InfoPrint ManagerアドミニストレーションとオペレーションGUIやInfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用して完了できるタスクが示されています。InfoPrint ManagerのアドミニストレーションGUIとオペレーションGUIは、日々のInfoPrint Managerタスクに多く使用しますが、InfoPrint Manager マネージメントコンソールInfoPrint Managerサーバーシステムで行う必要のあるタスクに使用します。

ここに示された作業については、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIとオペレーションGUIやInfoPrint Manager マネージメントコンソールのオンラインヘルプシステムを参照してください。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUIのヘルプシステムには、GUIや必要な作業に慣れるためのチュートリアルも含まれています。チュートリアルにアクセスするには、InfoPrint Manager GUIの1つを起動し、ヘルプ→チュートリアルを選択します。

InfoPrint ManagerアドミニストレーションとオペレーションGUIのインストールまたは開始については、 InfoPrint Manager GUI ソフトウェア を参照してください。

1.2.3.6.1 InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースを使用して実行するタスク

プリンタータスク:
  • プリンター (Windows Gateway プリンターを除く) を作成またはコピーする
  • プリンターを移動する
  • プリンターを削除する
  • ジョブおよび文書デフォルトを作成、コピー、および変更する
  • 論理宛先を変更する
  • プリンターの状態の確認
  • プリンターのWebページを表示する
  • プリンターを使用可能にする
  • プリンターを使用不可にする
  • PSFプリンターの前送りおよび後送り
  • プリンターを再開する
  • PSFまたはInfoprint Colorプリンターを停止または一時停止する
  • PSF、BSD、InfoPrint Color、またはパススループリンターメディアを変更する
  • AFPリソース情報を変更する
  • AFPカラーオプションを変更する
  • 現在のジョブの印刷を中断する
  • ジョブバッチを変更する
  • ジョブルーティングの変更
  • 調整を変更する
  • プリンターのプロパティーを表示または変更する
  • サーバーでサポートされるメディアを決定する
  • メディアを物理プリンターに関連付ける
  • 実宛先の通知を設定または変更する
  • デフォルトジョブの通知の設定または変更
  • PSFプリンターのデフォルト書式定義を指定する
  • PSFプリンターのデフォルト給紙トレイおよび出力ビンを指定する
  • 出力ビン名を出力ビン番号にマッピングする
  • プリンターからのメッセージを強制する
  • -ZフラグをサポートしないBSDプリンターを構成する
  • 実宛先をフィルター操作する
  • 実宛先を表示する
  • プリンターをモニターする
  • プリンターに使用可能なジョブバッチを指定する
  • リソースコンテキストオブジェクトを実宛先に関連付ける
  • 補助シートをPSFプリンターに関連付ける
  • アカウンティングまたは監査情報のための補助シートを有効にする
  • 入力および出力データユーザー出口プログラムを実宛先に関連付ける
  • プリンターが受け入れられるジョブクラスを変更する
  • プリンターが使用できるジョブ用紙を変更する2
その他の宛先タスク:
  • 実宛先 (E メール) を作成する
  • 宛先を移動する
  • 宛先を削除する
  • ジョブおよび文書デフォルトを作成、コピー、および変更する
  • 論理宛先を変更する
  • 宛先の状態の確認
  • 宛先を使用可能にする
  • 宛先を使用不可にする
  • 宛先を再開する
  • 宛先を停止または一時停止する
  • AFPリソース情報を変更する
  • ジョブバッチを変更する
  • ジョブルーティングの変更
  • 宛先のプロパティーを表示または変更する
  • 宛先に対する通知を設定または変更する
  • デフォルトジョブの通知の設定または変更
  • 宛先からのメッセージを強制する
  • 実宛先をフィルター操作する
  • 実宛先を表示する
  • 実宛先をモニターする
  • 宛先に対して作動可能なジョブバッチを指定する
  • リソースコンテキストオブジェクトを実宛先に関連付ける
  • アカウンティングまたは監査情報のための補助シートを有効にする
  • 入力および出力データユーザー出口プログラムを実宛先に関連付ける
  • 宛先が受け入れられるジョブクラスの変更
  • 宛先が使用できるジョブ用紙を変更する2
ジョブタスク:
  • キューに入っているまたは保留状態のジョブの状態を確認
  • ジョブを保留にする
  • ジョブをリリースする1
  • ジョブの一時停止
  • ジョブを再開する
  • ジョブのメディアを変更する
  • 印刷部数を変更する
  • ジョブの優先順位を変更する
  • ジョブの要求宛先を変更する
  • 印刷するジョブのシートを選択する
  • ジョブの保持時間を変更する
  • 最優先ジョブにする(ジョブをプロモート)
  • ジョブを宛先に移動する(ジョブをリオーダー)
  • ジョブを実宛先に移動する
  • デフォルトのオブジェクト値を無視してジョブを移動する
  • ジョブを削除する(キャンセル)
  • ジョブを削除および保持する
  • ジョブログを表示する
  • ジョブチケットを表示する
  • ジョブを検索する
  • ジョブのプロパティーを表示または変更する
  • サーバーの中でキューに入っているまたは保持状態のジョブを表示する
  • ジョブの特定の実宛先を要求する
  • ジョブの通知を設定または変更する
  • ジョブをモニターする
  • 1つの実宛先またはキューについてすべてのジョブをリストする
  • ジョブの印刷品質を調整する
  • ジョブのジョブバッチ値を設定する
  • 保持ジョブを再実行依頼する
  • 印刷するジョブのページを選択する
  • AFPリソース情報を変更する
  • AFPカラーオプションを変更する
  • ジョブクラスを変更
  • ジョブで使用される用紙を変更する2
キュータスク:
  • キューの作成
  • キューを削除する
  • キューの状態を確認する
  • キューのフィルター
  • キューをモニターする
  • キューを一時停止または再開する
  • 失敗したジョブを保存する
  • キュープロパティーを表示または変更する
論理宛先タスク:
  • 論理宛先を作成またはコピーする
  • 論理宛先を移動する
  • 論理宛先を削除する
  • ジョブおよび文書デフォルトをコピーおよび変更する
  • 論理宛先によりフィードされた実宛先を変更する
  • 論理宛先を使用可能にする
  • 論理宛先を使用不可にする
  • 論理宛先のプロパティーを表示または変更する
  • 論理宛先をフィルター操作する
  • 論理宛先を表示する
  • デフォルトジョブまたはデフォルト文書を関連付ける
  • 論理宛先をモニターする
  • リソースの位置を指定する
  • プリンタードライバー名を指定する
  • デフォルト文書の印刷品質を調整する
  • デフォルトジョブの通知の設定または変更
サーバータスク:
  • 現在ネームスペースで稼働中のすべてのサーバーを表示します。
  • サーバーのプロパティーを表示または変更する
  • サーバーの通知を設定または変更
変換タスク:
  • 変換の作成
  • 変換をコピーする
  • モニターされているすべてのサーバーの変換を表示する
  • 変換を削除する
  • 変換のプロパティーを表示または変更する
  • 実宛先に変換シーケンスを関連付ける
その他のタスク:
  • ウインドウ ([メイン]ウインドウ、[プリンター]ウインドウ、[その他の宛先]ウインドウ、[論理宛先]ウインドウ、[ジョブ]ウインドウ、[保持ジョブ]ウインドウ、[キュー]ウインドウ) を開く
  • エラーメッセージを確認する
  • インターフェースウィンドウを更新する
  • インターフェースの外観をカスタマイズする
  • メニュー項目とツールバーボタンを追加/削除する
  • 詳細およびツリービューのソート
  • 1次InfoPrintサーバー接続を変更する
  • 表示 (宛先、キュー、サーバー) をフィルターに掛ける
  • ヘルプトピックおよびチュートリアルにアクセスする
    注意:
  • 関連付けられた初期値ジョブおよび初期値文書がない論理宛先をコピーする場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI の[論理]メニューから Copy コマンドを選択します。新しい論理宛先が新しい初期値ジョブオブジェクトに関連付けられ、すべての属性がデフォルト値に設定されます。論理宛先を関連付けられたすべてのオブジェクトとともにコピーする場合は、[論理]→[ジョブおよび文書デフォルト]→[コピー]を選択します。新しい論理宛先オブジェクトには、元の論理宛先と同じジョブおよび文書のデフォルトが含まれます。
  • 選択されたジョブは、インターフェースでのリスト順と同じ順序でリリースされます。
  • インターフェースで用紙 を追加すると、ジョブがその特定の用紙で実行された後にのみ、その用紙は使用可能な用紙のリストに表示されます。

    例えば、用紙 LetterJob 1 に関連付けている場合、Letter[プリンター]→[用紙の変更]または[ジョブ]→[用紙の変更]ドロップダウンリストに表示されるのは、Job 1 が完了した後です。

1.2.3.6.2 InfoPrint Managerオペレーションインターフェースを使用して実行するタスク

プリンタータスク:
  • プリンターの状態の確認
  • プリンターのWebページを表示する
  • プリンターに使用可能なジョブバッチを指定する
  • プリンターを使用可能にする
  • プリンターを使用不可にする
  • PSFプリンターの前送りおよび後送り
  • プリンターを再開する
  • PSFまたはInfoPrint Colorプリンターを停止/一時停止する
  • PSF、BSD、またはInfoPrint Colorプリンターのメディアを変更する
  • ジョブルーティングの変更
  • 現在のジョブの印刷を中断する
  • プリンターをモニターする
  • プリンターが受け入れられるジョブクラスを変更する
  • プリンターが使用できるジョブ用紙を変更する2
その他の宛先タスク:
  • 宛先の状態の確認
  • 宛先を使用可能にする
  • 宛先を使用不可にする
  • 宛先を再開する
  • 宛先を停止または一時停止する
  • ジョブルーティングの変更
  • 実宛先を表示する
  • 宛先をモニターする
  • 宛先が受け入れられるジョブクラスの変更
  • 宛先が使用できるジョブ用紙を変更する2
ジョブタスク:
  • キューに入っているまたは保留状態のジョブの状態を確認
  • ジョブを保留にする
  • ジョブをリリースする1
  • ジョブの一時停止
  • ジョブを再開する
  • ジョブのメディアを変更する
  • 印刷部数を変更する
  • ジョブの優先順位を変更する
  • ジョブの要求宛先を変更する
  • 印刷するジョブのシートを選択する
  • ジョブの保持時間を変更する
  • 最優先ジョブにする(ジョブをプロモート)
  • ジョブを宛先に移動する(ジョブをリオーダー)
  • ジョブを実宛先に移動する
  • デフォルトのオブジェクト値を無視してジョブを移動する
  • ジョブを削除する(キャンセル)
  • ジョブを削除および保持する
  • ジョブログを表示する
  • ジョブチケットを表示する
  • ジョブを検索する
  • ジョブのプロパティーを表示または変更する
  • サーバーの中でキューに入っているまたは保持状態のジョブを表示する
  • サーバー内の保持ジョブを表示する
  • ジョブの特定の実宛先を要求する
  • ジョブの通知を設定または変更する
  • ジョブをモニターする
  • 1つの実宛先またはキューについてすべてのジョブをリストする
  • ジョブの印刷品質を調整する
  • ジョブのジョブバッチ値を設定する
  • 保持ジョブを再実行依頼する
  • 印刷するジョブのページを選択する
  • AFPリソース情報を変更する
  • AFPカラーオプションを変更する
  • ジョブクラスを変更
  • ジョブで使用される用紙を変更する2
キュータスク:
  • キューのフィルター
  • キューをモニターする
  • キューを一時停止または再開する
サーバータスク:
  • 現在ネームスペースで稼働中のすべてのサーバーを表示します。
その他のタスク:
  • ウインドウ ([メイン]ウインドウ、[プリンター]ウインドウ、[その他の宛先]ウインドウ、[ジョブ]ウインドウ、[保持ジョブ]ウインドウ、[キュー]ウインドウ) を開く
  • エラーメッセージを確認する
  • インターフェースウィンドウを更新する
  • インターフェースの外観をカスタマイズする
  • メニュー項目とツールバーボタンを追加/削除する
  • 詳細およびツリービューのソート
  • 基本のInfoPrintサーバー接続を変更する
  • 表示 (宛先、キュー、サーバー) をフィルターに掛ける
  • ヘルプトピックおよびチュートリアルにアクセスする
    注意:
  1. 選択されたジョブは、インターフェースでのリスト順と同じ順序でリリースされます。
  2. インターフェースで用紙 を追加すると、ジョブがその特定の用紙で実行された後にのみ、その用紙は使用可能な用紙のリストに表示されます。

    例えば、用紙 LetterJob 1 に関連付けている場合、Letter[プリンター]→[用紙の変更]または[ジョブ]→[用紙の変更]ドロップダウンリストに表示されるのは、Job 1 が完了した後です。

1.2.3.6.3 InfoPrint Manager Webインターフェースを使用して実行するタスク

プリンタータスク:
  • メディアを物理プリンターに関連付ける
  • プリンターの状態の確認
  • プリンターのWebページを表示する
  • プリンターに使用可能なジョブバッチを指定する
  • プリンターを使用可能にする
  • プリンターを使用不可にする
  • PSFプリンターの前送りおよび後送り
  • プリンターを再開する
  • PSFまたはInfoPrint Colorプリンターを停止/一時停止する
  • PSF、BSD、またはパススループリンターのメディアを変更する
  • ジョブルーティングの変更
  • 現在のジョブの印刷を中断する
  • プリンターをモニターする
  • お気に入りのプリンター
  • プリンターが受け入れられるジョブクラスを変更する
  • プリンターが使用できるジョブ用紙の変更
その他の宛先タスク:
  • 宛先の状態の確認
  • 宛先を使用可能にする
  • 宛先を使用不可にする
  • 宛先を再開する
  • 宛先を停止または一時停止する
  • ジョブルーティングの変更
  • プリンターを表示する
  • 宛先をモニターする
  • 宛先が受け入れられるジョブクラスの変更
  • 宛先が使用できるジョブ用紙の変更
ジョブタスク:
  • キューに入っているまたは保留状態のジョブの状態を確認
  • ジョブを保留にする
  • ジョブをリリースする1
  • ジョブの一時停止
  • ジョブを再開する
  • ジョブのメディアを変更する
  • 印刷部数を変更する
  • ジョブの優先順位を変更する
  • ジョブの要求宛先を変更する
  • 印刷するジョブのシートを選択する
  • ジョブの保持時間を変更する
  • 最優先ジョブにする(ジョブをプロモート)
  • ジョブを宛先に移動する(ジョブをリオーダー)
  • ジョブをプリンターに移動する
  • デフォルトのオブジェクト値を無視してジョブを移動する
  • ジョブを削除する(キャンセル)
  • ジョブログを表示する
  • ジョブチケットを表示する
  • ジョブを表示する
  • ジョブを検索する
  • ジョブのプロパティーを表示または変更する
  • サーバーの中でキューに入っているまたは保持状態のジョブを表示する
  • サーバー内の保持ジョブを表示する
  • ジョブの特定のプリンターを要求する
  • ジョブの通知を設定または変更する
  • ジョブをモニターする
  • プリンターまたはキューのすべてのジョブをリストする
  • ジョブの印刷品質を調整する
  • ジョブのジョブバッチ値を設定する
  • 保持ジョブを再実行依頼する
  • 印刷するジョブのページを選択する
  • AFPリソース情報を変更する
  • AFPカラーオプションを変更する
  • ジョブクラスを変更
  • ジョブで使用される用紙の変更
キュータスク:
  • キューのフィルター
  • キューをモニターする
  • キューを一時停止または再開する
サーバータスク:
  • 現在ネームスペースで稼働中のすべてのサーバーを表示します。
その他のタスク:
  • LDAPおよびフェデレーション認証ログイン
  • パネルを開く: オブジェクトパネル、ジョブパネル、メインパネル
  • インターフェース表示をカスタマイズする
  • テーブルとパネルをソートする
  • 表示 (宛先、キュー、サーバー)をフィルター操作する
  • ヘルプトピックへのアクセスする
  • 接続を追加/修正/削除する
  • 接続をアクティブ/非アクティブにする
  • オブジェクトにフィルターをかける
  • オブジェクトを表示する
  • お気に入りのオブジェクトを追加する
  • 用紙リストを表示する
  • メディアオブジェクトを作成/コピー/修正/削除する
  • ジョブ文書を表示する
  • ユーザー管理: ユーザーを作成/修正/削除する
  • InfoPrint Manager Web インターフェースのログインとログアウト
    注意:
  1. 選択されたジョブは、インターフェースでのリスト順と同じ順序でリリースされます。
  2. インターフェースで用紙 を追加すると、ジョブがその特定の用紙で実行された後にのみ、その用紙は使用可能な用紙のリストに表示されます。

    例えば、用紙 LetterJob 1 に関連付けている場合、Letter[プリンター]→[用紙の変更]または[ジョブ]→[用紙の変更]ドロップダウンリストに表示されるのは、Job 1 が完了した後です。

  3. InfoPrint Managerオブジェクトの読み取りアクセスを特定のユーザーまたはグループに制限する場合、wsClientユーザーをオブジェクトアクセスが許可されたユーザーのリストに追加し、Webインターフェースに表示する必要があります。

1.2.3.6.4 InfoPrint Manager Web Managementインターフェースを使用して実行するタスク

  • pdserverを新規作成または既存のpdserverを起動/停止する
  • IPPゲートウェイサービスを新規作成または既存のIPPゲートウェイサービスを開始/停止する
  • MVS Downloadデーモンを新規作成または既存のMVS Downloadデーモンを開始/停止する
  • SAPコールバックデーモンを新規作成または既存のSAPコールバックデーモンを開始/停止する
  • Webサーバーを再起動する
  • Webサーバー設定を構成する
  • Web GUI設定を構成する
  • プル印刷機能の設定を構成する
  • サーバーログを表示する
  • サーバーログ情報を制御する
  • オブジェクト、操作、ユーザー、またはグループのACLセキュリティーを制御する
  • LDAPセキュリティーを構成する
  • LDAPセキュリティーを有効/無効にする
  • フェデレーション認証を構成する
  • フェデレーション認証を有効/無効にする

1.2.3.6.5 マネージメントコンソールを使用して実行するタスク

サーバータスク:

  • InfoPrint Manager サーバーの作成、削除、起動、停止
  • サーバー状態を確認する
  • サーバーログを表示またはフィルター操作する
  • 現在テキストファイルとして表示されているサーバーログの表示を保存する
  • 使用するサーバーファイルスペースの割合(%)を確認する
  • システムがリブートすると自動的に起動するようにInfoPrint Managerサーバーを設定する

サーバー構成タスク:

  • サーバーが実行するユーザーアカウントを変更する
  • サーバーが実行するユーザーアカウントに関連するパスワードを変更する
  • InfoPrint Managerサーバーが操作するドメインを変更する
  • InfoPrint Managerディレクトリー構造、リソース検索のパス情報、共通ファイルフォルダーの場所を表示または修正する
  • サーバーが通信するポートを表示または修正する

Webサーバータスク

  • InfoPrint ManagerWebサーバーを起動または停止する

DPFタスク:

  • DPFホストレシーバーを作成、表示、修正する
  • DPFホストレシーバーを起動、停止、一時停止または再開する
  • 現在ダウンロード中のDPF印刷ジョブをキャンセルする
  • プリンター特性を取得する
  • DPFリソースデータベースから特殊なDPFリソースを見つける
  • DPFリソースを削除する

宛先タスク:

  • InfoPrint宛先のステータスと属性を表示する
  • WindowsプリンターをInfoPrint宛先に移行する
  • Windowsゲートウェイプリンターを作成、表示、修正または削除する
  • ユーザーとグループに特有の宛先にジョブの実行依頼をさせないようにする

MVS Downloadタスク:

  • MVS Download受信者情報を表示する
  • MVS Download受信者を作成または削除する
  • MVS Download受信者を起動または停止する
  • 孤立ファイルを削除する
  • 宛先制御ファイルを開いて編集できるようにする

SAPコールバックプロセスタスク:

  • SAPコールバックプロセスを表示する
  • SAPコールバックプロセスを追加する
  • SAPコールバックプロセスを変更する
  • SAPコールバックプロセスを削除する
  • SAPコールバックプロセスを開始する
  • SAPコールバックプロセスを停止する

トラブルシューティングタスク

  • システム情報を取り込みInfoPrintサービスに提供する
  • サーバートレースを管理する
  • PSF宛先トレースを管理する
  • PSF宛先ログを表示する
  • InfoPrint Managerサーバーと他のサーバー間の通信をリセットする
  • ネームスペース作成または消去
  • DPFホストレシーバートレースの管理
  • DPFホストレシーバードライブ情報の表示
  • DPFリソースデータベースを再作成する
  • MVS Downloadトレースを制御する
  • エクスポート構成
  • インポート構成

セキュリティータスク:

  • InfoPrintアクセスコントロールリスト(ACL)とInfoPrintそのリストに関連する許可を持つユーザーとグループを表示する
  • ACLのInfoPrintメンバー/グループInfoPrintを追加または削除する
  • ACLのInfoPrintメンバー/グループ許可InfoPrintを修正する
  • InfoPrintセキュリティーグループとそのメンバーを作成、表示、または削除する
  • LDAPセキュリティーを有効/無効にする
  • LDAPセキュリティーを構成する
  • LDAPキャッシュをクリアする

Input Managerタスク:

  • Input Manager設定を変更する
  • 不要なInput Managerファイルをクリーンアップする

Pull印刷機能タスク:

  • プル印刷機能の設定を追加または変更する
  • プル印刷機能の設定を構成する

その他のタスク:

  • 他のInfoPrint Manager GUIの1つを起動する
  • InfoPrint Manager GUIの表示を指定してマネージメントコンソールから起動する
  • テストジョブを印刷する
  • IPPゲートウェイを有効または無効にする
  • 通知サーバーを有効または無効にする
  • Windowsポートを追加する
  • マネージメントコンソールに表示される更新情報を取得する頻度を指定する
  • マネージメントコンソールに表示される現在の情報を更新する
  • エラーと情報メッセージのヘルプを表示する
  • InfoPrint Manager LPDを有効または無効にする
  • エクスポート構成
  • インポート構成
      注意:
    • エクスポートおよびインポートできる構成設定については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドの「InfoPrint Managerシステム移行(ISMU)ユーティリティーを使用する」を参照してください。
    • マネージメントコンソールのインポート / エクスポートダイアログのフォルダー名には、 ~!@#$%^&*_-+=`|\(){}[]:;""'<>,.?/ などの複数バイトの文字または特殊文字を使用できません。

1.2.3.6.5.1 InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開始する

InfoPrint Manager マネージメントコンソールを起動するには、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム →InfoPrint Manager →マネージメントコンソールの順に選択します。

1.2.3.7 プリンタードライバー、ポートモニター、Windowsゲートウェイプリンター、パススループリンター

作成するInfoPrint実宛先のタイプを決める前に、まず次の用語と概念を理解する必要があります。図1:InfoPrint Managerの印刷データストリームの流れは、これらの項目がInfoPrint Managerシステムにどのように組み込まれているかを示しています。

プリンタードライバー
アプリケーションの出力を受け入れ、プリンターが理解できるデータストリームに変換するソフトウェアです。多くのプリンターには、インストールして使用できるドライバーが搭載されています。ドライバーの機能に関するさらに詳しい情報は、プリンターの使用説明書に記載されています。使用するドライバーは、プリンターにどのデータストリームが送られるかを決定します。InfoPrint Managerでは、ドライバーはデータを処理してからそれを印刷スプールに入れることができます。
ポートモニター
プリンタードライバーによって生成されるデータストリームがどのようにしてプリンターに到達するかを制御するソフトウェア。プリンターがシステムにローカル接続またはパラレル接続されている場合は、ローカルポートモニターを使用します。プリンターがTCP/IPを介して接続されている場合は、TCP/IPポートモニターを使用できます。InfoPrint Managerには、次のポートモニターが含まれています。
InfoPrint ポートモニター
印刷データをInfoPrint Managerスプールに送信するには、このポートモニターを使用します。
InfoPrint TCP/IP ネットワークポートモニター
PJLを含む印刷データをWindowsスプールに送信するには、このポートモニターを使用します。

InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用するには、プリンターでPJL USTATUSコマンドがサポートされている必要があります。

InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターは、InfoPrint Managerサーバーとともに提供されます。

InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターをパススルーDSSとともに使用すると、InfoPrint Managerにより正確なページ完了情報が提供されます。

InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用しているときに、ジョブの印刷中にそれとは別のジョブが異なるマシンから同じプリンターに送信されると、サーバーアカウンティングログに正確でないページカウントが表示されることがあります。この状況は、プリンターでのPJL実装によって発生します。これは、同じマシンから送信されるジョブでは発生しません。

注意: クラスドライバー(タイプ4プリンタードライバー)を使用するときには、InfoPrintポートモニターInfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターはサポートされません。Windowsインストールベースに付属しているかメーカーのWebサイトからダウンロードされたV3プリントドライバーを使用します。
ポート
特定の出力装置またはターゲットを表すWindowsエンティティーです。ドライバーが作成するデータストリームは、ポートを通じてプリンターに送られます。ポートは常に特定のポートモニターで作成され、それによって制御されます。InfoPrint Managerは必要に応じてInfoPrintポートモニターを使用するポートを作成します。InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用するポートなどの一部のポートの作成が必要な場合がありますが、InfoPrintポートの作成は不要です。
Windowsプリンター
プリンタードライバーとポートの組み合わせです。Windowsプリンターは、Windowsプリンターの追加ウィザードを使用して作成できます。Windowsプリンターは印刷データを受信し、プリンタードライバーを通じてそれを送信し、使用するデータストリームを作成してから、ポートを通じてデータストリームを出力装置(プリンター)または対象機器に送ります。場合によって、InfoPrint Managerは代替となるWindowsプリンターを作成し、それらにIPM-<actual destination name>と名前を付けます。これらのプリンターを Windows の[プリンタ]ウインドウで見ることができますが、そこからプリンターをオープンしたり、変更したりしないでください。
Windows共用プリンター
リモートWindowsユーザーが印刷ジョブを送信できるように定義されているWindowsプリンターです。ネットワーク上のユーザーがWindowsプリンターの追加ウィザードを使用して自分のデスクトップにネットワークプリンターを作成すると、ウィザードは、選択可能なWindows共用プリンターのリストを提供します。InfoPrint Managerでは、Windows ゲートウェイプリンターは、Windows共用プリンターの1つのタイプです。
InfoPrint Managerの印刷データストリームの流れ
の印刷データストリームの流れ

1.2.3.7.1 Windows ゲートウェイプリンターs

Windows ゲートウェイプリンターは、Windowsシステム上に作成するInfoPrint Manager共用プリンターです。プリンターが作成されていると、ユーザーはそのプリンターをデスクトップに追加し、それに対してジョブを実行依頼できます。ゲートウェイは、ジョブ印刷するために、指定されたInfoPrint宛先に実行依頼します。

重要: InfoPrint Managerは、このWindows共用プリンターをユーザーに代わって管理します。 このプリンターのポートモニターまたはポート構成は、スタート→設定→プリンターウィンドウを開くことによって変更しないでください。

InfoPrint Managerサーバーシステム上のWindows ゲートウェイプリンターは、マネージメントコンソールを使用して作成します。編集→新規→Windows ゲートウェイプリンターの順に選択し、ゲートウェイプリンターの作成ダイアログを開きます。このダイアログで、以下の操作を行います。

  • Windows ゲートウェイプリンター共用名を指定します。共用名とは、ユーザーがプリンターを探すときにプリンタの追加ウィザードで確認する名前です。
  • ゲートウェイがジョブを送信するInfoPrint宛先を選択します。
    注意: Windows ゲートウェイプリンターを作成する前に、この宛先を作成してください。宛先の作成については、宛先サポートシステム(DSS)について実宛先を作成するを参照してください。
  • ジョブを印刷できる宛先に対応するデータストリームを生成するプリンタードライバーを選択します。
InfoPrint Managerは、選択されたドライバーをInfoPrintポートモニターと関連付け、Windowsプリンターを作成します。

1.2.3.7.2 パススループリンター

パススループリンターを作成するときは、最初にマネージメントコンソールを使用し、パススループリンターが使用するポートを作成します。このポートを作成する場合、プリンター用の接続タイプをサポートするポートモニターを選択する必要があります。たとえば、プリンターがローカル接続またはパラレル接続されている場合は、[ローカルポート]を選択します。プリンターが TCP/IP 接続されている場合は、そのプリンター用に設計されている TCP/IP ポートモニターを使用します。

注意: 多くのTCP/IP接続プリンターでは、InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用できます。ただし、PDF データストリームを受け入れるプリンターに PDF ジョブを送信するには、別のポートモニターを使用する必要があります。

次に、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用し、作成したばかりのポートを指定してパススループリンターを作成します。

システム上で使用可能なポートのリストを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Windows の[スタート]ボタンをクリックして、[設定]→[プリンター]を選択します。
  2. [プリンター]ウインドウで、[ファイル]→[サーバーのプロパティー]を選択し、[プリント サーバーのプロパティー]ウインドウで[ポート]タブをクリックします。

InfoPrint Manager は、ユーザーが名前を付けたポートを Generic/Text Only プリンタードライバーで使用する Windows プリンター (IPM-<actual destination name> という名前のもの) を自動的に作成します。Generic/Text Only ドライバーは、受け取ったデータストリームを変更しないため、パススルードライバーと見なされます。このドライバーにPostScriptを送ると、ドライバーは同じPostScriptをプリンターに送信します。

重要: InfoPrint Managerは、このWindowsプリンターをユーザーに代わって管理します。スタート→設定→プリンターウィンドウを開いてこのプリンターを直接変更することは絶対にしないでください。

1.2.3.8 InfoPrint Managerセキュリティーについて理解する

InfoPrint Manager マネージメントコンソール (MMC) 経由で管理する機能のInfoPrint Manager セキュリティーを使用すると、アクセス制御リスト (ACL) とInfoPrint Managerオブジェクトまたは操作を関連付けることで、印刷システムを保護できます。ACLには、操作の実行権限またはオブジェクトで権限を持つユーザーとグループが一覧表示されています。ACLは権限のタイプも参照します。

許可のタイプ

InfoPrint Managerでは、ユーザーは3つのレベルの読み取り書き込み削除の許可を与えることができます。レベルごとに、次のタイプのアクセスがあります。

読み取り
ユーザーは操作を実行できます。サーバーとキューの場合は、ユーザーは属性を表示できます。サーバーやキューへのアクセスを制限すると、そのサーバーやキューに含まれるすべてのオブジェクトへのアクセスが、たとえオブジェクトが明示的に保護されていない場合でも、自動的に制限されます。宛先の場合は、ユーザーは属性を表示し、その宛先にジョブを実行依頼できます。
    注意:
  • サーバやキューに含まれるオブジェクトにアクセスするには、少なくとも上位のオブジェクトに対する読み取り権限が必要です。
書き込み
全オブジェクトにユーザーは属性を表示または変更ができます。
削除
全オブジェクトにユーザーは属性を表示または変更ができ、オブジェクトを削除できます。

FSTユーザーとグループ

InfoPrint ManagerがFSTモードで実行中のときは、印刷システムのセキュリティーを管理するためにFSTユーザーまたはFSTグループを追加することが必要です。

InfoPrint Managerが最初にインストールされるときには、デフォルトで acl_adminadminoperという3つのグループが作成されます。InfoPrint Managerインストール中に許可ユーザーに選択されたユーザーはacl_adminグループに入れられます。セキュリティー特性の変更に必要なアクセス権を取得するには、ユーザーは acl_admin グループのメンバーでなければなりません。

adminグループのユーザーには、InfoPrint Managerオブジェクトの作成と削除、InfoPrint Managerオブジェクトに関連付けられたすべてのジョブのクリアなど、operグループのユーザーより多くのデフォルト権限があります。

フェデレーション認証の概要

フェデレーション認証は、外部のIDプロバイダー (IdP) に依存することで、InfoPrint Manager WebマネージメントインターフェースおよびInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースへの安全なアクセスをユーザーに付与する方法です。当社のシステム内でユーザー認証情報を個別に管理する代わりに、フェデレーション認証を使用すると、ユーザーは信頼できるサードパーティーサービスの既存のアカウントを使ってログインできます。

    重要:
  • InfoPrint Managerフェデレーション認証実装は、既存のFSTセキュリティーグループにマッピングされます。
  • フェデレーション認証を使用可能にする場合は、FSTまたはLDAPのセキュリティーは以前と同様に機能し続けます。
  • フェデレーション認証は、Web マネージメントインターフェースまたはWeb アドミニストレーションインターフェースでのみ使用できます。
  • フェデレーション認証は、InfoPrint Manager Web アプリケーションでhttpsを有効にした場合にのみ機能します。

InfoPrint Managerは以下のフェデレーション認証サーバーをサポートしています。

  • Active Directory フェデレーションサービス™ (AD FS)
  • Common Approach to Identity Assurance (CAIA)
  • Okta®

フェデレーション認証グループをFSTグループにマッピングする

フェデレーション認証経由でログインする場合、フェデレーション認証サーバーがユーザーに渡すグループは、既存のInfoPrint Manager FST グループと一致する必要があります。これらのグループは、ユーザーがシステム内で持つアクセス権を特定します。

    重要:
  • Webアプリケーションの標準(FSTまたはLDAP)ログインをバイパスする場合は、少なくとも1人のユーザーがフェデレーション認証サーバーでacl_adminグループをアタッチしていることを確認してください。この設定により、ユーザーはWeb マネージメントインターフェースにログインできます。

LDAPセキュリティー概要

Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)は分散ユーザーの安全な使用と管理を可能にするアプリケーションです。LDAP管理者は特定の権限を持つグループを作成します。

    重要:
  • InfoPrint ManagerのLDAP実装はFSTセキュリティーの拡張です。LDAPセキュリティーを使用可能にする場合は、FSTセキュリティーは以前と同様に機能し続けます。LDAPセキュリティーのみを使用するには、FSTセキュリティーをLDAPセキュリティーに変換するを参照してください。

InfoPrint ManagerはLDAP実装をサポートします。

  • Active Directory
  • IBM Tivoli Directory Server
  • OpenLDAP
  • NetIQ eDirectory 8.8 SP8 (Novell eDirectory)

LDAPシステムとの通信は、StartTLS暗号化またはSSL暗号化を使用すると、暗号化せずに実行できます。LDAPの実装によっては、柔軟性が実現されます。

LDAPセキュリティー機能を最大限に活用するために、InfoPrint Manager簡易ダイジェストの2つの認証方法を許可します。また、LDAPシステムで匿名または認証済み検索を実行できます。認証済み検索を実行するには、InfoPrint ManagerにバインドDNと、LDAPシステムで検索を実行できるLDAPユーザーのパスワードを提供する必要があります。

クライアント側では、InfoPrint Managerは2つの認証方法をサポートします。

  1. LDAP (PAM)/Active Directoryシステム認証セッションで実行し、他の資格情報確認が実行されないかどうかをクライアントが決定します。LDAP(PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、InfoPrint Managerユーザー関連の属性に使用されます。

    この方法を使用するクライアント:LDAPなしのInfoPrint Select、Java GUI、SAPクライアント、コマンドラインクライアント。

  2. クライアントはLDAP資格情報を要求し、そのLDAP視覚情報を使用してLDAPサーバーへの検証を行います。認証の後、クライアントはInfoPrint Managerユーザー関連属性のLDAPを使用します。

    この方法を使用するクライアント:Web GUIとLDAPを使用したInfoPrint Select

LDAP認証を使用しないクライアント:HP-UXとSun OS、Submit Express、MVS Download、DPF Receiver、LPD、ホットフォルダーのコマンドラインクライアント。

    注意:
  • デフォルトのWindowsログインは、LDAPをサポートせず、Active Directoryのみをサポートします。つまり、InfoPrint Select、CLC、JAVA GUI、SAPクライアントは、LDAPのActive Directory実装を使用している場合にのみ、WindowsでLDAP対応クライアントとして動作します。

  • InfoPrint Managerクライアントが認証でLDAPを使用する場合、次のInfoPrint Manager属性にはusername@computername情報の代わりにLDAPログイン属性が含まれます。

    • user-name
    • job-owner
    • job-originator
    • name-of-last-accessor
    • results-profile
    LDAPセキュリティー設定の構成方法については、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドの「 InfoPrint Manager for Windowsのセキュリティーを管理する」を参照してください。

LDAPユーザーとグループ
InfoPrint ManagerがLDAPモードで実行中のときには、印刷システムのセキュリティーを管理するためにLDAPユーザーまたはLDAPグループを追加することが必要です。

LDAPユーザー/グループは、セキュリティー強化のため任意のFETグループに追加するか、直接ACLに追加できます。ユーザー/グループがInfoPrint Managerセキュリティーで定義されると、LDAP認証を使用したクライアントがLDAPシステムに対して検証されます。つまり、同じ名前の2つのユーザーがあります。1つはFSTセキュリティーを使用し、もう1つはLDAPセキュリティーを使用します。LDAPグループをIPMセキュリティーに追加する場合、LDAPシステムでグループメンバーシップのLDAPクライアントログインが確認されます。

LDAPキャッシュメカニズム
LDAPクエリ実行数を最小化するために、InfoPrint ManagerにはLDAPキャッシュメカニズムがあります。このキャッシュはコンピューター固有であり、ユーザー、グループ、LDAPログイン属性の情報があります。ユーザーが最初にInfoPrint Manager サーバーに接続するときには、サーバーがキャッシュに対してユーザー資格情報を確認します。ユーザーがキャッシュに存在する場合、サーバーはセキュリティー目的でローカル情報を使用します。ユーザーが存在しない場合、LDAPシステムが問い合わせられ、ユーザー情報が今後の使用のためキャッシュに保存されます。

キャッシュメカニズムの使用には2つの重要な利点があります。

  • LDAP検索数が最小化されるため、InfoPrint Managerのパフォーマンスに影響しません。
  • LDAP接続は機能を失わずに少し中断できます(ユーザーはシステムを操作できます)。
MMCデバッグ LDAPキャッシュのクリア)。
重要: LDAPキャッシュメカニズムを手動で有効にするには、/etc/rc.lcdを編集します。
    注意:
  • 複数のInfoPrint Manager サーバーがクリーンアップコマンドが実行されるシステムで開始する場合は、すべてのサーバーのキャッシュがクリアされます。
  • サーバーが相互運用可能な場合は、クリーンアップコマンドがすべてのサーバーキャッシュをクリアします。

FSTセキュリティーをLDAPセキュリティーに変換する
FSTセキュリティーをLDAPのみのセキュリティーに変換するには、pd_adminpd_operator の2つのLDAPグループを作成し、これらのグループをadminoperのFSTグループにマッピングすることを推奨します。必要に応じて既存のLDAPグループを使用できます。pd_adminグループとpd_operatorグループは必要条件を十分に満たしています。これらの2つのグループのメンバーはシステムのすべての管理者タスクとオペレータータスクを実行できます。各グループに必要なアクセス権に応じて、別の権限を持つ他のLDAPグループを作成し、対応するInfoPrint Manager FSTグループまたは直接InfoPrint Manager ACLにマッピングする必要があります。LDAPグループを作成し、InfoPrint Managerセキュリティーシステムにマッピングすると、InfoPrint ManagerのLDAPセキュリティーを使用可能にします。FSTからLDAPへのセキュリティー変換の最後のステップは、FSTグループまたはInfoPrint Manager ACLからFSTユーザーを削除することです。この処理はFSTユーザーのアクセスをInfoPrint Managerオブジェクトに制限します。
LDAPセキュリティーをFSTセキュリティーに変換する
LDAPセキュリティーをFSTのみのセキュリティーに変換するには、FSTユーザー(username@hostnameの形式)をadminおよびoperのFSTグループに追加する必要があります。アクセスレベルを制限するには、特定のユーザーを直接InfoPrint Manager ACLに追加できます。すべてのFSTユーザーをInfoPrint Managerセキュリティーシステムに追加すると、InfoPrint ManagerのLDAPセキュリティーを無効にします。LDAPからFSTへの変換の最後のステップは、FSTグループまたはInfoPrint Manager ACLからLDAPユーザーまたはグループを削除することです。この処理はLDAPユーザーのアクセスをInfoPrint Managerオブジェクトに制限します。

1.2.3.9 宛先サポートシステム(DSS)について

実宛先が出力装置にジョブを送信するのに使用するソフトウェアは、宛先サポートシステム(DSS)と呼ばれます。InfoPrint Manager for Windowsは次のDSSをサポートします。

PSF DSS
PSF DSSでは、InfoPrint ManagerはPrint Services Facility (PSF)印刷サブシステムを使用できます。PSF DSSを使用すると、インテリジェントプリンターデータストリーム(IPDS)またはPCLデータストリームを受け入れる出力装置に印刷ジョブを実行依頼できます。PSF DSSは、さまざまなデータストリームの印刷ジョブを受け入れ、それらをIPDSまたはPCLに変換してから、出力装置に送信します。PSF DSSは最も柔軟なDSSです。これは、印刷ジョブの単一の制御点とトラッキングを提供します。

InfoPrint Managerが出力装置と通信を行う方法は、実宛先のタイプによって異なります。また PSF DSS の実宛先も接続タイプによって異なります。(PSF実宛先の接続タイプについてを参照してください。)

パススルー DSS
パススルー DSSInfoPrint Manager for Windowsを許可してWindows印刷スプーリングサブシステムを使用します。このDSSは、標準Windowsポートとポートモニターを使用し、IPDS以外(PostScriptまたはPCLなど)のプリンターをサポートします。

InfoPrint Managerパススループリンター(パススルー実宛先とも呼ばれます)を作成する前に、以下のタスクを実行してください。

  • プリンターの使用説明書の指示どおりにプリンターを接続する
  • InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用し、プリンターと通信するためのWindowsポートを作成する(詳しくは、パススループリンターを参照してください)
  • Windows CDからWindows Generic/Text Onlyドライバーをインストールする

BSD DSS
BSD DSSによって、InfoPrint Managerはリモートプリンターまたは印刷サブシステムを使用できます。InfoPrint Managerは、個別の印刷要求としてリモート印刷キューにBSD物理プリンターに実行依頼されたジョブを送信します。

一般に、InfoPrint Managerlprコマンドを使用し、ジョブをプリンター装置または別のシステムに送信します。その対象は、lpdプロトコルをサポートし、TCP/IPを使用してネットワークに接続する任意の装置またはシステムになることができます。

リモートキューをセットアップする方法についての詳細は、リモートの装置またはシステムのプリンター構成の説明書を参照してください。

IPP DSS
InfoPrint Managerは、IPP DSSを使用し、Internet Print Protocol (IPP)が使用可能になっているプリンターと通信します。InfoPrint Managerは、URI (Uniform Resource Indicator)ストリングを使用してプリンターにアクセスできます。
注意: InfoPrint Managerは、IPP DSSを使用したSSL/TLS暗号化をサポートしていません。
Anyplace DSS
InfoPrint Managerは、Anyplace DSSを使用してプリンターから安全にプリントジョブをプルします。プリンターの操作画面で要求された場合、印刷ジョブはAnyplace DSSで処理されてから、Streamline NXに渡されます。処理の論理宛先に実宛先を設定し、ジョブフローを制御する必要があります。Anyplace DSS印刷ジョブは、処理の論理宛先からではなくAnyplace論理宛先から属性を取得します。Anyplace実宛先の全てに同じ構成を設定しますが、特にデータストリームに反映される属性は同じである必要があります。
InfoPrint Managerは、Anyplace宛先に送信されたジョブを、Streamline NXに送信する前にPCLに変換します。
Anyplace DSSを使用すると、Anyplace実宛先でジョブを印刷するAnyplaceキューに割り当てられているInfoPrint Managerの論理宛先にジョブを送信できます。
DFE DSS
DFE DSSは、InfoPrint ManagerがDFE (Digital Front End) プリントサーバーを通してRicohのカラーエンジンにジョブを送信できるようにし、その追加されたパフォーマンスと高度なワークフローツールを使用できます。

プリンターにインテリジェントプリンターデーターストリーム(IPDS)を送信する場合は、PSFプリンターを作成してください。どの接続タイプを作成するかを調べるには、「PSF実宛先用の接続タイプを選択する」をチェックしてください。プリンターにインテリジェントプリンターデーターストリームを送信しない場合は、作成する宛先のタイプは、主に印刷ジョブがどこから来るかに依存します。該当するDSSは、次のジョブ実行依頼者ごとに異なります。

  • PCベースのアプリケーション
  • PCベースのアプリケーションとホストシステムの両方(DPFまたはMVS Download経由)
判断するには、以下のセクションを参照してください。

1.2.3.9.1 PCベースのアプリケーション/IP PrintWayを使用するホストシステムから印刷用DSSを選択する

ジョブを実行依頼するためにDPFまたはMVS Downloadを使用しない場合は、PC ベースのアプリケーションから印刷するための DSS の選択を使用し、必要な宛先を確認します。

PC ベースのアプリケーションから印刷するための DSS の選択
アプリケーションがInfoPrint Managerに送信するデータストリーム PostScript、PCL、または、任意のIPDS以外のデータストリーム PostScript、PCL(バージョン4、5、5c、6)、または任意のIPDS以外のデータストリーム
ユーザーがこのプリンターに送信するデータストリーム アプリケーションがInfoPrint Managerに送信するデータストリームと同じ PCL4、PCL5、PCL5c、PCL6、PPDS¹、IPDS
ジョブがプリンターに送信される方法 Windows 定義ポートを通して送られる lprなどのコマンドを使用して送られる ジョブが送られる先のプリンターが IPP 使用可能 InfoPrint Managerに示されたいずれかの方法でPSF実宛先用の接続タイプを選択するシステムに接続
作成する実宛先の種類 パススルー² BSD IPP PSF
    注意:
  1. たとえば、AIXシステムへPPDSデータストリームを送信することによってWindows以外のシステムで行えるのは、PPDSの印刷のみです。
  2. PCL データを Windows で定義されたプリンターに印刷する場合は、代わりに、PSF (その他のドライバーまたはコマンド) 宛先の作成の検討が必要となることがあります。パススルー宛先では、使用する処理リソースは少なくて済みますが、PSF 宛先は、アカウンティングやデータストリームの自動変換など、より多くの機能を備えています。

1.2.3.9.2 MVS Download/DPFを使用する/PCベースのアプリケーションとホストシステムの組み合わせから印刷用DSSを選択する

DPF または MVS Download を使用して PC ベースのアプリケーションとホストシステムの両方からこの宛先にジョブを送る場合、「 MVS Download /DPFを使用する/PCベースのアプリケーションとホストシステムの組み合わせから印刷用DSSを選択する」を使用して、どのタイプの宛先がご自分のニーズに合っているか調べます。

MVS Download/DPFを使用する/PCベースのアプリケーションとホストシステムの組み合わせから印刷用DSSを選択する
ホストシステムとアプリケーションがInfoPrint Managerに送信するデータストリーム AFP、ASCII、DBCS ASCII、行データ、PCL4、PCL5、PCL5c、PCL6、PS、PDF、IPDS (DPF を通して)1 PCL4、PCL5、PCL5c、および PCL6 PS のみ
ユーザーがこのプリンターに送信するデータストリーム IPDS PCL4、PCL5、またはPCL5c、PCL6またはPPDS2 PCL PS
作成する実宛先の種類 PSF (TCP/IP) PSF (その他のドライバーまたはコマンド) PSF(その他のドライバーまたはコマンド) またはPC ベースのアプリケーションから印刷するための DSS の選択に示された宛先タイプのいずれか PC ベースのアプリケーションから印刷するための DSS の選択に示された宛先タイプのいずれか
    注意:
  1. DPFがジョブを実行依頼できるのはPSFプリンターに対してのみです。 MVS Downloadは、リストされている任意のプリンタータイプにジョブを実行依頼できます。
  2. たとえば、AIXシステムへPPDSデータストリームを送信することによってWindows以外のシステムで行えるのは、PPDSの印刷のみです。

1.2.3.9.3 PSF実宛先の接続タイプについて

実宛先用の接続タイプは、Windowsシステムにプリンターを接続し、InfoPrint Manager for Windowsと通信する方法を定義します。接続タイプはプリンターに基づいており、以下のいずれかになります。

TCP/IP
プリンターはIPDSを使用して通信を行い、TCP/IPネットワーク経由でWindowsシステムに接続します。InfoPrint Manager実宛先を作成するには、プリンターのインターネットプロトコル(IP)アドレスとTCP/IP 接続プリンター用のポート番号は5001~65535の整数です。
コマンド
PSFコマンドの実宛先を作成する前に、その文書で指定されたとおりにプリンターを接続してください。PCLプリンターでの印刷用にデータをPCLに変換するためにこの装置を使用する場合は、必ずPCL Secondary使用時の処理に関する考慮事項を確認してください。
その他のドライバー
PCL プリンターは、TCP/IPを使用して通信するか、パラレルまたはシリアルポート経由でWindowsシステムに直接接続します。実宛先を作成するには、PCL プリンターを操作するために必要なポートモニターに関連付けられたポートを指定してください。PCLプリンターでの印刷用にデータをPCLに変換するためにこの装置を使用する場合は、必ずPCL Secondary使用時の処理に関する考慮事項を確認してください。

PSF実宛先用の接続タイプを選択するを使用し、PSFの実宛先用の該当する接続タイプを判別してください。

PSF実宛先用の接続タイプを選択する
プリンターに送信するデータストリーム IPDS PCL4、PCL5、PCL5c、PCL6またはPPDS PCL4、PCL5、PCL5c、PCL6またはPPDS
プリンターを接続するシステムでのInfoPrint Managerの実行方法 TCP/IP ネットワークを使用 TCP/IPネットワークを使用、あるいは、パラレルまたはシリアルポートを使用して直接接続 ジョブを実行依頼するのに lpr などのコマンドを使用して TCP/IP ネットワークを使用
接続タイプを選択する TCP/IP その他のドライバー コマンド

特定の入力データフォーマットを変換しないようにPSFその他のドライバープリンターを構成するには、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIを使用し、次の構成タスクを実行します。プリンターの作成ウィザードによりPSFその他の接続プリンターを作成後、そのプリンターのプリンタープロパティーに進み、宛先でRIP処理するフォーマットフィールドを変更し、実宛先をパススルーPCLとPostScriptジョブ用に構成してください。[宛先で RIP 処理するフォーマット]フィールドは、すべての使用可能なプロパティーが表示されているときに、[プリンタープロパティー]ノートブックの[文書]タブにあります。すべて表示をクリックし、すべてのプリンタープロパティーを表示する必要があります。

PCLPostScriptの両方(または、実宛先が最初からどのデータタイプをサポートしているかに応じて2つのうち一方のみ)を、考えられる値の宛先でRIP処理するフォーマットリストから強調表示し、追加>>ボタンをクリックします。

PCLPostScript以外の値を直接受け入れられる宛先がある場合もあるため、PCLとPostScript以外の値を指定できます。たとえば、プリンターで PDFまたはASCIIを使用できる場合があります。

注意: ジョブが変換されないように、特定のInfoPrint Manager属性は指定しないでください。

1.2.3.9.3.1 ジョブを変換させる文書属性

以下の文書属性は、[宛先で RIP 処理される文書フォーマット]設定を否定し、ジョブを強制的に変換します。

  • base-printer
  • carriage-control-type
  • chars
  • color-mapping-table
  • convert-to-ebcdic
  • data-fidelity-problem-reported
  • default-printer-resolution
  • document-finishing
  • explicit-page-placement
  • font-fidelity-action
  • font-processing-messages
  • font-resolution
  • form-definition
  • halftone
  • image-fit
  • image-length
  • image-out-format
  • image-width
  • input-exit
  • input-tray-select
  • job-terminate-message-count
  • jog-between-job-copies
  • maximum-messages-printed
  • maximum-transform-pages-ahead
  • mvs-segment-id
  • new-line-option
  • new-line-option-data-encoding
  • number-up
  • other-transform-options
  • output-appearance
  • output-bin
  • output-format
  • overlay
  • overlay-back
  • overlay-front
  • page-definition
  • page-media-select
  • page-select
  • plex
  • resource-context
  • resource-context-font
  • resource-context-form-definition
  • resource-context-overlay
  • resource-context-page-definition
  • resource-context-page-segment
  • resource-context-user
  • resource-exit
  • reverse-page-order
  • scanner-correction
  • screen-frequency
  • segment-file-size
  • shared-formdef
  • shift-out-shift-in
  • sides
  • start-on-new-sheet
  • table-reference-characters
  • transform-message-file-name
  • transform-output-file-name
  • x-image-shift
  • x-image-shift-back
  • y-image-shift
  • y-image-shift-back

詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.2.3.9.3.2 ジョブを変換させるジョブ属性

以下のジョブ属性は、宛先でRIP処理される文書フォーマット設定を拒否し、ジョブを強制的に変換します。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  • delete-segment-list
  • job-finishing
  • job-rip-action
  • optimize-for-multiple-copies

1.2.3.9.3.3 ジョブを変換させるPSFヘッダー用紙属性

以下の属性は、ヘッダー用紙生成に影響を与えることがあるため、これらも宛先でRIP処理される文書フォーマット設定を拒否し、ジョブを強制的に変換します。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  • account-text
  • address1-text
  • address2-text
  • address3-text
  • address4-text
  • building-text
  • department-text
  • mvs-class
  • mvs-destination
  • mvs-forms
  • name-text
  • node-id-text
  • programmer-text
  • room-text
  • subject-text
  • title-text
  • user-id-text

1.2.3.9.3.4 PCL Secondary使用時の処理に関する考慮事項

InfoPrint Managerは、PSFがデータを受信し、PCLプリンターで印刷するためにそのデータをPCLに変換するときにPCL Secondaryを使用します。document-formats-ripped-at-destination 属性を設定しない PSF その他のドライバープリンターか、PSF コマンドプリンターからジョブを実行依頼するときは、PCL Secondary を使用します。このセクションでは、PCL Secondaryを使用して送信されたジョブ固有の考慮事項について説明しています。

PCL Secondary を介してジョブを送信するときに注意する必要がある特定の制限事項があります。

  • InfoPrint Managerは、PCL Secondaryの出力として以下のデータストリームのみの印刷をサポートします。
    • PPDS
    • PCL4
    • PCL5
    • PCL5c
    • PCL6
  • PCLセカンダリーのみ
    • PCLに送信されたデータにイメージが含まれているときはPCLイメージデータを作成する。
    • ジョブ単位で変換を行い、PCLプリンター上の直前のジョブからのAFPリソース(フォント、オーバーレイ、またはページセグメント)を保存しない。
  • インテリジェントプリンターデータストリームリファレンスに基づくPCL Secondaryのサポートレベルは、以下のとおりです。
    • バーコードサポート(BCOCA): 方向角度を除くほとんどのバーコードコマンドがサポートされます。ただし、次の方向角度はサポートされます: 090180270
    • カラーマネージメントサポート (CMOCA): サポートされません。
    • グラフィックサポート (GOCA): マッピングオプションと方向角度を除くほとんどのグラフィックコマンドがサポートされます。ただし、一部のマッピングオプションposition-and-trimと次の方向角度はサポートされます: 090180270
    • 画像サポート (IOCA):Bi-levelカラー、JBIG2 圧縮アルゴリズム、方向角度を除くほとんどの画像コマンドがサポートされます。ただし、次の方向角度はサポートされます: 090180270。色に関連する機能はPCL6でのみサポートされます。
    • オブジェクトコンテナーサポート:Bi-levelカラー、グレースケール、方向角度を除くほとんどのオブジェクトコンテナーコマンドがサポートされます。ただし、次の方向角度はサポートされます: 090180270。PCL Secondaryは変換に依存し、画像をAFPに変換します。このため、変換の制限はPCL Secondaryにも適用されます。
    • テキストサポート (PTOCA): グリフレイアウトコントロール、Unicode複合テキスト、テキスト書き込みコントロール、方向角度を除くほとんどのテキストコマンドがサポートされます。ただし、次の方向角度はサポートされます: 090180270
  • PCL Secondary は以下をサポートしません。
    • 仕上げ処理。
    • 保存されたページ。
    • 代替オフセットスタッカー。
    • エッジマークを制御する。
    • さまざまな実宛先を作成して、その宛先へ印刷しない場合に、ジョブを PCL フォーマットに変換するためにパラレル PCL Secondary を実行する。
    • プリンター常駐リソースを使用する(PCL Secondaryがフォントを使用する方法を参照してください)。
    • 後続のジョブでプリンターリソース (フォントを含む) を再利用する
    • BCOCA BCD2サブセットの単位/単位ベース追加機能の全範囲。
    • ページ間で出力ビンを切り替える。最初に印刷された出力ビンがすべてのページに使用されます。
    • 完全な IS/3。
  • 2 バイトフォントで印刷するときは、printer-memory 実宛先属性の値は 65535 キロバイトにする必要があります。

1.2.3.9.3.4.1 PCL Secondaryプリンターのトレイを構成する

PCL Secondaryとプリンターの間での給紙トレイ番号のマッピングは、IPDSプリンターとプリンターの間での給紙トレイのマッピングとは異なります。IPDSプリンターの場合、InfoPrint Managerは使用可能なトレイをプリンターから取得します。PCL Secondaryの場合、使用するトレイを構成する必要があります。 これは、InfoPrint Managerがプリンターの照会を行うことができず、フォーマット情報を取り込むためにIPDSプリンターをまねる必要があるためです。

給紙トレイマッピングのサンプル
AFPDSトレイ#1 トレイ#1
AFPDSトレイ#2 トレイ#4
PCL6 の給紙トレイマッピングのサンプル
トレイ# 位置
1 用紙サイズに基づく自動選択
2 手差しトレイ
3 多目的トレイ
4 上部カセット
5 下部カセット
6 封筒トレイ
7 第3カセット

PCL Secondary には、給紙トレイに適用される制限があります。これにより、特定のタスクを実行する機能が制限されることがあります。PCL Secondary では、古いバージョンの IPDS Load Copy Control (LCC) コマンドがサポートされるため、コピーに対して行うことができる処理が制限されます。プリンターが古いバージョンの LCC コマンドをサポートするときは、メディアマップが変更されるたびに、IPDS は Execute Order Homestate Select Input Media Source (XOH-SIMS) コマンドを使用します。PCL Secondary の古いバージョンの LCC コマンドでは、各 LCC コマンドごとに 1 つの給紙トレイを指定するように制限されます。各 XOH-SIMS コマンドは直前のコマンドを指定変更するため、PCL プリンター上の別のトレイから各ページの複数のコピーを指定することはできません。これがどのように機能するかについて詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referencepsf-tray-characteristics実宛先属性の説明を参照してください。

たとえば、ページごとに複数の給紙トレイを指定する書式定義を持つジョブを印刷しようとする場合は、これらの指定をサポートするIPDSプリンターを使用すると正常に印刷できますが、これと同じジョブをPCL Secondaryを使用してもPCL プリンターに印刷できません。PCL Secondary を使用するプリンターの場合、書式定義でメディアマップが変更されるたびに、InfoPrint Manager は XOH-SIMS コマンドを使用します。

1.2.3.9.3.4.2 PCL Secondaryの出力ビンを構成する

[プリンタープロパティー]ウインドウの[InfoPrint Manager GUI][メディア/ビン/トレイ]ラベルで、プリンターのデフォルト出力ビンを選択し、[出力ビンから番号へのマッピング]テーブルを変更できます。[ビン名]は AFP データストリームで指定された出力ビン番号に対応し、[ビン番号]は PCL 出力ビン番号に対応します。テーブルの項目の最大数は 6 です。

PCL Secondaryはビン番号の値を取得し、適切な出力ビンを選択するためのPCLコマンドでその値を指定します。PCLプリンター製造メーカーでは、出力ビンを選択するためのPCLコマンドで指定される値と、実際の出力ビンを1対1で一致させているわけではないため、PCLコマンドで指定される出力ビン番号の値が、実際にはどの出力ビンに対応しているかを知っておく必要があります。

注意: 正しく対応付けるには、プリンターメーカーの仕様で、プリンターの実際の各給紙トレイの番号を確認してください。

1.2.3.9.3.4.3 高機能のIPDS給紙トレイ

AFPデータストリームでは、メディアの名前を使用してメディアソースを選択できます。MO:DCAの資料で、使用する標準のメディア名が定義されます。これは、後でジョブを印刷するために使用される特定のFORMDEFを作成することで行われます。新しく定義したカスタムメディアタイプにこの機能を使用するには、新しいカスタムメディアを作成したときに指定した名前を、FORMDEF の適切な場所で設定してください。

1.2.3.9.3.4.4 給紙トレイのメディアサイズ

PCL Secondaryプロセスでは、以下のメディアサイズがサポートされます。

  • 3.87 x 7.50 Env-Mon、HP
  • 3.87 x 8.87 Com-9
  • 3.94 x 5.83 JPOST
  • 4.14 x 5.83 A6
  • 4.12 x 9.50 Com-10
  • 4.33 x 8.66 Int-DL
  • 5.04 x 7.17 JIS B6
  • 5.50 x 8.50 Invoice
  • 5.85 x 8.27 A5
  • 5.83 x 7.87 JPOSTD
  • 6.38 x 9.02 Int-C5
  • 6.93 x 9.85 Int-B5
  • 7.16 x 10.12 JIS B5
  • 7.25 x 10.50 Executive
  • 8.27 x 11.70 A4
  • 8.50 x 11.00 Letter
  • 8.50 x 13.00 Folio
  • 8.50 x 14.00 Legal
  • 10.12 x 14.33 JIS B4
  • 11.00 x 17.00 Ledger
  • 11.69 x 16.54 A3

これらの他に、GUI内でカスタムメディアサイズを定義し、追加のメディアサイズを指定できます。サポートされていないPCLメディアサイズが指定された場合(カスタムサイズを除く)、InfoPrint Managerでは常にメディアをLetterに設定します。サポートされていない(上記に示されていない)PCLメディアサイズが選択され、そのサイズがカスタムとして定義されていない場合にのみ、メディアはデフォルトでLetterに設定されます。

カスタムメディアサイズの作成方法については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドの「メディアを構成する 」を参照してください。

1.2.3.9.3.4.5 PCL Secondaryがフォントを使用する方法

PCL Secondaryは、以下のタイプのフォントのみをサポートします。

  1. 300 pel AFP fonts
  2. Relative-Metric AFP fonts
  3. AFP Outline fonts
  4. TrueType/OpenTypeフォント
PCL Secondaryで使用できるように、上記のフォントタイプのいずれかをシステムにインストールしてください。

PCL Secondaryはジョブの処理中にPCLプリンターに1文字ずつデータを転送するため、標準テキストやPCLデータを確認するときと同じ方法ではこのPCLデータを確認できません。その結果として一定のテキスト文字列の出力データをスキャンできません。

また、PCL Secondaryでは、ジョブが印刷を完了したかどうかを確認するためにプリンターと通信したり、印刷コマンドが実行された後にプリンター上のフォントを照会したりすることもできません。

TrueType、Type1、および CID-Key の各フォントがディスクに書き込まれるため、充分なディスクスペースが使用できることを確認してください。充分なスペースがない場合、ジョブは印刷に失敗します。Install Path/var/psf/Printer Name/TempFont

1.2.3.9.3.4.6 PCL Secondaryへの印刷のトラブルシューティング

InfoPrint ManagerからPCL Secondaryを使用した結果として発生することがある問題への回答例は、以下のとおりです。

PCLファイルのグラフィックスが印刷されません。 出力に関するエラーを受信します。
グラフィックスを含むファイルをPCL4またはPPDS出力として実行依頼した可能性があります。これらのデータストリームはどちらもグラフィックスをサポートしません。PCL Secondary が作成したセンスタイプモデル (STM) IPDS コマンドで Graphics Command-Set Vector が生成されるようにするには、出力を PCL5、PCL5c、または PCL6 データとして印刷する必要があります。

1.2.3.10 実宛先を作成する

作成する実宛先のタイプを選択するにあたって、「宛先サポートシステム(DSS)について」を参照してください。

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIとInfoPrint ManagerオペレーションGUIは、InfoPrintオブジェクトを容易に管理できるようにするアプリケーションです。これらのGUIは両方とも、InfoPrint Managerサーバーと一緒にインストールされるもので、Windows オペレーティングシステムを使用するリモートシステムにもインストールできます。

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI によって駆動されるプリンターにはウィザードが用意されており、 InfoPrint Manager によって駆動されるいくつかのタイプの実宛先を作成する場合に役立ちます。ウィザードには、InfoPrintゲートウェイを作成するサポートもあります。 このサポートによって、InfoPrint Selectがインストールされていない場合でも、ユーザーはInfoPrint Managerにジョブを実行依頼できます。

この章では、InfoPrint Managerインターフェースをすでに開始していると想定しています。InfoPrint Managerインターフェースで実施するタスクについては、 InfoPrint Managerユーザーインターフェースを参照してください。

1.2.3.10.1 InfoPrint Managerによって駆動される宛先を作成する

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用し、次のタイプの実宛先を作成します。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIには、次のタイプの実宛先の作成をサポートするウィザードがあります。

ウィザードを使用していずれかのPSFプリンター (PSF TCP/IP、PSFコマンド、またはPSFその他) を作成する場合は、ウィザードは、プリンターの一部の属性にデフォルト値を設定します。属性とそれぞれの関連付けられたデフォルト値は、以下のとおりです。

media-supported
プリンターがSNMPプリンターでないときにのみ設定されます。デフォルト値は、選択されたプリンターのモデルによって異なります。
ウィザードを使用したデフォルトプリンター値
プリンター
InfoPrint 70
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • ledger (11 x 17 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • 8.5 x 12.4 inchと9 x 11 inch
  • 12 x 18 inch
InfoPrint 1585
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • tabloid (11 x 17 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint 1532、InfoPrint 1552、InfoPrint 1572、InfoPrint 1572 MFP、InfoPrint Color 1534、InfoPrint 1570 MFP、InfoPrint Color 1634、InfoPrint 1650 MFP、InfoPrint Color 1654、InfoPrint Color 1664、InfoPrint Color 1664 MFP
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 9封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • B5封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint 1540 MFP、InfoPrint 1560 MFP、InfoPrint 1580 MFP
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • tabloid (11 x 17 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint Color 1567
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • ledger/tabloid (11 x 17 inch)
  • RA3 super tabloid
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 9封筒
  • 10封筒
  • B5封筒
  • DL封筒
  • C4封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
  • バナー(297 x 914 mm)
  • バナー(297 x 1219 mm)
InfoPrint 1612、InfoPrint 1622
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • A6 (105 x 148 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 9封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • B5封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint 2190、InfoPrint 2210、InfoPrint 2235
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • A6 (105 x 148 mm)
  • B4 (257 x 364 mm)
  • B5 (182 x 257 mm)
  • B6 (128 x 182 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • ledger (11 x 17 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • 8.25 x 13 inch
  • 8.25 x 14 inch
  • 8 x 10 inch
  • 8 x 13 inch
  • 10 x 14 inch
  • 11 x 14 inch
  • 11 x 15 inch
  • 12 x 18 inch
  • 8 kai (267 x 390 mm)
  • 16 kai (195 x 267 mm)
  • カスタム(148 x 210 mmから305 x 458 mmまで)
InfoPrint Color 1754、InfoPrint Color 1764、InfoPrint Color 1764 MFP
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 9封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • B5封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint Color 1767、InfoPrint Color 1759 MFP、InfoPrint Color 1769 MFP
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • A5 (148 x 210 mm)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • statement (5.5 x 8.5 inch)
  • tabloid (11 x 17 inch)
  • ユニバーサル
  • 7 3/4封筒
  • 10封筒
  • DL封筒
  • C5封筒
  • その他の封筒
InfoPrint EMP156
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (210 x 297 mm)
  • B4 (257 x 364 mm)
  • B5 (182 x 257 mm)
  • 12 x 18 inch
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • ledger (11 x 17 inch)
  • executive (7.25 x 10.5 inch)
  • folio (8.5 x 13 inch)
  • カスタム(203.2 x 177.8 mmから355.6 x 457.2 mmまで)
その他のすべてのプリンターモデル
  • letter (8.5 x 11 inch)
  • legal (8.5 x 14 inch)
  • tabloid (11 x 17 inch)
  • ledger (11 x 17 inch)
  • A3 (297 x 419 mm)
  • A4 (8.27 x 11.69 inch)
  • jis-b4-white (257 x 364 mm)
  • jis-b5-white (182 x 257 mm)
sides-supported
プリンターがSNMPプリンターでないときにのみ設定されます。12に設定されます。
plexes-supported
プリンターがSNMPプリンターでないときにのみ設定されます。片面反転に設定されます。
printer-resolutions-supported
240300480600 に設定されます。

基本InfoPrint Manager GUIを実行している場合は、InfoPrint Managerは、次の表に示されるデフォルトも設定します。

PSFプリンター用の基本InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのデフォルト
属性 デフォルト値
printer-resolutions-ready 600
booklet-fold (InfoPrint 4000にのみ設定) down
optimize-for-multiple-copies(対応プリンターにのみ設定) true
start-sheets-supported job-ticket
printer-start-sheet job-ticket
form-definition F100D
accounting-exit accounting-log

1.2.3.10.1.1 PSF TCP/IPプリンター

インテリジェントプリンターデータストリーム(IPDS)プリンターを意味するPSF実宛先を作成します。PSFがTCP/IPを使用して直接制御するIPDSプリンターのTCP/IP接続タイプを使用します。

PSF TCP/IPプリンターを作成する前に、以下のワークシートを完成させてください。

PSF TCP/IPプリンターワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です(64文字以内)。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー InfoPrintこの実宛先を制御するサーバーです。デフォルトで、サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
モデル InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのドロップダウンリストからプリンターモデルを選択します。作業しているプリンターがプルダウンリストにない場合は、プリンター上に表示されるとおりに名前を入力します。  
TCP/IP アドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。  
TCP/IPポート プリンターが使用する通信用のポートです。InfoPrint 1000 ファミリープリンターは、ポート 9100 を使用します。その他の多くのプリンターは、デフォルトとしてポート5001を使用します。ここで設定する値は、プリンターに設定されている値と同じにしてください。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__ デフォルト __ その他:

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→PSF→TCP/IPをクリックします。 )

注意: プリンター→作成→PSFメニューに TCP/IPが表示されていない場合、[プリンター]→[メニュー項目の追加/除去]を使用して追加してください。

PSF TCP/IPプリンターワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.10.1.2 PSFコマンドプリンター

印刷コマンドからPSFが変換したデータストリームを受信するPCLプリンターのコマンド接続タイプを使用します。

PSFコマンドプリンターを作成する前に、以下のワークシートを完成させてください。

PSFコマンドプリンターワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です(64文字以内)。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するInfoPrintサーバーです。サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
モデル InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのドロップダウンリストからプリンターモデルを選択します。作業しているプリンターがプルダウンリストにない場合は、プリンター上に表示されるとおりに名前を入力します。  
SNMP TCP/IPアドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。この値は、SNMP プリンターにのみ使用されます。  
装置 AIX 装置名。これはWindowsには適用されません。 ブランクのまま残します。
プリンターコマンド ジョブを適切なWindowsプリンターに送信するために使用されるコマンド文字列です。たとえば、lpr -S serverName -P printerName
注意: このコマンドでは大文字小文字が区別されます。
 
データストリーム プリンターによってサポートされているデータストリームです(例: PCL5またはPCL 6)。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__ デフォルト __ その他:
注意: このワークシートを使用してInfoPrint Managerの実宛先を作成する前に、標準のWindowsプリンターの追加ウィザードでプリンターを使用可能にできます。

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→PSF→コマンドをクリックします。)

注意: プリンター→作成→PSFメニューに コマンドが表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

PSFコマンドプリンターワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.10.1.3 PSFその他のドライバープリンター

Windowsポートモニターを使用し、PSFが変換したデータストリームを受信するPCLプリンターを表すPSFその他のドライバーの実宛先を作成します。

注意: InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでは、PSFその他のドライバーの実宛先またはプリンターをPSFその他のプリンターと呼びます。

PSFその他のドライバープリンターを作成する前に、InfoPrint Managerがそのプリンターと通信するのに使用するWindowsポートを作成してください。InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用し、以下の手順でWindowsポートを作成します。

  1. Windows のスタートボタンをクリックして、プログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソールを選択します。
  2. 編集→新規→Windows ポートを選択します。
  3. Windows ポートの作成ダイアログの中で、プルダウンリストから印刷環境に対する適切なポートモニターを選択し、OKをクリックします。

    たとえば、InfoPrint 2190などのInfoPrintネットワークに接続したワークグループプリンターをIPDS以外のプリンターとして使用している場合は、InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用する必要があります。

    注意: 選択したポートモニターは次に表示されるダイアログを決定します。

PSFその他のドライバープリンターを作成する前に、以下のワークシートを完成させてください。

PSFその他のドライバープリンターワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です(64文字以内)。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するサーバーです。サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
モデル WindowsまたはAIXサーバーで、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのドロップダウンリストからプリンターモデルを選択します。

作業しているプリンターがプルダウンリストにない場合は、プリンター上に表示されるとおりに名前を入力します。また、プリンターが SNMP 対応の場合は、SNMP プリンターによる設定を選択できます。

 
SNMP TCP/IP アドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。この値は、SNMP プリンターにのみ使用されます。  
装置名またはWindowsポート名 選択された実宛先が表す出力装置の名前です。  
プリンターコマンド このリモート宛先にジョブを実行依頼するプリンターコマンドです。 Windowsシステムでは、この列はブランクのままにしてください。
データストリーム ジョブの変換時にPSFによって出力されるデータストリームです。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__ デフォルト __ その他:

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→PSF→その他をクリックします。)

注意: プリンター→作成→PSFメニューに その他が表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

PSFその他のドライバープリンターワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。PSFその他のドライバープリンターが作成されると、Windowsパススループリンターが自動的に作成されます。そのため、Windows Generic/Textプリンタードライバーが必要となります。Windows Generic/Textプリンタードライバーを以前にインストールしたことがない場合は、パススループリンターのインストール指示に従って、このプリンタードライバーをインストールする必要があります。

詳しくは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIオンラインヘルプを参照してください。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.10.1.4 パススループリンター

Windowsポートモニターを使用して非変換データストリームを受信し、たとえば、PostScriptデータをPostScriptプリンターに、またはPCLデータをPCLプリンターにデータを変換せずに送信するプリンターを表す、パススルーの実宛先を作成します。パススループリンターを作成するとき、の実宛先属性は、プリンターで設定されているデフォルトの両面印刷値に設定する必要があります。

注意: デフォルトでは、パススルーDSSは、以下のデータストリームのみをサポートします。
  • ASCII
  • iso-6429
  • PCL
  • PostScript
  • PPDS
  • シンプルテキスト(テキスト)

パススルー実宛先を作成するには、以下のステップをすべて行います。

  1. Windows Generic/Text Onlyプリンタードライバーをインストールします。
    1. Windows のプリンターの追加ウィザードを使用してローカルプリンターを作成します。
    2. ポートを選択する必要があるときは、FILE:を選択します。
    3. プリンターのメーカーおよびモデルを選択しなければならない場合は、メーカーのリストからGenericを、モデルのリストからGeneric/Text Onlyを選択します。
    4. ウィザードを完了し、プリンターの共用、テストページの印刷を行わないよう選択します。
    5. 作業が完了すると、プリンターを削除できます。ドライバーはインストールされたままです。
  2. プリンターの使用説明書の指示どおりにプリンターを接続します。
  3. Windowsポートを定義します。

    Windowsポートがすでに定義されている場合は、パススループリンター作成の準備ができています。Windowsポートを作成する必要がある場合に、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用してプリンターと通信するためのWindowsポートを作成するには、以下の操作を行います。

    1. スタートメニューをオープンし、プログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソールをクリックします。
    2. 編集→新規→Windows ポートを選択します。
    3. Windows ポートの作成ダイアログの中で、プルダウンリストから印刷環境に対する適切なポートモニターを選択し、OKをクリックします。

      別のInfoPrintネットワーク接続ワークグループプリンター(たとえば、InfoPrint 2190など)を使用する場合は、InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用します。

      注意: 選択したポートモニターは次に表示されるダイアログを決定します。
    4. ダイアログに必要な情報を記入して、OKをクリックします。

  4. パススループリンターを作成するには、パススルー宛先ワークシートのワークシートに記入し、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→パススルーをクリックします。)
    注意: プリンター→作成メニューに パススルーが表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

    パススルー宛先ワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

    プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

    テストページを印刷するには、テストジョブを印刷するを参照してください。

パススルー宛先ワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です。たとえば、接続したばかりのパススループリンターに使用する名前です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するサーバーです。サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
Windowsポート名 この宛先に割り当てるWindowsポートの名前です。使用するWindowsポート名を、Windowsで表示されるのとまったく同じように入力してください。サーバーにどのポートが存在しているかを判別するには、スタートメニューをオープンし、設定→プリンターをクリックします。プリンターダイアログで、ファイルをクリックし、サーバーのプロパティーをクリックします。ポートをクリックすると、プリント サーバーのプロパティーダイアログボックスが表示されるので、使用可能なポートのリストを表示させます。  
TCP/IP アドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。この値は、SNMP プリンターにのみ使用されます。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:

1.2.3.10.1.5 BSDプリンター

実宛先で変換を終了するための構成が必要なとき、または他のDSSが適合しないときにBSDの実宛先を作成します。BSD DSSは、他のDSSと比べるとプリンターの制御や正確なジョブ状態の報告が困難です。

BSDプリンターを作成する前に、以下のワークシートを完成させてください。

BSDプリンターワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するInfoPrintサーバーです。サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
SNMP TCP/IPアドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。この値は、SNMP プリンターにのみ使用されます。  
プリンターコマンド このリモート宛先にジョブを実行依頼するために出すコマンド。一般に、これは lpr コマンドへの呼び出しです。たとえば、lpr -S serverName -P printerName
注意: このコマンドでは大文字小文字が区別されます。
 
データストリーム プリンターによって予期されるデータストリーム (たとえば、PCL5 または PCL6)。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__ デフォルト __ その他:

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→BSDをクリックします。)

注意: プリンター→作成メニューに BSDが表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

BSDプリンターワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

注意: BSD の実宛先に関して lpr コマンドを使用すると、プリンターは単一文書ジョブしか印刷しません。BSD の実宛先に複数文書ジョブを送った場合、ジョブ中の最後の文書だけ印刷されます。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.10.1.6 IPPプリンター

Internet Printing Protocol (IPP)をサポートするプリンターを表すIPP実宛先を作成します。プリンターには、Uniform Resource Indicator (URI) が割り当てられていなければなりません。パススループリンターを作成するとき、の実宛先属性は、プリンターで設定されているデフォルトの両面印刷値に設定する必要があります。

IPP プリンターを作成する前に、次のワークシートに記入してください。

IPP宛先ワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です。これは、プリンターのURL (例: np17.prtrm4.bldr.infoprint.com)です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するサーバーです。サーバー名は、サーバーがインストールされているシステムの名前と同じです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
URL この宛先に対するURLです。  
TCP/IP アドレス このプリンターへのアクセスに使用されるIPアドレス。この値は、SNMP プリンターにのみ使用されます。  
IPアドレス このシステムに静的に割り当てられるIPv4アドレスまたはIPv6アドレス。DHCP が使用されている場合は、必要ありません。  
論理宛先 ジョブをこの実宛先に送信する論理宛先です。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__デフォルト__その他:
論理宛先のサーバー 論理宛先を含むInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
キュー この実宛先に割り当てられるジョブを保留するキューです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
__ デフォルト __ その他:

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→IPPをクリックします。)

注意: プリンター→作成メニューに IPPが表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

IPP宛先ワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.10.1.7 DFEプリンター

Ricohのプリンターを駆動するDFEプリントサーバーを表すDFE実宛先を作成します。

DFEプリンターを作成する前に、以下のワークシートを完成させてください。

DFEプリンターワークシート
ウィザードプロンプト 概要
名前 実宛先オブジェクトの名前です(64文字以内)。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
サーバー この実宛先を制御するInfoPrintサーバーです。
注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
 
モデル DFEプリントサーバーがこの情報を設定できるようにするか、プリンターに表示される名前を入力します。 DFEプリンターで設定
TCP/IPアドレス DFEプリントサーバーへのアクセスに使用されるIPアドレス。  
ユーザー DFE DSSの実宛先がFiery DFEなどのデジタルフロントエンド (DFE) サーバーに接続するために使用するユーザー名。  
パスワード Fiery DFEなどのデジタルフロントエンド (DFE) サーバーへの認証アクセスを確立するためにDFE DSSの実宛先が使用するパスワード。  

このプリンターのタイプを作成するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIプリンターの作成ウィザードを使用します。(メニューバーで、プリンター→作成→DFEをクリックします。)

注意: プリンター→作成→PSFメニューに TCP/IPが表示されていない場合、プリンター→メニュー項目の追加/除去を使用して追加してください。

DFEプリンターワークシートには、ウィザードのプロンプトで要求される情報が示されています。援助が必要な場合には、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

プリンターの作成ウィザードでプリンターを使用可能にしなかった場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターを使用可能にします。

1.2.3.11 2 GBを超えるファイルを操作する

InfoPrint Manager では、2 ギガバイトを超えるファイルをラージファイルであると想定します。

このセクションの内容は、以下のとおりです。

  • サポートされているジョブ実行依頼クライアント
  • サポートされている出力方式
  • サポートされている文書形式
  • サポートされている出力フォーマット

1.2.3.11.1 サポートされているジョブ実行依頼クライアント

クライアント Windows AIX Linux
AIX、Linux、macOS、Windowsのpdpr サポート済み サポート済み サポート済み
Download for z/OS サポート済み サポート済み サポート済み
ホットフォルダー サポート済み サポート済み サポート済み
InfoPrint Select サポートなし サポートなし サポートなし
Submit Express サポートなし サポートなし サポートなし
IPPゲートウェイ サポートなし サポートなし サポートなし
Windowsゲートウェイ サポートなし サポートなし サポートなし

1.2.3.11.2 サポートされている出力方式

ラージファイルをサポートしているDSSはPSF DSSだけです。ラージファイルをサポートしているPSF DSS接続は以下の通りです。

クライアント Windows AIX Linux
TCP/IP サポート済み サポート済み サポート済み
コマンド サポート済み サポートなし サポートなし
その他 サポート済み サポートなし サポートなし
    注意:
  1. reverse-page-order 実宛先および文書またはデフォルト文書属性は、ラージファイル用にサポートされていません。
  2. 変換サブシステムによって処理されるジョブは、呼び出されるコマンドがサポートしていれば、2 ギガバイトを超えるサイズのファイルをサポートします。

1.2.3.11.3 2 GBを超えるファイル用のInfoPrint Manager文書形式サポート

文書形式 Windows AIX Linux
MOD:CA サポート済み サポート済み サポート済み
PostScript(注1および注2を参照) サポート済み サポート済み サポート済み
PCL(注1を参照) サポート済み サポート済み サポート済み
PDF サポート済み サポート済み サポート済み
行データ サポート済み サポート済み サポート済み
XML サポートなし サポートなし サポートなし
Xerox サポートなし サポートなし サポートなし
SAP サポート済み サポート済み サポート済み
TIFF、JPEG、GIF サポートなし サポートなし サポートなし
ASCII サポートなし サポートなし サポートなし
    注意:
  1. ps2afpまたはpcl2afp変換機能が2 GBを超えるAFP出力を生成する場合は、AFPDSに組み込まれているPostScriptとPCLオブジェクトはサポートされません。
  2. ps2afp 変換スタンドアロン (-o オプション付きのコマンド行) は、2 ギガバイトを超えるサイズのファイルをサポートしていません。

1.2.3.11.4 2 ギガバイトを超えるファイル用の InfoPrint Manager 出力形式サポート

出力形式 Windows AIX Linux
ブックレット印刷 サポートなし サポートなし サポートなし
内蔵カバー付きブックレット印刷 サポートなし サポートなし サポートなし
部数コピー サポートなし サポートなし サポートなし
切断とマージ サポート済み サポート済み サポート済み
シンプルNアップ サポート済み サポート済み サポート済み

1.2.3.12 InfoPrint Managerをホストシステムに接続するために準備する

InfoPrint Managerでは、ホストシステムから印刷を構成する方式が各種用意されています。最も機能性の高い方式は、分散印刷機能(DPF)とMVS Downloadです。操作に最適な方法が判断できない場合は、それぞれの方式の手順と比較について、InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドを参照してください。InfoPrint Managerとホスト間の接続を作成するには、使用方法を知っておく必要があります。

InfoPrint Managerホスト印刷オプションは両方ともホストレシーバーを使用し、サーバーをホストにリンクします。ホストレシーバーは、各ホスト印刷方式ごとに1つずつ、全部で2タイプあります。各タイプのレシーバーは、異なる機能を実行します。

  • DPFホストレシーバー

    印刷ジョブとそのリソースをホストシステムのPSFからダウンロードし、InfoPrint Manager PSFプリンターに実行依頼して印刷します。ホストPSFでは、DPFホストレシーバーはTCP/IPで接続されたIPDSプリンターに類似しています。TCP/IP接続されたIPDSプリンターにジョブを送信するときに使用する方法を使用すると、DPFホストレシーバーにジョブを実行依頼できます。

    ホストのオペレーティングシステムがMVSまたはVSEの場合は、DPFホストレシーバーは受信したDPFリソースをすべてDPFリソースデータベースに保管します。レシーバーのリソースの保管機能をオンにした場合は、ホスト上で共通というマークが付けられたすべてのリソースがマネージメントコンソールのDPFリソースビューに表示されます。リソースの保管機能についての追加情報は、マネージメントコンソールのオンラインヘルプとRICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドで確認できます。ration

  • MVS Downloadレシーバー

    印刷ファイルとJCLパラメーターをMVSホストから受け取ります。レシーバーは、宛先制御ファイル(DCF)をJCLパラメーターに適用し、InfoPrintパラメーターの対応するリストを生成します。InfoPrintパラメーターのリストがMVS Downloadの出口プログラム(またはExit)に渡され、InfoPrint Managerはジョブを処理できます。

    Exit は、受信されたファイルに対してアクションを実行します。InfoPrint Managerに、Microsoft Visual C++バージョン6.0で作成されたサンプル出口が用意されています。このサンプルは、pdprを使用してファイルをInfoPrint Managerに実行依頼し、エラーをログに記録します。pdprに障害が発生すると、サンプルのExitもMVS Downloadレシーバーを停止します。

    注意: MVS Downloadレシーバーは、印刷ジョブとともにAFPリソースをダウンロードしません。AFPリソースは、InfoPrint Managerで使用できるようにしておいてください。

実宛先を作成した後は、以下に示されている手順により、InfoPrint Managerサーバーに正しいタイプのホストレシーバーを作成してください。

1.2.3.12.1 ホストレシーバーのトラブルシューティング

すべてのホストレシーバーは、それぞれのエラーメッセージをサーバーメッセージログに書き込みます。ホスト印刷に関して問題が発生し始めたら、まず最初に、ホストレシーバーに問題がないか、サーバーエラーログを調べてください。サーバーメッセージログを表示するには、マネージメントコンソールを開き、左のペインにあるサーバーログをクリックします。

1.2.3.12.2 DPFホストレシーバーを作成する前に

DPFホストレシーバーを作成するときは、そのホストレシーバーがジョブを送信するInfoPrint Manager実宛先を指定してください。必要な実宛先をまだ作成していない場合は、実宛先を作成するを参照してください。

    注意:
  1. DPFでPSF DSSを使用してください。
  2. 相互運用するInfoPrint Managerサーバーを装備している場合は、ホストレシーバーがジョブを実行依頼する実宛先と実宛先が関連付けられる論理宛先は、同じサーバーに配置してください。
  3. PSF for OS/2で現在DPFを使用している場合は、使用しているOS/2システムから情報を収集する手順について、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドを参照してください。収集したプリンターとスプール情報を使用すると、InfoPrint Managerの実宛先を構成できます。

1.2.3.12.2.1 DPF 作業ディレクトリー

各DPFホストレシーバーには、2つの作業ディレクトリーを関連付けてください。 1つはジョブ用で、もう1つはリソース用です。これらのディレクトリーは 1 つのホストレシーバーでのみ使用することができ、そのホストレシーバー専用に予約済みにする必要があります。他のプログラムが使用したり、その他の目的に使用してはなりません。

DPFホストレシーバーを作成すると、InfoPrint Managerは、作業ディレクトリー用にデフォルトのディレクトリーパスを記入します。それらのディレクトリーを受け入れると、InfoPrint Managerはそれらのディレクトリーをユーザーに代わって作成します。ただし、どこか別の場所 (たとえば、別のハードディスクまたは別のパーティション) にリソースを保管するには、ホストレシーバーを作成する前に、ご自分でそのディレクトリーを作成する必要があります。

独自のディレクトリーを作成する場合は、レシーバーの名前をとって命名したディレクトリーを 1 つ作成し、次に、その中に 2 つのサブディレクトリーを作成して、一方に Jobs、他方に Resources という名前を付けるようお勧めします。たとえば、ホストレシーバーに hr_ip4000 という名前を付けるには、hr_ip4000 という名前のディレクトリーを作成し、次に、その下に、Jobs および Resources というサブディレクトリーを作成します。ホストレシーバーを作成する場合は、JobsディレクトリーにはE:¥hr_ip4000¥Jobsと入力し、ResourcesディレクトリーにはE:¥ hr_ip4000¥Resourcesと入力してください。

1.2.3.12.3 DPFホストレシーバーを作成する

  1. 以下の構成ワークシートを記入します。レシーバーの作成には、PSF実宛先ポート番号のみが必要です。 その他の項目について何を記入すればよいかはっきり分からない場合は、デフォルトを受け入れておき、後でレシーバーの値を変更できます。
    注意: 現在PSF for OS/2のDPFを使用している場合は、必要な情報を使用しているOS/2システムから収集する手順について、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドを参照してください。
    DPFホストレシーバーワークシート
    マネージメントコンソールプロンプト 説明
    論理装置別名 DPFは、TCP/IPを使用してInfoPrint Managerに接続するため、LU別名は使用しませんが、TCP/IP接続への理解に役立ちます。  
    PSF 実宛先 このレシーバーがジョブを送信する実宛先オブジェクトの名前です。
    注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
     
    ポート番号 ホストレシーバーがホストシステムとの通信に使用するポートです。  
    概要 このレシーバーを記述するテキストです(オプション)。  
    実行依頼の優先順位 このレシーバーによって実行依頼されるジョブの相対的な重要性です。 1が最高の優先順位で、100が最低の優先順位です。 デフォルト: 50
    非アクティブ限度 切断する前に、接続ホストからのジョブを待つ秒数です。非アクティブタイマーが切れると、レシーバーはホストシステムとの接続を打ち切ります。タイマーが9999に設定されていると、タイマーが切れることはありません。 デフォルト: 9999
    リソースの保管 リソースの保管が選択された場合は、DPFホストレシーバーは印刷ジョブと一緒にダウンロードされたDPFリソースの公用/専用設定を確認します。ホストでpublicのマークが付けられたリソースは、後で再利用できるようにDPFリソースデータベースに保管されます。専用とマークされたリソースは再利用できません。リソースの保管が選択されない場合は、ダウンロードされたすべてのDPFリソースは、privateであると見なされます。 __はい__いいえ
    起動時にプリンター特性を取得 選択すると、レシーバーがホストPSFに接続し、ホストシステムへの変更を通信するたびに、プリンター設定を検査します。 __はい__いいえ
    SSL/TLSを有効にする 選択すると、DPFレシーバーはSSL/TLSプロトコルを介してメインフレームと通信します。 __はい__いいえ
    スタートシートの抑制 選択すると、InfoPrint Managerが生成するスタートシートをオフにします。 __はい__いいえ
    エンドシートの抑制 選択すると、InfoPrint Managerが生成するエンドシートをオフにします。 __はい__いいえ
    セパレーターシートの抑制 選択すると、InfoPrint Managerが生成するセパレーターシートをオフにします。 __はい__いいえ
    ジョブディレクトリー 印刷ジョブが印刷されるまでホストレシーバーがそれを保管しておくディレクトリー。詳しくは、DPF 作業ディレクトリーを参照してください。  
    リソースディレクトリー ホストレシーバーがジョブリソースを保管しておくディレクトリーです。詳しくは、DPF 作業ディレクトリーを参照してください。  
    DPF ホストレシーバークラスセットアップワークシート
    レシーバー  
    クラス 部数 開始ページ 後処理 保持期間
         
    • 印刷
    • 保存
    • 印刷してから保存
    • ___永久
    • ___日
    • ___時間
         
    • 印刷
    • 保存
    • 印刷してから保存
    • ___永久
    • ___日
    • ___時間
         
    • 印刷
    • 保存
    • 印刷してから保存
    • ___永久
    • ___日
    • ___時間
         
    • 印刷
    • 保存
    • 印刷してから保存
    • ___永久
    • ___日
    • ___時間
         
    • 印刷
    • 保存
    • 印刷してから保存
    • ___永久
    • ___日
    • ___時間
  2. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、編集→新規→DPFホストレシーバーを選択します。
  3. ワークシートからの情報を使用して、ダイアログを完成します。必ず、クラスセットアップをクリックして、「DPF ホストレシーバークラスセットアップワークシート」からの情報を使ってレシーバークラスを構成してください。作業が完了したら、OKをクリックします。

    詳しくは、マネージメントコンソールヘルプシステムを参照してください。

    重要: 初めてこのレシーバーを始動し、ホストシステムに接続しようとする場合は、ジョブを実行依頼するプリンターの電源がオンになっており、使用できることを確認してください。
  4. ホストシステムを設定する」を参照して、ご使用のホストシステムからこのホストレシーバーに対してジョブを実行依頼するプリンターを作成します。

1.2.3.12.4 ホストシステムを設定する

使用しているホストシステムには、DPFホストレシーバーはPSF TCP/IPプリンターのように見えます。以下に示す該当するガイドラインに従って、ホストPSFにTCP/IPプリンターを定義します。作業を始める前に、以下のものを確実に承知しておいてください。

  • InfoPrint ManagerサーバーがインストールされているシステムのIPアドレス
  • DPF ホストレシーバーを作成した時点で割り当てたポート番号。

印刷システムの性能には、さまざまなPSFとTCP/IP設定が影響することに注意してください。ご使用のホスト PSF の資料を参照して、使用可能なパラメーターおよび設定について詳しく理解しておきます。

1.2.3.12.4.1 PSF for z/OS

TCP/IPプリンターの定義に関する情報と手順については、Print Services Facility for z/OS: Customization (S544-5622)を参照してください。プリンターのIPアドレスを入力する場合は、代わりに、使用しているInfoPrint ManagerサーバーのIPアドレスを入力します。プリンターを定義した場合、ポートはデフォルトの 5001 がとられます。ホストレシーバーがポート 5001 を使用する場合、ホストシステム上でそれを変更する必要はありません。

1.2.3.12.4.3 PSF for VSE

IPADDR パラメーターに InfoPrint Manager サーバーの IP アドレスを、PORTNO パラメーターに DPF ホストレシーバーのポート番号を使用できるように、PSF 開始ジョブを編集します。DPFホストレシーバーが5001(PSF for VSEでのデフォルトポート)を使用する場合は、PORTNOパラメーターに値を指定する必要はありません。

PSF for VSEのTCP/IPサポートの追加情報については、https://www-01.ibm.com/servers/resourcelink/svc00100.nsf/pages/zOSV2R3S5500427/$file/apss000_v4r6.pdfをご覧ください。

1.2.3.12.4.4 PSF for iSeries

CRTDEVPRT(装置記述/プリンター作成)コマンドを使用し、iSeriesシステム上でTCP/IPプリンターを定義します。RMTLOCNAME値にInfoPrint ManagerサーバーのIPアドレスを使用し、PORT値にDPFホストレシーバーが使用するポートを使用します。たとえば、以下のコマンドではTCP/IPプロトコルを使用してIPDSデータをDPFホストレシーバーに送信できるプリンターを定義します。この場合、DPFホストレシーバーはポート5005を使用し、InfoPrint ManagerサーバーのIPアドレスは9.34.946.882であると想定されています。

CRTDEVPRT DEVD(IPMDPF) DEVCLS(*LAN) TYPE(*IPDS) MODEL(0) 
LANATTACH(*IP) AFP(*YES) PORT(5005) FONT(11) 
RMTLOCNAME('9.34.946.882') 
TEXT('Sample InfoPrint Manager DPF printer writer')

1.2.3.12.5 MVS Downloadホストレシーバーを作成する前に

MVS Downloadホストレシーバーを作成するときは、そのホストレシーバーがジョブを送信するInfoPrint Manager実宛先を指定してください。実宛先をまだ作成していない場合は、「実宛先を作成する」を参照してください。

1.2.3.12.6 MVS Downloadレシーバーを作成する

  1. 次の構成ワークシートに記入します。
    注意: 一度MVS Downloadレシーバーを作成すると、その属性はどれも変更できません。どのオプションを選択すればよいか、またどの DCF および Exit を使用すればよいのかはっきり分からない場合、ステップ 4 をスキップしてください。その他のMVS Download構成情報を検討した後で、MVS Downloadレシーバーを作成します。
    MVS Downloadホストレシーバーワークシート
    マネージメントコンソールプロンプト 説明
    ポート番号 z/OSまたはMVSとの通信用に割り当てられたポートです。この値は、ホストシステムの構成時に割り当てられたポートと同じである必要があります。  
    ターゲット宛先名 デフォルトでこのレシーバーから送信されるジョブのInfoPrint Managerの論理宛先です。このデフォルトは、該当するz/OSまたはMVSジョブパラメーターとプリンター制御ファイル設定値を使用して上書きできます。InfoPrint Managerによって提供されるサンプルの宛先制御ファイルで、MVSキーワードDESTの値は、ここに指定されたすべての値を上書きします。
    注意: この名前では大文字小文字が区別されます。
     
    印刷制御ファイル このレシーバーに実行依頼されたジョブの該当する属性を含むファイル。デフォルトファイルを使用するか、このデフォルトファイルのカスタマイズバージョンを指すことができます。  
    出口プログラム名 ホストからこのレシーバーに実行依頼されたジョブを処理し、要求されたInfoPrint Managerの宛先にジョブを渡すプログラムです。通常、デフォルトプログラム o390dsubm.exe が使用されます。  
    コマンドファイルの保持 正しく印刷されないジョブのコマンドファイルを保管するかどうかを示します。 __はい__いいえ
    一度に 1 つのファイルを処理する InfoPrint Managerが直前のジョブの完了を待ってから次のジョブの処理を開始する必要があるかどうかを示します。 __ はい __ いいえ
  2. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、編集→新規→MVS Downloadレシーバーを選択します。
  3. ワークシートの情報を使用し、ダイアログを完成させてOKをクリックします。

    詳しくは、マネージメントコンソールヘルプシステムを参照してください。

  4. MVS Downloadの設定を完了するには、DVD-ROM に収録されているRICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドを参照するか、RICOHソフトウェア情報センターhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenter)をご覧ください。

1.2.3.13 InfoPrint ManagerInfoPrint 4000またはInfoPrint 4100と同期化する

カッタートリマースタッカー(CTS)は、用紙を取り扱うために高速プリンターで使用される後処理装置です。InfoPrintサービスエンジニアの援助を得て次の手順を行い、InfoPrint 4000またはInfoPrint 4100とCTSの用紙が同じになるようサポートします。
  1. InfoPrint Manager GUIのいずれかを使用し、InfoPrint 4000またはInfoPrint 4100を表す実宛先がサポートするメディアを指定します。
    1. InfoPrint Manager GUIを開きます。
    2. ツリーウィンドウでInfoPrint 4000またはInfoPrint 4100プリンターオブジェクトをクリックして選択します。
    3. プリンター→メディアの変更を選択し、 メディアの変更ダイアログを開きます。
    4. 各トレイを該当する用紙に関連付けます。詳しくは、ヘルプをクリックしてください。
  2. プリンターで、前のステップで指定した用紙に対応する用紙を定義します。例として次の表の設定値を参考にしてください。
    メディア名 Printer_Form名 Printing_Form概要
    letter na letter 2-up letter (8.5 x 11)
    リーガル na legal 2-up legal(8.5 x 14)
    レジャー レジャー 1-up (11 x 17)
  3. サポートされている用紙が必要とする寸法にCTSを設定します。たとえば、ledgerサイズの用紙をサポートするには、CTSを横11 inch、縦14 inchに設定します。CTSがサポートできるのは、いくつかの縦のサイズと1つの中央スリットオプションのみに制限されています。

1.2.3.14 テストジョブを印刷する

テストジョブをInfoPrint Managerが駆動するプリンターに実行依頼するには、最初にInfoPrint Manager マネージメントコンソールを実行してください。次に、以下の操作を行います。
  1. テストジョブの印刷デバッグメニューから選択します。 テストジョブの印刷ダイアログボックスがオープンします。
  2. テストジョブのタイプ (AFP、PCL、PostScript、または ASCII) とターゲットの宛先を選択します。
  3. OKをクリックします。

これで、宛先装置で印刷出力が生成されます。生成されない場合は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでジョブの状況を検査することもできます。

PSF のすべてのバージョンに、適切なテス トジョブが含まれています。テストジョブの実行依頼についての詳細は、ホストの PSF の資料を参照してください。

1.2.3.15 InfoPrint Manager LPD経由で印刷ジョブを実行依頼する

InfoPrint Managerラインプリンターデーモン(LPD)は、ラインプリンター(LPR)クライアントを使用して他のオペレーティングシステムから印刷ジョブを実行依頼できるユーティリティーです。InfoPrint ManagerLPDは、Windowsオペレーティングシステム(TCP/IP Print Services)で提供されたLPDを置き換えますが、受け取ったファイルは、Windowsプリンターにではなく、InfoPrint宛先に直接実行依頼します。また、InfoPrint Manager LPDは、一部のLPRクライアントで使用可能な-oオプションもサポートしています(-oオプションを使用すると、formdefsとpagedefsなどの拡張InfoPrint印刷オプションを指定できます)。

InfoPrint Managerサーバーシステムでは、LPDを一度に1つだけ実行できます。TCP/IP Print Servicesがインストールされている場合は、InfoPrint Managerは使用不可にしてInfoPrint Manager LPDを使用可能にします。TCP/IP Print Servicesを使用する場合は、マネージメントコンソールを使用してサービス構成を変更してください。詳しくは、マネージメントコンソールのヘルプを参照してください。

重要: 別のLPDがインストールされている場合は、InfoPrint Managerで使用不可になりませんが、InfoPrint Manager LPDがインストールされて開始されます。LPR クライアントを使用して印刷ジョブの実行依頼を試みる前に、LPD のいずれかを停止する必要があります。

InfoPrint Manager LPDに印刷ジョブを実行依頼するには、任意のLPRクライアントを使用できます。ただし、-oフラグで拡張InfoPrintオプションを指定可能にする場合は、lprafpサンプルコードパッケージを使用してください。lprafpは、https://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89からの無料ダウンロードとして入手可能なLPRクライアントです。このパッケージには、WindowsとAIX(バージョン6.1以降)プラットフォーム用のlprafpクライアントの実行可能フォームが含まれています。このコードをコンパイルして、他のプラットフォームでも使用できます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

注意: Microsoft LPRクライアントは–oフラグをサポートしていますが、InfoPrint–oフラグと同じではありません。Microsoft –o フラグを使用して InfoPrint Manager に渡された値は失われます。さらに、一部の LPR クライアントは、横長印刷などの印刷制御機能を提供します。InfoPrint ManagerLPDは、このオプションに対応していません。

1.2.3.15.2 印刷ジョブの実行依頼を準備する

InfoPrint Manager LPDにジョブを実行依頼するときは、-oオプションで指定するキーワードをInfoPrint属性と一致するようにマッピングファイルが使用されます。InfoPrint Manager for Windowsにサンプルのマッピングファイルが付属しています。印刷ジョブをInfoPrint ManagerLPDに実行依頼する前に、必要に応じてこのファイルを変更してください。

マッピングファイルを変更するには、以下のようにします。

  1. Notepadなどのテキストエディターを使用して、ファイル<install path>\var\pd\lpd\lpdmap.txt<install path>は、InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリー)を開きます。
  2. 変更を行う前に、マッピングファイル内のすべての指示をお読みください。
  3. 必要に応じてマッピングを編集し、ファイルを同じ名前を使用して保管します。

すべてのLPRクライアントで異なるキーワードを使用するため、すべてを表示するのは不可能です。表示されたマッピングは、"最良の推量" のマッピングであるので、ユーザーが必要とする結果を生成しない場合があります。追加または変更が必要な値を調べる最善の方法は、* DEBUGという行のコメントを外し、ファイルを保存することです。(行のコメントを外すには、*を削除します。 )LPDを使用して印刷ジョブを実行依頼し、出力を確認します。ジョブが失敗するか、間違って印刷される場合は、マネージメントコンソール内のサーバーログでエラーメッセージを確認します。それらを使用して、どのキーワードが失われているか、間違ってマップされているかを判別します。終了したときは、マッピングファイルを開き、DEBUG行を再コメント化します。

1.2.3.15.3 印刷ジョブを実行依頼する

ジョブLPRを使用してInfoPrint Managerの実行依頼LPRクライアントを使用して印刷ジョブを実行依頼する場合は、指定するのは、InfoPrintサーバーおよび宛先(論理宛先または物理宛先)の名前だけです。InfoPrint ManagerLPDは、ジョブをInfoPrint印刷スプールに実行依頼します。

1.2.3.16 HTTPSプロトコル用WebサーバーでSSLを有効にする

SSL(Secure Sockets Layer)とは、暗号化されたデータと証明書を用いて認証することで、ブラウザーとWebサーバー間の通信を安全に行うためのプロトコルです。

WebサーバーコンポーネントでSSLを有効にし、デジタル証明書に紐付けできます。Webサーバーコンポーネントには、既存のデジタル証明書、お客様が生成した個人の証明書を置き換える自己署名証明書があります。

SSLを構成する前に、デジタル証明書を取得し、基本製品がインストールされているコンピューターに保存する必要があります。証明書をインストールするときは、認証局(CA)の指示に従ってください。サーバーに配置されるキーストアの場所とキーストアのパスワードを把握しておき、<workspace_path>¥ipmws¥conf¥server.xmlファイルに構成する必要があります。

また、後で復元が必要な場合に簡単に見つけられるように、ファイルを安全な場所に保存してください。

キーとキーストアを生成するには、Java keytoolコマンドを使用します。keytoolの使用方法は、認証局またはJavaの使用説明書を参照してください。

注意: プライベートキーのパスワードとキーストアのパスワードは同一にしてください。プライベートパスワードとキーストアパスワードが異なる場合は、java.io.IOExceptionエラーを受信します。

SSLを構成するには、以下の操作を行います。

  1. 信頼できる認証局(CA)からデジタル証明書を購入します。
  2. InfoPrint Managerサーバーがインストールされるコンピューターに証明書をインストールするには、認証局(CA)の指示に従ってください。
  3. キーとキーストアを生成するには、Java keytoolコマンドを使用します。keytoolコマンドの使用については、Javaの使用説明書を参照してください。キーストアの場所とキーストアのパスワードを書き留めます。後で必要になるためです。

  4. InfoPrint Managerの管理者としてコンピューターにログインします。
  5. 事前に作成した.keystoreファイルをC:¥Users¥Publicディレクトリーにコピーします。
  6. <workspace_path>¥ipmws¥confディレクトリーに移動します。
  7. server.xmlファイルを開き、以下の変更を行います。
    1. 次の構成を見つけてコメントを外します。
       <Connector
       protocol="org.apache.coyote.http11.Http11NioProtocol"
       port="14443"
       maxThreads="150"
       SSLEnabled="true">
       <SSLHostConfig  protocols="TLSv1.2+TLSv1.3" 
       ciphers="TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256,
       TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256,
       TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384,
       TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384,  
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384, 
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384, 
       TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA,
       TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA,
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384,
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_256_CBC_SHA,
       TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256,
       TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256,
       TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA,
       TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA,
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256,
       TLS_ECDH_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA,
       TLS_ECDH_ECDSA_WITH_AES_128_CBC_SHA">
                                      
       <Certificate
       certificateKeystoreFile="etc/InfoPrint.keystore"
       certificateKeystorePassword="changeit"
       type="RSA"/>
       </SSLHostConfig>
       </Connector>
      
    2. keystoreFileの値を.keystoreファイルへのパスに置き換えます。
    3. keystorePass値をキーストアへのパスワードに変更してkeystore_passwordを置き換えます。
    4. ファイルを保存して閉じます。
  8. デフォルトのポート(14000)以外のポートを使用する場合は、pdwsinitportsユーティリティーを実行します。
  9. InfoPrint ManagerのWebサーバーを再起動します。
  10. Webブラウザーを開き、以下のアドレスを入力してInfoPrint Managerがインストールされているコンピューターのホスト名またはIPアドレスとサーバー名を置き換え、安全な接続を確認します。

    https://server-name:14443/IPM.

自己署名証明書を使用するか、証明書がサーバーに具体的に紐付けされていない場合は、証明書が信頼されていないという内容の警告をWebブラウザーから受け取ります。

インストールサービスの更新またはInfoPrint Managerの新しいバージョンをインストールする場合は、WebサーバーコンポーネントでSSL設定がインストールプロセスによって消去されるため、SSLを再有効化してください。

デジタル証明書を更新または交換する場合は、キーストアに新しい証明書をインストールし、古い証明書を削除します。InfoPrint Managerはキーストアで新しい証明書を見つけることができるため、このタスクの再実行は不要です。

1.2.3.17 すべてのHTTPリクエストをHTTPSにリダイレクトするようにTomcatを設定する

Webサーバーがすべての呼び出しをセキュアな接続へ強制的にリダイレクトするには、以下の操作を行います。

  1. 自己署名証明書または認証局(CA)によって生成された証明書を使用します。

    InfoPrint ManagerのWebサーバーには、サンプルの自己署名証明書が用意されています。証明書は、警告なしに訪問者のブラウザーで動作できるように、信頼できる第三者によって署名されている必要があります。署名付き証明書を取得するには、CAを選択し、その指示に従います。

  2. 証明書を使用できるように、Webサーバーをインストールして構成します。詳しくは、 HTTPSプロトコル用WebサーバーでSSLを有効にするを参照してください。サンプル証明書を使用するには、 <workspace_path>\ipmws\conf directory\server.xmlファイルのSSLコネクターを有効にします。
  3. <workspace_path>\ipmws\conf directory\web.xmlファイルに移動し、ファイルの一番下までスクロールして、</web-app>エントリーのすぐ上に以下を追加します。
    <!-- Force HTTPS, required for HTTP redirect! -->
    <security-constraint>
    <web-resource-collection>
    <web-resource-name>保護されたコンテキスト</web-resource-name>
    <url-pattern>/*</url-pattern>
    </web-resource-collection>
    
    <!-- auth-constraint goes here if you require authentication -->
    <user-data-constraint>
    <transport-guarantee>CONFIDENTIAL</transport-guarantee>
    </user-data-constraint>
    </security-constraint>
    
  4. web.xmlファイルを保存し、MMC からWebサーバーを起動して、これらの変更を有効にします。
    注意:
  • 複数のWebサーバーを実行している場合は、それらがすべて同じHTTPまたはHTTPSプロトコルを使用していることを確認してください。

1.2.4 クライアントシステムについて

1.2.4.1 InfoPrint Manager GUIソフトウェア

InfoPrint Manager サーバーをインストールすると、標準InfoPrint Manager Java GUI (InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUI、Web GUI) が自動的にインストールされます。また、2つの追加GUI(基本InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIと基本InfoPrint Manager オペレーション GUI)もインストールできます。オペレーション GUI には、アドミニストレーション GUI で使用可能な機能のサブセットが用意されています。

Javaインターフェースを適切なWindowsまたはLinuxシステムにもインストールできます。システムに、InfoPrint Manager サーバーソフトウェアをインストールする必要はありません。

InfoPrint Manager サーバーをインストールすると、InfoPrint Manager WebマネージメントインターフェースInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースが自動的にインストールされます。インターフェースをリモートWindowsマシンに個別にインストールする必要はありません。InfoPrint Manager Webインターフェースは、ネットワークの任意のブラウザーでアクセスできます。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースは、InfoPrintアドミニストレーションGUIやオペレーションGUIと同じセキュリティー機能をサポートし、すべての既存のFSTセキュリティー設定がWebインターフェースにも適用されます。ただし、Web アドミニストレーションインターフェースWebアプリケーションでオブジェクトを表示するために行われる読み取り操作は、特別なユーザーであるwsClientによって実行されます。このユーザーは、WebServicesグループのメンバーである必要があります。WebServicesグループには、Web アドミニストレーションインターフェースが接続する各InfoPrint Managerシステムのリスト/照会 (pdls) 操作に対する読み取りアクセス権限が必要です。他の操作は、Webアプリケーションに接続する特定のuser@hostnameユーザーを使用して実行されます。FSTセキュリティの詳細については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド を参照してください。

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースインターフェースを使用すると、サーバーの管理タスクの一部を実行できます。InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースを使用すると、印刷環境を構成、管理できます。InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースは、LDAPセキュリティーの有効化、Webサーバー、Web GUI、またはプル印刷環境の管理など、さまざまなタスクをサポートします。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースには、WebアドミニストレーションまたはLDAP資格情報を使用するログインパネルが含まれています。InfoPrint Manager管理者は、ユーザー管理機能を使用して、Webアプリケーションでユーザーを定義する必要があります。ログイン用に定義されているユーザー名は、どのInfoPrint Managerコマンドが実行されるかに基づき、FSTユーザーにマッピングされます。Webインターフェース管理者にアクセスするには次の資格情報を使用してください。ユーザー名にはDefaultUser、パスワードにはpasswordを使用します。

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースには、以下の資格情報を使用してWeb マネージメントインターフェースにアクセスできるログインパネルがあります。ユーザー名にはDefaultUserを、パスワードにはpasswordを使用します。

InfoPrint Manager GUIソフトウェアを使用し、リモートシステムからInfoPrint Manager サーバーの管理や制御が必要な場合には、このセクションに記載されている手順に従います。

1.2.4.1.1 GUI の基本ビューを使用する

InfoPrint Manager GUIの基本ビューは、キューを表示することなくプリンターに割り当てられているジョブを表示するGUIの簡易バージョンです。基本印刷環境は、一般にイメージデータ(通常PostScriptやTIFF形式)を大量印刷する商業印刷ショップに適しています。

基本印刷環境では、InfoPrint Managerは早期バインディングによってジョブをプリンターに割り当てます。早期バインディングは、スーパーマーケットでレジの順番を待つことに似ています。並ぶ列を決めると、何が起ころうとも、その列で待つ(自分自身をバインディングする)必要があります。レジ係のレジ打ちに問題がある場合も(プリンターで発生した紙詰まりに非常に似ています)、前にいる人が値段の確認を要求した場合も(サーバーに新しい用紙を追加するのに非常に似ています)、別の列に移動しないと、状況は変わりません(印刷待ちジョブを別のキューに手動で移動するのに非常に似ています)。

InfoPrint Manager GUIの基本ビューを使用する場合は、GUIの標準ビューで以下の手順に従います。

  • <servername>-default-queue という名前のキュー (ここで、<servername> は、使用しているサーバーの名前を指します) を作成し、最大 10 台のプリンターを接続します。
    1. キュー→作成を選択します。
    2. 名前フィールドに、servername>-default-queueと入力します。
    3. OKをクリックしてキューを作成します。
  • デフォルトとして早期バインディングを指定します。
    1. servername>-default-queueを選択します。
    2. キュー→プロパティーを選択し、キュープロパティーを開きます。
    3. 一般タブの実宛先へのジョブの事前割り当てフィールドではいをクリックします。
    4. OKまたは適用をクリックし、変更を行います。
注意: デフォルトでは、基本サーバーは、ラスターイメージパターンに変換されたジョブからの出力ファイルを保存します。これを行う場合は、GUIを使用し、サーバー → プロパティーを選択することで、属性の値をtrueに設定します。サーバープロパティーの一般タブで、RIPファイルの保存フィールドがはいに設定されていることを確認します。

1.2.4.1.2 オペレーションGUIをインストールする

InfoPrint Manager オペレーション GUIの既存のバージョンを再インストールまたは更新している場合は、置換が必要なファイルの問題を防ぐため、インストールを継続する前に、このシステムで実行中のInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUIのすべてのインスタンスを終了してください。

InfoPrint Manager サーバーが、InfoPrint ManagerオペレーションGUIと同じか、またはそれ以上のレベルであることを確認します。同等以上のレベルでない場合は、5010-625 Cannot recognize attribute...のようなエラーメッセージを受け取る可能性があります。

InfoPrint Manager オペレーション GUIソフトウェアをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)をドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。
    注意: インストールプログラムが自動的に開始されない場合や、ブラウザーが応答しなくなった場合は、以下の操作を行います。
    1. スタート実行を選択します。
    2. D:¥setup.htmlと入力します。DはDVD-ROMドライブを意味します。
    3. OKをクリックします。
  2. InfoPrint Managerクライアントのインストール→InfoPrint Manager GUIを選択してからオペレーション GUIをクリックします。
  3. 以下のガイドラインに留意し、インストール画面の指示に従います。
    • 推奨バージョンは、InfoPrint ManagerオペレーションGUIです。基本バージョンも選択できます。詳しくは、GUI の基本ビューを使用するを参照してください。
    • InfoPrint Manager オペレーション GUIでは、1つのビューまたは両方のビューのどちらをインストールする場合でも、ハードディスクには約24 MBの領域が必要です。
    • 以前のバージョンのInfoPrint Manager GUIソフトウェアまたはその他のGUIがすでにインストールされている場合は、現在のインストールを変更するオプションを提供するウィンドウが表示されます。変更ボタンを選択し、すでにインストールされているコンポーネントにチェックを付けたままにしてください。
    • 以前のバージョンのInfoPrint Manager GUIソフトウェアに上書きインストールする場合は、ファイルの置換に関するすべての質問ではいをクリックしてください。InfoPrint Manager for Windowsサーバーを操作するためにこのGUIを使用する場合は、選択項目をデフォルト値から変更する必要はありません。
    • システム言語を変更した場合は、インターフェースはその変更された言語で表示されます。

1.2.4.1.3 WindowsでアドミニストレーションGUIをインストールする

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIの既存のバージョンを再インストールまたは更新している場合は、置換が必要なファイルの問題を防ぐため、インストールを継続する前に、このシステムで実行中のInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUIのすべてのインスタンスを終了してください。

InfoPrint Manager サーバーが、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIと同じか、またはそれ以上のレベルであることを確認します。同等以上のレベルでない場合は、5010-625 Cannot recognize attribute...のようなエラーメッセージを受け取る可能性があります。

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIソフトウェアをインストールするには、以下の手順に従います。

  1. InfoPrint Manager Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)をドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。
    注意: インストールプログラムが自動的に開始されない場合や、ブラウザーが応答しなくなった場合は、以下の操作を行います。
    1. スタート実行を選択します。
    2. D:¥setup.htmlと入力します。DはDVD-ROMドライブを意味します。
    3. OKをクリックします。
  2. InfoPrint Managerクライアントのインストール →InfoPrint Manager GUIをクリックしてからアドミニストレーションGUIをクリックします。
  3. 以下のガイドラインに留意し、インストール画面の指示に従います。
    • 推奨バージョンは、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIです。基本バージョンも選択できます。詳しくは、GUI の基本ビューを使用するを参照してください。
    • InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでは、1つのビューまたは両方のビューのどちらをインストールする場合でも、ハードディスクには約24 MBの領域が必要です。
    • 以前のバージョンのInfoPrint Manager GUIソフトウェアまたはその他のGUIがすでにインストールされている場合は、現在のインストールを変更するオプションを提供するウィンドウが表示されます。変更ボタンを選択して、すでにインストールされているコンポーネントがチェックボックスでチェックマークを付けられたままにしてください。
    • さらに新しいバージョンのInfoPrint Manager GUIソフトウェアをインストールする場合は、ファイルの置換に関するすべての質問ではいをクリックします。InfoPrint Manager for WindowsサーバーでこのGUIを使用する場合は、デフォルト値を使用できます。
    • システム言語を変更した場合は、インターフェースはその変更された言語で表示されます。

1.2.4.1.4 WindowsでアドミニストレーションとオペレーションGUIを起動する

最初に InfoPrint Manager GUI を実行するとき、InfoPrint Manager サーバーがクライアントシステムと通信するのに使用するホスト名または IP アドレスを提供する必要があります。ポート番号を指定できますが、指定しない場合は、デフォルトのポート番号は6874です。

InfoPrint Managerに関する最新情報については、RICOHソフトウェア情報センターhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenter)をご覧ください。

注意: Windowsオペレーティングシステムを使用しているときに、通信エラーが発生した場合は、java.exeをWindowsファイアウォールダイアログの例外タブに指定してください。

1.2.4.1.4.1 GUI アイコンから起動する

InfoPrint Manager GUIプログラムを起動するには、アドミニストレーションアイコンとオペレーションアイコンをダブルクリックします。

1.2.4.1.4.2 GUIを起動する

GUIを起動するには、該当するアイコンをデスクトップでダブルクリックします。たとえばInfoPrint Manager オペレーション GUIを起動するには、デスクトップで Operations InfoPrintをダブルクリックします。

アイコンがデスクトップにない場合は、Windowsスタートボタンをクリックし、プログラム→InfoPrint Manager→Administration InfoPrintを選択してInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを起動するか、またはプログラム →InfoPrint Manager→Operations InfoPrintを選択してInfoPrint Manager オペレーション GUIを起動します。

注意: GUIを開いて予想外の色(格子柄の場合があります)の場合は、GUIを最小化してから、最大化してください。色は通常の色に戻ります。この問題は、多くの場合、256色(8ビットカラー)で実行しているWindowsシステム上で発生します。問題を防ぐためには、システムのカラー深度を16ビットカラーまたは24ビットカラーにしてください。

1.2.4.1.5 LinuxでアドミニストレーションとオペレーションGUIをインストールする

  1. Linuxシステムにrootとしてログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Commonクライアントs DVD-ROMをドライブに挿入します。
  3. 以下を入力してファイルシステムをマウントします。
    mount /dev/cdrom /media/<mount_point>
  4. 以下を入力します。
    cd /media/<mount_point>/linux
  5. 次を入力し、LinuxにオペレーションとアドミニストレーションGUIに必要なJavaをインストールします。
    rpm -i ipr-base-java-4.13.m-n.x86_64.rpm

    ここで、m および n は、サービス更新レベルを表します。

  6. 以下を入力し、LinuxにオペレーションとアドミニストレーションGUIをインストールします。
    rpm -i ipr-base-gui-4.13.m-n.x86_64.rpm

    ここで、m および n は、サービス更新レベルを表します。

  7. media/<mount_point>/ file システムをアンマウントします。
  8. RICOH InfoPrint Manager: Commonクライアントs DVD-ROMを取り出します。

1.2.4.1.6 LinuxでアドミニストレーションとオペレーションGUIを起動する

  1. Linuxシステムにログインします。
  2. RedHat Enterprise System システムでは、[Applications]→[InfoPrint Manager]に移動し、[Administration InfoPrint]を選択してアドミニストレーション GUI を起動するか、[Operations InfoPrint]を選択してオペレーション GUI を起動します。
  3. SUSE Linux Enterprise Serverでは、コンピューター→その他のアプリケーション→InfoPrint Managerに移動し、Administration InfoPrintを選択してアドミニストレーションGUIを起動するか、Operations InfoPrintを選択してオペレーションGUIを起動します。

注意: コマンド行から ipguiadvadm または ipguiadv を実行して、アドミニストレーションおよびオペレーション GUI を起動することもできます。

ipguiadvadmスクリプトを使用してInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開くには、システムパスに/usr/lpp/pd/binのロケーションを追加します。

1.2.4.1.7 AIX、Linux、またはWindowsでオペレーションGUIの特殊バージョンを起動する

特殊バージョンのInfoPrint Manager オペレーション GUIを使用すると、オペレーションGUI構成ファイルをロックできます。これにより、オペレーションGUI構成をカスタマイズしてから、構成がセッションごとに変更されないことを確認できます。各セッションで行われた変更は、GUIの終了時には保存されません。

特殊バージョンは、InfoPrint Manager オペレーション GUIがインストールされたときにインストールされます。ただし、アイコンはデスクトップに追加されません。

特殊バージョンをAIXコマンド行から起動するには以下を入力します。

ipguiadvs

特殊バージョンをWindowsから起動するには、GUIのインストール先のパスに移動し、 StandardOperSBCショートカットを起動します。デフォルトでは、このパスは C:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint GUIです。

1.2.4.1.8 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースをセットアップする

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェース (Web GUI)をセットアップおよび使用して、最も一般的なタイプのプリンターであるPSF TCP/IPを作成し、ジョブを実行依頼して基本的なインストールを完了します。

1.2.4.1.8.1 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを構成する

    重要:
  • AIXまたはLinuxサーバーの/etc/hostsファイルに、IPアドレスhostname.domainおよびホスト名のエントリーがあることを確認します。例:172.27.14.118 ironman.bldev.infoprint.com ironman (構文:IP-Address Full-Qualified-Hostname Short-Hostname)。
  • InfoPrint Managerアクセス制御リスト(ACL)にユーザーを追加する場合、このセクションで提案されている変更は、セキュリティーのFSTモードと、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIInfoPrint Manager オペレーション GUIを使用するために必要です。Active Directory/LDAP実装が予定されている、または完了している場合でも、バックアップとしてFSTのadminユーザーを用意しておくと便利です。ただし、LDAPがInfoPrint Managerで有効になると、これらのユーザーIDは使用されません。InfoPrint ManageradminグループにWeb GUI用のDefaultUserを追加しないでください。

InfoPrint Managerアクセス制御リスト(ACL)にユーザーを追加するには、以下の操作を行います。

  1. アプリケーションに進み、 InfoPrint Managerマネージメントコンソールを起動します。
  2. セキュリティー グループを選択し、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースで使用するIDを追加します。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースでジョブを実行依頼しファイル全体を表示するには、以下の操作を行います。

  1. Webサーバーを停止し、右クリックで構成...を選択します。
  2. Webインターフェースタブで、ジョブの実行依頼を許可チェックボックスとファイル全体を表示チェックボックスを選択します。
      注意:
    • 大規模なAFPジョブをInfoPrint Managerに実行依頼した場合、AFPから表示可能なPDFへの変換には時間がかかります。ファイル全体を表示オプションを試して、選択したままにするかどうかを決めます。
  3. Webサーバーを開始します。

1.2.4.1.8.2 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを開始する

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェース を起動するには、次のようにします。

  1. 互換性のあるブラウザーを開きます。サポートされているブラウザーのリストについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド前提条件を確認するを参照してください。
      重要:
    • 前のバージョンのInfoPrint Managerをアップグレードする場合、接続されている各クライアントシステムのブラウザーキャッシュを消去してください。
  2. アドレスバーにhttp://hostname:14080/IPMと入力します。ここで、hostnameは、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースアプリケーションを実行しているInfoPrint Managerコンピューター名またはIPアドレスです。
  3. ログインパネルの資格情報として、ユーザー名にはDefaultUserを、パスワードにはpasswordを使用します。
      注意:
    • DefaultUserは、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースが開始できるかどうかの検証を可能にし、FSTセキュリティーモードが使用されている場合には、InfoPrint Manager adminが新しいInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースユーザーを追加できるようにします。InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースのユーザーの追加は、FSTモードのセキュリティーを使用する場合に必要です。
    • DefaultUserには、プリンターなどのオブジェクトを作成するためのInfoPrint Manager adminとしての権限はありません。そのため、新しいadminユーザーを追加する必要があります。

DefaultUserのパスワードをリセットする

DefaultUserのパスワードをパスワードの初期のデフォルトにリセットし、admin権限を持つ他のユーザーがログインできないようにする必要がある場合、唯一の選択肢は、データベースを削除し、WebサーバーにデフォルトパスワードDefaultUserを再作成させることです。

注意: 他のすべてのユーザーとその環境設定や構成は失われます。

データベースを削除するには、以下の操作を行います。

  1. サーバーを停止します。
  2. c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager\var\pd\ipwebgui\data\に移動し、データフォルダーの内容を削除します。
  3. Webサーバーを再起動します。

InfoPrint Manager サーバーへの接続を追加する

接続を追加するには、以下の操作を行います。

  1. 左側のオブジェクトパネルで、接続アイコンをクリックします。
  2. パネルメニューアイコンをクリックし、接続の追加を選択します。
  3. 接続の追加ダイアログでは、必要に応じてフィールドに値を入力します。
    1. IPアドレスまたはホスト名フィールドにInfoPrint Manager サーバーのホストマシンを、IPアドレスまたはDNSホスト名として入力します。
    2. ポートフィールドに、サーバーポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は6874です。
    3. 接続名フィールドに接続の名前を入力します。
    4. 接続を保存します。
      • 追加をクリックして接続設定を保存し、オブジェクトパネルの接続リストに追加します。
      • 追加して接続をクリックして接続設定を保存し、リストに追加して接続を有効にします。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースにadminユーザーを追加する
    重要:
  • 以下の説明は、InfoPrint ManagerがFSTモードで実行している場合にのみ適用されます。InfoPrint Managerフェデレーション認証モードで実行している場合は適用されません。

新しいadminユーザーを追加するには、以下の操作を行います。

  1. 設定をクリックし、ユーザー管理を選択します。
  2. +新規ボタンをクリックします。
  3. ユーザープロファイルの編集ダイアログで、フィールドに入力します。
      注意:
    • FSTマッピングフィールドで、Windowsマネージメントコンソール、Linuxマネージメントインターフェース、またはAIX SMITパネルのセキュリティーグループに表示されているように、adminまたはoperグループから正確なFST Userにマップします。
    • 管理者ユーザーIDをipm1(または、デフォルトのipm1と異なる場合はInfoPrint Managerユーザー)にマッピングする場合、@usernameを追加して各ユーザーを区別します。個々のユーザーを識別する必要がある場合は、固有のユーザーIDにマッピングします。
  4. adminの場合は、Web GUIユーザーマネージャーを確認してください。
  5. OKをクリックします。
  6. ログアウトし、新しいadminユーザーとしてログインし直します。接続先を追加するように求められます。
      注意:
    • Windowsマネージメントコンソール、Linuxマネージメントインターフェース、またはAIX SMITで、Webサーバーを停止して再起動する必要がある場合があります。

1.2.4.1.8.3 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースからPSF TCP/IPプリンターを作成する

IPDSプリンター用のPSF TCP/IPプリンター(実宛先)を作成するには、次のステップを実行します。

  1. 左側のオブジェクトパネルで、プリンターアイコンをクリックします。
  2. メニューアイコンをクリックし、作成...を選択します。
  3. プリンタータイプでは、PSF TCP/IPを選択します。
  4. 名前フィールドに、作成するプリンターの名前を入力します。
  5. 論理宛先には、プリンターの名前とは別の名前を入力します。
  6. TCP/IPアドレスフィールドには、プリンターのホスト名またはIPアドレスを入力します。IPDSプリンターがない場合は、127.0.0.2を使用してサンプルプリンターを作成します。
  7. モデルについては、実在するプリンターとの接続があれば、SNMPプリンターにより設定済みを選択します。それ以外の場合は、サンプルプリンターのモデルを選択します。
  8. キューフィールドに、新しいキュー名を入力します。
  9. TCP/IPポートフィールドには、5001と入力します。
  10. 作成と編集を選択します。
  11. プリンターが、IPDSプリンターを駆動できる他のシステム(他のInfoPrint ManagerサーバーまたはPSF z/OS)と共有されている場合、プリンターリストでプリンターを右クリックし、プロパティー 構成に進み、リリース時間 (秒)を10~60秒に変更します。

1.2.4.1.8.4 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースをカスタマイズする

列、詳細、ジョブのアクション、プリンターなどはカスタマイズできます。

列の見出しを変更するには、以下の操作を行います。

  1. 列見出し行を右クリックします。
  2. 表示されているテキスト(ジョブ列...など)をクリックして、必要に応じて列を選択し、並べ替えます。
    注意:
  • また、列の見出しをドラッグ&ドロップすることで、列を並べ替えることができます。

パネルに表示される詳細や、ジョブやプリンターに表示されるアクションを変更するには、設定 インターフェースのカスタマイズに進みます。

左側パネルにキューのツリービューを表示するには、以下の操作を行います。

  1. キューアイコンをクリックします。
  2. メニューボタンをクリックし、ツリー表示オプションを選択します。

1.2.4.1.8.5 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使ってテストジョブを実行依頼する

あらゆる種類の印刷ファイルを実行依頼するには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースにログインします。
  2. ジョブの実行依頼アイコンをクリックします。
      注意:
    • ジョブを実行依頼するには、送信先リストからプリンターを選択し、文書リストに少なくとも1つのファイルを追加する必要があります。
  3. 実行依頼をクリックします。

1.2.4.1.8.6 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使ってユーザー構成ファイルをインポートする

事前に保存したユーザー構成をインポートし、プロファイルに適用できます。構成ファイルは専用フォーマット<filename>.cfgとして保存されます。

ユーザーの構成をインポートするには、以下の操作を行います。

  1. バナーの右にある設定ボタンをクリックします。
  2. 構成 インポート...を選択します。
  3. [ファイルアップロード]ダイアログで、インポートするファイルを選択し、開くをクリックします。確認メッセージが表示されます。インポート処理を続行するには、OKをクリックします。
  4. 情報ダイアログに構成が変更された旨が表示され、アカウントからログアウトされます。破棄をクリックします。操作を続行するには、ログインする必要があります。

1.2.4.1.8.7 InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使ってユーザー構成ファイルをエクスポートする

接続、開いたタブ、ソート基準、フィルターなどのユーザー設定の構成をエクスポートできます。構成データは、CFGファイル拡張子を使用した専用フォーマットで保存されます。

既存のユーザーの構成をエクスポートするには、以下の操作を行います。

  1. バナーの右にある設定ボタンをクリックします。
  2. 構成 エクスポート...を選択します。
  3. 名前を付けて保存ダイアログで、エクスポートするファイルを選択し、保存をクリックします。

1.2.4.1.9 InfoPrint Manager Webインターフェースでジョブを表示する

このオプションを使用し、選択したジョブの文書を表示します。

    重要:
  • Webインターフェースアプリケーションのジョブビューアー機能は、ホスト名によって異なります。ホスト名を解決するには、クライアントコンピューターのhostsファイルへの項目の追加が必要な場合があります。
  • Webサーバーは、実際の文書が配置されているシステムでの実行が必要です。

    注意:
  • ジョブの表示オプションは、ジョブが保留中、一時停止、保留、不明、または保持状態のときにのみ有効になります。
  • ジョブビューアーは次のデータストリームに対応しています。
    • AFP
    • PCL
    • PDF
    • PS
    その他の入力ストリームの場合、ジョブが事前にRIP処理されている場合にのみ表示操作を行うことができます。
  • 文書の内容を表示するには、自分をJobViewerグループに追加し、InfoPrint Managerリストコマンドを実行する権限を持っている必要があります。confidential-job属性がfalseまたはデフォルト値に設定されている場合は、ジョブビューアーグループのメンバーは、ジョブの印刷ファイルの表示を許可されます。

    コマンドラインまたは InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用すると、JobViewerグループにユーザーを追加できます。詳しくは、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドACLおよびグループを処理するを参照してください。

  • ジョブの表示オプションを使用すると、以下を実行できます。
    • 選択したジョブの文書を表示する。
    • を使って、文書のページを見ていきます。
    • 特定のページにジャンプする。
    • このオプションが InfoPrint Manager マネージメントコンソールで有効になっている場合は、文書全体を表示する。また、PDFビューアープラグインがインストールされている場合は、文書全体で情報を検索できます。
  • 埋め込まれたPDFファイルは、ジョブをページ単位で表示した場合にのみ表示されます。文書全体を表示する場合、埋め込まれたPDFファイルには対応していません。

ジョブを選択するときに、文書名、ID、文書を表示可能かどうかを示すメッセージがダイアログに表示されます。

一度に1つの文書のみを選択できます。

ジョブを表示するには、以下の操作を行います。

  1. メインパネルまたはジョブパネルで、表示するジョブを選択します。
  2. ジョブを右クリックしてジョブの表示を選択します。
  3. ジョブの表示ダイアログで、表示する文書を選択し、表示をクリックします。
  4. 新しいブラウザータブに文書の内容が表示されます。
  5. ジョブ内で移動するには、ビューアーコントロールを使用します。

    注意:
  • 以下の場所にAFPフォントがある場合、ジョブビューアーではそのフォントが使用されます。
    1. ジョブとともにインライン

    2. AFPリソースパスジョブプロパティーに指定されているディレクトリー

    3. 次の場所:

      • /usr/lpp/psf/reslib(AIXとLinuxの場合)
      • /usr/lpp/psf/reslib
      設定ファイルにディレクトリーが指定されていない場合。

  • ジョブビューアーでは、AFP文書に埋め込まれたフォーム定義を使用します。埋め込まれたフォーム定義がない場合は、次のデフォルトフォーム定義が使用されます。F1A10110

1.2.4.1.10 InfoPrint Manager Web Managementインターフェースをセットアップする

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェース(WMI GUI)をセットアップして使用し、構成とシステム管理の両方のタスクを実行します。

ここに記載されている情報は、インターフェースの特定のパネルにアクセスするための参照として使用してください。特定のタスクを行うための手順および情報については、インターフェースで提供されるオンラインヘルプを使用します。

1.2.4.1.10.1 InfoPrint Manager Web Managementインターフェースを起動する

InfoPrint Manager Web Managementインターフェースを起動するには、以下の操作を行います。

  1. 互換性のあるブラウザーを開きます。サポートされているブラウザーのリストについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド前提条件を確認するを参照してください。
  2. アドレスバーにhttp://hostname:14080/wmiと入力します。ここで、hostnameは、InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースアプリケーションを実行しているInfoPrint Managerコンピューター名またはIPアドレスです。
  3. ログインパネルの資格情報として、ユーザー名にはDefaultUserを、パスワードにはpasswordを使用します。

DefaultUserパスワードを変更する

早急にDefaultUserのパスワードを変更することをお勧めします。

DefaultUserのデフォルトパスワードを変更するには、以下の操作を行います。

  1. 左側のセキュリティーパネルで、デフォルトセキュリティーをクリックします。
  2. 現在のパスワードフィールドに現在のパスワードを入力します。
  3. 新規パスワードフィールドに新しいパスワードを入力します。
  4. 新しいパスワードの再入力フィールドにもう一度入力して、新しいパスワードを確認します。
  5. 保存をクリックします。

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースにサーバーを追加する

サーバーを追加するには、以下の操作を行います。

  1. 左側の処理パネルで、サーバーをクリックします。
  2. ページの右上にある作成ボタン()をクリックします。
  3. 新しいサーバーダイアログで、必要に応じて値を更新します。プロパティーの詳細を表示するには、横にある[?]ボタンをクリックします。
  4. OKをクリックします。

1.2.4.1.10.2 InfoPrint Manager Web Managementインターフェースを構成する

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースのオプションと、Webサーバー、Web GUI、およびプル印刷の設定を構成できます。
  1. 構成に進み、Webサーバーをクリックします。
  2. Webサーバー構成タブで、Webサーバーのポートとトレースレベルを指定します。
  3. Web GUI構成をクリックして、InfoPrint Managerサーバーへの接続をセットアップします。
  4. プル印刷構成をクリックして、プル印刷システムをセットアップします。
  5. マネージメントインターフェースをクリックして、現在のユーザーの一般設定を構成します。
  6. 保存をクリックして、設定を保存します。

1.2.4.1.10.3 InfoPrint Manager Web ManagementインターフェースのLDAP/ADセキュリティーを使用可能にする

InfoPrint ManagerでどのようにLDAP (Lightweight Directory Access Protocol)サーバーを認証するかを指定します。この情報は、既存のすべてのLDAP接続に対する認証データとして使用されます。
LDAPサーバーに対して認証を行うには、以下の操作を行います。
  1. 左パネルのセキュリティータブをクリックし、LDAP/ADセキュリティーを選択すると、すべての接続が表示されます。
  2. ページの右上にある作成ボタン()をクリックします。
  3. 新しい接続ダイアログで、必要に応じて値を更新します。プロパティーの詳細を表示するには、横にある[?]ボタンをクリックします。
  4. OKをクリックして設定を保存し、ダイアログを閉じます。
  5. LDAP/ADセキュリティースイッチをクリックして、セキュリティー機能を使用可能にします。

1.2.4.1.10.4 InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースのフェデレーション認証を使用可能にする

InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースでは、フェデレーション認証を有効または無効にできます。
フェデレーション認証を有効または無効にするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースに移動します。
  2. 左ペインのセキュリティータブをクリックします。
  3. フェデレーション認証オプションを選択します。
  4. フェデレーション認証ダイアログの上部にあるスイッチを使用して、フェデレーション認証を有効または無効にします。
    注意:
  • フェデレーション認証を有効にすると、FSTまたはLDAP/ADセキュリティーは従来どおり機能します。
  • フェデレーション認証を有効または無効にすると、Web サーバーは自動的に再起動します。

1.2.4.1.11 GUIをアンインストールする

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIとオペレーションGUIをアンインストールするには、以下の操作を行います。
  1. Windows のスタートボタンをクリックし、設定→コントロール パネルを選択します。
  2. アプリケーションの追加と削除をダブルクリックします。
  3. InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIまたは InfoPrint ManagerオペレーションGUIを選択します。
  4. 削除をクリックします。
  5. 表示されるInstallShieldアンインストーラー画面の指示に従います。

InfoPrint Manager: Webインターフェース機能をアンインストールするには、以下の操作を行います。

  1. Windows のスタートボタンをクリックし、設定→コントロール パネルを選択します。
  2. アプリケーションの追加と削除をダブルクリックします。
  3. InfoPrint Manager Webインターフェースを選択します。
  4. 削除をクリックします。
  5. 表示されるInstallShieldアンインストーラー画面の指示に従います。

1.2.4.2 InfoPrint Select for Windowsを使用する

InfoPrint Select for Windowsを使用すると、Windowsワークステーションから、InfoPrint Managerによって管理される宛先にジョブを実行依頼して 追跡できます。InfoPrint Select for Windowsを経由し、ワードプロセッサー、スプレッドシート、他のデスクトップアプリケーションかInfoPrint Managerにジョブを実行依頼できます。アプリケーションまたはDOSコマンド行から印刷できます。

InfoPrint Select for Windowsでは、以下のことができます。

  • ジョブをサーバーに実行依頼するときに、AFPやその他のInfoPrintジョブ属性を指定する
  • キューにあるジョブのキャンセルおよび保留する
  • ジョブを実行依頼する前に宛先の状況を検査する
  • ジョブを実行依頼するためのLDAP認証を使用して印刷する
これらの特定の機能については、アプリケーションから印刷するInfoPrint Selectで提供されるヘルプシステム参照してください。

このセクションには、InfoPrint SelectプラットフォームでWindowsを使用するための手順が記載されています。ここでは、以下のトピックがあります。

1.2.4.2.1 InfoPrint Select for Windowsをインストールする

InfoPrint Select for Windowsをインストールする前に、以下のことを考慮してください。
  • InfoPrint Select for Windowsをインストールするには、管理特権が必要です。
  • InfoPrint Select for WindowsだけでなくInfoPrint Manager GUIの一方またはすべてをインストールする場合は、インストールの順序が重要になります。InfoPrint Selectがシステムリブートを要求することがあるため、最初にInfoPrint Manager GUIをインストールしてください。
  • InfoPrint Manager サーバーが正しく機能するには、InfoPrint Selectの構成を調整してください。 InfoPrint Selectを操作できるようInfoPrint Managerサーバーを構成するを参照してください。
  • ジョブの実行依頼にLDAP認証を使用する場合は、LDAPサーバーの設定を再度確認してください。
  • InfoPrint Select for Windowsでネットワーク内のInfoPrint Manager サーバーを検出する場合、DNSサーバーにSRVエントリーを追加してください。BIND(Berkeley Internet Name Domain)DNSサーバーを構成する場合に、以下の構文を使用できます。

    srvce.prot.domain-name. ttl class rr priority weight port target
    

    以下に構文のパラメーターを示します。

    srvce
    このパラメーターは、_(アンダースコア)で始まるシンボリックサービス名を定義します。大文字と小文字は区別されません。パラメーターは_ipmに設定してください。
    prot
    このパラメーターは、_(アンダースコア)で始まるプロトコル名を定義します。大文字と小文字は区別されません。パラメーターは_tcpに設定してください。
    domain-name
    このパラメーターは、ベースドメイン(またはゾーン)名を定義します。このエントリーを空白のままにすると(ドットなし)、現在のゾーンのルート($ORIGIN)が置き換えられます。構文(ドット付き)のように追加できます。
    ttl
    この標準パラメーターはオプションです。
    class
    このパラメーターはオプションです。標準クラスパラメーター。通常はインターネットクラスのINです。
    rr
    このパラメーターは、SRV RRフィールドを定義します。
    priority
    このパラメーターは、このサービス(0〜65535の範囲)の相対的な優先順位を定義します。最も低い数値が最優先になります。
    weight
    このパラメーターは、複数のサービスが同じ優先順位(0〜65535の範囲)を持つ場合に使用されます。値0は重み付けを適用しないことを示します。重みが1以上の場合、最も高い頻度で配信される相対的な数です。
    port
    このパラメーターは、シンボリックサービスに割り当てられたポート番号を定義しますが、これは必須ではありません。通常のポート6874ではなく、ポート番号12345の_ipmサービスを定義することができます(pdserverはこのサービスを提供するホスト上のポートでリスンしてください)。
    target
    このパラメーターは、このサービスを提供するホストの名前を定義します。パラメーターは同じゾーン(ドメイン)内にある必要はありません。ホスト名またはFQDN(ドット付き)にできます。

    BIND(Berkeley Internet Name Domain)DNSサーバーの例を以下に示します。

    _ipm._tcp.customer.domain-name. IN SRV 0 5 6874 ipmserver.customer.domain-name.

      注意:
    • DNS(Domain Name システム)プロトコルの他の実装では、同じパラメーターが必要ですが、異なる形式で入力することができます。
    • ホスト名がInfoPrint Selectに設定されている場合、DNSレコードディスカバリーは実行されません。

PAM/SSO環境で非LDAP InfoPrint Selectクライアントを使用している場合、LDAP (PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、IPMユーザー関連の属性に使用されます。

InfoPrint SelectをWindowsシステムにRICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMからインストールするには、以下の操作を行います。

  1. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMをドライブに挿入します。
  2. InfoPrint Selectクライアントのインストールをクリックします。
  3. インストール画面の指示にしたがって、プログラムをインストールします。
    注意: InfoPrint SelectだけでなくInfoPrint Manager GUIの一方または両方をインストールする場合は、インストールの順序が重要になります。InfoPrint Selectがシステムリブートを要求することがあるため、最初にInfoPrint Manager GUIをインストールしてください。
  4. SSOLDAP、またはFSTで、ジョブ実行認証方式を選択します。
    1. SSO
      この認証方法では、シングルサインオンActive Directoryの構成を使用してジョブの所有者情報を設定します。このジョブ実行認証方法を推奨します。
      LDAP
      この認証方法では、カスタムLDAPの構成を使用してジョブの所有者情報を設定します。このオプションは、ジョブ所有者情報として特定のLDAP属性セットが必要な場合、またはActive Directoryを使用していない場合に使用できます。
      FST
      この認証方法では、標準のFST情報(user@host)を使用してジョブの所有者情報を設定します。user@host情報は、ローカルユーザーアカウントから取得されます。
    2. 選択内容に応じて、必要な情報を入力してください。
      SSO

      InfoPrint Manager サーバーサーバーのホスト名またはIPアドレス、使用するポート番号、印刷するデフォルトプリンターまたは論理宛先を入力します。デフォルトのポート番号は6874です。

      次へをクリックし、InfoPrint Selectのインストールを続行します。

      LDAP
      1. 次の画面でLDAPサーバーのホスト名またはIPアドレス、LDAP認証で使用されるポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は389です。InfoPrint Select LDAPログインアプリケーションを実行している場合は、これらの値を後で設定することもできます。

        次へをクリックし、InfoPrint Selectのインストールを続行します。

      2. シンプルまたはダイジェストから認証方法を選択します。
      3. SASLレルムの名前を入力します。ダイジェストの方法を使用する場合にこのオプションを利用できます。
      4. 暗号化なし開始TLS拡張子を使用またはSSL暗号化を使用を有効にするかどうかを選択します。

        次へをクリックし、InfoPrint Selectのインストールを続行します。

      5. シンプル認証方法を選択した場合は、必要なLDAP検索ベースと検索属性を入力します。LDAP検索に匿名のログインを使用する場合は、対応するオプションを選択します。匿名のログインを使用しない場合は、バインドDNと、LDAP検索に使用されるパスワードを入力します。ユーザーの資格情報を保存できない場合は、 資格情報の保存を無効化オプションを選択します。

        ダイジェストの方法を選択する場合は、このフィールドを空白のままにします。

      6. LDAPログイン属性の大文字/小文字を選択します。オプションの大文字と小文字を区別小文字に変換、または大文字に変換のうち1つを選択します。大文字/小文字を区別がデフォルトの値です。
      FST

      InfoPrint Manager サーバーサーバーのホスト名またはIPアドレス、使用するポート番号、印刷するデフォルトプリンターまたは論理宛先を入力します。デフォルトのポート番号は6874です。

      次へをクリックし、InfoPrint Selectのインストールを続行します。

  5. 2つの再起動オプションのいずれかを選択します。はい、今すぐコンピューターを再起動します。または、いいえ、後でコンピューターを再起動します。
  6. 完了ウィンドウで完了をクリックします。

1.2.4.2.1.1 InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールする

InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールできます。サイレントモードでは通常のユーザーインターフェースは実行されず、すべての必要な入力についてはデフォルト値、または応答ファイルの値が使用されます。このモードは通常、管理下のユーザーのシステムに同じインストール環境を設定するため、システム管理者によって使用されます。

以下のいずれかのコマンドをコマンド行から使用するか、自動化スクリプトを使用し、InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールしてください。

InfoprintSelect.exe -quiet
この方法では:
  • 応答ファイルは使用されない
  • すべてにデフォルトが使用される
  • InfoPrint Selectのインストール、修復またはアップグレードを実行する
注意: この方法では、スプラッシュ画面と初期進行状況表示バーが表示されます。
InfoprintSelect.exe /s /f1"c:¥setup.iss"
この方法では、応答ファイルsetup.iss(用意されているサンプル、サンプルの変更バージョン、または/rオプションで作成したカスタム応答ファイル)が使用されます。
InfoprintSelect.exe /s /f1"c:¥setup.iss" /f2"c:¥output.log"
この方法では、応答ファイルsetup.issが使用され、アクティビティーが記録されます。インストールが正常に完了すると、output.logにテキストResultCode=0が書き込まれます。setup.issは用意されているサンプル、サンプルの変更バージョン、または/rオプションで作成したカスタム応答ファイルです。

注意: InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールする場合は、以下の操作を行います。

  1. カスタム応答ファイルを作成するには、次のコマンドでインストーラーを記録モードで起動します: InfoprintSelect.exe /r

    これで、インストール中に行った入力に基づいて応答ファイルsetup.issが作成されます。この新しく作成した応答ファイルを見つけるには、システムでsetup.issを検索してください。

    注意: このsetup.issファイルは完全ではありません。文書の先頭に以下の行を追加してください。
    [InstallShield Silent]
    Version=v7.00
    File=Response File
  2. InfoprintSelect.exeCommonクライアントDVD-ROMの\win\InfoprintSelectフォルダーにあります。

InfoPrint Selectをインストールした後、サンプル応答ファイルはSelect_install_dir¥Install_Samplesに作成されています。必要に応じて、これらのサンプルファイルをコピーおよび変更できます。

  1. setup.issInfoPrint Selectをインストールするときに使用されるサンプル応答ファイル)
  2. setup_repair.issInfoPrint Selectのインストール環境を修復するために使用されるサンプル応答ファイル)
  3. setup_upgrade.iss(前のバージョンのInfoPrint Selectをアップグレードするために使用されるサンプル応答ファイル)
  4. setup_remove.issInfoPrint Selectのインストール環境を削除するために使用されるサンプル応答ファイル)

注意: InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールする場合、InfoPrint Select通知およびプリンター選択を開くは、インストールの完了後に自動的に起動しません。最初にログアウトしてから、ログインしてInfoPrint Select通知およびプリンター選択を開くを起動してください。

1.2.4.2.1.2 InfoPrint Selectをアップグレードする

InfoPrint SelectをWindowsシステムでRICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM (LCD4-5642)からアップグレードするには、以下の操作を行います。
  1. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM (LCD4-5642)をドライブに挿入し、アップグレードプログラムを実行します。
  2. 画面の指示に従って、プログラムをアップグレードします。
  3. InfoPrint Selectのバージョンをアップグレードした後に、システムをリブートするようにプログラムから要求されます。システムがリブートされるまで新規バージョンのInfoPrint Selectは正しく機能しないため、この質問に対するデフォルトの応答ははいにしてください。OKをクリックするか、Enterを押すと、システムがリブートします。
  4. InfoPrint Selectのアップグレードは、現在インストールされているバージョンのInfoPrint Selectにのみ行うことができます。InfoPrint Selectの現在のバージョンがLDAPをサポートしている場合は、アップグレードされたバージョンのInfoPrint SelectもLDAPをサポートします。InfoPrint Selectの現在のバージョンがLDAPをサポートしていない場合は、アップグレードされたバージョンのInfoPrint SelectもLDAPをサポートしません。

1.2.4.2.1.3 拡張版または標準のInfoPrint Selectを選択する

InfoPrint Selectを正常にインストールしたら、拡張バージョンのクライアントが必要かどうかを決定してください。拡張版InfoPrint Selectを適用するときは、ジョブの送信先プリンターがInfoPrint Selectプリンターである場合に、印刷ジョブを持つジョブと文書属性を入力できます。この機能を使用するには属性の使用方法を理解する必要があるため、この機能をエンドユーザーに使用させないようにすることも可能です。

拡張版InfoPrint Selectを適用するには、以下の操作を行います。

Windowsシステムの[スタート]ボタンをクリックし、[プログラム]→[ InfoPrint Select]→[「ジョブ設定をアクティブにする」ダイアログ]を選択します。

このアクションにより、ジョブをサーバーに実行依頼するときにInfoPrintジョブ属性を指定できるダイアログパネルにアクセスできます。

1.2.4.2.1.4 拡張版InfoPrint Selectを削除する

拡張版の InfoPrint Select をアクティブにし、後で前のバージョンの InfoPrint Select に戻ることにした場合、[ジョブ設定]ウインドウにアクセスし、[このダイアログを再び表示しない]チェックボックスのチェックマークを付けて、拡張版の InfoPrint Select を非アクティブにできます。

1.2.4.2.2 InfoPrint Select for Windowsをアンインストールする

InfoPrint Selectをアンインストールするには、以下の操作を行います。
  1. スタートメニューから設定→コントロールパネルを選択します。
  2. アプリケーションの追加と削除をダブルクリックします。
  3. [InfoPrint Select]を選択します。
  4. 削除をクリックします。
    注意: このボタンを 1 回のみクリックして、30 秒以上待ってから次の作業に移ってください。アンインストーラーの最初のパネルが表示されるまで待たないと、このパネルが他のウインドウの下に隠れてしまうことがあります。30秒待ってもアンインストーラーの最初のパネルが表示されない場合は、Altキーを押したままTabキーを押し、このウィンドウを最前面に移動させます。
  5. 画面の指示に従います。

1.2.4.2.3 InfoPrint Select for WindowsでカスタムLDAPジョブ認証を使用する

InfoPrint Selectジョブ実行依頼クライアントでは、ジョブを実行依頼する前にユーザーがLDAP認証を行う必要があります。LDAP認証のサポートを使用すると、認証されたユーザーのみが印刷でき、特定のジョブを印刷したユーザーに関する情報を提供できます。LDAP 認証を使用すると、InfoPrint Select はより正確なアカウンティング情報を提供できます。

LDAP が使用可能なInfoPrint Selectクライアントは、GSS認証オプションが有効になっているLDAPサーバーを使用するように構成される必要があります。InfoPrint Selectクライアントは、一度に1つのバージョンしかインストールできません。LDAPバージョンのInfoPrint Selectをインストールしてから標準の非LDAPバージョンに切り替える場合は、LDAP バージョンに対して上書きインストールします。インストーラーによってInfoPrint Selectの1つのバージョンがインストールされ、以前のバージョンは自動的に削除されます。2回目以降の更新は、インストールされている現在のバージョンに対して適用されます。

WindowsシステムのUACが有効になっているときには、管理者として実行する場合のみLDAP構成設定を変更できます。このオプションを使用するには、アイコンを右クリックして[管理者として実行]を選択することによってInfoPrint Selectログインアプリケーションを起動します。ローカルセキュリティポリシーの設定が、構成設定を更新するための権限に影響する可能性があります。詳しくは、Windows ドキュメントの「UAC とローカルセキュリティポリシー」に関する Windows ドキュメントを参照してください。

LDAPサーバーに正常にログインできない場合、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントによってジョブの実行依頼は許可されません。LDAPサーバーに正常にログインした場合は、InfoPrint Managerサーバーにジョブを実行依頼できます。印刷ジョブを初めて実行依頼するときは、LDAPサーバーにログインしてください。LDAPログインセッションは、ログオフしたとき、ユーザーを切り替えたとき、またはLDAPサーバー管理者が設定したセッションタイムアウトになったときに期限切れになります。つまり、印刷ジョブを実行依頼するたびにログインし直す必要はありません。実行依頼されたジョブにはauthenticated-login属性とLDAPユーザー名が含まれますが、これらをサーバーアカウンティングログに追加するには、サーバーまたは実宛先のadditional-accounting-log-属性s属性を使用します。

InfoPrint Selectクライアントは、LDAP v3に準拠しています。これは、オープンディレクトリーLDAPモデルのみサポートします。つまり、LDAPサーバーでは、クライアントがSSL経由で接続を確立する必要がなく、SSL経由でLDAPサーバーに接続する場合にクライアントの認証が求められないことを意味します。

ディレクトリーシステムを一般公開しない場合は、SSLクライアントの相互認証が使用可能です。ディレクトリーシステムを一般公開しない場合は、SSLクライアントの相互認証が使用可能です。SSLクライアント認証では、クライアントはサーバーによって検証された有効な証明書が必要です。

1.2.4.2.3.1 LDAPが使用可能なInfoPrint Selectの認証方法

シンプル

シンプル認証の場合は、取得したDN形式のログイン名が、パスワードとともに暗号化されずにLDAPサーバーに送信されます。

ダイジェスト

この方法の場合は、LDAPサーバーにダイジェストプラグインと固有のユーザーデータベースのインストールが必要です。LDAPサーバーは認証信任状を内部でダイジェストプラグイン(SASLDB)に転送します。この場合、DN の検索メカニズムは発生しません。

1.2.4.2.3.2 WindowsでLDAPが使用可能なInfoPrint Selectのクライアント設定を構成する

InfoPrint Select LDAPクライアントがInfoPrint Managerに認証ジョブを正しく実行依頼するためには、InfoPrint Select LDAP設定を構成する必要があります。次の手順で説明するInfoPrint Select LDAP GUIを使用して、InfoPrint Select LDAP設定を正しく構成します。

  1. スタート -> プログラム -> InfoPrint Selectをクリックします。
  2. InfoPrint Select LDAPログインを選択します。
  3. ユーザー名とパスワードを入力します。

    オプション信用状の保存を選択します。

    注意:
  • LDAP サーバーへの認証が成功した場合にのみ、ログインおよびパスワードが保存されます。信任状の保存後、ログインおよびパスワードは、次回ログイン時に[InfoPrint Select LDAP ログイン]ウインドウで確認できます。[LDAP 設定]パネルの 信任状の保存を無効にするオプションが選択されている場合、 信用状の保存オプションは使用できません。

InfoPrint Select LDAP ログインダイアログボックスから、設定をクリックします。このオプションを使用すると、LDAP の設定ウインドウから信任状、接続、認証、検索の設定を構成できます。

    注意:
  • Windows マシンのユーザーアカウント制御 (UAC) が有効で、InfoPrint Select LDAP の設定を変更する場合は、[管理者として実行]オプションを使用してInfoPrint Selectログインアプリケーションを起動します。これを行うには、アプリケーションアイコンを右クリックし、[管理者として実行]を選択します。
  • これらの設定 (資格情報を除く) は、不在モードまたはサイレントモードでインストール時に設定することもできます。

信任状
ログイン
ログイン情報には、E メールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、一般名、Lotus Notes の正規名、ユーザー ID、UID、その他のデータ情報を使用できます。
ログイン情報を宛先のアカウンティングログに送信するには、additional-accounting-log-attributes 属性によって使用される値のリストに authenticated-login 属性を追加します。
パスワード
パスワードを入力します。
大文字/小文字
ログイン属性の大文字/小文字を指定します。次の値から1つを選択できます。「大文字/小文字を区別」、「小文字に変換」、または「大文字に変換」。デフォルトは「大文字/小文字を区別」です。
信任状の保存を無効にする
ユーザーによる信任状の保存を許可しません。[LDAP設定]ウインドウのパスワードは保存されません。
注意: 信任状がある場合は、[InfoPrint Select LDAPログイン]ウインドウからコピーされます。
LDAP サーバー
ホスト
LDAP サーバーのホスト名または IP アドレスを入力します。
ポート
通信に使用するポートの番号を入力します。デフォルトのポート番号は389です。デフォルト SSL ポート番号は 636 です。
認証
メソッド
次のいずれかの認証方法シンプルまたはダイジェストを選択します。
SASLレルム
SASLレルムの名前を入力します。このオプションは、[ダイジェスト]方法を使用している場合に使用できます。
暗号化
LDAPサーバーで使用する暗号化方式を入力します。TLS または SSL プロトコルを使用するには、[Start TLS 拡張機能を使用する]または [SSL 暗号化機能を使用する]オプションを選択します。
DN 検索オプション

識別名 (DN) 検索オプションは、シンプル認証方法にのみ使用されます。

検索ベース
検索ベースエントリーは、LDAP 検索を開始するディレクトリーの場所です。
検索の属性

検索の属性は、DN の検索に使用されます。DNは、InfoPrint Select LDAPサーバーにログインするために使用されます。

例:

  • LDAPログインでイントラネットのEメールアドレス(例: john_smith@example.com)を使用してDNを識別する場合は、検索の属性をmailにしてください。DN検索オプションは必要に応じて設定可能であり、シンプル認証方法にのみ使用されます。
    • 一般名でログインを入力する場合(例: “John Smith”)は、検索の属性をcnにしてください。
    • DN 検索で使用できるその他の属性には、電子メールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、一般名、Lotus Notes の正規名、ユーザー ID、UID、DN などがあります。

カスタム構成によっては、DN 検索に固有のログイン属性が使用されます。この属性は、アカウンティングログで authenticated-login ジョブ属性の値になります。

LDAP サーバーとの接続をテストする場合は、認証テストをクリックします。正常に接続している場合は、次の確認メッセージが表示されます。LDAP サーバーに正常に接続されました。

LDAP 設定の 1 つが正しく構成されていない場合は、それぞれに対して次のようなエラーメッセージが表示されます。

  • 「ユーザーログイン信任状が無効です。ログイン信任状を確認してください。」このメッセージは、信任状が正しくないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • LDAP ホスト、ポート、または SSL/TLS の設定が正しくありません。ホスト、ポート、および SSL/TLS の設定を確認してください。このメッセージは、InfoPrint Select LDAPクライアントがLDAPサーバーに接続できないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • 認証方法が無効です。システム管理者に連絡してください。InfoPrint Select LDAPクライアントによって使用されている認証方法がLDAPサーバーで認識されない場合、次のメッセージが表示されます。
  • LDAP ログインがサーバーに見つかりません。信任状または検索オプションを確認してください。InfoPrint Select LDAPが検索ディレクトリーでユーザーを見つけることができない場合、次のメッセージが表示されます。

LDAPサーバーが匿名認証を許可していないときは、エラーメッセージが表示されません。この場合、許可された匿名バインディングがなく、入力されたログイン信任状を使用してInfoPrint Select LDAPクライアントが直接認証を行うため、初期バインドに失敗します。

匿名ログイン

LDAP サーバーへの匿名ログインを有効/無効にします。

バインド DN

LDAP サーバーへの匿名照会が許可されていない場合は、アカウントの識別名 (DN) を入力します。

パスワード

バインド DN アカウントのパスワードです。

注意: バインド DN ログインおよびパスワード情報は、レジストリに保存されています。パスワードは暗号化された形式で保存されています。デフォルトでは、DN の検索は[検索ベース][検索の属性]の値に基づいて、LDAP サーバーとの匿名バインドによって実行されます。検索結果のDNは、指定パスワードと一緒に認証のために使用されます。InfoPrint Select LDAPサーバーで匿名検索が有効でない場合、InfoPrint SelectはバインドDNおよびパスワードを使用してログインを試み、指定されたログインを検索します。認証に失敗した場合はエラーが発生します。検索に成功した場合、InfoPrint Selectはログインに関連するDNを使用してログインを試みます。検索できなかった場合は、InfoPrint Selectはログインとパスワードを使用してログインを試みます。

1.2.4.2.3.3 LDAPサーバーにログオンする

InfoPrint Selectでは、InfoPrint Managerサーバーにジョブ実行依頼とコマンドライン要求を行うことができるように、LDAPサーバーに対して認証を行うことができます。

InfoPrint SelectのLDAPバージョンをインストールした場合、LDAPサーバーに認証を行うには、以下のステップに従います。

  1. スタート -> プログラム -> InfoPrint Selectをクリックします。
  2. InfoPrint Select LDAPログインを選択します。
  3. ユーザー名とパスワードを入力します。インストール中にこれらの値を入力していた場合は、フィールドに自動的に入力されます。

注意: LDAP サーバーに対して認証を行うことができない場合、入力した信任状を確認してもう一度認証を試してください。

1.2.4.2.4 InfoPrint Selectを操作できるようInfoPrint Managerサーバーを構成する

InfoPrint SelectがInfoPrint Selectに印刷、またはジョブを正しく実行依頼するには、InfoPrint Managerからのジョブを受信できるようにInfoPrint Manager論理宛先または実宛先を構成してください。この手順の説明通りにInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用し、論理宛先と実宛先を正しく構成します。 GUIの代わりにコマンド行を使用する場合は、pdsetコマンドでclient-driver-names属性を設定します。
注意: ジョブを実宛先に実行依頼するには、その実宛先にlogical-destinations-assigned属性を設定してください。
  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIがインストールされたシステムに、管理者特権を持つユーザーとしてログオンします。
    注意: この手順を完了するには、pdenablepddisablepdsetコマンドを使用する権限が必要です。その権限がない場合には、InfoPrint Managerサーバーのアクセス制御リスト(ACL)にユーザーIDを追加してください。
  2. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを起動します。
  3. InfoPrint Selectから印刷ジョブを受信する実宛先または論理宛先の1つを一回のみクリックして選択します。
  4. メニューバーで、または論理をクリックし、プロパティーを選択します。
  5. プロパティーで、ドライバーをクリックします。
    注意: ドライバータブが表示されない場合は、すべて表示をクリックしてから、ドライバーをクリックします。
  6. Windowsクライアントドライバーの横にある新規値フィールドに、InfoPrint Selectに関連するジョブの実行依頼にユーザーが使用するプリンタードライバーの1つを入力します。
  7. 追加>>をクリックします。
  8. OKをクリックします。

1.2.4.2.5 WindowsサーバーバージョンのInfoPrint Selectサポート

サポートされているバージョンの完全なリストについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドを参照してください。

1.2.4.2.5.1 Windows Terminal Server (WTS)とCitrix環境でInfoPrint Selectを使用する

InfoPrint SelectはWindows Terminal ServerとCitrix環境で使用できますが、一部の機能を管理者が使用不可にする必要があります。

InfoPrint Select 通知

デフォルトでは、InfoPrint Selectをインストールすると、InfoPrint Select通知プログラムがすべてのユーザーのスタートアップディレクトリーに追加されます。InfoPrint Select通知のデフォルトインストールは、WTSとCitrixクライアントでは機能しません。InfoPrint Select通知オプションを無効にするか、Select.iniファイル内の各ユーザーのSelect.ini構成ファイルでInfoPrint Select通知ポートを構成して管理し、InfoPrint Select通知の使用を許可するかを選択できます。各ユーザーにInfoPrint Select通知オプションの使用を許可する場合は、WTSまたはCitrixサーバーで固有のTCP/IPポートを各ユーザーに割り当てる必要があります。管理者は、固有のポートが各ユーザーに割り当てられていることを確認してください。同じポートが2人のユーザーに割り当てられている場合は、一方のユーザーが両方のユーザーの通知メッセージをすべて取得することになります。もう一方のユーザーは通知メッセージを1通も受け取りません。

拡張版InfoPrint SelectInfoPrint Selectのエラーメッセージ

管理者は、コンソール、Microsoft RDP、またはCitrix ICAを使用して同時に接続することをユーザーに許可しないでください。印刷スプーラーサービスはWindowsサーバーに存在し、ユーザーの環境とは別に実行されます。このため、InfoPrint Selectは、ジョブの印刷を要求したユーザーまたはプロセスに関連付けられた正しいセッションの決定時に競合状態となり、拡張版InfoPrint SelectInfoPrint Selectエラーメッセージウィンドウを表示するときに問題が発生する可能性があります。

Select.iniファイル

SelectはユーザーIDごとに.iniファイルを作成し、そのユーザーの設定を保存します。このファイルは、それぞれのユーザーが初めて Select を起動したときに、まだ存在していなければ生成されます。このファイルは、%APPDATA%環境変数によって指定されたユーザーアプリケーションデータフォルダー内の¥RICOH¥InfoPrint Select¥Select.iniに保存されます。WTS および Citrix 管理者は、すべてのユーザーに対してファイルを作成したり既存のファイルを修正したりする必要があります。このファイルの内容は以下のようになります。

[User Preferences]
Notification Port=5157
Use default .att file=0
Default .att file=
[Submission Window]
Suppress=1
[Job Recovery]
Pause jobs if submission fails=0
Suppress submission errors=1 
主な設定は、以下のとおりです。
  • Notification Port=5157 -通知を使用する場合は、この値を固有のポート番号に設定してください。InfoPrint Selectを使用していない場合は、変更する必要はありません。
  • Suppress=1 -ジョブ設定ダイアログを表示しません。
  • Suppress submission errors=1 -実行依頼中に検出されたエラーメッセージを表示しません。
  • Pause jobs if submission fails=0 -オプションで、失敗したジョブをWTS Windowsスプールに保持しておき管理者が再実行依頼できるようにするには、この値を1に設定します。
注意: Windowsでは、ユーザーがコンピューターに最初にログオンしたときにユーザープロファイルが作成されます。次回からログオンするときは、ユーザーのプロファイルが読み込まれ、他のシステムコンポーネントはプロファイルの情報に従ってユーザー環境を構成します。管理者は、ユーザーが必ずCitrixクライアントでInfoPrint Selectにログオンして使用する前にWindowsシステムにログオンするよう確認してください。

1.2.4.2.6 InfoPrint Select通知を操作する

デフォルトでは、InfoPrint Selectを使用してジョブを実行依頼すると、そのジョブとともに通知プロファイルが送信されます。InfoPrint Selectを使用して印刷ジョブを実行依頼するときにInfoPrint Select通知アプリケーションが稼働している場合は、通知が要求されます。これらの通知はメールで配信されます。他のSMTPサーバーとの競合を避けるため、InfoPrint Selectは通知のために標準メールポートを使用しません。InfoPrint Selectが通知のために使用しているポートで競合が発生した場合は、別のポートを選択できます。それには、スタート プログラム InfoPrint Select 通知ポートの変更を選択し、別のポートを入力します。

InfoPrint Select通知アプリケーションは、Windowsの初回ロード時に自動的に起動します。別の時間にInfoPrint Select通知アプリケーションを起動するには、開始 プログラム InfoPrint Select InfoPrint Select通知に移動します。

システムタスクバーのアイコンをクリックするか、Windowsの通知領域にある既存のメッセージをクリックすることで、InfoPrint Select通知アプリケーションにアクセスできます。Windows通知領域の既存のメッセージをクリックし、InfoPrint Select通知ダイアログが表示されると、Windows通知領域のすべてのInfoPrint Select通知が削除されます。

InfoPrint Select通知ダイアログの既存のメッセージを消去するには、OKをクリックします。InfoPrint Select通知ダイアログが表示されている場合、新しい通知メッセージはダイアログにのみ表示され、Windows通知領域には表示されなくなります。 InfoPrint Select通知ダイアログを最小化しても、Windows 通知領域にメッセージが表示されます。

InfoPrint Select通知アプリケーションを閉じるには、InfoPrint Select通知ダイアログの右上隅にあるXをクリックし、警告メッセージのOKをクリックするか、システムタスクバーのアイコンを右クリックして終了をクリックします。

注意: WindowsオペレーティングシステムでInfoPrint Select通知アプリケーションを使用するときに通信エラーが表示された場合は、ipnotify.exeWindowsファイアウォールダイアログの例外タブに指定が必要な場合があります。

1.2.4.2.6.1 独自のInfoPrint Select通知プロファイルをセットアップする

InfoPrint Select通知プロファイルは、デフォルトジョブに構成されている通知設定をすべて指定変更します。InfoPrint Select通知プロファイルを使用しない場合は、以下の手順を使用します。
  1. WindowsがインストールされているInfoPrint Selectシステムで、コントロールパネルに移動してシステムを選択します。
  2. [システムのプロパティー]ウインドウで[システムの詳細設定]をクリックします。
  3. [詳細設定]タブで、[環境変数]をクリックします。
  4. [環境変数]ダイアログの[システム変数]枠で、[新規]をクリックします。
  5. [可変名]フィールドに pdnotify[可変値]フィールドに override_select を入力します。
  6. [OK]をクリックします。
  7. [システム変数]のリストに pdnotify があり、[ユーザー変数]にはないことを確認します。これが[ユーザー変数]のリストにある場合は削除して、ステップ 4 から再度開始します。
  8. [環境変数]ダイアログで[OK]をクリックします。
  9. [システムのプロパティー]ウインドウで[OK]をクリックします。
  10. システムを再始動して、変更を有効にします。

1.2.4.2.7 WindowsでInfoPrint Selectプリンターを作成する

このセクションでは、InfoPrint SelectアプリケーションからWindowsサーバーによって管理される宛先に印刷ジョブを実行依頼できるようにInfoPrint Managerクライアントを構成する方法を説明します。

1.2.4.2.7.1 必要な情報を収集する

InfoPrint ManagerアプリケーションからWindows宛先に印刷する前に、InfoPrint SelectプリンターをWindows環境に追加してください。開始する前に、以下の情報を収集します。

  • InfoPrint Managerサーバーのホスト名またはIPアドレス。
  • InfoPrint Managerサーバーがクライアントシステムとの通信に使用するポート番号。デフォルトは6874です。

    このポート番号は、マネージメントコンソールサービス構成ダイアログに表示されます。

  • 使用する宛先の名前。
  • 各宛先に関連付けるドライバーの名前。
  • ドライバーファイルの場所(DVD-ROM、ネットワークサーバー、またはローカルシステム)。
  • 実宛先または論理宛先があるサーバーの名前(この値はオプションです)。

InfoPrint Managerサーバー宛先が正しく構成されているか確認します。詳しくは、InfoPrint Selectを操作できるようInfoPrint Managerサーバーを構成するを参照してください。

正しいPPDを選択する
InfoPrint SelectジョブをAIX DSS(PostScriptのみ)、BSD DSS、またはPassthrough DSS(InfoPrint Manager for AIXのみ)プリンターへの出力にInfoPrint Manager for Windowsを使用する場合は、デスクトップにInfoPrint Selectプリンターを作成するときに、必ずプリンターに付属のPostScriptプリンタードライバーを使用してください。これらのドライバーには、プリンターに固有のPostScriptプリンター Definition(PPD)が入っています。
ドライバーとフィニッシング
AFPジョブをIPDSプリンターに実行依頼する場合は、AFPドライバーをインストールして構成する で説明されているAFPドライバーを使用できます。

PSFプリンターが使用する自動データストリーム変換は、フィニッシング(ステープル)を常にサポートしているわけではありません。ただし、一部のPostScriptドライバーでは、フィニッシングオプションをサポートします。MO:DCA(Mixed Object Document Content Architecture)の角とじと同様に、中とじと平とじを含むサポートされているフィニッシングオプションは、タテモードとヨコモードの両方を使用しています。

PCLまたはPostScriptジョブをPSFプリンター(宛先)へ実行依頼するためにInfoPrint Selectを使用している場合は、使用しているプリンタードライバーがそれらのオプションをサポートしていても、ジョブを実行依頼するときにフィニッシングオプションを指定できない場合があります。それらの印刷ジョブを実行依頼するのに別の方法を使用するか、データストリームを変換しないInfoPrintプリンター(InfoPrint Manager for Windows上のパススループリンターやInfoPrint Manager for AIX上のCUPSプリンターなど)に実行依頼することを推奨します。

別の実行依頼方法を使用できない、またはジョブを別のタイプのInfoPrintプリンターに実行依頼できない場合に、PSF宛先に実行依頼されるPCLやPostScriptジョブでフィニッシングオプションを要求する唯一の方法は、フィニッシング属性をジョブに指定することです。それには複数のオプションがあります。

  • ジョブのフィニッシング属性が入ってInfoPrint Selectいる、Select 用の属性ファイルを作成できます。ジョブを実行依頼するときに、フィニッシング属性が入っているファイルを属性ファイルとして指定します。(詳しくは、InfoPrint属性を指定する を参照してください。)
  • また、個別にフィニッシングオプションをInfoPrint Selectジョブ設定ダイアログのその他タブに、属性エントリーを使用して指定することもできます。(詳しくは、InfoPrint属性を指定する を参照してください。)
  • デフォルトジョブを使用できます。

    デフォルトジョブとは、特定の論理宛先が受信する各ジョブに適用される属性のリストです。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用すると、InfoPrint Selectがジョブを送信する論理宛先のデフォルトジョブを変更し、該当するフィニッシングオプションを要求できます。ただし、この方法は、以下の2つの理由から推奨しません。

    1. その論理宛先に送信される各ジョブは、同じようにフィニッシングが行われることになります。たとえば、デフォルトのジョブのフィニッシングオプション属性をstaple-top-leftに設定した場合は、そのプリンターに実行依頼されるすべてのジョブでステープルが行われます。
    2. 論理宛先は1つのデフォルトジョブのみを持ち、デフォルトジョブは1つのフィニッシングオプション設定のみを持つことができます。異なるフィニッシングオプションを使用する場合は、デフォルトジョブにそれぞれ異なるオプション設定を持つ複数の論理宛先を作成してください。次に、各論理宛先にジョブを実行依頼するために、デスクトップ上に別のプリンターを作成してください。
    注意: 実宛先にはデフォルトジョブはありません。

1.2.4.2.7.2 WindowsシステムでInfoPrint Selectプリンターを作成する

1.2.4.2.7.2.1 InfoPrint SelectプリンターをWindowsシステムに初めて追加する

InfoPrint SelectプリンターをWindowsシステムに追加する前に、以下の操作を行います。InfoPrint SelectプリンターをWindowsシステムに追加するには、以下の操作を行います。
  1. Windowsデスクトップで、スタート→コントロールパネル→デバイスとプリンターをクリックします。
  2. プリンターの追加を選択します。 プリンターの追加ウインドウが表示されます。ローカルプリンターの追加を選択します。
  3. プリンターポートの選択ページで既存のポートを使用:をクリックし、目的のポートが見つかるまでポートのリストを下にスクロールして、そのポートを選択します。次へをクリックします。
  4. ディスク使用をクリックします。
    1. 参照をクリックします。
      注意: InfoPrint ManagerまたはInfoPrint Selectに用意されているもの以外のプリンタードライバーを使用する場合は、ここでプリンタードライバーを指定してください。
    2. 開くをクリックします。
    3. OKをクリックして ディスクからインストールウインドウを終了します。
  5. プリンターのメーカーとモデルを選択し、次へをクリックします。
  6. プリンターのドライバーがすでにインストールされている場合は、既存のドライバー使用ダイアログが表示されます。 次へをクリックします。 プリンター名を入力してくださいダイアログが表示されます。
  7. このプリンターの名前を所定のフィールドに入力します。これは、WindowsアプリケーションやWindowsデスクトップが認識するプリンターの名前です。次へをクリックします。
  8. 完了をクリックします。
  9. プリンターウインドウのメニューバーで整理をクリックしてプロパティーを選択します。
  10. プリントのプロパティーウインドウでポートをクリックします。
  11. 構成するInfoPrint Selectポートを強調表示し、ポートの構成をクリックします。
  12. InfoPrintポート構成ウィンドウで、プリントサーバーフィールドにInfoPrint Managerが表示されていることを確認します。
  13. ホスト名フィールドに、InfoPrint Managerサーバーのホスト名を入力します。
  14. ホストポートフィールドに、InfoPrint Managerサーバーがクライアントシステムと通信するポート番号を入力します。デフォルトのポートは6874です。
    注意: このポート番号は、マネージメントコンソールサービス構成ダイアログに表示されます。
  15. サーバー名フィールドで、宛先があるInfoPrint Managerサーバーの名前(pdserver)を指定します。InfoPrint Managerサーバー名が不明の場合は、デフォルト値の*を指定し、すべてのInfoPrint Managerサーバー上のすべてのプリンターをリストします。サーバー名を指定すると、リストされるプリンターの数が減り、ポートの構成にかかる時間が短くなります。
    注意: 使用するプリンターの名前が分かっている場合は、その名前をプリンタ名フィールドに入力し、この手順のステップ18に進みます。プリンターの名前が分からない場合は、この値をブランクのままにしておけば、プリンターのリストを受け取り、そのリストから選択します。
  16. プリンター選択リストの最新表示をクリックします。
  17. 該当のプリンターをリストから選択します。
  18. OKをクリックします。
  19. 閉じるをクリックします。

さらにInfoPrint Selectプリンターを使用している環境に追加するには、その他のInfoPrint Select プリンターをWindowsシステムに追加するに記載されている手順に従います。

1.2.4.2.7.2.2 その他のInfoPrint SelectプリンターをWindowsシステムに追加する

InfoPrint SelectプリンターをWindowsシステムに追加する前に、以下の操作を行います。追加のInfoPrint Selectプリンターで印刷するには、InfoPrint Selectポートを追加してください。

さらにInfoPrintプリンターをWindowsシステムに追加するには、以下のステップに従います。

  1. Windowsデスクトップで、スタート→コントロールパネル→デバイスとプリンターをクリックします。
  2. プリンターの追加を選択します。 プリンターの追加ウインドウが表示されます。ローカルプリンターの追加を選択します。
  3. 新しいポートの作成をクリックし、ドロップダウンリストから InfoPrint Selectを強調表示します。 次へをクリックします。
  4. 開いているダイアログで、InfoPrint-2など、新しいポートの名前を入力し、OKをクリックします。(他のポートで使用されていない名前を使用してください。(他のポートで使用されていない名前を使用してください。)
  5. 新しく追加したポートを構成するには、 InfoPrint Select プリンターをWindowsシステムに初めて追加するに記載されている手順を引き続き実行します。

1.2.4.2.8 InfoPrint Managerのターゲットプリンターを変更する

InfoPrint Managerのターゲットプリンターを変更するには、以下の操作を行います。

  1. システムタスクバーのアイコンをクリックして、[ターゲットプリンターを選択]ダイアログにアクセスします。
      注意:
    • [ターゲットプリンターの選択]ダイアログは、Windows が最初にロードされたときに自動的に起動します。別の機会に[InfoPrint Manager プリンター]を開始するには、スタート プログラム InfoPrint Select プリンターの選択肢を開くに移動します。
  2. WindowsプリンターリストからWindowsプリンターを選択します。
  3. [ターゲットプリンターの選択]テーブルからInfoPrint Managerプリンターを選択します。
  4. [OK]をクリックします。

複数のプリンターを使用している場合は、ターゲットプリンター設置場所/名前フィールドに場所または名前の一部を入力してフィルタリングできます。カスタムの選択内容を消去し、Windows プリンターの作成時に定義したデフォルトのターゲットプリンターを使用するには、[ターゲットプリンターの選択]テーブルでデフォルトの使用を選択します。

    重要:
  • [ターゲットプリンターの選択]で選択されたプリンターは、ユーザー固有のものです。プリンターを選択していない場合、Windowsプリンターの作成時に選択したデフォルトのプリンターが使用されます。
  • InfoPrint Managerのプリンターリストを更新するには、更新ボタンをクリックします。

1.2.4.2.9 アプリケーションから印刷する

InfoPrint Selectを使用してアプリケーションから印刷するときの考慮事項は、以下のとおりです。

印刷の考慮事項
InfoPrint Selectは、各アプリケーションの印刷機能を処理するため、各プログラムからの印刷は多少異なります。通常のアプリケーションでは、プリンターにデフォルト、コピー部数、またはページ範囲以外を指定できます。

選択されたプリンター (またはデフォルトプリンター) が InfoPrint Manager Select プリンターである場合、ジョブは、InfoPrint サーバーに送信されます。

1.2.4.2.9.1 プリンターの状況を確認する

印刷ジョブを実行する前にプリンターの状況を確認するには、以下の操作を行います。

  1. システムタスクバーのアイコンをクリックして、ターゲットプリンターを選択ダイアログにアクセスします。
      注意:
    • ターゲットプリンターを選択ダイアログは、Windows が最初にロードされたときに自動的に起動します。別の機会にInfoPrint Managerプリンターを開始するには、プログラムを開始 InfoPrint Select プリンター選択を開くに移動します。
  2. ターゲットプリンターを選択ダイアログで、ターゲットプリンター選択リストからチェックしたいプリンターを選択します。
  3. 選択したプリンターを右クリックし、プリンター状態の表示を選択します。

使用可能列と状況列には、ジョブの処理に使用できる実宛先と論理宛先の現在の状況が反映されます。プリンターにバックアッププリンターが定義されていると、そのプリンターはバックアッププリンター列にリストされます。バックアッププリンターはバックアップ実宛先です。バックアップ実宛先を追加する場合は、管理者はバックアップするプリンターにbackup-destinations属性を設定できます。詳しくは、「RICOH InfoPrint Manager:Reference」を参照してください。

1.2.4.2.9.2 InfoPrint属性を指定する

拡張版InfoPrint Selectクライアントでは、印刷ジョブを使用してInfoPrint属性を送信できます。属性ダイアログを有効化すると(拡張版または標準のInfoPrint Select を選択するを参照してください)、ジョブを実行依頼したときにジョブ設定ウィンドウが表示されます。スケジューリングタブをクリックすることで、InfoPrint SelectクライアントからInfoPrintサーバー上のデフォルトのスケジューリング値を変更できます。[その他]タブをクリックすることで、以下を行うことができます。

  • InfoPrintサーバーに渡される特定の値で作成した属性ファイル(例: C:¥combo.att)を指定する。
  • InfoPrint サーバーに渡される個々の属性 (たとえば、job-name=Job1) を指定してください。
  • ジョブ実行依頼エラーメッセージを表示しないを使用して、実行依頼エラーメッセージボックスを使用不可にする。これで不在操作が使用可能になります。
  • 失敗したジョブの実行依頼を自動的に再スプールする実行依頼が失敗したときはジョブを再スプールします。再スプールされたジョブは、Windows印刷キューに休止状態で配置されます。ユーザーに管理者特権がある場合は、一時停止状態である理由がプリンターダイアログのコメント列に表示されます。印刷ジョブを再実行依頼するには、プリンターダイアログでジョブを強調表示し、ジョブを再起動して再開します。これでWindows印刷機構が最初からデータを再送できます。

上で例として使用されているcombo.attファイルは、サンプルファイルです。このファイルには、以下の内容が含まれています。
printer-models-requested    = InfoPrint4000
printer-locations-requested = 'Building 025'
job-priority                = 25
job-retention-period        = 01:30
追加の属性とそれを指定するための構文については、InfoPrint SelectオンラインヘルプとRICOH InfoPrint Manager:Referenceマニュアルの両方を参照してください。
    注意:
  1. 特定の情報と構文規則については、InfoPrint属性を指定する前にRICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  2. InfoPrint Selectその他タブには、構文検査機能がありません。属性ファイルに指定された属性、または個別の属性として指定された属性の形式が正しいことを確認します。構文エラーがあった場合は、コマンド行から発信するコマンドの構文エラーに対して表示されるメッセージと同じものを受け取ります。
  3. 別の値を指定し、別のロケーションから同じInfoPrint属性を指定する場合は、以下の優先順位でInfoPrint Managerがジョブで送信する内容を判断することに注意してください。
    1. その他タブの属性フィールドに指定された値
    2. その他タブの属性ファイルフィールドに指定された値
    3. 一般スケジューリング、またはメッセージタブのいずれかに指定された値

1.2.4.2.9.3 ジョブを表示する/取り消す

ジョブを実行依頼した後、InfoPrint Selectを使用してInfoPrint Manager サーバーキューにアクセスし、ジョブの状況表示、保留、取り消し、またはリリースを行うことができます。以下の場合に、この手順を使用します。
  1. システムタスクバーのアイコンをクリックして、ターゲットプリンターを選択ダイアログにアクセスします。
      注意:
    • ターゲットプリンターを選択ダイアログは、Windows が最初にロードされたときに自動的に起動します。別の機会にInfoPrint Managerプリンターを開始するには、プログラムを開始 InfoPrint Select プリンター選択を開くに移動します。
  2. ターゲットプリンターを選択ダイアログで、ターゲットプリンター選択リストからチェックしたいプリンターを選択します。
  3. 選択した項目を右クリックし、[ジョブを表示]を選択します。
  4. printer_nameInfoPrint Managerジョブダイアログから、InfoPrint Manager サーバー上のキューにあるジョブの保留、取り消し、またはリリースを行うことができます。

印刷するために実行依頼したすべてのジョブのリストがInfoprint Managerジョブダイアログに表示されます。最後に実行依頼したジョブがリストの先頭に表示されます。リストには、ジョブ名、実行依頼日時、グローバルID、ページ数、ジョブの発信元、LDAPユーザーなどがジョブごとに示されます。

デフォルトでは、実行依頼したジョブのみがリストされます。すべてのジョブをリストする場合は、[表示]メニューで[ユーザージョブすべてを表示]を選択します。

特定のジョブのプロパティーも確認できます。ジョブをクリックして選択し、[ジョブ]メニューから[ジョブプロパティー]を選ぶか、[ジョブプロパティー]ツールバーボタンをクリックします。選択したジョブに関する情報が、ダイアログの6つのタブに表示されます。ジョブプロパティーダイアログに表示されるフィールドは編集できません。

1.2.4.2.10 InfoPrint Select for Windowsで使用できるコマンド

一般的に、InfoPrint Select を使用すると、ユーザーは既存の InfoPrint Manager アプリケーションから Windows 宛先に印刷できます (通常、 ファイルメニューの 印刷オプションを使用します)。そのほかに、クライアントシステムのコマンドプロンプトでいくつかの InfoPrint コマンドを発行できます。

注意: InfoPrintコマンドを使用していて、通知を受信する場合は、RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4–5642)から通知クライアントをインストールできます。

セキュリティーおよびInfoPrint Managerに対してユーザーを許可する方法については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドガイドのトピックセキュリティーを管理するを参照してください。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、すべてのユーザー) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他の InfoPrint オブジェクトの、選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。LDAP ジョブ認証が有効になっている場合は、実行依頼の前に LDAP 信任状を使用して認証する必要があります。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に対して実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、ジョブ所有者が許可されます) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザーだけが以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdaccount
指定期間中の要約アカウンティング情報を、サーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddisable
宛先がジョブの受信やログの記録をできないようにします。
pdenable
宛先がジョブの受信やログの記録をできるようにします。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrint オブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。

注意: InfoPrintコマンドと属性については、RICOH InfoPrint Manager:Reference

1.2.4.2.10.1 宛先属性を照会する

論理宛先londonでジョブを受信できるかを確認するには、以下を入力します。

pdls -c destination -r "destination-state" london

1.2.4.2.10.2 ジョブを実行依頼する

ファイル myjob.ps を論理宛先 london に実行依頼し、両面印刷を要求するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "sides=2" myjob.ps
注意: RICOH InfoPrint Manager:Referenceに、pdprコマンドに指定できるすべての属性と値をがリストされています。

1.2.4.2.10.3 ジョブを照会する

論理宛先londonに実行依頼したすべてのジョブを照会するには、以下を入力します。

pdq -d london

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

                                        Intervening Dest. Dest.
Job ID               Name      State    Jobs        Req. Assigned
--- ---------------- --------- -------- ----------- ------ --------
13  Serv1:1104221000 report.ps printing 0           london  caxton
14  Serv1:1104221023 myjob.ps  pending  8           london  morris

1.2.4.2.10.4 宛先名を指定する

-pフラグまたは各ジョブの引数を指定せずにコマンド行から単一の宛先に印刷するには、システム上の宛先名を定義します。
  1. [マイ コンピューター]アイコンをクリックし、[プロパティー]を選択します。
  2. [詳細設定]タブで、[環境変数]をクリックします。
  3. [システム環境変数][新規]をクリックして、新しいシステム変数、および宛先名を作成します。
  4. 変数フィールドに「PDPRINTER」、フィールドにdestination_nameを入力します。
  5. [OK]をクリックします。
  6. システムを再始動して、変更を有効にします。

1.2.4.2.11 Anyplace印刷でInfoPrint Select for Windowsを使用する

InfoPrint Select for Windowsを使用し、Anyplace印刷で特定のトレイ、用紙または仕上げ情報を使用する場合は、RICOH InfoPrint Manager: Common Clientsメディアで提供されているInfoPrint Manager PDFドライバーをインストールする必要があります。

InfoPrint Manager PDFドライバーをインストールするには、次のことを確認します。

  1. インストールメディアからInfoPrint Manager PDFドライバーをローカルシステムにコピーします。
  2. アーカイブを任意の場所に抽出します。
  3. ここで説明したように、Windowsのプリンターの追加ウィザードを使用します。
    1. まず、プリンターの追加ウィザードを開きます。
      1. 開始 実行をクリックします。
      2. 開くボックスに
        control printers
        と入力し、OKをクリックします。

        デバイスとプリンターウィンドウが開きます。

      3. プリンターの追加をクリックします。プリンターの追加ウィザードが開きます。
    2. ウィザードにローカルプリンターを追加することを伝えます。
      1. プリンターが一覧にない場合をクリックします。
      2. 次に、ローカルプリンターまたはネットワークプリンターを手動設定で追加するをクリックします。
      3. 次へをクリックします。
    3. InfoPrint Selectポートを選択します。
    4. 抽出したプリンタードライバーファイルの場所をウィザードに伝えます。
      1. ディスク使用をクリックします。ディスクからインストールダイアログボックスが開きます。
      2. ディスクからインストールダイアログボックスで参照をクリックし、プリンタードライバーのファイルを抽出したフォルダーを指定します。
      3. 正しいフォルダーが見つかったら、開くをクリックします。
      4. ディスクからインストールダイアログボックスのボックスからメーカーのファイルをコピーするに、フォルダーのパスが表示されます。OKをクリックします。
    5. プリンタードライバーのファイルのインストールに必要な最後の情報をウィザードに提供します。
      1. インストールできるプリンターは、プリンターソフトウェアをインストールするダイアログボックスに一覧表示されます。接続しようとしているプリンターを選択し、次へをクリックします。
      2. 既存のドライバーを使用するように求められた場合は、既存のドライバーを置き換えるを選択し、次へをクリックします。既存のドライバーを置き換えることを選択すると、Windowsはシステム上の現在のファイルを、ダウンロードした新しいファイルに置き換えようとします。
      3. 提案されたプリンター名を受け入れ、そのプリンターをデフォルトプリンターとして使用する場合は、次のページで次へをクリックします。それ以外の場合は、設定を変更し、次へをクリックします。
      4. ウィザードの次にプリンターの共有ページが表示されたら、ホームネットワーク上の他のコンピューターがプリンターを使って印刷できるように共有することができます。共有名をクリックして、共有プリンターの名前を指定します。それ以外の場合は、このプリンターを共有しないをクリックします。選択が終わったら、次へをクリックします。オプションでプリンターの位置情報を入力するよう求められることがあります。プリンターの位置(例:ホームオフィス)を入力して、次へをクリックします。

1.2.4.2.12 サーバーレス印刷でInfoPrint Select for Windowsを使用する

InfoPrint Selectを使用すると、追加処理を必要としないジョブをInfoPrint Managerサーバーを経由せずにプリンターに送信することができます。この機能は、サーバーレス印刷またはダイレクトIP印刷と呼ばれています。これにより、InfoPrint Manager サーバーを経由してジョブをルーティングする必要がない場合や、印刷サーバーが一時的に利用できない場合に、ユーザーが印刷できるようになります。この機能は、ダイレクト印刷接続によるネットワークトラフィックを削減させることで、効率化を実現します。

この機能の利点は、正確なアカウンティング処理ができることです。InfoPrint Select は、ジョブを直接プリンターに送信します。ジョブを正常に印刷すると、アカウンティングデータが更新されるように、InfoPrint Selectはその情報をInfoPrint Managerサーバーに送信します。InfoPrint Managerサーバーが一時的に利用できない場合、InfoPrint Selectはアカウンティング情報を保存し、サーバーが利用可能になったときに配信します。

このInfoPrint Select機能は、レジストリキーComputer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\RICOH\InfoPrint Select\Configurationを介して、ローカルのInfoPrint Manager管理者によって起動されます。

  1. ジョブをプリンターに直接送信できるようにするには、REG_DWORD型、値1UseServerlessPrintレジストリキーを使用します。
  2. InfoPrint Managerサーバーが利用できない場合にのみジョブをプリンターに直接送信できるようにするには、UseServerlessPrintレジストリーを0に設定し、REG_DWORD型、値1UseDirectPrintレジストリキーを使用します。
    注意:
  • UseDirectPrintUseServerlessPrintの両方のレジストリキーが1に設定されている場合は、UseDirectPrintは無視されます。
更新サーバーアプリケーションを使ったレジストリキーの設定については、WindowsシステムにUpdate Serverをインストール/構成するおよびレジストリー更新プログラムの自動ダウンロードを構成するを参照してください。

    重要:
  • プリンターに直接印刷するためには、InfoPrint Selectはターゲットプリンターとして定義されているInfoPrint Manager実宛先のプロパティーから、プリンターのIPアドレスを取得する必要があります。プリンターセレクションを開くアプリケーションをクリックし、ターゲットプリンター選択テーブルからInfoPrint Managerプリンターを選択します。
  • InfoPrint Select for Windowsでは、サーバーレス印刷のターゲットプリンターとして論理宛先はサポートされていません。
  • InfoPrint Select for Windowsを使用したサーバーレス印刷は、プル印刷ジョブには対応していません。
  • プリンターデバイスはPJL言語をサポートしている必要があります。

1.2.4.3 InfoPrint Select for Linuxを使用する

InfoPrint Select for Linuxを使用すると、Linuxワークステーションから、InfoPrint Managerによって管理される宛先にジョブを実行依頼して追跡できます。InfoPrint Select for Linux を使用して、ワードプロセッサー、スプレッドシート、および他のデスクトップアプリケーションから InfoPrint Manager にジョブを実行依頼できます。アプリケーションまたはコマンド行から印刷できます。

InfoPrint Select for Linuxを使用すると、以下を実行できます。

  • ジョブをサーバーに実行依頼するときに、AFPやその他のInfoPrintジョブ属性を指定する
  • ジョブを実行依頼するためのLDAP認証を使用して印刷する

1.2.4.3.1 InfoPrint Select for Linuxをインストール/アップグレードする

InfoPrint Select client for Linux には、非 LDAP InfoPrint Select クライアントと、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントの 2 つのバージョンがあります。LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントと非 LDAP InfoPrint Select クライアントは、別の.rpm パッケージに含まれています。LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントがジョブを実行依頼するには、LDAP認証が必要です。InfoPrint Selectクライアントからジョブ実行依頼を実行するには、LDAPサーバーの認証が必要です。InfoPrint SelectクライアントのLDAPバージョンをインストールする場合、(非LDAPバージョンをアンインストールして再インストールする場合を除き)非LDAPバージョンに切り替えることはできません。

PAM/SSO環境で非LDAP InfoPrint Selectクライアントを使用している場合、LDAP (PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、InfoPrint Managerユーザー関連の属性に使用されます。

InfoPrint Selectクライアントをインストールする前に、システムに以下の前提条件がインストールされていることを確認してください。

  • libatk-1.0.so.0
  • libc.so.6
  • libc.so.6(GLIBC_2.0)
  • libc.so.6(GLIBC_2.1)
  • libc.so.6(GLIBC_2.1.3)
  • libc.so.6(GLIBC_2.2)
  • libdl.so.2
  • libgcc_s.so.1
  • libgcc_s.so.1(GCC_3.0)
  • libgdk_pixbuf-2.0.so.0
  • libgdk-x11-2.0.so.0
  • libglib-2.0.so.0
  • libgmodule-2.0.so.0
  • libgobject-2.0.so.0
  • libgtk-x11-2.0.so.0
  • liblber-2.4.so.2
  • libldap-2.4.so.2
  • libm.so.6
  • libpango-1.0.so.0
  • libpangox-1.0.so.0
  • libpangoxft-1.0.so.0
  • libpthread.so.0
  • libpthread.so.0(GLIBC_2.0)
  • libpthread.so.0(GLIBC_2.1)
  • libpthread.so.0(GLIBC_2.1.1)
  • librt.so.1
  • libstdc++.so.6
  • libstdc++.so.6(CXXABI_1.2)
  • libstdc++.so.6(GLIBCPP_3.2)

InfoPrint Select クライアントをインストールするには、次の手順に従います。
ターミナルからの操作は、以下のとおりです。
  1. InfoPrint Manager: Common ClientsISOファイルからインストールするには、以下の操作を行います。
    1. InfoPrint Manager: Common ClientsISOファイルをマウントします。
    2. インストールするInfoPrint Selectクライアントのバージョンのインストーラーパッケージを一時的な場所にコピーします。例: /tmp
    3. コマンドターミナルを開きます。
    4. 非 LDAP InfoPrint Select クライアントパッケージをインストールするには、次のように入力します。

      sudo rpm -i ipr-select-4.13.m-n.x86_64.rpm
      または

      LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントパッケージをインストールするには、次のように入力します。

      sudo rpm -i ipr-select-ldap-4.13.m-n.x86_64.rpm

      ここで、mおよびnは、サービス更新レベルを表します。
    5. 非 LDAP InfoPrint Select クライアントをそれ以前のバージョンからアップグレードするには、次のように入力します。
      sudo rpm -U ipr-select-4.13.m-n.x86_64.rpm
      LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントをそれ以前のバージョンからアップグレードするには、次のように入力します。
      sudo rpm -U ipr-select-ldap-4.13.m-n.x86_64.rpm
      ここで、m およびnはサービス更新レベルを表します。
  2. Webからインストールする場合は、以下を行います。
    1. 非LDAP InfoPrint Selectクライアントパッケージ、またはLDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントパッケージをダウンロードします。
    2. 非 LDAP InfoPrint Select クライアントパッケージをインストールするには、次のように入力します。

      sudo rpm -i ipr-select-4.13.m-n.x86_64.rpm
      または

      LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントパッケージをインストールするには、次のように入力します。

      sudo rpm -i ipr-select-ldap-4.13.m-n.x86_64.rpm

      ここで、mおよびnは、サービス更新レベルを表します。
    3. 非 LDAP InfoPrint Select クライアントをそれ以前のバージョンからアップグレードするには、次のように入力します。
      rpm -U ipr-select-4.13.m-n.x86_64.rpm
      LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントをそれ以前のバージョンからアップグレードするには、次のように入力します。
      rpm -U ipr-select-ldap-4.13.m-n.x86_64.rpm
      ここで、m およびnはサービス更新レベルを表します。

これらの環境変数が反映されるには、非 LDAP Linux コマンド行クライアントで設定され、InfoPrint Select クライアントと共にインストールされる必要があります。インストールプロセスによって、環境変数を設定するための2つのシェル構成ファイル(ipr-cmd.cshipr-cmd.sh)/etc/profile.dディレクトリーに置かれます。これらのファイルを編集して、次の値を入力します。

PDHOST
InfoPrint Managerサーバーがあるホストの名前です。
PD_SOCKET
InfoPrint Manager サーバーのポートの TCP/IP ソケット番号です。デフォルトソケットは 6874 です。システムのセットアップ内容が特に異なっていない場合、またはホスト上で複数の InfoPrint Manager サーバーが稼働していない場合は、6874 を使用してください。
PDPRINTER (オプション)
使用する InfoPrint Manager サーバーのデフォルト論理宛先。コマンド行で論理宛先を指定しない場合、コマンドはこの値を使用します。
注意: ユーザーはカスタム設定を使用して上記の設定を上書きできます。

    重要:
  1. CUPS (Common Unix Printing System) Web インターフェースバージョン 1.1.x を使用する場合は、コマンド
    chmod 755 /usr/lib/cups/backend/selpms
    を使用して、手動で /usr/lib/cups/backend/selpms 権限を 755 に設定します。
  2. KDEライブラリーを使用する場合は、コンピューターにkdelibs 3.5.7以降がインストールされていることを確認します。
InfoPrint Select for Linux を使用するには、LinuxでInfoPrint Selectプリンターを作成するに説明されている方法の 1 つを使用して、InfoPrint Select プリンターを作成する必要があります。

1.2.4.3.2 InfoPrint Select for Linuxをアンインストールする

  1. root としてログインします。
  2. InfoPrint Selectクライアントをアンインストールするには、以下の操作を行います。
    1. 非LDAPバージョンの場合は、以下を入力します。
      rpm -e ipr-select-4.13.m-n
    2. LDAPが使用可能なバージョンの場合は、以下を入力します。
      rpm -e ipr-select-ldap-4.13.m-n
    ここで、m および n は、サービス更新レベルを表します。

1.2.4.3.3 強制モードでSELinuxを設定してInfoPrint Selectを使用する(RHELのみ)

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) システムで強制モードでSELinuxを設定してInfoPrint Selectを操作する際の特別な考慮事項について説明します。

1.2.4.3.3.1 強制モードでSELinuxを設定してInfoPrint Selectを実行する

SELinuxが強制モードに設定されている場合、InfoPrint Selectクライアントを動作させるには、以下の手順を実行します。
  1. checkpolicyおよびpolicycoreutils rpmファイルがインストールされていない場合は、インストールします。
    yum install policycoreutils-python
  2. InfoPrint SelectのディレクトリーとファイルSELinuxのコンテキストを変更します。
    semanage fcontext -a -t cupsd_rw_etc_t '/opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config(/.*)?'
    semanage fcontext -a -t cupsd_tmp_t '/opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/pipes(/.*)?'
    restorecon -RvF /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/pipes
    
  3. allow_ypbind SELinux booleanを有効にします。
    setsebool -P allow_ypbind=on
  4. SELinuxポリシーモジュールを生成します。
    cd /tmp
    cp /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/selinux/ipmselect.te /tmp
    /usr/bin/checkmodule -M -m -o ipmselect.mod ipmselect.te
    /usr/bin/semodule_package -o ipmselect.pp -m ipmselect.mod
    
  5. 新しいSELinuxポリシーモジュールをインストールします。
    semodule -i ipmselect.pp
  6. 一時ファイルを削除します。
    rm -f ipmselect.pp ipmselect.mod ipmselect.te

1.2.4.3.3.2 InfoPrint SelectのSELinuxの変更を元に戻す

InfoPrint SelectのSELinuxの変更を元に戻すには、以下の操作を行います。
  1. ファイルとディレクトリーSELinuxコンテキストを復元します。
    semanage fcontext -d -t cupsd_rw_etc_t '/opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config(/.*)?'
    semanage fcontext -d -t cupsd_tmp_t '/opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/pipes(/.*)?'
    restorecon -RvF /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/pipes
    
  2. allow_ypbind SELinux booleanを無効にします。
    setsebool -P allow_ypbind=off
  3. SELinuxポリシーモジュールをアンインストールするには、以下の操作を行います。
    semodule -r ipmselect.pp

1.2.4.3.3.3 強制的にではなく警告を出力するようにSELinuxを構成する

強制的にではなく警告を出力するようにSELinuxを構成するには、 SELinux=permissive in /etc/selinux/configを設定します。詳しくは、WebページSecurity Enhanced Linuxを参照してください。

1.2.4.3.4 InfoPrint Select for LinuxでLDAPジョブ認証を使用する

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントでは、ユーザーが初めてジョブを実行依頼するときにLDAP認証が必要です。LDAP認証のサポートを使用すると、認証されたユーザーのみが印刷し、特定のジョブを印刷したユーザーに関する情報を提供できます。LDAP認証を使用すると、InfoPrint Managerはより正確なアカウンティング情報を提供できます。

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントは、GSS認証オプションが有効になっているLDAPサーバーを使用するよう構成してください。InfoPrint Selectクライアントは、一度に1つのバージョンだけをインストールするため、非LDAPバージョンがインストールされている場合はそれをアンインストールしてから、LDAPバージョンをインストールしてください。2回目以降の更新は、インストールされている現在のバージョンに適用されます。LDAP認証設定は、構成ファイルに含まれています。root権限を持っている場合に限り、その構成設定を編集できます。同じボックスから、複数のユーザーがログインして認証を受けることができます。

LDAPサーバーに正常にログインできない場合は、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントではジョブを実行依頼できません。LDAPサーバーに正常にログインした場合は、InfoPrint Managerサーバーにジョブを実行依頼できます。印刷ジョブを初めて実行依頼するときは、LDAPサーバーにログインしてください。LDAPログインセッションは、ログオフしたとき、またはLDAPサーバー管理者が設定したセッションタイムアウトが発生したときに期限切れになります。印刷ジョブを実行依頼するたびに再度ログインする必要はありません。実行依頼されたジョブにはauthenticated-login属性とLDAPユーザー名が含まれますが、これらをサーバーアカウンティングログに追加するには、サーバーまたは実宛先のadditional-accounting-log-attributes属性を使用します。接続設定を変更できます。 また、アプリケーションは構成ファイルを更新します。

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントは、LDAP v3に準拠しています。これは、オープンディレクトリーLDAPモデルのみサポートします。つまり、LDAPサーバーは、SSL経由の接続を確立するようクライアントに強制しません。

また、SSL経由でLDAPサーバーと接続するときに認証を受けるようクライアントに要求しません。ディレクトリーシステムを一般公開しない場合は、SSLクライアントの相互認証が使用可能です。SSLクライアント認証では、クライアントはサーバーによって検証された有効な証明書が必要です。

1.2.4.3.4.1 LDAPが使用可能なInfoPrint Select for Linuxの認証方法

シンプル

シンプル認証の場合は、取得したDN形式のログイン名が、パスワードとともに暗号化されずにLDAPサーバーに送信されます。

ダイジェスト

この方法の場合は、LDAPサーバーにダイジェストプラグインと固有のユーザーデータベースのインストールが必要です。LDAPサーバーは認証信任状を内部でダイジェストプラグイン(SASLDB)に転送します。この場合、DN の検索メカニズムは発生しません。

1.2.4.3.4.2 LinuxでLDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアント設定を構成する

LDAPが使用可能なInfoPrint SelectクライアントがInfoPrint Managerに認証ジョブを正しく実行依頼するには、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアント設定を構成してください。LDAP 設定ウインドウを使用すると、信任状、接続、認証、および検索の設定を構成できます。LDAPログインウィンドウで設定をクリックし、LDAP設定ウィンドウを開きます。設定ボタンは、rootアカウントを使用してログインした場合にのみ使用可能になります。

信任状
ログイン
ログイン情報には、Eメールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、一般名、Lotus Notesの正規名、ユーザーID、UID、その他のデータ情報を使用できます。
additional-accounting-log-attributes属性によって使用される値のリストにauthenticated-login属性を追加することで、ログイン情報を宛先のアカウンティングログに送信します。
パスワード
パスワードを入力します。
大文字/小文字
ログイン属性の大文字/小文字を指定します。大文字/小文字を区別小文字に変換、または大文字に変換のいずれかを選択できます。大文字/小文字を区別がデフォルトの値です。
資格情報の保存を無効化
ユーザーは資格情報を保存できません。LDAP設定ウィンドウからのログインとパスワードは保存されません。
注意: 資格情報を利用できる場合は、InfoPrint Select LDAPログインウィンドウにコピーされます。
LDAPサーバー
ホスト
LDAPサーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。
ポート
通信用のポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は389です。デフォルトのSSLポート番号は636です。
認証
メソッド
簡易またはダイジェストから、認証方法を選択します。
SASLレルム
SASLレルムの名前を入力します。ダイジェストの方法を使用する場合にこのオプションを利用できます。
暗号化
LDAP サーバーの暗号化方法を入力します。TLSまたはSSLプロトコルを使用するには、開始TLS拡張子を使用または SSL暗号化を使用のオプションを選択します。
DN検索オプション

識別名(DN)検索オプションは、シンプル認証方法にのみ使用されます。

検索ベース
検索ベースエントリーは、LDAP検索を開始するディレクトリーの場所です。
検索の属性

検索の属性は、DNの検索に使用されます。DNは、InfoPrint Select LDAPサーバーへのログオンに使用されます。

例:

  • LDAPログインでイントラネットのEメールアドレス(例: john_smith@example.com)を使用してDNを識別する場合は、検索の属性をmailにしてください。DN検索オプションは必要に応じて設定可能であり、シンプル認証方法にのみ使用されます。
    • 一般名でログインを入力する場合(例: “John Smith”)は、検索の属性をcnにしてください。
    • DN 検索で使用できるその他の属性には、E メールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、通常の名前、Lotus Notes の正規名、ユーザー ID、UID、および DN などがあります。

カスタム構成によっては、DN 検索に固有のログイン属性が使用されます。この属性は、アカウンティングログでauthenticated-loginジョブ属性の値になります。

LDAPサーバーとの接続をテストする場合は、認証テストをクリックします。正常に接続している場合は、LDAPサーバーに正常に接続されましたという確認メッセージが表示されます。

LDAP設定が正しく構成されていない場合は、次のようなエラーメッセージが表示されます。

  • 「ユーザーログイン資格情報が無効です。お使いのログイン資格情報を確認してください。」このメッセージは、資格情報が正しくないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • 「LDAPホスト、ポート、またはSSL/TLSの設定が正しくありません。ホスト、ポート、SSL/TLSの設定を確認してください。」」InfoPrint Select LDAPクライアントがLDAPサーバーに接続できないために認証バインドに失敗したときにこのメッセージが表示されます。
  • 「認証方法が無効です。システム管理者に連絡してください。」」InfoPrint Select LDAPクライアントが使用する認証方法がLDAPサーバーで認識されないときに、このメッセージが表示されます。
  • 「LDAPログインがサーバーで見つかりません。お使いの資格情報または検索オプションを確認してください。」」InfoPrint Select LDAPが検索ディレクトリーでユーザーを見つけることができないときに、このメッセージが表示されます。

LDAPサーバーが匿名認証を許可していないときは、エラーメッセージが表示されません。この場合、許可された匿名バインドがなく、入力されたログイン信任状を使用してInfoPrint Select LDAPクライアントが直接認証を行うため、初期バインディングに失敗します。

匿名ログイン

LDAPサーバーへの匿名ログインを有効または無効にします。

バインドDN

LDAPサーバーが匿名クエリを許可しない場合は、アカウントの識別名(DN)を入力します。

パスワード

バインドDNアカウントのパスワードです。

注意: バインドDNのログインとパスワード情報はレジストリに保存されます。パスワードは暗号化された形式で保存されています。デフォルトでは、DNの検索は、検索ベース検索の属性の値に基づいて、LDAPサーバーとの匿名バインディングによって実行されます。検索結果のDNは、指定パスワードと一緒に認証のために使用されます。InfoPrint Select LDAPサーバーで匿名検索が有効でない場合は、InfoPrint SelectはバインドDNとパスワードを使ったログインを試み、指定されたログインを検索します。認証に失敗した場合、エラーが発生します。正常に検索できた場合、InfoPrint Selectは、ログインに関連付けられたDNでログインを試みます。検索できなかった場合は、InfoPrint Selectは、ログインとパスワードでログインを試みます。

パスワード情報は保存されません。すでに信任状を設定している場合、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントのログインウィンドウからコピーされます。

カスタム構成によっては、DN 検索に固有のログイン属性が使用されます。この属性は、アカウンティングログでauthenticated-loginジョブ属性の値になります。

LDAPサーバーとの接続をテストする場合は、認証テストをクリックします。正常に接続している場合は、次の確認メッセージが表示されます。正常に接続している場合は、LDAPサーバーに正常に接続されましたという確認メッセージが表示されます。

LDAP設定が正しく構成されていない場合は、次のようなエラーメッセージが表示されます。

  • ユーザーログイン資格情報が無効です。ログイン資格情報を確認してください。このメッセージは、資格情報が正しくないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • LDAP ホスト、ポート、または SSL/TLS の設定が正しくありません。ホスト、ポート、SSL/TLSの設定を確認してください。このメッセージは、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントが LDAP サーバーに接続できないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • 認証方法が無効です。システム管理者に連絡してください。このメッセージは、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントが使用した認証方法を LDAP サーバーが認識できないときに表示されます。
  • LDAP ログインがサーバーに見つかりません。信任状または検索オプションを確認してください。このメッセージは、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントが検索ディレクトリーでユーザーを見つけられないときに表示されます。
  • LDAPサーバーが匿名認証を許可していないときは、エラーメッセージが表示されません。その場合は、匿名認証が許可されないために初期バインドが失敗し、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントが直接、入力されたログイン信任状によって認証します。

1.2.4.3.5 LinuxでInfoPrint Selectプリンターを作成する

このセクションでは、LinuxアプリケーションからInfoPrint Managerサーバーによって管理される宛先に印刷ジョブを実行依頼できるようにInfoPrint Selectクライアントを構成する方法を説明します。

Linux で InfoPrint Select プリンターを作成するには、次の 3 つの方法があります。

  1. CUPS (Common Unix Printing System) Webインターフェースを使用し、プリンターを追加する:
    1. Web ブラウザーを開きます。
    2. CUPS Web インターフェースにアクセスするには、ブラウザーのアドレスバーに「http://localhost:631」と入力します。
    3. CUPS 管理者の信任状を入力して、[アドミニストレーション]タブで[プリンターの追加]をクリックします。
    4. その他のネットワークプリンターセクションでInfoPrint Selectを選択し、続行をクリックします。
    5. [接続]フィールドで正しい DEVICE_URI を設定して[続行]をクリックします。ここで、DEVICE_URI は次のとおりです。
      selpms://<server_hostname>[:<port>]/<destination>

      例:

      selpms://server.company.domain:6874/IP1107EX
      注意: ポートを指定しない場合は、デフォルトのポート番号は6874になります。
    6. CUPS プリンターの[名前]、[説明]、および[位置]を設定して、[続行]をクリックします。
    7. ドロップダウンリストからプリンターメーカー選択して、[続行] をクリックします。プリンターモデルを選択して[プリンターの追加]をクリックします。
    8. プリンターのデフォルトオプションを設定して、[デフォルトオプションの設定]をクリックします。
  2. /usr/sbin/lpadmin コマンドを使用してプリンターを追加します。
    1. コマンドターミナルを開きます。
    2. 次のコマンドを実行します。
      /usr/sbin/lpadmin -p <cups_printer_name> -v"<DEVICE_URI>" 
      -m <printer_model.ppd> -D <printer_description> -E

      例:

      /usr/sbin/lpadmin -p myCupsPrinter 
      -v"selpms://server.company.domain:6874/IP1107EX" 
      -m InfoPrint-Pro_1107EX.ppd -D "InfoPrint Select" -E
  3. Linuxの[プリンターの追加ウィザード]を使用してプリンターを追加する:
    1. [システム]→[アドミニストレーション]→[印刷]を選択します。
    2. [新規]をクリックします。
    3. [デバイス]のリストで[ネットワークプリンター]→[InfoPrint Select]を選択し、次のようにデバイスの URI 情報を入力します。selpms://server_hostname[:port]/destination.
      注意: ポートを指定しない場合は、デフォルトのポート番号は6874になります。
    4. [次へ]をクリックします。
    5. データベースからプリンターを選択して、[次へ]をクリックします。
    6. [モデル]リストと[ドライバー]リストから プリンターモデルとドライバーを選択して、[次へ]をクリックします。
    7. [インストールオプション]パネルで[次へ]をクリックします。
    8. [プリンターの説明]パネルで[プリンター名][説明](オプション)、および[位置] (オプション) を入力して[適用]をクリックします。

1.2.4.3.6 アプリケーションから印刷する

InfoPrint Selectを使用してアプリケーションから印刷するときの考慮事項は、以下のとおりです。

印刷の考慮事項
InfoPrint Selectは、各アプリケーションの印刷機能を処理するため、各プログラムからの印刷は多少異なります。通常のアプリケーションでは、プリンターにデフォルト、コピー部数、またはページ範囲以外を指定できます。

選択されたプリンター (またはデフォルトプリンター) が InfoPrint Manager Select プリンターである場合、ジョブは、InfoPrint サーバーに送信されます。

1.2.4.3.6.1 プリンターの状況を確認する

プリンターの状況を確認するには、InfoPrint SelectのメニューでIPMプリンター状況の表示を選択します。InfoPrint Select プリンターによって使用されるすべての InfoPrint Manager 宛先のリストが表示されます。

InfoPrint Selectプリンターで使用されるすべてのInfoPrint Manager宛先に関する情報がInfoPrint Managerプリンターダイアログに表示されます。 この情報には、論理プリンターに割り当てられたすべてのプリンターの名前、プリンターのタイプ(論理または物理)、プリンターが使用可能/使用不可になっているか、最新状況(印刷アテンションが必要など)、問題メッセージ(オプション)、SNMP情報、バックアッププリンターなどが含まれます。デフォルトでは、問題メッセージは表示されません。問題メッセージを表示するには、表示メニュードロップダウンで問題メッセージの表示を選択します。言語によっては問題メッセージが表示されないことがあります。

注意: CUPS プリンターの構成によっては、同じ InfoPrint Manager 宛先が何度も表示されることがあります。

使用可能列と状況列に、ジョブの処理に使用できる実宛先と論理宛先の現在の状況が反映されています。プリンターにバックアッププリンターが定義されていると、そのプリンターはバックアッププリンター列にリストされます。バックアッププリンターはバックアップ実宛先です。バックアップ実宛先を追加する場合、バックアップするプリンターに管理者が backup-destinations 属性を設定できます。詳しくは、InfoPrint Manager 解説書を参照してください。

1.2.4.3.6.2 ジョブを表示する/取り消す

実行依頼したジョブを照会できます。印刷するために実行依頼した印刷ジョブの状態を確認するには、InfoPrint SelectのメニューでIPMキューの表示を選択します。印刷するために実行依頼した印刷ジョブの状態を確認するには、InfoPrint SelectのメニューでIPMキューの表示を選択します。ジョブのリストが表示されます。特定のプリンターに実行依頼されたジョブだけを表示する場合は、表示メニューバープルダウンでプリンター選択を選択して、プリンターを選択します。

印刷するために実行依頼したすべてのジョブのリストがInfoprint Managerジョブダイアログに表示されます。最後に実行依頼したジョブがリストの先頭に表示されます。リストには、ジョブ名、実行依頼日時、グローバルID、ページ数、ジョブの発信元、LDAPユーザーなどがジョブごとに示されます。

デフォルトでは、実行依頼したジョブのみがリストされます。すべてのジョブをリストする場合は、表示メニューバードロップダウンでユーザージョブすべてを表示を選択します。

特定のジョブのプロパティーも確認できます。ジョブをクリックして選択し、ジョブメニューバーのドロップダウンリストからジョブプロパティーを選択するか、ジョブプロパティーツールバーボタンをクリックします。選択したジョブに関する情報が、ダイアログの6つのタブに表示されます。ジョブプロパティーダイアログに表示されるフィールドは編集できません。

1.2.4.3.6.3 ジョブプロパティーダイアログ

ツールバーにあるプロパティーをクリックするか、ジョブメニューバーのドロップダウンリストからプロパティーを選択すると、ジョブプロパティーダイアログが開きます。このダイアログにあるのタブを選択することで、選択したジョブに関する情報を表示できます。このダイアログに表示されるフィールドは編集できません。

要約

[要約]ページには、印刷ジョブの全体的なジョブ設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

ジョブ名
ジョブの名前を示します。ジョブ名はジョブ設定ダイアログで割り振られます。
状態
ジョブの状態を示します。次のジョブの状態が使用されます。
キャンセル済み ジョブはキャンセルされました。
保留 ジョブはキュー内で保留されています。
一時停止 ジョブは一時停止されました。
保留中 ジョブは印刷されるのをキュー内で待機しています。
プリプロセス ジョブが作成されています。
処理中 ジョブが物理プリンターで印刷されるようにスケジュールされています。
保持 ジョブはすでに印刷されたか、キューから削除されていて、保持期間がゼロ以外になっています。
終了中 ジョブはキャンセルされ、終了しようとしています。
不明 状態が不明です。
ジョブの状態の理由
ジョブの状態が保留、終了中、または保持になっている理由を示します。このフィールドが空白の場合、ジョブの状態はこれらのいずれでもないことになります。
キュー内の位置
このジョブの前にキューに入っているジョブの数を示します。
ページ数
ジョブ内のページの数を示します。
発信元
発信元名がjob-originator属性に指定された場合は、その発信元名を表示します。この名前は、ジョブで印刷されたスタートシートに表示される場合があります。属性が指定されなかった場合は、このフィールドは空白になります。
認証済みのログイン
ジョブがLDAP認証済みの場合は、LDAPユーザーIDを指定します。
処理中

[処理]ページには、印刷ジョブを処理するための値が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

部数
印刷するために選択されたジョブ部数を示します。
保持期間
ジョブが完了してから廃棄されるまでに保持される期間を時間と分で表示します。ジョブが完了してからこの制限時間が経過するまで、または廃棄日時の制限日時になるまで、ジョブは保持されます。
進行状態

[進行状態]ページには、印刷ジョブの進行状態に関する情報が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

実行依頼時間
ジョブがキューに追加された時刻を示します。
実行依頼完了
ジョブ内の文書に関する情報がクライアントからサーバーに受信されたかどうかを示します。この値はtrueまたはfalseです。
印刷開始時刻
ジョブがプリンターに送信された時刻を示します。
処理時間
ジョブがプリンターに留まっている時間(時間と分)を示します。印刷が完了すると、このフィールドには、ジョブの印刷に使用された合計時間が表示されます。
完了した部数
印刷が完了した部数を示します。この値が空白の場合は、ジョブの印刷が開始されていないか、Selectがこの情報を取得できない可能性があります。
完了時刻
ジョブの印刷が完了した時刻を示します。
変更時刻
ジョブが最後に変更された日時を示します。これは、ジョブを実行依頼した後に、管理者がジョブにアクションを実行したことを示します。
最終変更者の名前
ジョブを最近変更したユーザーまたはアプリケーションの名前を示します。ユーザーがジョブを実行依頼または変更した場合は、この値はそのユーザーのログインIDとなります。
スケジューリング

[スケジューリング]ページには、印刷ジョブスケジューリングの設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

この後に印刷
プリンターに実行依頼されたジョブがスケジュールされ始める日付または時刻を示します。
廃棄日時
プリンターに実行依頼されたジョブが、印刷済みかどうかに関係なく、削除される日付または時刻を示します。
ジョブバッチ
job-batch属性の値が指定された場合にその値を示します。
優先順位
ジョブのスケジューリング優先順位を示します。印刷ジョブには1~100の優先順位(100が最高の優先順位)を設定できます。一般ユーザーが設定できる優先順位は50までで、管理者は優先順位を100まで設定できます。
状況

[状態]ページには、印刷ジョブの状態に関する情報が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

割り当てられているキュー
ジョブが入っているキューの名前を示します。このフィールドが空白の場合は、ジョブの状態が保持またはタイムアウトになっているため、現在、ジョブはキューに入っていません。
使用されているプリンター
ジョブの印刷に使用される物理プリンターのリストが表示されます。
前のジョブの状態
ジョブの前の状態を示します。
所有者
job-owner属性の値を示します。ジョブの実行依頼時にこの属性の値を指定しなかった場合は、このフィールドには、ジョブを実行依頼したユーザーのユーザーIDと、Selectによって決定されるアドレスが表示されます。
デフォルトジョブ
ジョブの属性や値を制御するためにジョブとともにinitial-value-job属性を指定した場合は、このフィールドには、その属性に指定した値が表示されます。
プリンターのデフォルトジョブ
ジョブにデフォルトジョブ属性値を与えるために論理プリンターが指定した初期値ジョブの名前を示します。初期値ジョブを指定しない、または指定した初期値ジョブに属性の値が含まれていない場合は、Selectはプリンター初期値ジョブからの属性値を使用します。そのような値がない場合は、Selectはシステムデフォルトを使用します。
文書の要約

[文書の要約]ページには、印刷ジョブの文書設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

文書形式
文書の形式を示します。
面数
印刷ジョブの面数の設定を示します。可能な値は1、2、またはサーバーデフォルトです。
片面/両面
ジョブの出力イメージがプリンターによってメディア上にどのように配置されるのかを示します。値には片面、両面、サーバーのデフォルトが使用されます。
方向
出力メディアにジョブ内容を配置する方法をを示します。次の値が使用されます。
デフォルト data_streamとSelectのデフォルト値によって方向が決定されます。
縦長 ジョブは、回転を加えられることなく印刷されます。
横長 ジョブは、印刷時に90度回転されます。
縦長(逆方向) ジョブは、印刷時に180度回転されます。
横長(逆方向) ジョブは、印刷時に270度回転されます。
デフォルトメディア
他の方法でメディアが指定されていない場合にジョブ内の文書が印刷されるメディアを示します。このメディアは、文書内容、他のジョブ属性、またはプリンター属性で指定できます。
その他のオプション
フラグとパラメーターをプリンターに直接渡す属性を指定した場合は、指定した情報がこのフィールドに表示されます。
プリンターのデフォルト文書
ジョブにデフォルト文書属性値を与えるために論理プリンターが指定した初期値文書の名前を示します。ジョブの実行依頼時に属性値が指定されなかったか、ジョブ内の印刷ファイル文書が指定した初期値文書によって属性値が与えられなかった場合にこの初期値文書のデフォルト属性値が使用されます。

1.2.4.3.6.4 ジョブ設定ダイアログを使用する

[ジョブ設定]ダイアログを使用すると、印刷ジョブに関連するいくつかの設定を変更できます。ジョブ設定ダイアログで行った変更は、現行ジョブにのみ影響します。ジョブ設定ダイアログは、デフォルトでは使用不可になっています。[ジョブ設定]ダイアログをアクティブにするには、InfoPrint Selectメニューでジョブ設定をアクティブにするダイアログを選択します。このダイアログに関連するタブ/ページを以下に示します。
[一般属性]ページ
このページは、ジョブ名を選択したり、ジョブ所有者の名前やアドレスを表示したりする場合に使用します。次の値を設定できます。
ジョブ名
実行依頼するジョブの名前を示します。デフォルトでは、ジョブの実行依頼に使用されるアプリケーションがジョブ名を指定します。ジョブに別の名前を指定するには、新しい名前をフィールドに入力します。Selectの構成によっては、この名前がジョブのスタートシートに印刷される場合があります。
所有者
ジョブ送信者のユーザー名とアドレスを示します。このフィールドは変更できません。

機密ジョブを実行依頼するには、機密ジョブにチェックを付けます。機密ジョブにチェックを付けた場合は、ジョブビューアーで文書を表示できません。

このページでこのダイアログを再び表示しないにチェックをつけてこのダイアログを使用不可にできます。これにチェックを付けると、このダイアログは印刷ジョブを送信するときに表示されません。ジョブ設定ダイアログは、デフォルトでは使用不可になっています。このダイアログを使用可能にする場合は、InfoPrint Selectメニューでジョブ設定をアクティブにするダイアログを選択します。

スケジューリング属性
このページは、印刷ジョブの印刷日時を制御する場合に使用できます。次の値を設定できます。
この後に印刷
プリンターに実行依頼されたジョブがスケジュールされ始める日付、時刻、または時刻の一部を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. この後に印刷にチェックを付けます。
  2. 変更する単位(年、月、日、時間、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  3. +ボタンと-ボタンを使用し、この後に印刷を希望の時刻に調整します。
廃棄日時
プリンターに実行依頼されたジョブが、印刷済みかどうかに関係なく、削除される日付、時刻、または時刻の一部を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. 廃棄日時にチェックを付けます。
  2. 変更する単位(年、月、日、時間、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  3. +ボタンと-ボタンを使用し、廃棄日時を希望の時刻に調整します。
保持期間
ジョブが削除されるまでにサーバーに保持される期間を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. 変更する単位(時間、10分、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  2. +ボタンと-ボタンを使用し、希望の保持期間を調整します。
優先順位
希望の優先順位の値をフィールドに入力します。ジョブのスケジューリング優先順位を表す数字が優先順位フィールドに表示されます。印刷ジョブには1~100の優先順位(100が最高の優先順位)を設定できます。一般ユーザーが設定できる優先順位は50までで、管理者は優先順位を100まで設定できます。
保留
保留チェックボックスにチェックマークを付けると、印刷ジョブはサーバーで保留され、job-hold属性がTrueまたはYesに設定されます。
メッセージページ
このページは、印刷オペレーター用のジョブコメントまたはメッセージを作成する場合に使用できます。次の値を設定できます。
ジョブコメント
このフィールドは、印刷ジョブに関するコメントを記録する場合に使用します。
オペレーターへのメッセージ
このフィールドは、Selectによってジョブがキューに追加されるときにオペレーターに送信されるメッセージを組み込む場合に使用します。ジョブに必要な特殊処理について説明する情報を組み込むことをお勧めします。
[その他の属性]ページ
このページでは、印刷ジョブの追加ジョブおよび文書属性を選択します。属性は、拡張印刷と実動印刷に使用され、プリンターに実行依頼されたジョブの印刷方法と印刷時間を指定します。
属性ファイル
追加ジョブを含むファイルの名前を入力し、印刷ジョブの属性を指定します。[参照...]をクリックすると[開く]ダイアログが表示され、属性ファイルを検索できます。独自にカスタマイズした属性セットを作成するときのガイドとして、いずれかのサンプル属性ファイルを使用できます。
属性
このフィールドには、形式attribute = value(例job-priority = 25)で追加属性とその値を入力できます。
プリンターオプション
このフィールドを使用し、直接フラグとオプションをプリンターに渡します。Selectは、与えられた情報をプリンターのprinter-command属性に追加します。プリンターがBSD装置サポートシステムで制御されている場合は、Selectは、与えられた情報をプリンターのprinter-command属性に追加します。
チェックボックス
ジョブ実行依頼エラーメッセージを表示しない:不在操作ができるようにジョブ実行依頼エラーメッセージを非表示にするには、これにチェックを付けます。

実行依頼に失敗したときにジョブを再スプール:失敗したジョブ実行依頼を自動的に再スプールするには、これにチェックを付けます。再スプールされたジョブは、保留状態で印刷キューに入れられます。

サンプル属性ファイル
printer-models-requested    = InfoPrint4000
printer-locations-requested = 'Building 025'
job-priority                = 25
job-retention-period        = 01:30
    注意:
  1. 特定の情報と構文規則については、InfoPrint属性を指定する前にRICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  2. InfoPrint Manager Select for Linuxクライアントのその他タブには、構文検査機能がありません。 属性ファイルに指定された属性、または個別の属性として指定された属性の形式が正しいことを確認します。構文エラーがあった場合は、コマンド行から発信するコマンドの構文エラーに対して表示されるメッセージと同じものを受け取ります。
  3. 別の場所から別の値を指定して同じInfoPrint属性を指定した場合は、InfoPrint Managerはジョブで送信する値を以下の優先順位で判断します。
    1. その他タブの属性フィールドに指定された値
    2. その他タブの属性ファイルフィールドに指定された値
    3. 一般スケジューリング、またはメッセージタブのいずれかに指定された値

1.2.4.3.7 InfoPrint Select通知を操作する

デフォルトでは、InfoPrint Selectを使用してジョブを実行依頼すると、そのジョブとともに通知プロファイルが送信されます。InfoPrint Selectを使用して印刷ジョブを実行依頼するときにInfoPrint Manager Messageウィンドウが稼動している場合は、通知が要求されます。InfoPrint Manager Message ウインドウが動作していない場合は、通知は要求されません。

SMTPによって通知が送信されるポートを変更するには、設定メニューで通知ポートを構成するを選択します。InfoPrint Managerメッセージポートダイアログが表示されます。通知ポートフィールドに、SMTPで通知に使用する新規ポートの番号を入力します。デフォルトは 5157 です。

InfoPrint Manager Message ウインドウをアクティブにするには、Infoprint Select メニューからInfoPrint Select 通知を選択します。

InfoPrint Manager Message ウインドウをオフにするには、ウインドウの右上隅にある X をクリックし、警告メッセージでOKをクリックします。

1.2.4.3.8 構成ファイル

InfoPrint Manager Select for LinuxはユーザーIDごとに構成ファイルを作成し、そのユーザーの設定を保存します。このファイルは、それぞれのユーザーが初めて Select を起動したときに、まだ存在していなければ生成されます。ファイルは、ホームフォルダーのopt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config/<user>_select.confに保存されます。
構成ファイル
[User Preferences]
Notification Port=5157
Use default .att file=1
Default .att file=
[IPM Printers]
Show problem messages=0
[Submission Window]
Suppress=1
[Job Recovery]
Pause jobs if submission fails=0
Suppress submission errors=1 
主な設定は、以下のとおりです。
  • Notification Port=5157 -通知を使用する場合は、この値を固有のポート番号に設定してください。Select通知を使用しない場合は、変更は不要です。
  • Suppress=1 -ジョブ設定ダイアログを表示しません。
  • Suppress submission errors=1 -実行依頼中に検出されたエラーメッセージを表示しません。
  • Pause jobs if submission fails=0 -オプションで、失敗したジョブを保持しておき管理者が再実行依頼できるようにするには、この値を1に設定します。

1.2.4.3.9 InfoPrint Select for Linuxで使用できるコマンド

一般的に、InfoPrint Select を使用すると、ユーザーは既存の Linux アプリケーションから InfoPrint Manager 宛先に印刷できますそのほかに、クライアントシステムのコマンド行からいくつかの InfoPrint コマンドを発行できます。

セキュリティーについて、およびInfoPrint Managerに対してユーザーを許可する方法については、マニュアルRICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドセキュリティーを管理するセクションに説明があります。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、すべてのユーザー) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他の InfoPrint オブジェクトの、選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。LDAP ジョブ認証が有効になっている場合は、実行依頼の前に LDAP 信任状を使用して認証する必要があります。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に対して実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、ジョブ所有者が許可されます) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザーだけが以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdaccount
指定の期間中の要約アカウンティング情報を、1 つまたは複数のサーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddisable
宛先がジョブを受け入れたり、ログが記録されたりしないようにします。
pdenable
宛先がジョブを受け入れるようにしたり、ログが記録されるようにしたりできます。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrint オブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。

注意: InfoPrintコマンドおよび属性についての詳細は、 RICOH InfoPrint Manager:Reference

1.2.4.3.9.1 宛先をフィルター操作する

両面のPostScriptジョブを印刷できる近くの宛先を見つけるには、以下を入力します。

pdls -c destination -f "destination-realization==actual
   && document-format-supported==postscript && sides-supported==2"
   -r "destination-location" \*: 

-fフラグは、PostScript形式と両面印刷をサポートする実宛先のみフィルター操作するか、一覧表示することを指定します。-rフラグは、実宛先がある場所を要求することを指定します。アスタリスクは、サーバーごとにチェックしたいことを意味します。コロンの後のブランクは、それぞれのサーバーの宛先ごとにチェックしたいことを意味します。

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

caxton: destination-location = 3rd floor E
elzevir: destination-location =
morris:  destination-location = 1st floor W  

morrisで、ジョブを印刷することを決定します。morris にジョブをルーティングする論理宛先を決定するには、次のように入力します。

pdls -c destination -f 
    "destination-associated-destinations==morris" \*:

1.2.4.3.9.2 宛先属性を照会する

morris がジョブを受け取ることができる状態かを判断するには、次のように入力します。

pdls -c destination morris

有効値および宛先の状態値は、morris がジョブを受け取ることができる状態であるかどうかを示します。

1.2.4.3.9.3 印刷ジョブを実行依頼する

morris実宛先上での両面印刷を要求するために、論理宛先londonmyjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "destination-name-requested=morris sides=2" myjob

1.2.4.3.9.4 ジョブを照会する

論理宛先londonに実行依頼したすべてのジョブをリストするには、以下を入力します。

pdq -d london
InfoPrint Managerは、以下のような情報を戻します。
ジョブID 名前 介入状態 宛先ジョブ 要求された宛先 割り当てられた宛先
13 Serv1:1104221000 印刷中 0 london caxton
14 Serv1:1104221023 保留中 8 london morris

1.2.4.3.9.5 ジョブ属性を変更する

myjob を実行依頼した後で、2 コピーが必要であり、印刷後も 1 時間はキューに保持しておきたいと決めます。london に実行依頼したジョブを照会する場合、ローカルのジョブ ID14 であり、ジョブは保留状態のために、変更可能であることが分かったら、部数を2に変更し、保持期間に1時間を追加するには、以下を入力します。

pdmod -n 2 -x “job-retention-period=1:00” 14

1.2.4.3.9.6 宛先属性を変更する

あまり大きなジョブは受け入れないようにPrinter3実宛先を制限するには、以下の操作を行います。
  1. Printer3実宛先の属性を変更する前に、その宛先を使用不可にしてください。
    pddisable Printer3
  2. Printer3に新しい最大ジョブサイズ5 MBを指定するには、以下を入力します。
    pdset -c destination -x “job-size-range-ready=0:500000” Printer3
    実宛先を再度使用可能にするには、以下を入力します。
  3. pdenable Printer3

1.2.4.3.9.7 実宛先をシャットダウンする

実宛先 caxton という名で表されるプリンターが動かなくなりました。caxtonをシャットダウンしておき、メッセージをcaxtonに関連付けるには、以下を入力します。

pdshutdown -c destination -m “Service called Tuesday at 3PM” caxton

1.2.4.3.10 Anyplace印刷でInfoPrint Select for Linuxを使用する

InfoPrint Select for Linuxを使用し、Anyplace印刷で特定のトレイ、用紙または仕上げ情報を使用する場合は、RICOH InfoPrint Manager: Common Clientsメディアで提供されているInfoPrint Manager PDFドライバーをインストールする必要があります。

InfoPrint Manager PDFドライバーをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. Linuxシステムにrootとしてログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Common Clientsメディアからインストールする場合、以下の手順に従います。
    1. DVD-ROMをドライブに挿入します。
    2. 次を入力してファイルシステムをマウントします。
      mount /dev/cdrom /media/<mount_point>
    3. 次を入力します。
      cd /media/<mount_point>/linux
    4. InfoPrint Manager PDFドライバーパッケージをインストールします。

      次を入力します。

      rpm -i ipr-base-pdf-driver.m-n.x86_64.rpm

      ここで、mおよびnはサービス更新のレベルを表します。
    5. media/cdrom ファイルシステムをアンマウントします。
    6. DVD-ROMを取り出します。
  3. システムをテストします。
  4. LinuxでInfoPrint Selectプリンターを作成するおよびInfoPrint Manager PDF ppdの指示に従って、InfoPrint Selectプリンターを追加します。

1.2.4.4 InfoPrint Select for macOSを使用する

InfoPrint Select for macOSを使用すると、macOSワークステーションから、InfoPrint Managerによって管理される宛先にジョブを実行依頼して追跡できます。InfoPrint Select for macOSを使用して、ワードプロセッサー、スプレッドシート、および他のデスクトップアプリケーションからInfoPrint Managerにジョブを実行依頼できます。アプリケーションまたはコマンド行から印刷できます。

PAM/SSO環境で非LDAP InfoPrint Selectクライアントを使用している場合、LDAP (PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、IPMユーザー関連の属性に使用されます。

InfoPrint Select for macOSでは、以下を行うことができます。

  • ジョブをサーバーに実行依頼するときに、AFPやその他のInfoPrintジョブ属性を指定する
  • ジョブを実行依頼するためのLDAP認証を使用して印刷する

1.2.4.4.1 InfoPrint Select for macOSをインストールする

InfoPrint Select client for macOS には、非 LDAP InfoPrint Select クライアントと、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントの 2 つのバージョンがあります。LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントと非LDAP InfoPrint Selectクライアントは、別のrpmパッケージに含まれています。LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントがジョブを実行依頼するには、LDAP認証が必要です。InfoPrint Selectクライアントからジョブ実行依頼を実行するには、LDAPサーバーの認証が必要です。LDAPバージョンのInfoPrint Selectクライアントをインストールしてから非LDAPバージョンに切り替える場合は、LDAPバージョンに上書きインストールします。インストーラーを使用してInfoPrint Selectクライアントの1つのバージョンをインストールすると、以前のバージョンは自動的に削除されます。

注意: macOS 10.6以降、フィルターとバックエンドはセキュリティーサンドボックス内で実行され、通常のUNIXユーザー/グループの許可を超えてフィルターまたはバックエンドで実行できることが制限されます。これらのOSでInfoPrint Selectを使用するには、ファイル/etc/cups/cups-files.confにSandboxing Relaxedを追加して、CUPSサービスを再起動します。ターミナルアプリケーションを開き、次のコマンドを実行します。
sudo launchctl stop org.cups.cupsd

プロンプトが表示されたら、現在のユーザーのパスワードを入力し、Enterキーを押して、次のコマンドを実行します。

sudo sh -c 'echo "Sandboxing Relaxed" >> /etc/cups/cups-files.conf'
sudo launchctl start org.cups.cupsd

InfoPrint Select クライアントをインストールするには、次の手順に従います。

  1. macOSシステムにrootとしてログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients ISOファイルをマウントします。
  3. インストールするInfoPrint Selectクライアントのバージョンのインストーラーパッケージを一時的な場所にコピーします。例: /tmp
  4. 非LDAP InfoPrint Selectクライアントをインストールするには、ipr-select-4.13.m-n.x86_64.pkg パッケージをダブルクリックしてインストーラーを起動します。

    LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントをインストールするには、ipr-select-ldap–4.13.m-n.x86_64.pkg パッケージをダブルクリックしてインストーラーを起動します。

    プロンプトが表示されたら、現在のユーザーのパスワードを入力し、Enterキーを押します。

    mおよび nは、サービス更新レベルを表します。

    InfoPrint Selectクライアントをサイレントモードでインストールする場合は、以下の操作を行います。

    1. コマンドターミナルを開きます。
    2. 次のコマンドを実行します。
      sudo -S installer -verbose -pkg /tmp/ipr-select-4.13.m-n.x86_64.pkg -target /
      非 LDAP InfoPrint Select クライアント
      sudo -S installer -verbose -pkg /tmp/ipr-select-ldap-4.13.m-n.x86_64.pkg -target /
      と、LDAP が使用可能な InfoPrint Select クライアントです。

      mおよび nは、サービス更新レベルを表します。

  5. インストーラーの指示にしたがって、インストールを完了します。
  6. 環境変数は、InfoPrint Selectクライアントとともにインストールして非LDAP macOSコマンドラインクライアント用に設定してください。インストールプロセスによって、環境変数を設定するための2つのシェル構成ファイルipr-cmd.cshipr-cmd.sh/etc/profile.dディレクトリーに置かれます。これらのファイルを編集して、次の値を入力します。
    PDHOST
    InfoPrintサーバーがあるホストの名前です。
    PD_SOCKET
    InfoPrint サーバーのポートの TCP/IP ソケット番号です。デフォルトソケットは 6874 です。システムのセットアップ内容が特に異なっていない場合、またはホスト上で複数の InfoPrint Manager サーバーが稼働していない場合は、6874 を使用してください。
    PDPRINTER
    使用する InfoPrint Manager サーバーのデフォルト論理宛先。コマンド行で論理宛先 (-PDestinationName フラグ) を指定しない場合、コマンドはこの値を使用します。
注意: 正しいインストールを実行するには、管理者権限を持つmacOSアカウントを使用します。
InfoPrint Select for macOSを使用するには、macOSでInfoPrint Selectプリンターを作成するに説明されている方法の1つを使用し、InfoPrint Selectプリンターを作成してください。

1.2.4.4.2 InfoPrintコマンド行クライアントとInfoPrint Select for Mac OSをアンインストールする

  1. macOSシステムにログインします。
  2. コマンドターミナルを開きます。
  3. 以下のコマンドを入力します。
    sudo /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/bin/uninstall
  4. プロンプトが表示されたら、現在のユーザーのパスワードを入力し、Enterキーを押します。
    InfoPrint コマンド行クライアントと InfoPrint Select の両方がアンインストールされます。

1.2.4.4.3 InfoPrint Select for macOSでLDAPジョブ認証を使用する

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントでは、ユーザーが初めてジョブを実行依頼するときにLDAP認証が必要です。LDAP認証のサポートを使用すると、認証されたユーザーのみが印刷し、特定のジョブを印刷したユーザーに関する情報を提供できます。LDAP認証を使用すると、InfoPrint Managerはより正確なアカウンティング情報を提供できます。

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントは、GSS認証オプションが有効になっているLDAPサーバーを使用するよう構成してください。InfoPrint Selectクライアントは、一度に1つのバージョンのみインストールできます。LDAPバージョンのInfoPrint Selectクライアントをインストールしてから非LDAPバージョンに切り替える場合は、LDAPバージョンに上書きインストールします。インストーラーを使用してInfoPrint Selectクライアントの1つのバージョンをインストールすると、以前のバージョンは自動的に削除されます。2回目以降の更新は、インストールされている現在のバージョンに適用されます。LDAP認証設定は、構成ファイルに含まれています。root権限を持っている場合に限り、その構成設定を編集できます。同じボックスから、複数のユーザーがログインして認証を受けることができます。

LDAPサーバーに正常にログインできない場合は、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントではジョブを実行依頼できません。LDAPサーバーに正常にログインした場合は、InfoPrint Managerサーバーにジョブを実行依頼できます。印刷ジョブを初めて実行依頼するときは、LDAPサーバーにログインしてください。LDAPログインセッションは、ログオフしたとき、またはLDAPサーバー管理者が設定したセッションタイムアウトが発生したときに期限切れになります。この方法では、ログインするたびにLDAP認証が必要になります。印刷ジョブを実行依頼するたびに再度ログインする必要はありません。実行依頼されたジョブにはauthenticated-login属性とLDAPユーザー名が含まれますが、これらをサーバーアカウンティングログに追加するには、サーバーまたは実宛先のadditional-accounting-log-attributes属性を使用します。接続設定を変更できます。 また、アプリケーションは構成ファイルを更新します。

LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアントは、LDAP v3に準拠しています。これは、オープンディレクトリーLDAPモデルのみサポートします。つまり、LDAPサーバーは、SSL経由の接続を確立するようクライアントに強制しません。

また、SSL経由でLDAPサーバーと接続するときに認証を受けるようクライアントに要求しません。ディレクトリーシステムを一般公開しない場合は、SSLクライアントの相互認証が使用可能です。SSLクライアント認証では、クライアントはサーバーによって検証された有効な証明書が必要です。

1.2.4.4.3.1 LDAPが使用可能なInfoPrint Select for macOSの認証方法

シンプル

シンプル認証の場合は、取得したDN形式のログイン名が、パスワードとともに暗号化されずにLDAPサーバーに送信されます。

ダイジェスト

この方法の場合は、LDAPサーバーにダイジェストプラグインと固有のユーザーデータベースのインストールが必要です。LDAPサーバーは認証信任状を内部でダイジェストプラグイン(SASLDB)に転送します。この場合、DN の検索メカニズムは発生しません。

1.2.4.4.3.2 macOSでLDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアント設定を構成する

LDAPが使用可能なInfoPrint macOSクライアントがInfoPrint Managerに認証ジョブを正しく実行依頼するためには、LDAPが使用可能なInfoPrint Selectクライアント設定を構成する必要があります。LDAP 設定ウインドウを使用すると、信任状、接続、認証、および検索の設定を構成できます。LDAPログインウィンドウで設定をクリックし、LDAP設定ウィンドウを開きます。設定ボタンは、rootアカウントを使用してログインした場合にのみ使用可能になります。

信任状
ログイン
ログイン情報には、Eメールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、一般名、Lotus Notesの正規名、ユーザーID、UID、その他のデータ情報を使用できます。ログイン情報は、特定のグローバルで固有なDNを匿名でLDAPディレクトリーで検索するために使用されます。LDAPディレクトリーの検索には、常にDN検索オプション設定が使用されます。この検索は、シンプル認証方法に対してのみ実行されます。
additional-accounting-log-attributes属性によって使用される値のリストにauthenticated-login属性を追加することで、ログイン情報を宛先のアカウンティングログに送信します。
パスワード
パスワードを入力します。
大文字/小文字
ログイン属性の大文字/小文字を指定します。大文字/小文字を区別小文字に変換、または大文字に変換のいずれかを選択できます。大文字/小文字を区別がデフォルトの値です。
資格情報の保存を無効化
ユーザーは資格情報を保存できません。LDAP設定ウィンドウからのログインとパスワードは保存されません。
注意: 資格情報を利用できる場合は、InfoPrint Select LDAPログインウィンドウにコピーされます。
LDAPサーバー
ホスト
LDAPサーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。
ポート
通信用のポート番号を入力します。デフォルトのポート番号は389です。デフォルトのSSLポート番号は636です。
認証
メソッド
簡易またはダイジェストから、認証方法を選択します。
SASLレルム
SASLレルムの名前を入力します。ダイジェストの方法を使用する場合にこのオプションを利用できます。
暗号化
LDAP サーバーの暗号化方法を入力します。TLSまたはSSLプロトコルを使用するには、開始TLS拡張子を使用または SSL暗号化を使用のオプションを選択します。
DN検索オプション

識別名(DN)検索オプションは、シンプル認証方法にのみ使用されます。

検索ベース
検索ベースエントリーは、LDAP検索を開始するディレクトリーの場所です。
検索の属性

検索の属性は、DNの検索に使用されます。DNは、InfoPrint Select LDAPサーバーへのログオンに使用されます。

例:

  • LDAPログインでイントラネットのEメールアドレス(例: john_smith@example.com)を使用してDNを識別する場合は、検索の属性をmailにしてください。DN検索オプションは必要に応じて設定可能であり、シンプル認証方法にのみ使用されます。
    • 一般名でログインを入力する場合(例: “John Smith”)は、検索の属性をcnにしてください。
    • DN 検索で使用できるその他の属性には、E メールアドレス、社員番号、バッジシリアル番号、通常の名前、Lotus Notes の正規名、ユーザー ID、UID、および DN などがあります。

カスタム構成によっては、DN 検索に固有のログイン属性が使用されます。この属性は、アカウンティングログでauthenticated-loginジョブ属性の値になります。

LDAPサーバーとの接続をテストする場合は、認証テストをクリックします。正常に接続している場合は、LDAPサーバーに正常に接続されましたという確認メッセージが表示されます。

LDAP設定が正しく構成されていない場合は、次のようなエラーメッセージが表示されます。

  • 「ユーザーログイン資格情報が無効です。お使いのログイン資格情報を確認してください。」このメッセージは、資格情報が正しくないために認証バインドが失敗したときに表示されます。
  • 「LDAPホスト、ポート、またはSSL/TLSの設定が正しくありません。ホスト、ポート、SSL/TLSの設定を確認してください。」」InfoPrint Select LDAPクライアントがLDAPサーバーに接続できないために認証バインドに失敗したときにこのメッセージが表示されます。
  • 「認証方法が無効です。システム管理者に連絡してください。」」InfoPrint Select LDAPクライアントが使用する認証方法がLDAPサーバーで認識されないときに、このメッセージが表示されます。
  • 「LDAPログインがサーバーで見つかりません。お使いの資格情報または検索オプションを確認してください。」」InfoPrint Select LDAPが検索ディレクトリーでユーザーを見つけることができないときに、このメッセージが表示されます。

LDAPサーバーが匿名認証を許可していないときは、エラーメッセージが表示されません。この場合、許可された匿名バインドがなく、入力されたログイン資格情報を使用してInfoPrint Select LDAPクライアントが直接認証を行うため、初期バインディングに失敗します。

匿名ログイン

LDAPサーバーへの匿名ログインを有効化/無効化します。

バインドDN

LDAPサーバーが匿名クエリを許可しない場合は、アカウントの識別名(DN)を入力します。

パスワード

バインドDNアカウントのパスワードです。

注意: バインドDNのログインとパスワード情報はレジストリに保存されます。パスワードは暗号化された形式で保存されています。デフォルトでは、DNの検索は、検索ベース検索の属性に基づいて、LDAPサーバーとの匿名バインディングによって実行されます。検索結果のDNは、指定パスワードと一緒に認証のために使用されます。InfoPrint Select LDAPサーバーで匿名検索が有効でない場合は、InfoPrint SelectはバインドDNとパスワードを使ったログインを試み、指定されたログインを検索します。認証に失敗した場合、エラーが発生します。正常に検索できた場合、InfoPrint Selectは、ログインに関連付けられたDNでログインを試みます。検索できなかった場合は、InfoPrint Selectは、ログインとパスワードでログインを試みます。

1.2.4.4.4 macOSでInfoPrint Selectプリンターを作成する

macOS で InfoPrint Select プリンターを作成するには、次の 2 つの方法があります。

  1. CUPS (Common Unix Printing System) Webインターフェースを使用し、プリンターを追加する:
    1. 最初に、CUPS Web インターフェースを使用可能にします。
      1. /Applications/Utilities/ フォルダーで端末を開きます。
      2. 次のコマンドを実行します。
        cupsctl WebInterface=yesb 
        注意:
        デフォルトでは、CUPS Web インターフェースは使用不可です。
    2. Web ブラウザーを開きます。
    3. CUPS Web インターフェースにアクセスするには、ブラウザーのアドレスバーに「http://localhost:631」と入力します。
    4. CUPS 管理者の信任状を入力して、[アドミニストレーション]タブで[プリンターの追加]をクリックします。
    5. その他のネットワークプリンターセクションでInfoPrint Selectを選択し、続行をクリックします。
    6. [接続]フィールドで正しい DEVICE_URI を設定して[続行]をクリックします。ここで、DEVICE_URI は次のとおりです。
      selpms://<server_hostname>[:<port>]/<destination>

      例:

      selpms://server.company.domain:6874/IP1107EX
      注意: ポートを指定しない場合は、デフォルトのポート番号は6874になります。
    7. CUPS プリンターの[名前]、[説明]、および[位置]を設定して、[続行]をクリックします。
    8. ドロップダウンリストからプリンターメーカー選択して、[続行] をクリックします。プリンターモデルを選択して[プリンターの追加]をクリックします。
    9. プリンターのデフォルトオプションを設定して、[デフォルトオプションの設定]をクリックします。
  2. /usr/sbin/lpadmin コマンドを使用してプリンターを追加します。
    1. コマンドターミナルを開きます。
    2. 次のコマンドを実行します。
      /usr/sbin/lpadmin -p <cups_printer_name> -v"<DEVICE_URI>" 
      -m <printer_model.ppd> -D <printer_description> -E

      例:

      /usr/sbin/lpadmin -p myCupsPrinter 
      -v"selpms://server.company.domain:6874/IP1107EX" 
      -m InfoPrint-Pro_1107EX.ppd -D "InfoPrint Select" -E

1.2.4.4.5 アプリケーションから印刷する

InfoPrint Selectを使用してアプリケーションから印刷するときの考慮事項は、以下のとおりです。

印刷の考慮事項
InfoPrint Selectは、各アプリケーションの印刷機能を処理するため、各プログラムからの印刷は多少異なります。通常のアプリケーションでは、プリンターにデフォルト、コピー部数、またはページ範囲以外を指定できます。

選択されたプリンター (またはデフォルトプリンター) が InfoPrint Manager Select プリンターである場合、ジョブは、InfoPrint サーバーに送信されます。

1.2.4.4.5.1 プリンターの状況を確認する

プリンターの状況を確認するには、Spotlightアイコンを選択してipmprintersを検索し、アプリケーションを開きます。InfoPrint Select プリンターによって使用されるすべての InfoPrint Manager 宛先のリストが表示されます。

InfoPrint Selectプリンターで使用されるすべてのInfoPrint Manager宛先に関する情報がInfoPrint Managerプリンターダイアログに表示されます。 この情報には、論理プリンターに割り当てられたすべてのプリンターの名前、プリンターのタイプ(論理または物理)、プリンターが使用可能/使用不可になっているか、最新状況(印刷アテンションが必要など)、問題メッセージ(オプション)、SNMP情報、バックアッププリンターなどが含まれます。デフォルトでは、問題メッセージは表示されません。問題メッセージを表示するには、表示メニュードロップダウンで問題メッセージの表示を選択します。言語によっては問題メッセージが表示されないことがあります。

注意: CUPS プリンターの構成によっては、同じ InfoPrint Manager 宛先が何度も表示されることがあります。

使用可能列と状況列に、ジョブの処理に使用できる実宛先と論理宛先の現在の状況が反映されています。プリンターにバックアッププリンターが定義されていると、そのプリンターはバックアッププリンター列にリストされます。バックアッププリンターはバックアップ実宛先です。バックアップ実宛先を追加する場合、バックアップするプリンターに管理者が backup-destinations 属性を設定できます。詳しくは、InfoPrint Manager 解説書を参照してください。

1.2.4.4.5.2 ジョブを表示する/取り消す

実行依頼したジョブを照会できます。Selectはジョブ情報を保持し、ジョブをInfoprint Managerジョブダイアログに表示します。印刷するために実行依頼した印刷ジョブの状況を確認するには、Spotlightアイコンを選択してipmjobsを検索し、アプリケーションを開きます。ジョブのリストが表示されます。特定のプリンターに実行依頼されたジョブだけを表示する場合は、表示メニューバープルダウンでプリンター選択を選択して、プリンターを選択します。

印刷のために実行依頼したすべてのジョブのリストが[Infoprint Manager ジョブ]ダイアログに表示されます。最後に実行依頼したジョブがリストの先頭に表示されます。リストには、ジョブ名、実行依頼日時、グローバルID、ページ数、ジョブの発信元、LDAPユーザーなどがジョブごとに示されます。

デフォルトでは、実行依頼したジョブのみがリストされます。すべてのジョブをリストする場合は、表示メニューバードロップダウンでユーザージョブすべてを表示を選択します。

特定のジョブのプロパティーも確認できます。ジョブをクリックして選択し、ジョブメニューバーのドロップダウンリストからジョブプロパティーを選択するか、ジョブプロパティーツールバーボタンをクリックします。選択したジョブに関する情報が、ダイアログの6つのタブに表示されます。ジョブプロパティーダイアログに表示されるフィールドは編集できません。

1.2.4.4.5.3 ジョブプロパティーダイアログ

ツールバーにあるプロパティーをクリックするか、ジョブメニューバーのドロップダウンリストからプロパティーを選択すると、ジョブプロパティーダイアログが開きます。このダイアログにあるのタブを選択することで、選択したジョブに関する情報を表示できます。このダイアログに表示されるフィールドは編集できません。

要約

[要約]ページには、印刷ジョブの全体的なジョブ設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

ジョブ名
ジョブの名前を示します。ジョブ名はジョブ設定ダイアログで割り振られます。
状態
ジョブの状態を示します。次のジョブの状態が使用されます。
キャンセル済み ジョブはキャンセルされました。
保留 ジョブはキュー内で保留されています。
一時停止 ジョブは一時停止されました。
保留中 ジョブは印刷されるのをキュー内で待機しています。
プリプロセス ジョブが作成されています。
処理中 ジョブが物理プリンターで印刷されるようにスケジュールされています。
保持 ジョブはすでに印刷されたか、キューから削除されていて、保持期間がゼロ以外になっています。
終了中 ジョブはキャンセルされ、終了しようとしています。
不明 状態が不明です。
ジョブの状態の理由
ジョブの状態が保留、終了中、または保持になっている理由を示します。このフィールドが空白の場合、ジョブの状態はこれらのいずれでもないことになります。
キュー内の位置
このジョブの前にキューに入っているジョブの数を示します。
ページ数
ジョブ内のページの数を示します。
発信元
発信元名がjob-originator属性に指定された場合は、その発信元名を表示します。この名前は、ジョブで印刷されたスタートシートに表示される場合があります。属性が指定されなかった場合は、このフィールドは空白になります。
認証済みのログイン
ジョブがLDAP認証済みの場合は、LDAPユーザーIDを指定します。
処理中

[処理]ページには、印刷ジョブを処理するための値が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

部数
印刷するために選択されたジョブ部数を示します。
保持期間
ジョブが完了してから廃棄されるまでに保持される期間を時間と分で表示します。ジョブが完了してからこの制限時間が経過するまで、または廃棄日時の制限日時になるまで、ジョブは保持されます。
進行状態

[進行状態]ページには、印刷ジョブの進行状態に関する情報が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

実行依頼時間
ジョブがキューに追加された時刻を示します。
実行依頼完了
ジョブ内の文書に関する情報がクライアントからサーバーに受信されたかどうかを示します。この値はtrueまたはfalseです。
印刷開始時刻
ジョブがプリンターに送信された時刻を示します。
処理時間
ジョブがプリンターに留まっている時間(時間と分)を示します。印刷が完了すると、このフィールドには、ジョブの印刷に使用された合計時間が表示されます。
完了した部数
印刷が完了した部数を示します。この値が空白の場合は、ジョブの印刷が開始されていないか、Selectがこの情報を取得できない可能性があります。
完了時刻
ジョブの印刷が完了した時刻を示します。
変更時刻
ジョブが最後に変更された日時を示します。これは、ジョブを実行依頼した後に、管理者がジョブにアクションを実行したことを示します。
最終変更者の名前
ジョブを最近変更したユーザーまたはアプリケーションの名前を示します。ユーザーがジョブを実行依頼または変更した場合は、この値はそのユーザーのログインIDとなります。
スケジューリング

[スケジューリング]ページには、印刷ジョブスケジューリングの設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

この後に印刷
プリンターに実行依頼されたジョブがスケジュールされ始める日付または時刻を示します。
廃棄日時
プリンターに実行依頼されたジョブが、印刷済みかどうかに関係なく、削除される日付または時刻を示します。
ジョブバッチ
job-batch属性の値が指定された場合にその値を示します。
優先順位
ジョブのスケジューリング優先順位を示します。印刷ジョブには1~100の優先順位(100が最高の優先順位)を設定できます。一般ユーザーが設定できる優先順位は50までで、管理者は優先順位を100まで設定できます。
状況

[状態]ページには、印刷ジョブの状態に関する情報が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

割り当てられているキュー
ジョブが入っているキューの名前を示します。このフィールドが空白の場合は、ジョブの状態が保持またはタイムアウトになっているため、現在、ジョブはキューに入っていません。
使用されているプリンター
ジョブの印刷に使用される物理プリンターのリストが表示されます。
前のジョブの状態
ジョブの前の状態を示します。
所有者
job-owner属性の値を示します。ジョブの実行依頼時にこの属性の値を指定しなかった場合は、このフィールドには、ジョブを実行依頼したユーザーのユーザーIDと、Selectによって決定されるアドレスが表示されます。
デフォルトジョブ
ジョブの属性や値を制御するためにジョブとともにinitial-value-job属性を指定した場合は、このフィールドには、その属性に指定した値が表示されます。
プリンターのデフォルトジョブ
ジョブにデフォルトジョブ属性値を与えるために論理プリンターが指定した初期値ジョブの名前を示します。初期値ジョブを指定しない、または指定した初期値ジョブに属性の値が含まれていない場合は、Selectはプリンター初期値ジョブからの属性値を使用します。そのような値がない場合は、Selectはシステムデフォルトを使用します。
文書の要約

[文書の要約]ページには、印刷ジョブの文書設定が表示されます。以下に表示される値は編集できません。

文書形式
文書の形式を示します。
面数
印刷ジョブの面数の設定を示します。可能な値は1、2、またはサーバーデフォルトです。
片面/両面
ジョブの出力イメージがプリンターによってメディア上にどのように配置されるのかを示します。値には片面、両面、サーバーのデフォルトが使用されます。
方向
出力メディアにジョブ内容を配置する方法をを示します。次の値が使用されます。
デフォルト data_streamとSelectのデフォルト値によって方向が決定されます。
縦長 ジョブは、回転を加えられることなく印刷されます。
横長 ジョブは、印刷時に90度回転されます。
縦長(逆方向) ジョブは、印刷時に180度回転されます。
横長(逆方向) ジョブは、印刷時に270度回転されます。
デフォルトメディア
他の方法でメディアが指定されていない場合にジョブ内の文書が印刷されるメディアを示します。このメディアは、文書内容、他のジョブ属性、またはプリンター属性で指定できます。
その他のオプション
フラグとパラメーターをプリンターに直接渡す属性を指定した場合は、指定した情報がこのフィールドに表示されます。
プリンターのデフォルト文書
ジョブにデフォルト文書属性値を与えるために論理プリンターが指定した初期値文書の名前を示します。ジョブの実行依頼時に属性値が指定されなかったか、ジョブ内の印刷ファイル文書が指定した初期値文書によって属性値が与えられなかった場合にこの初期値文書のデフォルト属性値が使用されます。

1.2.4.4.5.4 ジョブ設定ダイアログを使用する

ジョブ設定ダイアログを使用すると、印刷ジョブに関連する複数の設定を変更できます。ジョブ設定ダイアログで行った変更は、現行ジョブにのみ影響します。ジョブ設定ダイアログは、デフォルトでは使用不可になっています。[ジョブ設定]ダイアログをアクティブにするには、 /opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/binに移動してSpotlightでactivateipmjobsettingsスクリプトを実行します。このダイアログに関連するタブ/ページを以下に示します。
[一般属性]ページ
このページは、ジョブ名を選択したり、ジョブ所有者の名前やアドレスを表示したりする場合に使用します。次の値を設定できます。
ジョブ名
実行依頼するジョブの名前を示します。デフォルトでは、ジョブの実行依頼に使用されるアプリケーションがジョブ名を指定します。ジョブに別の名前を指定するには、新しい名前をフィールドに入力します。Selectの構成によっては、この名前がジョブのスタートシートに印刷される場合があります。
所有者
ジョブ送信者のユーザー名とアドレスを示します。このフィールドは変更できません。

機密ジョブを実行依頼するには、機密ジョブにチェックを付けます。機密ジョブにチェックを付けた場合は、ジョブビューアーで文書を表示できません。

このページでこのダイアログを再び表示しないにチェックをつけてこのダイアログを使用不可にできます。これにチェックを付けると、このダイアログは印刷ジョブを送信するときに表示されません。ジョブ設定ダイアログは、デフォルトでは使用不可になっています。このダイアログを有効にする場合は、/opt/Ricoh/InfoPrint-Manager/binに移動してSpotlightでactivateipmjobsettingsスクリプトを実行します。

スケジューリング属性
このページは、印刷ジョブの印刷日時を制御する場合に使用できます。次の値を設定できます。
この後に印刷
プリンターに実行依頼されたジョブがスケジュールされ始める日付、時刻、または時刻の一部を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. この後に印刷にチェックを付けます。
  2. 変更する単位(年、月、日、時間、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  3. +ボタンと-ボタンを使用し、この後に印刷を希望の時刻に調整します。
廃棄日時
プリンターに実行依頼されたジョブが、印刷済みかどうかに関係なく、削除される日付、時刻、または時刻の一部を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. 廃棄日時にチェックを付けます。
  2. 変更する単位(年、月、日、時間、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  3. +ボタンと-ボタンを使用し、廃棄日時を希望の時刻に調整します。
保持期間
ジョブが削除されるまでにサーバーに保持される期間を設定します。希望の日時を入力するには、以下を実行します。
  1. 変更する単位(時間、10分、分)を右にある変更ドロップダウンメニューで選択します。
  2. +ボタンと-ボタンを使用し、希望の保持期間を調整します。
優先順位
希望の優先順位の値をフィールドに入力します。ジョブのスケジューリング優先順位を表す数字が優先順位フィールドに表示されます。印刷ジョブには1~100の優先順位(100が最高の優先順位)を設定できます。一般ユーザーが設定できる優先順位は50までで、管理者は優先順位を100まで設定できます。
保留
保留チェックボックスにチェックマークを付けると、印刷ジョブはサーバーで保留され、job-hold属性がTrueまたはYesに設定されます。
メッセージページ
このページは、印刷オペレーター用のジョブコメントまたはメッセージを作成する場合に使用できます。次の値を設定できます。
ジョブコメント
このフィールドは、印刷ジョブに関するコメントを記録する場合に使用します。
オペレーターへのメッセージ
このフィールドは、Selectによってジョブがキューに追加されるときにオペレーターに送信されるメッセージを組み込む場合に使用します。ジョブに必要な特殊処理について説明する情報を組み込むことをお勧めします。
[その他の属性]ページ
このページでは、印刷ジョブの追加ジョブおよび文書属性を選択します。属性は、拡張印刷と実動印刷に使用され、プリンターに実行依頼されたジョブの印刷方法と印刷時間を指定します。
属性ファイル
追加ジョブを含むファイルの名前を入力し、印刷ジョブの属性を指定します。[参照...]をクリックすると[開く]ダイアログが表示され、属性ファイルを検索できます。独自にカスタマイズした属性セットを作成するときのガイドとして、いずれかのサンプル属性ファイルを使用できます。
属性
このフィールドには、形式attribute = value(例job-priority = 25)で追加属性とその値を入力できます。
プリンターオプション
このフィールドを使用し、直接フラグとオプションをプリンターに渡します。Selectは、与えられた情報をプリンターのprinter-command属性に追加します。プリンターがBSD装置サポートシステムで制御されている場合は、Selectは、与えられた情報をプリンターのprinter-command属性に追加します。
チェックボックス
ジョブ実行依頼エラーメッセージを表示しない:不在操作ができるようにジョブ実行依頼エラーメッセージを非表示にするには、これにチェックを付けます。

実行依頼に失敗したときにジョブを再スプール:失敗したジョブ実行依頼を自動的に再スプールするには、これにチェックを付けます。再スプールされたジョブは、保留状態で印刷キューに入れられます。

サンプル属性ファイル
printer-models-requested    = InfoPrint4000
printer-locations-requested = 'Building 025'
job-priority                = 25
job-retention-period        = 01:30
    注意:
  1. 特定の情報と構文規則については、InfoPrint属性を指定する前にRICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  2. InfoPrint Manager Selectクライアントのその他タブには、構文検査機能がありません。 属性ファイルに指定された属性、または個別の属性として指定された属性の形式が正しいことを確認します。構文エラーがあった場合は、コマンド行から発信するコマンドの構文エラーに対して表示されるメッセージと同じものを受け取ります。
  3. 別の場所から別の値を指定して同じInfoPrint属性を指定した場合は、InfoPrint Managerはジョブで送信する値を以下の優先順位で判断します。
    1. その他タブの属性フィールドに指定された値
    2. その他タブの属性ファイルフィールドに指定された値
    3. 一般スケジューリング、またはメッセージタブのいずれかに指定された値

1.2.4.4.6 InfoPrint Select通知を操作する

デフォルトでは、InfoPrint Selectを使用してジョブを実行依頼すると、そのジョブとともに通知プロファイルが送信されます。InfoPrint Selectを使用して印刷ジョブを実行依頼するときにInfoPrint Manager Messageウィンドウが稼動している場合は、通知が要求されます。InfoPrint Manager Message ウインドウが動作していない場合は、通知は要求されません。

SMTPによって通知が送信されるポートを変更するには、設定メニューで通知ポートを構成するを選択します。InfoPrint Managerメッセージポートダイアログが表示されます。通知ポートフィールドに、SMTPで通知に使用する新規ポートの番号を入力します。デフォルトは 5157 です。

InfoPrint Manager Message ウインドウをオープンするには、Spotlightアイコンを選択して ipmnotification を検索し、アプリケーションをオープンします。

InfoPrint Manager Message ウインドウをオフにするには、ウインドウの右上隅にある X をクリックし、警告メッセージでOKをクリックします。

1.2.4.4.7 構成ファイル

InfoPrint Manager Select for macOSはユーザーIDごとに構成ファイルを作成して、そのユーザーの設定を保管します。このファイルは、各ユーザーが初めてSelectを起動したときに生成されます。ファイルは、ホームフォルダーのopt/Ricoh/InfoPrint-Manager/config/<user>_select.confに保存されます。
構成ファイル
[User Preferences]
Notification Port=5157
Use default .att file=1
Default .att file=
[IPM Printers]
Show problem messages=0
[Submission Window]
Suppress=1
[Job Recovery]
Pause jobs if submission fails=0
Suppress submission errors=1 
主な設定は、以下のとおりです。
  • Notification Port=5157 -通知を使用する場合は、この値を固有のポート番号に設定してください。Select通知を使用しない場合は、変更は不要です。
  • Suppress=1 -ジョブ設定ダイアログを表示しません。
  • Suppress submission errors=1 -実行依頼中に検出されたエラーメッセージを表示しません。
  • Pause jobs if submission fails=0 -オプションで、失敗したジョブを保持しておき管理者が再実行依頼できるようにするには、この値を1に設定します。

1.2.4.4.8 InfoPrint Select for macOSで使用できるコマンド

一般的に、 InfoPrint Select を使用すると、ユーザーは既存の macOS アプリケーションから InfoPrint Manager 宛先に印刷できます。そのほかに、クライアントシステムのコマンド行からいくつかの InfoPrint コマンドを発行できます。

セキュリティーについて、およびInfoPrint Managerに対してユーザーを許可する方法については、資料RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドセキュリティーを管理するセクションに説明があります。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、すべてのユーザー) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他の InfoPrint オブジェクトの、選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。LDAP ジョブ認証が有効になっている場合は、実行依頼の前に LDAP 信任状を使用して認証する必要があります。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に対して実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザー (通常、ジョブ所有者が許可されます) は、以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Manager により、許可ユーザーだけが以下の InfoPrint コマンドを使用できます。

pdaccount
指定の期間中の要約アカウンティング情報を、1 つまたは複数のサーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddisable
宛先がジョブを受け入れたり、ログが記録されたりしないようにします。
pdenable
宛先がジョブを受け入れるようにしたり、ログが記録されるようにしたりできます。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrint オブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。

注意: InfoPrintコマンドおよび属性についての詳細は、 RICOH InfoPrint Manager:Reference

1.2.4.4.8.1 宛先をフィルター操作する

両面のPostScriptジョブを印刷できる近くの宛先を見つけるには、以下を入力します。

pdls -c destination -f "destination-realization==actual
   && document-format-supported==postscript && sides-supported==2"
   -r "destination-location" \*: 

-fフラグは、PostScript形式と両面印刷をサポートする実宛先のみフィルター操作するか、一覧表示することを指定します。-rフラグは、実宛先がある場所を要求することを指定します。アスタリスクは、サーバーごとにチェックしたいことを意味します。コロンの後のブランクは、それぞれのサーバーの宛先ごとに確認することを意味します。バックスラッシュは、シェルがアスタリスクを特殊文字として解釈しないようにしています。

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

caxton:  destination-location = 3rd floor E
elzevir: destination-location =
morris:  destination-location = 1st floor W  

morrisで、ジョブを印刷することを決定します。morris にジョブをルーティングする論理宛先を決定するには、次のように入力します。

pdls -c destination -f "destination-associated-destinations==morris" \*:

1.2.4.4.8.2 サーバー状況を照会する

InfoPrintサーバーの状況を照会するには、以下を入力します。

pdls -c server

1.2.4.4.8.3 装置状況を照会する

ホスト名が pauper である、InfoPrint サーバー上のすべてのプリンターの状況を照会するには、次を入力します。

pdls -c printer pauper

1.2.4.4.8.4 印刷ジョブを照会する

morris実宛先上での両面印刷を要求するために、論理宛先londonmyjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "destination-name-requested=morris sides=2" myjob

1.2.4.4.8.5 印刷ジョブを実行依頼する

printer1 実宛先上での片面印刷を要求するために、論理宛先 bostonnewjob ファイルを実行依頼するには、次のように入力します。

pdpr -d boston -x "destination-name-requested=printer1 sides=1" newjob

1.2.4.4.8.6 ジョブを照会する

サーバーnewyork上の論理宛先ld1に関連付けられたジョブをリスト化し、詳細情報を表示して(-r verbose)、ジョブ実行依頼者(-F)などの特定の基準に関するフィルター操作を行わない場合は、以下を入力します。

pdq -p newyork:ld1 -r verbose -F

1.2.4.4.8.7 ジョブ名を変更する

ジョブを照会する」にリストされたいずれかのジョブの job name 属性を変更するには、次を入力します。

pdmod -x "job-name=NewJobName" newyork:job_ID

1.2.4.4.8.8 ジョブを削除する

ジョブを照会する」にリストされたいずれかのジョブを除去するには、次を入力します。

pdrm newyork:job_ID

1.2.4.4.9 Anyplace印刷でInfoPrint Select for MacOSを使用する

InfoPrint Select for MacOSを使用し、Anyplace印刷で特定のトレイ、用紙または仕上げ情報を使用する場合は、RICOH InfoPrint Manager: Common Clientsメディアで提供されているInfoPrint Manager PDFドライバーをインストールする必要があります。

InfoPrint Manager PDFドライバーをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. Macintoshシステムにログインします。
  2. インストールメディアからInfoPrint Manager PDFドライバーをローカルシステムにコピーします。
  3. インストーラーの指示にしたがって、インストールを完了します。
  4. macOSでInfoPrint Selectプリンターを作成するおよびInfoPrint Manager PDF ppdの指示に従って、InfoPrint Selectプリンターを追加します。

1.2.4.5 Windows ゲートウェイプリンター

Windows ゲートウェイプリンターは、InfoPrint Managerサーバーシステムに作成するWindows共用プリンターです。このプリンターを使用すると、ネットワークのどこにいるユーザーでも InfoPrint Manager を使用して印刷ジョブを実行依頼できます。ユーザーがデスクトップにコンピューターにWindows ゲートウェイプリンター を追加するを追加するには、Windows ゲートウェイプリンターの指示に従ってください。マネージメントコンソールを使用し、Windows ゲートウェイプリンターの作成と管理を行います。マネージメントコンソールのヘルプには、指示が記載されています。

注意: InfoPrint Managerをアンインストールすると、すべてのWindowsゲートウェイプリンターが削除されます。したがって、アンインストール後は、ユーザーにデスクトップから手作業で Windows ゲートウェイプリンターを削除してもらう必要があります。

1.2.4.5.1 コンピューターにWindows ゲートウェイプリンターを追加する

Windows ゲートウェイプリンターをワークステーションに追加するには、以下のステップに従うようにユーザーに指示します。
  1. Windows ゲートウェイプリンターの共用名を手元に用意します。
  2. ネットワークプリンターをデスクトップに追加する場合には標準の手順に従います。この手順は、使用するオペレーティングシステムによって異なります。たとえば、Windows システムでは、プリンターの追加ウィザードを使用して、ネットワークプリントサーバーが管理するプリンターを作成できます。接続するプリンターの名前の確認画面が表示されたときは、Windows ゲートウェイプリンターの共用名を入力します。
  3. Windows ゲートウェイプリンターへの接続が作成されると、他のプリンターと同様に印刷できます。
    注意:
  1. この手順では、Windows ゲートウェイプリンターサーバーシステムでInfoPrint Managerをすでに作成してあると想定しています。
  2. InfoPrint Managerサーバーがアンインストールされたときは、サーバーに存在していたWindows ゲートウェイプリンターが削除されます。ただし、コンピューターに追加されていたWindows ゲートウェイプリンターへの接続は、残ります。 プリンターのウィンドウに表示され、アプリケーションから印刷を試みることができます。Windows ゲートウェイプリンターサーバーのInfoPrint Managerは存在しないため、印刷ジョブは失敗します。Windows ゲートウェイプリンターのいずれかの印刷を試みると、アプリケーション依存のメッセージが表示されますが、問題は識別できません。この問題を解決するには、印刷システム管理者が新しいWindows ゲートウェイプリンターを作成した後に、デスクトップから削除して新規に作成してください。

1.2.4.6 IPP ゲートウェイプリンター

InfoPrint Managerには、IPP (Internet Printing Protocol)ゲートウェイが含まれています。IPPゲートウェイを使用すると、IPPクライアントソフトウェアがインストールされているユーザーは、ネットワークの任意の場所でIPP対応でないプリンターにもInfoPrint Managerを使用して印刷ジョブを実行依頼できます。ユーザーがデスクトップにプリンターを追加するためには、IPP クライアントに付属の指示に従う必要があります。マネージメントコンソールを使用してIPPゲートウェイを使用可能にします。

Internet Printing Protocol (IPP) ゲートウェイプリンターは、IPP クライアントソフトウェアを使用してクライアントワークステーションに作成するプリンターです。ユーザーがプリンターに印刷ジョブを実行依頼すると、InfoPrint Manager IPPゲートウェイ経由でInfoPrintに送信されます。次に、IPPゲートウェイではInfoPrintプリンター(IPP非対応を含む)にジョブを送信可能になります。

1.2.4.6.1 ワークステーションにIPPゲートウェイプリンターを追加する

以下のステップを実行するようにエンドユーザーに指示し、IPPゲートウェイを使用するプリンターをデスクトップに追加します。この手順では、コンピューター上にIPPクライアントソフトウェアがインストールされていることを前提としています。IPPクライアントソフトウェアがインストールされていない場合は、Printer Working Group(IPPの開発を主導する機関)が、該当するクライアントを検索できるIPPクライアントソフトウェアのリストを次の場所で提供しています。http://www.pwg.org/ipp/
  1. 印刷先のプリンターのアドレスを手元に用意します。
  2. IPPクライアントソフトウェアから提供される説明に従って、プリンターをデスクトップに追加します。

プリンターをデスクトップに追加した後では、他のプリンターで印刷するのと同様にプリンターで印刷できます。

1.2.4.7 InfoPrint Manager AIXクライアントを使用する

InfoPrintManager AIXクライアントは、InfoPrint Manager for AIXBase Serverを使用し、すべてのInfoPrint Manager AIXサーバー上にインストールされます。InfoPrint Manager for AIXサーバーをすでにインストールしてあるシステムには、InfoPrint Manager AIXクライアントをインストールしないでください。InfoPrint Manager for AIXがないAIXサーバーにInfoPrint AIXクライアントをインストールするには、InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)またはInfoPrint Manager for AIXベースサーバーDVD-ROM(LCD4-5654)を使用できます。このクライアントを使用し、InfoPrint Manager for AIXまたはWindowsサーバーにコマンドを送信できます。InfoPrintAIXクライアントは、サイズが2 GBを超えるファイルをサポートします。

InfoPrint AIXクライアントを使用すると、AIXコマンド行にInfoPrintコマンドを入力できます。enqlplprqprtコマンドも入力できます。グラフィカルユーザーインターフェースはありません。

重要: PAM/SSO環境でAIXクライアントを使用している場合、LDAP(PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、InfoPrint Managerユーザー関連の属性に使用されます。
注意: InfoPrint AIXクライアントのインストール方法に関する最新情報については、InfoPrint Manager for AIXまたはInfoPrint Manager for Windowsにあるインストール手順を参照してください。両方とも次のサイトで確認できます。https://help.ricohsoftware.com/swinfocenterRICOHソフトウェア情報センター

1.2.4.7.1 InfoPrint Manager AIXクライアントをインストールする

重要: InfoPrint Manager AIXクライアントとInfoPrint Managerサーバーは、次の言語で使用できます。
  • 英語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • 日本語
  • スペイン語
AIX クライアントをユーザーの言語で実行中の InfoPrint Manager サーバーと関連付けてください。

このサーバーをインストールしていない AIX システム上に InfoPrint Manager AIX クライアントをインストールするには、次のようにします。

  1. AIXにrootとしてログインします。
  2. InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)をドライブに挿入します。
  3. このAIXシステムに初めてソフトウェアをインストールする場合は、/cdromファイルシステムを作成します。
    1. System Management Interface Tool (SMIT) を開始します。
      • AIX windowsバージョンのSMITを起動するには、以下のコマンドを入力します。
        smit cdrfs
      • ASCIIバージョンのSMITを起動するには、以下のコマンドを入力します。
        smitty cdrfs
      DVDROM File Systemsパネルが表示されます。
      SMIT DVDROM File Systemsパネル
                          DVDROM File Systems
      Move cursor to desired item and press Enter.
        Add a DVDROM File System
        Change / Show Characteristics of a DVDROM File System
        Remove a DVDROM File System
      1=Help           F2=Refresh       F3=Cancel         F8=Image
      F9=Shell         F10=Exit         Enter=Do
    2. Add a DVDROM File Systemを選択します。
      SMIT Add a DVDROM File Systemパネル
                              Add a DVDROM File System
      Type or select values in entry fields.
      Press Enter AFTER making all desired changes.
                                                      ^Entry Fields|
      * DEVICE Name                                                    +
      * MOUNT Point                                ^|
        Mount AUTOMATICALLY at system restart?      no                 +
      1=Help           F2=Refresh         F3=Cancel           F4=List
      F5=Reset         F6=Command         F7=Edit             F8=Image
      F9=Shell         F10=Exit           Enter=Do
    3. DEVICE nameフィールドに、使用しているDVD-ROMドライブの名前を入力します。
    4. MOUNT POINTフィールドに、次を入力します。/cdrom
    5. AIXとWindowsバージョンの場合はOKをクリックし、ASCIIバージョンの場合はEnterを押します。
    6. AIXとWindowsバージョンの場合はCancelをクリックし、ASCIIバージョンの場合はF10を押して、SMITを終了します。
  4. DVD-ROMをマウントするには、以下を入力します。
    mount /cdrom
  5. 以下のコマンドを入力し、AIXクライアントをインストールします。
    /cdrom/setup -c  -n ServerName
       -p PortNumber -P DestinationName -L locale
    ServerName
    通信するInfoPrint Managerサーバー(PDHOST)が実行しているホストの名前です。
    PortNumber
    InfoPrint Managerサーバーのポート番号です。 通常は、6874 (PD_SOCKET)です。使用している言語で稼働しているポート番号を選択してください。
    DestinationName
    AIXクライアントがジョブを実行依頼するデフォルトの論理宛先です。-PDestinationNameフラグはオプションです。
    locale
    AIX クライアントのロケールです。デフォルトは、en_US (米国英語)です。-Llocaleフラグはオプションです。
  6. コマンドが処理を完了したら、AIXサーバーをシャットダウンして再起動し、すべての変更を有効にしてください。

1.2.4.7.2 InfoPrint AIXクライアントから使用できるコマンド

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、すべてのユーザー)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他のInfoPrintオブジェクトに選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、ジョブ所有者)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザーのみが以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdaccount
指定期間中の要約アカウンティング情報を、サーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。
pddisable
宛先がジョブの受信やログの記録をできないようにします。
pdenable
宛先がジョブの受信やログの記録をできるようにします。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrintオブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。

注意: InfoPrintコマンドと属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceまたはマニュアルページを参照してください。コマンドのマニュアルページは、コマンドと同じ名前です。

1.2.4.7.3 InfoPrint AIXクライアントを使用する例

RICOH InfoPrint Manager:Referenceと、コマンドのマニュアルページに、InfoPrintAIXクライアントから実行できる各コマンドの例がいくつか示されています。ここには、一部の共通タスクを実行するためのコマンド使用例が記載されています。

1.2.4.7.3.1 宛先をフィルター操作する

両面のPostScriptジョブを印刷できる近くの宛先を見つけるには、以下を入力します。

pdls -c destination -f "destination-realization==actual
   && document-format-supported==postscript && sides-supported==2"
   -r "destination-location" \*: 

-fフラグは、PostScript形式と両面印刷をサポートする実宛先のみフィルター操作するか、一覧表示することを指定します。-rフラグは、実宛先がある場所を要求することを指定します。アスタリスクは、サーバーごとにチェックしたいことを意味します。コロンの後のブランクは、それぞれのサーバーの宛先ごとに確認することを意味します。バックスラッシュは、シェルがアスタリスクを特殊文字として解釈しないようにしています。

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

caxton: destination-location = 3rd floor E
elzevir: destination-location =
morris:  destination-location = 1st floor W  

morrisで、ジョブを印刷することを決定します。morris にジョブをルーティングする論理宛先を決定するには、次のように入力します。

pdls -c destination -f 
    "destination-associated-destinations==morris" \*:

1.2.4.7.3.2 宛先属性を照会する

morris がジョブを受け取ることができる状態かを判断するには、次のように入力します。

pdls -c destination -r "destination-state" morris

1.2.4.7.3.3 印刷ジョブを実行依頼する

morris実宛先上での両面印刷を要求するために、論理宛先londonmyjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "destination-name-requested=morris sides=2" myjob

1.2.4.7.3.4 ジョブを照会する

論理宛先londonに実行依頼したすべてのジョブを照会するには、以下を入力します。

pdq -d london

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

                                     Intervening Dest. Dest.
Job ID               Name   State    Jobs        Req.  Assigned
--- ---------------- ------ -------- ----------- ------  --------
13  Serv1:1104221000 report printing 0           london  caxton
14  Serv1:1104221023 myjob  pending  8           london  morris    

1.2.4.7.3.5 ジョブ属性を変更する

myjob を実行依頼した後で、2 コピーが必要であり、印刷後も 1 時間はキューに保持しておきたいと決めます。london に実行依頼したジョブを照会する場合、ローカルのジョブ ID が 14 であり、ジョブは保留状態のために、まだ変更可能であることが分かったら、以下を入力します:

pdmod -n 2 -x "job-retention-period=1:00" 14

1.2.4.7.3.6 宛先属性を変更する

あまり大きなジョブは受け入れないようにPrinter3実宛先を制限するには、以下の操作を行います。
  1. 宛先属性を変更する前に、その宛先を使用不可にする必要があります。以下を入力します。
    pddisable Printer3
  2. 新しいジョブの最大サイズ5 MBを指定するには、以下を入力します。
    pdset -c destination -x "job-size-range-ready=0:5000000" Printer3
  3. pdenable Printer3

1.2.4.7.3.7 実宛先をシャットダウンする

実宛先 caxton という名で表されるプリンターが動かなくなりました。caxtonをシャットダウンしておき、メッセージをcaxtonに関連付けるには、以下を入力します。

pdshutdown -c destination -m "Service called Tuesday at 3PM" caxton

1.2.4.8 InfoPrint Manager Linuxクライアントを使用する

InfoPrint Manager Linuxクライアントでは、Intelベースのマシン上のLinuxのユーザーがTCP/IP接続ネットワーク経由でInfoPrint Manager for AIXまたはInfoPrint Manager for WindowsサーバーにInfoPrintコマンドを発行できます。UNIX コマンド行またはシェルスクリプトを使用して、各種コマンドを InfoPrint サーバーに発行できます。Linux クライアントは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートします。

1.2.4.8.1 InfoPrint Manager Linuxクライアントをインストールする

InfoPrint Manager のLinux コマンド行クライアントをインストールする前に、システムに次の前提条件がインストールされていることを確認してください。

  • libc.so.6
  • libc.so.6 (GLIBC_2.0)
  • libc.so.6 (GLIBC_2.1)
  • libc.so.6 (GLIBC_2.1.3)
  • libc.so.6 (GLIBC_2.2)
  • libgcc_s.so.1
  • libgcc_s.so.1 (GCC_3.0)
  • libm.so.6
  • libstdc++.so.6
  • libstdc++.so.6 (CXXABI_1.2)
  • libstdc++.so.6 (GLIBCPP_3.2)

InfoPrint Manager: Linuxクライアントをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. Linuxシステムにrootとしてログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM (LCD4-5642) からインストールするには、以下の操作を行います。
    1. DVD-ROMをドライブに挿入します。
    2. 以下を入力してファイルシステムをマウントします。
      mount /dev/cdrom /media/<mount_point>
    3. cd /media/cdrom/linux
    4. Linuxコマンド行クライアントパッケージをインストールします。

      以下を入力します。

      rpm -i ipr-cmd-4.13.m-n.x86_64.rpm

      ここで、mおよびnはサービス更新のレベルを表します。
    5. InfoPrint Managerをアップグレードしている場合:Linuxコマンドラインクライアントをアップグレードする場合は、以下を入力してください。
      rpm -U ipr-cmd-4.13.m-n.x86_64.rpm
      ここで、mおよびnは、サービス更新のレベルを表します。
      重要: アップグレードが完了したら、ログオフしてから再度ログインしてください。
    6. media/cdrom ファイルシステムをアンマウントします。
    7. DVD-ROMを取り出します。
  3. Webからインストールする場合は、以下を行います。
    1. Linuxコマンド行クライアントパッケージをダウンロードします。
    2. Linuxコマンド行クライアントパッケージをインストールします。

      以下を入力します。

      rpm -i ipr-cmd-4.13.m-n.x86_64.rpm

      ここで、mおよびnはサービス更新のレベルを表します。
  4. InfoPrint Manager: Linuxコマンド行クライアントが機能するには、以下の環境変数を設定してください。インストールプロセスによって、環境変数を設定するための2つのシェル構成ファイルipr-cmd.cshipr-cmd.sh/etc/profile.dディレクトリーに置かれます。これらのファイルを編集して、次の値を入力します。
    PDHOST
    InfoPrint Managerサーバーがあるホストの名前です。
    PD_SOCKET
    InfoPrint Manager サーバーのポートの TCP/IP ソケット番号です。デフォルトソケットは 6874 です。システムのセットアップ内容が特に異なっていない場合、またはホスト上で複数の InfoPrint Manager サーバーが稼働していない場合は、6874 を使用してください。
    PDPRINTER (オプション)
    使用する InfoPrint Manager サーバーのデフォルト論理宛先。コマンド行で論理宛先を指定しない場合、コマンドはこの値を使用します。
    注意: ユーザーはカスタム設定を使用して上記の設定を上書きできます。
  5. システムをテストします。
    1. ログオフしてから再度ログオンすると変更が有効になります。
    2. -hフラグを付けてコマンドの1つを実行し、そのコマンドの構文を表示してインストールを検証します。

      例:

      pdls -h

1.2.4.8.2 InfoPrint Manager Linuxクライアントをアンインストールする

  1. root としてログインします。
  2. Linuxコマンドラインクライアントをアンインストールするには、次のように入力します。rpm -e ipr-cmd-4.13.m-nmnはサービス更新レベルを表します。

1.2.4.8.3 InfoPrint Linuxクライアントから使用できるコマンド

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、すべてのユーザー)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他のInfoPrintオブジェクトに選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、ジョブ所有者)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザーのみが以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdaccount
指定期間中の要約アカウンティング情報を、サーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。
pddisable
宛先がジョブの受信やログの記録をできないようにします。
pdenable
宛先がジョブの受信やログの記録をできるようにします。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrintオブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。

注意: InfoPrintコマンドと属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceまたはマニュアルページを参照してください。コマンドのマニュアルページは、コマンドと同じ名前です。

1.2.4.8.4 InfoPrint Linuxクライアントを使用する例

RICOH InfoPrint Manager:Referenceに、InfoPrint Linuxクライアントから実行できる各コマンドの例がいくつか示されています。ここには、一部の共通タスクを実行するための コマンド使用例が記載されています。

1.2.4.8.4.1 宛先をフィルター操作する

両面のPostScriptジョブを印刷できる近くの宛先を見つけるには、以下を入力します。

pdls -c destination -f "destination-realization==actual
   && document-format-supported==postscript && sides-supported==2"
   -r "destination-location" \*: 

-fフラグは、PostScript形式と両面印刷をサポートする実宛先のみフィルター操作するか、一覧表示することを指定します。-rフラグは、実宛先がある場所を要求することを指定します。アスタリスクは、サーバーごとにチェックしたいことを意味します。コロンの後のブランクは、それぞれのサーバーの宛先ごとにチェックしたいことを意味します。

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

caxton: destination-location = 3rd floor E
elzevir: destination-location =
morris: destination-location = 1st floor W  

morrisで、ジョブを印刷することを決定します。morris にジョブをルーティングする論理宛先を決定するには、次のように入力します。

pdls -c destination -f 
    "destination-associated-destinations==morris" \*:

1.2.4.8.4.2 宛先属性を照会する

morris がジョブを受け取ることができる状態かを判断するには、次のように入力します。

pdls -c destination morris

有効値および宛先の状態値は、morris がジョブを受け取ることができる状態であるかどうかを示します。

1.2.4.8.4.3 印刷ジョブを実行依頼する

morris実宛先上での両面印刷を要求するために、論理宛先londonmyjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "destination-name-requested=morris sides=2" myjob

1.2.4.8.4.4 ジョブを照会する

論理宛先londonに実行依頼したすべてのジョブをリストするには、以下を入力します。

pdq -d london
InfoPrint Managerは、以下のような情報を戻します。
ジョブID 名前 介入状態 宛先ジョブ 要求された宛先 割り当てられた宛先
13 Serv1:1104221000 印刷中 0 london caxton
14 Serv1:1104221023 保留中 8 london morris

1.2.4.8.4.5 ジョブ属性を変更する

myjob を実行依頼した後で、2 コピーが必要であり、印刷後も 1 時間はキューに保持しておきたいと決めます。london に実行依頼したジョブを照会する場合、ローカルのジョブ ID14 であり、ジョブは保留状態のために、変更可能であることが分かったら、部数を2に変更し、保持期間に1時間を追加するには、以下を入力します。

pdmod -n 2 -x “job-retention-period=1:00” 14

1.2.4.8.4.6 宛先属性を変更する

あまり大きなジョブは受け入れないようにPrinter3実宛先を制限するには、以下の操作を行います。
  1. Printer3実宛先の属性を変更する前に、その宛先を使用不可にしてください。
    pddisable Printer3
  2. Printer3に新しい最大ジョブサイズ5 MBを指定するには、以下を入力します。
    pdset -c destination -x “job-size-range-ready=0:500000” Printer3
    実宛先を再度使用可能にするには、以下を入力します。
  3. pdenable Printer3

1.2.4.8.4.7 実宛先をシャットダウンする

実宛先 caxton という名で表されるプリンターが動かなくなりました。caxtonをシャットダウンしておき、メッセージをcaxtonに関連付けるには、以下を入力します。

pdshutdown -c destination -m “Service called Tuesday at 3PM” caxton

1.2.4.9 InfoPrint Manager macOSクライアントを使用する

InfoPrint Manager macOS クライアントでは、macOSのユーザーがTCP/IP接続ネットワーク経由でInfoPrint Manager サーバーに対してInfoPrint Managerコマンドを実行できます。UNIX コマンド行またはシェルスクリプトを使用して、各種コマンドをInfoPrint Manager サーバーに発行できます。macOSクライアントでは、サイズが2 GBを超えるファイルをサポートしています。

macOSクライアントをmacOSマシンにインストールするには、RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)を使用します。

InfoPrint ManagerサーバーとInfoPrint Managerコマンドへのアクセスは、サーバーがインストールされているシステムで制御されます。アクセス方法は、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド を参照してください。

注意: InfoPrint Manager macOS クライアントのインストールに関する最新情報については、RICOHソフトウェア情報センターhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenter)をご覧ください。

PAM/SSO環境で非LDAP InfoPrint Manager Os Xクライアントを使用している場合、LDAP(PAM)/Active Directoryシステム認証セッションから取り込まれるLDAPユーザーは、InfoPrint Managerユーザー関連の属性に使用されます。

1.2.4.9.1 InfoPrint Manager macOSクライアントをインストールする

macOSコマンドラインクライアントとInfoPrintサーバーは、次の言語で使用できます。

  • 英語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • 日本語
  • スペイン語
英語バージョンではないInfoPrint Managerを使用するには、希望する言語のファイルセットを使用しているAIXシステムにインストールしてください。macOSコマンドラインクライアントを、お使いの言語で稼働しているInfoPrintサーバーに関連付ける必要があります。

InfoPrint Manager macOSコマンドラインクライアントをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. macOSシステムにrootとしてログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM (LCD4–5642) をドライブに挿入します。
  3. インストールするmacOSコマンドラインクライアントのバージョンのインストーラーパッケージを一時的な場所にコピーします。例: /tmp
  4. macOSコマンドラインクライアントをインストールするには、ipr-cmd-4.13.m-n.i586.pkgパッケージをダブルクリックしてインストーラーを起動します。mnはサービス更新レベルを表します。

    macOSコマンドラインクライアントをサイレントモードでインストールするには、以下の操作を行います。

    1. コマンドターミナルを開きます。
    2. 次のコマンドを実行します。
      sudo -S installer -verbose -pkg /tmp/ipr-cmd-4.13.m-n.i586.pkg \
       -target

      ここで、m および n は、サービス更新レベルを表します。

  5. インストーラーの指示にしたがって、インストールを完了します。
  6. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMを取り出します。
  7. 希望の言語でシェルスクリプトを作成するか、または以下の環境変数を手動で設定します。
    PDHOST
    InfoPrintサーバーがあるホストの名前です。
    PD_SOCKET
    InfoPrint サーバーのポートの TCP/IP ソケット番号です。デフォルトソケットは 6874 です。システムのセットアップ内容が特に異なっていない場合、またはホスト上で複数の InfoPrint Manager サーバーが稼働していない場合は、6874 を使用してください。
    PDPRINTER
    InfoPrint Managerサーバーのデフォルト論理宛先です。コマンド行で論理宛先(-PDestinationNameフラグ)を指定しない場合は、コマンドはこの値を使用します。

    環境変数を設定するKornシェルスクリプトの例は、以下のとおりです。

    export PDHOST="hostname-of-infoprint-server"
    export PD_SOCKET="6874"
    export PDPRINTER="name-of-default-logical-destination"
    

  8. システムをテストします。
    1. コマンド行ウィンドウを開きます。
    2. ステップ7での指示どおりに、手動でまたはシェルスクリプトを使用して環境変数を設定します。
    3. 選択したコマンドのいずれかを、そのコマンドの構文の表示とインストールの検証を行うための-hフラグを付けて実行します。

      例:

      pdls -h

    4. macOSコマンドラインクライアントのすべてのユーザーが、ログインするときに、ステップ7での指示どおりに環境変数を設定するように調整します。これには、以下のいずれかの方法を使用できます。
      • 個々に、またはシェルスクリプトを起動することによってデフォルトのシェル構成ファイルに環境変数を設定する。
      • 個別に、またはシェルスクリプトを起動することで各自のシェル構成ファイルに環境変数を設定するように各ユーザーに通知する。
注意: 正しいインストールを実行するには、管理者権限を持つmacOSアカウントを使用します。

1.2.4.9.2 InfoPrint macOSクライアントから使用できるコマンド

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、すべてのユーザー)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他のInfoPrintオブジェクトに選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、ジョブ所有者)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザーのみが以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdaccount
指定期間中の要約アカウンティング情報を、サーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。
pddisable
宛先がジョブの受信やログの記録をできないようにします。
pdenable
宛先がジョブの受信やログの記録をできるようにします。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrintオブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。
注意: InfoPrintコマンドと属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceまたはマニュアルページを参照してください。コマンドのマニュアルページは、コマンドと同じ名前です。

1.2.4.9.3 InfoPrint Manager macOSクライアントの使用例

RICOH InfoPrint Manager:Referenceと、コマンドのマニュアルページに、InfoPrint macOSクライアントから実行できる各コマンドの例がいくつか示されています。ここには、一部の共通タスクを実行するためのコマンド使用例が記載されています。

1.2.4.9.3.1 宛先をフィルター操作する

両面のPostScriptジョブを印刷できる近くの宛先を見つけるには、以下を入力します。

pdls -c destination -f "destination-realization==actual
   && document-format-supported==postscript && sides-supported==2"
   -r "destination-location" \*: 

-fフラグは、PostScript形式と両面印刷をサポートする実宛先のみフィルター操作するか、一覧表示することを指定します。-rフラグは、実宛先がある場所を要求することを指定します。アスタリスクは、サーバーごとにチェックしたいことを意味します。コロンの後のブランクは、それぞれのサーバーの宛先ごとに確認することを意味します。バックスラッシュは、シェルがアスタリスクを特殊文字として解釈しないようにしています。

InfoPrintは、以下のような情報を戻します。

caxton:  destination-location = 3rd floor E
elzevir: destination-location =
morris:  destination-location = 1st floor W  

morrisで、ジョブを印刷することを決定します。morris にジョブをルーティングする論理宛先を決定するには、次のように入力します。

pdls -c destination -f 
    "destination-associated-destinations==morris" \*:

1.2.4.9.3.2 サーバー状況を照会する

InfoPrintサーバーの状況を照会するには、以下を入力します。

pdls -c server 

1.2.4.9.3.3 装置状況を照会する

ホスト名が pauper である、InfoPrint サーバー上のすべてのプリンターの状況を照会するには、次を入力します。

pdls -c printer pauper 

1.2.4.9.3.4 印刷ジョブを照会する

morris実宛先上での両面印刷を要求するために、論理宛先londonmyjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d london -x "destination-name-requested=morris sides=2" myjob

1.2.4.9.3.5 印刷ジョブを実行依頼する

printer1実宛先上での片面印刷を要求するために、論理宛先bostonnewjobファイルを実行依頼するには、以下を入力します。

pdpr -d boston -x "destination-name-requested=printer1 sides=1" 
  newjob

1.2.4.9.3.6 ジョブを照会する

サーバーnewyork上の論理宛先ld1に関連付けられたジョブをリスト化し、詳細情報を表示して(-r verbose)、ジョブ実行依頼者(-F)などの特定の基準に関するフィルター操作を行わない場合は、以下を入力します。

pdq -p newyork:ld1 -r verbose -F

1.2.4.9.3.7 ジョブ名を変更する

ジョブを照会する」にリストされたいずれかのジョブの job name 属性を変更するには、次を入力します。

pdmod -x "job-name=NewJobName" newyork:job_ID

1.2.4.9.3.8 ジョブを削除する

ジョブを照会する」にリストされたいずれかのジョブを除去するには、次を入力します。

pdrm newyork:job_ID

1.2.4.10 InfoPrint Submit Expressクライアントを使用する

1.2.4.10.1 InfoPrint Submit Expressをセットアップする

セットアップされるInfoPrint Submit ExpressInfoPrint Manager サーバーと同じレベルであることを確認します。

注意: macOSとWindowsの要件の詳細については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドRICOH InfoPrint Manager for Linux:プランニングガイドRICOH InfoPrint Manager for AIX:プランニングガイドを参照してください。

1.2.4.10.1.1 InfoPrint Manager Common Client DVD-ROMからInfoPrint Submit Expressをインストールする

このセクションには、InfoPrint Submit Expressをインストールするために必要な情報が含まれています。

1.2.4.10.1.1.1 WindowsシステムにInfoPrint Submit Expressをインストールする

  1. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMをドライブに挿入します。
    注意: インストールプログラムが自動的に開始されない場合や、ブラウザーが応答しなくなった場合は、以下の操作を行います。
    1. スタートファイル名を指定して実行を選択します。
    2. D:¥setup.htmlと入力します。DはDVD-ROMドライブを意味します。
    3. OKをクリックします。
  2. 画面の指示に従います。
  3. インストールプログラムを起動するには、インストールSubmit Expressをクリックします。
  4. インストーラーの指示に従います。デフォルトのインストールディレクトリーは、c:\Program Files\RICOH\Infoprint Submit Expressです。

1.2.4.10.1.1.1.1 InfoPrint Submit Expressのサービスアップデートをインストールする

サービスアップデートをインストールするには、サービスアップデートDVD-ROMをドライブに挿入します。インストールプログラムが自動的に開始されます。

  1. クリックしてSubmit Expressをインストールします。
  2. インストーラーの指示に従います。

1.2.4.10.1.1.2 macOSシステムにInfoPrint Submit Expressをインストールする

このセクションには、InfoPrint Submit Expressをインストールするために必要な情報が含まれています。

InfoPrint Submit Expressクライアントをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. macOSシステムにログインします。
  2. RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMをドライブに挿入します。
  3. インストールするInfoPrint Submit Expressクライアントのバージョンのインストーラーパッケージを一時的な場所にコピーします。例: /tmp
  4. InfoPrint Submit Expressクライアントをインストールするには、ipr-submit-express-4.13.0.0.x86_64.pkg パッケージをダブルクリックしてインストーラー。
  5. インストーラーの指示にしたがって、インストールを完了します。
  6. DVD-ROMを取り出します。

注意: macOSシステムにInfoPrint Submit Expressをインストールできない場合は、Commonクライアント DVD-ROMのInfoPrint Submit Express機能ディレクトリーを含むディレクトリーをハードディスクにコピーし、そこからプログラムをインストールします。

1.2.4.10.1.1.3 関連するソフトウェアとプリンタードライバーをインストールする

InfoPrint ManagerのPostScriptジョブを作成する場合は、この目的で使用する各システムにプリンタードライバーとPostScriptプリンター記述ファイル(PPD)をインストールしてください。正しいドライバーが使用されていることを確認するには、InfoPrint Managerサーバーにジョブを実行するシステムにプリンタードライバーが必要です。また、システムにInfoPrint Managerプリンターで印刷するPostScriptファイルを作成しているユーザーがいる場合は、これらのシステムにInfoPrint Managerプリンタードライバーを読み込んでください。

PostScriptドライバーをインストールするには、Adobe SystemsのWebサイトにアクセスし、システムとPostScript印刷に適したPostScriptドライバーをダウンロードします。

1.2.4.10.1.2 共有ファイルのサポートをセットアップする

InfoPrint Managerは、ipdataというディレクトリーまたはフォルダーを使用して、Submit Expressとファイルを共有します。(InfoPrint Manager for Windowsの場合、このフォルダーは自動的に作成されます)。

ipdataの名称は、InfoPrintまたはIPとそれに含まれるファイルのデータに由来します。ipdataを使用して、ジョブチケットが送信されたSubmitクライアントマシンとプリンターに送信するInfoPrint Managerサーバー間の双方向接続を提供します。ファイルを共有すると、時間と費用を節約できます。たとえば、InfoPrint ManagerサーバーでファイルをRIP(ラスターイメージ処理)し、結果をipdataに保存できます。その後、ジョブを再度RIP処理する代わりに、RIP処理したファイルを再印刷できます。

ipdataの操作は、AIXシステム、Linuxシステム、WindowsシステムのInfoPrint Managerサーバーでは少し異なります。

1.2.4.10.1.2.1 InfoPrint Manager for AIXをセットアップし、ipdataファイルシステムを使用する

InfoPrint Manager for AIXシステムでは、ワークステーションとInfoPrint Managerサーバー間でNFSまたはその他のファイル共有が必要です。AIXサーバーをWindowsコンピューターに接続し、InfoPrint Manager AIXサーバーをAIXサポートバージョンで実行する場合は、IBMパッケージのSamba for AIXが必要です。Samba for AIXは、NetBIOS接続をサポートしています。Samba for AIXパッケージをサポートする最新の情報については、https://developer.ibm.com/articles/au-aix_samba/をご覧ください。

注意: SambaはIBM Fast Connectと互換性がありません。Fast Connectの既存のバージョンをアンインストールしてください。

1.2.4.10.1.2.1.1 InfoPrint Manager for AIXのSambaをセットアップする

  1. まず、Samba for AIXをインストールする必要があります。AIX用Sambaバイナリーは、IBM AIX Expansion pack DVDで入手できます。Samba for AIXディストリビューションのインストール手順に従います。
  2. Sambaには、Sambaを正常に動作させるために必要なnmbdsmbdの2つのデーモンがあります。これらは、次のコマンドラインから起動できます。
    • # nmbd
    • # smbd
  3. これらのデーモンをシステムの再起動時に自動的に起動するように設定するには、次の/etc/inittabにエントリーを追加します。
    • mkitab nmb:2:once:/usr/sbin/nmbd
    • mkitab smb:2:once:/usr/sbin/smbd

1.2.4.10.1.2.1.2 共有ファイルをサポートするようInfoPrint Manager for AIXサーバーを構成する

Microsoft WindowsワークステーションにSamba for AIXをインストールし、Submit Expressを使用している場合は、InfoPrint Managerが処理またはラスタライズされたファイルの保存に使用するユーザー権限と共有ディレクトリーでAIXシステムのInfoPrint Managerを構成できます。該当する場合、このディレクトリーはユーザーがInfoPrint ManagerSubmitアプリケーションからPostscriptファイルをプレビューするときにも使用されます。

構成するには、以下の操作を行います。

  1. dttermウィンドウから、SMITと入力します。
  2. InfoPrint Printing Systemを選択します。
  3. InfoPrint Utilitiesを選択します。
  4. 次に、InfoPrint Manager for AIXのSambaを構成するを選択します。
  5. クライアントの共有ファイルシステムを有効にするを選択します。

    セットアップが完了すると、アニメーションアイコンの走っている人が腕を上げます。AIXシステムで、InfoPrintアプリケーションがファイル保存とデータ共有に使用する共有ディレクトリー(/ipdata)が作成されました。ipuserというAIXユーザーIDがパスワードなしで作成されます。ipuserのパスワードを設定するには、SMITパネルを使用してパスワードを変更します。

  6. ここで、Submitクライアントの構成が必要です( InfoPrint Submit 、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for AIXInfoPrint Manager for Windows Expressクライアントを構成するを参照)。

1.2.4.10.1.2.2 InfoPrint Manager for Linuxをセットアップし、ipdataファイルシステムを使用する

InfoPrint Manager for Linuxシステムでは、ワークステーションとInfoPrint Managerサーバー間でNFSまたはその他のファイル共有が必要です。LinuxサーバーをWindowsワークステーションに接続し、InfoPrint Manager LinuxサーバーをLinuxサポートバージョンで実行する場合は、Samba for Linuxが必要です。Samba for Linuxは、NetBIOS接続をサポートしています。Samba for Linuxパッケージに関する最新のサポート情報については、https://www.samba.org/samba/docs/をご覧ください。

1.2.4.10.1.2.2.1 InfoPrint Manager for LinuxのSambaをセットアップする

  1. まず、Samba for Linuxをインストールする必要があります。
    • RedHat Enterprise Linuxの場合、rootとしてyum install sambaを実行します
    • Suse Enterprise Linuxの場合、rootとしてzypper install sambaを実行します
  2. sambaサーバーを起動するには、rootとしてservice smb startを実行します。
  3. システム再起動時に自動的にsambaデーモンを起動するには、rootとしてservice smb onを実行します。

1.2.4.10.1.2.2.2 共有ファイルをサポートするようInfoPrint Manager for Linux Serverを構成する

Microsoft WindowsコンピューターにSamba for Linuxをインストールし、Submit Expressを使用している場合は、 InfoPrint Managerが処理またはラスタライズされたファイルの保存に使用するユーザー権限と共有ディレクトリーによってLinuxシステム上でInfoPrint Managerを構成できます。該当する場合、このディレクトリーはユーザーがInfoPrint ManagerSubmitアプリケーションからPostscriptファイルをプレビューするときにも使用されます。

構成するには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Managerマネージメントインターフェース(IPMMI)を起動するには、RedHat Enterprise Linux(RHEL)では、Applications InfoPrint Manager マネージメントインターフェースに移動し、SUSE Linux Enterprise Server(SLES)では、Computer More Applications InfoPrint Manager マネージメントインターフェースに移動します。
  2. オプションをクリックします。
  3. クライアントの共有ファイルシステムを有効にするを選択します。
  4. /ipdataのボリュームグループ/ipdataのスペース(メガバイト)を指定します。
  5. ここで、Submitクライアントの構成が必要です( InfoPrint Submit 、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for AIXInfoPrint Manager for Windows Expressクライアントを構成するを参照)。

1.2.4.10.1.2.3 ipdataフォルダーを使用するために、InfoPrint Manager for Windowsをセットアップする

InfoPrint Managerサーバーでipdataを使用するには、ipdataipdataフォルダーを移動するを参照)の最適な場所を判断し、共有用に設定してください(ipdataフォルダーを共有するを参照)。デフォルトの場所にipdataフォルダーを残すことも、別の場所に移動することもできます。

1.2.4.10.1.2.3.1 ipuserのユーザーIDを作成する

  1. コントロールパネルに移動します。
  2. 管理ツールをクリックします。
  3. コンピューターマネージメントをクリックします。
  4. ローカルユーザーとグループを開き、ユーザーフォルダーを強調表示します。
  5. ユーザーフォルダーが強調表示されている状態で、アクションメニューを開き、新しいユーザーを選択します。新しいユーザーダイアログが表示されます。
  6. ユーザー名:フィールドにipuserと入力し、必要に応じてダイアログの他のフィールドに入力します。
  7. 作成をクリックし、ipuserを作成します。
  8. 新しいユーザーダイアログ、コンピューター管理ダイアログ、管理ツールダイアログ、コントロールパネルを閉じます。

1.2.4.10.1.2.3.2 ipdataフォルダーを移動する

  1. デフォルトの場所にipdataフォルダーを残すには、この手順を省略します。
  2. InfoPrint Managerマネージメントコンソールを開きます。
  3. InfoPrint Managerサーバーを停止するには、マネージメントコンソールのツールバーでサーバーの停止をクリックします。
  4. 編集→サービス構成をクリックし、サービス構成ダイアログボックスを開きます。パスセクションで、共有クライアントパスを目的の場所に変更します。たとえば、f:\myfilesとします。
  5. InfoPrint Managerサーバーを起動するには、マネージメントコンソールのツールバーでサーバーの起動をクリックします。

1.2.4.10.1.2.3.3 ipdataフォルダーを共有する

共有するipdataフォルダーを設定する前に、システム管理者に確認してローカルの共有ポリシーを確認します。この手順を使用して、Submit ExpressとInfoPrint Managerサーバー間で共有できるようにipdataフォルダーを設定します。

  1. Windows Explorerを使用し、ipdataフォルダーに移動します。
  2. ipdataフォルダーを強調表示し、右クリックして、ドロップダウンメニューから共有を選択します。
  3. フォルダーのプロパティーダイアログが表示されます。このダイアログボックスで、このフォルダーの共有と表示されている入力フィールドに、共有フォルダー名としてipdataを入力します。
  4. アクセス権をクリックしてipdataのアクセス権ダイアログを開き、サーバーとクライアントマシン間のアクセスを設定し、フルコントロール許可を選択します。
  5. OKをクリックし、フォルダーの共有を有効にします。
  6. ここで、Submitクライアントの構成が必要です( InfoPrint Submit 、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for AIXInfoPrint Manager for Windows Expressクライアントを構成するを参照)。

1.2.4.10.1.2.4 InfoPrint Submit、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for AIXInfoPrint Manager for Windows Expressクライアントを構成する

InfoPrint Submit、InfoPrint Manager for Linux、またはInfoPrint Manager for AIXサーバーのいずれかで使用するInfoPrint Manager for Windows Expressクライアントの構成方法について説明します。

InfoPrint Submit Expressをインストールしたクライアントシステムで、リソースがあるディレクトリーにネットワークドライブを割り当てます。

  1. Windowsエクスプローラーを開きます。
  2. ツール→ネットワークドライブの割り当てをクリックします。
  3. [ネットワークドライブの割り当て]ダイアログで、[ドライブ]フィールドのドロップダウンメニューから、現在使用していないドライブ名を選択します。
  4. フォルダーフィールドに、\\servernameipdataとパスを入力します。ここで、servernameはInfoPrint Managerがインストールされているシステムのホスト名です。
  5. ログオン時に再接続するをクリックします。
  6. 異なるユーザー名で接続するをクリックします。
  7. 名前を指定して接続...ダイアログで、ユーザー名のipuserとパスワードを入力します。
  8. 名前を指定して接続...ダイアログでOKをクリックします。
  9. ネットワークドライブの割り当てダイアログで完了をクリックします。

また、InfoPrint Submit Expressでは、共有ファイルシステムのフォルダーを変更してください。次の手順に従います。

  1. デスクトップアイコンをクリックし、InfoPrint Submit Expressを起動します。
  2. オプション→設定を選択し、設定ウィンドウを開きます。
  3. フォルダーをクリックし、フォルダーページを表示します。
  4. クライアントが使用するエントリーフィールドに完全修飾パス名を指定します。

1.2.4.10.1.2.5 InfoPrint Manager for AIX用のInfoPrint Submit Express macOSクライアント、InfoPrint Manager for Linux、およびInfoPrint Manager for Windows

InfoPrint Submit Express macOSクライアントを設定するには、InfoPrint Submit Expressをインストールしたクライアントシステムからネットワークドライブを割り当て、共有ファイルシステムのフォルダーを変更してください。

1.2.4.10.1.2.5.1 macOSシステムでネットワークドライブをマッピングする

  1. 移動→サーバーに接続:をクリックします。
  2. アドレスフィールドに、smb://servername/ipdataと入力します。 servernameはInfoPrint Managerがインストールされているシステムのホスト名です。
  3. 接続をクリックします。
  4. ユーザー名フィールドにipuserと入力し、SMB/CIFSファイルシステム認証ウィンドウのパスワードフィールドにパスワードを入力します(必要な場合)。
  5. OKをクリックし、/Volumes/ipdataでサーバーのIPDATAディレクトリーのマウントを終了します。

1.2.4.10.1.2.5.2 共有ファイルシステムのフォルダーを変更する

共有ファイルシステムのフォルダーを変更には、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Submit Express を開始します。
  2. オプション→設定を選択し、設定ウィンドウを開きます。
  3. フォルダーをクリックし、フォルダーページを開きます。
  4. クライアントユーズエントリーフィールドに完全修飾パス名を指定します。

1.2.4.10.1.3 Submit Expressを起動する

  1. インストール後に自動的にデスクトップに追加されたInfoPrint Submit Expressをクリックするか、起動メニューからプログラムに移動してInfoPrint Submit Expressをクリックします。
  2. 初めてプログラムを起動すると、メッセージが表示されます。
  3. OKをクリックし、InfoPrint Submit Expressを開きます。
  4. オプションメニューに移動し、設定を選択します。
  5. InfoPrint Managerサーバーの名前またはIPアドレスを入力します。
  6. ポート番号をデフォルトにします。
  7. 環境設定をクリックします。
  8. 測定の10進表記単位の環境設定を選択します。
  9. OKをクリックし、InfoPrint Submit Expressのメインウィンドウに戻ります。
  10. ページをクリックします。
  11. 画像フィット未トリムページサイズ仕上げページサイズの環境設定を選択します。

1.2.4.10.2 Submit Expressを使用してジョブを処理する

Submit Expressはジョブのライフサイクルを通して使用されます。印刷ショップでは、WindowsコンピューターでSubmit Expressを使用してジョブのジョブチケットを作成し、ジョブをInfoPrint Managerサーバーに送信して印刷し、ジョブを追跡します。

1.2.4.10.2.1 ジョブチケット

InfoPrintジョブは、ジョブチケットとそのジョブに関連するすべてのファイルで構成されます。ジョブチケットには、ジョブのすべての仕様が含まれています。ジョブチケットは、お客様のジョブデータおよびリソースを参照し、それらをジョブバンドル内にまとめます。Submit Expressを使用すると、ジョブチケットを作成できます。

印刷ジョブを実行すると、データの一部を印刷できます。

1.2.4.10.2.2 InfoPrint Submitの以前のバージョンからジョブチケットを移行する

ジョブチケットをInfoPrint Submitの以前のバージョンのからSubmit Expressの現在のバージョンに移行するには、2つの方法があります。

チケット→開く方法を使用する

  1. チケット→開くをクリックし、以前のレベルの実行で作成したジョブチケットを開きます。ダイアログが開き、ジョブチケットファイルの作成に使用された言語を選択するよう求められます。
  2. ドロップダウンリストから言語を選択します。
  3. OKをクリックします。ジョブチケットが新しい書式に変換されて開きます。

チケット→ジョブチケットの書式の再設定方法を使用する

  1. チケット→ジョブチケットの書式の再設定をクリックすると、ジョブチケットの書式の再設定ダイアログボックスを開きます。
  2. ジョブチケットまたはジョブチケットのグループを選択するには、ファイルの追加をクリックします。
  3. OKをクリックします。ジョブチケットの古いバージョンを上書きするかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。
  4. ジョブチケットの書式を再設定するには、はいをクリックします。

ジョブチケットの移行に関する重要な注意事項:

  1. 以前のバージョンのSubmitでは、ジョブチケットは言語に依存していました。つまり、ジョブチケットを作成した言語と同じ言語をSubmitに使用する必要がありました。Submit Expressでは、作成するジョブチケットは言語に依存しないため、他の言語を使用してサイト間でジョブチケットを転送できます。
  2. 日本語または中国語で作成されたジョブチケットファイルを開くには、日本語または中国語のシステムにSubmit Expressをインストールしておく必要があります。 インストールしていない場合、一部の文字が正しく表示されません。
  3. 移行時に、関連するフィールドの一部の制約に値が違反していても、古い.jtkファイルに存在する古いジョブチケットからインポートされます。新規に移行されたジョブチケットに初めてアクセスし、一連の関連フィールドからフィールドを変更すると、関連する値はSubmitの現行バージョンからの既存の制約に従って再計算されます。ジョブチケットに関連するフィールドは、次のとおりです。
    • レイアウト
    • 面数
    • 未トリムページサイズ
    • 仕上げページサイズ
    • おもて面(垂直と水平)
    • うら面(垂直と水平)
  4. 未トリムページサイズの値は、Submitの以前のバージョンでは.jtkファイルに保存されません。そのため、適切な用紙はサーバーで定義された用紙と寸法に基づいて計算されます。

1.2.4.10.2.3 印刷ジョブを操作する

ジョブチケットを作成するためにSubmit Expressを使用する場合は、ジョブを構成する印刷可能ファイルと他のリソースを識別して編成します。ジョブチケットの処理には、次の手順が含まれます。

  1. ジョブチケットを作成する
  2. ファイル、シート、ハードコピー、文書をジョブチケットに追加する
  3. ジョブのレイアウト、目的のサーバーとプリンター、ジョブの他の属性を選択する
  4. RIPファイルの保存やプリンターでのジョブの保持など、印刷オプションを設定する
  5. ジョブを実行依頼する
  6. メッセージを表示してジョブを追跡する

重要: Submit Expressはジョブの user@host 情報を設定します(FSTモード)。LDAP/Active Directory情報は使用しません。

1.2.4.10.2.3.1 印刷用ファイルを作成する

作成用に使用するアプリケーションから、InfoPrint Managerに実行依頼する印刷可能なファイルを1つずつ生成します。たとえば、Adobe PostScriptドライバーとInfoPrint PostScriptプリンター記述ファイル(PPD)を使用してファイルをPostScriptに変換できます。または、InfoPrint Scanを使用して、ハードコピーから印刷可能なファイルを作成するできます。

1.2.4.10.2.3.2 ジョブチケットを作成する

Submit Expressアプリケーションをインストールすると、お客様から受け取った注文に対応するジョブチケットを作成できます。

ジョブチケットを作成するときは、少なくとも以下の 情報を提供してください。

  • 接続するサーバー
  • 文書に対して少なくとも1つの選択項目
  • 印刷ページのプリンターフィールドで選択したプリンター

1.2.4.10.2.3.2.1 ジョブを説明する

Submit Expressジョブチケットウィンドウで、ジョブを説明することができます。説明には、ジョブ名、ID、ジョブ固有の説明、お客様名、ジョブチケットを参照する際に役立つ情報が含まれます。

新しいチケットで作業を始めるには、Submit Expressを開始します。ジョブチケットウィンドウが表示されます。

ジョブチケットを作成するときは、ジョブチケットウィンドウのヘルプメニューまたはダイアログ上のヘルプボタンを使用すると、ガイドが得られます。

メニューバーのチケット→新規オプションを使用して、新しいジョブチケットを作成するか、または以前作成したジョブチケットをチケット→開くオプションを使用します。

メニューバーのチケット→提出オプションを使用すると、チケットのツリービューに表示されているようにジョブまたはジョブの一部を印刷できます。(チケットのみを印刷するには、チケット→チケットの印刷オプションを使用します。 )

チケットメニューには、ジョブチケットで作業するときに実行できる一般的なタスクが含まれています。

1.2.4.10.2.3.2.2 ジョブの印刷方法を指定する

文書のレイアウトを記述し、位置合わせ値を指定できます。ページタブのフィールドを使用し、ファイルまたは文書のトリミングされていないページサイズを調整できます。画像がページよりも小さい場合は、位置合わせタブのフィールドを使用し、ページ上の画像の位置を調整します。

1.2.4.10.2.3.2.3 ジョブチケットのファイルを操作する

ジョブチケットを作成するには、印刷しているファイルを参照する文書、ファイル、シートを追加します。アイテムメニューの選択内容を使用し、これらのアイテムをジョブチケットに追加します。選択するファイルは、印刷可能なテキストファイルまたはグラフィックファイルです。グラフィックファイルには、InfoPrint Scanを使用してハードコピーから作成された印刷可能ファイルが含まれている場合があります。ファイルは、ハードディスクまたは別のシステムの共有ディレクトリーに存在します。

ジョブチケットにファイルを追加すると、ジョブチケットダイアログでファイルタブが使用可能になります。

ファイルと文書をジョブチケットに追加したら、ジョブチケットのツリービューに表示されるボックスをオンまたはオフにすることによって、文書とファイルを印刷するかどうかを選択できます。

1.2.4.10.2.3.2.4 ジョブをスケジューリングし、オプションを設定する

設定ダイアログスケジュールタブでは、ジョブの処理方法を指定できます。ジョブの印刷に要する時間には、処理(RIP)と実際の印刷の両方が含まれているため、これらのアクティビティーを個別に制御して、プリンターを通過する用紙の流れを最適化できます。RIP処理し印刷する前に、ジョブを印刷キューに保留できます。RIP処理をしておき、後で印刷できます。再度印刷できるように、サーバーでジョブの保持期間を指定できます。

1.2.4.10.2.3.2.5 印刷ジョブを実行依頼する

チケットメニューから ジョブの実行依頼を選択すると、処理中のジョブチケットがサーバーに送信されます。ファイルがサーバーに転送されると、進行状況ダイアログが表示されます。オプション→ジョブ状況..を選択すると、サーバーでジョブの状況を表示できます。

スケジュールタブのRIPオプションボックスで印刷を選択すると、 ジョブは印刷キューに追加され、RIP処理して自動的に印刷されます。オペレーターはジョブを解放する必要はありません。

1.2.4.10.2.3.2.6 RIP出力を保存する

ラスターイメージプロセッサー(RIP)ファイルは、印刷プロセス中に生成されます。PostScriptからRIPへの処理は負担があるため、後でジョブを再印刷するためにRIPファイルを保存し、再度RIPする必要がないようにすることもできます。RIP処理済みファイルの保存オプションを使用するには、設定ダイアログのフォルダータブクライアントユーズフィールドの共有フォルダーを設定してください。

ジョブチケットにファイルを追加する場合は、詳細タブのRIP処理済みファイルの保存にチェックを付け、RIP処理済みファイルを保存するように指定します。RIPファイルは、現在作業しているサーバーで以前指定した共有フォルダーの場所に保存されます(たとえば、K:\rip\myjob.jtk\などです)。ジョブがサーバーに送信され、RIP済みファイルの保存がチェックされている場合、RIPファイルは再RIP処理されます。ファイルタブのRIP処理済みの使用をチェックすると、すでにRIP処理されているファイルのバージョンを共有フォルダーから再利用できます。

注意: RIP処理済みファイルを保存する場合は、手動でサーバーから削除してください。

1.2.4.10.2.3.3 PostScriptジョブの印刷準備が整っていることを確認する

InfoPrintサーバーがパーソナルコンピューターシステムからPostScriptジョブを受け取る場合は、印刷に必要なType 1フォントが次のいずれかであることを確認してください。

  • ジョブに含まれている(インライン)
  • サーバーで使用可能
フォントがインラインに含まれている場合、印刷に問題はありません。ただし、サーバーでフォントを使用できない場合は、デフォルトでジョブがキャンセルされます。

1.2.4.10.3 Submit Expressを使用して連続用紙プリンターにジョブを送信する

このトピックは、InfoPrint 4100やInfoPrint 5000などのすべてのInfoPrint連続用紙プリンターに適用されます。ここでは、連続用紙プリンターを表すためにPSFの実宛先をすでに作成し、テストジョブを印刷していることを前提としています。さらに、Submit Expressをインストールし、少なくとも使用方法にある程度精通していることを前提としています。

これらの手順の多くは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用しています。このGUIに関してさらに援助が必要な場合は、ヘルプをクリックし、オンラインヘルプシステムを参照してください。

1.2.4.10.3.1 一般的な設定情報

InfoPrint Managerサーバーには、印刷環境によって異なる設定があります。

  • 複数のジョブ部数を印刷する場合は、実宛先で部数の最適化オプションを設定します。
    1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIで、プリンターを表す実宛先を選択します。
    2. プリンター→調整の変更をクリックします。
      注意: プリンターメニューに調整の変更が表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して追加します。
    3. 部数の最適化はいに変更します。
      注意: 部数の最適化のデフォルト値は実宛先ではいです。これは、基本的なInfoPrint Manager管理GUIで作成された以下のプリンターモデルを表します。
      • destination-model=InfoPrint4100-HD1-HD2
      • destination-model=InfoPrint4100-HD3-HD4
      • destination-model=InfoPrint4100-HD5-HD6
      • destination-model=InfoPrint4100-MD1-MD2
      • destination-model=InfoPrint4100-PD1-PD2
      • destination-model=InfoPrint4100-TD1-TD2
      • destination-model=InfoPrint4100-TD3-TD4
      • destination-model=InfoPrint4100-TD5-TD6
      • destination-model=InfoPrint5000-AD1-AD2
      • destination-model=InfoPrint5000-AD3-AD4
      • destination-model=InfoPrint5000-AD3-AD4-XR3
      • destination-model=InfoPrint5000-AS1
      • destination-model=InfoPrint5000-AS3
      • destination-model=InfoPrint5000-KM3
      • destination-model=InfoPrint5000-KM3/MD4
      • destination-model=InfoPrint5000-MP-MC1-MC2
      • destination-model=InfoPrint5000-MP-MD3-MD4
      • destination-model=InfoPrintProC900AFP
  • InfoPrint 5000で大部分が少量のジョブを印刷する場合、実宛先の最大同時ジョブ数120に増やします。このようにして、最大120のジョブを同時に処理することができ、ジョブ間の遅延時間を短縮し、クラッチング問題を排除します。

    1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIで、プリンターを表す実宛先を選択します。
    2. プリンター→調整の変更をクリックします。

      注意: プリンターメニューに調整の変更が表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して追加します。

    3. 最大同時ジョブ数120に変更します。

1.2.4.10.3.2 メディアを構成する

1.2.4.10.3.2.1 準備

メディアを構成する前に、ジョブで使用するさまざまなレイアウトタイプのリストを作成します。リストには、ページの長さ、Nアップの仕様、ジョブの方向(縦長または横長)、その他の情報が含まれています。各タイプのジョブに名前を付けます。この名前はプリンターとInfoPrint Managerで使用されます。以下はリスト作成の手がかりになる一般的なレイアウトタイプのイメージとその仕様です。

1.2.4.10.3.2.1.1 シンプル1アップ(仕上げページledgerサイズ)

このレイアウトでは、プリンター用紙の幅が広くなります。Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)の値を指定しても、書式定義によってその値が上書きされます。

1アップ印刷したledgerサイズ文書、横長方向
1アップ印刷したledgerサイズ文書、横長方向
1アップ印刷したledgerサイズ文書、横長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 17 x 11 inch
用紙サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 11 inch
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 11 inch
レイアウト シンプル1アップ
書式定義 F100LAND
PDF方向 横長
PostScript方向 横長

1.2.4.10.3.2.1.2 シンプル1アップ(仕上げページポスターサイズ)

このレイアウトでは、プリンターの書式サイズが幅よりも長くなります。仕上げ文書サイズが17 x 25 inchよりも小さい場合(16 x 24 inchなど)は、仕上げページサイズを文書サイズと等しくしてください。

1アップ印刷したポスターサイズ文書、縦長方向
1アップ印刷したポスターサイズ文書、縦長方向
1アップ印刷した17 x 25 inch文書、縦長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 17 x 25 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 25 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 25 inch以上
レイアウト シンプル1アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.3 横並びコピー2アップ(仕上げページletterサイズ)

このレイアウトでは、プリンター用紙の幅が広くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

2アップ印刷したletterサイズ文書、縦長方向
2アップ印刷したletterサイズ文書、縦長方向
2アップ印刷したletterサイズ文書、縦長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 8.5 x 11 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 11 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 11 inch以上
レイアウト 横並びコピー2アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.4 横並びコピー2アップ(仕上げページlegalサイズ)

このレイアウトでは、プリンター用紙の幅が広くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

注意: このレイアウトは、横並びコピー2アップ(仕上げページletterサイズ)のレイアウトと同じように見えます。レイアウトのイラストについては、1アップ印刷したポスターサイズ文書、縦長方向を参照してください。
2アップ印刷したlegalサイズ文書、縦長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 8.5 x 14 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 14 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 14 inch以上
レイアウト 横並びコピー2アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.5 横並びコピー2アップ(仕上げページ9 x 8 inchサイズ)

このレイアウトでは、プリンターの書式サイズの幅が広くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

2アップ印刷した9 x 8 inch文書、横長方向
2アップ印刷した9 x 8 inch文書、横長方向
2アップ印刷した9 x 8 inch文書、横長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 9 x 8 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 18 x 8 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 18 x 8 inch以上
レイアウト 横並びコピー2アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 横長
PostScript方向 横長

1.2.4.10.3.2.1.6 横並びコピー2アップ(仕上げページdouble-high letterサイズ)

このレイアウトでは、プリンター書式がその幅よりも長くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

2アップ印刷したdouble-high letter文書、縦長方向
2アップ印刷したdouble-high letter文書、縦長方向
2アップ印刷したdouble-high letterサイズ文書、縦長のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 8.5 x 22 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 22 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 22 inch以上
レイアウト 横並びコピー2アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.7 横並びコピー3アップ(仕上げページ6 x 11 inchサイズ)

このレイアウトでは、プリンター用紙の幅が広くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

3アップ印刷した6 x 11 inch文書、縦長方向
3アップ印刷した6 x 11 inch文書、縦長方向
3アップ印刷した6 x 11 inch文書、縦長のInfoPrint ManagerとSubmit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 6 x 11 inch
書式サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 18 x 11 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 18 x 11 inch以上
レイアウト 横並びコピー3アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.8 横並びコピー3アップ(仕上げページdouble-highサイズ)

このレイアウトでは、プリンター書式がその幅よりも長くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

3アップ印刷した6 x 22 inch文書、縦長方向
3アップ印刷した6 x 22 inch文書、縦長方向
3アップ印刷したdouble-high文書、縦長のInfoPrint ManagerとSubmit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 6 x 22 inch
用紙サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 18 x 22 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 18 x 22 inch以上
レイアウト 横並びコピー3アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 縦長
PostScript方向 縦長

1.2.4.10.3.2.1.9 横並びコピー4アップ(仕上げページ9 x 6 inchサイズ)

このレイアウトでは、プリンター用紙の幅が広くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

4アップ印刷した9 x 6 inch文書、横長方向
4アップ印刷した9 x 6 inch文書、横長方向
4アップ印刷した9 x 6 inch文書、横長のInfoPrint ManagerとSubmit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 9 x 6 inch
用紙サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 18 x 12 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 18 x 12 inch以上
レイアウト 横並びコピー4アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 横長
PostScript方向 横長

1.2.4.10.3.2.1.10 横並びコピー4アップ(仕上げページletterサイズ)

このレイアウトでは、プリンター書式がその幅よりも長くなります。書式定義を指定していないため、Submit Expressでページ配置(XおよびYシフト)オプションを使用できます。

4アップ印刷したletterサイズ文書、縦長方向
4アップ印刷したletterサイズ文書、縦長方向
4アップ印刷したletterサイズ文書のInfoPrint Manager Submit Expressの値
オプション
仕上げページ(文書)サイズ 8.5 x 11 inch
用紙サイズ(未トリムページサイズ:幅と長さ) 17 x 22 inch以上
メディアサイズ(InfoPrint Manager単位) 17 x 22 inch以上
レイアウト 横並びコピー4アップ
書式定義 ブランク
PDF方向 横長
PostScript方向 横長

1.2.4.10.3.2.2 プリンターの操作

特定したジョブのタイプごとに、プリンターでスナップショットを定義します。上記で作成した名前を使用します。リストに寸法が含まれていない場合は、各スナップショットを作成するときに寸法を追加します。

注意: すべてのInfoPrint連続用紙プリンターは、用紙の長さを最も近い1/6 inchに切り上げます。したがって、長さを1/6 inch単位で使用することを推奨します。共通分数の10進数に相当を目安として使用します。

共通分数の10進数に相当
1 inchの分数 10進数に相当
1/6 0.167
2/6 = 1/3 0.333
3/6 = 1/2 0.5
4/6 = 2/3 0.667
5/6 0.833

1.2.4.10.3.2.3 InfoPrint Managerの操作

  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開きます。
  2. 必要なメニュー項目と詳細ビューの列がすべて表示されていることを確認します。
    1. オプション→カスタマイズをクリックします。
    2. プリンタータブで、メニュー列のメディアの変更にチェックが付いていること、および使用可能なメディア詳細の表示ボックスにリストされていることを確認してください。
    3. ジョブタブで、メディアの変更コピーの変更のチェックボックスがメニュー列で選択されていることを確認してください。メディア詳細の表示ボックスにリストされていることを確認してください。
  3. 新しいメディアを定義します。
    1. サーバー→メディア→作成をクリックします。
    2. メディアの作成ダイアログで、名前サーバー未トリム幅および長さ(inch)の各フィールドを下記のように入力します。必要に応じて他のフィールドに記入することができますが、これら3つのフィールドは唯一の必須フィールドです。他のフィールドについては、オンラインヘルプを参照してください。
      名前
      リストのメディアタイプの1つ。
      サーバー
      プリンターにジョブを送信するInfoPrint Managerサーバーの名前。
      未トリム幅と長さ(inch)
      プリンターのスナップショットで指定した値よりも、わずかに短い幅と長さの値を指定します。PostScript変換と一部のプリンター(Infoprint 4100など)は値を四捨五入しており、幅と長さをわずかに短い値に設定すると四捨五入に対応できます。値は、対応するスナップショットの値よりも、少なくとも0.02 inch(1mm)短くしてください。
    3. OKをクリックします。
    4. 定義が必要な残りのメディアタイプに対して、手順3を繰り返します。
  4. プリンターのメディア標準を設定します。
    1. GUIのツリー表示で実宛先を選択します。
    2. プリンター→メディアの変更をクリックします。
    3. メディアの変更ダイアログで、メディア標準をクリックします。
    4. 定義した新しいメディアタイプをリストに追加します。
    5. リストから標準ではないタイプを削除します。
    6. [OK]をクリックします。
  5. 同時に複数のメディアタイプをプリンターで使用できるようにするかどうかを決定します。準備できたタイプが1つだけの場合、そのメディアを要求するジョブだけが印刷されます。準備できたメディアタイプを変更するまで、他のジョブはキューで待機します。決定したら、使用可能なメディアを印刷するタイプに設定します。
    1. GUIのツリー表示で実宛先を選択します。
    2. プリンター→メディアの変更をクリックします。
    3. 使用可能なメディアタブで、入力ビン番号1を入力し、準備するメディアタイプ給紙トレイを作成します。
    4. [OK]をクリックします。

1.2.4.10.3.3 Submit Expressを使用してジョブを送信する

  1. Submit Expressを開き、通常どおりにジョブチケットを作成します。
  2. オプション→最新表示をクリックし、サーバーからメディアタイプのリストを更新します。
  3. すべての文書が追加されたら、印刷をクリックします。
  4. ドロップダウンリストから適切なプリンター種類を選択し、用紙ドロップダウンリストから使用する用紙タイプを選択します。
  5. レイアウトをクリックします。
  6. レイアウトドロップダウンリストから、適切なページレイアウトを選択します(たとえば、横並びコピー2アップまたはシンプル3アップ)。
  7. 位置合わせをクリックします。
  8. 仕上げページサイズボックスの寸法を、ジョブのページの正確な寸法に設定します。
    注意: これらの寸法は、インチまたはミリメートルのいずれかで設定できます。オプション→環境設定を使用し、測定単位を変更します。
    未トリムページサイズボックスの値はプリンターの印刷可能領域のパーティション領域にマッピングされます。
  9. デフォルトでは、ページの配置(XおよびYオフセット)値は左上のため、文書は用紙の左上隅に配置されます。文書の配置を変更する場合は、別のページの配置の値を選択します。
  10. 通常どおりにジョブを実行依頼します。

1.2.4.10.3.3.1 トラブルシューティング

サーバーで準備完了と表示していないメディアタイプを要求するジョブを実行すると、ジョブアイコンが赤色に変わります。印刷するジョブを選択するには、以下の操作を行います。

  1. プリンターのスナップショットを変更します。
  2. InfoPrint Manager GUIで、プリンターを強調表示し、プリンター→メディアの変更をクリックします。
  3. 使用可能なメディアダイアログのメディア準備タブで、値を使用するメディアに変更します。
  4. [OK]をクリックします。

使用可能なメディアがリセットされると、変更されたメディアタイプを要求するジョブが印刷を開始します。

1.2.4.11 InfoPrint Manager Windowsクライアントを使用する

InfoPrint Manager Windowsコマンドラインクライアントでは、WindowsのユーザーがTCP/IP接続ネットワーク経由でInfoPrint Manager サーバーInfoPrint Managerコマンドを実行できます。Windowsコマンドラインまたはバッチスクリプトを使用すると、各種コマンドをInfoPrint Manager サーバーに発行できます。Windowsクライアントは、サイズが2 GBを超えるファイルをサポートします。

WindowsクライアントをWindowsマシンにインストールするには、RICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)を使用します。

InfoPrint Manager サーバーInfoPrint Managerコマンドへのアクセスは、サーバーがインストールされているシステムで制御されます。アクセス方法は、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド を参照してください。

注意: InfoPrint Manager Windowsライアントのインストールに関する最新情報については、RICOHソフトウェア情報センターhttps://help.ricohsoftware.com/swinfocenter)をご覧ください。

1.2.4.11.1 Windows用コマンドラインクライアントをインストールする

Windows用コマンドラインクライアントをインストールする前に、以下のことを考慮してください。
  • Windows用InfoPrintコマンドラインクライアントをインストールするには、管理特権が必要です。
  • Windows用コマンドラインクライアントだけでなくInfoPrint Manager GUIの一方またはすべてをインストールする場合は、インストールの順序が重要になります。Windows用コマンドラインクライアントがシステムリブートを要求することがあるため、最初にInfoPrint Manager GUIをインストールしてください。
  • Windows用コマンドラインクライアントが正しく機能するには、InfoPrint Manager サーバーの構成を調整してください。

InfoPrint ManagerコマンドラインクライアントをWindowsシステムにInfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMからインストールするには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager Common Clients DVD-ROMをドライブに挿入します。
  2. Install InfoPrintCLCクライアント(64-bit)をクリックします。
  3. インストール画面の指示にしたがって、プログラムをインストールします。
    注意: InfoPrint CLCだけでなくInfoPrint Manager GUIの一方または両方をインストールする場合は、インストールの順序が重要になります。InfoPrint CLCがシステムリブートを要求することがあるため、InfoPrint Manager GUIを最初にインストールしてください。
  4. 2つの再起動オプションのいずれかを選択します。はい、今すぐコンピューターを再起動します。または、いいえ、後でコンピューターを再起動します。
  5. 完了ウィンドウで完了をクリックします。

1.2.4.11.2 Windows用コマンドラインクライアントをアップグレードする

コマンドラインクライアントをWindowsシステムでInfoPrint Manager: Common Clients CD-ROM (LCD4-5642)からアップグレードするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM (LCD4-5642)をドライブに挿入し、アップグレードプログラムを実行します。
  2. 画面の指示に従って、プログラムをアップグレードします。
  3. コマンドラインクライアントのバージョンをアップグレードした後に、システムをリブートするようにプログラムから要求されます。システムがリブートされるまで新規バージョンのコマンドラインクライアントは正しく機能しないため、この質問に対するデフォルトの応答ははいにしてください。[OK]をクリックするか、Enter を押すと、システムがリブートします。

1.2.4.11.3 Windows用コマンドラインクライアントをアンインストールする

Windows用コマンドラインクライアントをアンインストールするには、以下の操作を行います。
  1. スタートメニューから設定→コントロールパネルを選択します。
  2. アプリケーションの追加と削除をダブルクリックします。
  3. InfoPrint Windows用コマンドラインクライアントを選択します。
  4. 削除をクリックします。
    注意: このボタンを 1 回のみクリックして、30 秒以上待ってから次の作業に移ってください。アンインストーラーの最初のパネルが表示されるまで待たないと、このパネルが他のウインドウの下に隠れてしまうことがあります。30秒待ってもアンインストーラーの最初のパネルが表示されない場合は、Altキーを押したままTabキーを押し、このウィンドウを最前面に移動させます。
  5. 画面の指示に従います。

1.2.4.11.4 Windows用コマンド行クライアントで使用できるコマンド

一般的に、コマンドラインクライアントを使用すると、ユーザーは既存のInfoPrint ManagerアプリケーションからWindows宛先に印刷できます(通常、 ファイルメニューの 印刷オプションを使用します)。そのほかに、クライアントシステムのコマンドプロンプトで複数のInfoPrintコマンドを発行できます。

注意: InfoPrintコマンドを使用していて、通知を受信する場合は、InfoPrint ManagerRICOH: Common Clients DVD-ROM(LCD4–5642)から通知クライアントをインストールできます。

セキュリティーやInfoPrint Managerにユーザーを許可する方法は、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドセキュリティーを管理するを参照してください。

InfoPrint Managerを使用すると、許可ユーザー(通常、すべてのユーザー)は、以下のInfoPrint Managerコマンドを使用できます。

pdls
ジョブ、宛先、またはその他のInfoPrintオブジェクトに選択された属性値をリストします。
pdpr
ジョブを論理または実宛先に実行依頼します。LDAPジョブ認証が有効になっている場合は、実行依頼の前にLDAP資格証明を使用して認証する必要があります。
pdq
選択されたジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または実宛先に割り当てられたすべてのジョブの状況を照会します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザー(通常、ジョブ所有者)は、以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdmod
実行依頼されたジョブの属性またはそれらのジョブに入っている文書の属性を変更します。
pdrm
ジョブを削除します。

InfoPrint Managerでは、許可ユーザーのみが以下のInfoPrintコマンドを使用できます。

pdaccount
指定期間中の要約アカウンティング情報を、サーバー上の実宛先に関するコンマ区切り形式で収集します。この情報は、ファイルにしてスプレッドシートにインポートし、消耗品のコスト、プリンターの使用率、各ユーザーのコストなどを計算できます。
pdcreate
論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、およびリソースコンテキストを作成します。
pdclean
サーバー、論理宛先、キュー、または実宛先からすべてのジョブを削除します。
pddelete
サーバー、論理宛先、キュー、実宛先、デフォルトジョブ、デフォルト文書、メディア、補助シート、リソースコンテキスト、およびジョブを削除します。
pddisable
宛先がジョブの受信やログの記録をできないようにします。
pdenable
宛先がジョブの受信やログの記録をできるようにします。
pdpause
ジョブ、実宛先、キュー、またはサーバー内のすべてのキューと実宛先を一時停止します。
pdpromote
キューの先頭にジョブを移動します。
pdreorder
ジョブを、実宛先、または同じサーバーか別のサーバー内の未割り当てジョブ域に再度割り当て、別のジョブの直前または直後にスケジュールできるようにします。
pdresubmit
ジョブ、論理宛先に実行依頼されたすべてのジョブ、または別の論理宛先へのキューに入っているすべてのジョブを再実行依頼します。
pdresume
一時停止されたオブジェクトが動作を再開できるようにします。
pdset
InfoPrintオブジェクトを記述する属性の値を設定または変更します。
pdshutdown
サーバーまたは実宛先を停止します。
pdspace
PSF 物理プリンターを後送りまたは前送りします。
pddeviceop
指定された実宛先に関連した装置上で装置の操作を実行します。

注意: InfoPrintコマンドと属性については、RICOH InfoPrint Manager:Reference

1.2.4.12 InfoPrint Manager ホットフォルダー

InfoPrint Managerホットフォルダーは、論理宛先と関連付けられたディレクトリーです。ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動すると、InfoPrint Managerは、その論理宛先にこのファイルを自動的に実行依頼します。その論理宛先に設定されているデフォルトのジョブ属性と文書属性が、ホットフォルダーを使用して実行依頼されたジョブに適用されます。

ホットフォルダーにジョブを実行依頼するシステムがすべてWindowsシステムである場合は、標準のWindowsフォルダー共用を使用して、ホットフォルダーをInfoPrint Managerサーバーとユーザーの両方にアクセスできるようにすることができます。AIXのようなほかのシステムからホットフォルダーにジョブを実行依頼する場合は、異なるソフトウェアをインストールし、ファイルを転送するよう構成してください。以下に示す手順では、ジョブは、他のWindowsシステムからのみ実行依頼されるものと想定しています。

注意: InfoPrint Manager宛先が受け入れるファイルの種類を確認してください。ホットフォルダーに入れるファイルは、ほとんどのデスクトッププログラムが作成する標準の「作業」ファイルではなく、印刷データストリーム(PCLまたはPostScript)にしてください。たとえば、ワード処理ソフトウェアを使用してレポートを作成する場合、単純にファイルを保存し、そのファイルをホットフォルダーにコピーして印刷することはできません。まず最初に、ファイルを印刷データストリームに変換する必要があります。その変換を行う方法の1つは、PostScriptまたはPCLドライバーとFILE:ポートを使用するプリンターをデスクトップ上に作成することです。出力はファイル(たとえば、my_report.psという名前のファイル)に保存されます。その後、新しいファイルをホットフォルダーにコピーし、InfoPrint Managerに送信できます。

1.2.4.12.1 ホットフォルダーと連携するようにシステムを構成する

ホットフォルダーと連携するようにシステムを構成するには、以下の手順を実行します。
  1. ホットフォルダーを作成するWindowsシステムを決定します。InfoPrint Managerサーバーと、それを使用するすべてのユーザーがそのシステムを使用できることを確認してください。
      注意:
    1. InfoPrint Managerサーバーがインストールされている同じシステムにホットフォルダーを作成するよう推奨する理由は、以下のとおりです。
      • ファイルはネットワークを介して一度だけ転送すれば済むため、パフォーマンスが向上します。
      • 新しいファイルを探しているときに InfoPrint Manager サーバープロセスにより作成されるポーリングトラフィックが原因で、ディレクトリー、InfoPrint Manager システム、またはそれらの間のネットワーク接続をホスティングするリモートサーバーの性能低下が発生する場合があります。
      • InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムの再起動が必要な場合は、InfoPrint Managerサーバーは、再起動した時点で、自動的にホットフォルダーにアクセスします。ホットフォルダーが別のシステム上にある場合は、InfoPrint Managerサーバーシステムにログオンし、接続を再度確立する必要があります。
    2. 複数のホットフォルダーを持つことを計画している場合、すべてのホットフォルダーを同じ親ディレクトリー内に作成できます。そのようにすると、ユーザーは、1 つのマップされたドライブを介して、それらすべてのホットフォルダーにアクセスできます。
  2. 通常のWindowsプロセスを使用し、ディレクトリーを作成します(既存のディレクトリーにフォルダーを追加します)。フォルダーの名前は、それがホットフォルダーであり、どのような論理宛先に対してジョブを実行依頼するか、またはどのような部門がそのフォルダーに対してジョブを実行依頼するかが分かるような特徴のあるものにします。
  3. InfoPrint Managerサーバーと、ジョブを実行依頼するユーザーがそのフォルダーに書き込みアクセスを持つように、フォルダーの共用をセットアップします。
  4. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開きます。
  5. ホットフォルダーにジョブを実行依頼させる論理宛先を見つけるか作成して、選択します。
  6. 論理宛先の[プロパティー]ノートブックで、[一般]をクリックして、[ホットフォルダーの位置]フィールドを見つけます。InfoPrint Managerサーバーシステムがホットフォルダーにアクセスするために使用するディレクトリーパスを入力します。

    ホットフォルダーがInfoPrint Managerサーバーとは別のパーティションまたは別のハードディスクにある場合、このパスには、そのパーティションまたはドライブのドライブ名と、ホットフォルダーへのディレクトリーパスが含まれます。たとえば、D:¥hotfolders¥copy_postscript_hereという具合です。詳しくは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

    注意: ホットフォルダーは 1 つの論理宛先とのみ関連付けることができ、論理宛先は 1 つのホットフォルダーとのみ関連付けることができます。
  7. 論理宛先のデフォルト文書属性とデフォルトジョブ属性を設定します。ジョブの実行依頼者が指定変更しない限り、これらの属性値は、このホットフォルダーを介して実行依頼されたすべてのジョブに使用されます。詳しくは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

ホットフォルダーにジョブの実行依頼方法をユーザーに伝える場合は、必ずInfoPrint Manager宛先が受け入れられるファイルのタイプと、それらのファイルの生成方法を伝えてください。

1.2.4.12.2 ネットワークドライブを割り当てる

エンドユーザーのシステムでは、標準のWindows方式を使用し、ネットワークドライブ(Windowsエクスプローラの中で使用可能)をInfoPrint Managerホットフォルダーに割り当てます。同じディレクトリーに複数のホットフォルダーがある場合は、ネットワークドライブを 1 つだけ親ディレクトリーにマップするだけです。親ディレクトリーを通じて、すべてのサブディレクトリーにアクセスできるようになります。

1.2.4.12.3 ホットフォルダーを使用してジョブを実行依頼する

ホットフォルダーを使用してジョブを実行依頼するには、ホットフォルダーに印刷ファイルをコピーまたは移動します。
注意: 不完全なジョブを InfoPrint Manager サーバーに実行依頼したことでホットフォルダーに関する問題が発生する場合、ネットワークファイルシステム共用を使用して単一の文書ジョブまたは複数の文書ジョブを所有しているときは「ホットフォルダーポーリングメソッドの指定」を参照し、それ以外のときは「複数文書ジョブを実行依頼する」に記載されている方法を使用してください。
重要: ファイルを保管するには、そのファイルをコピーします。ファイルは、実行依頼の後、ホットフォルダーから削除されます。

1.2.4.12.3.1 ジョブ属性を指定する

ホットフォルダーを使用して実行依頼されたジョブは、論理宛先に関連付けられたデフォルト文書とデフォルトジョブ内の属性値を使用します。また、ホットフォルダージョブは、ジョブ通知がオフの状態でInfoPrint Managerに実行依頼されます。ホットフォルダーを使用して実行依頼したジョブに関する通知を受け取るには、.attファイルに明示的なdelivery-addressを入れてnotification-profileを指定してください。他の属性を指定、または既存の属性に別の値を使用するには、以下の手順を実行します。
  1. システムまたはホットフォルダーのどちらかに、属性ファイルとして使用するテキストファイルを作成します。filename.attまたはfilename.att.utf8という名前を属性ファイルに指定します。filenameは、印刷ファイルのファイル名と同じにします。たとえば、印刷ファイルが report.pdf の場合、属性ファイルは report.pdf.attまたはreport.pdf.att.utf8です。
  2. 属性ファイルに、このジョブに使用するInfoPrint属性と値を指定します。たとえば、report.pdfの片面コピーを3部印刷する場合、report.pdf.attは次のようになります。
    copy-count = 3 
    sides = 1
    重要: ISO88591 または SHIFT-JIS コードページで保存する場合は、filename.attを使用してください。ファイルがUTF-8コードページでエンコードされている場合、filename.att.utf8を使用します。
    注意: 属性ファイルのフォーマットは、pdprコマンドに渡される-Xファイルと同じフォーマットです。
    ジョブ属性と文書属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  3. システム上に属性ファイルを作成した場合は、ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動します。InfoPrint Manager論理宛先は、.attファイル拡張子を属性ファイルとして認識し、それを印刷しないものと認知します。
  4. 印刷ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動します。InfoPrint Manager論理宛先は、印刷ファイルを認知すると、同じファイル名を持つ属性ファイルを見つけます。ファイルは両方とも取り込まれ、属性が使用されます。

1.2.4.12.3.2 ホットフォルダーポーリングメソッドの指定

ホットフォルダーポーリングメソッドは2つあります。デフォルトでは、ホットフォルダーを使用してジョブが実行依頼されるときには、ファイルアクセスモニターメソッドが使用されます。このメソッドは、単一または複数の文書ジョブに使用されます。大規模な単一の文書ジョブや複数の文書ジョブが入ったホットフォルダーをネットワークファイル共用フォルダーでネットワーク経由でコピーする場合は、ファイルサイズモニターメソッドを使用してください。このメソッドでは、ジョブを InfoPrint Manager に実行依頼する前のポーリング間隔でファイルサイズが検査されます。NFSフォルダーでネットワーク越しにファイルがコピーされるデフォルトのメソッドは機能しません。

ホットフォルダーポーリングメソッドを指定するには、以下の手順を実行します。

  1. InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIを開きます。
  2. ホットフォルダーにジョブを実行依頼させる論理宛先を見つけて、選択します。
  3. 論理宛先の[プロパティー]ノートブックで[ホットフォルダーポーリングメソッド]をクリックし、自分に適したホットフォルダーポーリングメソッドを選択します。ファイルサイズモニターメソッドを使用する場合は、[ホットフォルダーポーリング間隔]フィールドにポーリング間隔値を入力します。デフォルト値は 30 です。
  4. 印刷する文書をホットジョブフォルダーにコピーします。
    注意: Windows システムにおいて複数のファイルを 1 回の操作でコピーした場合、文書はアルファベット順に実行依頼されます。印刷順序に問題がある場合は、意図する実行依頼順序になるようにファイルの名前を変更するか、または「複数文書ジョブを実行依頼する」の方法を使用します。

1.2.4.12.3.3 ジョブをステージングする

InfoPrint Managerにジョブをステージングするには、以下の操作を行います。
  1. ローカルシステム上で印刷ファイルのコピーを作成します。

    2つのファイル、report.pdfreport.pdfのコピーが作成されます。

  2. 原稿印刷ファイルと同じ名前と.拡張子のstgになるように、印刷ファイルのコピーの名前を変更します。

    report.pdfのコピーの名前をreport.pdf.stgに変更してください。

  3. 新しいファイルをホットフォルダーにコピーします。

    report.pdf.stgをコピーし、ホットフォルダーに貼り付けます。

    注意: InfoPrint Manager論理宛先は、拡張子.stgを持つファイルを無視します。
  4. ジョブを印刷するときは、拡張子を元の拡張子に戻します。

    名前をreport.pdf.stgから元のreport.pdfに変更します。InfoPrint Managerは、名前が変更されたファイルを選択し、送信して印刷します。

1.2.4.12.3.4 複数文書ジョブを実行依頼する

ステージングを使用すると、複数の文書があるジョブを印刷できます。この場合は、1つのディレクトリー全体をステージングします。InfoPrint Manager論理宛先は、ファイルをディレクトリーにコピーした順序で、複数の文書を1つのジョブとして印刷します。
  1. ホットフォルダーに移動します(Windows Explorerの使用など)。
  2. ホットフォルダーディレクトリーで新規フォルダーjobname.stgを作成します。jobnameには任意の名前を選択できます。
    注意: InfoPrint Manager論理宛先は、.stgの拡張子があるディレクトリーを無視します。
  3. 印刷する文書を、印刷するのと同じ順序でサブディレクトリーにコピーします。
    注意: 複数のファイルを1回の操作でコピーした場合は、選択した順序ではコピーされない場合があります。印刷順序が重要な場合は、ファイルを一度に 1 つずつコピーしてください。
  4. デフォルト属性を上書きするには、jobname.att という名前の属性ファイルを作成します。jobnameは、サブディレクトリー名と同じです。作成したファイルをサブディレクトリーにコピーします。
  5. サブディレクトリーの名前をjobname.stgからjobnameに変更します。InfoPrint Manager論理宛先は、サブディレクトリーにあるすべてのファイルを1つのジョブとして受け取ります。

1.2.4.13 AFPドライバーをインストールして構成する

InfoPrint AFP ドライバーソフトウェアを使用すると、デスクトップアプリケーションからAdvanced Function Presentation (AFP)出力を生成できるため、より広い環境でAFPの強力な機能を使用できます。InfoPrint SelectまたはWindowsゲートウェイプリンターと一緒に使用すると、AFP ドライバーは印刷文書の外観を高度に制御できます。このセクションには、InfoPrint AFP ドライバーシステムにWindowsを解凍してインストールする手順が記載されています。

すべてのWindowsプラットフォームのAFPドライバーの英語版は、InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)から提供されます。また、英語版や他の言語版のAFPドライバーをリコーのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/downloads/aa9a248e-101c-4aa6-b109-1cf7403f3b4f)からダウンロードすることもできます。翻訳されたドライバーは、英語版とは異なるスケジュールで更新されるため、英語版と同一でない場合があります。

Windows システムに AFP ドライバーをアンパックしてインストールするには、下記の手順を使用します。

    注意:
  • InfoPrint Select を使用する印刷ジョブを実行依頼するのにこのドライバーを使用することを予定している場合は、InfoPrint Select がインストールされているのと同じシステムにこのドライバーをインストールしてください。Windows ゲートウェイプリンターを使用する印刷ジョブを実行依頼するのにこのドライバーを使用することを予定している場合は、InfoPrint Manager サーバーがインストールされているシステムにドライバーをインストールしてください。

1.2.4.13.1 AFPドライバーファイルをインストールする

  1. InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROM(LCD4-5642)をDVD-ROMドライブに挿入します。このDVD-ROMは、InfoPrint Managerパッケージに同梱されています。インストールプログラムが自動的に開始されます。
    注意: インストールプログラムが自動的に開始されない場合や、ブラウザーが応答しなくなった場合は、以下の操作を行います。
    1. スタート ファイル名を指定して実行を選択します。
    2. D:\setup.htmlと入力します。DはDVD-ROMドライブを意味します。
    3. OKをクリックします。
  2. 製品のInfoPrintインストールをクリックしてから、AFP印刷ドライバーをクリックします。
  3. 適切なオペレーティングシステムを選択します。
  4. ご使用条件が表示されます。Acceptをクリックし、Nextをクリックします。
  5. 手順に従ってファイルを解凍し、希望するディレクトリーに入れます。ドライバーファイルは、たとえばC:¥afpdriverなど、見つけやすいディレクトリーに入れることを推奨します。

1.2.4.13.2 AFPドライバーを構成する

ファイルがインストールされたら、ドライバーを使用するプリンターを作成して AFP ドライバーの構成プロセスを完了する必要があります。ドライバーを使用するSelectプリンターの作成についての説明は、InfoPrint Selectがインストールされているクライアントワークステーションにこのドライバーをインストールしている場合は、InfoPrint Select READMEファイルを参照してください。InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムにこのドライバーをインストールしている場合は、下記の該当する手順に従います。

    注意:
  1. この手順によるWindowsプリンターは、印刷ジョブを実際のプリンターに送信せず、ファイルを生成します。プリンターの1つにジョブを送信するWindowsプリンターを作成する場合は、必要に応じて手順を変更します。
  2. この手順を完了したら、作成したプリンターを削除できます。ドライバーはそれでもインストールされます。

1.2.4.13.2.1 WindowsシステムでInfoPrint AFP ドライバーをセットアップする

WindowsシステムでInfoPrint AFPドライバーをセットアップするには、以下の手順に従います。
  1. Windowsスタートボタンをクリックし、設定→プリンターとFAXを選択します。
  2. プリンターウィンドウで、プリンターの追加をクリックし、プリンターの追加ウィザードを開始します。
  3. ウィザードの最初のパネルで、次へをクリックします。
  4. ローカルプリンター/ネットワークプリンターダイアログで、ローカルを選択し、次へをクリックします。
  5. プリンターポートの選択ダイアログで、FILE:を選択し、次へをクリックします。
  6. 次のダイアログで、プリンターまたは製造者を選択せずに、ディスク使用をクリックします。
  7. ディスクからのインストールダイアログで、AFPドライバーファイルをコピーしたディレクトリーへのパスを入力し(例: C:¥afpdriver)、OKをクリックします。
  8. このドライバーを使用するプリンターをリストから選択し、次へをクリックします。
    注意: プリンターがリストに表示されない場合は、InfoPrint AFP nnnを選択します。 nnnはプリンターの解像度です。
  9. 次のダイアログで、プリンターの名前を受け入れますが、デフォルトプリンターには設定しないでください。次へをクリックします。
  10. プリンターを非共有のまま残し、次へをクリックします。
  11. テストページを印刷せずに、次へをクリックします。
  12. 完了をクリックします。
  13. ドライバーがWindowsロゴテストに合格しなかった場合は、続行をクリックしてドライバーのインストールを完了します。

1.2.4.14 自動更新を受信するようにクライアントシステムを構成する

InfoPrint Managerクライアントシステムは、ネットワーク経由で自動更新を受信するように設定できます。

管理者として、利用可能な更新を取得するために、複数のクライアントマシン用に更新サーバーを設定できます。更新は、製品の更新または個別ファイルになります。サーバーシステムの設定後、クライアントシステムは、更新が利用可能であるという通知を受け取ります。オペレーターは、これらのアップデートをすぐにインストールするか、後日まで延期することができます。

重要: 現在、自動更新を受信するように設定できるのは、InfoPrint Select for WindowsおよびInforPrint Manager PDFドライバーのみです。

1.2.4.14.1 WindowsシステムにUpdate Serverをインストール/構成する

InfoPrint Managerでは、クライアントシステムの自動更新環境を構成できます。

更新環境は、更新システムとクライアントシステムという2つの主要コンポーネントで構成されています。更新システムが構成されると、すべてのクライアントマシンが更新サーバーに接続して、製品の更新やファイルの個々の更新など利用可能な更新をインストールできます。自動更新システムを設定すると、すべてのシステムを最新の状態に保つことができます。

更新サーバーをインストールするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager for Windows Common Clients DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。
  2. 更新サーバーをインストールするため、InfoPrintManagerUpdateServer.exeをクリックします。
  3. インストールパスを選択します。デフォルトのインストールディレクトリーはc:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\です。

更新サーバーを構成するには、以下の操作を行います。

  1. 更新サーバーの構成ディレクトリーに移動します。
    注意: デフォルトの構成ディレクトリーは、c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\です。
  2. テキストエディターを使用してipm_updateserver.cfgファイルを開き、パラメーターを変更します。
    product-path
    クライアントマシンが自動的にダウンロードしてインストールできるすべての製品キット、ファイル更新、およびレジストリー更新の場所を指定します。デフォルトのパスは、C:\ProgramData\Ricoh\InfoPrint Manager Update Server\Productsです。
    listen-port
    更新サーバーが更新クライアントと通信するポートを指定します。指定したポートは、サーバーとクライアントの両方のマシン上のファイアウォールで開く必要があります。サーバーマシンの場合は、受信セクションでポート番号を設定する必要があります。クライアントマシンの場合、送信セクションでポート番号を設定する必要があります。デフォルトのポート番号は10000です。
    client-check-for-updates-interval
    この自動更新サーバーマシンと通信する自動更新クライアントマシンが新しい製品更新を2回確認します。その間隔を秒単位で指定します。デフォルトの間隔は84600秒です。
    number-postpones-by-user
    クライアントマシン上のユーザーが製品のインストールまたは更新を延期できる回数を指定します(0は無制限に延期できます)。製品のインストール延期数を超過すると、更新はサイレントインストールされます。サイレントインストール中は、インストールが終了するまでInfoPrint Selectを使用できません。デフォルト値は0です。
    Products Order
    リスト表示された製品の更新順序を指定します。製品更新の優先順位をカンマで区切ります。リスト内の最初の製品の優先順位が最も高くなります。

    ipm_updateserver.cfg ファイルの例:

    [Global Settings]
    
    product-path=C:\ProgramData\Ricoh\InfoPrint Manager Update Server\Products
    
    #the port used by the update server for incoming connections.
    listen-port=10000
    
    #the time between the update client checks for updates on the update server machine.
    client-check-for-updates-interval=84600
    
    #0 means infinite
    number-postpones-by-user=0
    
    #product installation order
    products-order = InfoPrint Select, InfoPrint Manager PDF Driver

  3. Windows ServicesからInfoPrint Manager Update Serviceを再起動して、構成設定を有効にします。
  4. 1つ以上のDNSエントリーを作成して、クライアントマシンに自動更新サービスを提供します。
    レコードタイプ
    サービス位置(SRV)
    サービス
    _ipmupdateserver
    プロトコル
    _tcp
    優先順位
    このサービスを提供するホストで指定されているホストの優先順位を示す、0~65535の数値です。この数値が小さいと、そのホストの優先順位が高くなります。この数値が大きいと、そのホストの優先順位が低くなります。
    重さ
    未使用。0を使用します。
    ポート番号
    これは、ipm_updateserver.cfgからのリッスンポートと同じである必要があります。
    このサービスを提供するホスト
    更新サーバーのIPアドレスです。
注意: InfoPrint Manager Update Serverに接続しようとすると、複数の_ipmupdateserver SRVレコードが見つかると、SRVレコードごとに優先順位フィールドが評価されます。クライアントマシンは、優先順位が高いInfoPrint Manager Update Serverから接続します。InfoPrint Manager Update Serverが応答しない場合、構成されたInfoPrint Manager Update Serverのいずれかが応答するか、リストの最後に到達するまで、クライアントマシンは次のサーバーへの接続を試みます。

1.2.4.14.1.1 SSL/TLSでWindowsシステムにUpdate Serverを構成する

デフォルトでは、InfoPrint Managerの更新クライアントは、暗号化を使用せずにInfoPrint Manager Update Serverと通信します。セキュリティーで保護された通信(SSL/TLS)が必要な場合は、次の手順を使用してInfoPrint Manager Update Serverを設定できます。
  1. ipmssl.cfgファイルを<install_dir>\cfg-samples\ssl\から<configuration_dir>\sslディレクトリーにコピーします。
  2. テキストエディターを使用してipmssl.cfgファイルを編集し、SSL/TLS通信を有効にして設定します。
    注意: SSL/TLS通信の設定方法については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドInfoPrint Manager for Windowsサーバー用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にするを参照してください。
  3. InfoPrint Manager Update Serverを再起動します。
    注意: TLS/SSLで設定すると、InfoPrint Manager Update Serverが起動するたびにシステムログに通知メッセージを発行します。

1.2.4.14.1.2 SSL/TLSでWindowsシステムでのアップデートクライアントを構成する

InfoPrint Manager Update Serverが、グローバルに知られているサードパーティ認証局(CA)によって署名された証明書を使用し、相互認証を使用していない場合、クライアントマシンでは設定は必要ありません。
所属している組織でカスタムCA認証を使用している場合、またはInfoPrint Manager Update Serverで相互認証が有効になっている場合は、次の手順を参照してSSL/TLSでクライアントを更新してください。
  1. ipmssl.cfgファイルを<install_dir>\cfg-samples\ssl\から<configuration_path>\sslディレクトリーにコピーします。
  2. テキストエディターを使用してipmssl.cfgファイルを編集します。
    注意: SSL/TLS通信の設定方法については、RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイドInfoPrint Manager for Windowsクライアント用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にするを参照してください。
  3. コンピューターを再起動、またはInfoprint Manager Updateサービスを再起動します。

1.2.4.14.1.3 InfoPrint Manager Update Serverサービス制御ユーティリティーをWindowsで起動する

ipmupdateserverctlツールを使用して、InfoPrint Managerの更新の動作を制御できます。

管理者権限を持つユーザーまたはipmupdategroupグループのユーザーだけが、InfoPrint Manager Update Serverにコマンドを発行できます。

ipmupdateserverctlユーティリティーは、ファイルのチェックサムを計算し、InfoPrint Manager Update Server product-pathディレクトリーのファイルおよびディレクトリーのアクセス権を制御します。product-pathディレクトリーは、C:\ProgramData\RICHO\InfoPrint Manager Update Server\ipm_updateserver.cfgファイルで指定されています。

ipmupdateserverctlでは、次の引数を使用できます。

freeze
ipmupdateserverctlは、Infoprint Manager Updateクライアントへの要求を一時的に停止するようにipmupdateserverに通知します。ipmupdateserverがこの動作を承認すると、すべてのチェックサムが削除され、ipmupdateserverデータベース内のファイルとディレクトリーを変更できます。
注意: ipmupdateserverデータベースをフリーズしてから、ipmupdateserverを再起動すると、Infoprint Manager Updateクライアントの更新を提供せずにサービスが起動します。更新を継続して提供するには、データベースをフリーズおよびフリーズ解除してください。
unfreeze
ipmupdateserverctlは、ipmupdateserverデータベース内の各ファイルのチェックサムを計算し、ファイルとディレクトリーに対する変更アクセス権を削除します。次に、ipmupdateserverに、InfoPrint Manager Updateクライアントの要求を再開するように通知します。
status
ipmupdateserverctlは、ipmupdateserverの状況を照会して表示します。

注意: 管理者アカウントを使用してコマンドプロンプトを実行している場合は、管理者として実行オプションを選択してください。

1.2.4.14.1.4 InfoPrint Select for Windowsの自動ダウンロードを構成する

更新サーバーは、クライアントマシンにInfoPrint Select for Windowsを自動的にダウンロードするように設定できます。
  1. コマンドプロンプトを起動します。
    注意: 管理者権限を持っているか、使用するアカウントがipmupdategroupグループに属している必要があります。管理者アカウントを使用してコマンドプロンプトを実行している場合は、管理者として実行オプションを選択してください。
  2. ipmupdateserverctl freezeと入力し、Enterキーを押し、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、製品パスのサブディレクトリーに含まれるファイルを追加および削除できます。メンテナンスモードでは、InfoPrint Manager Update Serverはクライアントシステムからの新しい接続を受け付けません。
  3. ipm_select.cfg<install_dir>\cfg-samples\から<configuration_dir>にコピーします。
    注意: デフォルトのインストールディレクトリーはc:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager Update Serverで、デフォルトの構成ディレクトリーは、c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\です。
  4. ipm_select.cfgファイルを編集して、グローバル設定を指定し、フィルターを作成します。構成ファイルについては、サンプルipm_select.cfgファイルを参照してください。
  5. InfoPrint SelectキットをRICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMから<configuration_dir>\Products\InfoPrint Select\Windows\<product_version>\Kit\にコピーします。
  6. インストールスクリプトを<install_dir>\cfg-samples\scripts\から<configuration_dir>\Windows\<product_version>\Kit\にコピーします。
      注意:
    • インストールスクリプトは、install_InfoPrint_Select_new.cmdinstall_InfoPrint_Select_repair.cmdinstall_InfoPrint_Select_update.cmdです。
  7. 次の名前で応答ファイルを作成します:setup_new.isssetup_update.isssetup_repair.iss
    独自の応答ファイルを作成するには、以下の操作を行います。
    1. カスタム応答ファイルを作成するには、次のコマンドでInfoPrint Selectインストーラーを記録モードで起動します。InfoprintSelect. exe /r これで、インストール中に行った入力に基づいて応答ファイルsetup.issが作成されます。setup.issファイルは、デフォルトでは%WINDIR%フォルダーにあります。
    2. InfoprintSelect.exeRICOH InfoPrint Manager: Common Clients DVD-ROMの\win\InfoprintSelectフォルダーにあります。

    setup_new.iss
    インストールに使用するサンプル応答ファイル。
    setup_update.iss
    InfoPrint Selectの旧バージョンをアップグレードするために使用するサンプル応答ファイル。
    setup_repair.iss
    InfoPrint Selectのインストールを修復するために使用するサンプル応答ファイル。

  8. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。
注意: InfoPrint Selectをサイレントモードでインストールする場合、InfoPrint Select通知およびプリンター選択を開くは、インストールの完了後に自動的に起動しません。最初にログアウトしてから、ログインしてInfoPrint Select通知およびプリンター選択を開くを起動してください。

1.2.4.14.1.4.1 サンプルipm_select.cfgファイル

ProductName
更新する製品の名前。
Platform
製品のオペレーティングシステム。
現在のバージョン
基本製品のバージョン番号。
local-registry-version-key
製品のレジストリーキー。
local-registry-version_value
製品のレジストリーキーの値。
install-new-cmdline
製品の新規インストールとして更新プログラムをインストールします。
install-update-cmdline
更新プログラムを製品パッチとしてインストールします。製品はインストールされたままです。
install-repair-cmdline
修復プロセスを使用して更新をインストールします。製品はインストールされたままですが、コアファイルとレジストリーファイルも再インストールされます。
ProductAvailable
更新がクライアントシステムで使用できるかどうかを指定します。グローバルに指定することも、特定のフィルターで指定することもできます。フィルターセクションは、グローバルセクションよりも優先されます。
FilterIP
更新用に選択したIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

? は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、IPアドレス文字列は文字どおりに比較されます。

たとえば、IPv6アドレスfc00::100はフィルターfc00::1*に一致しますが、フィルターfc00::01*とは一致しません。オペレーティングシステムは、fc00:: 0100形式でIPv6アドレスを返さないため、fc00::100、フィルターfc00:: 01*は一致しません。

例: 1.2.3.4;1.2.3.*;1.2.3.1*;1.2.3.1*1;1.2.3.?;1.2.3.1?;1.2.3.1?1;1.2.3.4/32;1.2.3.4/24;1.2.3.0/255.255.255.0;fc00::100;fc00::*;fc00::1*;fc00::1*1;fc00::?;fc00::1?;fc00::1?1;fc00::100/64 内容は以下のとおりです。

1.2.3.4
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.*
次のIPv4アドレスに一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.1*
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.1
  • 1.2.3.10から1.2.3.19
  • 1.2.3.100から1.2.3.199
1.2.3.1*1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.9
1.2.3.1?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.10から1.2.3.19
1.2.3.1?1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.4/32
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.4/24
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.0/255.255.255.0
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
fc00::100
次のみに一致します。
fc00::100
fc00::*
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff
fc00::1*
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::1
  • fc00::10からfc00::1f
  • fc00::100からfc00::1ff
  • fc00::1000からfc00::1fff
fc00::1*1
次のみに一致します。
fc00::1001からfc00::1ff1
fc00::?
IPv6の範囲に一致します。
fc00::0からfc00::f
fc00::1?
次のみに一致します。
fc00::10からfc00::1f
fc00::1?1
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::101
  • fc00::111
  • fc00::121
  • fc00::131
  • fc00::141
  • fc00::151
  • fc00::161
  • fc00::171
  • fc00::181
  • fc00::191
  • fc00::1a1
  • fc00::1b1
  • fc00::1c1
  • fc00::1d1
  • fc00::1e1
  • fc00::1f1
fc00::100/64
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff

FilterHost
更新用に選択したホスト名を指定します。

*は、0個以上の文字に一致します。

?は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、ホスト名文字列は文字どおりに比較されます。

例: host.example.org;*.example.org;.example.org;host?.example.org 内容は以下のとおりです。

host.example.org
ホスト名host.example.orgのみに一致します。
*.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
host*.example.org.
hostで始まり、その後に任意の文字数の文字(ホスト名に有効)が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host123.example.org
  • host2A.example.org
  • host-name.example.org

host?.example.org.
hostで始まり、その後に1文字の文字が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host1.example.org
  • host2.example.org
  • hostM.example.org

Dependencies
更新処理中に閉じるアプリケーションを指定します。

1.2.4.14.1.5 InfoPrint Manager PDF Driver for Windowsの自動ダウンロードを構成する

InfoPrint Manager PDFドライバーがクライアントシステムに自動的にダウンロードされるように設定できます。
  1. コマンドプロンプトを起動します。
    注意: 管理者権限を持っているか、使用するアカウントがipmupdategroupグループに属している必要があります。管理者アカウントを使用してコマンドプロンプトを実行している場合は、管理者として実行オプションを選択してください。
  2. ipmupdateserverctl freezeと入力し、Enterキーを押し、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、製品パスのサブディレクトリーに含まれるファイルを追加および削除できます。メンテナンスモードでは、InfoPrint Manager Update Serverはクライアントシステムからの新しい接続を受け付けません。
  3. ipm_driver.cfgを、<install_dir>\cfg-samples\から<configuration_dir>にコピーします。
    注意: デフォルトのインストールディレクトリーはc:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager Update Serverで、デフォルトのプログラムディレクトリーは、c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\です。
  4. グローバル設定を指定し、フィルターを作成するには、ipm_driver.cfg ファイルを編集します。構成ファイルについては、Sample ipm_driver.cfgを参照してください。
  5. InfoprintManagerPDFdriver.zipファイルを、 InfoPrint Manager Common Clients DVDから<configuration_dir>\Products\InfoPrint Manager PDF Driver\Windows\<product_version>\Kit\へ解凍します。
  6. Visual Studio再配布キットを、InfoPrint Manager Common Clients DVDから<configuration_dir>\Products\InfoPrint Manager PDF Driver\Windows\<product_version>\Kit\にコピーします。
    注意: Visual Studio再配布2013がクライアントシステムにすでにインストールされている場合は、この手順を省略できます。
  7. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.1.5.1 サンプルipm_driver.cfgファイル

ProductName
更新する製品の名前。
Platform
製品のオペレーティングシステム。
現在のバージョン
基本製品のバージョン番号。
local-registry-version-key
製品のレジストリーキー。
local-registry-version_value
製品のレジストリーキーの値。
install-new-cmdline
製品の新規インストールとして更新プログラムをインストールします。
install-update-cmdline
更新プログラムを製品パッチとしてインストールします。製品はインストールされたままです。
install-repair-cmdline
修復プロセスを使用して更新をインストールします。製品はインストールされたままですが、コアファイルとレジストリーファイルも再インストールされます。
ProductAvailable
更新がクライアントシステムで使用できるかどうかを指定します。グローバルに指定することも、特定のフィルターで指定することもできます。フィルターセクションは、グローバルセクションよりも優先されます。
FilterIP
更新用に選択したIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

? は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、IPアドレス文字列は文字どおりに比較されます。

たとえば、IPv6アドレスfc00::100はフィルターfc00::1*に一致しますが、フィルターfc00::01*とは一致しません。オペレーティングシステムは、fc00:: 0100形式でIPv6アドレスを返さないため、fc00::100、フィルターfc00:: 01*は一致しません。

例:

1\.2\.3\.4;1\.2\.3\.*;1\.2\.3\.1*;1\.2\.3\.1*1;1\.2\.3\.?;1\.2\.3\.1?;
1\.2\.3\.1?1;1\.2\.3\.4/32;1\.2\.3\.4/24;1\.2\.3\.0/255\.255\.255\.0;
fc00::100;fc00::*;fc00::1*;fc00::1*1;fc00::?;fc00::1?;
fc00::1?1;fc00::100/64
1.2.3.4
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.*
次のIPv4アドレスに一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.1*
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.1
  • 1.2.3.10から1.2.3.19
  • 1.2.3.100から1.2.3.199
1.2.3.1*1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.9
1.2.3.1?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.10から1.2.3.19
1.2.3.1?1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.4/32
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.4/24
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.0/255.255.255.0
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
fc00::100
次のみに一致します。
fc00::100
fc00::*
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff
fc00::1*
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::1
  • fc00::10からfc00::1f
  • fc00::100からfc00::1ff
  • fc00::1000からfc00::1fff
fc00::1*1
次のみに一致します。
fc00::1001から1ff1
fc00::?
IPv6の範囲に一致します。
fc00::0からfc00::f fc00::1?
fc00::1?
次のみに一致します。
fc00::10からfc00::1f
fc00::1?1
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::101
  • fc00::111
  • fc00::121
  • fc00::131
  • fc00::141
  • fc00::151
  • fc00::161
  • fc00::171
  • fc00::181
  • fc00::191
  • fc00::1a1
  • fc00::1b1
  • fc00::1c1
  • fc00::1d1
  • fc00::1e1
  • fc00::1f1
fc00::100/64
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff

FilterHost
更新用に選択したホスト名を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

?は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、ホスト名文字列は文字どおりに比較されます。

例: host.example.org;*.example.org;.example.org;host?.example.org 内容は以下のとおりです。
host.example.org
ホスト名host.example.orgのみに一致します。
*.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
host*.example.org.
hostで始まり、その後に任意の文字数の文字(ホスト名に有効)が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host123.example.org
  • host2A.example.org
  • host-name.example.org

host?.example.org.
hostで始まり、その後に1文字の文字が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host1.example.org
  • host2.example.org
  • hostM.example.org

Dependencies
更新処理中に閉じるアプリケーションを指定します。

1.2.4.14.1.6 ファイル更新の自動ダウンロードを構成する

更新済みファイルの特定パッケージを使用するように更新サーバーを構成できます。
  1. コマンドプロンプトを起動します。
    注意: 管理者権限を持っているか、使用するアカウントがipmupdategroupグループに属している必要があります。管理者アカウントを使用してコマンドプロンプトを実行している場合は、管理者として実行オプションを選択してください。
  2. ipmupdateserverctl freezeと入力し、Enterキーを押し、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、製品パスのサブディレクトリーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  3. 更新されたファイルとインストール場所ファイルをすべてコピーするため、サブディレクトリーを<configuration_dir>\Products\<product_dir>\Windows\nn.nn.nn.nn\Files\update_setの下に作成します。ここで、nn.nn.nn.nnはバージョン番号です。
      注意:
    • デフォルトの構成ディレクトリーは、c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\です。
    • update_setは、選択した名前のフォルダーを表します。ファイルをコピーする前に、このフォルダーを作成してください。

    : <configuration_dir>\Products\<product_dir>\Windows\nn.nn.nn.nn\Files\Update_Patch_December

  4. 更新済みファイルをすべて新しいサブディレクトリーにコピーします。更新するファイルセットの数に応じて、複数のフォルダーを作成できます。
  5. 新しいサブディレクトリーにipmupdate.pathというプレーンテキストファイルを作成します。ipmupdate.pathファイルには、新しいファイルをコピーする必要があるクライアントマシン上の場所のみが含まれている必要があります。

    c:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager Update Server\Products\InfoPrint Select\Windows\nn.nn.nn.nn\Files\Update_Patch_December

  6. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.1.7 レジストリー更新プログラムの自動ダウンロードを構成する

複数のマシンへのインストールを容易にするために、正しく構成されたシステムからレジストリー設定をエクスポートできます。
  1. コマンドプロンプトを起動します。
    注意: 管理者権限を持っているか、使用するアカウントがipmupdategroupグループに属している必要があります。管理者アカウントを使用してコマンドプロンプトを実行している場合は、管理者として実行オプションを選択してください。
  2. ipmupdateserverctl freezeと入力し、Enterキーを押し、メンテナンスモードに入ります。
      注意:
    • メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、親フォルダーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  3. 更新された設定を含むレジストリファイルーをレジストリーフォルダーにコピーします。
      注意:
    • 正しいレジストリー設定を、Computer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\RICOH\Infoprint Select\Configurationから、.regファイルとしてエクスポートできます。
    • デフォルトのレジストリーフォルダーのパスは、<configuration_dir>\Products\<product_dir>\Windows\<product_version>\Registry\です。
  4. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.2 LinuxシステムにUpdate Serverをインストール/構成する

InfoPrint Managerクライアントシステムは、自動的に更新されるように設定できます。これらのクライアントシステムを自動的に更新するには、更新サーバーを設定してください。

InfoPrint Managerでは、クライアントシステムの自動更新環境を構成できます。更新環境は、更新サーバーとクライアントシステム構成という2つの主要コンポーネントで構成されています。更新サーバーが構成されると、すべてのクライアントマシンが更新サーバーに接続して、利用可能な更新をインストールできます。自動更新システムを設定すると、最新のパッチを適用してすべてのシステムを最新の状態に保つことができます。

更新サーバー設定を開始する前に、更新サーバーをインストールする必要があります。
  1. InfoPrint Manager for Windows Common Clients DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。
  2. ipr-ipmupdateserver-nn.nn.nn-nn.x86_64.rpmをインストールして、更新サーバーをインストールします。ここで、nn.nn.nn-nnはバージョン番号です。

更新サーバーを構成するには、以下の操作を行います。

  1. 更新サーバーのインストールディレクトリーに移動します。
    注意: InfoPrint Manager Update Server構成ディレクトリーは、/etc/ipmupdateserverです。
  2. テキストエディターを使用してipm_updateserver.cfgファイルを開き、パラメーターを変更します。
    product-path
    クライアントマシンが自動的にダウンロードしてインストールできるすべての製品キット、ファイル更新、およびレジストリー更新の場所を指定します。
    listen-port
    更新サーバーが更新クライアントと通信するポートを指定します。指定したポートは、サーバーとクライアントの両方のマシン上のファイアウォールで開く必要があります。サーバーマシンの場合は、受信セクションでポート番号を設定する必要があります。クライアントマシンの場合、送信セクションでポート番号を設定する必要があります。デフォルトのポート番号は10000です。
    client-check-for-updates-interval
    この自動更新サーバーマシンと通信する自動更新クライアントマシンが新しい製品更新を2回確認します。その間隔を秒単位で指定します。デフォルトの間隔は84600秒です。
    number-postpones-by-user
    クライアントマシン上のユーザーが製品のインストールまたは更新を延期できる回数を指定します(0は無制限に延期できます)。製品のインストール延期数を超過すると、更新はサイレントインストールされます。サイレントインストール中は、インストールが終了するまでInfoPrint Selectを使用できません。デフォルト値は0です。
    Products Order
    リスト表示された製品の更新順序を指定します。製品更新の優先順位をカンマで区切ります。リスト内の最初の製品の優先順位が最も高くなります。

    ipm_updateserver.cfgファイルの例:

    [Global Settings]
    
    product-path=/etc/ipmupdateserver/ipm_updateserver.cfg
    
    #the port on which the update server listens to.
    listen-port=10000
    
    #the time between the update client checks for updates on the update server machine.
    client-check-for-updates-interval=84600
    
    #0 means infinite
    number-postpones-by-user=0
    
    #product installation order
    Products Order = InfoPrint Select, InfoPrint Manager PDF Driver

  3. InfoPrint Manager Update Serviceを再起動して、構成設定を有効にします。
  4. 1つ以上のDNSエントリーを作成して、クライアントマシンに自動更新サービスを提供します。
    レコードタイプ
    サービス位置(SRV)
    サービス
    _ipmupdateserver
    プロトコル
    _tcp
    優先順位
    このサービスを提供するホストで指定されているホストの優先順位を示す、0~65535の数値です。この数値が小さいと、そのホストの優先順位が高くなります。この数値が大きいと、そのホストの優先順位が低くなります。
    重さ
    未使用。0を使用します。
    ポート番号
    これは、ipm_updateserver.cfgからのリッスンポートと同じである必要があります。
    このサービスを提供するホスト
    更新サーバーのIPアドレスです。

1.2.4.14.2.1 SSL/TLSでLinuxシステムにUpdate Serverを構成する

デフォルトでは、InfoPrint Managerの更新クライアントは、暗号化を使用せずにInfoPrint Manager Update Serverと通信します。セキュリティーで保護された通信(SSL/TLS)が必要な場合は、次の手順を使用してInfoPrint Manager Update Serverを設定できます。
  1. ipmssl.cfg/usr/share/doc/ipr-ipmupdateserver-4.13.0/cfg-samples/ssl/から/etc/ipmupdateserver/sslディレクトリーにコピーします。
  2. テキストエディターを使用してipmssl.cfgファイルを編集し、SSL/TLS通信を有効にして設定します。
    注意: SSL/TLS通信の設定方法については、RICOH InfoPrint Manager for Linux:操作ガイドInfoPrint Manager for Linuxサーバー用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にするを参照してください。
  3. InfoPrint Manager Update Serverを再起動します。
    注意: TLS/SSLで設定すると、InfoPrint Manager Update Serverが起動するたびにシステムログに通知メッセージを発行します。

1.2.4.14.2.2 InfoPrint Manager Update Serverサービスを別のユーザーとして起動する

InfoPrint Manager Update Serverは、別のユーザーの更新として自動的に実行するように設定できます。

デフォルトでは、InfoPrint Manager Update Serverはipmupdateユーザーを使用して実行されます。

別のユーザーとしてサービスを実行するには、以下の操作を行います。

  1. 作成されていない場合は、InfoPrint Manager Update Serverサービスを実行する、ipmupdate以外のユーザーを作成します。
    注意: ユーザーのシェルは、/sbin/nologinにすることもできます。/bin/falseは、必ずしも/bin/bashまたは任意の対話型シェルではありません
  2. ipmupdategroupが新しいユーザーの1次グループであることを確認します。そうでない場合は、次のコマンドを実行して1次グループを変更します。
    usermod -g ipmupdategroup new-user

    ここで、new-userは、新しく作成されたユーザーです。

  3. 次のコマンドを使用してサービスを停止します。
    systemctl stop ipmupdateserver
  4. 次のコマンドを使用してサービスを使用不可にします。
    systemctl disable ipmupdateserver
  5. ディレクトリー /var/log/ipmupdateserver の所有者を変更します。
    chown -R new-user:ipmupdategroup /var/log/ipmupdateserver

    ここで、new-userは、新しく作成されたユーザーです。

    注意: ipmupdateserverでSSL/TLSが使用されている場合は、新しいユーザーがSSLキーと証明書ファイルを読み取ることができることを確認してください。また、新しいユーザーが/etc/ipmupdateserverディレクトリーにある設定ファイルを読み取ることができることを確認してください。
  6. 次のコマンドを使用して、ディレクトリー/etc/systemd/system/ipmupdateserver.service.dを作成します。
    mkdir /etc/systemd/system/ipmupdateserver.service.d
  7. ユーザーディレクティブを/etc/systemd/system/ipmupdateserver.service.d/override.confファイルに追加します。
    [Service]
    User=new-user
    
  8. 次のコマンドを使用してシステムをリロードします。
    systemctl daemon-reload
  9. 次のコマンドを使用して、サービスを再度有効にします。
    systemctl enable ipmupdateserver
  10. InfoPrint Manager Update Serverサービスを開始するには、systemctl start ipmupdateserverを実行します。
注意: ipmupdateユーザーを削除しないでください。これは、InfoPrint Manager Update Server rpmパッケージを次回更新するときに作成されます。

1.2.4.14.2.3 InfoPrint Manager Update Serverサービス制御ユーティリティーをLinuxで起動する

ipmupdateserverctlツールを使用して、InfoPrint Managerの更新の動作を制御できます。

ipmupdategroupグループのユーザーだけが、ipmupdateserverctlInfoPrint実行ファイルを起動して、InfoPrint Manager Update Serverにコマンドを発行できます。

ipmupdateserverctlユーティリティーは、ファイルのチェックサムを計算し、InfoPrint Manager Update Server product-pathディレクトリーのファイルおよびディレクトリーのアクセス権を制御します。product-pathディレクトリーは、/etc/ipmupdateserver/ipm_updateserver.cfgファイルで指定されています。

デフォルトでは、InfoPrint Manager Update Serverはipmupdateユーザーとして実行されます。ipmupdateユーザーには、パスワードが設定されていません。ipmupdateユーザーとしてログインするには、パスワードを設定してください。セキュリティー上の理由から、ipmupdateユーザーのパスワードを設定せず、ipmupdateユーザーのシェルを/sbin/nologinに変更し、ipmupdateserverctlユーティリティーを使用して他のユーザーでInfoPrint Manager Update Serverサービスを制御することを推奨します。

ipmupdategroupグループにユーザーを追加するには、次のコマンドを実行します。

usermod -a -G ipmupdategroup another-user
ここで、another-userはInfoPrint Manager Update Serverサービスを制御するユーザーです。

ipmupdateserverctlでは、次の引数を使用できます。

freeze
ipmupdateserverctlは、Infoprint Manager Updateクライアントへの要求を一時的に停止するようにipmupdateserverに通知します。ipmupdateserverがこの動作を承認すると、すべてのチェックサムが削除され、ipmupdateserverデータベース内のファイルとディレクトリーを変更できます。
注意: ipmupdateserverデータベースをフリーズしてから、ipmupdateserverを再起動すると、Infoprint Manager Updateクライアントの更新を提供せずにサービスが起動します。更新を継続して提供するには、データベースをフリーズおよびフリーズ解除してください。
unfreeze
ipmupdateserverctlは、ipmupdateserverデータベース内の各ファイルのチェックサムを計算し、ファイルとディレクトリーに対する変更アクセス権を削除します。次に、ipmupdateserverに、InfoPrint Manager Updateクライアントの要求を再開するように通知します。
状況
ipmupdateserverctlは、ipmupdateserverの状況を照会して表示します。

1.2.4.14.2.4 Linux更新サーバーからのInfoPrint Select for Windowsの自動ダウンロードを構成する

  1. ipmupdateserverctl freezeを実行して、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、親フォルダーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  2. ipm_select.cfgを、/usr/share/doc/ipr-ipmupdateserver-nn.nn.nn/cfg-samples/ipm_select.cfgから/etc/ipmupdateserver/にコピーします。
  3. ipm_select.cfgファイルを編集して、グローバル設定を指定し、フィルターを作成します。
  4. InfoPrint SelectキットをInfoPrint Manager Common Clients DVDから/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Select/Windows/nn.nn.nn.nn/Kitにコピーします。
  5. 応答ファイルおよびインストールスクリプトを/usr/share/doc/ipr-ipmupdateserver-nn.nn.nn/cfg-samples/scripts/から/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Select/Windows/nn.nn.nn.nn/Kitにコピーします。ここで、nn.nn.nn.nnはバージョン番号です。
      注意:
    • インストールスクリプトは、install_InfoPrint_Select_new.cmdinstall_InfoPrint_Select_repair.cmdinstall_InfoPrint_Select_update.cmdです。
    • 応答ファイルは、setup_new.isssetup_update.isssetup_repair.issです。
  6. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.2.4.1 サンプルipm_select.cfgファイル

ProductName
更新する製品の名前。
Platform
製品のオペレーティングシステム。
現在のバージョン
基本製品のバージョン番号。
local-registry-version-key
製品のレジストリーキー。
local-registry-version_value
製品のレジストリーキーの値。
install-new-cmdline
製品の新規インストールとして更新プログラムをインストールします。
install-update-cmdline
更新プログラムを製品パッチとしてインストールします。製品はインストールされたままです。
install-repair-cmdline
修復プロセスを使用して更新をインストールします。製品はインストールされたままですが、コアファイルとレジストリーファイルも再インストールされます。
ProductAvailable
更新がクライアントシステムで使用できるかどうかを指定します。グローバルに指定することも、特定のフィルターで指定することもできます。フィルターセクションは、グローバルセクションよりも優先されます。
FilterIP
更新用に選択したIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

? は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、IPアドレス文字列は文字どおりに比較されます。

たとえば、IPv6アドレスfc00::100はフィルターfc00::1*に一致しますが、フィルターfc00::01*とは一致しません。オペレーティングシステムは、fc00:: 0100形式でIPv6アドレスを返さないため、fc00::100、フィルターfc00:: 01*は一致しません。

例: 1.2.3.4;1.2.3.*;1.2.3.1*;1.2.3.1*1;1.2.3.?;1.2.3.1?;1.2.3.1?1;1.2.3.4/32;1.2.3.4/24;1.2.3.0/255.255.255.0;fc00::100;fc00::*;fc00::1*;fc00::1*1;fc00::?;fc00::1?;fc00::1?1;fc00::100/64 内容は以下のとおりです。

1.2.3.4
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.*
次のIPv4アドレスに一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.1*
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.1
  • 1.2.3.10から1.2.3.19
  • 1.2.3.100から1.2.3.199
1.2.3.1*1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.9
1.2.3.1?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.10から1.2.3.19
1.2.3.1?1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.4/32
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.4/24
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.0/255.255.255.0
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
fc00::100
次のみに一致します。
fc00::100
fc00::*
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff
fc00::1*
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::1
  • fc00::10からfc00::1f
  • fc00::100からfc00::1ff
  • fc00::1000からfc00::1fff
fc00::1*1
次のみに一致します。
fc00::1001からfc00::1ff1
fc00::?
IPv6の範囲に一致します。
fc00::0からfc00::f
fc00::1?
次のみに一致します。
fc00::10からfc00::1f
fc00::1?1
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::101
  • fc00::111
  • fc00::121
  • fc00::131
  • fc00::141
  • fc00::151
  • fc00::161
  • fc00::171
  • fc00::181
  • fc00::191
  • fc00::1a1
  • fc00::1b1
  • fc00::1c1
  • fc00::1d1
  • fc00::1e1
  • fc00::1f1
fc00::100/64
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff

FilterHost
更新用に選択したホスト名を指定します。

*は、0個以上の文字に一致します。

?は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、ホスト名文字列は文字どおりに比較されます。

例: host.example.org;*.example.org;.example.org;host?.example.org 内容は以下のとおりです。

host.example.org
ホスト名host.example.orgのみに一致します。
*.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
host*.example.org.
hostで始まり、その後に任意の文字数の文字(ホスト名に有効)が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host123.example.org
  • host2A.example.org
  • host-name.example.org

host?.example.org.
hostで始まり、その後に1文字の文字が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host1.example.org
  • host2.example.org
  • hostM.example.org

Dependencies
更新処理中に閉じるアプリケーションを指定します。

1.2.4.14.2.5 Linux更新サーバーからのInfoPrint Manager PDF Driver for Windowsの自動ダウンロードを構成する

  1. ipmupdateserverctl freezeを実行して、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、親フォルダーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  2. ipm_driver.cfg/usr/share/doc/ipr-ipmupdateserver-nn.nn.nn/cfg-samples/から/etc/ipmupdateserver/にコピーします。ここで、nn.nn.nnはバージョン番号です。
  3. ipm_driver.cfg ファイルを編集して、グローバル設定を指定し、フィルターを作成します。構成ファイルについては、Sample ipm_driver.cfgを参照してください。
  4. InfoprintManagerPDFdriver.zipファイルを、InfoPrint Manager Common Clients DVDから/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Manager PDF Driver/Windows/<product_version>/Kit/へ解凍します。
  5. Visual Studio 2013再配布キットを、InfoPrint Manager Common Clients DVDから/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Manager PDF Driver/Windows/product_version/Kit/にコピーします。
  6. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.2.5.1 サンプルipm_driver.cfgファイル

ProductName
更新する製品の名前。
Platform
製品のオペレーティングシステム。
現在のバージョン
基本製品のバージョン番号。
local-registry-version-key
製品のレジストリーキー。
local-registry-version_value
製品のレジストリーキーの値。
install-new-cmdline
製品の新規インストールとして更新プログラムをインストールします。
install-update-cmdline
更新プログラムを製品パッチとしてインストールします。製品はインストールされたままです。
install-repair-cmdline
修復プロセスを使用して更新をインストールします。製品はインストールされたままですが、コアファイルとレジストリーファイルも再インストールされます。
ProductAvailable
更新がクライアントシステムで使用できるかどうかを指定します。グローバルに指定することも、特定のフィルターで指定することもできます。フィルターセクションは、グローバルセクションよりも優先されます。
FilterIP
更新用に選択したIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

? は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、IPアドレス文字列は文字どおりに比較されます。

たとえば、IPv6アドレスfc00::100はフィルターfc00::1*に一致しますが、フィルターfc00::01*とは一致しません。オペレーティングシステムは、fc00:: 0100形式でIPv6アドレスを返さないため、fc00::100、フィルターfc00:: 01*は一致しません。

例:

1\.2\.3\.4;1\.2\.3\.*;1\.2\.3\.1*;1\.2\.3\.1*1;1\.2\.3\.?;1\.2\.3\.1?;
1\.2\.3\.1?1;1\.2\.3\.4/32;1\.2\.3\.4/24;1\.2\.3\.0/255\.255\.255\.0;
fc00::100;fc00::*;fc00::1*;fc00::1*1;fc00::?;fc00::1?;
fc00::1?1;fc00::100/64
1.2.3.4
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.*
次のIPv4アドレスに一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.1*
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.1
  • 1.2.3.10から1.2.3.19
  • 1.2.3.100から1.2.3.199
1.2.3.1*1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.9
1.2.3.1?
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.10から1.2.3.19
1.2.3.1?1
次のIPv4アドレスのみに一致します。
  • 1.2.3.101
  • 1.2.3.111
  • 1.2.3.121
  • 1.2.3.131
  • 1.2.3.141
  • 1.2.3.151
  • 1.2.3.161
  • 1.2.3.171
  • 1.2.3.181
  • 1.2.3.191
1.2.3.4/32
次のみに一致します。
1.2.3.4
1.2.3.4/24
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
1.2.3.0/255.255.255.0
IPv4の範囲に一致します。
1.2.3.0から1.2.3.255
fc00::100
次のみに一致します。
fc00::100
fc00::*
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff
fc00::1*
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::1
  • fc00::10からfc00::1f
  • fc00::100からfc00::1ff
  • fc00::1000からfc00::1fff
fc00::1*1
次のみに一致します。
fc00::1001から1ff1
fc00::?
IPv6の範囲に一致します。
fc00::0からfc00::f fc00::1?
fc00::1?
次のみに一致します。
fc00::10からfc00::1f
fc00::1?1
次のIPv6アドレスのみに一致します。
  • fc00::101
  • fc00::111
  • fc00::121
  • fc00::131
  • fc00::141
  • fc00::151
  • fc00::161
  • fc00::171
  • fc00::181
  • fc00::191
  • fc00::1a1
  • fc00::1b1
  • fc00::1c1
  • fc00::1d1
  • fc00::1e1
  • fc00::1f1
fc00::100/64
IPv6の範囲に一致します。
fc00::からfc00::ffff:ffff:ffff:ffff

FilterHost
更新用に選択したホスト名を指定します。

* は、0個以上の文字に一致します。

?は、許可された文字に1回だけ一致します。

*または?グロブを使用する場合、ホスト名文字列は文字どおりに比較されます。

例: host.example.org;*.example.org;.example.org;host?.example.org 内容は以下のとおりです。
host.example.org
ホスト名host.example.orgのみに一致します。
*.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
.example.org
.example.orgで終わるホスト名と一致します。
host*.example.org.
hostで始まり、その後に任意の文字数の文字(ホスト名に有効)が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host123.example.org
  • host2A.example.org
  • host-name.example.org

host?.example.org.
hostで始まり、その後に1文字の文字が続き、.example.orgで終わるホスト名と一致します。

例:

  • host1.example.org
  • host2.example.org
  • hostM.example.org

Dependencies
更新処理中に閉じるアプリケーションを指定します。

1.2.4.14.2.6 Linux更新サーバーからのファイル更新の自動ダウンロードを構成する

更新済みファイルの特定パッケージを使用するように更新サーバーを構成できます。
  1. ipmupdateserverctl freezeを実行して、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、親フォルダーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  2. すべての更新されたファイルおよびインストール場所ファイルをコピーするため、サブディレクトリーを/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Select/Windows/nn.nn.nn.nn/Files/update_setの下に作成します。
      注意:
    • update_setは、選択した名前のフォルダーを表します。ファイルをコピーする前に、このフォルダーを作成してください。
    • nn.nn.nn.nnは、バージョン番号を表します。

    : /var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Select/Windows/nn.nn.nn.nn/Files/Update_Patch_December

  3. 更新済みファイルをすべて新しいサブディレクトリーにコピーします。更新するファイルセットの数に応じて、複数のフォルダーを作成できます。
  4. 新しいサブディレクトリーにipmupdate.pathというプレーンテキストファイルを作成します。ipmupdate.pathファイルには、新しいファイルをコピーする必要があるクライアントマシン上の場所のみが含まれている必要があります。

    :

    C:\WINDOWS\SYSTEM32

  5. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.14.2.7 Linux更新サーバーからのレジストリー更新の自動ダウンロードを構成する

複数のマシンへのインストールを容易にするために、正しく構成されたマシンからレジストリー設定をエクスポートできます。
  1. ipmupdateserverctl freezeを実行して、メンテナンスモードに入ります。
    注意: メンテナンスモードでは、製品パスフォルダーのロックが解除され、親フォルダーに含まれるファイルを追加および削除できます。また、InfoPrint Managerサーバーも一時的に無効になります。
  2. 更新された設定を含むレジストリファイルーをレジストリーフォルダーにコピーします。
      注意:
    • regedit.exeを使用して、新しいレジストリー設定を.regファイルとしてエクスポートできます。レジストリーキーHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\RICOH\Infoprint Select\Configurationをエクスポートします。
    • デフォルトのRegistryディレクトリーは、/var/lib/ipmupdateserver/Products/InfoPrint Select/Windows/nn.nn.nn.nn/Registryです。ここで、nn.nn.nn.nnはバージョン番号です。
  3. ipmupdateserverctl unfreezeを実行して、メンテナンスモードを終了します。

1.2.4.15 InfoPrint Managerの更新をインストールする

InfoPrint Managerクライアントシステムは、更新アプリケーションを使用して自動的に更新できます。

InfoPrint Managerの更新は、更新が必要なすべてのクライアントコンピューターにインストールされます。InfoPrint Managerの更新アプリケーションをインストールすると、更新サーバーはクライアントマシンに接続し、利用可能な更新をインストールできるようになります。

自動更新クライアントをインストールするには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager for Windows Common Clients DVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。
  2. 更新クライアントをインストールするため、InfoPrintManagerUpdate.exeをクリックします。
  3. 保存先フォルダーを選択します。既定の保存先フォルダーはC:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager Updateです。
  4. 完了をクリックして、インストールの処理を完了します。

製品の更新が利用可能になると、更新をインストールするか更新処理を延期するかをたずねるメッセージが表示されます。更新を延期すると、更新インストーラーが閉じられ、24時間後に再試行されます。更新処理が失敗した場合は、システム管理者にお問い合わせください。

1.2.5 アクセシビリティー

リコーは、年齢や能力に関係なく、誰もが使用できる製品を提供することを目指しています。アクセシビリティーの取り組みについては、次を参照してください。http://jp.ricoh.com/accessibility/
アクセシビリティー機能

アクセシビリティー機能は、運動障害または視覚障害などの障害を持つユーザーが情報技術製品を快適に使用できるようにサポートします。

この製品のアクセシビリティー機能は、主に次のことを目標としています。

  • スクリーンリーダーや画面拡大機能などの支援技術を使用できるようにする。
  • マウスの代わりにキーボードを使用できるようにする。
  • 音量、色、コントラスト、フォントサイズなどの属性を変更できるようにする。

また、製品のインフォメーションセンターおよび資料は、アクセシビリティーに対応した形式で作られています。

キーボードナビゲーション

本製品は、Microsoft Windows標準のナビゲーションキーを使用しています。

1.3 操作ガイド

1.3.1 はじめに

1.3.1.1 重要

適用される法律で認められる最大限の範囲において、本製品の故障、文書やデータの損失、本製品および付属の使用説明書の使用または不使用に起因するいかなる損害に対しても、メーカーは責任を負いません。

必ず、重要な文書やデータは、常にコピーするか、バックアップを作成してください。お客様の操作ミスや本ソフトウェアの不具合により、文書やデータが消去される場合があります。また、コンピューターウィルス、ワーム、その他の有害なソフトウェアに対する保護対策は、お客様の責任において講じてください。

本製品を使用してお客様が作成した文書や、お客様が実行したデータの結果については、いかなる場合もメーカーは責任を負いません。

1.3.1.2 本書に関する注意事項

  • 本書に掲載されているイラストや説明は、製品の改良や変更により、お客様の製品のものとは異なる場合があります。
  • 本書の内容は、予告なく変更されることがあります。
  • 本書のいかなる部分も、供給者の事前の同意なしに、いかなる形式においても複製、複製、複製、修正、または引用することはできません。
  • 本書では、ディレクトリーパスの参照は、デフォルトパスのみが示されています。InfoPrint Managerやその一部のコンポーネントを別のドライブなど別の場所にインストールした場合、それに応じてパスを調整する必要があります。

    たとえば、Windowsオペレーティングシステムを実行しているコンピューターのD:ドライブにInfoPrint Managerをインストールする場合は、ディレクトリーパスのC:D:に置き換えてください。

1.3.1.3 使用説明書とヘルプの紹介

本書には、RICOH InfoPrint Manager for AIX、Linux、およびWindowsバージョン4.13(プログラム番号5648-F40)に関する情報が記載されています。

本書には、InfoPrint Managerの概要と製品に関するインストールと構成の情報が記載されています。

使用説明書

以下の取扱説明書があります。

InfoPrint Managerについては、以下の文書を参照してください。
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイド、G550-1071
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイド、G550-1072
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:操作ガイド、G550-1073
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:プランニングガイド、G550-20262
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:スタートガイド、G550-20263
  • RICOH InfoPrint Manager for Linux:操作ガイド、G550-20264
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX and Linux:構成および調整ガイド、S550-1062
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:プランニングガイド、G550-1060
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:スタートガイド、G550-1061
  • RICOH InfoPrint Manager for AIX:操作ガイド、G550-1066
  • RICOH InfoPrint Manager:高可用性ガイドライン、G550-20261
  • RICOH InfoPrint Manager:Reference、S550-1052
  • RICOH InfoPrint Manager:PSF、サーバー、および変換メッセージ、G550-1053
  • RICOH InfoPrint Manager:セキュアな印刷:インストールおよび構成する、G550-20129
  • RICOH InfoPrint Manager:SAP R/3プランニングおよび構成ガイド、S550-1051
  • RICOH InfoPrint Manager:キーワードの辞書、S550-1188
  • AFP Conversion and Indexing Facility:ユーザーズガイド、G550-1342
  • Page Printer Formatting Aid for Windows:ユーザーズガイドおよびリファレンス、S550-0801
  • RICOH InfoPrint Manager AFP2PDF Transform機能:インストールと使用方法、G550-1057
  • RICOH InfoPrint Manager:InfoPrint Manager Transform機能をインストールする、G550-20160
ヘルプ

多くの画面でプロパティーヘルプが用意されており、特定の作業や設定に関する情報を提供しています。

また、ヘルプメニューでは、操作画面から直接HTMLバージョンの取扱説明書にアクセスすることができます。

    注意:
  • PDF文書をご覧いただくには、Adobe ReaderなどのPDFリーダーがインストールされている必要があります。

RICOHの印刷製品については、以下を参照してください。

1.3.1.4 使用説明書とヘルプの読み方

1.3.1.4.1 使用説明書を表示する

この手順で使用説明書を表示することができます。
PDF形式の使用説明書を表示する
  • InfoPrint Managerでは、製品に同梱されるDVD-ROMの中にPDF形式で資料が提供されています。
HTML形式で使用説明書を表示する
  • 使用説明書のHTMLバージョンは、ユーザーインターフェースから直接入手できます。アプリケーションを起動して、バナーの右にある疑問符の画像ボタンをクリックして、 ヘルプを選択します。

1.3.1.4.2 プロパティーヘルプを表示する

操作画面上のプロパティーの横にある疑問符の画像ボタンをクリックすると、その項目のプロパティーヘルプが表示されます。

1.3.1.4.3 マークについて

本説明書では、内容を素早く確認するために、以下のような記号を使用しています。
    重要:
  • この記号は、製品を使用する際に注意すべき点を示しています。この説明を必ずお読みください。

    注意:
  • この記号は、タスクを完了するために必須ではないが役立つ補足情報を示します。

太字
太字は、ダイアログ、メニュー、メニュー項目、設定、フィールドラベル、ボタン、キーの名称を表します。
斜体
斜体は、各自の情報に置き換える必要があるマニュアルや変数のタイトルを表します。
モノスペース
モノスペース体は、コンピューターの入出力を示します。

1.3.1.5 略語

AFP
Advanced Function Presentation(高機能プレゼンテーション)
IP
Internet Protocol(インターネットプロトコル)
PDF
Portable Document Format(ポータブル文書形式)
PCL
Printer Command Language (プリンターコマンド言語)
GIF
Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)
JPEG
Joint Photographic Experts Group(ジョイントフォトグラフィックエキスパーツグループ)
TIFF
Tagged Image File Format(タグ付き画像ファイル形式)

1.3.1.6 商標

RICOH InfoPrint Manager™およびRICOH ProcessDirector™は、Ricoh Company, Ltd.の米国およびその他の国における商標です。

以下の用語は、International Business Machines Corporationの米国または他の国における商標または登録商標です。

  • AIX
  • DFS
  • IBM
  • MVS
  • OS/390
  • POWER
  • Print Services Facility
  • pSeries
  • S/390
  • z/OS

Adobe、Adobeロゴ、PostScript、PostScriptロゴは、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の米国ならびにその他の国における登録商標または商標です。

CUPSおよびmacOSは、Apple, Inc.の米国または他の国における商標または登録商標です。

Fieryは、米国およびその他の特定の国におけるFiery, LLCの登録商標です。

Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。

Microsoft、Microsoft Edge、Windows、Windowsロゴ、およびActive Directoryは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標です。

Oktaは、Okta, Inc.の米国およびその他の国における登録商標です。

UNIX は、米国およびその他の国における The Open Group の登録商標です。

Thales Group コード: この使用権取得者アプリケーションのライセンス管理は、次の 1 つ以上の著作権に基づいています。

Sentinel RMS
Copyright 1989-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinel EMS
Copyright 2008-2024 Thales Group
All rights reserved.

Sentinelは、Thales Group の登録商標です。

その他の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。

1.3.2 概要

本書は、InfoPrint Manager for Windowsを使用する際に役立ちます。本書では、この製品がすでに稼働中であることを想定しています。本書には、各種タスクの実行および問題のトラブルシューティングに役立つ手順が記載されています。

また、RICOH InfoPrint Managerで使用できる発注可能な機能を使用する手順も記載されています。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

1.3.3 管理者の操作: InfoPrint Managerを構成する

1.3.3.1 複数のネットワークアダプターカードを使用する

ローカルエリアネットワーク(LAN)の帯域幅でプリンターの追加インストールで生じたトラフィックの処理が不充分な場合は、駆動プリンター専用の2次ネットワークを作成できます。この構成をセットアップするには、InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムで、2個のネットワークアダプターカード(各ネットワークに1個ずつ)を取り付けてください。印刷データがLAN経由でInfoPrint Managerサーバーに入り、2次ネットワークに転送されて印刷されます。

2次ネットワークをセットアップするときは、以下を考慮してください。

  • InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムでは、既存のネットワークに1次ネットワークアダプターカードが接続されます。
  • InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムでは、プリンター専用のネットワークに2次ネットワークアダプターカードが接続されます。このネットワークは隔離されているため、IP転送は推奨しません。
  • 1次ネットワークで2次ネットワークのプリンターのIPアドレスは解決できません。

    2次ネットワークのカードとプリンターには、専用IPアドレスの使用を推奨します。 たとえば、以下の形式のアドレスがあります。

    • クラスA IPアドレス: 10.xx.xxx.xxx
    • クラスB IPアドレス: 192.168.xxx.xxx

  • 2次ネットワークアダプターカードのプロパティーで、デフォルトゲートウェイ、DNS、WINSは設定しないでください。カードを構成したときにフィールドに値がある場合は、デフォルト値を消去してください。
  • 2次ネットワークに接続するプリンターで、デフォルトゲートウェイは指定しないでください。デフォルトゲートウェイを指定する場合は、2次ネットワークアダプターカードのIPアドレスを入力してください。

1.3.3.2 SNMP プリンターを使用する

1.3.3.2.1 SNMP サポート

SNMP を使用するには、use-snmp 実宛先属性を true に設定する必要があります。

注意: destination-tcpip-internet-address 実宛先属性が設定されている場合、use-snmp 実宛先属性はデフォルトで true に設定されます。

1.3.3.2.2 SNMP通信について

シンプルネットワーク管理プロトコル(SNMP)およびRFC 1759で説明されている標準プリンター管理情報ブロック(MIB)で稼働するネットワークプリンターの場合は、InfoPrint ManagerサーバーでSNMPを使用すると、以下が自動的に実行されます。

  • プリンターの複数のInfoPrint Manager実宛先属性のデフォルト値を標準プリンターMIBの戻り値に設定します。実宛先属性は、トレイ、メディア、ビン、plex、および面に関係します。このプロセスは、属性のスマートデフォルト設定と呼びます。
  • 現在印刷中のジョブがない場合でも、いくつかの状態についてのプリンター問題を検出、報告、およびリカバリーする。
  • 装置固有の情報に直接アクセスします。
  • 装置で装置コマンドを直接実行します。

InfoPrint Manager には、SNMP バージョン 3 (SNMPv3) のサポートが含まれています。このバージョンではInfoPrint Managerおよびプリンター間のSNMP通信のセキュリティーが強化されており、暗号化された認証管理トラフィック、保護されたリモート構成および装置状況メッセージが含まれます。

SNMPv3 では、次のセキュリティーレベルがサポートされます。

  • 最小 - 認証とプライバシーを適用しない。
  • 中程度 - 認証を適用するが、プライバシーは適用しない。
  • 最大 - 認証とプライバシーを適用する。

これらのセキュリティーレベルをサポートするために、新しく SNMPv3 実宛先属性が追加されています。詳しくは、「操作ガイド」を参照してください。

1.3.3.2.2.1 実宛先属性のスマートデフォルト設定

InfoPrint Managerサーバーは、InfoPrint Managerユーザーが以下の条件を満たした場合に限り、SNMPプリンターの実宛先属性を自動的にスマートデフォルト設定できます。
  • 実宛先を作成または変更するときに、属性を明示的に設定しない
  • 属性がInfoPrint Managerのデフォルト値にリセットされます。
実宛先を作成し、サーバーでプリンターの実宛先属性をスマートデフォルト値を設定できるようにする前に、次の操作を推奨します。
  1. プリンターの電源を入れます。
  2. プリンターがネットワークに接続していることを確認します。

サーバーがスマートデフォルト値を設定できる実宛先属性は、以下のとおりです。

  • destination-model
  • input-trays-medium (属性 input-trays-supported および media-ready もスマートデフォルト設定します)
  • media-ready
  • media-supported
  • output-bin-numbers (属性 output-bins-supported もスマートデフォルト設定します)
  • plexes-supported
  • psf-tray-characteristics (属性 input-trays-supported および media-ready もスマートデフォルト設定します)
  • sides-supported

media の場合、スマートデフォルト設定は、メディアのサイズを検出するだけです。同じサイズの別のメディア (たとえば、3 つの異なるレターサイズの事前印刷用紙) があり、属性でそれらを区別しなければならない場合、スマートデフォルト設定を使用するのではなく、属性を明示的に設定する必要があります。

1.3.3.2.2.2 プリンターの問題を検出/報告/リカバリーする

InfoPrint Managerサーバーは、現在印刷中のジョブがない場合でも、定期的にSNMPプリンターを照会するため、複数のneeds key operator状態とneeds attention状態に関するプリンター問題を自動的に検出し、報告、リカバリーできます。(自動リカバリーをオフにするには、キーオペレーターは実宛先を手作業で使用不可にできます。 )

たとえば、サーバーは、プリンターのトナー切れを検出すると、実宛先を使用不可にして、ジョブを再キューイングし、実宛先の状態を[アテンションが必要]または[キーオペレーターが必要]に設定します。次に、キーオペレーターがトナーを交換すると、サーバーはプリンターが再稼働していることを検出し、実宛先の状態をアイドルに設定し、実宛先を再度使用可能にします。

実宛先の状態を自動的に管理する以外にも、InfoPrint Managerサーバーはproblem-messagewarning-messagesnmp-device-conditions属性を更新し、printer-needs-attention通知とprinter-needs-key-operator通知を送信します。実宛先の状態(更新されたメッセージ属性と送信されたの通知のタイプ)は、プリンターから報告された状態の重大度(エラー、警告、レポートなど)で異なります。

InfoPrint Managerが報告するSNMPプリンター状態は、以下のとおりです。

  • カバーが開いています
  • 給紙トレイが空です
  • インターロックが開いています
  • プリンターに用紙がありません
  • プリンターに必要なメディアがありません
  • プリンターはオフラインです
  • 紙づまりです
  • プリンターは電源オフされています
  • サービスが必要です
  • プリンターのフューザー温度が高すぎます
  • 給紙トレイがありません
  • プリンターのサプライ用品が空です
  • プリンターのサプライ用品がありません
  • プリンター排出コレクターがフルです
  • 出力ビンがフルです
  • 出力ビンがありません
  • プリンターのフューザーが十分ではありません
  • プリンターのサプライ用品が少なくなっています
  • プリンター排出コレクターがほぼフルです
  • プリンターで用紙が少なくなっています
  • プリンターがオフラインになっています
  • プリンターがオンラインになっています
  • 出力ビンがほぼフルです
  • プリンターは印刷を準備しています。

注意: プリンターで報告されない状態もあります。たとえば、ほとんどのプリンターでは警告状態を報告しません。

状況によっては、同じ状態が別の重大度で報告されることがあります。たとえば、プリンターは給紙トレイの空の状態がエラーまたは警告として報告することがあります。プリンターにある複数の給紙トレイが同じメディアにリンクされており、いずれかが空の場合は、警告となることがあります。状態がエラーとして報告される場合は、InfoPrint Managerは、以下の状態をneeds-attentionではなく、needs-key-operatorとして報告します。

  • fuser-over-temp
  • fuser-under-temp
  • marker-supply-empty
  • marker-supply-low
  • marker-supply-missing
  • marker-waste-full
  • marker-waste-almost-full
  • media-missing
  • output-bin-missing
  • service-requested
  • warmup
重大度に関係なく、 InfoPrint Manager には snmp-device-conditions 属性のすべての状態が一覧表示されます。

1.3.3.2.2.3 装置情報にアクセスする

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIまたはpdlsコマンドを使用すると、SNMP装置に関する情報にアクセスできます。

InfoPrint Managerで、実宛先オブジェクトに関する情報提供に加え、プリンターから情報に直接アクセスできます。InfoPrint Managerは、装置固有の属性を使用し、この機能を提供します。装置固有の実宛先の属性は実宛先を介してアクセスされますが、情報は物理プリンターから取得します。実宛先の属性すべてを要求した場合は、装置固有の属性は戻されません。装置固有の属性は具体的に要求する必要がありますが、-r all-deviceを使用してすべての装置固有の属性を照会できます。

以下は、設定不可の装置固有の実宛先の属性のリストです。

  • device-description
  • device-input-trays
  • device-ip-address
  • device-manufacturer
  • device-printer-supplies
  • device-media-supported
  • device-model
  • device-op-panel-locked
  • device-output-bins
  • device-printer-name
  • device-ready-media
  • device-serial-number
  • device-state
  • device-version

以下は、設定可能な装置固有の実宛先の属性のリストです。

  • device-contact
  • device-location

    注意:
  1. 上記のすべての属性を報告しないプリンターもあります。
  2. 戻された情報は変換されません。
InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェース は、SNMPから返された情報を表示する状況ウィンドウを起動します。このウィンドウから、SNMPプリンターの状況の詳細ビューを見ることができます。プリンターと現在の状況(紙づまりや開いているドアがなど)のアイコンがあります。

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースから状況ウィンドウを表示するには、以下の手順で行います。

  1. SNMPプリンターを1つ選択します。
  2. 状況の検査クリックします。
  3. [詳細]をクリックします。

pdlsコマンドを使用すると、以下のように-rフラグを指定してSNMP装置(出力ビンなど)情報にアクセスできます。

pdls -c destination -r device-output-bins prt5-ad
注意: 特定の装置情報を -f フラグでフィルターに掛けることができます。

また、-rフラグとall-device値を指定してpdlsコマンドを使用すると、SNMP装置のすべての情報にアクセスできます。

pdlsコマンドについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの章InfoPrint Managerツールを参照してください。

1.3.3.2.2.4 装置情報を変更する

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIpddeviceopコマンド、pdsetコマンドを使用すると、SNMP装置の情報を変更できます。

snmp-active実宛先属性の値をtrueに設定し、操作をサポートしているプリンターを実宛先に関連付けてください。pddeviceopコマンドまたはGUIコマンドが動作するには、実宛先への書き込み許可が必要です。また、SNMPバージョンに応じて、snmp-write-community-name(V1)またはsnmpv3-username(V3)実宛先属性を正しく設定してください。

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI装置情報ウインドウから、特定の装置をリセット、オフライン化、またはオンライン化できます。連絡先またはロケーション情報も変更できます。

特定装置をリセット、オフライン化、オンライン化したり、特定装置の操作パネルをロックまたはアンロックするには、pddeviceopコマンドを使用します。

pdsetコマンドまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用すると、SNMP装置の連絡先やロケーション情報を変更できます。

注意: 装置固有の設定と実宛先の属性の設定は、同じpdsetコマンドで結合できません。

pddeviceopコマンドとpdsetコマンドについては、InfoPrint ManagerRICOH InfoPrint Manager:Referenceツールを参照してください。

1.3.3.2.3 SNMP をセットアップおよび使用する

InfoPrint ManagerでSNMPをセットアップして使用するには、InfoPrint Managerで物理プリンターを作成または変更するときに、該当するInfoPrint Manager属性を確認して設定してください。

ここでは、次のことを説明します。

  • プリンターが SNMP で稼働するかどうかを判別する
  • InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する
  • プロシージャー

1.3.3.2.3.1 プリンターがSNMPで稼働するかどうかを判別する

SNMPや標準MIBで稼働しないプリンターもあります。また、SNMP で稼働できるプリンターは、ネットワークに接続されているものだけです。パラレル接続またはチャネル接続のプリンターは、SNMPは使用できません。

プリンターが SNMP で稼働するかどうかの判別は、次のように行います。

  1. プリンターのIPアドレスに実宛先属性destination-tcpip-internet-addressを設定し、InfoPrint ManagerがSNMPを使用してプリンターとの通信を試みるように指示します。サーバーは、実宛先属性 use-snmp を「true」に設定します。
    注意: PSF TCP-IP接続プリンターの場合は、SNMPサポートを有効にするには、InfoPrint 4000またはInfoPrint 4100デュアル片面構成でエンジン2を駆動するときに、宛先TCP-IPポート番号5002を使用してください。SNMP を使用していないプリンターに 5002 が使用されている場合、そのプリンターの実宛先は動作しません。サーバーは、実宛先属性 use-snmp を「false」に設定します。
  2. サーバーは、SNMP を使用してプリンターと通信できない場合、プリンターを pings します。ping コマンドが機能するかどうかにより、次のように判断されます。
    • 機能する場合、サーバーは、プリンターが SNMP プリンターでないと判断します。サーバーは、use-snmp を「false」に設定します。
    • 機能しない場合、サーバーは、プリンターの電源がオフであるか、現在ネットワークに接続されていないと判断します。use-snmp は「true」に設定されたままにして、引き続き、プリンターとの SNMP 接続を確立しようとします。
  3. 実宛先属性 snmp-active を検査します。これが「true」であれば、プリンターは SNMP で稼働します。

1.3.3.2.3.2 InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用するには、以下のように属性を検査して設定します。
  1. メニューバーから、適宜、[プリンター]または[サーバー]を選択します。
  2. [プロパティー]を選択します。プリンターの[プロパティー]ノートブックまたはサーバーの[プロパティー]ノートブックが表示されます。
  3. [SNMP]タブを選択します。
  4. 操作ガイドの説明にしたがって、[SNMP]タブで該当する属性を調べて、設定します。

1.3.3.2.3.3 操作ガイド

以下の手順で、属性を確認または設定します。
  1. 以下の実宛先属性を調べます。
    1. SNMPv1 の場合:

      snmp-community-name

      snmp-write-community-name

      注意: InfoPrint Manager は両方の属性を保持し、これらを次のように使用します。
      • snmp-write-community-name 属性が設定されている場合は、SNMP データの読み取りと設定の両方に使用されます。この場合、snmp-community-name 属性は無視されます。
      • snmp-write-community-name 属性が設定されていない場合は、snmp-community-name 属性が使用されます。この場合は、装置に他のSNMPデータを設定しようとすると、失敗します。
    2. SNMPv3の場合

      snmpv3-username

      snmpv3-authentication-type

      snmpv3-authentication-password

      snmpv3-privacy-type

      snmpv3-privacy-password

      snmpv3-security-level

      snmpv3-context-name

    3. SNMPv1 および SNMPv3 の場合:

      snmp-retry-count

      snmp-timeout

      snmp-active-version

      注意: snmp-active-version 属性は読み取り専用です。

      snmp-version

      snmp-version-fallback

      use-snmp

  2. このセクションの手順1のデフォルト値が正しければ、以下の実宛先属性を設定します。
    • destination-tcpip-internet-address
    • SNMP プリンターの IP アドレスを示します。タブのフィールドはTCP/IPアドレスです。
  3. 以下の実宛先属性を調べます。
    • snmp-active
    • サーバーがプリンターとの SNMP セッションを確立できたかどうかを示します。SNMPタブでのフィールドはSNMP活動中です。
  4. 以下のサーバー属性を設定します。
    • snmp-discovery-during-startup

      InfoPrint Managerが開始した時点でサーバーがプリンターMIBを照会するかどうか、サーバーが定期的にプリンターをポーリングしたときにプリンター状況を入手するかどうかを示します。デフォルトは「true」ですが、SNMP プリンターがいくつかあり、サーバーをもっと短時間で始動させたい場合、「false」に設定したい場合があります。SNMP タブでのフィールドは[始動時にプリンターを検出]です。

    • snmp-normal-poll-interval

      既知の問題がないすべての SNMP プリンター を順次にポーリングした後に、サーバーが待機する秒数を示します。ポーリングインターバルを長くすると、サーバーが SNMP ポーリングに使用する CPU とネットワークリソースは少なくなりますが、現在示されているプリンター状態 (現在印刷していないプリンターの場合) の正確度は低くなります。SNMPタブのフィールドは「正常時ポーリング間隔(秒)」です。

    • snmp-problem-poll-interval

      既知の問題があるすべての SNMP プリンター を順次にポーリングした後に、サーバーが待機する秒数を示します。ポーリングインターバルを長くすると、サーバーが SNMP ポーリングに使用する CPU とネットワークリソースは少なくなりますが、現在示されているプリンター状態 (現在印刷していないプリンターの場合) の正確度は低くなります。SNMPタブのフィールドは問題発生時ポーリング間隔(秒)です。

SNMP実宛先属性についてInfoPrintの章5RICOH InfoPrint Manager:Referenceオブジェクトの属性を参照してください。

1.3.3.2.4 SNMP を使用したときのパフォーマンスへの影響

SNMPが影響する可能性のあるパフォーマンス分野は、以下のとおりです。

  • サーバーの開始
  • 実宛先照会
  • SNMPポーリング
  • サーバー上の SNMP プリンターの数

1.3.3.2.4.1 サーバーの開始

snmp-discovery-during-startupにtrueを設定した場合は、サーバーが最新情報について各SNMP対応実宛先のプリンターMIBを照会するため、サーバー開始が遅れます。この属性を「false」に設定すると、始動の際のパフォーマンスが高くなります。ただし、最初の実宛先状況は現時点のものではなく、サーバーがプリンターを次にポーリングするまで現時点のものになりません。

1.3.3.2.4.2 実宛先照会

SNMPプリンターで、プリンターMIBの影響を受ける可能性のある実宛先属性(destination-stateなど)を照会した場合は、デフォルトでは、サーバーはSNMPを使用し、同時にプリンターから関連情報を入手します。プリンターの電源やネットワークの接続が切断されている場合は、プリンターのタイムアウトに時間がかかり、照会への応答が遅れることがあります。

対処する場合は、when=now属性でpdlsコマンドを使用すると、プリンターMIBを照会する代わりに、現在情報に戻すことができます。この属性を使用すると、パフォーマンスが高くなります。

1.3.3.2.4.3 SNMPポーリング

サーバーは、定期的にSNMPプリンターをポーリングし、各プリンターの最新状況を入手します。サーバーがプリンターのポーリング中にプリンター状況が変更した場合(ユーザーがカバーを閉じるなど)は、一時的に変更内容を取得しないことがあります。ただし、次のポーリングサイクル時に、サーバーは、見逃した変化を自動的にピックします。

InfoPrint Managerを開始したときに、サーバーでSNMPプリンターを検出できない場合は、前回シャットダウンされたプリンター状況が表示されます。

ポーリングインターバルを長くすると、サーバーが SNMP ポーリングに使用する CPU とネットワークリソースは少なくなりますが、現在示されているプリンター状態 (現在印刷していないプリンターの場合) の正確度は低くなります。

1.3.3.3 管理IPDSダイアログサポート

管理IPDSダイアログ(MID)サポートは、特定のプリンターに追加の共有機能を使用可能にします。印刷装置の現行共有は非アクティブタイマーの設定に基づきます。MIDサポートは、以下の現行の制限を無効にします。

  • 共有を解除するには、印刷機器を切断してから、PSFホストは追加の印刷要求を処理するためにTCP/IP接続を再取得する必要があります。元の接続を解除したときは、ダウンロードしたすべてのリソースが消失します。また、別のホストがTCP/IP接続を取得すると、現在のホストは追加の印刷要求を処理できなくなります。
  • 印刷装置の解除は特定の時間の値で制御されます。従って、追加の印刷要求が保留されていなくても、プリンターは解除されます。
MIDサポートを使用すると、プリンターはPSFホストで印刷装置の制御の解除(TCP/IP接続は切断しない)を要求します。 ここで、IPDSアクティビティーが最小になると、印刷エンジンは非IPDSデータストリームを印刷できます。また、MIDサポートで、他の非IPDSデータストリームと印刷機構の共有が可能になります。

この章には、以下のセクションがあります。

1.3.3.3.1 MIDサポートを使用可能にする

MIDサポートを使用可能にするには、以下のパラメーターを設定します。
mid-support-enabled
  1. InfoPrint Manager GUIで実宛先を右クリックし、プロパティーをクリックします。
  2. [調整]をクリックします。
  3. [MID サポートを使用可能にする]フィールドで[はい]を入力して、MID をアクティブにします。デフォルト値は[いいえ]です。
mid-release-timer
  1. InfoPrint Manager GUIで実宛先を右クリックし、プロパティーをクリックします。
  2. [調整]をクリックします。
  3. [MID リリースタイマー]の数値を 1 から 9999 までの範囲で指定します。デフォルト値は15です。
    注意: MID-release-timer の値は、destination-release-timer-setting の値より小さい値でなければなりません。destination-release-timer-setting の値が MID-release-timer の値より小さい場合、MID は使用可能になりません。

1.3.3.3.2 MIDサポートをアクティブにする場合の考慮事項

印刷装置のMIDサポートをアクティブにする前に以下の事項を考慮してください。
  • ご使用の印刷装置に、MID をサポートする機能が必要です。ご使用の印刷装置にこの機能が備わっているかどうかが不確かな場合は、InfoPrint 担当者にお問い合わせください。
  • IPDS以外の着信印刷要求をIPDS印刷要求と混在させる場合は、MIDをアクティブにするよりも、印刷機構への制御を維持することを推奨します。
  • ジョブは、印刷機構が解放される前に「スタック」されなければなりません。印刷装置で用紙の無駄が生じる場合があります。
  • 印刷機構を解放すると、制御が戻るまでIPDSホストが後続の印刷要求を処理しない場合があります(制御がIPDSホストに戻るまでの時間は、各印刷装置の能力によって異なります)。
  • MID サポートを使用すると、2 つの IPDS ホスト間で InfoPrint プリンターの印刷機構を共用できません。

1.3.3.4 メディアを構成する

このセクションでは、メディアの作成、構成、および管理の方法について説明します。InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェース を使用して、これらのタスクを完了してください。

1.3.3.4.1 サーバーにあるメディアを判別する

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェース を使用して、モニター対象となっているサーバー内のメディアを表示できます。

1.3.3.4.1.1 InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する

アイコンをダブルクリックするか、AIXコマンド行でipguiadvadmと入力し、InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを開始します。メインウィンドウのサーバーメニューから、メディア→メディアの表示を選択します。このダイアログには、現在監視されているすべてのサーバーに置かれたメディアが表示されます。

1.3.3.4.2 メディアオブジェクトを作成する

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェース を使用して、メディアオブジェクトを作成できます。

1.3.3.4.2.1 InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する

[サーバー]メニューで[メディア]→[作成]、または[コピー] (さらに[コピーするメディアの選択]ダイアログでメディアを選択) を選択し、[メディアの作成]ダイアログを開きます。このダイアログを使用して、指定されたサーバーのメディアを作成します。

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースは、新規のメディアを作成するか、既存のメディアをコピーするかの選択に基づくプロパティー設定で新規のメディアを作成します。

  • 既存メディアのプロパティーをコピーせずに固有のメディア (デフォルト設定を持つもの) を作成したい場合は、[作成]オプションを使用します。
  • 既存のメディアからのプロパティーを使用して新しいメディアを作成したい場合には、[コピー]オプションを使用してください。

以下のフィールドに値を入力します。

名前
メディア名は最長255文字で、大文字と小文字が区別されます。
サーバー
監視されているすべてのサーバーの名前を表示します。リストからサーバー(メディアがセットされるサーバー)を選択してください。メディアのコピー中は、コピー元のメディアがあるサーバーが選択済みになります。
タイプ
事前定義されたメディアのタイプを表示します。リストからメディアのタイプを選択してください。メディアのコピー中は、コピー元のメディアのタイプが選択済みになります。
未トリム幅および長さ
メディアの物理サイズを指定します。幅とは一般に、プリンター機器にセットされたメディアの短尺寸法に相対します。長さ(高さ)とは一般に、プリンター機器にセットされたメディアの長尺寸法に相対します。幅と長さのフィールドには、正の実数を入力してください。メディアのコピー中は、コピー元のメディアの断裁前の幅と長さ(mmまたはinch単位)が表示されます。
重さ
メディアの重さを識別します。正の整数を入力してください。メディアのコピー中は、コピー元のメディアの重さが表示されます。
カラー
事前定義されたメディアのカラーを表示します。リストからカラーを選択してください。メディアのコピー中は、コピー元のメディアのタイプが選択済みになります。
詳細
メディアオブジェクトに関連付けるメッセージのテキスト入力領域があります。メディアに関する記述情報を入力してください。メディアをコピーする場合、コピーされるメディアのメッセージが表示されています。

[OK]を選択すると、新しいメディアが作成されます。

1.3.3.4.3 メディアの属性を表示または変更する

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェース を使用して、メディアの属性を表示したり変更したりできます。

1.3.3.4.3.1 InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する

  1. [サーバー]メニューから、[メディア]→[プロパティー]を選択して、[メディアの選択]ダイアログを開きます。
  2. 表示または変更したいプロパティーを持つメディアを選択します。
  3. OKをクリックします。目的のメディアの[メディアのプロパティー]ノートブックがオープンし、その属性がすべて表示されます。
  4. 変更を行い、[OK]をクリックして、それらの変更を保管します。

1.3.3.4.4 メディアと実宛先を関連付ける

InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用すると、メディアと実宛先を関連付けることができます。

1.3.3.4.4.1 InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを使用する

給紙トレイと用紙送り機構によっては、多種多様の給紙ユニットがプリンターに取り付けられている場合があります。実宛先に対して[メディアの変更]ダイアログ ([プリンター]→[メディアの変更]) を使用すれば、[許可されるメディア]タブでオペレーターがプリンターにロードできる別の用紙タイプを定義できます。

実宛先によってサポートされるメディアを指定するには、以下のようにします。

  1. [プリンター]メニューで、[メディアの変更]を選択して、[メディアの変更]ダイアログを開きます。
  2. [使用可能なメディア]タブで、ビンを指定し、次に、プリンターの各ビンにロードされるメディアを選択します。ビンと関連付ける給紙トレイ名を指定することもできます。
  3. OKをクリックします。 InfoPrintは、実宛先プロパティーのノートブックをユーザーの指定値に更新します。

1.3.3.5 InfoPrint Eメールサポート

InfoPrintEメールは、オフィス間のコミュニケーションに利用したり、世界中の異なる地域に送信したりできます。Eメールオプションを使用すると、企業のコンピューターで表示と印刷ができるフォーマットに文書を変換できます。さまざまなソースからデータを送受信できます。 対応できるデータは、PCL、PDF、PostScript、GIF、JPEG、TIFF、またはネイティブのSAP R/3データストリーム(ABAPまたはOTF)です。受信データはすべて次のタイプにできます。 EメールDSSは、データを表示用PDFに変換します。出力を表示するには、Adobe Acrobat Readerを使用できます。詳細およびダウンロードについては、Adobe SystemsのWebサイトをご覧ください。

    注意:
  1. カラーPDFとPostScriptジョブの取り扱いが適切でない場合は、モノクロのPDFメールに変換されます。
  2. EメールDSSに送信されたジョブから元の文書ファイル名を取得し、PDF添付ファイル名で使用する場合は、元の文書ファイル名をPDF添付ファイル名でも使用するを参照してください。

1.3.3.5.1 InfoPrint Eメールを構成する

InfoPrint Manager for Windowsを介してEメールを送信する前に、ご利用のSMTP Eメールサーバーが正しく構成され、InfoPrintに定義されていることを確認し、InfoPrintのEメール宛先を作成してください。

1.3.3.5.1.1 SMTP EメールサーバーをInfoPrintに定義する

InfoPrint Manager for Windows EメールDSSは、簡易メール転送プロトコル(SMTP)サーバーを使用してEメールを送信します。SMTP サーバーには MIME サポートが備わっています。使用されるSMTPサーバーは、InfoPrint Managerサーバー属性smtp-server-hostおよびsmtp-server-portによって定義されます。これらの属性のデフォルトは、ローカルWindows SMTPサーバーです。別のSMTPサーバーを使用する場合は、サーバー属性を変更できます。
注意: お客様のファイアウォールの外に E メールを送信する予定の場合は、ファイアウォールの外に到達するよう、ご使用の SMTP サーバーを正しく構成する必要があります。

InfoPrint Manager Windowsサーバーに合わせてSMTPサーバーを変更するには、次の手順に従います。

  1. インストール時にメールサーバーを設定するには、InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースを起動します。
  2. InfoPrint Manager管理サーバーメインウィンドウで、サーバー→プロパティーをクリックします。
  3. サーバープロパティーダイアログで、システムのメールサーバーをSMTPサーバーフィールドに、ポートをポートフィールドに指定します。
    注意: SMTPサーバーポートフィールドのデフォルトは25です。 これは、多くのWindowsサーバーでSMTPサーバーのデフォルトポートです。

E メールを使用して 50 ページ以上の大きな PDF ファイルを送信する場合、/var/psf/segments ファイルシステムのサイズを 500 MB まで拡張する必要があります。

1.3.3.5.1.2 InfoPrint Eメール宛先を作成する

InfoPrint Manager経由でEメール出力を送信する前に、InfoPrintWindowsサーバーでEメール宛先を作成してください。このタスクを実行するには、拡張InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースを使用します。
  1. 詳細InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを開始します。
  2. メインウィンドウで、他→作成→Eメール宛先をクリックします。
    注意: 他→作成の下でEメール宛先オプションが選択できない場合は、オプション→メニュー項目の追加/削除をクリックし、カスタマイズダイアログのEメール宛先の作成にチェックを付けます。このダイアログからアクション(削除、使用可能、使用不可など)を指定できます。
  3. Eメール宛先の作成ウィザードの最初のパネルで、以下の操作を行います。
    1. Eメール宛先の名前を指定します(email1など)。
    2. Eメール宛先を作成するInfoPrintManager Windowsサーバーを指定します(server1など)。
  4. Eメール宛先の作成ウィザードの2番目のパネルで、このEメール実宛先を送信する論理宛先を選択します。

    同じ論理宛先がプリンター宛先とEメール宛先の両方にジョブを送信しないように、別の論理宛先オブジェクト(email-ld)を作成することを推奨します。この手順では、オペレーターがシステムにあるジョブの進行状況の監視と問題の診断を容易に行うことができます。

  5. 3番目のパネル(前の手順で別の論理宛先オブジェクトを作成することにした場合)で、新しい論理宛先オブジェクトを入れる場所を選択できます。
  6. Eメール宛先の作成ウィザードの4番目のパネルで、以下を行うことで、デフォルト構成を取得するか、この宛先をさらにカスタマイズするかを選択できます。
    • ジョブがルーティングされるInfoPrint論理宛先(前の手順で定義していない論理宛先の場合)を変更します。
    • 特定のジョブバッチ値を指定します。
    • 実宛先プロパティーを変更します。

    この例では、デフォルト値を使用し、標準構成を適用します。

  7. Eメール宛先の作成ウィザードの4番目のパネルで、デフォルトを受け入れて宛先を使用可能にすると、作動可能という状況のEメール宛先が作成されます。

1.3.3.5.1.3 元の文書ファイル名をPDF添付ファイル名でも使用する

Eメール添付ファイルのファイル名として、EメールDSSに送信されたjob-name属性から得た元のファイル名を保持するには、 EメールDSS実宛先の属性maintain-original-filenameをtrueに設定する必要があります。document-formats-ripped-at-destinationまたはjob-ripped-by-server=falseを使用する場合、この属性は無視されます。

1.3.3.5.1.4 EメールジョブのPDF設定を構成する

EメールジョブのPDF設定の構成は、ファイル<Install_Path>\afp2pdf\email.cfg内にあります。

E メールジョブの PDF 設定パラメーターは、次のとおりです。

AFM_PATH=<パス
このパラメーターは、変換が使用するAdobe Font Metrics(AFM)ファイルのパスの場所を指定します。AFMは、Type1 PostScriptフォントのフォントメトリックデータを格納します。特定のフォントのマスターデザインが含まれており、フォントの各文字の表示が定義されています。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥font¥AFM

AFM_PATHパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

CNV_PATH=<パス
このパラメーターは、1つのコードページからユニコード(または逆)にテキスト変換するICUライブラリーのCNVファイルのパス位置を指定します。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥cnv

CNV_PATHパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

DEFAULT_CPID=<>intValue
このパラメーターは、AFPまたはSCSファイルを変換するときに使用するデフォルトのCode Page Identifier(CPID)を指定します。
AFPファイルを変換するときにDEFAULT_CPIDを指定しない場合は、cpdefファイルに基づくデフォルト値を使用します。
SCSファイルを変換するときにDEFAULT_CPIDを指定しない場合は、デフォルトとしてCPID 500を使用します。
DEFAULT_CPIDパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。
DEFAULT_FGID=<>intValue
このパラメーターは、AFPまたはSCSファイルを変換するときに使用するデフォルトのFont Global Identifier(FGID)を指定します。
AFPファイルを変換するときにDEFAULT_FGIDを指定しない場合は、csdefファイルに基づくデフォルト値を使用します。
SCSファイルを変換するときにDEFAULT_FGIDを指定しない場合は、デフォルトとしてFGID 11(Courier)を使用します。
DEFAULT_FGIDパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。
ENABLE_AUTO_FONT_IMAGE=(TRUE|FALSE)
このパラメーターを TRUE に設定すると、出力 PDF 文書に各文字のイメージ (AFP 文書にラスターフォントで記述) が含まれることが指定されます。デフォルトでは、ラスターフォントは他のフォントに置き換えられ、PDF文書内の文字はすべてテキストとして記述されます。ただし、一部の文字はラスター形式の文字とは見た目が異なる場合があります。

ENABLE_AUTO_FONT_IMAGEパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

FOCA_FONT_PATH=<パス
このパラメーターは、AFP FOCAフォントがインストールされているパスを指定します。デフォルトのパスは以下のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥fontlib
FOCA_FONT_PATHパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。
FONT_PATH=<パス
このパラメーターは、PDF文書を作成するときに変換が使用するフォントファイルのパス位置を指定します。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥fontlib

FONT_PATHパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

GOCA_PASS1=<number
このパラメーターの <number>には、01、または2を指定できます。

afp ファイルを処理する場合、イメージの受け渡しとテキストの受け渡しの 2 つの受け渡しがあります。

この属性を設定すると、GOCAオブジェクトを処理するタイミングを指定できます。

  • GOCA_PASS1=0。GOCAオブジェクト処理は使用できません。

  • GOCA_PASS1=1。GOCAオブジェクトはイメージの受け渡しで処理されます。

  • GOCA_PASS1=2。 GOCAオブジェクトはテキストの受け渡しで処理されます。

デフォルト値は2です。

OVERLAYEXT=<ListOfExtenstions
PAGESEGEXT=<ListOfExtenstions
FORMDEFEXT=<ListOfExtenstions
JFIFext=<ListOfExtenstions
GIFEXT=<ListOfExtenstions
TIFFEXT=<ListOfExtenstions
CHARSETEXT=<ListOfExtensions
CODEPAGEEXT=<ListOfExtensions
CODEDFONTEXT=<ListOfExtensions
パラメーターは、リソースタイプに受け取り済みの拡張子を指定します。拡張子はコンマ(,)で区切ります。それぞれの拡張子で、* (アスタリスク) は検索されたリソースの名前に置き換えられます。このため、*(アスタリスク)を指定する場合は拡張子なしを意味します。
RESOURCE_DATA_PATH を名前で検索するとき、変換は最初に拡張子なしの名前で検索します。検索が成功しない場合は、リソースが見つかるまで、リストのすべての拡張子を試みます。
デフォルトでは、拡張子リストは*(アスタリスク)です。
パラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。
PDF_FONT_MAP_FILE = <パス
このパラメーターは、Type 1フォントをマッピングするfontmap.lstファイルのパス位置を指定します。指定したときは、PDF文書にType 1フォントが組み込まれます。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥font¥fontmap.lst

PDF_FONT_MAP_FILEパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

PFMPFB_DIRECTORY=<パス
PDF文書の中にフォントを組み込むときに変換が使用するAdobe Type 1のアウトラインフォントファイルのパス位置を指定するパラメーターです。PDF出力に単純な代替フォントが受け取れないときは、より良い結果を得るためにカスタムのType 1フォントをPDF内に組み込むことができます。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥font¥type1
注意: このディレクトリーにType 1フォントファイルを置いても、PDFファイルの内部に自動的に入りません。フォントを組み込むには、変換フォント定義ファイルを使用してマッピングしてください。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager AFP2PDF Transform Feature: Installing and UsingEmbedding Type 1 Fontsを参照してください。

PFMPFB_DIRECTORYパラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

PRAGMA_FDEF= <filename
このパラメーターは、AFPファイルを変換するときに使用する書式定義(FORMDEF)リソースのファイル名を指定します。インラインの書式定義がAFP文書に関連付けられている場合は、構成ファイルおよびコマンド行のFDEFは両方とも無視されます。FDEFが構成ファイルに含まれず、コマンド行で指定されないときは、デフォルトのF1A10110書式定義が使用されます。
コマンド行フラグ:
-pragma fdef <filename>
コマンド行の例:
-pragma fdef=myformdef.fde
PRAGMA_ALIGNTEXT=<角度
このパラメーターは、ファイルを変換するときに使用する回転の値を指定します。有効な値は090180270(時計回り)です。場合によっては、回転方向でフォーマット済みのAFPファイルが存在します。この場合、テキストは用紙の水平軸ではなく垂直軸に位置合わせされます。訂正するには、このパラメーターを使用してテキストを揃えてください。
コマンド行フラグ:
-pragma aligntext <angle>
コマンド行の例:
-pragma aligntext=90
VERBOSE
このパラメーターは、詳細情報がstderrに生成されるように指定します。
コマンド行フラグ:
-v
OUTPUTFILE=<path+filename
このパラメーターは、出力されるPDFファイルのpathfilenameを指定します。デフォルトでは、出力PDFファイルは入力ファイルと同じディレクトリーに、入力ファイルの拡張子をafpからpdfに変更したファイル名で保存されます。たとえば、afpdoc.afpという名前のAFPファイルからPDFを生成すると、afpdoc.pdfという名前の出力ファイルが作成されます。
注意: AFPファイルに拡張子がついていない場合は、出力PDFファイルに拡張子pdfが追加されます。
コマンド行フラグ:
-o <path+filename>
コマンド行の例:
-o c:¥mydirectory¥mystream.pdf
RESOURCE_DATA_PATH =<path>
このパラメーターは、リソースライブラリーのパス位置を指定します。AFP 文書が使用するすべての外部リソース (formdef、オーバーレイ、ページセグメント、jfif、gif、IOCA イメージ) について、変換はここで指定するパスをもとに検索します。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥reslib;<install_path>¥reslib

RESOURCE_DATA_PATH パラメーターに関連付けられたコマンド行フラグはありません。

TT_FONT_PATH=<パス
このパラメーターは、使用されるTrueTypeフォントまたはTrueTypeコレクションの位置を指定します。パスが指定されていない場合は、デフォルトは次のとおりです。
Windowsの場合
<install_path>¥afp2pdf¥font¥truetype

1.3.3.5.2 Eメールジョブを実行依頼する

Eメールオプションをインストールして構成した後に、pdprコマンドをインストールした場所のコマンド行を使用し、特定の出力宛先にジョブを実行依頼できます。ここでは、コマンド構文を示し、E メールジョブを実行依頼するための例を 3 つ提供します。

1.3.3.5.2.1 基本Eメールジョブを実行依頼する

pdprコマンドと属性については、Web上のRICOH InfoPrint Manager:Referenceまたはpdpr manページを参照してください。

基本Eメールジョブを実行依頼するには、次の構文を使用します。

pdpr -p email-ld -Z emailfilename
コマンド行の各変数の説明については、次の表を参照してください。
変数 定義
logical_destination

例:

-p email-ld

拡張InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェース経由でEメールオプションを構成するときに定義した論理宛先を指定します。

論理宛先および実宛先の両方を構成し、pdprコマンドを使用する方法は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

emailfilename

例:

-Z

emailfilename

ジョブ属性、送信するファイルの名前、およびそのEメールの送信先Eメール宛先を含むファイルを指定します。

Eメール属性には、カバーシート情報、請求コード情報、他のオプションがあります。

注意: subject-textemail-bodyemail-from-adressemail-to-adress、およびemail-signatureは唯一の必須属性です。

特定のサイトに合わせてカスタマイズできるサンプル属性スクリプトを作成することを推奨します。コマンド行にEメール属性を指定できますが、属性ファイルを使用することを推奨します。

1.3.3.5.2.2 -Zオプションを使用し、ファイル経由で属性を実行依頼する

AFP、PostScript、またはPortable Document Formatの入力データタイプを使用してサンプル属性ファイルを作成し、それを上記の構文のemailfilenameとして送信できます。
-x email-from-address=root@serv.us.name.com
-x email-to-address=johndoe@us.name.com
-x subject-text="Test Script"
-x document-type=printable
   /usr/lpp/ps/sample.pdf
-x document-type=email-body
   /email_script/body.txt
-x document-type=email-signature
   /email_script/sig.txt

コマンド行で、以下の構文を使用し、この属性ファイルを使用します。

pdpr -p logical_destination -Z emailfilename
ここでは、logical_destinationemail1-ldに、emailfilenameemailfilenameと指定して、ローカルシステム上に保管できます。このスクリプトを正しく機能させるためには、body.txt ファイルと sig.txt ファイルを定義しておきます。

この属性ファイルは、コマンド行から指定した email1-ld という名前の論理宛先 (プリンター) を使用して、'johndoe' インターネット ID にレポートを送信します。規則us.name.comは、会社全体のアドレッシングシステムを指定します。これは、会社内のすべての完全修飾アドレスの国 (us)、会社名 (name)、および通信名 (com) を示します。

-Zオプションを使用して属性ファイルにコメントを入れることはできません。

1.3.3.5.2.3 InfoPrint Selectクライアントを使用する

InfoPrint Selectを正常にインストールし、Eメール宛先(InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの章“InfoPrint Selectを使用したジョブの送信”を参照)を定義すると、この手順を使用してEメールを送信できます。
注意: クライアントワークステーションでInfoPrintサーバーEメール宛先のポートを構成するには、InfoPrint WindowsサーバーのEメール論理宛先(この例ではemail-ld)のclient-driver-names論理宛先属性に値を入力してください。この値が入力されていない場合は、プリンター選択リストの最新表示をクリックしたときにInfoPrint Windowsサーバーからプリンターが表示することはできません。

InfoPrintSelectでEメールを送信するには、destination-support-system論理宛先属性をemailに設定してください。

  1. スクリーンメニューから印刷を指定します。
  2. 印刷ウィンドウで、名前フィールドに、InfoPrint Windowsサーバーに定義した論理宛先の名前があることを確認してから、OKをクリックします。
  3. InfoPrint Eメール確認画面で示される各フィールドに属性情報を指定します。

1.3.3.5.3 カラーEメール

文書をEメール添付として送信する

カラーPDF(Portable Document Format)またはPostScriptファイルがある場合は、InfoPrint Manager経由で目的のEメールアドレスにファイルの送信やカラー出力の受信ができます。

カラーEメールを実行依頼する場合は、color-bits-per-plane属性を8に設定してください。

InfoPrint ManagerWindowsサーバーにジョブを送信する方法に関係なく、ご利用のカラーPDFファイルが変換されずにEメールDSSを通過することを確認してください。確認するには、ジョブ属性job-ripped-by-server = falseを指定します。または、PDF文書フォーマットがRIP処理されないように実宛先を設定できます。ただし、この方法は、実行依頼されたすべてのPDFジョブに適用されます。

EメールDSSにデータの変換を要求するジョブ属性または文書属性はサポートされません。属性のリストや、job-ripped-by-server属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

注意: 以下のリストに指定された属性が実宛先に送信されたEメールジョブにある場合は、カラーEメールはサポートされません。属性または状態が実宛先に送信された場合は、ファイルは、単色(MO:DCA-P)出力として印刷されます。

1.3.3.5.3.1 ファイル経由でカラーEメール属性を実行依頼する

以下が含まれているバッチファイルを使用して、カラーEメールジョブを印刷できます。
  • ジョブ名
  • Eメール本文テキスト
  • 宛先Eメールアドレス
  • 発信元Eメールアドレス

以下に、サンプルファイルを示します。

-x job-name="Titleist"
-x job-ripped-by-server=false 
-x email-from-address=gopher1@gopher.com
-x email-to-address=gopher@gopher.com
-x subject-text="testing"     
-x document-type=email-body
-f d:\bsi\data\body.txt
-x document-format=pdf
-x document-type=printable 

このジョブをInfoPrint Windowsサーバーに送信するには、Windowsコマンド行で次を指定します。

c:\Infoprint\pdpr -p email -Z d:\bsi\options\em_rip.txt  \
d:\bsi\data\LogoOnly.pdf   
ここで、em_rip.txtは上記の-Zファイルです。

EメールDSS経由でFAX文書をEメール添付ファイルとして送信する

E メール DSS は FAX ジョブを受け入れます。ジョブ実行依頼でジョブ属性fax-numberが設定される場合は、InfoPrint Managerは、email-to-addressfax-numberおよびfax-to-email属性値を使用してfax-number@fax-to-email-domainと構成されている受信者にEメール添付ファイルとしてFAX文書を転送します。Eメール添付ファイルでFAX文書の送信する方法は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.3.6 InfoPrint 5000モデル/RICOH Pro VCシリーズモデルでPostScript/PDF印刷用InfoPrint Managerを構成する

InfoPrint Managerを使用してInfoPrint 5000プリンターモデル(AD1/AD2、AD3/AD4、AD3/AD4-XR3、AS1、AS3、KM3、KM3/MD4、MD3/MD4)、またはRICOH Pro VCシリーズ(RICOH Pro VC40000、RICOH Pro VC60000、RICOH Pro VC70000、RICOH Pro VC80000)でPDFおよびPostScriptファイルを印刷するには、ホットフォルダーを使用できます。

ホットフォルダーを使用するときは、マイナーな構成タスクを完了してください。

InfoPrint Manager for WindowsからInfoPrint 5000プリンターまたはRICOH Pro VCプリンターのホットフォルダーに接続するには、Windowsエクスプローラーを使用してプリンターネットワーク共有ホットフォルダーをマッピングする必要があります。

1.3.3.6.1 PDFファイル/ PostScriptファイルを印刷する前にスクリプトを実行する

ホットフォルダーはすべて、InfoPrint 5000プリンターオペレーターパネルから作成してください。ホットフォルダーには、ジョブを印刷する実宛先(actual-destination-requestedジョブ/デフォルトジョブ属性)や、ジョブで使用するスタートシート、エンドシート、またはセパレーターシートの組み合わせ(auxiliary-sheet-selectionジョブ/デフォルトジョブ属性)などの異なるジョブ属性を持つことができます。
InfoPrint 5000のホットフォルダーサポートを使用可能にするには、InfoPrint Managerサーバーでスクリプトを実行し、新規BSD DSSプリンターを(新規論理宛先と新規/既存のキューと共に)作成し、対応する出力データフォーマットにInfoPrint Managerで入力データを変換できるカスタム変換を作成し、BSD DSSプリンターで以前に作成された変換オブジェクトのリストを作成します。
InfoPrint 5000プリンターでホットフォルダーのサポートが使用可能になるようにInfoPrint Managerサーバーを構成するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Managerサーバーにログオンします。
  2. InfoPrint Managerが提供するスクリプトinstall_path¥binに移動します。
  3. 以下のいずれかのコマンドを入力します。
    • モデルAS1およびAS3の場合
      run_customization_1.cmd nameOfServer nameOfAD nameOfQueue 
      nameOfLD \\printerIPAddress\Simplex\yourhotfolder
    • モデルAD1/AD2、AD3/AD4、AD3/AD4-XR3、KM3、KM3/MD4、MD3/MD4、RICOH Pro VC40000、RICOH Pro VC60000、RICOH Pro VC70000、RICOH Pro VC80000の場合:
      run_customization_1.cmd nameOfServer nameOfAD nameOfQueue 
      nameOfLD \\printerIPAddress\Duplex\yourhotfolder
    nameOfServer
    宛先を作成するInfoPrint Managerサーバーの名前を指定します。
    nameOfAD
    作成される新規の実宛先の名前を指定します。
    nameOfQueue
    既存のキューまたは新規のキューの名前を指定します。
    nameOfLD
    作成される新規の論理宛先の名前を指定します。
    PrinterIPAddress
    InfoPrint 5000のIPアドレスを指定します。
    SimplexまたはDuplex
    ホットフォルダーの親ディレクトリーを指定します。モデルAS1およびAS3の場合は、Simplexを指定します。モデルAD1/AD2、AD3/AD4、AD3/AD4-XR3、KM3、KM3/MD4、MD3/MD4、RICOH Pro VC40000、RICOH Pro VC60000、RICOH Pro VC70000、RICOH Pro VC80000の場合は、両面を指定します。
    yourhotfolder
    InfoPrint 5000プリンターコンソールで作成したホットフォルダーの名前を指定します。
  4. InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIで、新規の実宛先と論理宛先が作成されていることを確認します。
  5. PDFまたはPostScriptテストジョブをInfoPrint 5000に実行依頼します。
サンプルスクリプト
  • モデルAS1の場合:
    run_customization_1.cmd ipwin 5k-short color-q 5k-short-ld 
    \\9.16.72.105\Simplex\shortcolorjobs
  • モデルAD1/AD2、AD3/AD4、AD3/AD4-XR3、KM3、KM3/MD4、MD3/MD4、RICOH Pro VC40000、RICOH Pro VC60000、RICOH Pro VC70000、RICOH Pro VC80000の場合:
    run_customization_1.cmd ipwin 5k-long color-q 5k-long-ld 
    \\9.27.83.207\Duplex\longcolorjobs

1.3.3.7 InfoPrint Manager for Windows用アクセス制御リストセキュリティーを管理する

InfoPrint Managerセキュリティーは、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用して管理する機能です。この機能を使用すると、ユーザーは、アクセス制御リスト(ACL)をInfoPrintのオブジェクトまたは操作に関連付けることで、印刷システムを保護できます。ACLには、操作の実行権限またはオブジェクトで特定のタイプの権限を持つユーザーとグループが一覧表示されています。

重要: InfoPrint Managerセキュリティーは、現行ユーザーのログインIDを確認し、アクションを実行しようとしているユーザーを判別します。他の面では、InfoPrint Managerセキュリティーシステムは、ユーザーが設定したWindowsセキュリティーと完全に分離しています。たとえば、Windows User Managerを使用して作成したグループはInfoPrint Managerセキュリティーでは使用できません。 InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用してセキュリティーグループを作成してください。

InfoPrint Managerセキュリティーを使用する必要がない場合は、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIのサーバープロパティーノートブックを使用し、サーバーのセキュリティーレベルなしに設定することで、オフにできます。

1.3.3.7.1 許可のタイプ

InfoPrint Managerでは、ユーザーは3つのレベルの読み取り書き込み削除の許可を与えることができます。レベルごとに、次のタイプのアクセスがあります。

  • 読み取り -操作の場合は、ユーザーは操作を行うことができます。サーバーとキューの場合は、ユーザーは属性を表示できます。サーバーやキューへのアクセスを制限すると、そのサーバーやキューに含まれるすべてのオブジェクトへのアクセスが、たとえオブジェクトが明示的に保護されていない場合でも、自動的に制限されます。宛先の場合は、ユーザーは属性を表示し、その宛先にジョブを実行依頼できます。
    注意: サーバやキューに含まれるオブジェクトにアクセスするには、少なくとも上位のオブジェクトに対する読み取り権限が必要です。
  • 書き込み -すべてのオブジェクトについて、ユーザーは属性を変更できます。
  • 削除 - すべてのオブジェクトについて、ユーザーはオブジェクトを削除できます。
    注意: 許可のレベルは累積されません。ユーザーに削除許可だけ与えた場合は、ユーザーが自動的に読み取り許可と書き込み許可を持つことはありません。ユーザーが必要としている許可のすべてのレベルに必ず注意を払ってください。

ACLで論理宛先「print2ld」にユーザーAを置き、読み取り許可を与えた場合は、ユーザーAは論理宛先に印刷ジョブを送信し、「print2ld」オブジェクトを開いてプロパティーを確認できます。ただし、プロパティーは変更できません。ユーザーAがプロパティーを変更しようとしたり、宛先を削除しようとすると、エラーメッセージが出されます。ユーザーAに追加の実行権限が必要であると判断し、書き込み許可を与えた場合は、「print2ld」のプロパティーは変更できますが、削除できません。

    重要:
  • 宛先(論理宛先または実宛先)を保護し、特定ユーザーだけがプロパティーを変更または削除できるようにすると、その他のユーザーが印刷ジョブを実行依頼できなくなることがあります。すべてのユーザーが宛先に印刷できることを確認するには、読み取り許可を持つユーザーでACLにワイルドカード文字(*)を追加してください。

また、InfoPrintオブジェクトに行う操作にもACLを添付できます。操作とオブジェクトの両方の保護を許可すると、InfoPrint Managerセキュリティーにさまざまなレベルが提供されます。ACLを使用することで、すべてのオブジェクトを操作レベルで保護したり、ACLを適用した個別のオブジェクトだけ保護できます。または両方を行うことができます。または、一部の操作に操作レベルのACLを使用することで、すべてのオブジェクトを保護し、オブジェクトレベルのACLを使用することで、オブジェクトのサブセットへのアクセスを制限できます。

操作には、唯一のレベルの許可である読み取りがあります。ユーザーが読み取り許可を持つ場合は、その操作を実行できますが、持っていない場合は実行できません。たとえば、ユーザー B はプリンターオペレーターで、あるジョブを他のジョブの印刷をする前に印刷する必要があるために、ジョブを印刷キューの別の場所に移動することができなければなりません。ユーザーBにジョブのリオーダーの操作に読み取り許可を与えると、このジョブを実行できます。一方、ユーザーCはオフィスのコンピューターから印刷ジョブを実行依頼しますが、印刷キューにある他のジョブが印刷されるまで待機したくありません。ユーザーCがジョブを移動しないようにするには、ジョブのリオーダー操作のACLにユーザーCを入れないでください。キューの先頭にユーザーCのジョブを移動しようとすると、アクションは拒否されます。

InfoPrint Managerをインストールするときは、adminoperグループのメンバーだけが実行できるように、多くの操作が保護されています。操作用の ACL は、左側のペインで[セキュリティー - ACL - 操作]項目を選択して、マネージメントコンソールで見ることができます。他のユーザーが操作を実行可能にする場合は、個別にユーザーをACLに追加するか、許可を持つグループ(既存のadminoperグループまたは新たに作成するグループ)に追加します。

注意: オブジェクトが保護されている場合は、操作の読み取り許可とオブジェクト(ジョブまたはプリンターなど)への適切なレベルの許可の両方を持つ場合だけ、ユーザーがオブジェクトに操作を実行できます。
  • オブジェクトが保護されていない場合は、読み取り許可を持つユーザーがその操作を実行できます。
  • オブジェクトが保護されている場合は、必要な許可が操作によって異なります。例: Listにはオブジェクトへの読み取り許可が、Setには書き込み許可が、Deleteには削除許可が必要です。

デフォルトでは、InfoPrintオブジェクト(destinations、queues、servers)は保護されていません。 adminグループはすべての操作で読み取り許可を持ち、operグループは多くの操作で読み取り許可を持ち、allユーザーは5つの操作で読み取り許可を持ちます。5つの操作で読み取り許可は、以下のとおりです。

  • リスト/照会(すべてのオブジェクト)
  • 印刷
  • ジョブの変更
  • ジョブの照会
  • ジョブの削除(ジョブの削除)
ただし、admin および oper グループのメンバーでないユーザーがジョブの変更/除去を行えるのは、それらのユーザーが実行依頼したジョブに限られます。さらに、誰でも使用できるように[ジョブのリオーダー]アクションの ACL を変更した場合でも、admin グループおよび oper グループのメンバーでないユーザーは、自分たちが実行依頼したジョブだけをリオーダーできます。デフォルトでは、admin および oper グループのメンバーはこれらの 6 つの操作すべてを、すべてのジョブに対して実行できます。
注意: キューを保護する場合は、すべてのユーザーのジョブで上記のタスクが実行可能です。キュー用のACLに置かれるユーザー はそのキューにあるすべてのジョブでタスクを実行できます。

1.3.3.7.2 セキュリティーグループ

ユーザーが働いている組織がどのような規模であろうと、ユーザーを ACL に手動で登録することは、時間のかかる処理です。この作業のいくつかを減少させるには、セキュリティーグループを作成できます。これは同一オブジェクトに同一レベルの許可を持つ必要のあるユーザーのグループです。ユーザー ID のようなセキュリティーグループ名を使用します。ACL にユーザー ID を登録する代わりに、セキュリティーグループ名を登録します。たとえば、すべてのヘルプデスクオペレーターに同じ操作を許可する場合は、グループを作成し、helpdeskと名付けます。次に、グループを作成し、helpdeskと名付けます。

重要: ユーザー ID、グループ名、ホスト名、DNS サフィックスなどのすべてのフィールドで大文字と小文字が区別されます。

InfoPrint Managerをインストールするときは、デフォルトで、次の3つのセキュリティーグループが作成されます。

  • acl_admin -アクセス制御リストおよびグループを変更することで、セキュリティーを管理する権限を持つユーザー。デフォルトメンバーは、Administrator@*およびInfoPrint Managerがインストールされたときにログオンしていたユーザー(myuserid@*など)です。
  • admin -管理者権限を持つユーザー。デフォルトメンバーは、Administrator@*およびInfoPrint Managerがインストールされたときにログオンしていたユーザー(myuserid@*など)です。
  • oper-オペレーター権限を持つユーザー。デフォルトメンバーは、Administrator@*です。
    注意:
  1. 必要に応じてグループを変更できます。たとえば、前述の例では、ヘルプデスクオペレーターを単にデフォルトのoperグループに追加して、必要とするレベルに設定されていなかった許可を変更することもできました。
  2. デフォルトのグループメンバーにはワイルドカード文字(*)を入れて柔軟に対応できます。詳しくは、「ワイルドカードでユーザーおよびグループを識別する」を参照してください。たとえば、他のシステムの管理者ユーザーにInfoPrint Managerの管理を許可しない場合は、「*」を、InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムの明示アドレス(Administrator@serversystem.company.comなど)で置き換えてください。

複数グループにユーザーを追加できますが、あるグループを別グループのメンバーにすることはできません。たとえば、5 人の新しい印刷オペレーターを採用した場合、訓練が終了するまでは、限られた許可を持っていればよいので、そのオペレーターに trainees という名のグループを作成できます。訓練が終了したときに、traineesoperators グループのメンバーに追加することはできません。各ユーザーIDをoperatorsグループに追加してください。また、traineesグループを削除するか、メンバーを削除してください。削除しないと、ユーザーの許可レベルに競合が発生します。

ユーザーが複数のグループのメンバーであり、各グループが特定オブジェクトに対して異なるレベルの許可を持つときは、最も強い制限を持つ許可が適用されます。前述の例では、訓練完了後に trainees グループから新規採用者を削除し忘れた場合、ジョブが要求する作業を行うことができません (つまり、まだ trainees グループの制約を受けます)。

1.3.3.7.3 ワイルドカードでFSTユーザー/グループを識別する

ACLまたはセキュリティーグループにFSTユーザーを追加するときは、username@computernameの形式でユーザーIDと使用するコンピューターによって識別されます。割り当てられた許可は、そのユーザーがそのワークステーションから InfoPrint Manager にアクセスするときにのみ適用されます。

ただし、ユーザーが、複数のコンピューターからInfoPrint Managerオブジェクトを処理可能にする場合は、同じユーザーに複数のユーザーID/コンピューター名の組み合わせを追加する必要はなく、代わりにワイルドカードを使用できます。ワイルドカードを使用するときは、メンバーをACLまたはセキュリティーグループに追加するときに、コンピューター名またはユーザーIDをワイルドカード文字(*)で置き換えます。ワイルドカード文字は、「任意のコンピューター」または「任意のユーザー ID」を表します。これにより、administrator@* という ACL メンバーを作成すると、ユーザーが administrator としてログオンするどのコンピューターでも、同じ許可が与えられます。また、コンピューター名の前にワイルドカード文字を使用した場合 (たとえば、*@computer) は、computer1 にログオンしたどのユーザーでも、ACL メンバーが許可を持っているアクションを実行できます。

1.3.3.7.4 フェデレーション認証グループを識別する

一致するFSTグループがない場合、フェデレーション認証グループをACLまたはセキュリティーグループに追加するときに、識別する必要があるフェデレーション認証グループと同じ名前のFSTグループを作成する必要があります。これらのグループは、InfoPrint Managerオブジェクトと操作に対応するACLに追加する必要があります。

    重要:
  • フェデレーション認証を使用してログインする場合、InfoPrint Managerは、ユーザー識別トークンまたはユーザー情報エンドポイント応答で指定された役割に基づいて、異なるリソースや機能へのアクセスを制御するためにユーザーの役割を検証します。Web マネージメントインターフェースにアクセスするために、システムはユーザーIDがacl_adminグループに属しているかどうかを検証します。希望するユーザーに権限を付与するには、選択したIdPのWebサイトで定義されたacl_adminグループのメンバーである必要があります。

1.3.3.7.5 LDAP/Active Directoryを識別する

LDAP / Active DirectoryユーザーをACLまたはセキュリティグループに追加するときは、LDAP / Active Directoryシステムのログインによって識別します。ユーザーがコンピューター間で同じログインを使用する場合は、他のコンピューターのInfoPrint Managerオブジェクトを使用して作業することができます。

1.3.3.7.6 ワイルドカードによりユーザーおよびグループを識別する

ACLまたはセキュリティーグループにユーザーを追加するときは、次の形式でユーザーIDと使用するコンピューターによって識別されます。(username@computername)割り当てられた許可は、そのユーザーがそのワークステーションから InfoPrint Manager にアクセスするときにのみ適用されます。

ただし、ユーザーが、複数のコンピューターからInfoPrint Managerオブジェクトを処理可能にする場合は、同じユーザーに複数のユーザーID/コンピューター名の組み合わせを追加する必要はなく、代わりにワイルドカードを使用できます。ワイルドカードを使用するときは、メンバーをACLまたはセキュリティーグループに追加するときに、コンピューター名またはユーザーIDをワイルドカード文字(*)で置き換えます。ワイルドカード文字は、「任意のコンピューター」または「任意のユーザー ID」を表します。これにより、administrator@* という ACL メンバーを作成すると、ユーザーが administrator としてログオンするどのコンピューターでも、同じ許可が与えられます。また、コンピューター名の前にワイルドカード文字を使用した場合 (たとえば、*@computer) は、computer1 にログオンしたどのユーザーでも、ACL メンバーが許可を持っているアクションを実行できます。

1.3.3.7.7 ACL /グループを処理する

InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用し、印刷システムのセキュリティーを管理します。マネージメントコンソールの左側ペインのセキュリティーフォルダーを開き、アクセス制御リストフォルダーとグループオブジェクトを表示します。アクセス制御リストフォルダーを開き、存在しているACLのタイプを表示します。ACLのタイプ(操作宛先サーバー、またはキュー)をクリックし、存在しているACLを表示します。グループをクリックし、現在存在しているグループとそのメンバーを表示します。

グループやACLと連携するマネージメントコンソールの使用については、オンラインヘルプを参照してください(マネージメントコンソールでヘルプ→目次をクリックし、セキュリティーの管理にある目次タブを見てください)。

1.3.3.8 InfoPrint Manager for Windows用LDAPセキュリティーを管理する

InfoPrint Managerは、ユーザー認証とアクセス権に対し、LDAP/Active Directoryサーバーを使用可能にするFSTセキュリティーへの拡張子を提供します。LDAPセキュリティーを使用可能にする場合は、FSTセキュリティーは以前と同様に機能し続けます。InfoPrint Manager Serverユーティリティーのマネージメントコンソールを使用し、印刷システムのLDAPセキュリティーを設定するか、有効、または無効にします。MMCインターフェースを開き、InfoPrint 印刷システム セキュリティー LDAPセキュリティーの順に進みます。

LDAPセキュリティーを有効/無効にする
マネージメントコンソールインターフェースを使用し、InfoPrintシステムのLDAPセキュリティーを有効または無効にします。
LDAP セキュリティーを使用可能にするには、次の操作を実行します。
  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオプジェクトを右クリックし、 LDAPセキュリティーを有効にするオプションを選択します。
LDAP セキュリティーを使用不可にするには、次の操作を実行します。
  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオプジェクトを右クリックし、LDAPセキュリティーを無効にするオプションを選択します。
    注意: LDAP セキュリティーを使用可能にするには、有効な認証設定と検索オプションが指定されている少なくとも 1 つの LDAP 接続が必要です。
LDAP接続を作成/変更する
LDAP接続を作成するには、以下の操作を行います。
  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオプションを右クリックし、新規...オプションを選択します。
LDAP接続を変更するには、以下の操作を行います。
  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオブジェクトに移動します。
  3. マネージメントコンソールの右ペインで、利用可能な接続を選択します。
  4. LDAP接続を右クリックし、開く...オプションを選択します。

次のオプションを確認し、変更できます。

接続名
LDAPサーバーの接続名を入力します。
IPアドレスまたはホスト名
LDAPサーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。
ポート
通信用のポート番号を入力します。
暗号化方法
LDAP サーバーの暗号化方法を入力します。TLSまたはSSLプロトコルを使用する場合は、開始TLS拡張子を使用または SSL暗号化を使用のオプションを選択します。
説明
オプションの説明を入力します。
テスト接続
入力する情報が有効である場合、確認メッセージを受け取ります。誤った設定を入力すると、エラーメッセージを受け取ります。

LDAP認証
InfoPrint ManagerがどのようにLightweight Directory Access Protocol Server (LDAP) を認証するかを指定します。この情報は、既存のすべてのLDAP接続の認証データとして使用されます。InfoPrint Managerはこの情報を使用して、LDAPサーバーに対して認証し、エントリーに関する特定のデータ(例: グループメンバーとログイン属性)を取得します。

LDAP認証を変更するには、以下の操作を行います。

  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオブジェクトに移動します。
  3. マネージメントコンソールの右ペインで、利用可能な接続を選択します。
  4. LDAP接続を右クリックし、認証...オプションを選択します。

これらのオプションを確認し、変更できます。

バインドDNまたはユーザー
アカウントの識別名 (DN) を入力します。
バインドパスワード
パスワードを入力します。
注意: 匿名ログインを使用する場合は、バインドDN/ユーザーまたはバインドパスワードに対して値を指定する必要はありません。
メソッド
次のいずれかの認証方法シンプルまたはダイジェストを選択します。
SASLレルム
SASLレルムの名前を入力します。ダイジェストの方法を使用する場合にこのオプションを利用できます。
匿名ログイン
アクセス許可が必要ない場合に、匿名ユーザーとして認証することを選択します。
テスト認証
設定を検証します。入力する情報が有効である場合、確認メッセージを受け取ります。誤った設定を入力すると、エラーメッセージを受け取ります。
重要: 複数のLDAPサーバーを定義した場合は、認証情報はすべてに対して共通です。

LDAP検索オプション
  1. セキュリティーフォルダーをクリックします。
  2. LDAPオブジェクトに移動します。
  3. マネージメントコンソールの右ペインで、利用可能な接続を選択します。
  4. LDAP接続を右クリックし、検索オプション...オプションを選択します。
これらのオプションを確認し、変更できます。
ユーザー:
検索ベース
ユーザーを配置するLDAPディレクトリーツリー内のブランチの識別名(DN)を指定します。
ログイン属性
ユーザーのLDAPサーバーへのログイン属性を指定します。
オブジェクトクラスのフィルター
InfoPrint Managerがユーザーを検索する場合、フィルターする1つ以上のオプションのオブジェクトクラスを指定します。
カスタムフィルター
ユーザーを検索する場合にInfoPrint Managerが使用するオプションのカスタムフィルターを指定します。
グループ:
検索ベース
グループを配置するLDAPディレクトリーツリー内のブランチの識別名(DN)を指定します。
グループ名属性
グループ名の ID 属性(cn など)を指定します。
グループメンバー属性
ユーザーグループの属性を指定します(memberなど 。
オブジェクトクラスのフィルター
InfoPrint Managerがグループを検索する場合、フィルターする1つ以上のオプションのオブジェクトクラスを指定します。
カスタムフィルター
グループを検索する場合にInfoPrint Managerが使用するオプションのカスタムフィルターを指定します。
パフォーマンス検索オプション
「memberOf」機能を使用する
グループメンバーをmemberOfフィールドから直接決定できることをInfoPrint Mangerに通知します。
注意: このプロパティーが LDAP サーバーでサポートされていることを確認してください。
ネストされたグループをスキャンする
Microsot Active Directoryにのみ適用され、ユーザーがグループの間接的なメンバーであるかどうかをチェックするために使用されます。
「ibm-allGroups」機能を使用する
IBM Tivoli Directory Serverにのみ適用され、属性ibm-allgroupsから直接グループメンバーを決定するために使用されます。
注意: このオプションが LDAP サーバーでサポートされていることを確認してください。
大文字と小文字を区別した検索
このオプションは、LDAP/ADクエリーで大文字と小文字を区別して照合するために使用されます。例えば、このオプションを有効にすると、USERはLDAP/ADクエリーのuserと一致しなくなります。このオプションは、LDAP/ADサーバーの大文字と小文字を区別する設定と一致させる必要があります。

1.3.3.9 InfoPrint Manager for Windowsのフェデレーション認証を管理する

InfoPrint Managerでは、既存のFSTまたはLDAP/ADセキュリティーの代替としてフェデレーション認証を使用できます。

フェデレーション認証は、外部のIDプロバイダー(IdP)に依存することで、InfoPrint Manager WebマネージメントインターフェースおよびInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースへの安全なアクセスをユーザーに付与する方法です。当社のシステム内でユーザー認証情報を個別に管理する代わりに、フェデレーション認証を使用すると、ユーザーは信頼できるサードパーティーサービスの既存のアカウントを使ってログインできます。

フェデレーション認証を構成する
フェデレーション認証を有効にする前に、InfoPrint Manager管理者はInfoPrint Managerフェデレーション認証サーバー間の接続設定を行う必要があります。
フェデレーション認証を設定するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースを開始します。
  2. 左ペインのセキュリティータブをクリックします。
  3. フェデレーション認証オプションを選択します。
  4. フェデレーション認証ダイアログで、必要な値を指定します。
      重要:
    • 各フィールドに入力した情報が正しいことを確認してください。InfoPrint Managerは、フェデレーション認証ダイアログに入力したデータを検証しません。
    • フィールドプロパティーの詳細を表示するには、横にある[?]ボタンをクリックします。
  5. IDプロバイダーリストから認証に使用するIDプロバイダー (IdP) の名前を選択します。
  6. 認証エンドポイントフィールドに、クライアントアプリケーションがユーザーを認証するために送信するIDプロバイダーのURIを入力します。
  7. クライアントIDフィールドに、登録プロセス中にInfoPrint ManagerのIDプロバイダーが発行したクライアント識別子を表す一意の文字列を入力します。
  8. クライアントシークレットフィールドにIDプロバイダーが生成したクライアントパスキーを表す文字列を入力し、クライアントが認証サーバーに認証されるようにします。
      注意:
    • PKCEを使用オプションがチェックされている場合、Client secretフィールドは利用できません。クライアントシークレット
  9. トークンエンドポイントフィールドに、アクセストークンとIDトークンを要求するIDプロバイダーのURIを入力します。
  10. ユーザー情報エンドポイント フィールドに、ユーザー情報を要求するIDプロバイダーのURIを入力します。
      注意:
    • ユーザー情報エンドポイントフィールドは、Common Approach to Identity Assurance (CAIA) のIDプロバイダーに対してのみ表示されます。
  11. ログアウトエンドポイント フィールドに、ユーザーが認証セッションを終了するためにリダイレクトされるURIを入力します。
  12. ホスト名とポートをリダイレクトフィールドに、InfoPrint ManagerのWebサーバーの外部ホスト名とポートを入力します。ホスト名とポートは、アプリケーションのURIを生成するために使用されます。このURIは、アプリケーションが正常に許可され、認証コードまたはアクセストークンが付与されると、認証サーバーがユーザーをリダイレクトする場所です。
      注意:
    • ホスト名/IP アドレスとポート番号は、コロン(:)で区切る必要があります。たとえば、prod.yourcompany.com:14443123.123.123.123:14443などです。
  13. 自己署名証明書を使用してIDプロバイダーと通信する可能性を有効にするには、安全でないコンテキストを許可 ボックスにチェックを付けます。
  14. フェデレーション認証を必須にし、アプリケーションの標準ログインダイアログをバイパスするには、フェデレーション認証を強制ボックスにチェックを付けます。
      注意:
    • フェデレーション認証ダイアログで誤った値を入力した場合、フェデレーション認証を強制ボックスをチェックした後、標準のログインダイアログにアクセスできなくなり、設定値を更新できなくなります。
  15. Proof Key for Code Exchange (PKCE) を使用する場合は、PKCEを使用ボックスにチェックを付けます。
      注意:
    • PKCEを使用フィールドは、Okta® IDプロバイダーに対してのみ表示されます。
  16. ユーザーロールパラメーターフィールドに、InfoPrint Managerに関連するユーザーロールまたはグループメンバーシップ情報を含む、IDプロバイダーから送信されるパラメーター名を入力します。Active Directoryフェデレーションサービス™ (AD FS) およびOktaの場合はユーザー識別トークンに、 CAIAの場合はユーザー情報エンドポイント応答に、クレームとしてユーザーロールまたはグループメンバーシップ情報を含めるよう、IDプロバイダーを事前に設定する必要があります。
      注意:
    • 実際の手順や用語は、使用する ID プロバイダによって異なる場合があることに留意すること。グループクレーム名は、CAIAではrole、Oktaではgroups、AD FSではmemberofとなります。現在使用しているその他の値でも構いません。
    • このカスタマイズ方法の詳細については、IDプロバイダーのマニュアルを参照してください。
      重要:
    • InfoPrint Managerは、ユーザー識別トークンまたはユーザー情報エンドポイント応答で指定された役割に基づいて、異なるリソースや機能へのアクセスを制御するためにユーザーの役割を検証します。Web マネージメントインターフェースにアクセスするために、システムはユーザーIDがacl_adminグループに属しているかどうかを検証します。希望するユーザーに権限を付与するには、選択したIdPのWebサイトで定義されたacl_adminグループのメンバーである必要があります。
  17. 会社でプロキシサーバーを使用している場合は、IT部門に正しいIPアドレスまたはホスト名とポート番号を問い合わせてください。プロキシホストとポートフィールドに、通信に使用するプロキシサーバーのホスト名とポートを入力します。
      注意:
    • ホスト名/IP アドレスとポート番号は、コロン(:)で区切る必要があります。たとえば、proxy.example.com:3128123.123.123.123:3128などです。
  18. 保存をクリックします。
      注意:
    • フェデレーション認証スイッチがONに設定されている間に保存ボタンがクリックされると、Webサーバーが自動的に再起動し、変更が適用されます。
フェデレーション認証を有効/無効にする
InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースでは、フェデレーション認証を有効または無効にできます。
フェデレーション認証を有効または無効にするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Manager Webマネージメントインターフェースに移動します。
  2. 左ペインのセキュリティータブをクリックします。
  3. フェデレーション認証オプションを選択します。
  4. フェデレーション認証ダイアログの上部にあるスイッチを使用して、フェデレーション認証を有効または無効にします。
      注意:
    • フェデレーション認証を有効にすると、FSTまたはLDAP/ADセキュリティーは従来どおり機能します。
    • フェデレーション認証を有効または無効にすると、Web サーバーは自動的に再起動します。

1.3.3.10 InfoPrint Manager for Windows 用のトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を管理する

トランスポートレイヤーセキュリティー(TLS)プロトコルは、あらゆる種類のインターネットトラフィックを暗号化して盗聴や改ざんを防止し、ネットワークを介した安全な通信を可能にします。

InfoPrint Managerは、OpenSSL(https://www.openssl.org)を使用してTLS暗号化を有効にし、サーバーとクライアント間の通信セキュリティーを保護します。InfoPrint Managerは、サポートされているすべてのOS上でOpenSSLライブラリーを提供します。デフォルトでは、InfoPrint Managerで使用できる最新バージョンのTLSが使用されます。

注意: 一部の通信チャネルは暗号化できません。例外は次のとおりです。LPDプロトコル、InfoPrint TCP/IPポートモニター、pioinfo、pioinfoprt、piorpdm、piorpdf、PSF、変換クライアント、InfoPrint Managerの変換機能、Select通知。

Javaコンポーネントの場合、InfoPrint ManagerはJavaネイティブSSL/TLS実装を使用します。デフォルトでは、Javaで使用できる最新バージョンのTLSが使用されます。

通信当事者の身元は、公開鍵暗号を使用して認証されます(HTTPSプロトコルに似ています)。

1.3.3.10.1 サーバー証明書とクライアント証明書

InfoPrint ManagerサーバーとInfoPrint Managerクライアント間のトラフィックを暗号化するには、デジタル証明書が必要です。各デジタル証明書には、キー(プライベート部分)と証明書(パブリック部分)の2つの部分があります。キーは常に秘密にしておかないと、通信の安全を維持できません。

重要: InfoPrint Managerは、PEM形式の暗号化されていない証明書キーのみをサポートします。

次のことが可能です。

  1. 個人的に証明書を生成できます。
  2. 世界的に知られているサードパーティの認証局(CA)から証明書を購入できます。

最初のケースでは、CA認証局証明書を生成する必要があります。CAキーファイルは、生成した証明書(サーバーおよびクライアント用)に署名します。CA証明書は、生成した証明書を認証します。CA証明書(パブリック部分)は、受信した証明書を検証するためInfoPrint Managerサーバーおよびクライアントで利用可能である必要があります。

2番目のケースでは、Mozilla組織が管理するCAのコレクションであるMozilla CA Certificate Storeを使用して証明書が検証されます。rawファイルは、https://hg.mozilla.org/mozilla-central/raw-file/tip/security/nss/lib/ckfw/builtins/certdata.txtです。

注意: certdata.txtファイルは、OpenSSLでの使用に適した形式で、InfoPrint Managerとともに配布されます。

通常、certdata.txtに含まれる証明書は398日で有効期限が切れます。Mozilla組織が管理するCAのコレクションを更新するには、以下の手順に従います。

  1. perlcurlがインストールされ、インターネットアクセスが行われているコンピューターでは、InfoPrint Manager を実行しているコンピューターから、またはInfoPrint Managerクライアントコンピューターから、 mk-ca-bundle.pl をコピーします。mk-ca-bundle.pl スクリプトは <install path>\bin ディレクトリにあります。
  2. コンソールを開き、ディレクトリーを mk-ca-bundle.pl スクリプトの場所に変更します。
  3. 以下のコマンドを実行します。
    perl mk-ca-bundle.pl -s SHA256 -t -p SERVER_AUTH,CLIENT_AUTH,CRL_SIGN:TRUSTED_DELEGATOR
  4. certdata.txt の名前を ca-cert.pem に変更します。
  5. InfoPrint Managerを実行している全てのコンピューター、および全てのInfoPrint Managerクライアントコンピュータへ、ca-cert.pem をコピーします。Windowsの場合、場所は C:\Windows\ipm です。AIX、Linux、MacOSの場合、場所は /etc/ipm です。
  6. ca-cert ファイルがコピーされている各コンピューターを再起動します。

サーバー証明書は、X509v3 Extended Key Usage(EKU)が、Server Authentication(TLS Web Server Authentication)に設定されている必要があります。X509v3 Key Usageは、Digital SignatureとKey Enciphermentである必要があります。

Mutual Authenticationを使用するには(クライアントがサーバー証明書を検証し、サーバーもクライアント証明書を検証します)、クライアント証明書が必要です。

クライアント証明書は、X509v3 Extended Key Usage(EKU)が、Server Authentication(TLS Web Client Authentication)に設定されている必要があります。X509v3 Key Usageは、デジタル署名である必要があります。

Mutual Authenticationが必要な場合は、サーバー証明書は、X509v3 Extended Key Usage(EKU)をServer Authentication(TLS Web Server Authentication)およびClient Authentication(TLS Web Client Authentication)に設定する必要があります。

重要: Mutual Authenticationが有効になっている場合は、世界的に知られたサードパーティーCAを使用しないでください。たとえば、Verisign証明書を「既知のCA」として使用すると、Verisignが署名した証明書を持つすべてのユーザーが認証されます。おそらく、このような状況は望まない場合が多いはずです。独自のCA証明書、サーバー証明書、クライアント証明書などを生成します。

デジタル証明書のSubjectフィールドは、DNSからの完全なコンピューター名(ipmsrv.example.comなど)に設定するか、DNSドメインのワイルドカード(*.example.com など)に設定してください。

注意: ワイルドカードの一部は使用できません。

X509v3 Subject Alternative Name(SAN)には、そのコンピューターの他の名前またはエイリアス(使用可能な場合)、およびコンピュータ名に関連付けられたIPアドレスが含まれている必要があります。証明書のフィールドは次のようになります。 DNS:alt1.example.com, DNS:alt2.example.com, IP:10.0.0.1, IP:fc00::1、ここで、ホスト名には「DNS」、およびIPアドレスには「IP」のプレフィックスが付きます。

SSL/TLS証明書の有効期限が切れるまでの残り日数が31日未満になると、InfoPrint Managerが警告を表示します。エラーログに、次のようなメッセージが発行されます。「5010-907 The SSL/TLS certificate for InfoPrint Manager expires on May 21 10:33:41 2029 GMT」中断を回避するためには、証明書の更新を検討する必要があります。

InfoPrint ManagerサーバーでSSL/TLSが有効かどうかを確認するため、InfoPrint Managerサーバー起動後、エラーログファイルに次のメッセージがあるか確認します。「5010-908 InfoPrint Manager started with SSL/TLS enabled.」

暗号化が無効になっている場合、InfoPrint Managerサーバーは、以前のバージョンのクライアントおよびサーバー(TLS暗号化を認識しない)からの接続を受け入れます。InfoPrint Managerサーバーで暗号化を有効にすると、そのようなクライアントまたはサーバーはシステムと通信できなくなります。暗号化が有効になっているInfoPrint Managerサーバー、またはTLS暗号化の使用がわかっているInfoPrint Managerクライアントのみが、システムと正常に通信します。

1.3.3.10.2 InfoPrint Manager for Windowsサーバー用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にする

InfoPrint Manager サーバーのTLS暗号化を有効にするには、以下の操作を行います。

  1. 提供されたサンプル構成ファイル ipmssl.cfgを、 Instalation Directory\cfg-samples\ssl\serverディレクトリーから %ProgramData%\RICOH\InfoPrint Manager\var\pddir\sslディレクトリーにコピーします。
  2. カスタムCAを使用している場合は、CA証明書ファイル(パブリック部)をInfoPrint Manager サーバーにコピーします。
  3. サーバー証明書とキーをInfoPrint Manager サーバーにコピーします。証明書キーが安全な場所に格納されていること、およびInfoPrint Manager サーバーを実行するユーザーに対してのみ読み取りが可能であることを確認します。
  4. 証明書失効リスト(CRL)がある場合は、CRLファイルをInfoPrint Manager サーバーにコピーします。
  5. テキストエディターを使用してipmssl.cfgファイルを編集します。EnableTLS、CertFile、KeyFileというキーワードを設定する必要があります。サーバー証明書のキーファイルとサーバー証明書が1つのファイルに結合されている場合は、CertFileキーワードのみを設定し、KeyFileをコメントのままにする必要があります。証明書ファイルとキーが設定ファイルと同じディレクトリーにある場合、フルパスはオプションです。それ以外の場合は、フルパスを指定する必要があります。

    コメントを解除し、次のキーワードの値を変更します(使用可能な場合)。

    1. コメントを解除し、EnableTLSを1に設定します。
    2. CertFileキーワードのコメントを解除し、サーバー証明書ファイルのファイル名を指定します。
    3. KeyFileキーワードのコメントを解除し、サーバー証明書キーのファイル名を指定します。
    4. オプション:カスタムCAを使用している場合、CAFileキーワードのコメントを解除し、CA証明書のファイル名を指定します。
    5. オプション:CRL証明書のファイルがある場合、CrlFileキーワードのコメントを解除し、CRL証明書のファイル名を指定します。
    6. オプション:Mutual Authenticationの使用を予定している場合、コメントを解除し、MutualAuthenticationRequired1に設定します。

      最後の2つのオプションキーワードは、通常、TLSハンドシェイク中にエラーが発生した場合に使用されます。

      • CertValidationIgnoreHostNameは、DNSのクライアントのホスト名が、TLSハンドシェイク中にクライアントが提示する証明書で設定された値と異なる場合に役立ちます(SubjectフィールドおよびX509v3 Subject Alternative Name(SAN)フィールド)。このキーワードを「1」に設定すると、ホスト名の検証は行われません。

        次の表は、証明書のSubjectフィールドにワイルドカードが含まれている場合の検証方法を示しています。

        ホスト名 証明書のSubjectまたは証明書のSubject Alternative Name 検証
        host.example.com host.example.com OK
        host.example.com *.example.com OK
        host.subdomain.example.com *.subdomain.example.com OK
        host.example.com host.another-example.com 失敗
        host.subdomain.example.com host.another-subdomain.example.com 失敗
        host.example.com host*.example.com 失敗
        host.example.com *host.example.com 失敗
        host.subdomain.example.com host*.subdomain.example.com 失敗
        host.subdomain.example.com *host.subdomain.example.com 失敗

        注意: 有効にするには、証明書のホスト名に2つ以上のドットが含まれている必要があります。
      • IgnoreCertificateErrorsは、クライアント証明書に関連するエラー(証明書のSubjectフィールドまたはSANフィールドの無効な値、証明書の有効期限切れ、クライアントが証明書を送信しないなど)を無視します。

  6. コンピューターを再起動するか、実行されているすべてのInfoPrint Managerコンポーネント(通知、SAP、LPD、DPF、IPP、LDAP、MVSDダウンロード、Webサーバー)およびすべてのInfoPrint Manager サーバーを再起動します。

    ipmssl.cfg構成ファイルの例:

    #
    # IPM SSL/TLS configuration file (server)
    #
    
    #############################################################################
    #
    # Empty lines and whitespace-only lines are ignored, as are lines whose
    # first non-whitespace character is a semicolon (;) or a hash (#).
    # This file use hashes to denote commentary and semicolons for options
    # you may wish to configure.
    # Every comment applies to the following section or option. The defaults
    # refer to IPM's built-in values, not anything set in this file.
    #
    # Uncomment the lines where you want to do a change and enter the
    # desired value. Option names are case-sensitive.
    #
    # If a full path is required but only a file name is provided
    # (i.e., no '/' or '\' in file name), the lookup for the file is 
    # done only in the directory where this configuration file 
    # is located. Apply to: CAFile, CrlFile, CertFile, KeyFile.
    #
    # IMPORTANT: If you make changes to this file, make sure that 
    #                    you restart all the InfoPrint Manager processes. 
    #                    On Windows operating system, make sure that you 
    #                    also restart Print Spooler service.
    #
    #############################################################################
    
    #
    # Enable/disable encryption (0 = disabled, 1 = enabled).
    # Default: 0
    #
    ;EnableTLS = 0
    #
    # Path to a file containing one or more Certificate Authority (CA).
    # Required if mutual authentication is enabled and _client_ certificate is
    # not signed by a globally known CA. See also MutualAuthenticationRequired.
    # Default:  <empty>
    #
    ;CAFile =
    
    #
    # Path to a file containing one or more Certificate Revocation List (CRL).
    # Default:  <empty>
    #
    ;CertFile =
    #
    # If the key is not combined with the certificate this directive will
    # specify the path to Certificate Private Key (KEY) file.
    # Default: <not set>, required.
    #
    ;KeyFile =
    #
    # Enable/Disable mutual authentication (0 = disabled, 1 = enabled).
    # Default: 0
    #
    # Note that you should NOT use a globally known CA when mutual authentication
    # is enabled. i.e., using a Verisign certificate as a "known CA" means that
    # ANYONE who has a certificate signed by them will be authenticated.
    # This is most likely not what you want. Generate your own CA certificate,
    # client keys and certificates, etc.
    #
    ;MutualAuthenticationRequired = 0
    
    #
    # When enabled will prevent comparing client name with the name in
    # certificate subject. Also apply to Subject Alternative Name (SAN).
    # Ignored if MutualAuthenticationRequired is not enabled.
    # Ignored if IgnoreCertificateErrors is enabled.
    # (0 = disabled, 1 = enabled).
    # Default: 0
    #
    ;CertValidationIgnoreHostName = 0
    
    #
    # Ignore any errors related to certificate validation (0 = disabled,
    # 1 = enabled).
    # Default: 0
    #
    ;IgnoreCertificateErrors = 0
    
    
    
    
    

1.3.3.10.2.1 InfoPrint Manager for Windowsクライアント用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にする

通常、世界的に知られているサードパーティーCAからのサーバー証明書を使用する場合、クライアント側では何も設定する必要はありません。

カスタムCA証明書を使用している場合、または[相互認証]を使用する場合は、サーバーと通信できるようにInfoPrint Managerクライアントを設定する必要があります。クライアント構成ファイルは、次の2つの場所に格納できます。

  • ユーザー構成ディレクトリー:

    AIX/Linux/MacOSの場合:~/.ipm

    Windowsの場合:%APPDATA%\Ricoh\InfoPrint Manager\ssl

  • 管理者によって強制された構成ディレクトリー:

    AIX/Linux/MacOSの場合:/etc/ipm

    Windowsの場合:%windir%\ipm

管理者が強制する設定ファイルは、すべてのユーザーに対して読み取り可能でなければなりませんが、書き込み可能ではあってはいけません。管理者バージョンの構成ファイルに存在するディレクティブは、後のファイルの構成に関係なく、ユーザーバージョンの構成ファイルに存在する同じディレクティブを上書きします。デフォルトのSSL暗号化動作を変更するには、2つのクライアント構成ファイルのうち少なくとも1つが存在する必要があります。証明書ファイルとキーが設定ファイルと同じディレクトリーにある場合、フルパスはオプションです。それ以外の場合は、フルパスを指定する必要があります。

InfoPrint ManagerクライアントのTLS暗号化を有効にするには、以下の操作を行います。

  1. 提供されたサンプル構成ファイルipmssl.cfgを、 Instalation Directory\cfg-samples\ssl\clientディレクトリーから、クライアント構成ファイルの任意の場所にコピーします(ユーザーまたは管理者)。
  2. カスタムCAを使用している場合は、CA証明書ファイル(パブリック部)をInfoPrint Managerクライアントにコピーします。
  3. サーバーが[相互認証]を使用している場合は、クライアント証明書とキーをInfoPrint Managerクライアントを実行しているマシンにコピーします。証明書キーが安全であること、およびInfoPrint Managerクライアントを実行しているユーザーに対してのみ読み取りが可能であることを確認します。
  4. 証明書失効リスト(CRL)がある場合は、CRLファイルをInfoPrint Managerクライアントにコピーします。
  5. テキストエディターを使用してipmssl.cfgファイルを編集します。

    クライアント証明書のキーファイルとサーバー証明書が1つのファイルに結合されている場合は、CertFileキーワードのみを設定し、KeyFileをコメントする必要があります。証明書ファイルとキーが設定ファイルと同じディレクトリーにある場合、フルパスはオプションです。それ以外の場合は、フルパスを指定する必要があります。

    コメントを解除し、次のキーワードの値を変更します(使用可能な場合)。

    1. オプション:InfoPrint Manager サーバーが[相互認証]を使用している場合、CertFileキーワードのコメントを解除し、クライアント証明書ファイルのファイル名を指定します。
    2. オプション:InfoPrint Manager サーバーが[相互認証]を使用している場合、KeyFileキーワードのコメントを解除し、クライアント証明書キーのファイル名を指定します。
    3. オプション:カスタムCAを使用している場合、CAFileキーワードのコメントを解除し、CA証明書のファイル名を指定します。
    4. オプション:CRL証明書のファイルがある場合、CrlFileキーワードのコメントを解除し、CRL証明書のファイル名を指定します。

    最後の2つのオプションキーワードは、通常、TLSハンドシェイク中にエラーが発生した場合に使用されます。

    • CertValidationIgnoreHostNameは、DNSのサーバーのホスト名が、TLSハンドシェイク中にサーバーが提示する証明書で設定された値と異なる場合に役立ちます(SubjectフィールドおよびX509v3 Subject Alternative Name(SAN)フィールド)。このキーワードを1に設定すると、ホスト名の検証は行われません。次の表は、証明書の [Subject] フィールドにワイルドカードが含まれている場合の検証方法を示しています。
      ホスト名 証明書のSubjectまたは証明書のSubject Alternative Name 検証
      host.example.com host.example.com OK
      host.example.com *.example.com OK
      host.subdomain.example.com *.subdomain.example.com OK
      host.example.com host.another-example.com 失敗
      host.subdomain.example.com host.another-subdomain.example.com 失敗
      host.example.com host*.example.com 失敗
      host.example.com *host.example.com 失敗
      host.subdomain.example.com host*.subdomain.example.com 失敗
      host.subdomain.example.com *host.subdomain.example.com 失敗
      注意: 有効にするには、証明書のホスト名に2つ以上のドットが含まれている必要があります。
    • IgnoreCertificateErrorsは、サーバー証明書に関連するエラー(証明書のSubjectフィールドまたはSANフィールドの無効な値、証明書の有効期限切れなど)を無視します。

  6. コンピューターを再起動します。

サンプルipmssl.cfg構成ファイル:

#
# IPM SSL/TLS configuration file (client)
#

#############################################################################
#
# Empty lines and whitespace-only lines are ignored, as are lines whose
# first non-whitespace character is a semicolon (;) or a hash (#). This
# file uses hashes to denote commentary and semicolons for options you
# might want to configure.
# Every comment applies to the following section or option. The defaults
# refer to IPM's built-in values, not anything set in this file.
#
# Uncomment the lines where you want to do a change and enter the desired
# value. Option names are case-sensitive.
#
# Any directive found in administrator version of the configuration file
# overwrites the same directive in user version of the configuration file
# regardless of what is configured in the later file or not.
#
# If a full path is required but only a file name is provided
# (i.e., no '/' or '\' in file name), the lookup for the file is 
# done only in the directory where this configuration file 
# is located. Apply to: CAFile, CrlFile, CertFile, KeyFile.
#
# IMPORTANT: If you make changes to this file, make sure that 
#                    you restart all the InfoPrint Manager processes. 
#                    On Windows operating system, make sure that you 
#                    also restart Print Spooler service.
#
#############################################################################

#
# Path to a file containing one or more Certificate Authority (CA).
# Required if _server_ certificate is not signed by a globally known CA.
# Default: <empty>
#
;CAFile =

#
# Path to a file containing one or more Certificate Revocation List (CRL).
# Default: <empty>
#
;CrlFile =

#
# Path to unencrypted PEM Certificate (CRT) file.
# Default: <not set>, required only if the remote server require mutual
# authentication.
#
;CertFile =

#
# If the key is not combined with the certificate, this directive
# specifies the path to Certificate Private Key (KEY) file.
# Default: <not set>, required only if the remote server requires mutual
# authentication.
#
;KeyFile =

#
# When enabled, it prevents comparing _server_ name with the name in
# certificate subject. It also applies to Subject Alternative Name (SAN).
# Ignored if IgnoreCertificateErrors is enabled.
# (0 = disabled, 1 = enabled).
# Default: 0
#
;CertValidationIgnoreHostName = 0

#
# Ignore any errors related to certificate validation (0 = disabled, 1 =
# enabled).
# Default: 0
#
;IgnoreCertificateErrors = 0

1.3.3.10.2.2 sendmemo用にトランスポートレイヤーセキュリティー暗号化を有効にする

sendmemoコンポーネントは、メール通知としてまたはメールの実宛先経由で、InfoPrint Manager サーバーからメールを送信する役割を担います。InfoPrint Manager サーバーとメールサーバー間の暗号化された通信を有効にする場合は、sendmemo SSL/TLS構成ファイルを構成する必要があります。smtp-server-portおよびsmtp-server-hostサーバーサーバー属性などの構成ファイルは、サーバーごとに設定されます。このため、構成ファイルの場所はサーバーの作業ディレクトリーです。 %ProgramData%\Ricoh\InfoPrint Manager\var\pd\<your-server-name> ここで、<your-server-name>は、メールサーバーと暗号化た通信しているサーバーの名前です。

    注意:
  • また、メールサーバーにSSL/TLSが設定され、機能している必要があります。STARTTLSまたはSMTPSのいずれかを選択できます。デフォルトでは、STARTTLSはポート25/tcp(smtp)および587/tcp(送信)で使用できます。デフォルトでは、SMTPSはポート465/tcp(smtps)で使用できます。ただし、メールサーバーが他のTCPポートをを使用できるように設定されている場合、そのポートを使用できます。
  • STARTTLSまたはSMTPSによる認証はサポートされていません。

デフォルトでは、sendmemoはTLSを使用してメールサーバーへの接続を暗号化します。これは、メールサーバーと共有されている利用可能な最高の暗号をネゴシエートします。デフォルトでは、SSLv3暗号化は無効になっています。サーバーが非常に古く、暗号化された接続にSSL(Secure Sockets Layer)バージョン3が必要な場合は、環境変数IPM_ENABLE_SSL_V3を空以外の値に設定できます。

重要: SSLv2は無効で、有効にできません。

証明書ファイルとキーが設定ファイルと同じディレクトリーにある場合、フルパスはオプションです。それ以外の場合は、フルパスを指定する必要があります。

sendmemoのTLS暗号化を有効にするには、以下の操作を行います。

  1. 提供されたサンプル構成ファイルsendmemo-ssl.cfgを、 Instalation Directory\cfg-samples\ssl\ sendmemoディレクトリーからサーバーの作業ディレクトリーにコピーします。
  2. 独自のCAを使用している場合は、CA証明書ファイル(パブリック部)をInfoPrint Manager サーバーにコピーします。
  3. 証明書失効リスト(CRL)がある場合は、CRLファイルをInfoPrint Manager サーバーにコピーします。
  4. テキストエディターを使用してsendmemo-ssl.cfgファイルを編集します。コメントを解除し、次のキーワードの値を変更します(使用可能な場合)。
    1. EnableTLSキーワードおよび必要な値を次のようにコメント解除します。
      • 0: SMTP セッションの暗号化無効
      • 1: STARTTLSを使用
      • 2: SMTPSを使用
        注意: 正しいSMTPポート番号は、特定のInfoPrint Manager サーバー属性(smtp-server-port)を使用して設定してください。
    2. オプション:カスタムCAを使用している場合、CAFileキーワードのコメントを解除し、CA証明書のファイル名を指定します。
    3. オプション:CRL証明書のファイルがある場合、CrlFileキーワードのコメントを解除し、CRL証明書のファイル名を指定します。
    4. オプション:Hostnameキーワードのコメントを解除し、sendmemo が自身を識別するために使用するホスト名(EHLO)メールサーバーに対して指定します。これは、NATの背後にあり、LANの外部にあるSMTPサーバーにsendmemoがメールを送信する必要がある場合や、自動検出が失敗した場合に便利です。一部のメールサーバーは、EHLOに渡された無効なホスト名を無視する可能性があります。

      形式は次のいずれかである必要があります(RFC 2821)。

      FQDNホスト名:
      例: host.example.com
      括弧で囲まれたIPv4アドレス:
      例: [1.2.3.4]
      括弧で囲まれたIPv6アドレス:
      例: [IPv6:fc00::1]

最後の2つのオプションキーワードは、通常、TLSハンドシェイク中にエラーが発生した場合に使用されます。

  • CertValidationIgnoreHostNameは、DNSのサーバーのホスト名が、TLSハンドシェイク中にサーバーが提示する証明書で設定された値と異なる場合に役立ちます(SubjectフィールドおよびX509v3 Subject Alternative Name(SAN)フィールド)。このキーワードを1に設定すると、ホスト名の検証は行われません。次の表は、証明書の [Subject] フィールドにワイルドカードが含まれている場合の検証方法を示しています。
    ホスト名 証明書のSubjectまたは証明書のSubject Alternative Name 検証
    host.example.com host.example.com OK
    host.example.com *.example.com OK
    host.subdomain.example.com *.subdomain.example.com OK
    host.example.com host.another-example.com 失敗
    host.subdomain.example.com host.another-subdomain.example.com 失敗
    host.example.com host*.example.com 失敗
    host.example.com *host.example.com 失敗
    host.subdomain.example.com host*.subdomain.example.com 失敗
    host.subdomain.example.com *host.subdomain.example.com 失敗
    注意: 有効にするには、証明書のホスト名に2つ以上のドットが含まれている必要があります。
  • IgnoreCertificateErrorsは、サーバー証明書に関連するエラー(証明書のSubjectフィールドまたはSANフィールドの無効な値、証明書の有効期限切れなど)を無視します。

サンプルsendmemo-ssl.cfg構成ファイル:

#
# sendmemo SSL/TLS configuration file
#

#############################################################################
#
# Empty lines and whitespace-only lines are ignored, as are lines whose
# first non-whitespace character is a semicolon (;) or a hash (#). This
# file uses hashes to denote commentary and semicolons for options you
# might want to configure.
# Every comment applies to the following section or option. The defaults
# refer to IPM's built-in values, not anything set in this file.
#
# Uncomment the lines where you want to do a change and enter the desired
# value. Option names are case-sensitive.
#
# If a full path is required, but only a file name is provided (i.e., no
# '/' or '\' in file name), the lookup for the file is done only in the
# directory where this configuration file is located. Apply to: CAFile,
# CrlFile, CertFile, KeyFile.
#
#############################################################################

#
# Enable/disable SMTP session encryption. Available options:
#   0: SMTP session encryption disabled
#   1: use STARTTLS
#   2: use smtps
# Note that the correct SMTP port number must be set using the specific
# IPM server attribute (smtp-server-port).
#
# Default: 0
#
;EnableTLS = 0

#
# Path to a file containing one or more Certificate Authority (CA).
# Required if _server_ certificate is not signed by a globally known CA.
# Default: <empty>
#
;CAFile =

#
# Path to a file containing one or more Certificate Revocation List (CRL).
# Default: <empty> 
#
;CrlFile =

#
# When enabled, it prevents comparing _server_ name with the name in
# certificate subject. It also applies to Subject Alternative Name (SAN).
# Ignored if IgnoreCertificateErrors is enabled.
# (0 = disabled, 1 = enabled).
# Default: 0
#
;CertValidationIgnoreHostName = 0
#

# Ignore any errors related to certificate validation (0 = disabled, 1 =
# enabled).
# Default: 0
#
;IgnoreCertificateErrors = 0

# Specify the hostname that sendmemo uses to identify itself (EHLO).
# The format must be one of the following (RFC 2821):
#    * FQDN hostname:
#        host.example.com
#    * Brackets enclosed IPv4 address:
#        [1.2.3.4]
#    * Brackets enclosed IPv6 address:
#        [IPv6:fc00::1]
# Anything else is invalid. Some email servers might ignore an invalid
# hostname passed to EHLO, other will not.
#
# Useful when you are behind NAT and sendmemo needs to send email to SMTP
# servers that are outside of your LAN or when autodetect fails.
# Default: sendmemo will autodetect hostname.
;Hostname =

1.3.3.11 InfoPrint Manager for Windowsのジョブ暗号化を管理する

データがアクセスされたり、変更されたり、盗まれたりしないようにするため、InfoPrint Managerは、一時停止中、保留中、RIP処理中、または保持状態のジョブのファイルを暗号化します。

InfoPrint Managerは、OpenSSL (https://www.openssl.org) を使用して、ジョブ暗号化を有効にします。大量のデータを暗号化および復号化するため、InfoPrint Managerは対称暗号化を使用します。印刷可能なジョブファイル、RIPファイル、送信ファイル、EメールDSSのemail-bodyファイルのみを暗号化します。

    注意:
  • AIXとLinuxでは、pdpr -l は、シンボリックリンクを作成する代わりにファイルをコピーします。
  • 一時ファイルを含む全ての InfoPrint Manager ファイルを暗号化するには、ジョブ暗号化を使用する代わりに、InfoPrint Managerがファイルを格納している全てのパーティションを暗号化することをお勧めします。 %ProgramData%\RICOH\InfoPrint Manager\var\pd %ProgramData%\RICOH\InfoPrint Manager\var\psf %ProgramData%\RICOH\InfoPrint Manager\var\psf\segmentsを格納するパーティション、 %TEMP% ディレクトリーおよび Windows swap ファイルを格納するパーティション。

ジョブがシステムに入力されると、最初はプレーンデータとして保存されます。文書フォーマットの探知機能およびページカウントが完了すると、暗号化されます。

ジョブの送信(pdpr)が行われたとき、または制御(ネームスペース全体のAnyplace Printから)が実行されたときに、InfoPrint Managerサーバーがファイルを暗号化します。

ジョブが処理を開始すると、InfoPrint Managerサーバーはファイルを復号化します。暗号化されたファイルおよび復号化されたファイルは、ジョブが完了すると削除されます。ジョブが一時停止状態または保留状態に戻ると、復号化されたファイルは削除されます。

サーバーの起動時には、全ての復号化されたファイルが削除されます。

    注意:
  • また、ジョブビューアーはジョブファイルを復号化し、適切な場合は復号化されたファイルを削除します。

ネームスペース全体のAnyplace Printの場合、ジョブの移動が行われます。ジョブファイルが復号化され、ジョブが実行依頼されます。ファイルは、宛先サーバー上で再度暗号化されます。

ジョブ暗号化がInfoPrint Managerサーバーで有効になっているかどうかを確認するには、InfoPrint Managerサーバーが起動した後、エラーログファイルで次のメッセージを確認します。5010-909 InfoPrint Managerが、ジョブ暗号化が有効になった状態で開始されました。

1.3.3.11.1 InfoPrint Manager for Windowsのジョブ暗号化を使用可能にする

InfoPrint Manager サーバーのジョブ暗号化を使用不可にするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Managerの実行中の全てのインスタンスを停止します。相互運用環境では、相互運用されている全てのマシンにおいて、InfoPrint Managerの実行中の全てのインスタンスを停止します。
  2. サンプル構成ファイルipm-file-encryption.cfgを、Instalation Directory\cfg-samples\file-encryption ディレクトリーから %ProgramData%\RICOH\InfoPrint Manager\var\pddir\crypto ディレクトリーにコピーします。
  3. コメントを解除し、EnableFileEncryption1 に設定します。
  4. コメントを解除し、Cipher を暗号化に使用したい暗号に設定します。
  5. pdenc_jobsを実行します。相互運用環境では、相互運用されている全てのマシンにおいて、pdenc_jobsを順次実行します。
  6. InfoPrint Manager の全てのインスタントを開始または再起動します。
    重要:
  • 暗号化が有効になったら、ipm-file-encryption.cfg 構成ファイルの暗号を変更しないでください。暗号を変更するには、 InfoPrint Manager for Windowsのジョブ暗号化を使用不可にするの手順に従い、ipm-file-encryption.cfg 構成ファイルを変更してから、InfoPrint Managerのジョブ暗号化を有効にする手順に従います。
  • 暗号化が有効になったら、ipm-file-encryption.datファイルの暗号を削除しないでください。このファイルは、ipm-file-encryption.cfg 構成ファイルと同じディレクトリーに格納されます。
  • pdenc_jobsを実行する前に、ジョブが格納されているパーティションに空き領域が少なくとも1.5*(ジョブ + ripファイルのサイズ)あることを確認してください。

1.3.3.11.2 InfoPrint Manager for Windowsのジョブ暗号化を使用不可にする

InfoPrint Manager サーバーのジョブ暗号化を使用不可にするには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Managerの実行中の全てのインスタンスを停止します。相互運用環境では、相互運用されている全てのマシンにおいて、InfoPrint Managerの実行中の全てのインスタンスを停止します。
  2. pddec_jobsを実行します。相互運用環境では、相互運用されている全てのマシンにおいて、pddec_jobsを順次実行します。
  3. コメントを解除して、EnableFileEncryption0 に設定する、または ipm-file-encryption.cfg ファイルを削除します。
  4. InfoPrint Manager の全てのインスタントを開始または再起動します。
    注意:
  • pddec_jobsを実行する前に、ジョブが格納されているパーティションに空き領域が少なくとも1.5*(ジョブ + ripファイルのサイズ)あることを確認してください。
サンプル ipm-file-encryption.cfg ファイル:
#
# IPM File Encryption configuration file
#

###############################################################################
#
# Empty lines and whitespace-only lines are ignored, as are lines whose
# first non-whitespace character is a semicolon (;) or a hash (#).
# This file uses hashes to denote commentary and semicolons for options
# you may wish to configure.
# Every comment applies to the following section or option. デフォルト
# refer to IPM's built-in values, not to anything set in this file.
#
# Uncomment the lines where you want to make a change and enter the
# desired value. オプション名は大文字と小文字を区別します。
#
###############################################################################

#
# Enable/disable encryption (0 = disabled, 1 = enabled).
# Default: 0
#
;EnableFileEncryption = 0

#
# Specifies the cipher to be used when encrypting/decrypting files.
# To obtain the supported list of ciphers run:
#
#   openssl-ipm enc -ciphers
#
# Do not include the first character ('-') from the cipher name.
# Default: <not set>, required.
#
# DO NOT change the cipher in this file after encryption has been enabled!
#
# To change the cipher, stop all pdservers, run the decryption tool, change the
# cipher in this file, run the encryption tool and then start all pdservers.
#
;Cipher =

1.3.3.12 InfoPrint Manager Windowsサーバーのエラーログをカスタマイズする

InfoPrint Manager は、さまざまな InfoPrint Manager サーバーとプロセスに対して、以下の 3 つの構成ファイルを提供します。

  1. spl_error.cfg - InfoPrint Manager サーバーのエラーログ用
  2. notifyd_error.cfg - 通知サーバーのエラーログ用
  3. sap_error.cfg - すべての SAP コールバックプロセス用

これらのサーバーまたはプロセスのいずれかのエラーログをカスタマイズして、サイズ、折り返しの有無、ログに書き込まれるメッセージの重大度レベル、および InfoPrint Manager で保管するバックアップログの数を制御するには、次のセクションにある手順のいずれかを実行してください。

1.3.3.12.1 InfoPrint Managerサーバーのエラーログをカスタマイズする

デフォルトでは、InfoPrint Managerサーバーが開始されると、InfoPrint Managerサーバーエラーログが開始されます。以下の手順を使用し、InfoPrint Managerサーバーのエラーログをカスタマイズします。
  1. InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリー(デフォルトではC:¥Program Files¥RICOH¥Infoprint Manager)にあるbinディレクトリーでspl_error.cfgファイルを見つけます。
  2. エラーログをservernameに対してのみカスタマイズしたい場合は、spl_error.cfgファイルをworkspace_pathservernameディレクトリーにコピーします。すべての InfoPrint Managerサーバーに対してカスタマイズしたい場合は、workspace_path ディレクトリーにコピーします。
    workspace_pathは、ワークスペースパスフィールドで指定されます。InfoPrint Managerマネージメントコンソールから、編集サービス構成をクリックし、ワークスペースパスフィールドの設定を確認します。以下の例では、workspace_pathは、C:¥ProgramData¥RICOH¥Infoprint Manager¥var¥pdのように、エラーログのある場所の完全修飾パスを示します。
    注意: サーバーのエラーログをカスタマイズした場合は、カスタマイズした値が新しいファイルにコピーされるように、名前を変更するか、workspace_path\servernameまたはworkspace_pathにある現在のspl_error.cfgファイルを移動します。
  3. workspace_path\servernameまたはworkspace_pathディレクトリーにあるspl_error.cfgファイルを開き、必要なログ属性の設定を指定するように編集します(InfoPrint Managerが提供するサンプルspl_error.cfgファイルを参照)。
    たとえば、初期のerror.log.BAKファイルを含む、InfoPrintが保管するバックアップログの数を指定できるlog-backup-number属性を変更できます。この属性が製品に追加される前は、保管されるログの数は無制限でした。
    InfoPrint Managerが提供するサンプルspl_error.cfgファイル
    #
    # ErrorLog Configuration File
    #
    # Log size (units = KBytes)
    log-size = 1024
    # Wrap On?
    log-wrap = true
    # Severity?
    log-severity = debug
    # Number of backup log files
    log-backup-number = 10

    シャットダウンした後にInfoPrint Managerサーバーを開始したときは、error.log.BAKファイルを作成することで、最初のエラーログをバックアップします。再始動が行われるたびに、タイムスタンプを4番目の修飾子として追加した、追加の.BAKファイルが作成されます。デフォルトでは、log-backup-number属性で10の値が指定され、タイムスタンプ付きのバックアップファイルが9個と最初の.BAKファイルを持つことができます。この数は 1 まで減らすこともできますし、または 999 まで増やすこともできます。

    カスタマイズ可能なエラーログ属性の完全なリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Reference「第3章InfoPrintオブジェクト属性」の「ログの属性」トピックを参照してください。

  4. オプションの定義が完了してから、ファイルを保管して閉じます。
    注意: 変更した内容をすぐに有効にしない場合は、最後の2つの手順をスキップし、InfoPrint Managerサーバーが次回再始動するまで待機できます。
  5. マネージメントコンソールからサーバーをシャットダウンするには、ファイルサーバーの停止を指定します。
    重要: サーバーを始動および停止するには、“管理者として実行”コマンドを使用してInfoPrint Managerマネージメントコンソールインターフェースを実行します。
  6. マネージメントコンソールからサーバーを再開するには、ファイルサーバーの開始を指定します。

1.3.3.12.2 通知サーバーのエラーログをカスタマイズする

デフォルトでは、通知サーバーが開始すると、通知サーバーのエラーログが開始します。以下の手順を使用して、InfoPrint 通知サーバーのエラーログをカスタマイズします。
  1. notifyd_error.cfg ファイルを、ファイルがインストールされているディレクトリーの下にある bin ディレクトリーで探します。
  2. これを workspace_path ディレクトリーにコピーします。

    workspace_path は、[ワークスペースパス]フィールドで指定されます。InfoPrint Managerマネージメントコンソールから、編集サービス構成をクリックし、ワークスペースパスフィールドの設定を確認します。以下の例では、workspace_pathは、C:¥ProgramData¥RICOH¥Infoprint Manager¥var¥pdのように、エラーログのある場所の完全修飾パスを示します。

    注意: ご使用の通知サーバーのエラーログをすでにカスタマイズしている場合、その名前を変更するか、または現在の notifyd_error.cfg ファイルを workspace_path に移動して、カスタマイズした値がファイルの新しいバージョンにコピーされるようにします。

  3. workspace_path ディレクトリーから、(「InfoPrint Managerが提供するサンプルnotifyd_error.cfgファイル」に示すように) 必要なログ属性に対する設定を指定できるように notifyd_error.cfg ファイルを編集します。

    たとえば、最初の error.log.BAK ファイルを含めて、InfoPrint が保管するバックアップログの数を指定できる log-backup-number 属性を変更できます。log-backup-number 属性が追加される前は、InfoPrint Manager for Windows は、1 個のバックアップエラーログだけを保管していました。

    InfoPrint Managerが提供するサンプルnotifyd_error.cfgファイル
    #
    #  Error Log Configuration File
    #
    log-size = 1024
    log-wrap = true
    log-severity = debug
    log-backup-number = 10

    シャットダウンした後にInfoPrint Managerサーバーを開始したときは、error.log.BAKファイルを作成することで、最初のエラーログをバックアップします。再始動が行われるたびに、タイムスタンプを4番目の修飾子として追加した、追加の.BAKファイルが作成されます。デフォルトでは、log-backup-number属性で10の値が指定され、タイムスタンプ付きのバックアップファイルが9個と最初の.BAKファイルを持つことができます。この数は 1 まで減らすこともできますし、または 999 まで増やすこともできます。

    カスタマイズ可能なエラーログ属性の完全なリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Reference「第3章InfoPrintオブジェクト属性」の「ログの属性」トピックを参照してください。

  4. オプションの定義が完了してから、ファイルを保管して閉じます。
    注意: 変更した内容をすぐに有効にしない場合は、最後の2つの手順をスキップし、InfoPrint Managerサーバーが次回再始動するまで待機できます。
  5. InfoPrint Windows サーバーで通知サーバーを停止するには、以下のようにします。
    1. [スタート][設定][コントロール パネル][サービス]をクリックします。
    2. [InfoPrint Manager 通知]を強調表示し、[停止]をクリックします。
  6. InfoPrint Windows サーバーで通知サーバーを再始動するには、以下のようにします。
    1. [スタート][設定][コントロール パネル][サービス]をクリックします。
    2. [InfoPrint Manager 通知]を強調表示し、[開始]をクリックします。

1.3.3.13 ディスク使用状況を監視する

InfoPrint Managerにはディスク使用量のモニターを支援するためのサポートがあります。InfoPrint Manager サーバーは、通常にスケジュールされたインターバルで重要なディスクをポーリングしますが、使用量が増加すると、ポーリングを増やします。最初は、ディスクは16分おきに使用量がポーリングされます。

以下にポーリングスケジュールを示します。

80%
8分おき
90%
4分おき
95%
2分おき
97.5%
毎分

ディスク使用量が、InfoPrint Managerで事前に定義したしきい値である80%を超過した場合は、InfoPrint Managerはメッセージをログに記録し、disk-space-lowイベントを生成します。使用量が 80% のしきい値を超過して増えていくにつれて、さらに追加のメッセージと disk-space-low イベントがログに記録および生成されます。

使用量が 80、90、95、および 97.5 パーセントの使用量レベルを超過するたびに、disk-space-low イベントが生成され、ログに記録されます。ただし、InfoPrint Managerは各使用量レベルに1つずつイベントを発行するだけです。 ディスク使用量のアルゴリズムには、ディスク使用量のモニターに使用するアルゴリズムを説明しています。

ディスク使用量のアルゴリズム
この棒グラフは、ディスクが80、90、95、97.5パーセントフルに到達したときに、disk-space-lowイベントがいつ生成されるかを示しています。
注意: しきい値は、ディスク使用量が以前のしきい値より低い値まで下がった場合にリセットします。たとえば、ディスク使用量が、80%のdisk-space-lowイベントの後に70%まで下がると、リセットします。

1.3.3.13.1 ディスク使用量へのサーバー通知プロファイルを調整する

InfoPrint Managerサーバー通知プロファイルは、デフォルトでout-of-disk-spaceイベントを使用し、ディスク使用量が100%に到達すると、このイベントが生成されるようにしています。サーバー通知プロファイルを変更して、disk-space-low イベントを追加できます。ただし、ディスク使用量モニターからのメッセージは、サーバー通知プロファイルのイベントに関係なく、常にログに記録されます。disk-space-low イベントと out-of-disk-space イベントの両方を、通知プロファイルに組み込むことをお勧めします。

1.3.3.13.2 InfoPrint Managerで監視されるディスク

InfoPrint Manager for Windowsは、以下のInfoPrint Managerがインストールされているサブディレクトリーを指すパス(マネージメントコンソール→サービス構成を参照)を監視します。

  • インストールパス
  • 基本ネームスペースパス
  • ワークスペースパス
  • AFPサポートワークスペースパス

1.3.3.14 Windowsターミナルサーバークライアントを使用してInfoPrint Managerサーバーを管理する

多くの管理タスクはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用して実行できますが、マネージメントコンソールを使用して実行する管理タスクもあります。ただし、マネージメントコンソールサーバーがインストールされているシステムにInfoPrint Managerの常駐が必要なので、タスクの実行が不便になる場合があります。別のマネージメントコンソールシステムで管理タスクを実行するには、Windowsのターミナルサーバーを使用してください。Windowsでは、ターミナルサーバー機能はWindowsのサーバーエディションに同梱されています。したがって、サポートされているWindows ServerエディションにInfoPrint Managerサーバーをインストールしてください。

InfoPrint Managerを正しいバージョンのWindowsにインストールしてから、マネージメントコンソールにアクセスする以外のシステムに、ターミナルサーバークライアントをインストールしてください。クライアントは、以下のいずれかのシステムにインストールできます。

  • Windows Server 2016
  • Windows Server 2019
  • Windows Server 2022

インストールディスクを作成し、クライアントをインストールするには、Windowsターミナルサーバークライアントをインストールするの手順に従ってください。

1.3.3.14.1 Windowsターミナルサーバークライアントをインストールする

手順を完了するには、2枚の空のフロッピーディスクが必要です。

Windowsサーバーの場合

  1. InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムにログオンします。
  2. Windowsサーバーで、スタート→プログラム→管理ツール→ターミナルサービスクライアントクリエータをクリックします。
  3. Windows用ターミナルサービスを選択し、ディスクをフォーマットするにチェックを付けます。OKをクリックします。
  4. ポップアップダイアログの指示に従い、Termina Services Clientインストールディスクを作成します。
    注意: これらのディスクを保管します。ディスクは、クライアントをアンインストールしなければならないときに必要になります。
  5. ディスクが作成されたら、ダイアログを閉じます。
  6. ターミナルサービスクライアントをインストールしたいマシンにログオンします。
  7. ターミナルサービスクライアントの 1 番目のインストールディスクをドライブに挿入します。
  8. そのディスクドライブにナビゲートし、[Setup.exe]をダブルクリックして[Terminal Server/Services Client Setup]ウィザードを開始します。
  9. ウィザードの指示を実行してクライアントをインストールします。

    ウィザードを終了するときは、Terminal Server/Services Clientがスタートメニューに追加されます。

  10. スタート→プログラム→ターミナルサービスクライアント→ターミナルサービスクライアントを選択し、クライアントを開始します。
  11. InfoPrint Managerサーバーがインストールされているサーバーの名前を見つけ、接続します。

    接続すると、サーバーシステムでの操作と同様にマネージメントコンソールを開いて使用できます。

1.3.3.15 サーバーIPアドレスを変更する

IPアドレスを変更し、古い名前が新しいIPアドレスで解決するようにシステム名の解決方法を更新した場合は、システムを再起動したときに古いホスト名で新しいIPアドレスを使用するようにInfoPrint Managerがリセットします。InfoPrintクライアントがIPアドレスを使用してInfoPrint Managerを参照する場合は、新しいIPアドレスを使用するように、InfoPrintクライアントを更新してください。

1.3.3.16 ipm1デフォルトユーザーのパスワードを管理する

    重要:
  • ipm1のデフォルトのパスワードはInf0PrintManagerです。ipm1ユーザーでこのパスワードを使用しない場合、InfoPrint Manager サービスは開始しません。デフォルトのパスワードは、InfoPrint Manager のインストール後に変更することができます。

ipm1のパスワードを変更するには、以下の操作を行います。

  1. Windowsのコンピューター管理コンソールで、システムツール ローカルユーザーとグループ ユーザーを選択します。
  2. ipm1を右クリックし、パスワードの設定...を選択します。
      注意:
    • また、ipm1としてログオンし、Ctrl + Alt + Deleteを押して、パスワードの変更を選択することにより、ipm1パスワードを変更することもできます。

    重要:
  • ipm1のパスワードを変更した後は、各InfoPrint Managerサービスには新しいパスワードを使用する必要があります。InfoPrint Managerサービスのパスワードは、WindowsのサービスコンソールまたはInfoPrint Manager マネージメントコンソールから変更できます。

Windowsのサービスコンソールから各InfoPrint Managerサービスのパスワードを変更するには、以下の操作を行います。

  1. Windowsのサービスコンソールで、各InfoPrint Manager サービスを右クリックし、停止を選択します。
  2. InfoPrint Managerサービスを右クリックし、プロパティーを選択します。
  3. ログオンをクリックし、このアカウントチェックボックスを選択し、新しいipm1のパスワードを設定し、適用をクリックします。
  4. InfoPrint Managerサービスを右クリックし、起動を選択します。
      重要:
    • 最初にパスワードを変更するサービスが、InfoPrint Manager Licensing Service であることを確認してください。

InfoPrint Manager マネージメントコンソールからInfoPrint Managerサービスのパスワードを変更するには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager マネージメントコンソール で、ファイル サーバーの停止をクリックし、リストから実行中の各サーバーを停止します。
  2. 編集 サービスアカウント/ドメインをクリックし、サービスアカウント/ドメインダイアログを開きます。
  3. 先ほど作成したパスワードのipm1パスワードフィールドに入力し、OKをクリックします。
  4. ファイル サーバーの開始をクリックします。

1.3.3.17 別のInfoPrint Managerシステム上のリソースを使用するためにWindowsサーバーをセットアップする

ユーザーは、使用しているInfoPrint Managerサーバーが実行中のシステム以外のシステムに、印刷リソース(ページ定義、書式定義、フォントなど)を保管する場合が時々あります。このセットアップを選択する場合は、ユーザーは、まず、InfoPrint Managerがリソースにアクセスできることを確認してから、InfoPrint Managerにリソースの場所を指定してください。次の手順を使用し、以下のタスクを完了してください。
  1. InfoPrint Manager にリモートリソースへのアクセスを与える
  2. InfoPrint Manager にリモートリソースの場所を指定する

1.3.3.17.1 InfoPrint Managerにリモートリソースへのアクセスを与える

Windowsサーバーを使用するの説明に従い、リモートリソースへのアクセスをセットアップします。
注意: ご使用のシステムの両方とも同じオペレーティングシステムで実行されなければなりません。この環境では、別のWindowsオペレーティングシステムは使用できません。また、ご使用のシステムは、同じドメインで操作しなければなりません。

1.3.3.17.1.1 Windowsサーバーを使用する

  1. InfoPrint Managerサーバーが実行するドメインユーザーアカウントをセットアップします。
    1. InfoPrint Managerサーバーが操作されるドメインに、ドメイン管理者としてログオンします。
    2. Windowsスタートボタンをクリックし、プログラム→管理ツール→Active Directoryユーザーとコンピューターを選択します。
    3. コンピューターの管理ウィンドウの左ペインで、ユーザーとグループ→ユーザーに移動します。
    4. ユーザーディレクトリーを右クリックし、メニューから新しいユーザーをクリックします。
    5. 新規オブジェクト– ユーザーウィザードの最初のダイアログで、フルネームフィールドとユーザーログオン名フィールドに、ユーザーの名前を入力します。
      注意: 他の名前フィールドには入力する必要はありません。
    6. 次へをクリックします。
    7. 新しいユーザーの2番目のセクションで、ユーザーのパスワードを入力します。すべてのチェックを外し、パスワードを無期限にするを選択します(これで、定期的なパスワード変更とすべてのサーバー更新が不要になります)。
    8. ユーザーの設定を確認し、作成をクリックして完了します。
    9. ユーザーが作成されたら、[Active Directory ユーザーとコンピューター]ウインドウの右ペインにあるユーザーを右クリックして、ポップアップメニューから[グループへのメンバーの追加]を選択します。
    10. グループの選択ダイアログで、Domain Administrators(またはDomain ADmins)グループでを選択します。OKをクリックして、ユーザーをグループに追加します。
      注意: [名前]フィールドはブランクのままでかまいません。
  2. InfoPrint Managerサーバーが実行するシステムの新しいドメインユーザーに、適切なユーザー権限を与えます。
    1. ドメイン管理者グループのメンバーのユーザーとしてシステムにログオンします。
    2. Windowsのスタートボタンをクリックし、設定→コントロール パネルを選択します。
    3. コントロールパネルウィンドウで、管理ツールをダブルクリックします。
    4. 管理ツールウィンドウで、ローカルセキュリティーポリシーをダブルクリックします。
    5. ローカルセキュリティーポリシーウィンドウの右ペインで、ローカルポリシーをダブルクリックします。
    6. 右ペインの[ユーザー権利の割り当て]をダブルクリックします。
    7. ユーザー権限のリストで、オペレーティング システムの一部として機能するを選択して、ダブルクリックします。
    8. [ローカル セキュリティーポリシーの設定]ダイアログで、[追加]をクリックします。
    9. ユーザーまたはグループの選択ダイアログで、場所ボタンをクリックし、InfoPrint Managerサーバーが存在するシステムを選択します。
    10. 選択するオブジェクト名を入力してくださいフィールドに作成したユーザー名を入力します。
    11. [ユーザーまたはグループの選択]ダイアログの[OK]をクリックします。
    12. [ローカル セキュリティーポリシーの設定]ダイアログの[OK]をクリックします。
    13. 他の2つのユーザー権限である永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオンに手順2.7からの手順を繰り返します。
  3. 新しいユーザーアカウント用にInfoPrint Managerサーバーをセットアップします。
    1. Windowsスタートボタンをクリックし、すべてのプログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソールを選択します。
    2. [ファイル]→[サーバーの停止]を選択して、InfoPrint Manager サーバーを停止します。
      注意: 許可されていないためにサーバーを停止できない場合は、シャットダウン操作のInfoPrint Managerアクセス制御リスト(ACL)を確認してください。アクセス制御リストのユーザーとしてログオフし、再ログオンしてください。
    3. 編集→サービスアカウント/ドメインを選択します。
    4. InfoPrint Managerサーバーがインストールされているドメインの名前、手順1からのユーザー名とパスワードを入力します。
    5. OKをクリックします。
  4. AFPリソースが常駐しているコンピューターで、リソースがあるディレクトリーを共用し、そのディレクトリーにドメインユーザーがアクセスできるようにします。
    1. リソースが常駐するシステムに、管理者グループのメンバーのユーザーとしてログオンします。
    2. Windowsエクスプローラを開き、リソースが保管されているディレクトリーに移動します。
    3. フォルダーを右クリックし、メニューからプロパティを選択します。
    4. プロパティダイアログで、セキュリティをクリックします。
    5. グループ名またはユーザー名のリストにAdministratorsがない場合は、 編集...追加をクリックします。
    6. ユーザーまたはグループの選択ダイアログで、場所ボタンをクリックし、正しいドメインを選択します。
    7. 名前列からドメイン管理を選択し、追加をクリックします。また、必要に応じて、ローカル管理者グループを追加してください。
    8. OKをクリックします。
    9. Windows Liveのアクセス許可ウィンドウのAdministoratorsアクセス許可ボックスで、フルコントロールにチェックを付けてください。
      注意: Everyoneグループのアクセスレベルの変更が必要な場合もあります。
    10. 共有タブで、詳細な共有(D)...をクリックします。
    11. このフォルダーを共有するにチェックを付けます。共有名フィールドの中のフォルダーの名前を確認し、コメントフィールドに説明コメントを入力します。
    12. OKをクリックします。
    13. InfoPrint Managerがインストールされているシステムのマネージメントコンソールに戻り、ファイル→サーバーの開始をクリックしてInfoPrint Managerサーバーを再開します。

1.3.3.17.1.2 MVS Downloadとの共用リソースを準備する

InfoPrint ManagerをWindowsシステムで実行していて、MVS Downloadの複数データセットサポートを使用する場合は、ネットワークドライブでリソースを共有するには、追加タスクを実行してください。
  1. Windowsスタートボタンをクリックし、設定→コントロールパネル→管理ツール→サービスを選択します。
  2. InfoPrint Manager MVS Downloadを選択します。
  3. (ローカルコンピューター)InfoPrint Manager MVS Downloadのプロパティーダイアログでログオンをクリックしてからアカウントをクリックします。
  4. Windowsサーバーを使用するの手順 1で許可したユーザーと同じユーザーのアカウント情報を入力します。
  5. OKをクリックします。

1.3.3.17.2 InfoPrint Managerにリモートリソースの場所を指定する

リソースを使用可能にしてから、リソースを使用するInfoPrint Managerの宛先が、リソースがある場所を認識していることを確認してください。この構成を実行するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint Managerが実行中のシステムで、リソースがあるディレクトリーにネットワークドライブを割り当てます。
    1. Windowsエクスプローラーを開きます。
    2. ツール→ネットワークドライブの割り当てをクリックします。
    3. 使用するユーザーとパスワードを指定します。

      Windows

      1. [ネットワークドライブの割り当て]ダイアログで、[ドライブ]フィールドのドロップダウンメニューから、現在使用していないドライブ名を選択します。
      2. フォルダー:フィールドに、リソースを保管しているサーバーで共用しているシステムのディレクトリーの汎用命名規則(UNC)名を次のフォーマットで入力します。(¥¥resourcesystem¥sharename
      3. ログオン時に再接続する(R)を選択します。
      4. 異なるユーザー名で接続するをクリックします。
      5. 名前を指定して接続...ダイアログで、Windowsサーバーを使用するの手順1で作成したユーザー名とパスワードを入力します。
      6. 名前を指定して接続...ダイアログでOKをクリックします。
      7. ネットワークドライブの割り当てダイアログで完了をクリックします。

  2. InfoPrintアドミニストレーションGUIを開始します。
  3. リソースにアクセスするプリンターのいずれかを選択し、右クリックします。
  4. 右クリックメニューからプロパティーを選択します。
  5. プリンターのプロパティーで、AFPリソースをクリックします。
  6. 状況に応じて正しいフィールドを見つけてください。たとえば、ディレクトリーにフォントだけある場合は、フォントの位置を見つけます。オーバーレイだけある場合は、オーバーレイの位置フィールドを見つけます。ただし、ディレクトリーにさまざまなリソースがある場合は、リソースの位置フィールドを見つけてください。
  7. 適切なフィールドに、手順1.3で割り当てたドライブ名とリソースがあるディレクトリーの共有名を入力します。たとえば、x:¥afpresourcesなどです。
  8. OKをクリックし、プロパティーを閉じ、設定値を有効にします。

1.3.3.18 InfoPrint Manager通知を使用する

InfoPrint Managerは、イベント(job completedまたはdestination needs attentionなど)が発生したときに検出し、イベントに関するメッセージを生成し、情報が必要なユーザーに送信できます。たとえば、ユーザーは、実行依頼したジョブに関するメッセージを受信でき、オペレーターは注意が必要なInfoPrintオブジェクトの通知を通知を受けることができ、管理者は構成変更が行われた場合に通知を受けることができます。通知では、システムにあるオブジェクト状況の照会が不要です。 特定のイベントが発生したときは、対処できるようにメッセージを受信するだけになります。

特定のInfoPrintオブジェクトのために設定された通知プロファイルに基づき、これらのメッセージを受信する人やメッセージを送信する方法を調整できます。

1.3.3.18.1 通知プロファイルについて

ほとんどのInfoPrintオブジェクト(サーバー、実宛先、論理宛先、キュー、ジョブ、デフォルトジョブ)は、通知プロファイルに関連付けられています。通知プロファイルは、1 つまたは複数の通知プロファイル項目で構成されます。各通知プロファイル項目は、次の 3 つの主要コンポーネントをもっています。

Event Identifiers
メッセージが送信される原因となったイベント。詳しくは、イベントIDを参照してください。
デリバリーメソッド
メッセージを送達する方法。詳しくは、デリバリーメソッドとデリバリーアドレスを参照してください。
デリバリーアドレス
メッセージの送信先。詳しくは、「デリバリーメソッドとデリバリーアドレス」を参照してください。

また、通知プロファイル項目には、コメント(InfoPrintが一般メッセージテキストに追加するテキスト)とロケール(メッセージを送信する言語設定)も含めることができます。コメントはオプションです。ロケールを指定しない場合は、InfoPrintは、ユーザーが実行しているロケール(言語)を使用してメッセージを送信します。

オブジェクトのなかには、通知プロファイルに項目を 1 つだけ必要とするものがあります。たとえば、ある人がジョブを実行依頼したときは、その人だけが情報を受け取り、ジョブに関するすべてのメッセージを同じ方法で送信できます。

その他のオブジェクトには、複数の項目を持つ理由があります。例:

  • オペレーターが複数のコンピューターからプリンターを管理する場合は、各コンピューターごとに項目を作成できます。そうすると、すべてのメッセージがすべてのマシンに届きます。
  • オペレーターがメッセージ(destination-needs-attentionなど)を送信でき、管理者が他のメッセージ(object-deletedなど)を送信する場合は、各オペレーターと管理者にエントリーを1つずつ作成できます。メッセージは、処理できる人のところへ送達されます。
  • 管理者が作業中にInfoPrint Manager通知を使用し、イベントが発生する頻度を恒久的に記録する場合は、2つ設定できます。InfoPrint Manager通知クライアントにメッセージを送信する設定と管理者が定期的に検査できるファイルに特定のメッセージを書き込む設定です。

1.3.3.18.1.1 イベントID

event identifiersコンポーネントには、通知を起動するInfoPrintイベントが一覧表示されます。InfoPrint通知イベントと説明の完全なリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。この説明で、各イベントがサポートするオブジェクトが分かります。イベントを、それがサポートしていないオブジェクトに追加しても、そのイベントについてメッセージは生成されません。たとえば、queue-backloggedイベントを実宛先の通知プロファイル項目に追加できますが、queue-backloggedがサポートするオブジェクトは、キュー、ジョブ、およびサーバーだけです。その結果、実宛先通知プロファイルは、そのイベントについてメッセージを生成しません。

この章では、InfoPrint Managerevent classes、または関連通知イベントのグループもリストされます。イベント ID を通知プロファイルに追加すると、個々のイベント、イベントクラス、またはそれらの組み合わせたものを追加できます。

各タイプのInfoPrintオブジェクトは、イベントIDのデフォルトセットを持っています。各オブジェクトのデフォルトのリストについては、「デフォルト通知プロファイル」を参照してください。

1.3.3.18.1.2 デリバリーメソッドとデリバリーアドレス

送達方式コンポーネントは、ご希望の通知メッセージを送達する方法を示します。デリバリーメソッドデリバリーアドレスコンポーネントは、密接に関連しています。 選択したデリバリーメソッドで、デリバリーアドレスに使用する値のタイプが決定されます。

また、デリバリーメソッドとデリバリーアドレスは、通知プロファイルエントリーのキー付きコンポーネントで、通知プロファイルを変更したときにInfoPrint Managerが2つの値を検査します。指定したデリバリーメソッドやデリバリーアドレスが既存のエントリーと一致した場合は、InfoPrint Managerはエントリーを更新します。両方の値が既存項目と一致しない場合は、InfoPrint Managerは、プロファイルに新しい項目を追加します。

InfoPrintオブジェクトには、さまざまなデリバリーメソッドが定義されています。すべての方式は、job-log除くオブジェクトに有効です。 job-logは、ジョブだけに有効です。 InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性には、説明と各種デリバリーアドレスの設定方法に属するデリバリーメソッドが記載されています。

注意: 別の2つのデリバリーメソッドであるsapcbsapconnectが存在しますが、InfoPrint Manager SAP印刷機能とともに内部だけで使用されます。通知プロファイル項目では、いずれの値も使用しないでください。
InfoPrint通知デリバリーメソッドの特性
デリバリーメソッド 説明 デリバリーアドレス
message

messageは、すべてのオブジェクトのデフォルトのデリバリーメソッドです。

InfoPrint Manager通知サーバーにメッセージを送信します。 ここで、InfoPrint Manager通知クライアントに選択されるまで待機します。メッセージを取得すると、通知サーバーから削除され、以降の記録は残りません。 通知プロファイルにリストされる送達方式は、固有でありさえすれば、ユーザー ID、会社の電話番号、IP アドレス、運転免許番号など、任意のものを使用できます。そのアドレスに送信されるメッセージを受信するには、InfoPrint Manager通知クライアントの設定ダイアログにリストされるデリバリーアドレスを同じ値に設定してください。InfoPrint Manager通知クライアントは、同じデリバリーアドレスを指定するメッセージだけ選択します。
electronic-mail(同義語: e-mailemail デリバリーアドレスにリストされているアドレスに、Eメールを送信します。

e-mailデリバリーメソッドを使用するには、SMTPメールサーバーが稼働しているシステムのIPアドレスまたはDNSホスト名にInfoPrint Managerサーバーのsmtp-server-host属性も設定してください。

通知メッセージの送信先にしたい E メールアドレス。たとえば、kjones@printerco.comなどです。
exit 実際には、メッセージを送信しません。代わりに、イベントIDに指定されたイベントが発生したときに、InfoPrint Managerで出口プログラムまたはスクリプトが実行されます。詳しくは、「exitデリバリーメソッドを使用する」を参照してください。 通知出口プログラムまたはスクリプトへの絶対パス(存在する場合は、ハードコーディング引数付き)。
wireless ポケットベル、携帯電話、パーム、ラップトップコンピューターなどのワイヤレス装置に通知を送信します。 ワイヤレス通知はEメールとして送信されるため、このInfoPrintサーバー上でサーバー属性smtp-server-host smtp-server-portの両方を指定してください。

ご使用の InfoPrint サーバーがファイアウォールの後ろにある場合は、ご使用の SMTP サーバーを構成しなければならないことがあります。

file デリバリーアドレスに指定されたファイルにメッセージを書き込みます。このファイルが存在しない場合は、InfoPrint Managerで作成されます。ファイルが存在する場合は、InfoPrint Managerは、メッセージを最初に書き込むときに上書きします。次に、メッセージは、ファイルの終わりに追加されます。 通知メッセージを書き込むファイルのディレクトリーパスと名前です。このファイルは、InfoPrint Managerサーバーと同一システム上に置いてください。
file-add-to デリバリーアドレスに指定されたファイルの終わりにメッセージを追加します。このファイルが存在しない場合は、InfoPrint Managerで作成されます。 通知メッセージを書き込むファイルのディレクトリーパスと名前です。このファイルは、InfoPrint Managerサーバーと同一システム上に置いてください。
job-log

ジョブにだけ有効。

ジョブのjob-log属性にメッセージを書き込みます。ジョブが削除されると、ジョブログも削除されます。メッセージを表示するには、知りたいジョブのjob-log属性にpdlsコマンドを入力するか、 InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースでジョブ→ログの表示にアクセスします。 値は必要ありません。
なし 通知を送信しません。 通知をオフにします。 値は必要ありません。

1.3.3.18.1.3 exitデリバリーメソッドを使用する

exitデリバリーメソッドを使用すると、メッセージを送信するだけでなく、システムイベントへの自動応答がセットアップできます。指定されたイベントのデリバリーメソッドをexitに設定したときは、デリバリーアドレスを使用し、システム上のスクリプトまたはプログラムへの明示的パスを指定します。そのイベントが発生するたびに、InfoPrint Managerは、指定されたスクリプトまたはプログラムを実行します。

たとえば、InfoPrint Managerサーバーでディスクスペース不足の場合は、disk-space-lowイベントでシステム管理者向けのメッセージが生成されます。次に、InfoPrint Managerが効率的に稼働するように、管理者がディスクのクリーンアップ処置を行ってください。ただし、exitデリバリーメソッドを使用すると、ディスククリーンアップスクリプトを立ち上げてプロセスを自動化できます。管理者はメッセージを受け取り、スクリプトが問題に対処していることが確認できます。

印刷最適化プログラムDSSを使用する場合は、InfoPrint Managerでは、exitデリバリーメソッドで使用できるpoexitcleanupと呼ぶサンプルスクリプトが提供されています。スクリプトは、disk-space-lowイベントが発生した後で印刷最適化プログラムのリソースファイルシステムでのディスクスペースのクリーンアップを自動化できる仕組みを示します。

デフォルトでは、exitデリバリーメソッドを使用したときは、InfoPrint Managerは、スクリプトまたはプログラムに2つの値だけ渡します。したがって、exitデリバリーメソッドが実行するコマンド行は、デリバリーアドレスに指定されたパス、メッセージ番号の最後の3桁、メッセージのテキストで構成されます。

したがって、ジョブが印刷を終了する時点でデリバリーメソッドをexitに設定し、デリバリーアドレスをc:¥Infoprint¥exits¥myscript/infoprint/exits/myscriptに設定し、イベントの通知プロファイル項目を作成した場合は、InfoPrint Managerは、次のようなコマンド行を生成して実行します。

c:\Infoprint\exits\myscript 280 "5010-280 Finished processing job ofc, 
Job 20 (3520800004)."

作成したスクリプトまたはプログラムに宛先名またはプリンターモデルなどの他の情報が必要な場合があります。値を渡すために、通知プロファイル項目のデリバリーアドレスに値を含めると、InfoPrint Managerがコマンド行を作成したときにコマンド行の終わりに値が追加されます。

注意: exitデリバリーメソッドで通知プロファイルが実行するプログラムは、InfoPrint ManagerでWindowsサービスとして実行し、デスクトップにアクセスできません。このため、exitの通知方式は、ウインドウプログラムが必要なデリバリーアドレスが使用できなくなります(notepad.exeなど)。

1.3.3.18.2 デフォルト通知プロファイル

デフォルトでは、オブジェクト(サーバー、宛先、キュー、ジョブ)を作成した人がオブジェクトに関する通知メッセージを受け取ります。デフォルト通知プロファイル設定では、オブジェクト状況、エラー状態、または構成変更などの情報が提供されています。一部のイベントでは、紙づまりを削除する人が必要などのオブジェクトの管理者が必要な場合があります。

デフォルトでは、以下の表に示されているイベントは、対応するオブジェクトについてメッセージを生成します。これらのメッセージは、そのオブジェクトを作成したユーザーに送達されます。ジョブの実行依頼者は、それぞれの印刷ジョブに関するメッセージを受け取ります。管理者は、自分が作成した宛先およびサーバーに関するメッセージを受け取ります。デフォルトのデリバリーメソッドはmessageであるため、通知はオブジェクトの作成に使用されたシステム上のInfoPrint Manager通知クライアントに送信されます。

デフォルトの通知プロファイル設定
オブジェクト イベント
実宛先 destination-needs-administrator
destination-needs-attention
destination-needs-operator
destination-timed-out
object-cleaned
object-deleted
デフォルトジョブ デフォルトは設定されていません。詳しくは、デフォルトジョブで通知プロファイルを使用するを参照してください。
ジョブ destination-needs-attention
destination-needs-operator
destinations-not-ready-for-job
document-aborted-by-destination
document-aborted-by-server
document-cancelled-at-destination
job-aborted-by-server
job-cancelled-by-operator
job-cannot-be-scheduled
job-completed
past-discard-time
論理宛先 object-cleaned
object-deleted
キュー object-cleaned
object-deleted
queue-backlogged
サーバー internal-server-error
low-on-memory
memory-exhausted
object-cleaned
object-deleted
out-of-disk-space
out-of-dpf-haids
out-of-dpf-job-numbers
out-of-dpf-raids
sapcbd-down
sapconnectd-down
server-shutdown-complete

管理者、オペレーター、ジョブ実行依頼者に必要な通知数を判断するには、計画が必要ですが、InfoPrintの運用に精通すると、必要なときに通知の加減量を判断できます。デフォルトを使用して始めると、どのようなメッセージをいくつ受け取るかが分かります。送信する通知を増減させたり、通知を受け取るユーザーを変更したり、別の送達方式でメッセージを送信したりするには、通知プロファイルを変更します。

1.3.3.18.2.1 デフォルトジョブで通知プロファイルを使用する

印刷ジョブが実行依頼されたときは、InfoPrint Managerは、デフォルト通知プロファイルに基づき、ジョブに関するメッセージを送信します。従って、デリバリーメソッドはmessage、デリバリーアドレスは「ジョブが実行依頼されたシステムのアドレスでジョブを実行依頼した人のユーザーID」、イベントIDはデフォルトの通知プロファイル設定にリストされたIDになります。(InfoPrint Selectを使用してジョブを実行依頼した場合は、デフォルト通知プロファイルが異なります。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドInfoPrint Select通知を操作するセクションを参照してください。)

デフォルト通知プロファイルの設定を変更する場合は、デフォルトジョブに通知プロファイルを作成できます。デフォルトジョブに通知プロファイルをセットアップするときは、以下に留意してください。

  • デフォルトジョブは1つだけ各論理宛先に設定できます。従って、すべてのジョブが同じ通知プロファイルを使用します。
  • デフォルトジョブの通知プロファイルに送達アドレスを設定した場合、すべてのメッセージがそのアドレスに届きます。ただし、デリバリーアドレスをブランクのままにしておくと、InfoPrint Managerは、ジョブが実行依頼されたアドレスを埋め込みます(このアドレスは指定できません。ジョブとともに送信されます)。このオプションは、送達方式 message および e-mail でのみ機能するもので、通知プロファイルがマージされるのはこのときだけです。
  • 明示的通知プロファイルを使って (たとえば、pdpr を使用してジョブを実行依頼する場合に notification-profile 属性を含める) ジョブを実行依頼した場合、そのプロファイルは、デフォルトジョブに設定されたものを指定変更します。
    注意: InfoPrintSelectを使用してジョブを実行依頼した場合は、明示的な通知プロファイルが各ジョブとともに送信されます。InfoPrint Selectでデフォルトジョブに通知プロファイルを使用する場合、Select通知の上書きについては、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドInfoPrint Select通知を操作するセクションを参照してください。

1.3.3.18.3 通知プロファイルを変更する

1.3.3.18.3.1 ジョブ、デフォルトジョブ、サーバー、キュー、および実宛先の場合

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIにあるプロパティーノートブックを使用すると、ジョブ、デフォルトジョブ、サーバー、キュー、実宛先の通知プロファイルを変更できます。プロパティーノートブックを開いて、実宛先、ジョブ、またはデフォルトジョブ用の通知をクリックしてください。サーバーの場合は、をクリックします。ページが開き、以下を含む、すでに存在する通知プロファイル項目が表示されます。
  • オブジェクトに関するメッセージの送信方法
  • 送信先
  • メッセージを生成するイベント
  • メッセージに付属のコメント
通知プロファイルを変更するには、追加変更削除ボタンを使用します。詳しくは、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。InfoPrint Manager オペレーション GUIでも、ジョブの通知を変更できます。
注意: 送達方式を変更した場合は、必ず、送達アドレスを適宜変更してください。

1.3.3.18.3.2 論理宛先の場合

論理宛先の通知プロファイルを変更するには、pdsetコマンドを使用してください。以下の手順では、必要となる可能性のある一般的な変更の例を示しています。この手順を使用すると、他のInfoPrintオブジェクトの通知プロファイルが変更できますが、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのプロパティーノートブックを使用する方が簡単な場合もあります。

以下の手順では、次のようにして通知プロファイルを変更する方法について説明します。

通知プロファイルの他の部分を変更する場合は、pdsetコマンドとnotification-profile属性について、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

重要: 通知プロファイルを変更したときは、通知プロファイルが変更されると、InfoPrint Managerは、新しいデリバリーメソッドやデリバリーアドレスを既存のエントリーと比較し、同様に動作します。
  • 両方の値が指定され、両方の値が既存の項目の値と一致する場合、その項目は変更内容で置き換えられます。
  • 片方の値だけ指定した場合は、InfoPrint Managerはもう片方の値にデフォルト値を設定します。次に、既存の項目がその組み合わせに一致するかどうかが調べられます。一致する場合は、InfoPrint Managerは項目を置き換えます。一致しない場合は、InfoPrint Managerは新しい項目を作成します。
  • 両方の値を指定し、片方だけ一致する場合は、InfoPrint Managerは新しい項目を作成します。
  • 両方の値を指定しても一致しない場合は、InfoPrint Managerは新しい項目を作成します。

通知プロファイルの項目を削除する場合、コマンドに指定する送達方式および送達アドレスは、既存の項目の送達方式および送達アドレスと正確に一致しなければなりません。

1.3.3.18.3.3 既存の通知プロファイルを表示する

通知プロファイルに設定されている値を確認するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint ManagerサーバーがインストールされているコンピューターでDOSウィンドウを開きます。Windowsシステムの場合は、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム→アクセサリー→コマンドプロンプトを選択します。
  2. 次のコマンドを入力します。以下の定義にしたがって、イタリック体の項目の値を入力します。
    pdls -c Type of InfoPrint object -r notification-profile Objectname 
    Type of InfoPrint object
    このコマンドの実行対象となるオブジェクトのタイプです。 特定のオブジェクトではありません。たとえば、printer1-ldではなく、destinationを入力します。
    Objectname
    この通知プロファイルが参照する宛先またはキューの名前。
  3. Enterを押します。
通知プロファイルが表示されます。
注意: 特定のオブジェクトに関するメッセージを複数の人に送信する場合は、1人に1項目ずつ、複数の項目が通知プロファイルに表示されます。

1.3.3.18.3.4 通知プロファイルでイベント/ユーザーを追加または変更する

特定のデリバリーアドレスについて通知プロファイルのイベントを追加/除去するか、別のアドレスにもメッセージを送信するように通知プロファイルに別の項目を追加し、以下の手順を実行します。
  1. InfoPrint ManagerサーバーがインストールされているコンピューターでDOSウィンドウを開きます。Windowsシステムの場合は、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム→アクセサリー→コマンドプロンプトを選択します。
  2. 次のコマンドを入力します。以下の定義に従い、イタリック体の項目の値を入力します。
    pdset -c Type of InfoPrint object-x “notification-profile+={event-
    identifiers= event(s) delivery-method= method 
    delivery-address=”address“}” Objectname
    Type of InfoPrint object
    このコマンドの実行対象となるオブジェクトのタイプです。 特定のオブジェクトではありません。destinationqueuejob、またはserverを入力します。
    event-identifiers
    InfoPrint Managerがメッセージを送信するときの起因となるイベント。サーバーのevents-supported属性にリストされているイベントにメッセージを送信できます。この値のリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの章のInfoPrintオブジェクト属性にあるサーバーの属性: events-supportedセクションを参照してください。すべてのオブジェクトをサポートしないイベントもあります。各イベントで対応するオブジェクトのリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの章「通知イベントとイベントクラス」を参照してください。
    注意: このオブジェクトには、デリバリーアドレスに指定したユーザーが受信するすべてのイベントを(通知プロファイルに存在している場合も)入力してください。入力していないイベントは、通知プロファイルには表示されません。
    delivery-method
    メッセージの送信方法。さまざまなデリバリーメソッドについては、 InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性を参照してください。
    delivery-address
    メッセージの送信先。各デリバリーメソッドで使用するデリバリーアドレス値の種類については、 InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性を参照してください。値を二重引用符で囲みます。
    注意: ここで複数の送達アドレスを指定することはできません。別のユーザーに同じ(または異なる)イベントに関するメッセージを受信させる場合は、この手順を終了してから、そのユーザーの送達アドレスを使用してコマンドを再度入力します。
    Objectname
    この通知プロファイルが参照する宛先またはキューの名前。
  3. Enterを押します。
  4. 他のユーザーとオブジェクトに、処理を繰り返します。

1.3.3.18.3.4.1

キューのデフォルトの通知プロファイルは、queue-backloggedイベント、object-cleanedイベント、object-deletedイベントの発生時にメッセージを送信するように設定されています。印刷キュー printer1-q の通知プロファイルを変更し、queue-no-longer-backlogged イベントと queue-state-changed イベントの発生時にもメッセージを受信できるようにする必要があります。バックアップユーザーは、現在キューに関するメッセージを受信していませんが、ユーザーと同じメッセージをすべて受信してください。

通知プロファイルを変更するには、次のコマンドを発行します。このユーザーに受信させる通知のすべてのイベントのイベントIDを必ずリストしてください。このイベントIDリストで、現在のリストは完全に置き換えられます。

pdset -c queue -x “notification-profile+={event-identifiers=
    object-cleaned object-deleted queue-backlogged 
    queue-no-longer-backlogged queue-state-changed 
    delivery-address=”administrator@mydesk.office.com“}” 
    printer1-q

次に、このコマンドを入力し、バックアップ担当者に同じキューメッセージを送信します。

pdset -c queue -x “notification-profile+={event-identifiers=
    object-cleaned object-deleted queue-backlogged 
    queue-no-longer-backlogged queue-state-changed  
    delivery-address=”backup@hisdesk.office.com“}” printer1-q

既存の通知プロファイルを表示するの手順にしたがって、変更内容が反映されたことを確認します。

1.3.3.18.3.5 通知プロファイルからユーザーを削除する

通知プロファイルから項目全体を削除するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint ManagerサーバーがインストールされているコンピューターでDOSウィンドウを開きます。Windowsシステムの場合は、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム→アクセサリー→コマンドプロンプトを選択します。
  2. 既存の通知プロファイルを表示する」の手順で、除去する項目を検索します。
  3. 次のコマンドを入力します。正しいdelivery-methodと、削除する項目の表示どおりに正確にdelivery-addressを入力します。
    pdset -c Type of InfoPrint object -x "notification-profile-={delivery-method=
        electronic-mail or message delivery-address=“address”}"Objectname
  4. Enterを押します。
  5. 既存の通知プロファイルを表示するの手順で、項目が削除されたことを確認します。
  6. 他のエントリーに、このプロセスを繰り返します。

1.3.3.18.3.5.1

現在、自分と2人のユーザーが論理宛先printer1-ldに関するメッセージを受け取っています。以降のメッセージ受信は不要です。通知プロファイルを表示すると、次の3つのエントリーを確認できます。
printer1-ld: notification-profile=

{event-identifiers = object-cleaned object-deleted delivery-method = 
message delivery-address = “admin@desk1.office.com” locale = en_US}

{event-identifiers = object-cleaned object-deleted delivery-method = 
message delivery-address = “helpdesk@desk2.office.com” locale = en_US}

{event-identifiers = object-cleaned object-deleted delivery-method = 
message delivery-address = “backup@desk3.office.com” locale = en_US}

通知プロファイルから入力を削除するには、 このコマンドを入力します。

pdset -c destination -x "notification-profile-={delivery-method=
   message delivery-address = “admin@desk1.office.com”}" printer1-ld
注意: 削除された項目を確認して削除されていない項目を見つけるために通知プロファイルを表示した場合は、このコマンドを再入力してください。ただし、今回はdelivery-addressを指定するだけでなく、表示されるように、正確に通知プロファイル全体を入力してください。

1.3.3.18.3.6 デリバリーメソッドを変更する

InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性のリストを参照し、通知メッセージをさまざまな方法で受信するように選択できます。デリバリーメソッドをデフォルトから別の値に変更するには、以下の操作を行います。
  1. InfoPrint ManagerサーバーがインストールされているコンピューターでDOSウィンドウを開きます。Windowsシステムの場合は、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム→アクセサリー→コマンドプロンプトを選択します。
  2. 既存の通知プロファイルを表示するの手順で、変更する項目を検索します。
  3. 次のコマンドを入力します。変更する項目のどおりに正確に、イタリック体の項目の値を入力します。「 InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性」で指定されているとおりに、delivery-method および delivery-address の値を置き換えます。
    pdset -c Type of InfoPrint object -x “notification-profile+=
       {event-identifiers=event(s) delivery-method=method 
       delivery-address=”address“ locale=yourlocale}”Objectname
  4. Enterを押します。
  5. 既存の通知プロファイルを表示するの手順で、項目が追加されたことを確認します。
  6. 通知プロファイルからユーザーを削除する の手順に従い、古い項目を削除します。

1.3.3.18.3.6.1

InfoPrint Manager通知を使用する代わりに、Eメールでprinter1-qに関するメッセージを受信します。通知プロファイルを表示し、以下の項目を確認します。
printer1-q: notification-profile={event-identifiers = 
object-cleaned object-deleted queue-backlogged delivery-method = 
message delivery-address = “admin@desk1.office.com” locale = en_US}

次のコマンドを発行し、他のデリバリー方式とデリバリーアドレスで、通知プロファイルに別の項目を追加します。

pdset -c queue -x “notification-profile+={event-identifiers=
object-cleaned object-deleted queue-backlogged delivery-method=
electronic-mail delivery-address=”admin@mycompany.com“ 
locale=en_US} printer1-q

次に、通知プロファイルを表示し、以下の2つの項目を確認します。

printer1-q: notification-profile=  {event-identifiers = object-cleaned 
object-deleted queue-backlogged delivery-method = message delivery-address 
= “admin@desk1.office.com” locale = en_US}  {event-identifiers = 
object-cleaned object-deleted queue-backlogged delivery-method = 
electronic-mail delivery-address = “admin@mycompany.com” locale = en_US}

ユーザーを削除する手順に従い、メッセージをInfoPrint Manager通知に送信する項目を削除します。

1.3.3.18.4 通知メッセージのヘルプを表示する

理解できない通知メッセージを受け取った場合は、InfoPrint Managerで、その状態に関する詳細を表示する方法が提供されます。問題の解決に役立つことが説明される場合もあります。

エラーメッセージの全文を表示するには、マネージメントコンソールを開き、ヘルプ→ メッセージヘルプを選択します。[メッセージヘルプ]ダイアログの上部にあるフィールドにメッセージコードを入力して、[OK]をクリックします。

1.3.3.18.5 その他の通知メソッド

1.3.3.18.5.1 Notify-operator属性

notify-operator属性は、通知プロファイルの小型バージョンです。この属性は、InfoPrint Managerキューと実宛先だけに設定できるもので、使用できるデリバリーメソッドは、e-mailmessageexitwirelessだけです。また、以下のイベントのいずれかが発生した場合にだけ、メッセージを送信します。
  1. ジョブがキューに追加されたとき
  2. 実宛先がジョブの処理を開始したとき
  3. 実宛先がジョブの処理を終了したとき

notify-operator属性の構文は、次のとおりです。

delivery-method:delivery-address
Eメール、メッセージデリバリーメソッド、対応するデリバリーアドレスについては、 InfoPrint 通知デリバリーメソッドの特性を参照してください。実宛先またはキューを作成する場合は、デフォルトでは、notify-operator属性はmessage:your user ID@your nodeに設定されます。実宛先の値を変更するには、プロパティーノートブックの通知タブを使用できます。キューの値を変更するには、pdsetコマンドを使用します。

notify-operator属性が送信するメッセージは、完全通知プロファイルを使用するときに受け取るエラーメッセージのような標準エラーメッセージではありません。代わりに、ジョブを実行依頼するときにジョブの属性として送信し、指定するメッセージを作成します。

注意: ジョブを実行依頼するときに属性をコマンドに指定するか、該当する論理宛先のジョブデフォルトおよび文書デフォルトにテキストを設定してください。
メッセージを指定するときに使用するジョブ属性は、以下のとおりです。

  • job-message-to-operator

    InfoPrint Managerがジョブをキューに追加するときに送信するメッセージです。

  • job-start-message

    ジョブが処理を開始したときにInfoPrint Managerが送信するメッセージです。

  • job-end-message

    ジョブが処理を終了したときにInfoPrint Managerが送信するメッセージです。

ジョブまたはデフォルトジョブのプロパティーノートブックのジョブ通知タブにある該当フィールドに、上記3つのメッセージのテキストを入力できます。

また、job-start-wait属性とともに、job-start-message属性を使用できます。ジョブ(またはデフォルトジョブ)のjob-start-wait属性をtrueに設定した場合は、実宛先は、ジョブを受け取り、ジョブ開始メッセージを送信します。次に、オペレーターが介入するまで実宛先を一時停止します(現在印刷中のジョブを含む)。この機能は、各種ジョブをさまざまなタイプの用紙に印刷しなければならない場合に役立ちます。オペレーターは、実宛先を一時停止するジョブ間の用紙交換は不要です。 InfoPrint Managerが自動的に行います。プリンターが作動可能になったら、オペレーターは、実宛先とジョブ印刷を再開する必要があります。この機能は、プリンターに印刷中のジョブがないことを確認した後に、一連のジョブの先頭に設定してください。InfoPrint Managerでjob-start-wait=trueを指定する各ジョブのプリンターが強制的に一時停止されるため、デフォルトジョブでこの値は指定しないでください。

job-start-wait属性を使用するには、ジョブまたはデフォルトジョブにyesを設定してください。この属性は、印刷ジョブを実行依頼するときにコマンドに指定するか、デフォルトジョブのプロパティーノートブックのジョブ通知タブで設定できます。

1.3.3.19 PSF DSSユーザー出口プログラムを使用する

1.3.3.19.1 サポートされているPSF DSSユーザー出口のタイプ

InfoPrint Managerは、ユーザー出口プログラムの動的ロードに対応しています。これらのプログラムは、初期設定中にInfoPrint Managerとともにロードされ、ジョブ処理中のさまざまな時点で呼び出されます。

InfoPrint Managerでは、8種類のPSF DSSユーザー出口が使用できます。InfoPrint Managerは、ユーザー出口を以下の順序で呼び出します。

  • ヘッダー (開始) ページユーザー出口
  • セパレーターページユーザー出口
  • 入力データユーザー出口
  • 出力データユーザー出口
  • アカウンティングユーザー出口
  • 監査ユーザー出口
  • トレーラー(終了)ページユーザー出口
  • 印刷後アカウンティングユーザー出口
プリンターでのInfoPrint Managerユーザー出口プログラムの順序
プリンターのユーザー出口プログラムの順序

1.3.3.19.2 サンプルPSF DSSユーザー出口プログラム

InfoPrint Managerには、ヘッダー、セパレーター、トレーラーの各ページ用、アカウンティングデータと監査データ用、印刷後アカウンティングデータ用にサンプルPSF DSSユーザー出口プログラムが同梱されています。サンプルのヘッダーページ、セパレーターページ、トレーラーページのユーザー出口プログラムは、Advanced Function Presentation(AFP)データストリームページを生成します。サンプルのアカウンティングおよび監査ユーザー出口プログラムは、報告ファイル形式の ASCII データを生成したり、またはログファイルに書き込みます。サンプル印刷後アカウンティングユーザー出口プログラムは、ログファイルに書き込むだけです。InfoPrint Managerは、入出力データ用サンプルユーザー出口プログラムも提供します。ただし、ユーザー出口プログラムは機能を実行しません。ただし、これらのユーザー出口プログラムで機能は実行されません。 すべてのサンプルプログラムは、そのまま使用、または変更できます。

既存のユーザー出口プログラムを変更して使用する場合は、プログラムのソースコードはinstall_path¥exits¥psfディレクトリーにあります。install_pathは、InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリーです。インストールパスが分からない場合は、マネージメントコンソールで見つけることができます。マネージメントコンソールを開き、編集→サービス構成の変更をクリックし、インストールパスフィールドに移動します。

次の表には、InfoPrint Managerで提供されるサンプルユーザー出口プログラムがリストされています。

サンプルユーザー出口プログラム
ユーザー出口のタイプ ファイル名 説明
ヘッダーページ ainuxhdr.c 簡略スタイルスタートシートを生成します。
ainuxhdr2.c 完全スタイルスタートシートを生成します。
ainuxhdrp.c ジョブチケット情報付きのスタートシートを生成します。
ainuxhdrx.c 縦線のないスタートシートを生成します。
pduxblkh.c ブランクのスタートシートを生成します。
セパレーターページ ainuxsep.c 簡略スタイルセパレーターシートを生成します。
ainuxsep2.c 完全スタイルセパレーターシートを生成します。
ainuxsepp.c ジョブチケット情報付きのセパレーターシートを生成します。
ainuxsepx.c 縦線のないセパレーターシートを生成します。
pduxblks.c ブランクのセパレーターシートを生成します。
トレーラーページ ainuxtlr.c 簡略スタイルエンドシートを生成します。
ainuxtlr2.c 完全スタイルエンドシートを生成します。
ainuxtlrp.c ジョブチケット情報付きのスタートシートを生成します。
ainuxtlrx.c 縦線のないエンドシートを生成します。
pduxblkt.c ブランクのエンドシートを生成します。
アカウンティング ainuxacc.c 簡略スタイルアカウンティングシートを生成します。
ainuxacc2.c 完全スタイルアカウンティングシートを生成します。
ainacclog.c アカウンティングログ情報を生成します。
ainuxaccp.c ジョブチケット情報付きのアカウンティングシートログを生成します。
印刷後アカウンティング ainuxjobcompletion.c 印刷用紙(スタックされた用紙)に関するアカウンティングログ情報を生成します。
監査 ainuxaud.c 簡略スタイル監査シートを生成します。
ainuxaud2.c 完全スタイル監査シートを生成します。
ainuxaudp.c ジョブチケット情報を持つ監査シートを生成します。
ainaudlog.c 監査ログ情報を生成します。
入力データ ainuxind.c カスタムユーザー出口プログラムの作成用テンプレートを提供します。
出力データ ainuxout.c ユーザー独自のユーザー出口プログラムを作成するためのテンプレートを提供します。
注意: 行データ変換で使用するサンプルユーザー出口プログラムについては、行データ変換用のユーザー出口プログラムを参照してください。

1.3.3.19.3 ユーザー独自のPSF DSSユーザー出口プログラムを作成/使用する

カスタムPSF DSSユーザー出口プログラムはいつでも作成できます。 ただし、PSF DSSユーザー出口の実行可能プログラムを作成するには、追加のタスクを実行してください。ユーザー出口プログラムをコンパイルしてビルドするには、Microsoft Visual Studio 2017プログラムをInfoPrint Windowsサーバーにインストールしておきます。また、最新のサービスも必ず適用してください。

独自のユーザー出口プログラムは、以下のいずれかの方法で作成できます。

  • サンプルユーザー出口プログラムの1つをコピーして名前を変更し、Microsoft Visual Studio 2017プログラムでサンプルユーザー出口プログラムを変更します。
  • 独自のユーザー出口プログラムを作成する。以下のセクションで説明される変数データ(USERIDなど)を入れることができます。 InfoPrintは、このセクションで説明されていない変数データは処理できません。

ICONV を使用するユーザー出口プログラムを作成した場合は、代わりに UCONV を使用するようにそのプログラムを変更する必要があります。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.3.19.4 ユーザー出口プログラムをコンパイル/インストールする

ユーザー出口プログラムは、InfoPrintによって提供される各関数名について各実宛先ごとに1つだけ指定できます。

ユーザー出口の機能名は、モジュールのエントリーポイントになるので、以下のいずれか (英大文字) でなければなりません。

  • ACCOUNTING
  • AUDIT
  • JOBCOMPLETION
  • HEADER
  • SEPARATOR
  • TRAILER
  • INDATA
  • OUTDATA

1.3.3.19.4.1 ユーザー出口プログラムをアクティブにする

新しいユーザー出口プログラムを使用するには、プログラムを起動してください。

コマンド行からこのタスクを実行するには、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラム→コマンドプロンプトを選択し、以下の操作を行います。

  1. 次のコマンドを入力します。 pdls -c aux -r all servername:。 ここで、servernameは使用するサーバーの名前です。

    このコマンドで、サーバーで使用可能なすべての現行補助シートオブジェクトの属性が表示されます。また、特定の補助シートオブジェクトの属性も表示できます。たとえば、アカウンティングログの属性を表示するには、次のコマンドを入力します。 pdls -c aux -r all servername:accounting-log

  2. pdset コマンドを使用して、必要に応じて、補助シートオブジェクトの値を変更します。

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIから、補助シートに関連付けるプリンター(この場合は、prt1)を選択し、プリンター→プロパティーメニューを使用し、プリンタープロパティーノートブックにアクセスしてください。このタスクを完了するには、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIの中のオンラインヘルプトピック補助シートオブジェクトを使用するを参照してください。

コマンド行からこのタスクを実行するには、以下の手順を実行します。

  1. 新しい補助シートオブジェクトを作成するには、次を入力します。
    pdcreate -c aux-sh -x psf-exit-prog-name=
    fullpath\exit_name server1:auxiliary_sheet_name
  2. 実宛先(この場合はprt1)をシャットダウンします。
    pdshutdown -cp prt1
  3. 新しい補助シートオブジェクト(この場合は監査出口)を実宛先と関連付けます。
    pdset -cp -x dest -x audit-exit=auxiliary_sheet_name prt1
    注意: 印刷後アカウンティング出口の場合は、この手順の代わりに、次のコマンドを使用して実宛先のアカウンティング補助シートオブジェクトに属性を設定します。
    pdset —c auxiliary-sheet —x psf-post-print-accounting-program-name= 
    fullpath\exit_name servername: accounting-log

    デフォルトでは、アカウンティングログ補助シートオブジェクトはすべての宛先に使用できます。このオブジェクトは、アカウンティング出口と印刷後アカウンティング出口を任意に組み合わせたものを指示できます。たとえば、以下の属性を同時に設定できます。

    psf-exit-program-name=name of accounting exit
    psf-post-print-accounting-program-name=name of post-print 
    accounting exit
    一部のプリンターを他のプリンターとは異なるアカウンティング構成にする場合は、各構成について新しい補助シートオブジェクトを作成してください。

  4. 実宛先(この場合は、prt1)を使用可能にします。
    pdenable prt1

1.3.3.19.5 ユーザー出口プログラム構造

InfoPrint Managerユーザー出口で使用されるすべての入出力変数は、次の2つのファイルのいずれかによって定義されます。

  • install_path¥psf¥exits¥ainuexit.hファイル
  • install_path¥psf¥exits¥ainurpt.hファイル

ainuexit.hファイルには、ヘッダー出口、トレーラー出口、セパレーター出口、アカウンティング出口、監査出口、印刷後アカウンティング出口の定義があります。ainuprt.hファイルでは、以下の実行可能報告ユーティリティーのデータをフォーマットし、アカウンティング出口、監査出口、印刷後アカウンティング出口に適用します。

  • アカウンティングログ
    • ainurpt1
    • ainurpt2
    • ainurpt3
  • 監査ログ
    • ainurpt4
    • ainurpt5
    • ainurpt6
  • 印刷後アカウンティングログ
    • ainurpt7
    • ainurpt8
    • ainurpt9
これらのユーザー出口プログラム構造ファイルは、C 言語で書かれています。ファイルの宣言と文には、ユーザー出口プログラムの一部として組み込まれている InfoPrint Manager ユーザー出口プログラムの構造が表示されます。

1.3.3.19.6 一般的な入出力フィールド

ユーザー出口プログラムには、以下のフィールドがあります。ユーザー出口ごとの入出力フィールドの詳細リストについては、install_path¥psf¥exits¥ainuexit.hファイルを参照してください。この情報は次のものから指定できます。

  • 移行されたジョブ
  • MVS Downloadジョブ
  • InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースのジョブおよび文書デフォルトノートブックで設定されるフィールド
UserID
ジョブ実行依頼者のシステムユーザーIDを識別します。

Useridフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は10文字以内に制限するようにしてください。

NodeID
システム(ホスト)の名前を識別します。NodeID はバックエンドプログラムにより設定されます。

Nodeidフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は10文字以内に制限するようにしてください。

JobnameまたはName
ジョブの名前を識別します。これはジョブのファイル名と同じです。

ジョブ実行依頼者はジョブを実行依頼するときに、InfoPrint Managerジョブ属性job-name=nameまたはname=nameを使用してジョブ名を指定できます。PCL、PostScript、行データ、不定様式ASCII、2バイト文字セット(DBCS)ASCII、またはPDFとして定義されているファイルに、ジョブの実行依頼時にジョブ名を指定しない場合は、変換出力用の一時ファイルがInfoPrintによって作成されます。InfoPrintは一時ファイル名をジョブ名として使用します。

このフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。

SpoolID
PSFジョブIDを識別します。 これは整数です。 SpoolIDはInfoPrint Managerによって設定されます。
PrinterName
InfoPrint Manager宛先名の最初の64文字を識別します。
hab
この関数は使用されていません。
Date
ジョブが印刷された日付をMM/DD/YYフォーマットで識別します。
Time
ジョブが印刷された時刻をHH:MM:SSフォーマットで識別します。
Distribution
ジョブ実行依頼時に提供される配布情報を識別します。
PagePointer
出口で生成されるヘッダーページデータまたはトレーラーページデータを含むバッファーを指し示します。
PageSize
出口から戻されるヘッダーページデータまたはトレーラーページデータのサイズを示します。このフィールドは、出口が呼び出される前は0に設定されています。出口でデータが生成されない場合は、このフィールドは0のままです。
PageType
出口で生成されるヘッダーページデータまたはトレーラーページデータがある場合に、そのタイプを示します。このフィールドは、出口が呼び出される前は0(AFPデータストリーム)に設定されています。有効な値は次のとおりです。
0
AFPデータストリーム
1
ASCIIデータ
Job Completion
出口から戻される状況を示します。このフィールドは、出口が呼び出される前は0に設定されています。有効な戻りコードは次のとおりです。
0
正常完了、全処理終了、結果ページを受け取ります。
-1
異常終了、非致命的エラー。 ページは生成されませんでした。
-5
異常終了、致命的エラー。実宛先をシャットダウンするまで、出口は使用不可になります。
-8
異常終了、現行ジョブを終了。
-12
異常終了。 ジョブを終了し、保留中の状態にします。また、InfoPrintは実宛先を使用不可にします。
Account
ジョブの実行依頼時に提供されるアカウント情報を識別します。Accountフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は20文字以内に制限してください。ジョブの実行依頼者は、同じ情報をaccount-text文書属性を使用して指定できます。
Address1
ジョブの実行依頼時に提供されるアドレス情報の1行目を識別します。

Address1フィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は57文字以内に制限するようにしてください。

Address2
ジョブの実行依頼時に提供されるアドレス情報の2行目を識別します。

Address2フィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は57文字以内に制限するようにしてください。

Address3
ジョブの実行依頼時に提供されるアドレス情報の3行目を識別します。

Address3フィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は57文字以内に制限するようにしてください。

Address4
ジョブの実行依頼時に提供されるアドレス情報の4行目を識別します。

Address4フィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は57文字以内に制限するようにしてください。

Account
ジョブの実行依頼時に提供されるアカウント情報を識別します。

Accountフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は20文字以内に制限するようにしてください。

Building
ジョブの実行依頼時に提供されるビルディング情報を識別します。

Buildingフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。同じ情報をbuilding-text文書属性を使用して指定できます。

Department
ジョブの実行依頼時に提供される部門情報を識別します。

Departmentフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。同じ情報をdepartment-text文書属性を使用して指定できます。

Passthru
ジョブの実行依頼時に提供され、ユーザー出口をパススルーしてバックエンドプログラムに渡すその他の情報を識別します。

次のPassthruフラグに対応しています。

class
1文字のクラス属性を識別します。
destination
1~64文字の宛先属性を識別します。
forms
1~64文字の書式属性を識別します。
segmentid
1~10文字のセグメント化IDを識別します。
ServerJobID
ジョブIDを識別します。

Passthruフィールドの値は、1,024文字以内で、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。

Programmer
ジョブの実行依頼時に提供されるプログラマー情報を識別します。

Programmerフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。同じ情報をprogrammer-text文書属性を使用して指定できます。

Room
ジョブの実行依頼時に提供される部屋情報を識別します。

Roomフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。同じ情報をroom-text InfoPrint文書属性を使用して指定できます。

Title
ジョブの実行依頼時に提供されるタイトル情報を識別します。

Titleフィールドの値は、ヌル(X'00')で終了する任意の文字列です。この文字列は24文字以内に制限するようにしてください。同じ情報をtitle-text文書属性を使用して指定できます。

LongPrinterName
InfoPrint宛先のフルネームです。
注意: InfoPrint Managerでは、64文字の名前だけ許可されるため、PrinterNameとLongPrinterNameは同じになります。

1.3.3.19.7 ヘッダーページ/トレーラーページのユーザー出口プログラム

InfoPrint Managerの開始ページユーザー出口プログラムとトレーラーページユーザー出口プログラムは、同じ入力値を必要とし、同じ出力を生成するため、プログラムの説明が類似します。

サンプルPSF DSSユーザー出口プログラムに示したサンプルのヘッダーページユーザー出口プログラムとトレーラーページユーザー出口プログラムのソースコード(C言語で作成されたもの)は、install_path¥exits¥psfディレクトリーにあります。これらのサンプルプログラムでは、AFP データストリームページが生成されます。

ヘッダーページとトレーラーページユーザー出口プログラムのデータ構造は、install_path¥exits¥psf¥ainuexit.hファイルのソースコードに含まれます。これらの構造のコードは、ユーザー出口プログラム構造に示してあります。

出口の宣言は、次のとおりです。

void HEADER (HEADER_EXITDATA *exitdata) 
void TRAILER (TRAILER_EXITDATA *exitdata)

HEADER_EXITDATA/TRAILER_EXITDATA入出力パラメーターには、InfoPrint Managerとユーザー出口プログラム間の通信に必要なすべての入出力データがあります。

このユーザー出口の各種コンポーネントの機能と構造の説明については、一般的な入出力フィールドainuexit.hファイルを参照してください。

ヘッダーページまたはトレーラーページのユーザー出口プログラムを作成したら、AIX の make コマンドを使用して、コードをコンパイルする必要があります (「ユーザー出口プログラムをコンパイル/インストールする」を参照)。

1.3.3.19.8 セパレーターページユーザー出口プログラム

InfoPrint Managerセパレーターページユーザー出口プログラムは、該当部数のジョブ(最初の1部を含む)を印刷する前に呼び出されます。この出口は、エラーメッセージおよびトレーラーページの前にも呼び出されます(サポートされているPSF DSSユーザー出口のタイプ)。

サンプルPSF DSSユーザー出口プログラムページに示したサンプルのセパレーターページユーザー出口プログラムのソースコード(C言語)は、install_path¥exits¥psfディレクトリーにあります。これらのサンプルプログラムでは、AFP データストリームページが生成されます。

セパレーターページユーザー出口プログラムのデータ構造は、install_path¥exits¥psf¥ainuexit.hファイルのソースコードに含まれます。これらの構造のコードは、ユーザー出口プログラム構造に示してあります。

この出口の宣言は次のとおりです。

void SEPARATOR (SEPARATOR_EXITDATA *exitdata)

SEPARATOR_EXITDATA入出力パラメーターには、InfoPrint Managerとユーザー出口プログラム間の通信に必要なすべての入出力データがあります。

一般的な入出力フィールドこのユーザー出口の各種コンポーネントの機能と構造の説明については、とainuexit.hファイルを参照してください。

セパレーターページユーザー出口プログラムには以下のフィールドもあり、出力情報が提供されます。

Copy
この出口への呼び出しに関連付けられるのがどのコピーかを識別します。最初に1に設定され、出口が呼び出されるたびに1ずつ増分します。サンプルのセパレーターページユーザー出口プログラムでは、ジョブの最初のコピーおよび後続のすべてのコピーについて、セパレーターページが1つ生成されます。

セパレーターページユーザー出口プログラムを作成した後で、AIXのmakeコマンドを使用し、コードをコンパイルしてください(ユーザー出口プログラムをコンパイル/インストールするを参照)。

1.3.3.19.9 アカウンティング/印刷後アカウンティング/監査ユーザー出口プログラムの入出力

InfoPrint Managerのアカウンティングユーザー出口プログラムと監査ユーザー出口プログラムは、同じ入力値を必要とし、同じ出力値を生成するので、プログラムの説明が同じになります。印刷後アカウンティングユーザー出口プログラムの方が、多くの入力を必要とし、多くの出力を生成します。

サポートされているPSF DSSユーザー出口のタイプに示したサンプルセパレーターページユーザー出口プログラムのソースコード(C言語で作成されたもの)は、install_path¥exitsディレクトリーにあります。

サンプルプログラムがデータを保管するファイルには、次の実行可能レポート作成ユーティリティーを使用してアクセスできます。

ainurpt1
宛先IDに基づいて定義された実宛先についてのアカウンティングデータを提供します。
ainurpt2
ユーザーIDに基づいて定義された実宛先についてのアカウンティングデータを提供します。
ainurpt3
提供された特定のユーザーIDに基づいて定義された宛先についての詳細アカウンティングデータを提供します。
ainurpt4
宛先IDに基づいて定義された実宛先についての監査データを提供します。
ainurpt5
ユーザーIDに基づいて定義された実宛先についての監査データを提供します。
ainurpt6
提供された特定のユーザーIDに基づいて定義された実宛先についての詳しい監査データを提供します。
ainurpt7
jobcompletion.logに保管され、実宛先別にソートされた印刷後アカウンティングデータを提供します。
ainurpt8
jobcompletion.logに保管され、ジョブの実行依頼者別にソートされた印刷後要約アカウンティングデータを提供します。
ainurpt9
特定のジョブの実行依頼者用に印刷された回数とページの詳細項目をjobcompletion.logに提供します。

これらの報告ユーティリティーのソースコードも、install_path\exits\psf ディレクトリーに入っています。

これらの実行可能報告ユーティリティーは、install_path¥binフォルダーにあります。DOSコマンド行からこれらの実行可能報告ユーティリティーを指定することで、宛先ID別またはユーザーID別にデータを表示できます。たとえば、アカウンティングユーザー出口がアクティブになっている実宛先に、特定のユーザーが実行依頼した印刷要求についての報告を得るには、ainurpt3を指定してから、このプログラムにユーザーIDを入力します。

注意: 出口をアクティブに設定し、報告プログラムが使用するログファイルを生成してください。これらの出口のアクティブ化についての詳細は、 ユーザー出口プログラムをアクティブにするを参照してください。

アカウンティング、監査、印刷後のアカウンティングの各ユーザー出口プログラムのデータ構造は、install_path¥exits¥psf¥ainuexit.hinstall_path¥exits¥paf¥ainurpt.hファイルのソースコードに含まれます。これらの構造のコードは、ユーザー出口プログラムの構造に示してあります。

出口の宣言は次のとおりです。

void ACCOUNTING (ACCOUNTING_EXITDATA *exitdata)
void AUDIT (AUDIT_EXITDATA *exitdata)
void JOBCOMPLETION (JOBCOMPLETION_EXITDATA *exitdata)

ACCOUNTING_EXITDATAAUDIT_EXITDATAJOBCOMPLETION_EXITDATAの各入出力パラメーターには、InfoPrintとユーザー出口プログラムとの間の通信に必要な入出力データのすべてがあります。

ACCOUNTING_EXITDATAAUDIT_EXITDATAJOBCOMPLETION_EXITDATA構造には、以下のフィールドがあります。

実行可能プログラムをビルドするには、Microsoft Visual Studio 2017プログラムのプルダウンメニューを使用してください。

1.3.3.19.9.1 アカウンティング、監査、印刷後アカウンティングの各ユーザー出口プログラムの情報を提供するフィールド

アカウンティング、監査、印刷後アカウンティングユーザー出口プログラムには、以下のフィールドもあります。

Pages Printed(アカウンティングおよび監査ユーザー出口のみ)
このジョブのための処理された総ページ数の合計数を示します。
Bin One Sheets Processed(アカウンティングおよび監査ユーザー出口のみ)
1次ビンから選択された処理済みシートの合計数を示します。
Bin Two Sheets Processed(アカウンティングおよび監査ユーザー出口のみ)
1次ビン以外のビンから選択された処理済み用紙の合計数を示します。
User Pages Stacked by Bin(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
ユーザー印刷ファイルにスタックされたページの合計数を示します。これは、ヘッダーページなどのシステムページをカウントに含めません。
User Sheets Stacked by Bin(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
ユーザー印刷ファイルにスタックされた用紙の合計数を示します。これは、ヘッダーページなどのシステムページをカウントに含めません。
Pages Stacked by Bin(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
このジョブについてスタックされたページの合計数をビン別に示します。
Sheets Stacked by Bin(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
このジョブについてスタックされた用紙の合計数をビン別に示します。
Data Object Resources(オブジェクトリソース)
Data Object Resources の合計数を表示します。これにはこのジョブで使用される、PDF ページ、IOCA イメージ、および Encapsulated PostScript (EPS) ファイルがあります。Data Object Resourcesは、presentation-objectコンテナーとしても知られています(詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referencepresentation-object-container属性を参照してください)。
注意: カウンターの計数には、入力ファイルに入っているリソースはありません。カウンターが計数対象にするのは、アカウンティングユーザー出口または監査ユーザー出口が呼び出される前に使用されたリソースだけです。従って、エラーメッセージとトレーラーページの印刷に必要なリソースは、リソース合計には含まれません。
Job Copies Requested (印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
ジョブで要求されたresults-profileジョブコピーの合計数を示します。
Fonts used
このジョブで使用されたフォントの合計数を示します。
注意: カウンターの計数には、入力ファイルに入っているリソースはありません。カウンターが計数対象にするのは、アカウンティングユーザー出口または監査ユーザー出口が呼び出される前に使用されたリソースだけです。従って、エラーメッセージとトレーラーページの印刷に必要なリソースは、リソース合計には含まれません。
Overlays used
このジョブで使用されたオーバーレイの合計数を示します。
注意: カウンターの計数には、入力ファイルに入っているリソースはありません。カウンターが計数対象にするのは、アカウンティングユーザー出口または監査ユーザー出口が呼び出される前に使用されたリソースだけです。従って、エラーメッセージとトレーラーページの印刷に必要なリソースは、リソース合計には含まれません。
Segments used
このジョブで使用されたページセグメントの合計数を示します。
注意: カウンターの計数には、入力ファイルに入っているリソースはありません。カウンターが計数対象にするのは、アカウンティングユーザー出口または監査ユーザー出口が呼び出される前に使用されたリソースだけです。従って、エラーメッセージとトレーラーページの印刷に必要なリソースは、リソース合計には含まれません。
ExtStart Date
ジョブが処理を開始した日付を識別します。
Start Date
ジョブが処理を開始した日付。
Start Time
ジョブが処理を開始した時刻。
ExtStop Date
ジョブが処理を完了した日付。
Stop Date
ジョブが処理を完了した日付。
Stop Time
ジョブが処理を完了した時刻。
Completion Date(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
印刷され、スタックされたジョブ内のすべてのページの日付。
注意: エラーまたはオペレーターコマンドがジョブに影響して一部のページがプリンターに送信されない場合、このフィールドは、送信されたすべてのページが印刷され、スタックされた時刻を示します。
Completion Time(印刷後アカウンティングユーザー出口のみ)
印刷され、スタックされたジョブ内のすべてのページの時刻。
注意: エラーまたはオペレーターコマンドがジョブに影響して一部のページがプリンターに送信されない場合、このフィールドは、送信されたすべてのページが印刷され、スタックされた時刻を示します。
DORU
出口によって使用されるデータオブジェクトリソース(DORU: Data Object Resources Used)。
DOFU
出口によって使用されるデータオブジェクトフォント (DOFU: Data Object Fonts Used)。

1.3.3.19.10 入力データユーザー出口プログラムの入出力

InfoPrint Manager入力データユーザー出口プログラムは、次の目的で使用できます。

  • InfoPrint Managerへの入力印刷データストリームを監視します。
  • 入力レコードを処理前に破棄します。
  • 既存の入力レコードを1つ以上のレコードで置換する(置換後のレコードには、元のレコードまたは元のレコードの変更バージョンが含まれることがあります)。
  • 入力レコードを未変更のままで処理を続行します。
この出口は、ジョブのすべての部分について呼び出すことができます(プリンターでのInfoPrint Manager ユーザー出口プログラムの順序を参照)。
注意: 入力データユーザー出口プログラムは、MO:DCAデータだけ処理します。

追加の入力レコードを挿入するために出口を使用している場合、出口に渡される元の入力レコードを、追加の入力レコードの前または後に処理できます。構造化フィールドリストに現行構造化フィールドを挿入する場所に応じ、現行構造化フィールドの前後に追加の入力レコードを挿入できます。

重要な考慮事項
  • コード化処理は、PSFの不可欠な部分となっており、パフォーマンスや信頼性に影響することがあります。
  • ユーザー出口は、システムの影響全体を認識している、経験を積んだプログラマーがコード化してください。
  • この出口によって発生した遅延はすべてPSF処理遅延に変換されるため、プリンターのパフォーマンスに影響することがあります
  • この出口には、処理されるリソースに含まれる構造化フィールドが渡されません。これには、書式定義、オーバーレイ、ページセグメント、フォント、データオブジェクトリソース、内部メディアマップ、およびデータオブジェクトフォントが含まれます。
  • コード化処理でPSF位置変更を処理可能にしておきます。

位置変更は、エラーまたはオペレーターコマンドの結果として行われる場合があります。PSFは、項目を印刷ジョブに進めて位置変更、構造化フィールドをスキップ、または項目を前に処理したデータに戻して位置変更できます。PSFが印刷ファイルに戻って位置変更する場合は、始めに構造化フィールドが出口に渡されたときと同じように、同じデータを同じ順序でPSFに戻すことが出口の責務です。

上記の制約があるため、まず、制限を持たない変換サブシステムを使用してデータを処理することを検討してください。たとえば、変換オブジェクトを使用すると、すべての入力データ(制約なし)にアクセスし、リソースとページを両方とも追加、削除、変更できます。また、変換サブシステムの処理は印刷開始前に実行されるため、プリンターのパフォーマンスや動作に影響しません。

入力データユーザー出口は、データストリームの個々の文書境界は識別できません。たとえば、ジョブに個別の文書が5つあり、各10ページのデータがあると仮定します。出口では、これを5つの10ページのデータではなく、50ページのデータとして見ます。変換サブシステムにはこの制限がありません。

PSF 入力レコード出口の責務は、割り振るすべてのメモリーを管理することです。出口では、ainuexit.hで提供された作業域ポインターを使用し、呼び出し間のメモリーを再利用できます。PSF は、INDATA_EXITDATA 構造または PSFINSERTRECS 構造のいずれかのフィールドによって指されたメモリーを解放しません。出口は、定義されたメモリーまたは割り当てられたメモリーにポイントできます。必要に応じて、出口では割り振られたメモリーまたは解放されたメモリーを再利用できます。PSF 入力レコード出口がメモリーの管理を誤ると、PSF はメモリー不足になる場合があります。

サンプルPSF DSSユーザー出口プログラムページに示したサンプルの入力データユーザー出口プログラムのソースコード (C 言語で作成されたもの) は、install_path\exits\psf\ainuxind.c に入っています。このサンプルプログラムは 1 つの戻りコードだけで構成されていて、 関数は何も実行しません。

入力データユーザー出口プログラムのデータ構造は、ソースコードと共に install_path\exits\psf ディレクトリーに入っています。

この出口の宣言は次のとおりです。

void INDATA (INDATA_EXITDATA *exitdata)
INDATA_EXITDATA入出力パラメーターには、InfoPrint Managerとユーザー出口プログラムとの通信に必要なすべての入出力データが含まれています。

PSFINSERTRECS構造には、入力データ出口の要求に応じて挿入される構造化フィールドに関する情報が含まれます。PSFINSERTRECS構造には、次のフィールドがあります。

version
この変数はこれまでreserved1と呼ばれていました。出口が変形した場合にマイグレーションエイドとして使用します。この変数には、この構造用の以下のバージョンIDが含まれています。
  • X'00'=前のバージョン(2005年8月より前)
  • X'01'= 2005年8月バージョン(入力レコードの削除/挿入のサポートを追加)
Copy
この出口への呼び出しに関連付けられるのがどのコピーかを識別します。最初に1に設定され、出口が呼び出されるたびに1ずつ増分します。
DataSize
入力データレコードの長さが含まれています。
DataPointer
処理される入力データレコードを指します。
DataType
常時 0 に設定されます (AFP。MO:DCA データのみ)。
注意: ジョブ処理の終了を示すために出口が呼び出されている場合、次のようになります。
  • DataSizeは0に設定されます。
  • DataPointerはNULLに設定されます。
  • DataTypeは0に設定されます。

その時点でレコードは渡されません。 PSFINSERTRECS構造には、入力データ出口の要求に応じて挿入される構造化フィールドに関する情報が含まれます。PSFINSERTRECS構造には、次のフィールドがあります。

version
versionは、PSFに、提供されているPSFINSERTRECS構造のバージョンを識別します。出口は、値0x01を提供してください。 提供しない場合は、レコード(next_pポインターを含む)は無視されます。
next_p
挿入する次のレコードへのポインターが含まれています。
record_p
挿入するMO:DCA(AFP)構造化フィールドへのポインターがあります。

重要

install_path¥exits¥psf内のainuexit.hソースファイルの、追加のデータ定義とコメントを参照してください。

注意: 一部のサンプルプログラムで使用される入力情報フィールドは、代替サンプルユーザー出口を介して使用可能なものです。InfoPrint Managerには代替入力データユーザー出口がありません。

1.3.3.19.11 出力データユーザー出口プログラムの入出力

InfoPrintの出力データユーザー出口プログラムは、InfoPrintからの出力データストリームを監視するために使用されます。この出口は、ジョブの終わりに、エラーメッセージとトレーラーページの前に呼び出されます。入出力データ出口は一方向です。すなわち、読み取りはできますが、変更はできません。

サポートされているPSF DSSユーザー出口のタイプ」に示したサンプル出力データユーザー出口プログラムのソースコード (C 言語で作成されたもの) は、install_path\exits\psf\ainuxout.c ファイルにあります。このサンプルプログラムは 1 つの戻りコードだけで構成されていて、 関数は何も実行しません。

出力データユーザー出口プログラムのデータ構造は、install_path¥exits¥psf¥ ainuexit.hファイルのソースコードに含まれます。これらの構造のコードは、ユーザー出口プログラムの構造に示してあります。

この出口の宣言は次のとおりです。

void OUTDATA (OUTDATA_EXITDATA \exitdata)

OUTDATA_EXITDATA 入出力パラメーターには、InfoPrint とユーザー出口プログラムとの間の通信に必要なすべての入力データと出力データが組み込まれています。

実行可能プログラムをビルドするには、Microsoft Visual Studio 2017プログラムのプルダウンメニューを使用してください。

出力データユーザー出口プログラムには、以下のフィールドもあります。

Copy
この出口への呼び出しに関連付けられるのがどのコピーかを識別します。最初に1に設定され、出口が呼び出されるたびに1ずつ増分します。
DataSize
バッファー内のバイト数を示します。
DataPointer
出力データストリームが入るバッファーを指します。

1.3.3.19.12 ユーザー出口プログラムの構造

InfoPrintユーザー出口で使用されるすべての入出力変数は、次の2つのファイルのいずれかによって定義されます。

install_path\exits\psf\ainuexit.h
または
install_path\exits\psf\ainurpt.h

ainuexit.h ファイルには、ヘッダー出口、トレーラー出口、セパレーター出口、アカウンティング出口、監査出口、および印刷後アカウンティング出口の定義が入っています。また、ainurpt.h ファイルでは、以下の実行可能報告ユーティリティー用のデータがフォーマットされます。

  • アカウンティングログ – (ainurpt1; ainurpt2; ainurpt3)
  • 監査ログ–(ainurpt4; ainurpt5; ainurpt6
  • 印刷後アカウンティングログ–(ainurpt7; ainurpt8; ainurpt9

これらのユーザー出口プログラム構造ファイルは、C 言語で書かれています。ファイルの宣言と文には、ユーザー出口プログラムの一部として組み込まれているInfoPrint PSFユーザー出口プログラムの構造が表示されます。

1.3.3.19.13 行データ変換用のユーザー出口プログラム

InfoPrintは、行データ変換用のサンプルユーザー出口プログラムをいくつか提供しています。これらのユーザー出口は、オプションで使用するものです。出口プログラムの名前はinpexitindxexitoutexitresexitキーワードで指定します。

InfoPrint提供のサンプルプログラムは次のとおりです。

入力レコードユーザー出口
install_path\exits\acif\apkinp.c
出力レコードユーザー出口
install_path\exits\acif\apkout.c
リソース出口
install_path\exits\acif\apkres.c

さらに、InfoPrint には、入力データストリームを変換するための、次のような入力レコードユーザー出口プログラムがあります。

1.3.3.19.13.1 apka2e

ASCIIストリームデータをEBCDICストリームデータに変換します。
install_path\exits\acif\apka2e.c

apka2e 入力レコード出口プログラムは、あるコード化文字セット (CCSID) でエンコードされたデータを別のコード化文字セットに変換します。この出口は、使用するデータファイルとは異なるコードポイントを持つ、GT12 などのフォントをジョブで使用する場合に使用する必要があります。line2afpコマンドでINPCCSIDOUTCCSIDパラメーターが指定されていない場合は、デフォルトの変換はASCII(コードセット00850)からEBCDIC(コードセット00037)になります。INPCCSIDは入力コードページ、OUTCCSIDは出力コードページを指定します。

apka2e入力レコード出口プログラムを実行するには、行データ変換キーワードファイルに、次のキーワードと値を設定します。line2afp parmddキーワードは、キーワードファイルを識別します。

inpexit=install_path\bin\apka2e.dll
cc=yes
cctype=z

1.3.3.19.13.2 asciinp.c

改行と用紙送りがある不定様式ASCIIデータから米国規格協会(ANSI)の紙送り制御文字があるレコード形式に変換します。この出口は、ANSI紙送り制御文字をレコードごとにバイト0でエンコードします。
install_path\exits\acif\asciinp.c

asciinp入力レコード出口プログラムは、ASCIIデータストリームを、レコードのバイト0に紙送り制御文字を含むレコードフォーマットに変換します。入力レコードのバイト0がASCII改行文字(X'0D')の場合は、バイト0からデータストリームが戻って1行進むASCIIスペース文字(X'20')に変換されます。 文字は挿入されません。入力レコードのバイト 0 が ASCII 改ページ文字 (X'0C') の場合、バイト 0 が ANSI の「チャネル 1 へのスキップ」コマンド (X'31') に変換されます。このコマンドは、紙送り制御バイト内で改ページの役割を果たします。

asciinp入力レコード出口プログラムを実行するには、行データ変換キーワードファイルに、次のキーワードを設定します。line2afp parmddキーワードは、キーワードファイルを識別します。

inpexit=install_path\bin\asciinp.dll
cc=yes
cctype=z

1.3.3.19.13.3 asciinpe.c

不定様式の ASCII データを asciinp.c が行うようなレコード形式に変換し、その後、その ASCII ストリームデータを EBCDIC ストリームデータに変換します。
install_path\exits\acif\asciinpe.c

asciinpe 入力レコード出口プログラムは、上記で説明した 2 つのユーザー入力レコード出口を結合します。実行するには、キーワードファイルに出口プログラムとしてinpexit=install_path¥bin¥asciinpe.dllを指定し、apka2eおよびasciinpの両方に指定された指示に従います。

asciinpe.c入力レコード出口プログラムは、あるコード化文字セット(CCSID)でエンコードされたデータを別のコード化文字セットに変換します。この出口は、使用するデータファイルとは異なるコードポイントを持つ、GT12 などのフォントをジョブで使用する場合に使用する必要があります。line2afpコマンドでINPCCSIDOUTCCSIDパラメーターが指定されていない場合は、デフォルトの変換はASCII(コードセット00850)からEBCDIC(コードセット00037)になります。INPCCSIDは入力コードページ、OUTCCSIDは出力コードページを指定します。

asciinpおよびasciinpe入力レコード出口は他のASCIIプリンターコマンドを認識しませんが、出口を変更することによって次の操作が可能になります。

  • バックスペース(X'08')
  • 水平タブ(X'09')
  • 垂直タブ (X'0B')

また、上記の説明に加え、これらのプログラムの使用と修正については、install_path\exits\acif ディレクトリーにある、InfoPrint Manager で提供されている asciinp.c ソースファイルのプロローグを参照してください。

すべてのACIF出口プログラム用のC言語ヘッダーファイルはinstall_path¥exits¥acif¥apkexits.hに、ACIFユーザー出口のビルド規則はinstall_path¥exits¥acif¥Makefileにあります。

実行可能プログラムをビルドするには、Microsoft Visual Studio 2017プログラムのプルダウンメニューを使用してください。

1.3.3.19.13.4 入力レコード出口

行データ変換は、行データ入力ファイルのレコードを追加、削除、または変更できる出口を提供します。この出口で呼び出すプログラムは、line2afpコマンドのinpexitキーワードの値で定義されます。

この出口は、レコードを入力ファイルから読み取った後で 呼び出されます。この出口では、「レコードを破棄する」、「処理する」、または「処理後に次の入力レコード用の出口に制御を戻す」のいずれかを要求できます。InfoPrint Managerで処理できる最大レコードは32756バイトです。行データ変換でディレクトリーからリソースを処理しているときは、この出口は呼び出されません。

次の例は出口プログラムに渡す制御ブロックを記述したC言語ヘッダーの例を示しています。

/*********************************************************************/ 
/* INPEXIT STRUCTURE                                                 */ 
/*********************************************************************/ 
typedef struct _INPEXIT_PARMS /* Parameters for input record exit    */ 
{                                                                       
   char           *work;      /* Address of 16-byte static work area */ 
   PFATTR         *pfattr;    /* Address of print file attribute info*/ 
   char           *record;    /* Address of the input record         */ 
   unsigned short in_CCSID;   /* input CCSID for translating     @06a*/ 
   unsigned short out_CCSID;  /* output CCSID for translating    @06a*/ 
   unsigned short recordln;   /* Length of the input record          */ 
   unsigned short reserved2;  /* Reserved for future use             */ 
   char           request;    /* Add, delete, or process the record  */ 
   char           eof;        /* EOF indicator                       */ 
} INPEXIT_PARMS;                                                        		

次のパラメーターを含む制御ブロックのアドレスが、入力レコード出口に渡されます。

work(バイト1~4)
16バイトの静的メモリーブロックを指すポインター。出口プログラムは、このパラメーターを使用すると、呼び出し間の情報(作業領域を指すポインターなど)を保管できます。16バイトの作業領域は、最初の呼び出しの前に、フルワード境界に位置合せされ、2進ゼロに初期設定されます。ユーザー作成の出口プログラムには、この作業領域の管理に必要なコードを指定してください。
pfattr(バイト5~8)
印刷ファイル属性データ構造を指すポインター。このデータ構造のフォーマットと情報の内容については、行データ入力ファイルの属性を参照してください。
record (バイト 9 から 12)
紙送り制御文字を含む入力レコードの最初のバイトを指すポインター。この入力レコードは、行データ変換で割り振られたストレージにあるバッファーに含まれていますが、出口プログラムで変更できます。
in_CCSID (バイト 13 から 14)
line2afpコマンドのINPCCSIDパラメーターからの値。
out_CCSID (バイト 15 から 16)
line2afpコマンドのOUTCCSIDパラメーターからの値。
recordln (バイト 17 から 18)
入力レコードのバイト数(長さ)を指定します。入力レコードを変更する場合は、実際のレコードの長さにするために、このパラメーターも変更してください。
reserved2(バイト19~20)
これらは予備のバイトです。
request(バイト21)
行データ変換によるレコードの処理方法を指定します。出口プログラムに入力するときは、このパラメーターはX'00'になります。出口プログラムが行データ変換に制御を戻すときは、このパラメーターはX'00'、X'01'、またはX'02'になります。 ここで、
X'00'
行データ変換でレコードを処理することを指定します。
X'01'
行データ変換でレコードを処理しないことを指定します。
X'02'
行データ変換でレコードを処理し、次に制御を出口プログラムに戻し、出口プログラムが次のレコードを挿入可能にすることを指定します。出口プログラムは、この値を設定することで、現行レコードを保管し、レコードを挿入し、保管したレコードを次の呼び出し時に使用できます。出口が最後のレコードを挿入した後で、出口プログラムはrequestバイトをX'00'にリセットしてください。

出口プログラムへの項目にあるX'00'の値は、レコードが処理されることを指定します。レコードを無視する場合は、要求バイトの値をX'01'に変更します。レコードを処理し、後で追加レコードを挿入する場合は、requestバイトの値をX'02'に変更します。X'02'より大きい値はすべてX'00'として解釈され、出口によってレコードが処理されます。

注意: 1つのレコードだけバッファーに常駐できます。
eof(バイト22)
ファイルの終わり(eof)インジケーター。このインディケーターは、eof を検出したかどうかを示す 1 バイトの文字コードです。

eofが通知される時点(eofの値はY)では、最後のレコードはすでに入力出口に存在し、入力ファイルは閉じています。ポインター record はすでに無効です。eofのシグナルが出た後ではレコードは挿入できません。X'02'より大きい値はすべてX'00'として解釈され、出口によってレコードが処理されます。

Y
eofが検出されたことを示します。
N
eofが検出されなかったことを示します。

このファイルの終わりインディケーターに基づき、出口プログラムはファイルの終わりで何らかの追加処理を実行できます。出口プログラムで、このパラメーターを変更することはできません。

1.3.3.19.13.5 出力レコード出口

出力レコード出口を使うと、行データ変換で出力ファイルに書き込まれるレコードを変更または無視できます。この出口で呼び出されるプログラムは、line2afpコマンドのoutexitキーワードによって定義されます。

出力文書ファイルにレコード (構造化フィールド) が書き込まれる前に、この出口が制御を受け取ります。この出口では、レコードの無視または処理を要求できます。この出口で処理できる最大レコードは32752バイトです(レコードディスクリプターワードを含みません)。行データ変換でリソースを処理中に、この出口は呼び出しされません。

次の例は出口プログラムに渡す制御ブロックを記述したC言語ヘッダーの例を示しています。

typedef struct _OUTEXIT_PARMS /* Parameters for resource record exit  */
{                                                                 
   char           *work;      /* Address of 16-byte static work area  */
   PFATTR         *pfattr;    /* Address of print file attribute      */
                              /* information                          */
   char           *record;    /* Address of the record to written     */
   unsigned short recordln;   /* Length of the output record          */
   char           request;    /* Delete or process the record         */
   char           eof;        /* Last call indicator                  */
}OUTEXIT_PARMS;                                       

次のパラメーターを含む制御ブロックのアドレスが、出力レコード出口に渡されます。

work(バイト1~4)
16バイトの静的メモリーブロックを指すポインター。出口プログラムは、このパラメーターを使用すると、呼び出し間の情報(作業領域を指すポインターなど)を保管できます。16バイトの作業領域は、最初の呼び出しの前に、フルワード境界に位置合せされ、2進ゼロに初期設定されます。ユーザー作成の出口プログラムには、この作業領域を管理するために必要なコードを指定しておく必要があります。
pfattr(バイト5~8)
印刷ファイル属性データ構造を指すポインター。このデータ構造のフォーマットと情報の内容については、行データ入力ファイルの属性を参照してください。
record(バイト9~12)
出力レコードの最初のバイトを指すポインター。このレコードは、32 KBのバッファーに入っています(1 KBは1024バイトです)。バッファーは行データ変換により割り振られるストレージに入っていますが、出口プログラムで出力レコードを変更できます。
recordln(バイト13~14)
出力レコードの長さをバイトで指定します。出力レコードを変更する場合は、このパラメーターも変更して、レコードの実際の長さが反映されるようにする必要があります。
request(バイト15)
行データ変換でレコードをどのように処理するかを指定します。出口プログラムに入力するときは、このパラメーターはX'00'になります。出口プログラムが行データ変換に制御を戻すときは、このパラメーターはX'00'またはX'01'になります。 ここで、
X'00'
行データ変換でレコードを処理することを指定します。
X'01'
行データ変換でレコードを処理しないことを指定します。

出口プログラムへの項目にあるX'00'の値は、レコードが処理されることを指定します。レコードを無視する場合は、要求バイトの値をX'01'に変更します。X'01'より大きい値はすべてX'00'として解釈され、出口によってレコードが処理されます。

注意: バッファーには、同時に 1 つのレコードだけを入れることができます。
eof(バイト16)
ファイルの終わり (eof) インディケーター。このインディケーターは、行データ変換で出力ファイルの書き込みを終えたことを通知する 1 バイトの文字コードです。

eofが通知される時点(eofの値はY)では、最後のレコードはすでに出力出口にあります。ポインター record はすでに無効です。eof信号が出た後は、レコードは挿入できません。このパラメーターには次の値だけ使用可能です。

Y
最後のレコードが書き込まれたことを示します。
N
最後のレコードが書き込まれていないことを示します。

このファイルの終わりフラグは、最終呼び出しインジケーターとして使用され、出口プログラムが行データ変換に制御を戻せるようにします。出口プログラムで、このパラメーターを変更することはできません。

1.3.3.19.13.6 リソース出口

行データ変換には、ユーザーがリソースをフィルターに掛ける(除外する)ために使用できる出口があります。この出口は、リソースをファイル名レベルで制御する場合に便利です。たとえば、InfoPrint Manager提供フォント以外のフォントだけ使用すると仮定します。そのような場合は、InfoPrint 提供のすべてのフォントを含むテーブルを指定し、それらのフォントをフィルターに掛けてリソースファイルから除外するように、この出口プログラムをコーディングできます。指定した特定のリソースを組み込みの対象から外すことができるので、この出口のもう 1 つの用途として、セキュリティーのための使用が考えられます。この出口で呼び出されるプログラムは、line2afpコマンドのresexitキーワードによって定義されます。

この出口は、リソースをディレクトリーから読み取る前に制御を 受け取ります。この出口プログラムでは、リソースの処理または無視(スキップ)を要求できますが、要求対象リソースの代わりに別のリソース名は使用できません。出口で、オーバーレイの無視を要求した場合は、そのオーバーレイが参照するすべてのリソース(つまりフォントとページセグメント)は行データ変換で無視されます。

次の例は出口プログラムに渡す制御ブロックを記述したC言語ヘッダーの例を示しています。

/*********************************************************************/ 
/* RESEXIT STRUCTURE                                                 */ 
/*********************************************************************/ 
typedef struct _RESEXIT_PARMS /* Parameters for resource record exit */ 
{                                                                       
   char           *work;      /* Address of 16-byte static work area */ 
   PFATTR         *pfattr;    /* Address of print file attribute info*/ 
   char           resname[8]; /* Name of requested resource (8 byte) */ 
   char           restype;    /* Type of resource                    */ 
   char           request;    /* Ignore or process the resource      */ 
   char           eof;        /* Last call indicator                 */ 
   unsigned short resnamel;   /* Length of resource name         @05A*/ 
   char           pad1[3];    /* padding byte                    @05A*/ 
   char           resnamf[250]; /* Rsrc name if more than 8 bytes@05A*/ 
} RESEXIT_PARMS;                                                       

次のパラメーターを含む制御ブロックのアドレスが、リソースレコード出口に渡されます。

work(バイト1~4)
16バイトの静的メモリーブロックを指すポインター。出口プログラムは、このパラメーターを使用すると、呼び出し間の情報(作業領域を指すポインターなど)を保管できます。16バイトの作業領域は、最初の呼び出しの前に、フルワード境界に位置合せされ、2進ゼロに初期設定されます。ユーザー作成の出口プログラムには、この作業領域を管理するために必要なコードを指定しておく必要があります。
pfattr(バイト5~8)
印刷ファイル属性データ構造を指すポインター。このデータ構造のフォーマットと、示される情報について詳しくは、「行データ入力ファイルの属性」を参照してください。
resname(バイト9~16)
要求対象リソースの名前を指定します。出口プログラムで、この値の変更はできません。
restype(バイト17)
名前の参照先のリソースのタイプを指定します。これは、次に示す1バイトの16進値です。
X'03'
GOCA (グラフィックス) オブジェクトを指定します。
X'05'
BCOCA (バーコード) オブジェクトを指定します。
X'06'
IOCA (入出力イメージ) オブジェクトを指定します。
X'40'
フォント文字セットを指定します。
X'41'
コードページを指定します。
X'FB'
ページセグメントを指定します。
X'FC'
オーバーレイを指定します。

行データ変換は、以下のリソースタイプについては、この出口を呼び出しません。

ページ定義
ページ定義(pagedefキーワード)は、行データファイル変換用の必須リソースです。
書式定義
書式定義(formdefキーワード)は、変換済み行データファイルを印刷するための必須リソースです。
コード化フォント
行データ変換では、コードページの名前と参照するフォント文字セットの名前を判別するために、コード化フォントが処理されます。これは Map Coded Font-2 (MCF-2) 構造化フィールドを作成する場合に必要です。
request(バイト18)
行データ変換でリソースをどのように処理するかを指定します。出口プログラムに入力するときは、このパラメーターはX'00'になります。出口プログラムが行データ変換に制御を戻すときは、このパラメーターはX'00'またはX'01'になります。 ここで、
X'00'
行データ変換でリソースを処理することを指定します。
X'01'
行データ変換でリソースを無視することを指定します。

出口プログラムへ入力する時点での値 X'00' は、リソースを処理することを指定します。リソースを無視する場合は、要求バイトの値を X'01' に変更します。X'01' より大きい値はすべて X'00' として解釈され、リソースが処理されます。

eof(バイト19)
ファイルの終わり (eof) インディケーター。このインディケーターは、行データ変換で最後のレコードの書き込みが終わったことを通知する 1 バイトの文字コードです。

eof が通知される時点 (eof の値は「Y」) では、最後のレコードはすでにリソース出口に送られています。ポインター record はすでに無効です。eof 信号が出た後は、レコードは挿入できません。このパラメーターには次の値だけ使用可能です。

Y
最後のレコードが書き込まれたことを示します。
N
最後のレコードが書き込まれていないことを示します。

このファイルの終わりフラグは、最終呼び出しインジケーターとして使用され、行データ変換に制御を戻します。出口プログラムで、このパラメーターは変更できません。

resnamel
resnamf フィールド内の有意文字の長さ。resnamel では、最後の文字は l です。
pad1
resnamfをワード境界に配置する埋め込みバイト。
resnamf
8 文字より長い場合のリソースの実際の名前。名前が 8 文字以下の場合、代わりにその名前は resname フィールドに格納されます。

1.3.3.19.13.7 非ゼロの戻りコード

行データ変換で、出口プログラムからの非ゼロ戻りコードを受け取った場合は、メッセージ0425-412が出され、処理が終了します。

1.3.3.19.14 行データ入力ファイルの属性

注意: このデータ構造は、情報提示だけに使用されています。

行データ変換では、行データ変換ユーザー出口で使用可能なデータ構造の行データ入力ファイルの属性に関する情報が提供されています。以下の例では、このデータ構造のフォーマットを説明しています。

typedef struct_PFATTTR     /* Print File Attributes              */
{
   char        cc[3];      /*Carriage controls? — “YES” or “NO”  */
   char        cctype[1];  /*Carriage control type - A(ANSI),   */
                           /*M (Machine), Z (ASCII)              */
   char        chars[20];  /*CHARS values, including commas      */
                           /*(eg.. GT12,GT15)                    */
   char        formdef[8]; /*Form Definition (FORMDEF)           */
   char        pagedef[8]; /*Page Definition (PAGEDEF)           */
   char        prmode[8];  /*Processing mode                     */
   char        trc[3];     /*Table Reference Characters — “YES”  */
                           /*  or “NO”                           */
} PFATTR;

以下のパラメーターがある制御ブロックのアドレスがユーザー出口に渡されます。

cc(バイト1~3)
line2afpコマンドで指定されたccキーワードの値。このキーワードが明確に指定されていない場合は、行データ変換はデフォルト値(yes)を使用します。
cctype(バイト4)
line2afpコマンドで指定されたcctypeキーワードの値。このキーワードが明示的に指定されていない場合は、行データ変換では、ASCIIでエンコードされている、ANSI紙送り制御文字のデフォルト値(z)が使用されます。
chars(バイト5~24)
複数のフォント指定を区切るコンマを含む、line2afpコマンドに指定されたcharsキーワードの値。charsキーワードにはデフォルト値がないため、値が指定されていない場合は、このフィールドはブランクになります。
formdef(バイト25~32)
line2afpコマンドで指定されたformdefキーワードの値。formdefキーワードにはデフォルト値がないため、値が指定されていない場合は、このフィールドはブランクになります。
pagedef(バイト33~40)
line2afpコマンドで指定されたpagedefキーワードの値。pagedefキーワードにはデフォルト値がないため、値が指定されていない場合は、このフィールドはブランクになります。
prmode(バイト41~48)
line2afpコマンドで指定されたprmodeキーワードの値。prmodeキーワードにはデフォルト値がないため、値が指定されていない場合は、このフィールドはブランクになります。
trc(バイト49~51)
line2afpコマンドで指定されたtrcキーワードの値。このキーワードが明確に指定されていない場合は、行データ変換はデフォルト値(no)を使用します。

1.3.3.19.15 uconvコマンドを使用してコード化文字セットを変換する

InfoPrint Manager for Windowsバージョン4.4以降、iconvuconvに置き換えられ、テキスト文字列の翻訳にもuconvを使用します。uconvを使用すると、翻訳にUTF16文字が使用できます。

iconv を使用する作成済みの行データユーザー出口プログラムがある場合は、代わりに uconv を使用するように変更する必要があります。

コマンドプロンプトウィンドウから、uconvコマンドを起動すると、標準入力または指定ファイルから読み取った文字のエンコード方式をコード化文字セット(CCSID)から別のものに変換してから、標準出力に書き込むことができます(ASCIIからEBCDICに変換など)。このコマンドは、行データコード化文字セットを変更して、ジョブで使用可能なフォントリソースのコード化文字セットに一致させる必要がある場合に役立ちます。これらは通常、AIX または z/OS オペレーティングシステムのどちらかで作成されて Windows に送信されるジョブリソース (ページ定義や書式定義など) に適用されます。

uconvコマンドについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.3.20 補助シート/ PSF DSSユーザー出口プログラムを作成/管理する

InfoPrint Windowsサーバーは、論理宛先、キュー、実宛先のほかに、補助シートオブジェクトも制御します。このセクションでは、オブジェクトの作成や構成に必要な情報と手順について説明しています。

ここでは、次の説明を行います。

1.3.3.20.1 補助シートの使用を準備する

以下のセクションでは、補助シートに関する用語、デフォルトの補助シート、InfoPrint Managerで提供されているPSF DSSユーザー出口プログラムについて説明し、印刷された補助シートがあります。

1.3.3.20.1.1 補助シートに関する用語

補助シートと、補助シートに印刷する情報をInfoPrint Managerが生成する方法を理解するには、次の用語の意味を理解してください。

補助シート
ジョブの前後、またはジョブ内の文書と文書の間に置かれる特定の用紙(空白の場合もそうでない場合もあります)。補助シートはPSFプリンターで印刷します。Internet Print Protocol (IPP)プリンターおよびパススループリンターでも補助シートを印刷しますが、このサポートをアクティブにするために補助シートオブジェクトを使用しません。
補助シートオブジェクト
InfoPrint PSFプリンター用にユーザーが指定する1つのユーザー出口プログラムを表します。ユーザー出口プログラムは、補助シートに印刷できる情報あるいはアカウンティングまたは監査ログに記録される情報を処理します。実宛先 (PSF プリンター) および補助シートオブジェクトは両方とも、同じ InfoPrint サーバーに配置する必要があります。

InfoPrint Managerで提供されている一部の補助シートオブジェクトでは、実行可能形式の報告ユーティリティーを使用してジョブ統計を表示することができるファイルを生成します。統計の表示については、「印刷ジョブに関するアカウンティングデータ/監査データを収集する」を参照してください。

補助シートオブジェクト名
補助シートオブジェクトを識別します。デフォルトの補助シートの一部の名前は、補助シートのスタイルを示します。 簡略詳細、またはブランクです。
ユーザー出口
印刷処理中にInfoPrint Managerにユーザー出口プログラムを実行するよう指示し、ユーザー出口プログラムの終了後に処理の制御をInfoPrint Managerに戻すことができるポイント。InfoPrint Managerは、ユーザー出口プログラムへの入力として機能できるデータを各出口ポイントに提供します。InfoPrint Managerは、InfoPrint Manager処理のためにユーザー出口プログラムからの出力を使用できます。たとえば、ユーザー出口プログラムは、スタートシートのフォーマット方法に関する指示をInfoPrint Managerに渡すことができます。InfoPrint Managerは、これらのタイプの補助シート用ユーザー出口を提供します。
  • スタートシート
  • エンドシート
  • セパレーターシート
  • アカウンティングログ
  • アカウントシート
  • 監査ログ
  • 監査シート
  • 入力データストリーム
  • 出力データストリーム
  • 印刷後アカウンティング(ログファイルのみ)
ユーザー出口プログラム
印刷するデータを定義し、補助シートスタイルの形式を作成します。InfoPrint Managerは、ジョブのスタート/エンド/セパレーターシートのフォーマットに使用できるユーザー出口プログラムを使用することで、機能を拡張できます。InfoPrint Managerのユーザー出口プログラムを使用することで、アカウンティング情報と監査情報を追跡できるだけでなく、受信や発信するジョブのデータストリームに関する情報を抽出できます。
書式定義
書式または印刷メディアの特性を定義します。特性には、使用するオーバーレイ、給紙ユニット (カットシートプリンターの場合)、両面印刷、テキスト抑止、および、用紙上の合成テキストデータの位置が含まれます。

両方の書式定義については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

エッジマーク
補助シートのエッジに印刷され、印刷出力の中でジョブの境界を識別するときに役立つマークです。
割り込みメッセージページ
割り込みメッセージページは、印刷ジョブの最後に印刷するメッセージページに類似したページですが、割り込みメッセージページは、データ損失の発生が考えられるエラーの時点で印刷されます。詳しくは、割り込みメッセージページを使用するを参照してください。

1.3.3.20.1.2 InfoPrintのデフォルト補助シートオブジェクト

InfoPrint Managerでは、最初にサーバーを作成したときに作成されるデフォルト補助シートオブジェクトが提供されています。 InfoPrint Managerは、PSF実宛先用にサポートされている値としてオブジェクトを自動的に識別します。デフォルトの補助シートオブジェクト、および関連付けられているユーザー出口プログラムと書式定義を、「デフォルトの補助シートオブジェクト」に示します。

デフォルトの補助シートオブジェクト
補助シートオブジェクト 書式定義 説明 ユーザー出口プログラム 追加情報
なし 利用不可 InfoPrintは補助シートを生成しません。 利用不可 利用不可
簡略 F1A10110 スタートシート ainuxhdr  
セパレーターシート ainuxsep  
エンドシート ainuxtlr  
アカウンティング出口 ainuxacc  
監査出口 ainuxaud  
詳細 F1A10110 スタートシート ainuxhdr2  
セパレーターシート ainuxsep2  
エンドシート ainuxtlr2  
アカウンティング出口 ainuxacc2  
監査出口 ainuxaud2  
ブランク F1A10110 スタートシート pduxblkh ブランク用紙
セパレーターシート pduxblks
エンドシート pduxblkt
accounting-log 利用不可 アカウンティング出口 ainacclog アカウンティング情報を install_path\var\psf\ accounting.log ファイルに書き込みます。用紙に印刷はしません。
監査出口 ainaudlog 監査情報を install_path\var\psf\ audit.log ファイルに書き込みます。用紙に印刷はしません。
印刷後アカウンティング出口 ainuxjob completion 補助シートオブジェクトの psf-post-print-accounting-program-name が ainuxjobcompletion に設定されている場合、install_path\var\psf\ jobcompletion.log ファイルに印刷後アカウンティング情報を書き込みます。用紙に印刷はしません。
job-ticket 利用不可 スタートシート ainuxhdrp  
セパレーターシート ainuxsepp  
エンドシート ainuxtlrp  
アカウンティング出口 ainuxaccp アカウンティング情報を install_path\var\psf\ podaccount.log に書き込みます。用紙に印刷はしません。
監査出口 ainuxaudp  
64xx F1A10110 スタートシート ainuxhdrx  
  セパレーターシート ainuxsepx  
  エンドシート ainuxtlrx  

コマンドプロンプトウインドウからInfoPrintのpdcreateコマンドを使用すると、ユーザー独自の補助シートオブジェクトを作成できます。pdcreateコマンドを使用して新規補助シートオブジェクトを作成するを参照してください。

1.3.3.20.1.2.1 簡略/詳細スタイルの補助シートの例

次に示す補助シート印刷出力例は、InfoPrint簡略/詳細デフォルト補助シートオブジェクトを使用して作成されました。

1.3.3.20.1.2.1.1 スタートシートの例

次の図では、ユーザー出口プログラムのainuxhdrで簡略スタイルのスタートシートを生成し、ユーザー出口プログラムのainuxhdr2で詳細スタイルのスタートシートを生成しています。

要約スタイルと詳細スタイルのスタートシート
簡略スタイルと詳細スタイルのスタートシート

1.3.3.20.1.2.1.2 セパレーターシートの例

次の図では、ユーザー出口プログラムのainuxsepで簡略スタイルのセパレーターシートを生成し、ユーザー出口プログラムのainuxsep2で詳細スタイルのセパレーターシートを生成しています。

要約スタイルと詳細スタイルのセパレーターシート
簡略スタイルと詳細スタイルのセパレーターシート

1.3.3.20.1.2.1.3 エンドシートの例

次の図では、ユーザー出口プログラムのainuxtlrで簡略スタイルのエンドシートを生成し、ユーザー出口プログラムのainuxtlr2で詳細スタイルのエンドシートを生成しています。

要約スタイルと詳細スタイルのエンドシート
簡略スタイルと詳細スタイルのエンドシート

1.3.3.20.1.2.1.4 アカウントシートの例

次の図では、ユーザー出口プログラムのainuxaccで簡略スタイルのアカウントログシートを生成し、ユーザー出口プログラムのainuxacc2で詳細スタイルのアカウントログシートを生成しています。

要約スタイルと詳細スタイルのアカウントログシート
簡略スタイルと詳細スタイルのアカウントログシート

1.3.3.20.1.2.1.5 監査シートの例

次の図では、ユーザー出口プログラムのainuxaudで簡略スタイルの監査シートを生成し、ユーザー出口プログラムのainuxaud2で詳細スタイルの監査シートを生成しています。

要約スタイルと詳細スタイルの監査シート
簡略スタイルと詳細スタイルの監査シート

1.3.3.20.1.3 ユーザー出口プログラムの順序

次の図では、プリンターでジョブを処理中に、InfoPrintでユーザー出口プログラムを呼び出す順序を説明しています。この順序は変更できません。

注意: セパレーターシートはジョブのコピーとコピーの間だけに印刷され、ジョブ内の文書と文書の間には印刷されません。
プリンターでのInfoPrint Managerユーザー出口プログラムの順序
プリンターのユーザー出口プログラムの順序

1.3.3.20.1.4 InfoPrint Manager提供のユーザー出口プログラムのディレクトリー位置

補助シートオブジェクトを作成するときには、ユーザー出口プログラムの名前およびその他のオプション (書式定義およびそのプログラムで印刷出力を生成するかなど) を指定します。実宛先ごとにGUI属性ノートブックを使用して実宛先にどの補助シートオブジェクトを関連付けるかを指定します。 ユーザーがそのプリンターにジョブを実行依頼すると、InfoPrint Managerは、参照されたユーザー出口プログラムを実行します。

InfoPrint Managerユーザー出口のロケーション
プログラム 説明
スタートシート
install_path¥bin¥pduxblkh.dll ブランクのスタートシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxhdr.dll 簡略スタイルのスタートシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxhdr2.dll 詳細スタイルのスタートシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxhdrp.dll 印刷ジョブチケット情報をスタートシートに印刷します。
install_path¥lpp¥psf¥bin¥ainuxhdrx.dll InfoPrint 6400 および 6500 モデルプリンター用に縦線なしでスタートシートを印刷します。
セパレーターシート
install_path¥bin¥pduxblks.dll ブランクのセパレーターシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxsep.dll 簡略スタイルのセパレーターシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxsep2.dll 詳細スタイルのセパレーターシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxsepp.dll ジョブチケット情報をセパレーターシートに印刷します。
install_path¥lpp¥psf¥bin¥ainuxsepx.dll InfoPrint 6400 および 6500 モデルプリンター用に縦線なしでセパレーターシートを印刷します。
エンドシート
install_path¥bin¥pduxblks.dll ブランクのエンドシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxtlr.dll 簡略スタイルのエンドシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxtlr2.dll 詳細スタイルのエンドシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxtlrp.dll 印刷ジョブチケット情報をエンドシートに印刷します。
install_path¥lpp¥psf¥bin¥ainuxtlrx.dll InfoPrint 6400 および 6500 モデルプリンター用に縦線なしでエンドシートを印刷します。
アカウンティング
install_path¥bin¥ainuxacc.dll 簡略スタイルのアカウンティングシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxacc2.dll 詳細スタイルのアカウンティングシートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxaccp.dll アカウンティング情報をinstall_path¥var¥psf¥podaccount.logに書き込みます。
install_path¥bin¥ainacclog.dll アカウンティング情報をinstall_path¥var¥psf¥accounting.logに書き込みます。
印刷後アカウンティング
install_path¥bin¥ainuxjobcompletion.dll アカウンティング情報をinstall_path¥var¥psf¥jobcompletion.logに書き込みます。
監査
install_path¥bin¥ainuxaud.dll 簡略スタイルの監査シートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxaud2.dll 詳細スタイルの監査シートを印刷します。
install_path¥bin¥ainuxaudp.dll ジョブチケット情報を監査シートに印刷します。
install_path¥bin¥ainaudlog.dll 監査情報をinstall_path¥var¥psf¥audit.logに書き込みます。
入力データ
install_path\bin\ainuxind.dll 何のタスクも実行しません。ユーザー独自のユーザー出口プログラム作成用のモデルとして使用します。
出力データ
install_path\bin\ainuxout.dll 何のタスクも実行しません。ユーザー独自のユーザー出口プログラム作成用のモデルとして使用します。

また、サンプルのユーザー出口プログラムのソースコードを使用し、カスタムユーザー出口プログラムも作成できます。 InfoPrint Managerは、すべての出口のソースコードをinstall_path¥exits¥psfディレクトリーで提供しています。

1.3.3.20.2 補助シートオブジェクトを作成/構成する

1.3.3.20.2.1 pdcreateコマンドを使用して新規補助シートオブジェクトを作成する

補助シートオブジェクトはコマンドプロンプトウインドウから作成します。InfoPrint管理者GUIを使用して作成できません。pdcreate コマンドは -c auxiliary-sheet フラグを指定して使用し、サーバー名および補助シートオブジェクト名を指定して新しい補助シートオブジェクトを作成します。その場合は、サーバーでその補助シートオブジェクトを一意的に識別する名前を指定します。異なるサーバーで同じ名前の補助シートオブジェクトを持つことができますが、属性には異なる値が必要な場合があります。

また、書式定義、エッジマークは印刷するか否か、および使用するユーザー出口プログラムを指定するコマンドと一緒に、psf-exit-form-definitionpsf-exit-page-mark、および psf-exit-program-name の各属性も指定します。

たとえば、Server1 の中に、custom-start という名前の補助シートオブジェクトを作成し、そのオブジェクトで ainuxhdr ユーザー出口プログラムと F1A10110 書式定義を指定してからエッジマークを組み込むようにするには、次のコマンドを入力します。

pdcreate -c auxiliary-sheet -x "psf-exit-program-name=ainuxhdr 
psf-exit-form-definition=F1A10110 psf-exit-page-mark=true" 
Server1:custom-start

1.3.3.20.2.2 補助シートオブジェクトをPSFプリンターに関連付ける

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIを使用し、補助シートオブジェクトをPSFプリンターと関連付けます。GUI を開始し、補助シートに関連付けたいプリンターを選択します。次に、プリンター→プロパティーをクリックして、プリンタープロパティーノートブックを開きます。この作業を完了するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI のオンラインヘルプのトピック「補助シートオブジェクトの使用」以降を参照してください。

1.3.3.20.2.3 アカウンティング情報または監査情報の補助シートを活動化する

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUI を使用すると、補助シートオブジェクトを指定し、選択したPSFプリンターによって処理される(印刷以外の)ジョブに関するアカウンティング情報と監査情報を収集できます。GUI を開始し、補助シートに関連付けたいプリンターを選択します。次に、プリンター→プロパティーをクリックして、プリンタープロパティーノートブックを開きます。この作業を完了するには、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIのオンラインヘルプのトピック補助シートオブジェクトの使用以降を参照してください。

アカウンティングユーザー出口プログラムを起動するには、宛先と関連付けられた補助シートオブジェクト内のpsf-exit-program-name(psf-exit-program-name=ainacclogなど)の値としてアカウンティングユーザー出口プログラム名のいずれかを指定します。監査ユーザー出口プログラムをアクティブにするには、宛先と関連付けられた補助シートオブジェクト内のpsf-exit-program-name(psf-exit-program-name=ainaudlogなど)の値として監査ユーザー出口プログラム名のいずれかを指定します。

各PSF実宛先には、2つのアカウンティング方法(アカウンティングと印刷後アカウンティング)をアクティブにできます。すべてのPSFプリンターのアカウンティングセットアップが同じ場合は、作成した補助シートオブジェクトまたはInfoPrintで対応するデフォルトのアカウンティングログ補助シートオブジェクトを1つ使用すると、完了できます。

1.3.3.20.2.4 印刷後アカウンティングユーザー出口プログラムを実宛先に関連付ける

InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIを使用し、選択されたPSFプリンターによって処理されたジョブについての印刷後アカウンティング情報を収集するように補助シートを指定します。GUI を開始し、補助シートに関連付けたいプリンターを選択します。次に、プリンター→プロパティーをクリックして、プリンタープロパティーノートブックを開きます。この作業を完了するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI のオンラインヘルプのトピック「補助シートオブジェクトの使用」以降を参照してください。次に、ユーザー出口プログラムをアクティブにするで説明したコマンドを使用して、補助シートオブジェクトの属性を設定してください。

印刷後アカウンティング出口プログラムをアクティブにするには、宛先と関連付けられた補助シートオブジェクトにpsf-post-print-accounting-program-name=ainuxjobcompletionを指定します。

各PSF実宛先には、2つのアカウンティング方法(アカウンティングと印刷後アカウンティング)をアクティブにできます。すべてのPSFプリンターのアカウンティングセットアップが同じ場合は、作成した補助シートオブジェクトまたはInfoPrintで対応するデフォルトのアカウンティングログ補助シートオブジェクトを1つ使用すると、完了できます。

1.3.3.20.2.5 入力データユーザー出口プログラムを実宛先に関連付ける

入力データユーザー出口プログラムを使用してInfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIからInfoPrint Managerに入る、データストリームの内容をモニターできます。GUI を開始し、補助シートに関連付けたいプリンターを選択します。次に、プリンター→プロパティーをクリックして、プリンタープロパティーノートブックを開きます。この作業を完了するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI のオンラインヘルプのトピック「補助シートオブジェクトの使用」以降を参照してください。

1.3.3.20.2.6 出力データユーザー出口プログラムを実宛先に関連付ける

出力データユーザー出口プログラムを使用すると、InfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIからの、InfoPrintによって作成されたデータストリームの内容をモニターできます。GUI を開始し、補助シートに関連付けたいプリンターを選択します。次に、プリンター→プロパティーをクリックして、プリンタープロパティーノートブックを開きます。この作業を完了するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI のオンラインヘルプのトピック「補助シートオブジェクトの使用」以降を参照してください。

1.3.3.20.3 割り込みメッセージページを使用する

割り込みメッセージページでは、プリンターオペレーターがプリンターの問題の原因と場所を見つける方法が提供されています。割り込みメッセージページは、印刷ジョブの最後に印刷するメッセージページに類似したページですが、割り込みメッセージページは、データ損失の発生が考えられるエラーの時点で印刷されます。これで、オペレーターがデータの欠落を防止したり、印刷ジョブの後処理工程で問題を補正できます。

割り込みメッセージページは、PSF TCP/IPで使用します。これらは実宛先 (AD) に関連付けられ、ジョブごとに変更することはできません。

割り込みメッセージページと仕上げ処理には互換性がないため、以下の機能を組み合わせて使用することは推奨しません。

シナリオ/条件 割り込みメッセージページを生成するか?
ジョブの一時停止 はい
ジョブの再開 はい
プリンターの一時停止 いいえ
プリンターの再開 いいえ
ADシャットダウン- 同期(ジョブの一時停止と同じ) はい
ADシャットダウン- 今すぐ(即時に停止) いいえ
NACKs 1 アクションコードによる
前送り  
– 通常のジョブ内前送り はい
- NPRO前2 いいえ
- NPRO後 はい
–ページコミットなしの前送り いいえ
–ジョブの終わりを超えた前送り はい
- NPRO前 いいえ
- NPRO後 はい
後送り  
– 通常のジョブ内後送り はい
- NPRO前2 いいえ
- NPRO後 はい
–ページコミットなしの後送り いいえ
–先頭への後送り はい
- NPRO前 いいえ
- NPRO後 はい
ページ範囲の印刷 いいえ
ジョブのキャンセル  
- pdrm/pddelete はい
-プリンターのキャンセルボタン NACKの場合と同じ
通信の消失 いいえ
プリンターの停止ボタン いいえ- 作動可能/作動不可(他の条件はNACKの場合と同じ)
新規の割り込みメッセージページを最終メッセージページに追加 はい
メッセージを割り込みメッセージページに追加 はい
現在対応NLS言語でメッセージを印刷 はい
  • 1否定応答
  • 2非処理実行

1.3.3.20.3.1 割り込みメッセージページを使用可能にする

プリンターが割り込みメッセージページを生成可能にするには、以下の手順で行います。
  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI を開きます。
  2. 使用可能にするプリンターを右マウスボタンクリックして、プロパティーを選択します。そのプリンターのプロパティーノートブックがオープンします。
  3. 補助/セパレーターシートをクリックします。
  4. 割り込みメッセージページ使用可能の隣にあるはいをクリックします。
  5. デフォルトとは異なる書式定義を使用する場合は、割り込みメッセージページ書式定義入力フィールドに定義の名前を入力します。
  6. ページマークを使用する場合は、割り込みメッセージページエッジマークの横のはいをクリックします。割り込みメッセージページエッジマーク設定では、排紙された用紙を横から見たときにマークが見えるように、用紙の端にマークが印刷されます。用紙を折り畳む連続用紙プリンターでは、用紙の折り畳みが行われる場所にマークが印刷されます。

割り込みメッセージページには、すでに割り当てられ、すべての用紙サイズに印刷するように設計されている、デフォルトのメッセージページ書式定義があります。この書式定義はF1MG0110という名前で、以下のデフォルト値が設定されています。

  • 1 部コピー
  • オーバーレイなし
  • ビン 1 から用紙を使用
F1MGIMPという名前の新しい書式定義もあります。 オフセットスタッキングの指定以外はデフォルトと同じ書式定義です。

独自の書式定義を作成できますが、書式定義をすべての用紙サイズに印刷するという機能が変更されてしまうことがあるので注意してください。書式定義を作成する場合は、InfoPrint Page Printer Formatting Aid (PPFA) フィーチャーを使用する必要があります。詳しくは、ページプリンター書式設定補助:ユーザーズガイドおよびリファレンス(S550-0801)を参照してください。

カスタム書式定義を作成してオフセットスタッキングを使用する場合は、PPFA を使用し、書式定義内にJOG YESを指定できます。

1.3.3.20.4 割り込みメッセージレポートを使用する

割り込みメッセージレポートには、別の割り込みメッセージページにすでに印刷されているすべての割り込みエラーメッセージが表示されます。これにより、プリンターオペレーターは、印刷ジョブの処理フェーズ全体における最も重要なエラーメッセージのサマリーを把握できます。

割り込みメッセージレポートは、メッセージページの後、印刷ジョブの最後に印刷されます。

印刷ジョブの間に発生するメッセージは、次の順序で表示されます。

  1. 割り込みメッセージページ
  2. メッセージページ
  3. 割り込みメッセージレポート

1.3.3.20.4.1 割り込みメッセージレポートを使用可能にする

プリンターで割り込みメッセージレポートを生成可能にするには、以下の手順で行います。
  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI を開きます。
  2. 使用可能にするプリンターを右マウスボタンクリックして、プロパティーを選択します。そのプリンターのプロパティーノートブックが開きます。
  3. 補助/セパレーターシートを選択します。
  4. 割り込みメッセージレポート使用可能の横にあるはいをクリックします。
  5. デフォルトとは異なる書式定義を使用する場合は、割り込みメッセージレポート書式定義入力フィールドに定義の名前を入力します。

割り込みメッセージレポートには、すでに割り当てられ、すべての用紙サイズに印刷するように設計されている、デフォルトのメッセージレポート書式定義があります。この書式定義はF1PIRM1という名前で、以下のデフォルト値が設定されています。

  • 灰色の背景オーバーレイ
  • 「割り込みメッセージレポート」という文字が入った下ページオーバーレイ

1.3.3.21 印刷ジョブに関するアカウンティングデータ/監査データを収集する

InfoPrint Manager for Windowsによって、次の2つのソースから印刷ジョブに関するアカウンティング情報を収集できます。
  • InfoPrint Manager サーバー (すべての宛先サポートシステム (DSS) に適用されます)。詳しくは、InfoPrint Managerサーバーのアカウンティング情報を使用して作業するを参照してください。

    以下の場合は、InfoPrint Manager からのアカウンティング情報を使用してください。

    • InfoPrint DSS のすべてのタイプに関してアカウンティング情報をトラッキングする必要がある場合。
    • pdaccount コマンドを利用して、スプレッドシートプログラムでデータを要約する必要がある場合。
  • PSF の監査、アカウンティング、および印刷後アカウンティングのユーザー出口プログラム (PSF DSS にのみ適用されます)。詳しくは、「ジョブに関する PSF アカウンティング、印刷後アカウンティング、および監査のデータを処理する」を参照してください。

    以下の場合は、PSF の監査およびアカウンティングのユーザー出口プログラムからの情報を使用してください。

    • PSF 接続プリンターだけを使用している場合。
    • pdaccount コマンドによって得られる情報よりも詳細な情報が必要な場合。

1.3.3.21.1 InfoPrint Managerサーバーのアカウンティング情報を使用して作業する

すべてのDSSで処理されたジョブに関するアカウンティング情報が保管できますが、一部のDSSで取得される情報は、他の情報よりも正確です。すべての実宛先アカウンティングログは、サーバーと実宛先のlog-accounting-data属性経由で使用可能になります。log-accounting-data=true を指定すると、InfoPrint はデータをサーバーのアカウンティングログ (それぞれの宛先ごとに 1 つ) に入れ、これをコマンド行で選択したエディター (たとえば Notepad) から直接表示するか、pdaccount コマンドを指定して表示できます。pdaccount コマンドを使用すると、コンマ区切り形式の要約情報 (Printer1,12997,1989787763) を得ることができます。この情報をファイルに保管し、これをスプレッドシートにインポートして、消耗品コスト、プリンターの使用率、個別ユーザーごとの印刷コストを計算できます。要約情報には、指定した時間帯で宛先別またはユーザー別で、印刷された合計ページと合計オクテット(バイト数)が含まれます。要約データの代わりに、指定した時間帯の完全なアカウンティングレコード (すべての印刷ジョブの情報) を入手することもできます。

1.3.3.21.1.1 pdaccountコマンドでInfoPrint Managerのアカウンティング情報を収集する方法

InfoPrint Managerのアカウントログサポートをアクティブにするには、log-accounting-data値を変更してください。デフォルトでは、InfoPrint Manager値はlog-accounting-data=falseで、実宛先のデフォルトでは、サーバーの設定を使用します。したがって、以下のようにlog-accounting-data属性を設定してください。
  • サーバー上のすべての宛先のアカウンティングをアクティブにするには、以下の操作を行います。

    サーバーのlog-accounting-data属性をTrueに設定します(実宛先でこの属性を指定していなかった場合、サーバーのlog-accounting-data属性が使用されます)。

  • 指定の実宛先のアカウンティングをアクティブにするには、以下の操作を行います。

    その指定の実宛先のlog-accounting-data属性をTrueに設定します。実宛先を設定していない場合は、サーバーのlog-accounting-data属性値が使用されます。

  • サーバー上のすべての宛先のアカウンティングを非アクティブにするには、以下の操作を行います。

    その指定の実宛先のlog-accounting-data属性をFALSEに設定します。実宛先でこの属性を指定していなかった場合、サーバーのlog-accounting-data属性が使用されます。

  • 指定の実宛先のアカウンティングを非アクティブにするには、以下の操作を行います。

    その指定の実宛先のlog-accounting-data属性をFALSEに設定します。実宛先でこの属性を指定していなかった場合、サーバーのlog-accounting-data属性が使用されます

    を参照してください。
log-accounting-data属性は、pdsetコマンドまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用して変更できます。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIについては、RICOHInfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「InfoPrintインターフェースを使用する」を参照してください。

デフォルトでは、pdaccountコマンドは、InfoPrint Managerサーバーから以下のアカウンティング情報を取得します。

  • actual destination name
  • job owner
  • global job-id
  • submission time
  • completion time
  • pages-completed
  • octets-completed
  • data stream
  • job name

アカウンティングログバージョンを使用するには、accounting-log-version値を設定してください。デフォルトでは、accounting-log-version値は設定されていません。サーバー上のすべての実宛先に同じaccounting-log-version値を使用する場合は、サーバーのaccounting-log-version属性を目的のテキスト値に設定し、実宛先でaccounting-log-version属性が設定されていないことを確認します。

accounting-log-version属性は、値が設定されている場合だけログに記録されます。accounting-log-version属性を設定することで、ログに記録された属性の現在の固定セットの後に新しいフィールドが追加され、追加アカウンティングデータの以前のレイアウトが移動します。

実宛先属性additional-accounting-log-attributesには、各宛先のアカウンティングログに記録するために定義したジョブ属性と文書属性があります。実宛先属性additional-accounting-log-attributesを使用すると、ログに含める追加のジョブ属性と文書属性を定義できます。属性は次のとおりです。

  • accounting1-text
  • accounting2-text
  • accounting3-text
  • account-text
  • actual-destinations-requested
  • address1-text
  • address2-text
  • address3-text
  • address4-text
  • auxiliary-sheet-selection
  • base-printer
  • building-text callback-number
  • chars
  • color-bits-per-plane
  • color-mapping-table
  • color-profile
  • color-rendering-intent
  • color-toner-saver
  • copy-count
  • creation-time
  • default-input-tray
  • default-medium
  • department-text
  • destination-accounting1-text
  • destination-accounting2-text
  • destination-accounting3-text
  • destination-company-text
  • destination-locations-requested
  • destination-models-requested
  • destination-name-requested
  • destination-pass-through
  • destinations-used
  • document-comment
  • document-content
  • document-file-name
  • document-finishing
  • document-type
  • email-from-address
  • email-to-address
  • font-resolution
  • form-definition
  • halftone input-tray-select
  • job-batch
  • job-client-id
  • job-comment
  • job-copies-completed
  • job-deadline-time
  • job-discard-time
  • job-finishing
  • job-media-sheet-count
  • job-originator
  • job-page-count
  • job-priority
  • job-retain-until
  • job-retention-period
  • media-sheets-completed
  • modification-time
  • mvs-destination
  • mvs-forms
  • mvs-segment-id
  • name-of-last-accessor
  • name-text
  • node-id-text
  • number-of-documents
  • number-up
  • octet-count
  • originating-company-text
  • output-format
  • page-count
  • page-definition
  • page-select
  • plex
  • print-quality
  • processing-time
  • programmer-text
  • promotion-time
  • queue-assigned
  • record-count
  • resource-context
  • results-profile
  • room-text
  • sheet-range
  • sides
  • started-printing-time
  • subject-text
  • title-text
  • user-id-text
  • user-locale
  • user-name
  • x-image-shift
  • x-image-shift-back
  • y-image-shift
  • y-image-shift-back
注意: accounting-log-version属性は、pdaccount—t allを指定した場合だけ取得できます。

ユーザー定義のアカウンティング情報は、現在のアカウンティング情報ログの末尾に追加されます。ジョブの最初の印刷可能文書の属性のみがログに記録されます。

Server1という名前のInfoPrint Managerサーバーにある、8 AM 9/20/99から8 AM 9/27/99の宛先別にグループ化された要約情報を要求するには、Windowsのコマンドプロンプトウインドウで次のように指定します。

pdaccount -t destination -s '08:00:00 AM 09/20/99' -e '08:00:00 AM 09/27/99'
Server1

InfoPrintは次のようなフォーマットで応答情報を表示します。

Destination Name,Pages Completed,Octets Completed
Printer1,12997,1989787763
Printer2,2455,17676836
Printer3,86673,189808083

ここでPrinter1は実宛先を意味し、12997は指定期間内(この例では1週間)の完了ページ数を意味し、1989787763は指定期間内(1週間)の完了オクテット数を意味します。

pdaccountコマンドを使用する方法は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.3.21.1.2 InfoPrint Managerのアカウンティングログを管理する方法

InfoPrint Managerサーバーまたは実宛先でlog-accounting-data=trueを指定すると、アカウンティングログは無制限に増加します。定期的なシステム保守の一部としてアカウンティングログを注意して管理し、潜在的なパフォーマンスの問題を回避してください。ログファイルは定期的に削除するか、別のフォルダーに移動してください。削除や移動しない場合は、サーバーでディスクドライブが容量不足になり、ジョブの印刷ができなくなります。

Windows アカウンティングログは、サーバーのフォルダーのサブフォルダーにあります。これは、ファイルがあるサブディレクトリーを表します。

 $ProgramData$\Ricoh\InfoPrintManager\var\pd\accounting.logs
InfoPrint Manager for Windowsには、各宛先に次の2つのアカウンティングログがあります。
  • actual_destination_name.accounting.log.v1 で、正常に完了したジョブのアカウンティング情報を保存します。
  • actual_destination_name.accounting.log.errorで、エラーが発生したジョブのアカウンティング情報を保存します。
場合actual_destination_name ジョブを処理する実宛先を示します。

InfoPrint Managerサーバーのアカウンティングデータのレコードを保管するには、新しいドライブに既存のログファイルを移動してください。これらのログの上に書き込まれないようにするために、以下の手順を実行してください。

  1. システム上のアーカイブ先に移動(コマンド行プロンプトからE:cd ¥ntserverを指定)することで、既存の(prt1.accounting.log.*)ログファイルの新しいディレクトリーを作成します。

    新しいディレクトリーを作成するには、mkdir 3qrt2001logsと入力します。

  2. Cドライブの、ログファイルがあるフォルダーに戻ります。次に、以下を指定してこの場所にアクセスします。

    cd$ProgramData$\Ricoh\InfoPrintManager\var\pd\accounting.logs

  3. prt1.accounting.log.* ファイルを、別のドライブ(たとえば E )上の 3qrt2001 という新しいディレクトリーにコピーします。 次を入力します。
    copy prt1.accounting.log.* E:\ntserver\3qrt2001logs\
    このコマンドで既存ファイルが新しいディレクトリーにコピーされます。
  4. $ProgramData$¥Ricoh¥InfoPrintManager¥var¥pd¥accounting.logs フォルダーから元の prt1.accounting.log.* ファイルを削除します。
    del prt1.accounting.log.*

    prt1で次のジョブが処理されたときは、InfoPrintは新しいアカウンティングログファイルを作成します。

システムからデータを削除せずに、別のディスクドライブに移動することを推奨します。こうしておけば、アカウンティングデータをいったん格納しておいて、それを参照する必要がなくなったときにシステムから削除できます。prt1.accounting.log.*ファイルを削除する場合は、以下の操作を行います。

  1. cd$ProgramData$\Ricoh\InfoPrintManager\var\pd\accounting.logs と指定します。

    このコマンドで目的のパスに移ります。

  2. del prt1.accounting.log.*
    と入力します。

    MS-DOS コマンド行プロンプトが戻ったら、prt1.accounting.log.* ファイルがシステムから削除されたことが分かります。

  3. dir

    このコマンドでディレクトリーの内容が表示されるので、該当するファイルが削除されていることが確認できます。印刷用に実宛先に次のジョブを実行依頼したときは、InfoPrintは、新しいアカウンティングログファイルを作成し、データをそのファイルに書き込みます。

pdaccountコマンドは、元のロケーションのログファイルの情報を見つけて処理だけ行います。ファイルを移動したり名前変更すると、pdaccountコマンドを使用してデータは要約できません。pdaccountコマンドを使用し、元のファイルの情報を見つけて処理する場合は、別の場所に要約データを保管してからログを削除します。

重要: すべてのまたはエラーのアカウンティングレコードに情報を要求すると、すべてのデータが送信されるためにメモリーに読み込まれるので、サーバーのメモリーを多く使用します。多くのデータを検索する場合、データを短い時間枠で要求し、その戻りデータを結合するように考慮しなければなりません。

たとえば、1月間の全アカウンティングレコードを検索するには、次のような4つのpdaccountコマンドを発行します。

pdaccount -t all -s '00:00:00 AM 03/01/00' -e '00:00:00 AM 03/08/00' 
Server A >March1.accting.data
pdaccount -t all -s '00:00:00 AM 03/08/00' -e '00:00:00 AM 03/15/00' 
Server A >March2.accting.data
pdaccount -t all -s '00:00:00 AM 03/15/00' -e '00:00:00 AM 03/22/00' 
Server A >March3.accting.data
pdaccount -t all -s '00:00:00 AM 03/22/00' -e '00:00:00 AM 03/31/00' 
Server A >March4.accting.data

1.3.3.21.1.3 DSSによるアカウンティング情報の使用上の考慮事項

このセクションでは、DSSによるサーバーのアカウンティング情報について詳しく説明します。また、InfoPrint Managerでアカウンティング情報を使用するときの、さまざまなDSSを使用するための提案についても説明します。

BSD DSS
BSD DSS を使って、宛先に対してアカウンティングログに記録されたページカウントは、次の基準に基づいています。
  • ユーザーが印刷ジョブでjob-page-countジョブ属性またはpage-count文書属性を指定している場合は、InfoPrint Managerはアカウンティングログにその数値を記録します。
  • ユーザーがjob-page-countまたはpage-countを指定せずに、印刷されているデータがPCL、PDF、またはPostScriptの場合は、InfoPrint Managerはページカウントを計算し、アカウンティングログに記録を試みます。
TCP/IP 接続タイプを持った PSF DSS
  • 正常終了したジョブに関して、アカウンティングログに示されるページカウントは、プリンターにスタックされた AFP ページ数で、スタートページ、セパレーターページ、およびエンドページがあります。
    注意: n アップドキュメントでは、n ページまでが印刷する用紙面ごとにカウントされます。
  • 制限:
    • すべてのドキュメントが ASCII の複数ドキュメントジョブを印刷する場合、アカウンティングログは、最後に印刷されたドキュメントのページだけを表示します。
    • ジョブが一時停止またはキャンセルされた場合は、アカウンティングログに示されるページカウントが不正確になることがあります。
    • 一時停止ジョブに関しては、オクテットカウントは必ずゼロ (0) になります。
    • 印刷された Intelligent Printer Data Stream (IPDS) ページの数は、データの中の begin-pageend-page という構造化フィールドのペアの数に基づいています。したがって、両面印刷された 2 アップドキュメントでは、1 枚の用紙ごとに 4 というページカウントをカウントします。
コマンド接続タイプを持った PSF DSS
コマンドを使用し、宛先用のアカウンティングログに記録されたページカウントは、PSFが生成し、プリンターに送信したページ数です。これは、プリンターで受信または印刷されたページ数には基づきません。ページカウントには、スタートページ、セパレーターページ、エンドページは含まれません。
他のドライバー接続タイプを持つPSF DSS
  • InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用中にジョブが正常に終了した場合は、アカウンティングログに記録されたページカウントはプリンターにスタックされたページ数です。たとえば、3ページの片面印刷文書は、アカウンティングログには3ページと記録され、3ページがスタックされます。4ページの片面印刷または両面印刷文書は、2シートがスタックされても、アカウンティングログには4ページと記録されます。

    アカウンティングに記録されるページカウントには、補助シートが含まれます。

    ヘッダーシート付きの両面印刷の4ページジョブは、ページカウントは4です。これは、補助シートはカウントに含まれず、各ページの両方の面がカウントされるからです。

  • InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用していない場合は、ページカウントはプリンターにスタックされたページ数には基づきません。その代わりに、アカウンティングログに記録されたページカウントは、PSF がプリンタードライバーに送ったと報告しているページ数で、スタートページ、セパレーターページ、およびエンドページが含まれます。
  • document-formats-ripped-at-destination 実宛先属性を、その他のドライバー接続タイプ付き PSF DSS 実宛先に設定している場合は、アカウンティングは、パススルー DSS 実宛先に実行依頼された場合と同じように処理されます。
  • 制限:キャンセルジョブと一時停止ジョブに、アカウンティングログに報告されるページカウントやオクテットカウントは正確ではありません。
Internet Printing Protocol (IPP) DSS
IPP DSSを使用し、宛先にアカウンティングログに記録されたページカウントは、次の基準に基づきます。
  • IPPプリンターの機能によって異なりますが、プリンターが、完了したページ数情報をInternet Printing Protocolを使用してレポートし、ジョブが正常に完了した場合は、その情報が使用されます。補助シートはカウントに加えられません。
  • ユーザーが印刷ジョブでjob-page-countジョブ属性またはpage-count文書属性を指定している場合は、InfoPrint Managerはアカウンティングログにその数値を記録します。補助シートはカウントに加えられません。
  • ユーザーがjob-page-countまたはpage-countを指定せずに印刷されているデータがPCL、PDF、またはPostScriptの場合は、InfoPrint Managerは、プリンターからページカウントを再取得します(プリンターでその機能をサポートしている場合)。補助シートはカウントに含まれません。
  • 制限:すべての情報はInternet Printer Protocol経由で入手するため、pages-completedに必要な属性が特定のプリンターモデルで対応していない場合があります。
注意: この DSS を使用して正確な結果を得るためには、プリンターに設定する sides のデフォルト (片面または両面) を、必ず、実宛先の sides 属性値に一致するように設定してください。
パススルーDSS
Windows DSSを使用して宛先用のアカウンティングログに記録されたページカウントは、次の基準に基づきます。
  • InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用中にジョブが正常に終了した場合は、アカウンティングログに記録されたページカウントはプリンターにスタックされたページ数です。たとえば、3ページの片面印刷文書は、アカウンティングログには3ページと記録され、3ページがスタックされます。両面印刷された4ページ文書は、2シートがスタックされても、アカウンティングログには4ページと記録されます。補助シートはカウントに含まれません。InfoPrint TCP/IP ネットワークポートモニターを使用して Send and Save または Print-and-Hold 機能によってジョブを実行依頼する場合、アカウンティングログに示されるページカウントはゼロです。
  • ユーザーがInfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用中にジョブが正常に完了しない場合や、InfoPrint TCP/IPネットワークポートモニターを使用しないでユーザーが印刷ジョブでjob-page-countジョブ属性またはpage-count文書属性を指定する場合は、InfoPrint Managerはアカウンティングログにその数値を記録します。

    ヘッダーシート付きの両面印刷の 4 ページジョブは、ページカウントは 4 です。これは、補助シートも各ページの裏面もカウントに含まれないからです。

  • ユーザーがjob-page-countまたはpage-countを指定せずに、印刷されているデータがPCL、PDF、またはPostScriptの場合は、InfoPrint Managerはページカウントを計算し、アカウンティングログに記録を試みます。補助シートはカウントに含まれません。
注意: この DSS を使用して正確な結果を得るためには、プリンターに設定する sides のデフォルト (片面または両面) を、必ず、実宛先の sides 属性値に一致するように設定してください。
DFE DSS
  • wait-for-job-completion属性がTrueに設定されていて、ジョブが正常終了するか、キャンセルされた場合は、アカウンティングログに記録されたページカウントはプリンターにスタックされたページ数です。たとえば、3ページの片面印刷文書は、アカウンティングログには3ページと記録され、3ページがスタックされます。両面印刷された4ページ文書は、2シートがスタックされても、アカウンティングログには4ページと記録されます。
  • wait-for-job-completion属性がFalseに設定されている場合、ページカウントはプリンター上にスタックされたページ数には基づきません。この場合は、InfoPrint Managerは次の方法を使用し、ページカウントを計算します。
    1. アカウンティングログに記録されるページカウントは、document-formats-ripped-at-destination実宛先属性が設定されている場合を除き、PSFがプリンタードライバーに送信したことを報告するページ数です。
    2. document-formats-ripped-at-destination実宛先属性を入力データストリームに設定し、ジョブがPCL、PDF、またはPostScriptの場合は、InfoPrint Managerはページカウントを計算し、アカウンティングログに記録を試みます。唯一の例外は、ユーザーがjob-page-count属性を指定し、InfoPrint Managerが、ユーザーが指定したその属性の値を記録する場合です。
  • 制限:キャンセルされたジョブのアカウンティングログで報告されるページカウントおよびオクテットカウントは正確ではありません。

1.3.3.21.2 ジョブに関するPSFアカウンティング、印刷後アカウンティング、監査のデータを操作する

アカウンティング、印刷後アカウンティング、および監査 PSF DSS ユーザー出口プログラムは、ジョブに関するデータを記録します。印刷されるジョブごとに、InfoPrint Managerは印刷ジョブのトレーラーページを処理する前に、PSF DSSのアカウンティング/監査のユーザー出口プログラムをアクティブにします。 InfoPrint Managerは、ジョブがスタックされたときに、PSF DSS印刷後アカウンティングユーザー出口プログラムを起動します。複数の InfoPrint 実宛先が同じユーザー出口プログラムを使用して、同じログファイルに出力します。

ここでは、次の説明を行います。

1.3.3.21.2.1 アカウンティング、印刷後アカウンティング、監査のPSF DSSユーザー出口が提供するもの

アカウンティング/監査PSF DSSユーザー出口プログラムは、InfoPrint Manager実宛先ごとに処理されたジョブの統計データを記録します。次の表には、最も一般的なアカウンティング/監査ユーザー出口プログラム、データを記録するファイル、記録されるデータのタイプが示されています。

プログラム ログファイル レコード
install_path¥bin¥ainuxaccp install_path\var\psf\podaccount.log ジョブの実行依頼者、ジョブ ID、実宛先、実行依頼マシン (ノード ID)、処理された (予想された) ページ数、ビン 1 の中の用紙数、ビン 2 の中の用紙数、終了時刻、開始時刻、ジョブあたりの部数
install_path¥bin¥ainacclog install_path\var\psf\accounting.log ジョブの実行依頼者、ジョブ名、実宛先、実行依頼マシン (ノード ID)、処理された (予想された) ページ数、ビン 1 の中の用紙数、ビン 2 の中の用紙数、終了時刻、開始時刻、フォント、常駐のフォント、オーバーレイ
install_path¥bin¥ainuxjobcompletion install_path\var\psf\jobcompletion.log ジョブの実行依頼者、ジョブ ID、ジョブ名、スプール ID、実宛先、グローバル ID、トレイ別のスタックされたユーザーページ、トレイ別のスタックされたユーザーシート、トレイ別のスタックされた実ページ、トレイ別のスタックされた実シート、要求された部数、使用されるフォントと常駐フォント、使用されるオーバーレイ、使用されるハードおよびソフトセグメント、処理開始および停止日付/時刻、ジョブ完了日付/時刻、ファイル日付/時刻、拡張ユーザー ID、拡張ジョブ ID、アドレス、アカウント、建物、部門、プログラマー、部屋、表題、ジョブチケット名
install_path¥bin¥ainaudlog install_path\var\psf\audit.log ジョブの実行依頼者、ジョブ名、実宛先、ジョブあたりのページ数、実宛先当たりのページ数、出力ビンあたりのジョブ数、開始日、開始時刻、フォント、常駐のフォント、オーバーレイ

install_path¥bin¥ainaccloginstall_path¥bin¥ainaudlogは、別のファイルに同じ情報を記録します。この情報はフラットASCIIフォーマットで、処理されるジョブごとに1行で指定されます。情報を利用すると、請求方法の決定、さまざまな出力装置で負荷の評価、インストールに使用するリソースの使用方法を決定できます。

ainuxjobcompletion出口は、ジョブのすべてのページが印刷されたことをプリンターがInfoPrint Managerに報告した時点で呼び出されます。これには、部分ジョブ(データストリームエラーのためか、ジョブが一時停止/キャンセルまたは前送りされたため)と後送りまたは他のリカバリーで作成された追加ページも含まれます。連続用紙プリンターで印刷される最終ジョブには、NPRO(空送り)がオペレーターによって、またはInfoPrint Managerによって自動的に行われるまで出口は呼び出されません。

印刷する1つのジョブには、1つのレコードが書き込まれます(ジョブが一時停止しない場合)。この場合は、レコードは、一時停止されたポイントまで印刷されたジョブの部分について作成されます。 ジョブが再開されると、ジョブの残りの部分について別のレコードが作成されます。

注意: プリンターがジョブの途中でシャットダウンされた場合は、またはサーバー障害などのエラーが発生した場合など、すべてのページがスタックされているプリンターからInfoPrint Managerがフィードバックを受け取らない場合は、レコードは作成されません。

新規手順がInfoPrint ManagerアドミニストレーションGUIに追加され、デフォルトのPSF ainuxjobcompletionアカウンティングログをアクティブにする方法を示します。ainuxjobcompletionアカウンティング出口インターフェースは、PSF駆動のIPDSプリンターに使用されます。これは、(計画に対する) 実際のアカウンティングデータを提供し、さらに完了した印刷ジョブに関する追加情報を提供します。

InfoPrint Managerサーバーを初回にインストールすると、印刷後アカウンティング出口がアクティブになり、アカウンティングデータがinstall_path¥var¥psf¥jobcompletion.logに書き込まれます。

これは、既存の顧客における移行上の問題を最小化するためのものですが、新規の顧客が希望するアカウンティング出口を使用して開始するためにもなります。新しいコンピューターにデフォルトのインストールを行っても、両方のアカウンティング出口が始動されません。ただし、新しいバージョンのInfoPrint Managerをインストールするときに、新規または移行したお客様は、旧アカウンティング出口、希望するアカウンティング出口、または両方のアクティブ化を選択できます。

移行インストールで希望する(新規)出口をアクティブにする場合は、管理者はpsf-post-print-accounting-program-name補助シート属性を適切な補助シートオブジェクトに設定し、IBMが提供するサンプル出口か、希望する出口のカスタムバージョンの名前を指定してください。また、管理者は、適切な補助シートオブジェクトのpsf-exit-program-name補助属性の値を<not set>にリセットし、旧出口を非アクティブにも選択できます。

新規インストールで、希望する出口を非アクティブに設定し、代わりに旧出口を実行する場合は、管理者は、適切な補助シートオブジェクトのpsf-post-print-accounting-program-name補助シート属性を<not set>にリセットしてください。また、管理者は、適切なシートオブジェクトのpsf-post-print-accounting-program-name補助シート属性の値をInfoPrint Manager提供のサンプル出口か、旧出口のカスタムバージョンの名前に設定し、旧出口のアクティブ化を選択できます。

いずれの場合も、管理者はpsf-exit-program-namepsf-post-print-accounting-program-name補助シート属性を2つのアカウンティングプログラム(旧プログラムと希望するプログラム)の名前に設定し、両方とも出口をアクティブに選択できます。また、管理者は、両方の属性を設定解除し、出口を両方とも非アクティブにも選択できます。

1.3.3.21.2.2 アカウンティング、印刷後アカウンティング、監査データを表示用にフォーマットする方法

このデータを表示するには、InfoPrint Managerで提供されている、以下の実行可能レポート作成ユーティリティーのいずれかを使用できます。これらのレポート作成ユーティリティーは、[コマンドプロンプト]ウインドウをオープンし、install_path\bin ディレクトリーにナビゲートし、コマンド行からプログラムを実行することにより作動できます。

  • アカウンティングユーティリティー
    ainupod1
    podaccount.log に保管されているアカウンティングデータを、カスタマー ID でソートされた要約フォーマット (1 ユーザーにつき 1 行) でレポートします。
    ainupod2
    podaccount.log に保管されている、ジョブ ID でソートされたアカウンティングデータをレポートします。
    ainupod3
    カスタマー ID によって podaccount.log から印刷された各ジョブの回数とページ数の詳細項目をレポートします。
    ainurpt1
    accounting.log に保管され、実宛先でソートされたアカウンティングデータをレポートします。
    ainurpt2
    accounting.log に保管され、ジョブの実行依頼者でソートされた、アカウンティングデータの要約 (実行依頼されたジョブごとに 1 行) をレポートします。
    ainurpt3
    特定のジョブ実行依頼者用に accounting.log から印刷された回数とページの詳細項目をレポートします。
  • 監査ユーティリティー
    ainurpt4
    audit.log に保管され、実宛先でソートされた監査データをレポートします。
    ainurpt5
    audit.log に保管され、ジョブの実行依頼者でソートされた要約監査データをレポートします。
    ainurpt6
    特定のジョブ実行依頼者用に audit.log から印刷された回数とページの詳細項目をレポートします。
  • 印刷後アカウンティングユーティリティー
    ainurpt7
    jobcompletion.log に保管され、実宛先でソートされた、印刷後アカウンティングデータをレポートします。
    ainurpt8
    jobcompletion.log に保管され、ジョブの実行依頼者でソートされた、印刷後アカウンティングデータの要約をレポートします。
    ainurpt9
    特定のジョブ実行依頼者用に jobcompletion.log から印刷された回数とページの詳細項目をレポートします。

1.3.3.21.2.3 データファイルの内容の管理方法

定常的なスケジュールの印刷ジョブを持つシステムでは、管理の注意が必要な印刷後アカウンティングデータや監査データを集めて、パフォーマンスの問題が発生する可能性を回避しています。ログファイルは定期的に削除するか、別のフォルダーに移動する必要があります。これらのタスクのどちらも行わないと、ご使用のシステムはファイルシステムのスペースを使い切ってしまい、これ以上ジョブを印刷できなくなります。この問題を回避するには、システム保守の一部としてアカウンティングログと監査ログを削除または移動します。

データはなるべく別のファイルシステムに移動するようにして、システムから削除することは避けるようお勧めします。この方法で、アカウンティングデータを保管して参照が不要になったときにシステムから削除できます。以下の手順で、データを新しいロケーションにコピーする 1 つの方法を説明します。

  1. InfoPrint Managerサーバーシステムで、マネージメントコンソールを開き、編集→サービス構成をクリックします。
  2. [Install path]フィールドにリストされるディレクトリーを書き留めておきます。
  3. [Windows エクスプローラ]をオープンし、install path\bin ディレクトリーにナビゲートします。
  4. そのディレクトリーで、移動する必要があるログファイル、たとえば jobcompletion.log を見つけ、選択します。
  5. ファイルを選択して、[編集]→[コピー]をクリックします。
  6. ログファイルをアーカイブしたいディレクトリーにナビゲートし、そのディレクトリーを選択します。
    注意: このディレクトリーは、現在作業中の Windows システムとは別のシステムにあってもかまいません。
  7. ディレクトリーを選択し、編集→貼り付けをクリックします。
  8. ログファイルが新しいディレクトリーにあることを確認してください。
  9. install path\bin ディレクトリーにナビゲートして戻ってください。
  10. そのディレクトリーで、移動する必要があるログファイル、たとえば jobcompletion.log を見つけ、選択します。
  11. ファイルを選択して、[ファイル]→[削除]をクリックします。
別のフォルダーにデータを保管せずに jobcompletion.log ファイルを削除するには、上記の手順のステップ 5 からステップ 10 までを除いて実行してください。

印刷するために次のジョブが実行依頼されると、InfoPrint は新しい jobcompletion.log ファイルを作成し、そのファイルにデータを書き込みます。

1.3.3.22 リソースコンテキストオブジェクトを作成/管理する

リソースコンテキストオブジェクトは、PSF物理プリンターに送信されたジョブが参照できる、さまざまなタイプのAdvanced Function Presentation(AFP)リソースの場所を識別します。リソースコンテキストオブジェクトでは、ディレクトリーパス名を1つの場所にカプセル化できます。そして、リソースを検索できる場所を指定するときに、文書および実宛先に対して、ディレクトリー名ではなくリソースコンテキストオブジェクト名を指定します。その後、リソースの場所が変わっても、該当するリソースコンテキストオブジェクト内で指定されたパス名を変更するだけで済みます。

AFPリソースのタイプは以下の通りです。

カラー管理リソース(CMR)
CMRとはAFP印刷システムのカラー管理の基盤です。AFPシステムで印刷ジョブの処理や装置間で一貫性のあるカラーの維持に必要なICCプロファイルやハーフトーンなどのすべてのカラー管理情報が提供されます。
    注意:
  1. CMRは、リソースアクセステーブル(RAT)を使用するリソースライブラリーに保管されます。既存のCMRを更新したり、新規のCMRをリソースライブラリーに追加したりすると、RATが更新されます。変更を有効にするには、PSFを再起動する必要があります。
  2. CMRは、アカウンティング用のデータオブジェクトと見なされます。
  3. 印刷ジョブ間でリソースを保持する場合は、CMRは maximum-presentation-object-containers-to-keepの一部としてカウントされます。
データオブジェクトフォントリソース
データオブジェクトフォントリソースには、OpenTypeフォントの集合、リンクされたOpenTypeフォントのセット、またはInfoPrint ManagerサーバーのディレクトリーにインストールされたOpenTypeフォントがあります。データオブジェクトフォントリソースは、同じディレクトリーにあるRATを使用して登録される唯一のフォントです。InfoPrint Managerでデータオブジェクトフォントリソースを使用する方法は、OpenTypeフォントを使用するを参照してください。
データオブジェクト
データオブジェクトには、IOCAファイル、または特定モデルのプリンターによってネイティブに対応するファイル(InfoPrint 5000上のEPSファイルなど)のタイプがあります。また、InfoPrint Managerに付属の変換を使用してオブジェクトをまずAFPに変換する場合は、ネイティブではないタイプのファイルをデータオブジェクトとして使用できます。InfoPrint Managerでは、データオブジェクトがBCOCA/GOCAオブジェクトでグループ化されており、表示オブジェクトコンテナーと呼ばれます。
注意: データオブジェクトは、RATを使用するリソースライブラリーに保管されます。既存のデータオブジェクトを更新したり、新規のデータオブジェクトをリソースライブラリーに追加したりすると、RATが更新されます。変更を有効にするには、PSFを再起動する必要があります。
フォント
フォントとは、特定のタイプファミリー(文字、数字、句読点、特殊文字、およびリガチャーを含む)に入っている単一のサイズと書体です。
書式定義
書式定義は、出力装置がページ上でデータをどのように配置するかについての説明を提供します。書式定義は、オーバーレイ、カットシートプリンター用の給紙ユニット、両面印刷、テキスト抑止、データ位置、およびページの番号と変更を指定できます。
ページ定義
ページ定義には、行データのフォーマット制御機構が含まれています。ページ定義には、論理ページごとの行数、フォント選択、印刷方向、および、論理ページ上の位置への個々のフィールドのマッピングへの制御方法を含めることができます。
ページセグメント
ページセグメントには、ページまたは電子オーバーレイ上の任意のアドレス可能点に組み込むことができるテキストとイメージが含まれています。
オーバーレイ
オーバーレイは、線、網掛け、テキストボックス、またはロゴなど、印刷中または送信中にページまたは用紙上の可変データと合併できる事前定義データの集合です。

pdcreateコマンドを使用し、AFPリソースが常駐するディレクトリーを識別し、リソースコンテキストオブジェクトの名前を指定します。リソースコンテキストオブジェクト名、またはそのオブジェクトを関連付けるパスを識別するには、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIで実宛先属性およびデフォルト文書属性のノートブックのAFPリソースタブを使用するか、InfoPrint Manager for Windowsサーバーのコマンドプロンプトウインドウを使用します。ジョブは含まれる文書経由でもリソースコンテキストオブジェクトを参照できます。ジョブ用のリソースコンテキストオブジェクトを見つけるためにInfoPrintが使用する検索順序については、AFPリソースの検索順序 を参照してください。実宛先と参照されるリソースコンテキストオブジェクトは両方とも、同じInfoPrintサーバーに配置してください。

また、追加のリソースを購入したり、カスタムリソースを作成できます。ページ定義と書式定義を作成するには、Page Printer Formatting Aid(PPFA)for Windowsを購入します。これは、InfoPrint Manager for Windowsのオプション機能です。

1.3.3.22.1 AFPリソースの検索順序

このセクションでは、InfoPrintがAFPリソースを検索するときの順序と状況について説明します。

  1. フォントに対しては、-osrchfontlibキーワードで指定されたパス(enq, lp, qprt、またはlprafpコマンド
  2. -oreslibキーワードで指定されたパス(enqlpqprt、またはlprafpコマンド
  3. resource-context-user文書属性で指定されたパス。
  4. リソースのタイプによって、次の文書属性のいずれかで指定されたパス。
    • resource-context-font
    • resource-context-form-definition
    • resource-context-overlay
    • resource-context-page-definition
    • resource-context-page-segment
    注意: 文書属性に値があるときは、ジョブで使用する場合に、InfoPrintはデフォルトの文書オブジェクトと同じ属性で指定される場所を無視します。
  5. resource-context文書属性で指定されたパス。
  6. PSFPATH環境変数で指定されたパス。

    OpenTypeフォントを使用している場合は、デフォルトディレクトリーのOpenTypeフォントを追跡するために、Infoprint Fonts製品にリソースアクセステーブルのインストールを許可してください。InfoPrint ManagerWindowsサーバーでは、このテーブルの場所をインストール先のフォルダーから変更する場合は、Windowsシステム上のグローバル検索パスをOpenTypeフォントのグローバルリソースパスで更新できます。

  7. 実宛先のresource-context属性で指定されたパス。
  8. フォントの場合は、フォントがインストールされているディレクトリー。

リソースが見つかると検索は終了し、見つかったリソースは、ユーザーがそのリソースにアクセスできる限り、ジョブの処理に使用されます。InfoPrint Managerが最後までリソースを見つけることができない場合は、不足リソースを通知するエラーメッセージが印刷されます。InfoPrint Managerはジョブが正常に完了したことを報告します。

使用するAFPリソースがInfoPrint Managerに同梱されるAFPリソースである場合は、リソースコンテキストオブジェクトは不要です。すべてのリソースはreslibfontlib、フォントディレクトリーに常駐するため、自動的に配置されます。一方、カスタムAFPリソースがある場合は、reslibfontlib、またはリストされたフォントディレクトリーには保管しないでください。ソフトウェアをインストール、アンインストール、またはサービスを実行すると、場所に保管されたカスタムリソースが壊れる場合があります。カスタムAFPリソースは、外部にあるディレクトリーの場所に保管し、リソースコンテキストオブジェクトを使用してアクセスするようにしてください。

InfoPrint Managerが特定リソースタイプのすべてのリソースコンテキストをまとめるときは、各ディレクトリーで特定リソースを検索する間に、InfoPrint Managerは以下の拡張リストを順番に試します。たとえば、InfoPrint Managerが、C0H20000という名前の300ピクセルラスターフォントを検索していて、以下の条件が真だとします。

  • 文書属性がresource-context-font=¥myfontsに設定されている。
  • resource-context=¥all_resources
  • $PSFPATH環境変数が設定されていない。
  • resource-context-font実宛先属性が設定されていない。
以下のようなファイルのリストが、順に検査されます。
  1. x:¥myfonts¥C0H20000.300
  2. x:¥myfonts¥C0H20000.FONT300
  3. x:¥myfonts¥C0H20000
  4. x:¥all_resources¥C0H20000.300
  5. x:¥all_resources¥C0H20000.FONT300
  6. x:¥all_resources¥C0H20000
  7. InfoPrint Manager for Windowsの場合
    1. c:install_path¥reslib¥C0H20000.300
    2. c:install_path¥reslib¥C0H20000.FONT300
    3. c:install_path¥reslib¥C0H20000
    4. c:¥font_install_path¥psf¥fontlib¥C0H20000.300
    5. c:¥font_install_path¥psf¥fontlib¥C0H20000.FONT300
    6. c:¥font_install_path¥psf¥fontlib¥C0H20000
InfoPrint Managerが一致するファイルを見つけると、検索は終了します。

InfoPrint Managerは、パスでリソースが見つからない場合は、ジョブを停止し、ジョブ終了時にエラーメッセージが印刷されます。

1.3.3.22.1.1 CMR およびデータオブジェクトの検索順序

CMR/データオブジェクトの検索順序は、他のAFPリソースに使用される検索順序とは異なります。

CMR/データオブジェクトは、リソースが識別されるRATと同じディレクトリーに置いてください。すなわち、CMR RAT とデータオブジェクト RAT を別々のディレクトリーに入れることはできますが、特定の RAT に関連付けられているリソースは、その RAT と同じディレクトリーに入っていなければなりません。

InfoPrint 5000プリンターモデルAS1/AD1/AD2とInfoPrint 4100プリンターは、CMRとデータオブジェクトに対応しています。

1.3.3.22.1.1.1 CMRの検索順序

InfoPrint Managerは、他のAFPリソースで使用する検索順序と場所とは異なるCMRを検索します。

InfoPrint Managerは、以下の場所にあるCMRを以下の順序で検索します。

  1. インラインオブジェクト
  2. resource-context-presentation-object-container文書属性で指定されたパス
  3. resource-context文書属性で指定されたパス
  4. PSFPATH環境変数で指定されたパス
  5. resource-context-presentation-object-container実宛先属性で指定されたパス
  6. resource-context 実宛先属性で指定されたパス
  7. システム依存のライブラリーは、次のとおりです。
    $$ENV_PDRESLIB
    注意:
  1. InfoPrintは、データストリームにあるUTF-16の名前を使用してCMRを検索します。
  2. ジョブが印刷された後にCMRが変更された場合は、接続を使用不可にしてから使用可能にして実宛先をリサイクルしてください。

1.3.3.22.1.1.2 データオブジェクトの検索順序

InfoPrint Managerは、他のAFPリソースで使用する検索順序と場所とは異なるデータオブジェクトを検索します。

InfoPrint Managerは、以下の場所にあるデータオブジェクトを以下の順序で検索します。

  1. インラインオブジェクト
  2. オブジェクトが、データオブジェクトRATでインストールされていないIOCAの場合は、resource-context-page-segment文書属性で指定されたパス
  3. resource-context-presentation-object-container文書属性で指定されたパス
  4. resource-context文書属性で指定されたパス
  5. PSFPATH環境変数で指定されたパス
  6. resource-context-presentation-object-container実宛先属性で指定されたパス
  7. resource-context 実宛先属性で指定されたパス
  8. システム依存のライブラリーは、次のとおりです。
    $$ENV_PDRESLIB
    注意:
  1. InfoPrint Managerは、データストリームにあるUTF-16の名前と64文字の名前を使用し、データオブジェクトを検索します。検索プロセスは、前のバージョンとは異なります。現在、InfoPrint Managerは、1つ目から4つ目の項目内をUTF-16の名前で検索し、次に1つ目から4つ目の項目内を8バイトの名前で検索します。次に、InfoPrint Managerは、5つ目から8つ目の項目内をUTF-16の名前で検索してから8バイトの名前で検索します。
  2. ジョブが印刷された後にデータオブジェクトが変更された場合は、接続を使用不可にしてから使用可能にして実宛先をリサイクルしてください。

1.3.3.22.1.1.3 プリンタージョブ間でのCMR/データオブジェクトの再利用

CMR/データオブジェクトを複数の印刷ジョブで使用すると、プリンターのパフォーマンスを向上させることができます。 InfoPrint Managerには、再利用を指定するために使用できる2つの実宛先属性maximum-presentation-object-containers-to-keepおよびcapture-inline-cmr-resourcesが用意されています。

同じリソース (会社のロゴなど) を異なる印刷ジョブで使用する場合、そのリソースをプリンターに格納することで印刷のパフォーマンスを向上させることができます。

ジョブ間でプリンターのメモリーに保管するCMR/データオブジェクトの最大数を指定するには、maximum-presentation-object-containers-to-keep実宛先属性を使用します。デフォルト値は 100 個のオブジェクトです。CMR とデータオブジェクトの両方がこのカウントに含まれます。

プリンターは、maximum-presentation-object-containers-to-keep実宛先属性の値およびプリンターにダウンロード済みで使用可能なリソースに基づき、実際に保持するリソースを制御します。

注意: プリンターがリセットされると、プリンターメモリーはクリアされます。

印刷ジョブとともにCMRをインラインで入れる場合は、capture-inline-cmr-resources実宛先属性を使用すると、インラインCMRの取り込みとPSF TCP/IPプリンターでの再利用を指示できます。CMR を取り込むことで、リソースがプリンターにダウンロードされ、将来の再利用のためにプリンターメモリーに常駐します。この属性のデフォルトは false (非アクティブ) です。

1.3.3.22.2 リソースのファイル拡張子

以下の表には、特定のタイプのリソースのファイル拡張子があり、対象のリソースを検索するときにInfoPrintが拡張を試みる順序がリストされています。

リソースのファイル拡張子
リソースのタイプ 検索するファイル拡張子(注を参照)
BCOCA (バーコード) オブジェクト
  1. ファイル拡張子なし
  2. OBJ
  3. OBJECT
コードページ
  1. ECP
  2. ファイル拡張子なし
  3. FONT3820
  4. FONT38PP
  5. CDP
  6. FONT300
コード化フォント
  1. ファイル拡張子なし
  2. FONT3820
  3. FONT38PP
  4. CFT
  5. FONT300
フォント文字セット、解像度240ピクセル
  1. ファイル拡張子なし
  2. 240
  3. FONT3820
  4. FONT38PP
  5. CFT
  6. CDP
フォント文字セット、解像度300ピクセル
  1. ファイル拡張子なし
  2. 300
  3. FONT300
  4. CFT
  5. CDP
アウトラインフォント
  1. ファイル拡張子なし
  2. OLN
  3. FONTOLN
  4. CFT
  5. CDP
TrueType フォント、OpenType フォント、CMR、およびデータオブジェクトリソース 拡張子を含むファイル名全体は、AFP Resource Installerが作成するRAT(Resources Access Tables)に由来します。CMR またはデータオブジェクトの RAT が変更された場合、変更を有効にするには、PSF の再始動が必要。
書式定義
  1. ファイル拡張子なし
  2. FDEF3820
  3. FDEF38PP
  4. FDE
  5. FIL
GOCA (グラフィックス) オブジェクト
  1. ファイル拡張子なし
  2. OBJ
  3. OBJECT
IOCA (IO イメージ) オブジェクト
  1. ファイル拡張子なし
  2. OBJ
  3. OBJECT
MO:DCA オブジェクト
  1. ファイル拡張子なし
  2. OBJ
  3. OBJECT
オーバーレイ
  1. ファイル拡張子なし
  2. OVLY3820
  3. OVLY38PP
  4. OVL
  5. OLY
  6. OVR
ページ定義
  1. ファイル拡張子なし
  2. PDEF3820
  3. PDEF38PP
  4. PDE
ページセグメント
  1. ファイル拡張子なし
  2. PSEG3820
  3. PSEG38PP
  4. PSG
  5. PSE
カラーマッピングテーブル
  1. ファイル拡張子なし
  2. SETUP
  3. SET
プレゼンテーションオブジェクトコンテナー

RAT(Resource Access Table)にインストールされていないデータオブジェクトリソースの場合。

  1. ファイル拡張子なし
  2. DOR
セットアップデータ
  1. ファイル拡張子なし
  2. SETUP
  3. SET
  4. COMSETUP
    注意:
  1. ファイル拡張子はすべて、大文字にしてください。
  2. ファイル名にピリオド(.)が含まれている場合、ファイル拡張子はピリオドに続く部分となります。たとえば、ファイル名ARTWORK.PSEG3820の拡張子はPSEG3820です。

1.3.3.22.3 リソースアクセステーブルでインストールされるリソースを処理する

RAT は、MO:DCA-P データストリームで指定されたリソース名と、リソースの検索および処理に使用される情報をマッピングします。RATでインストールされるリソースは以下の通りです。
  • TrueTypeフォントとOpenTypeフォント
  • カラー管理リソース(CMR)
  • データオブジェクトリソース
line2afpがRATでインストールされたリソースを処理するためには、次の手順を実行する必要があります。
  1. InfoPrint AFP Resource Installerなどの製品を使用し、リソースをインストールし、システム上の適切なリソースディレクトリーにRATを作成します。
  2. line2afpを起動するときに、AIXシステム、Linuxシステム、Windowsシステムで以下のパラメーターを使用して、RATおよびリソースがインストールされているパス名を指定します。
    パラメーター リソースタイプ
    FONTPATH TrueTypeフォントとOpenTypeフォント
    OBJCONDDD、RESLIB、USERLIB オブジェクトコンテナーとCMR
    USERPATH RATでインストールされた任意のリソース
  3. アプリケーションを変更して、RAT でインストールされるリソースをページ定義、書式定義、またはマップデータリソース (MDR) 構造化フィールドに組み込みます。
    リソースの追加については、InfoPrint Page Printer Formatting Aid for Windows: User's Guide(S550-0801)を参照してください。
    line2afp で RESTYPE パラメーターを使用すれば、どのようなタイプのリソースがリソースタイプに組み込まれるのかを制御できます。

1.3.3.22.4 新規のresource-contextオブジェクトを作成する

コマンドプロンプトウインドウからresource-contextオブジェクトを作成します。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIからこのオブジェクトは作成できません。

コマンド行から新規の resource-context オブジェクトを作成するには、-c resource-context と以下の項目を使用して pdcreate コマンドを入力します。

  1. context-address
  2. サーバー名
  3. resource-context オブジェクト名

たとえば、context-addressまたはAFPフォントリソースを含むディレクトリーとしてx:\resource\fonts\group1を識別するサーバーServer1にあるResfont1という名前のresource-contextオブジェクトを作成するには、次のコマンドを入力します。

pdcreate -c resource-context -x 
    "context-address=x:\resource\fonts\group1" Server1:Resfont1
    注意:
  1. サーバーでそのresource-contextオブジェクトと特定できる固有の名前を指定します。

    サーバー内のすべてのresource-contextオブジェクトが、プリンタープロパティーウィンドウのPSFリソースタブにあるフィールドの選択リストに表示されます。2つのサーバーには、同じ名前でresource-contextオブジェクトを入れることができますが、異なる属性値になる場合があります。

  2. InfoPrintは、実宛先属性ノートブック(プリンタープロパティーウィンドウ)のフィールドに関連付けられたリストの値、またはデフォルトの文書属性ノートブックのフィールドに入力できる有効な値としてresource-contextオブジェクト名を使用します。ジョブの実行依頼者は、ジョブの文書の属性の値としても、オブジェクト名を使用できます。
resource-contextオブジェクトの作成に使用される属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceリソースコンテキストの属性を参照してください。

1.3.3.22.5 resource-contextオブジェクトのディレクトリーパスを変更する

resource-contextオブジェクトへのパスを変更する場合は、pdsetコマンドを使用してください。

たとえば、サーバーServer1に含まれるResfont1という名前のresource-contextオブジェクトへのパスをAFPフォントリソースがあるディレクトリーx:¥resource¥fonts¥group2に変更するには、以下のコマンドを入力します。

pdset -c resource-context -x "context-address=x:\resource\fonts\group2"
         Server1:Resfont1

1.3.3.23 InfoPrint Managerシステム移行ユーティリティー (ISMU) を使用する

InfoPrintシステム移行ユーティリティー (ISMU) は、InfoPrint Manager環境のバックアップ、復元、または移行に使用します。このユーティリティーは既存のサーバーアーカイブ機能に基づき、特定のレベルのInfoPrint Managerから現在の構成をバックアップして任意のInfoPrint Manager環境に復元します。

このユーティリティーを使用し、任意のレベルのInfoPrint Manager環境をバックアップできます。

復元用にこのユーティリティーを使用するときは、同じレベルのInfoPrint Managerとバックアップアーカイブを使用することを推奨します。異なるレベルで復元または移行プロセスを続行した場合は、同じレベルではないこと、予期しない結果になることを示す2つの警告メッセージが表示されます。この場合も、多少異なるレベル(x.2.0.255とx.2.0.256など)でバックアップまたは復元プロセスを実行することは可能です。

異なるレベルのInfoPrint Manager間で移行を実行する必要がある場合は、次の手順に従ってください。

  • 使用するオペレーティングシステムの「RICOH InfoPrint Manager:操作ガイド」にあるように、バックアップまたは復元に必要な操作を行います。
  • 必要に応じて、InfoPrint Managerを必要なレベルにアップグレードします。

    注意:
  • ISMUユーティリティーは、AIXまたはLinuxからWindowsへの移行またはその逆などのOS間の移行を実行する目的はありません。ただし、異なるプラットフォーム間で一般に対応するオブジェクトの移行は実行されますが、プラットフォーム特有のオブジェクトの移行(AIX DSSからLinuxまたはWindowsへの移行など)は正常に実行されません。
  • ISMUユーティリティーはInfoPrint Manager マネージメントコンソールから直接実行できます。
  • このコマンドを実行できるのは、rootユーザー権限またはInfoPrint Managerユーザーだけです。

1.3.3.23.1 前提条件

ISMUを使用する前に、以下の推奨事項を理解していることを確認してください。

  • このユーティリティーを実行するには、InfoPrint Managerが実行中のシステムの管理権限が必要です。
  • InfoPrint Managerをインストールし、常時実行しておきます。
  • ISMUを実行するには、コンピューターに以下のプログラムをインストールしておきます。
    • zipunzip
  • ISMUは、reg.exeというツールを使用してWindowsレジストリーを制御します。
  • ISMUにも、コンピューターにOracle Java Runtime Environment 7.0以降をインストールしてください。

    注意:
  • ISMUはローカル専用で実行できます。このユーティリティーはネットワーク機能がありません。

  • ISMUコマンドを実行するときは、管理者として実行してください。ユーザーアカウント制御(UAC)が有効なWindowsシステムで実行するときは、ISMUコマンドを右クリックして“管理者として実行”を選択するか、コマンドプロンプト(管理)コンソールを開いてISMUコマンドを実行します。

1.3.3.23.2 InfoPrint Manager 設定を移行する

InfoPrint Managerの設定とオブジェクトを移行する前に、以下のセクションを参照し、自動的にバックアップされるファイルと自動的にバックアップされないファイルに関する情報を確認してください。自動的にバックアップされないファイルと設定については、手動のバックアップ手順を使用する必要があります。

1.3.3.23.2.1 自動プロセス

このセクションには、ISMUが自動的にバックアップおよび復元するファイルがリストされています。
  • カスタム 64xx GRID マッピングテーブル
  • カスタム ICU テーブル
  • カスタムハーフトーンまたは変更されたハーフトーン
  • フェデレーション認証の設定
  • FSTセキュリティー設定
  • IPM GUIで作成されたMVS Download レシーバー
  • PSFダイレクト構成
  • PSFプリンタープロファイル
  • サーバーアドミニストレーション/オペレーター GUI 構成/カスタマイズ
  • 変換構成ファイル
  • Webサーバー構成

1.3.3.23.2.1.1 移行時の自動タスク

このセクションでは、移行プロセス中に自動的にバックアップされるInfoPrint Managerのすべてのセクションについて説明します。
カスタム通知/PSF出口

次の2つのサーバー出口を含め、プログラムによって検出されたすべてのカスタム出口またはPSF出口は、自動的にバックアップまたは復元されます。

lower-memory-usage-exit 
upper-memory-usage-exit

FSTセキュリティー設定

<install_path>¥var¥pddir¥aclディレクトリー内のすべてのファイルはISMUによって自動的にバックアップまたは復元されます。

PSFダイレクト構成

すべての<install_path>\var\psf\psfdirect\*.profileファイルはISMUによってソースサーバーからターゲットサーバーにコピーされます。

カスタムハーフトーンまたは変更されたハーフトーン

<install_path>¥psf¥config¥customディレクトリーのすべてのファイルはISMUによってバックアップまたは復元されます。

変換構成ファイル

デフォルトでは、InfoPrint Managerには、gif2afp、img2afp、jpeg2afp、pcl2afp、ps2afp、tiff2afp、xml2afpの変換が付属しています。また、2つの変換(afp2pdfとsap2afp)が個別にインストールされます。すべての変換の構成ファイルは<install_path>¥InfoPrint Manager¥<transform_name_directory>にあり、ファイルを変更した場合は、変更したファイルはISMUによって新しいサーバーにコピーされます。

サーバーアドミニストレーション/オペレーター GUI 構成/カスタマイズ

すべてのipgui_*.cfgファイルはISMUによって<install_path>¥ipguiディレクトリーから新しいサーバーにコピーされます。

カスタム 64xx GRID マッピングテーブル

カスタマイズされたすべての*.grdファイルはISMUによって<install_path>¥var¥psf¥<printer_name>からコピーされます。

カスタム ICU テーブル

カスタマイズされたすべての.cnvファイルはISMUによって<install_path>¥unicode¥data¥mappingsからコピーされます。

デフォルトでは、次の6つのcnvファイルがあります。

  • icudt24b_ibm-1388-sap2afp.cnv
  • icudt24b_ibm-933-sap2afp.cnv
  • icudt24b_ibm-937-sap2afp.cnv
  • icudt24b_ibm-939-sap2afp.cnv
  • icudt24b_ibm-1399-sap2afp.cnv
  • icudt24b_IBM-943C.cnv
ファイルが存在する場合は、ISMUは、次からすべてのファイルをコピーし、復元します: <install_path>¥usr¥lpp¥psf¥afp2pdf¥cnv

1.3.3.23.2.2 手動プロセス

このリストには、ISMUによってバックアップおよび復元が自動的には行われない部分が含まれています。

  • 関連するインストール済み製品/InfoPrint Manager機能
  • チャネル構成
  • [通信ポート]MMCレジストリー
  • カスタム補助シート
  • ACIFおよびDownload for OS/390(MVS)のカスタム出口
  • カスタムフォントパス
  • カスタムLPDパラメーターマッピングテーブル
  • カスタム通知/PSF出口
  • DPF および Download for OS/390 (MVS) 設定
  • ゲートウェイプリンター定義
  • IPPGW 構成
  • LDAPセキュリティー設定
  • MMCの[編集]→[サービス構成]チェックボックス
  • 複数サーバー環境および信任状 (ユーザー/パスワード)
  • ポートモニター
  • レジストリー
  • psfin に関するレジストリーデータ
  • ipdataおよび相互運用のためのSAMBA ソフトウェアおよび構成
  • サードパーティー製アプリケーション
  • Web サーバーデータベース

1.3.3.23.2.2.1 移行中の特定のタスク

移行プロセス中は、すべてのオブジェクトが正しくバックアップされており、初期構成が正しく復元されていることを確認することが重要です。そのため、以下のセクションで、正確な移行プロセスのために追加ステップを実行する必要がある重要な領域をすべて示します。
IPDATA/相互運用のSambaソフトウェア/構成

移行が必要なソースpdserverが別のサーバーと相互運用している場合は、新しいサーバーで相互運用処理環境をセットアップしてください。

この手順については、 相互運用のために InfoPrint システムを構成するの説明を参照してください。

ジョブチケットが使用されている場合は、IPDATAフォルダーを構成してください。このタスクの説明は、“InfoPrint Managerスタートガイド:Submit Expressクライアントセクション”を参照してください。

関連するインストール済み製品およびInfoPrint Manager機能
PPFA
この機能がインストールされている場合、新しいサーバーでInfoPrint PPFA機能DVDからこの機能をインストールする必要があります。PPFA ソースファイルをカスタマイズした場合は、後で処理するために、これらのファイルを新しいサーバーにコピーする必要があります。
AFP Resource Installer
これは独立したWindowsアプリケーションです。InfoPrint Managerオブジェクトにより使用されるリソースが、新しいシステムで使用できることを確認する必要があります。
カスタム補助シート

InfoPrint Managerに付属のデフォルトシート(64xx、アカウンティングログ、ブランク、簡略、詳細、ジョブチケット、なし)以外のシートが出力に示された場合は、カスタマイズされたシートはISMUによって新しいサーバーに自動的にコピーされます。カスタマイズされたユーザー出口も<install_path>\usr\lpp\psf\exits\psfからコピーされます。

IPPGW 構成

次のステップにしたがって、サービスが開始されていることを確認します。

  1. コントロールパネル 管理ツール サービスを選択します。
  2. InfoPrint Manager IPP ゲートウェイサービスが開始されている場合、新しいサーバーでもこのサービスを開始します。

この設定を行うには、次のステップを実行します。

  1. マネージメントコンソールから、編集 サービス構成を選択します。
  2. [IPP ゲートウェイを自動的に開始する]ボックスを選択します。
  3. ゲートウェイが稼働していることを確認するには、インターネットブラウザーを開き、以下のWebアドレスを入力し、IPPゲートウェイデーモンが実行中のシステムのDNSホスト名でserverhostnameを置き換えます。http://serverhostname:631/printers
    注意:
  • IPPGWは、デフォルトポートの631だけ実行できます。
  • このコマンドを実行できるのは、rootユーザー権限またはInfoPrint Managerユーザーだけです。

ACIFおよびDownload for OS/390(MVS)のカスタム出口

ACIF出口がある場合は、ターゲットサーバー上の正しい場所に¥bin¥mvsdsubm.exeにあるすべてのDownload for OS/390(MVS)出口と¥exits¥mvsd(ソースファイル/オブジェクト)をコピーまたは復元してください。また、¥bin¥apk*.dll、asciinp*.dlldbblank.dll)にあるすべてのACIF出口と¥exits¥acif¥ディレクトリーにあるソースファイルをコピーしてください。

Windows ポートモニター

Windowsポートモニターの有無を確認するには、次のコマンドを入力します。

# pdls -c destination -r attachment-type -U <server_name>

attachment-type=other-driverの宛先がある場合は、ポートモニターについて次の移行手順を実行してください。

  1. 次のpdlsコマンドを入力します。
    # pdls -c destination -r device-name -U <server_name>:<ADname>
  2. 出力には、このDSSがデータを送信するポートの名前が表示されます。
  3. WindowsのプリンターとFAXから、いずれかのプリンターを右クリックし、プロパティーを選択し、ポートタブを選択します。
  4. ポートのリストから、上記のpdlsコマンドで返されたポートを見つけてください。このポートを選択し、ポートの構成ボタンを押します。これで、使用されるポートモニターのすべての詳細(ポートモニタータイプ、IPアドレスなど)が示されます。
  5. ターゲットマシンに同じポートモニターをインストールし、ステップ4で示されたものと同じプロパティーを使用してポートを作成します。

psfin に関するレジストリーデータ

最初に、psfinデータにデフォルト値が含まれているかどうかを確認する必要があります。実行するには、以下の操作を行います。

  1. マネージメントコンソールを開きます。
  2. オプション 入力マネージャーのカスタマイズを選択します。
  3. 次の値がデフォルト値であるかどうかを確認します。
    • セグメントリストのディレクトリー:%APPDATA%¥RICOH¥InfoPrint Manager¥var¥psf¥seglist
    • セグメントのディレクトリーと使用率しきい値:%APPDATA%¥RICOH¥InfoPrint Manager¥var¥psf¥segments
    • ワークスペース管理:自動
    • デフォルトセグメントサイズ: 5000
    • 保持セグメント用ワークスペースの割合(%): 5
    • トレースを使用可能にする: チェックマークを付けない
  4. 値がデフォルト値と同じである場合は、実行する必要がある操作はありません。そうでない場合は、ソースサーバーのデフォルトと一致するように、新しいサーバーのデフォルトを変更する必要があります。
カスタムフォントパス

製品に付属のフォント以外のフォントを使用している場合は、それらを移行する必要があります。

フォントを移行するには、次のステップを実行します。

  1. マネージメントコンソールを開きます。
  2. 編集 サービス構成を選択します。
  3. [デフォルトフォント検索パス]フィールドを見つけます。

    このフィールドの値がデフォルト値(¥fontlib)と異なる場合は、新しいサーバーに同じパスを設定し、そのパスが存在し、元のサーバーと同じフォントがあることを確認してください。

  4. カスタムパスを指すようにいずれかの実宛先のresource-contextまたはresource-context-font属性を設定している場合は、カスタムパスを移行する必要があります。
  5. デフォルト文書オブジェクトに上記の属性を設定している場合は、新しいサーバーでもパスおよびフォントを設定してください。
  6. 属性の値を確認するには、次のpdlsコマンドを使用します。
    #pdls -c destination -r resource-context <server_name>
    #pdls -c initial-value-document -r resource-context <server_name>
    #pdls -c destination -r resource-context-font <server_name>
    #pdls -c initial-value-document -r resource-context-font <server_name>
  7. 上記の属性で指定されたフォントフォルダーを新しいサーバーにコピーします。また、マネージメントコンソールで[デフォルトフォント検索パス]フィールドも、元のサーバーの値と一致するように設定します。

複数サーバー環境および信任状 (ユーザー/パスワード)

マネージメントコンソールレジストリーを表示するには、マネージメントコンソールを開き、編集 サービス構成を選択します。ここに、8つのパスがリストされます。デフォルト値は、次のとおりです。

  • インストールパス:
    C:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager
  • 基本ネームスペースパス:
    C:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager\var\pddir
  • リモートネームスペースフォルダー: なし
  • Workspace path:
    C:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager\var\pd 
  • AFPサポートワークスペースパス:
    C:\ProgramData\RICOH\InfoPrint Manager\var\psf
  • デフォルトフォント検索パス:
    C:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager\fontlib
  • デフォルトリソース検索パス:
    C:\Program Files\RICOH\InfoPrint Manager\reslib
  • 共用クライアントパス: なし

パスを変更した場合は、ターゲットサーバーでも同じように変更してください。

  1. 新規インストールで、pdserverを停止し、[サービス設定]ダイアログを開きます。
  2. 元のサーバーのパスと一致するように、カスタマイズされたパスを変更します。
  3. 元のサーバーのフォントおよびリソースフォルダーの内容を新しいサーバーにコピーします。
  4. pdserverを開始します。
マネージメントコンソールの編集 サービス構成チェックボックス

  1. マネージメントコンソールを開きます。
  2. 編集 サービス構成を選択します。
  3. 以下のチェックボックスが、次のようにデフォルト設定されているかどうかを確認します。
    • [システムの起動時にサーバーを自動的に起動する] = チェックマークを付ける
    • [システムの起動時にIPPゲートウェイを自動的に開始する] = チェックマークを付けない
    • [オブジェクト削除の確認] = チェックマークを付ける
    • [このシステムで通知サーバーを稼働] = チェックマークを付ける
    • [InfoPrint Manager LPDサービスの実行] = チェックマークを付ける
  4. これらのいずれかが同じでない場合は、新しいサーバーの[サービス構成]ダイアログを開き、元のサーバーと同じチェックボックスにチェックマークを付けます。

[通信ポート]マネージメントコンソールレジストリー

  1. マネージメントコンソールを開きます。
  2. 編集 サービス構成を選択します。
  3. 次のフィールドに、次のデフォルト値が設定されていることを確認します。
    • サーバーインターフェースポート番号: 6880から6889
    • クライアントインターフェースポート番号:6874から6877
  4. これらのいずれかが同じでない場合は、新しいサーバーの[サービス構成]ダイアログを開き、元のサーバーと同じ変更を行います。

Windowsゲートウェイプリンター定義

Windows ゲートウェイプリンターがソースシステムにインストールされているかどうかを確認します。

  1. マネージメントコンソールを開き、オブジェクト Windowsゲートウェイプリンターを選択します。
  2. 定義されているプリンターがある場合は、それらを移行してください。
    • マネージメントコンソールで、ゲートウェイプリンターの標準設定(共用名、ターゲット宛先、Windowsドライバー名、ポーリング間隔など)と詳細設定を確認し、書き留めます。
    • ターゲットシステムで、各ゲートウェイプリンターで使用されるプリンタードライバーをインストールし、マネージメントコンソールに移動し、最初の手順と同じ設定を使用してゲートウェイプリンターを作成します。

DPF および Download for OS/390 (MVS) 設定

\var\pd\dpf\receiversディレクトリーにフォルダーがある場合は、それらのフォルダーを新しいサーバーにコピーする必要があります。各フォルダーは、1つのDPFホストレシーバーを表します。

その後、レシーバー構成がカスタマイズされているかどうかを確認します。

  1. マネージメントコンソールを開きます。
  2. オプション 環境設定を選択します。
  3. 次のデフォルト値を確認します。
    • [Download for OS/390 (MVS)レシーバービュー間隔]フィールドのデフォルトは0。
    • [DPFホストレシーバービュー間隔]フィールドは30。
    • [DPFリソースビュー間隔]は0。
    • [ジョブ/リソースディレクトリーのディスク使用率]にチェックマークが付いていない。
    • 3つの[DPFリソース列の表示(オプション)]チェックボックスすべてにチェックマークが付いている。
  4. 既存の値が上記のデフォルトと異なる場合は、ターゲットサーバーでも同じ変更を行います。
  5. マネージメントコンソール MVS Download レシーバーに表示されるレシーバーごとに、次のステップに従います。
    • 各レシーバーをダブルクリックし、そのレシーバーの設定を書き留めます。
    • 新しいサーバーで、マネージメントコンソール MVS Download レシーバーに表示される各レシーバーを右クリックし、新規を選択して、そのレシーバーを再作成します。
    • 先ほど書き留めたものと同じ設定を使用します。
    • さらに、各レシーバーについて、[宛先制御ファイル]フィールドのファイルを確認します。デフォルトファイルは\var\pd\mvsd\mvsdmap.txtである必要があります。これがデフォルトではないか、このファイルがカスタマイズされている場合は、このファイルを新しいサーバーの同じ場所にコピーします。
    • 各レシーバーについて、高度なプロパティーウインドウで、出口プログラム名フィールドがファイルを指しているかどうかを確認します。指している場合は、新しいサーバーの同じ場所にこのファイルをコピーします。

1.3.3.23.2.3 移行の例

ISMUを使用してpdserver(およびそのオブジェクト)を既存のInfoPrint Managerサーバーから新しいInfoPrint Managerサーバーに移行する例:

  1. エクスポートコマンド(既存のサーバーで実行):
    ismu -pdname=pdserver -pdarchive -pdtemp=/tmp/server_archive -pdsave_cfg_files
  2. 必要に応じて、新しいInfoPrint Managerサーバー上でpdserver名を新しいマシン名に変更します(新しいマシンで実行)。
    ismu –pdname=pdserver -pdmodify_to=hostname_of_new_machine –pdtemp=/tmp/server_archive
  3. インポートコマンド(新しいサーバーで実行):
    ismu –pdrestore -pdtemp=/home/server_archive -pdrestore_cfg_files
注意: この一連のコマンドは、新しいInfoPrint Managerサーバーに移行するpdserverごとに実行する必要があります。

1.3.3.24 相互運用のために InfoPrint システムを構成する

1.3.3.24.1 相互運用処理環境を理解する

InfoPrint Managerサーバーをインストールするときは、インストールプロセスで、そのサーバー用のネームスペースが作成されます。ネームスペースはディレクトリー構造で、ここで、InfoPrint Managerは、サーバー自体、キューと宛先、InfoPrint Managerセキュリティーで使用されるアクセス制御リスト(ACL)を含む、すべてのInfoPrintオブジェクトのロケーション情報を保管します。Windowsシステムの場合は、ネームスペースは、デフォルトでは、<install path>¥var¥pddirにあります(<install path>は、ユーザーがInfoPrint Managerをインストールしたディレクトリーです)。

ネットワークの別のシステムに2番目のInfoPrint Managerサーバーをインストールした場合は、専用ネームスペースが作成され、2つのサーバーが互いに独立して稼働します。しかし、2 つのサーバーが協働して作動することが必要な場合もあります。複数のInfoPrint Managerサーバーを協働して動かすには、2台以上のInfoPrint Managerサーバーが同じネームスペースを共用する相互運用処理環境をセットアップします。ネームスペースはいずれかのサーバー上にあり、そのサーバーのディレクトリーを使用できるように、他のサーバーには許可が付与されます。

InfoPrint Manager for Windowsでは、2つまたは3つのサーバーだけ(4つ以上ではなく)が相互運用処理をするようにセットアップしてください。これらのサーバーはすべてWindowsで対応するバージョンにインストールできます。また、InfoPrint Manager for AIXがある場合は、3個の相互運用処理サーバーのいずれかになります。

相互協調処理が行えるように、InfoPrint Managerサーバーを構成するときは、必ず以下の規則に従ってください。

  • 各InfoPrint Managerサーバーが、同じIPアドレスを使用するその他のInfoPrint Managerサーバーからアクセスできること。

    たとえば、Server1がホスト名server.localのInfoPrint Managerサーバーである場合、他のすべてのInfoPrint Managerサーバーはserver.localを使用して、Server1にアクセスしてください。

1.3.3.24.1.1 相互運用処理環境をセットアップする理由

複数のInfoPrintサーバーが不要な印刷システムもあります。実際、多くの環境では、1つのInfoPrintサーバーで十分です。ただし、大量に印刷したり、遠方地(さまざまな場所に支店がある本社など)で実行する印刷環境では、相互運用処理InfoPrintサーバーには重要な利点があります。

  • 相互協調処理サーバーは、単一サーバーよりも拡張が容易です。
    • 印刷量が増え、需要に対応するために追加の処理能力またはメモリーが必要な場合は、2番目のサーバーを追加できます。ただし、複数のサーバーを相互運用しても、管理用の印刷システムは1つです。
    • ビジネスが拡張し、もう1つオフィスを増やしても、別のサーバーをネームスペースに追加できます。ネットワークに追加する新しいプリンターを定義しますが、既存のプリンターの再定義や新しいロケーションで使用できるようにリソースの再移動は不要です。
  • 相互運用処理サーバーを使用することで、システム間のプリントサーバー機能を分配できます。

    リモートロケーションでは独自のローカルサーバーを使用できますが、これらのサーバーをセントラルロケーションから管理できます。

1.3.3.24.1.2 マルチサーバー構成の例

複数のInfoPrint Managerサーバーをセットアップし、連携するには、さまざまな方法があります。以下に、いくつかの構成例と利点について説明します。

  • 同じ施設に2つのInfoPrint Managerサーバーをインストールします。

    一方のサーバーにInfoPrintの印刷キューと論理宛先のすべてを入れ、他方に実宛先を全部入れます。このセットアップでは、1 つのシステムでスプーリングとスケジューリングを行い、もう 1 つのシステムで変換と印刷を行うことにより、2 つのシステムの間で処理のバランスをとります。

  • 本社でInfoPrint Managerサーバーを1つインストールし、各支店で1つずつインストールします。

    ネームスペースは本社のInfoPrint Managerサーバー上にあり、他の2つのサーバーはこのネームスペースを共用するようにセットアップされています。3 つのサーバーは、それぞれに、論理宛先、キュー、および実宛先が定義されており、したがって、ユーザーは印刷ジョブをローカルサーバーに実行依頼します。サーバーの処理時間の約90%は、ローカル印刷ジョブを処理しているので、各ロケーションで独自のサーバーを持つことは意味があります。ただし、各週に数回、本社で支店で必要なレポートを作成します。レポートを何百ページも印刷して各支店に送信する代わりに、支店のプリンターに印刷ジョブを送信します。必要に応じ、支店でも同様の作業ができます。

    さらに、共通のネームスペースがあるため、システム管理者は、セントラルロケーションから、すべてのサーバーをモニターできます。ブランチのどこかで問題が発生しても、メインオフィスから調べることができます。

1.3.3.24.1.3 相互運用処理環境での検討課題

相互運用処理環境をセットアップする前に、以下の問題を検討してください。

ネームスペースを入れるシステム
ネームスペースには大量のデータがなく(従って、ディスクスペースを多く持つシステムに置く必要はない)、ネットワーク間で大量のデータが移動しません。ただし、その他のサーバーがネームスペースサーバーに依存するため、使用可能で信頼性が高い必要があります。従って、ネームスペースは、最も使用可能度が高く(常に実行中)、最も信頼性が高い(リブートの必要が低い)システムに置きます。
サーバー間でネームスペースを共有する方法
1次サーバーのネームスペースを共有するには、2つの方法があります。これは、2次サーバーのオペレーティングシステムによって異なります。2次サーバーがAIXまたはLinuxオペレーティングシステムにあるときはNetwork File Sharing(NFS)、2次システムがWindowsオペレーティングシステムにある場合はSambaを使用してネームスペースを共有できます。NFSを使用したときは、1次システムによってエクスポートされたネームスペースファイルシステムは、2次サーバーでホスト名を使用してマウントされます。Samba は、1 次 AIX または Linux サーバーから Windows 2 次サーバーにネームスペースをエクスポートするために使用されます。また、Submit Expressジョブプリフライトに必要な追加の/ipdata共有にも使用されます。
1次サーバーと2次サーバープラットフォーム ネームスペース共有方法 ネームスペース共有ユーザー /ipdata共有方法 /ipdata共有ユーザー
AIX(1次)- AIX(2次) NFS ipm1(UIDを一致させてください) NFS ipm1(UIDを一致させてください)
AIX(1次)- Linux(2次) NFS ipm1(UIDを一致させてください) NFS ipm1 (UID が一致する必要があります)
Linux(1次)- AIX(2次) NFS ipm1(UIDを一致させてください) NFS ipm1(UIDを一致させてください)
Linux(1次)- Linux(2次) NFS ipm1(UIDを一致させてください) NFS ipm1(UIDを一致させてください)
AIX(1次)- Windows(2次) Samba ipm1 Samba ipm1
Linux(1次)- Windows(2次) Samba ipm1 Samba ipm1
Windows(1次)- Windows(2次) Windows 共有 Windowsドメインユーザー Windows共有 ipm1
重要: 複数のInfoPrint Manager Windowsサーバーの相互運用処理は、Windowsドメイン管理環境で実行する場合だけ対応しています。
InfoPrint Managerセキュリティー
印刷システムを保護するためにInfoPrint Managerセキュリティーが使用するすべての情報(グループおよびアクセス制御リスト(ACL))は、ネームスペースに保存されます。ネームスペースを共有するときは、ネームスペースサーバーで設定したグループとACLがすべてのサーバーに適用され、共通ネームスペースに追加される前に別のサーバーで設定したグループとACLは削除されます。従って、相互運用環境を設定してから、システムのセキュリティーを設定してください。
注意: ネームスペースを共有しているサーバーにプル印刷機能がインストールされている場合は、この機能で使用するグループとACLを再作成してください。
プリンタードライバー
オペレーティングシステムのバージョンが混在している環境で相互運用処理環境をセットアップする場合は、選択するプリンタードライバーがすべてのWindowsバージョンで正しく動作することを確認してください。

1.3.3.24.2 1 次 AIX サーバーと 2 次 Windows サーバーを構成する

InfoPrint AIXサーバーとInfoPrint Windowsコンピューターの両方で、以下の一連の手順を実行することで、InfoPrint AIXサーバーとInfoPrint Windowsサーバーの相互運用に対応するよう、InfoPrint Managerを構成できます。
注意: 相互運用のために複数のInfoPrint AIXサーバーを構成する場合は、RICOH InfoPrint Manager for AIX:スタートガイドの「2次InfoPrint サーバーをインストールする」を参照してください。

相互運用をサポートする InfoPrint Manager AIX および Windows サーバーを構成する際に、必ず以下の規則を守ってください。

  1. 各InfoPrint Managerサーバーが、同じIPアドレスを使用するその他のInfoPrint Managerサーバーからアクセスできること。

    たとえば、Server1がホスト名server.localのInfoPrint Managerサーバーである場合、他のすべてのInfoPrint Managerサーバーはserver.localを使用して、Server1にアクセスしてください。

  2. 各InfoPrint ManagerサーバーのIPアドレスは、サーバーに定義されている1番目(一次)の ネットワークカードのアドレスを使用してください。
  3. すべてのプリンターオブジェクト (論理宛先、実宛先、またはキューのいずれでも同じ) は、InfoPrint サーバーの相互運用によって使用される場合は固有の名前を持っている必要があります。

    プリンターオブジェクトが固有の名前を持っていない場合、非ネームスペースサーバーから InfoPrint Manager インターフェースを介してそれらを表示すると、問題が発生することがあります。

ただし、lpr コマンドを使用してジョブを AIX サーバー上の実宛先に実行依頼すれば、AIX の LPD サービスは使用できます。lpr コマンドは、以前と同様、Windows プリンター宛先 (InfoPrint Manager プリンターではなく) でも使用できます。

1.3.3.24.2.1 相互運用のInfoPrint AIXサーバーをセットアップする

InfoPrint AIXサーバー上で以下の手順を実行し、InfoPrint Windowsサーバーと相互運用する準備をします。この手順では、AIXサーバー上にInfoPrint Manager for AIXをインストールし、サーバーにrootでログオンしていることを想定しています。

1.3.3.24.2.1.1 FST セキュリティーグループにユーザーを追加して FST セキュリティーグループの許可を変更する

  1. [InfoPrint Printing System]→[Security]→[Groups]→[Show Group]と選択して、ご使用の AIX サーバー上で FST セキュリティーグループをセットアップします。単一選択リストポップアップダイアログから、acl_adminadminoperの3つのグループを確認します。
  2. これらのグループと他のカスタムグループが存在することを確認した後に、adminグループ内のユーザーがすべてのInfoPrint pd*コマンドを発行できることを確認します。SMIT から、[InfoPrint Printing System]→[Security]→[Access Control]→[Access Control for Operations]→[Show Access Control List]と選択します。
  3. [InfoPrint Printing System]→[Security]→[Groups]→[Add Users to a Group]を選択します。次に、[Group Name]フィールドに acl_admin を指定します。[User or Users to Add]フィールドの場合と同様、InfoPrint Manager for Windows サーバーマシンに通常ログインする Windows 管理ユーザーの名前を入力します。この手順の残りの部分では、この Windows 管理ユーザーを Administrator* と呼びます。
    注意: 完全修飾ホスト名に対するアカウントには、Administrator* ユーザーの後にアスタリスク (*) を付ける必要があります。(たとえば、Administrator@ipwinservermachine.infoprint.com。)

    [Add Users to a Group]パネルから、[Group Name]フィールドに admin を指定します。[User or Users to Add]フィールドの場合と同様、InfoPrint Manager for Windows サーバーマシンに通常ログインする Windows 管理ユーザーの名前を入力します。oper グループについてはこのステップを実行する必要がないことに注意してください。

  4. 完了したら、[OK]をクリックして変更が有効になることを確認します。

1.3.3.24.2.2 相互運用のWindowsサーバーを構成する

印刷環境によっては、印刷管理を扱うのに複数のInfoPrint Managerサーバーが必要な場合があります。のセクションでは、印刷環境にInfoPrint Manager for Windowsサーバーを追加する場合に、InfoPrint Manager for AIXサーバーと連携させるために必要な作業について説明します。

注:

  1. AIX サーバーおよび Windows サーバーが含まれている相互協調処理環境では、ネームスペースは AIX サーバー上にあります。
  2. 指定されたWindowsコンピューターまたはサーバーには1つのInfoPrint Managerサーバーだけインストールできます。
  3. ユーザーが実宛先にジョブを直接実行依頼する場合は、実宛先と関連したキューと論理宛先は同じサーバーに置いてください。
  4. マルチサーバーシステムが稼働状態になると、Windowsサーバーの1つがシャットダウンするか再始動された場合は、InfoPrint Managerサーバーは、システムが再始動したときに自動的には再始動しません。そのサーバーのマネージメントコンソールをオープンして、手動で開始する必要があります。

1.3.3.24.2.3 ipm1 以外のユーザーを使用するときにすべての InfoPrint Manager Windows サーバーのドメインユーザーに適切なユーザー権限を付与する

選択したドメインユーザーIDを使用してWindows InfoPrint ManagerサーバーがWindowsサービスとして稼働可能にするには、Windows InfoPrint Managerサーバーシステムごとに適切なレベルの権限がこのユーザーIDにあることを確認してください。このユーザーIDは、管理者グループに含める必要があります。
  1. ドメイン管理者グループのメンバーであるユーザーとし、希望するシステムのいずれかにログオンします。
  2. Windows の[スタート]ボタンをクリックし、[設定]→[コントロール パネル]を選択します。
  3. コントロールパネルウィンドウで、管理ツールをダブルクリックします。
  4. 管理ツールウィンドウで、ローカルセキュリティーポリシーをダブルクリックします。
  5. [ローカル セキュリティー設定]ウインドウの右ペインで、[ローカル ポリシー]をダブルクリックします。
  6. 右ペインのユーザー権利の割り当てをダブルクリックします。
  7. ユーザー権限のリストで、オペレーティング システムの一部として機能するを選択して、ダブルクリックします。
  8. ローカル セキュリティーポリシーの設定ダイアログで、追加をクリックします。
  9. ユーザーまたはグループの選択ダイアログで、ドロップダウンリストボックスの矢印をクリックし、InfoPrint Manager サーバーが存在しているドメインを選択します。
    作成したドメインユーザーを見つけて選択し、[追加]をクリックします。
  10. [ユーザーまたはグループの選択]ダイアログでOKをクリックします。
  11. [ローカル セキュリティーポリシーの設定]ダイアログでOKをクリックします。
  12. 他の2つのユーザー権限である永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオンに手順7からの手順を繰り返します。

稼働している相互運用処理のために、次の手順をrootとして実行してください。

  1. WindowsサーバーでInfoPrint Managerを実行するユーザーと同じ名前を使用し、使用不可の AIX ユーザーを追加します。
  2. 上で作成したユーザーのSambaユーザーを追加します。

    例:

    smbpasswd -a <above_user>

  3. Samba構成ファイルsmb.confを編集します。使用可能な各共有(default_cellと/またはipdata)には、上記のSambaユーザーを有効なユーザーのリストに追加します。
    valid users = ipm1 windows_user_1 windows_user_2 windows_user_3 ...

1.3.3.24.2.4 Windowsで相互運用を可能にする Linuxネームスペースへのマッピングされたドライブを作成する

各InfoPrint Windowsサーバーから、InfoPrint Linuxサーバー上のネームスペースへのアクセス権を持つことを確認してください。この確認は、デフォルトユーザーipm1を使用すると、ネットワークドライブをWindowsサーバーからInfoPrint Linuxサーバー上の共用ネームスペースにマッピングすることで実行できます。
  1. Windowsのメインビューから、マイネットワークアイコンを右クリックし、ネットワークドライブの割り当てを選択します。ダイアログで、フォルダーフィールドを使用し、次を指定します。
    \\servername\default_cell

    ここで、 servernameはInfoPrint Linuxサーバーの名前です。

  2. ログイン時に再接続するにチェックを付けます。
  3. 別のユーザー名を使用して接続リンクをクリックします。
  4. ダイアログボックスが開き、ipm1と関連するユーザー名とパスワードの入力が求められます。Sambaサーバーからのipm1パスワードを指定します。
  5. ウィンドウが開いたときに、OKをクリックします。
  6. はいをクリックし、現在のログインを受け取ります。
    ドライブが正しくマッピングされた場合は、マッピングされたドライブの内容に新しいウィンドウが開き、ネットワークドライブの割り当てウィンドウが閉じられます。
  7. 完了をクリックし、ドライブをマッピングします。
注意: ipm1ユーザーとしてログインしている場合は、手順2から6は実行しないでください。ipm1ユーザーとしてログインしている場合は、InfoPrint Managerマネージメントコンソールを開始する前に、ネットワークドライブを手動でマッピングします。

InfoPrint Windowsサーバーでの相互運用を構成するセクションの手順4で指定されるように、このネットワークドライブのドライブ文字を設定します。

ipm1 Windowsユーザーのパスワードは、ipm1 SAMBAユーザーと同じパスワードにしてください。

1.3.3.24.2.5 InfoPrint Windows サーバーでの相互運用を構成する

すべてのInfoPrint Windowsサーバーで、以下の手順を完了してください。

すべての Windows サーバーで以下を行います。

  1. [スタート]メニューから、[プログラム]→[InfoPrint Manager]→[マネージメントコンソール]と選択します。
  2. [編集]→[サービス構成]をクリックします。
  3. [設定]グループボックスで、[このシステム上の通知サーバーを実行する]チェックボックスと[InfoPrint Manager LPD サービスを実行する]チェックボックスのチェックを両方とも外します。
    注意: ご使用の各 InfoPrint Manager サーバーと一緒に通知サーバーがインストールされています。ただし、ネームスペースが共用されるので、1つだけ実行してください。通知サーバーは、ネームスペースサーバー上で実行してください。InfoPrint Manager 通知サーバーは、1 台を除き、すべてを使用不可にしてください。
  4. 基本ネームスペースパスフィールドを消去し、ネームスペースへのリンクに使用するドライブ名を入力し、後にコロンを付けます(x:を入力しますなど)。手順4でネットワークドライブを割り当てたときに使用したドライブ名と同じ名前を使用してください。
  5. リモートネームスペースフォルダーフィールドに、ネームスペースサーバー上の共用ディレクトリーの汎用命名規則(UNC)名を¥¥namespaceserver¥sharenameというフォーマットで入力します。AIX サーバー上のネームスペースの共用名は default_cell です。この例では \\prince\var\pddir\default_cell です。
  6. [OK]をクリックします。
  7. 各マネージメントコンソールで[ファイル]→[サーバーの開始]を選択して、すべての InfoPrint Manager サーバーを再始動します。
  8. すべてのサーバーがネームスペースを共用していることを確認します。
    • InfoPrint Managerサーバーを保持するコンピューターのいずれかにログオンし、コマンドプロンプトを開きます。
    • InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを開始します。
    • サーバー→すべてのサーバーを表示をクリックします。
    ネームスペースを使用しているすべてのサーバーのリストが表示されるはずです。サーバーが何も表示されない場合、サーバーを停止して、そのサーバーについてステップ 2 で変更した設定を調べます。

1.3.3.24.3 1次 Linuxサーバーと2次Windowsサーバーを構成する

重要: InfoPrint Manager for Linux に InfoPrint Manager for Windows と相互協調処理させるには:
  • Linux システムに Samba for Linux がインストールされていなければなりません
    注意: Sambaについては、www.samba.orgを参照してください 。

Linux を Windows マシンと相互運用するための Samba サーバーおよびクライアントソフトウェアにより、Linux サーバーおよびワークステーションは、Windows オペレーティングシステムを実行しているパーソナルコンピュータークライアントとファイルやプリンターを共有できます。 Samba for Linuxは業界標準のMicrosoftネットワークプロトコルを使用するため、PCクライアントはMicrosoftネットワーククライアントソフトウェアを使用して Linuxファイルにアクセスできます。PCユーザーは、ローカルファイルシステムのように、PCからリモートの Linuxファイルシステムを直接使用できます。ネームスペースは、他の Windows 共用フォルダーと同様にネットワーク上に表示されます。 Samba for Linuxでは、SMBネットワークプロトコルを実装してetBIOS over TCP/host nameで実行することで、このサービスが提供されています。

InfoPrint Linux サーバーと InfoPrint Windows ワークステーションの両方で、以下の一連の手順を実行することによって、InfoPrint Linux サーバーと InfoPrint Windows サーバーの相互運用をサポートするよう、InfoPrint Manager を構成できます。

相互運用をサポートする InfoPrint Manager for Linux サーバーおよび InfoPrint Manager for Windows サーバーを構成する場合、必ず以下の規則を守ってください。

  1. 各InfoPrint Managerサーバーが、同じIPアドレスを使用するその他のInfoPrint Managerサーバーからアクセスできること。

    たとえば、Server1がホスト名server.localのInfoPrint Managerサーバーである場合、他のすべてのInfoPrint Managerサーバーはserver.localを使用して、Server1にアクセスしてください。

  2. InfoPrint Managerサーバーのホスト名アドレスは、そのサーバーに定義されている1番目の(または1次)ネットワークカードで識別されているホスト名を使用してください。
  3. すべてのプリンターオブジェクト (論理宛先、実宛先、またはキューのいずれでも同じ) は、InfoPrint サーバーの相互運用によって使用される場合は固有の名前を持っている必要があります。

    プリンターオブジェクトに固有の名前がない場合は、非ネームスペースサーバーからInfoPrint Manager インターフェース経由で表示されないことがあります。

  4. InfoPrint Manager通知は1次サーバーだけで実行し、2次サーバーでは停止してください。

ただし、コマンドを使用してジョブをAIXLinuxサーバー上の実宛先に実行依頼すると、 LinuxのLPDサービスは使用できます。lpr コマンドは、以前と同様、Windowsプリンター宛先(InfoPrint Managerプリンターではなく)でも使用できます。

1.3.3.24.3.1 相互運用のInfoPrint Linuxサーバーをセットアップする

InfoPrint Linuxサーバー上で以下の手順を実行し、InfoPrint Windowsサーバーと相互運用する準備をします。この手順では、 Linuxサーバー上にInfoPrint Manager for Linuxをインストールし、サーバーに でログオンしていることを想定しています。

1.3.3.24.3.1.1 FST セキュリティーグループにユーザーを追加して FST セキュリティーグループの許可を変更する

  1. と選択し、 Linux IPMMIサーバー上でFSTセキュリティーグループをセットアップします。Single Select Listポップアップダイアログから、acl_adminadminoperの3つのグループを確認します。
  2. これらのグループと他のカスタムグループが存在することを確認した後に、adminグループ内のユーザーがすべてのInfoPrint pd*コマンドを発行できることを確認します。 IPMMI から、[InfoPrint Manager]→[Security]→[Access Control]→[Access Control for Operations]→[Show Access Control List]と選択します。
  3. Single Select Listポップアップダイアログから、各コマンドを強調表示し、各コマンドのGROUP:admin: r**表示を確認します。
    特定のpdコマンドにadminグループ読み取り権限が示されていない場合は、を選択し、そのpdコマンドのChange Access Control ListパネルのUsers or GroupsフィールドにGROUP:adminを指定します。adminグループには、各pdコマンドの読み取り権限だけ必要です。

    クリーンな状態のコンピューターにInfoPrint Managerをインストールした場合は、adminグループがデフォルトですべてのpdコマンドの読み取り権限を持ちます。

  4. 完了した後に、手順2で表示された最初の IPMMIパネルに戻ります。
  5. InfoPrint Printing System セキュリティ グループ ユーザーの追加グループパスにします。次に、グループフィールドにacl_adminを選択します。追加するユーザーフィールドの場合と同様、InfoPrint Manager for Windowsサーバーコンピューターに通常ログインするWindows管理ユーザーの名前を、ローカルかドメインのいずれかに入力します。 FSTユーザーとして メンバーのタイプを選択します。
    この手順の残りの部分では、この Windows 管理ユーザーを Administrator* と呼びます。
    注意: 完全修飾ホスト名に対するアカウントには、Administrator* ユーザーの後にアスタリスク (*) を付ける必要があります。(たとえば、Administrator@ipwinservermachine.infoprint.com。)

    同じパネルから、名前フィールドにadminを指定します。[User or Users to Add]フィールドの場合と同様、InfoPrint Manager for Windows サーバーマシンに通常ログインする Windows 管理ユーザーの名前を入力します。operグループには、この手順は不要です。

  6. 完了した後に、OKをクリックして変更を有効にし、手順2で表示された最初の IPMMIパネルに戻ります。

1.3.3.24.3.2 相互運用のWindowsサーバーを構成する

印刷環境によっては、印刷管理を扱うのに複数の InfoPrint Manager サーバーが必要な場合があります。InfoPrint Manager for Windowsサーバーを印刷環境に追加する場合に、このセクションでは、サーバーをInfoPrint Manager for Linuxサーバーとともに機能させるために必要な作業について説明します。

    注意:
  1. LinuxサーバーとWindowsサーバーを含む相互運用処理環境では、ネームスペースは Linuxサーバー上にあります。
  2. 1 つの特定の Windows ワークステーションまたはサーバーにインストールできるのは、1 つの InfoPrint Manager サーバーだけです。
  3. ユーザーが実宛先にジョブを直接実行依頼する場合は、実宛先および関連したキューと論理宛先は同じサーバーになければなりません。
  4. いったんマルチサーバーシステムが稼働状態になると、ご使用のWindowsサーバーの1つがシャットダウンするか再始動された場合、InfoPrint Managerサーバーは、システムが再始動したときに自動的には再始動しません。そのサーバーのマネージメントコンソールをオープンして、手動で開始する必要があります。

1.3.3.24.3.3 ipm1 以外のユーザーを使用するときにすべての InfoPrint Manager Windows サーバーのドメインユーザーに適切なユーザー権限を付与する

選択したドメインユーザーIDを使用してWindows InfoPrint ManagerサーバーがWindowsサービスとして稼働可能にするには、Windows InfoPrint Managerサーバーシステムごとに適切なレベルの権限がこのユーザーIDにあることを確認してください。このユーザーIDは、管理者グループに含める必要があります。
  1. ドメイン管理者グループのメンバーであるユーザーとし、希望するシステムのいずれかにログオンします。
  2. Windows の[スタート]ボタンをクリックし、[設定]→[コントロール パネル]を選択します。
  3. コントロールパネルウィンドウで、管理ツールアイコンをダブルクリックします。
  4. 管理ツールウィンドウで、ローカルセキュリティーポリシーアイコンをダブルクリックします。
  5. [ローカル セキュリティー設定]ウインドウの右ペインで、[ローカル ポリシー]をダブルクリックします。
  6. 右ペインのユーザー権利の割り当てをダブルクリックします。
  7. ユーザー権限のリストで、オペレーティング システムの一部として機能するを選択して、ダブルクリックします。
  8. ローカル セキュリティーポリシーの設定ダイアログで、追加をクリックします。
  9. ユーザーまたはグループの選択ダイアログで、ドロップダウンリストボックスの矢印をクリックし、InfoPrint Manager サーバーが存在しているドメインを選択します。
    作成したドメインユーザーを見つけて選択し、追加をクリックします。
  10. [ユーザーまたはグループの選択]ダイアログでOKをクリックします。
  11. [ローカル セキュリティーポリシーの設定]ダイアログでOKをクリックします。
  12. 他の2つのユーザー権限である永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオンに手順7からの手順を繰り返します。

稼働している相互運用処理のために、次の手順をrootとして実行してください。

  1. WindowsサーバーでInfoPrint Managerを実行するユーザーと同じ名前を使用し、使用不可の AIX ユーザーを追加します。
  2. 上で作成したユーザーのSambaユーザーを追加します。

    例:

    smbpasswd -a <above_user>

  3. 次のコマンドを実行し、default_cell Samba共有を作成します。

    /usr/lpp/pd/install/fstconn.sh -n /var/pddir/default_cell

  4. Samba構成ファイルsmb.confを編集します。使用可能な各共有(default_cellと/またはipdata)には、上記のSambaユーザーを有効なユーザーのリストに追加します。

    valid users = ipm1 windows_user_1 windows_user_2 windows_user_3 ...

1.3.3.24.3.4 Windowsで相互運用を可能にする Linuxネームスペースへのマッピングされたドライブを作成する

各InfoPrint Windowsサーバーから、InfoPrint Linuxサーバー上のネームスペースへのアクセス権を持つことを確認してください。この確認は、デフォルトユーザーipm1を使用すると、ネットワークドライブをWindowsサーバーからInfoPrint Linuxサーバー上の共用ネームスペースにマッピングすることで実行できます。
  1. Windowsのメインビューから、マイネットワークアイコンを右クリックし、ネットワークドライブの割り当てを選択します。ダイアログで、フォルダーフィールドを使用し、次を指定します。
    \\servername\default_cell

    ここで、 servernameはInfoPrint Linuxサーバーの名前です。

  2. ログイン時に再接続するにチェックを付けます。
  3. 別のユーザー名を使用して接続リンクをクリックします。
  4. ダイアログボックスが開き、ipm1と関連するユーザー名とパスワードの入力が求められます。Sambaサーバーからのipm1パスワードを指定します。
  5. ウィンドウが開いたときに、OKをクリックします。
  6. はいをクリックし、現在のログインを受け取ります。
    ドライブが正しくマッピングされた場合は、マッピングされたドライブの内容に新しいウィンドウが開き、ネットワークドライブの割り当てウィンドウが閉じられます。
  7. 完了をクリックし、ドライブをマッピングします。
注意: ipm1ユーザーとしてログインしている場合は、手順2から6は実行しないでください。ipm1ユーザーとしてログインしている場合は、InfoPrint Managerマネージメントコンソールを開始する前に、ネットワークドライブを手動でマッピングします。

InfoPrint Windowsサーバーでの相互運用を構成するセクションの手順4で指定されるように、このネットワークドライブのドライブ文字を設定します。

ipm1 Windowsユーザーのパスワードは、ipm1 SAMBAユーザーと同じパスワードにしてください。

1.3.3.24.3.5 InfoPrint Windows サーバーでの相互運用を構成する

すべてのInfoPrint Windowsサーバーで、以下の手順を完了してください。

すべての Windows サーバーで、次のステップを実行します。

  1. スタートメニューから、プログラム→InfoPrint Manager→マネージメントコンソールと選択します。
  2. [編集]→[サービス構成]をクリックします。
  3. 設定グループボックスで、このシステムで通知サーバーを実行InfoPrint Manager LPDサービスの実行の両方のチェックを外します。
    注意: ご使用の各 InfoPrint Manager サーバーと一緒に通知サーバーがインストールされています。ただし、ネームスペースが共用されるので、1つだけ実行してください。通知サーバーは、ネームスペースサーバー上で実行してください。InfoPrint Manager 通知サーバーは、1 台を除き、すべてを使用不可にしてください。
  4. 基本ネームスペースパスフィールドを消去し、ネームスペースへのリンクに使用するドライブ名を入力し、後にコロンを付けます(x:を入力しますなど)。ネットワークドライブのマップ時に使用したドライブ名と同じドライブ名を使用してください。
  5. リモートネームスペースフォルダーフィールドに、ネームスペースサーバー上の共用ディレクトリーの汎用命名規則(UNC)名を¥¥namespaceserver¥sharenameというフォーマットで入力します。 Linux サーバー上のネームスペースの共用名は default_cell です。この例では \\prince\var\pddir\default_cell です。
  6. [OK]をクリックします。
  7. 各マネージメントコンソールで[ファイル]→[サーバーの開始]を選択して、すべての InfoPrint Manager サーバーを再始動します。
  8. すべてのサーバーがネームスペースを共用していることを確認します。
    • InfoPrint Manager サーバーを保持しているマシンの 1 つにログオンし、コマンドプロンプトをオープンします。
    • InfoPrint Manager アドミニストレーションインターフェースを開始します。
    • [サーバー]→[すべてのサーバーを表示]をクリックします。

    ネームスペースを使用しているすべてのサーバーのリストが表示されるはずです。サーバーが何も表示されない場合、サーバーを停止して、そのサーバーについてステップ 2 で変更した設定を調べます。

1.3.3.24.4 1次Windowsサーバーと2次Windowsサーバーを構成する

一部の印刷環境では、印刷管理を処理するために複数のInfoPrint Managerサーバーが必要です。ご使用の印刷環境で複数のInfoPrint Managerfor Windowsサーバーをインストールおよび構成している場合は、このセクションにある、これらのサーバーを連携して作動させるために必要な作業についての説明を参照してください。

InfoPrint Managerをインストールするときは、インストールプロセスで、そのサーバー用のネームスペースが作成されます。ネームスペースはディレクトリー構造で、ここで、InfoPrint Managerは、サーバー自体、キューと宛先、InfoPrintセキュリティーで使用されるアクセス制御リスト(ACL)を含む、すべてのInfoPrint Managerオブジェクトのロケーション情報を保管します。Windowsシステムの場合は、ネームスペースは、デフォルトでは<install path>¥var¥pddirにあります(<install path>InfoPrint Managerのインストールディレクトリーです)。

ネットワークの別のシステムに2番目のInfoPrint Managerサーバーをインストールした場合は、専用ネームスペースが作成され、2つのサーバーが互いに独立して稼働します。しかし、2 つのサーバーが協働して作動することが必要な場合もあります。複数の InfoPrint Manager サーバーを協働して動かすには、2 台以上の InfoPrint Manager サーバーが同じネームスペースを共用する相互協調処理環境をセットアップします。ネームスペースはいずれかのサーバー(ネームスペースサーバー)上にあり、その他のサーバー(非ネームスペースサーバー)にはネームスペースサーバーのディレクトリーを使用する許可が付与されます。

InfoPrint Manager for Windowsでは、2つまたは3つのサーバーだけ(4つ以上ではなく)が相互運用処理をするようにセットアップしてください。これらの2つまたは3つのサーバーはすべてWindowsシステムまたはWindowsシステムを組み合わせたものにインストールできます。また、InfoPrint Manager for AIXがある場合は、3個の相互運用処理サーバーのいずれかになります。

    注意:
  1. 指定されたWindowsコンピューターまたはサーバーには、InfoPrint Managerサーバーを1つだけインストールできます。
  2. 複数のInfoPrint Managerサーバーが協働作業するには、すべてが同じドメインで動作してください。
  3. ユーザーが実宛先にジョブを直接実行依頼する場合は、実宛先および関連したキューと論理宛先は同じサーバーになければなりません。
  4. マルチサーバーシステムが実行中のときに、非ネームスペースサーバーサーバーのいずれかがインストールされているシステムがシャットダウンまたは再始動する場合は、マネージメントコンソールでそのオプションが選択されていてもシステムが再始動したときにInfoPrint Managerサーバーは自動的に再始動されません。そのサーバーのマネージメントコンソールをオープンして、手動で開始する必要があります。
  5. ご使用の InfoPrint Manager サーバーのそれぞれは、その他のすべての InfoPrint Manager サーバーが同じ IP アドレスを使用してご使用のサーバーにアクセスできるようにセットアップしなければなりません。たとえば、Ipserv1 は、接続しようとするマシンに応じて、IP アドレス 9.99.155.122 を使用する場合も、9.89.214.162 を使用する場合もあります。Ipserv2とIpserv3は、同じアドレスを使用してIpserv1にアクセス可能にしてください。 Ipserv2が9.99.155.122を使用してIpserv1にアクセスする場合は、Ipserv3でも同様に9.99.155.122を使用してください。
  6. InfoPrint Managerを実行するシステムにのネットワークアダプターカードが複数ある場合は、その他のInfoPrint Managerシステムは、最初の(またはプライマリー)ネットワークカードに対応するIPアドレス経由でシステムにアクセス可能にしてください。

1.3.3.24.4.1 構成例

相互運用処理Windowsサーバーをセットアップするには、ドメインユーザーアカウントを1つ作成し、その他のInfoPrint Managerサーバーがログインアカウントとして使用することを推奨します。以下の手順で、このタイプの構成のセットアップ方法を説明します。
注意: InfoPrint Managerサーバーが、独自のドメインユーザーアカウントを持つようにシステムを構成することは可能です。この代替構成をセットアップしたい場合は、同じ基本ステップを実行してください。ただし、手順4で、各サーバーごとにドメインユーザーを作成します。次に、後続のステップでユーザー権限を割り当て、共用をセットアップするときに、各システムで、一貫して同じユーザーとパスワードを使用してください。

InfoPrint Managerサービスでネームスペースとログインアカウントを共用するには、以下の操作を行います。

  1. すべてのInfoPrint Managerサーバーをインストールします。

    RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドのインストール手順に従ってください。終了したときは、サーバーは独立して操作を始めます。

  2. すべてのInfoPrint Managerサーバーを停止します。

    InfoPrint Managerサーバーが実行中の各システムで、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開き、ファイル→サーバーの停止をクリックします。

    注意: OMS 構成による SAP 印刷フィーチャーを使用している場合、コントロール パネルから SAP サービスを停止する必要があります。Windowsのスタートボタンをクリックし、設定→コントロールパネルを選択します。SAPサービスのプロパティーに進み、サービスの停止を選択します。この件と、SAPシステムの他の構成については、RICOHのWebサイトから利用できるSAP R/3 構成および印刷ガイドを参照してください。

  3. ネームスペースサーバーとして使用するサーバーを決定します。

    最も信頼性が高いサーバーをネームスペースサーバーとして選択することをお勧めします。これは、ネームスペースサーバーのサービスに混乱があると、構成内のすべてのサーバーに影響があるからです。

  4. サーバーがその下で実行されるコモンドメインユーザーアカウントをセットアップします。

    Windows

    1. InfoPrint Managerサーバーが操作されるドメインに、ドメイン管理者としてログオンします。
    2. Windows のスタートボタンをクリックして、プログラム→管理ツール→Active Directory ユーザーとコンピューターを選択します。
    3. Active Directory ユーザーとコンピューターウインドウの左側のペインで、ユーザー項目を見つけます。
    4. ユーザーディレクトリーを右クリックして、ポップアップメニューから新規→ユーザーをクリックします。
    5. 新規オブジェクト – ユーザーウィザードの最初のダイアログで、このユーザーの名前を、フルネームフィールドおよびユーザー ログオン名フィールドに入力します。
      注意: 他の名前フィールドには入力する必要はありません。
    6. 次へをクリックします。
    7. 新規オブジェクト – ユーザーウィザードの 2 番目のダイアログで、このユーザーのパスワードを入力します。定期的にパスワードを変更してすべてのサーバーを更新する必要がなくなるようにパスワードを無期限にするチェックボックスを選択し、その他のすべてのチェックボックスをクリアすることをお勧めします。
    8. 次へをクリックし、ユーザーの設定を確認し、ウィザードを完了します。
    9. ユーザーが作成されたら、Active Directory ユーザーとコンピューターウインドウの右ペインにあるユーザーを右クリックして、ポップアップメニューからグループへのメンバーの追加を選択します。
    10. グループの選択ダイアログで、Domain Administrators (またはDomain Admins) グループを見つけて選択します。OKをクリックして、ユーザーをグループに追加します。
      注意: 名前フィールドはブランクのままでかまいません。

  5. InfoPrint Managerがインストールされているすべてのシステムの新しいドメインユーザーに、適切なユーザー権限を与えます。

    Windows

    1. ドメイン管理者グループのメンバーであるユーザーとして、システムのいずれか 1 つにログオンします。
    2. Windows のスタートボタンをクリックし、設定→コントロール パネルを選択します。
    3. コントロール パネルウインドウで、管理ツールをダブルクリックします。
    4. 管理ツールウインドウで、ローカル セキュリティーポリシーをダブルクリックします。
    5. ローカル セキュリティー設定ウインドウの右ペインで、ローカル ポリシーをダブルクリックします。
    6. 右ペインのユーザー権利の割り当てをダブルクリックします。
    7. ユーザー権限のリストで、オペレーティング システムの一部として機能するを選択して、ダブルクリックします。
    8. ローカル セキュリティーポリシーの設定ダイアログで、追加をクリックします。
    9. ユーザーまたはグループの選択ダイアログで、ドロップダウンリストボックスの矢印をクリックし、InfoPrint Manager サーバーが存在しているドメインを選択します。
    10. 作成したドメインユーザーを探して選択し、追加をクリックします。
    11. ユーザーまたはグループの選択ダイアログのOKをクリックします。
    12. ローカル セキュリティーポリシーの設定ダイアログのOKをクリックします。
    13. 他の2つのユーザー権限である永続共用オブジェクトの作成サービスとしてログオンに手順5.7からの手順を繰り返します。

  6. ネームスペースディレクトリーの共用をネームスペースサーバーにセットアップします。
    1. ネームスペースサーバーにログオンします。
    2. InfoPrint Manager マネージメントコンソールをオープンし、編集→サービス構成を選択します。
    3. 基本ネームスペースパスフィールドにリストされたディレクトリーを書き留めておきます。パスは <install path>\var\pddir になります。
    4. Windows エクスプローラをオープンし、そのディレクトリーにナビゲートします。
    5. そのディレクトリーのフォルダーを右クリックして、ポップアップメニューから共有を選択します。

1.3.3.25 InfoPrint Managerラインプリンターデーモン(LPD)を使用する

InfoPrint Managerラインプリンターデーモン(LPD)は、ラインプリンター(LPR)クライアントを使用して他のオペレーティングシステムから印刷ジョブを実行依頼できるユーティリティーです。InfoPrint ManagerLPDは、Windowsオペレーティングシステム(TCP/IP印刷サービス)で提供されるLPDを置き換えます。 ただし、Windowsのプリンターではなく、InfoPrint宛先に受け取ったファイルを直接実行依頼します。また、InfoPrint Manager LPDは、一部のLPRクライアントで使用可能な-oオプションもサポートしています(-oオプションを使用すると、formdefsやpagedefsなどの拡張InfoPrint印刷オプションを指定できます)。

InfoPrint Managerサーバーシステムでは、LPDを一度に1つだけ実行できます。TCP/IP Print Servicesがインストールされている場合は、InfoPrint Managerは使用不可にしてInfoPrint Manager LPDを使用可能にします。TCP/IP Print Servicesを使用する場合は、マネージメントコンソールを使用してサービス構成を変更してください。手順については、マネージメントコンソールのヘルプを参照してください。

重要: 別のLPDがインストールされている場合は、使用不可になりませんが、InfoPrint ManagerInfoPrint Manager LPDをインストールして起動します。LPRクライアントを使用して印刷ジョブの実行依頼を試みる前に、LPDのいずれかを停止してください。

InfoPrint Manager LPDに印刷ジョブを実行依頼するには、任意のLPRクライアントを使用できます。ただし、-oフラグで拡張InfoPrintオプションを指定可能にする場合は、lprafpサンプルコードパッケージを使用してください。 lprafpは、リコーのWebサイトからの無料ダウンロードとして入手可能なLPRクライアントです。このパッケージには、WindowsおよびAIXプラットフォーム用のlprafpクライアントの実行可能フォームがあります。このコードをコンパイルして、他のプラットフォームでも使用できます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

lprafpサンプルコードパッケージのダウンロード、構成、使用については、 InfoPrint Manager LPD経由で印刷ジョブを実行依頼するを参照してください。

1.3.3.26 InfoPrint ManagerでInternet Printing Protocol(IPP)を使用する

Internet Printing Protocol (IPP) は、Hypertext Transfer Protocol (HTTP) を使用するアプリケーションプロトコルで、これを使用することにより、ユーザーは、文書の印刷を、Web アドレス (すなわち Uniform Resource Identifier (URI)) が分かっている、IPP が使用できるプリンターに実行依頼できます。IPPを使用すると、LANとインターネットの両方に印刷データを送信し、直接LANに接続しているユーザーとリモート側で作業しているユーザーが同様に同じプリンターにアクセスできます。InfoPrint Manager for Windowsでは、IPPを使用して2つの方法で印刷できるようにシステムを構成できます。

1.3.3.26.1 IPP対応プリンターで印刷する

IPP対応プリンターがある場合は、InfoPrintアドミニストレーションGUIのIPPプリンターの作成ウィザードを使用し、他の実宛先を作成するのと同じようにIPPプリンターを作成できます。新しい宛先に印刷するには、pdprなどの印刷コマンドを使用してジョブを実行依頼するか、コンピューターにInfoPrint Selectをインストールし、その宛先または他のジョブ実行依頼方式を使用するSelectプリンターを作成します。

1.3.3.26.2 IPPゲートウェイから印刷する

IPPゲートウェイは、ユーザーのコンピューターにIPPクライアントソフトウェアがインストールされている限り、IPP使用可能プリンターがなくてもIPPを使用して印刷できるInfoPrint Managerのサービスです。
注意: Windowsシステムは、組み込みIPPクライアントソフトウェアを搭載しています。他のWindowsプラットフォームのユーザーは、IPPクライアントソフトウェアをダウンロードできます。IPPの開発を指導している組織であるPrinter Working Groupは、該当するクライアントを検索できるIPPクライアントソフトウェアのリストを次の場所で提供しています。 http://www.pwg.org/ipp/

IPP クライアントをインストールしたら、以下を行ってゲートウェイをセットアップしてください。

  1. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを使用してIPPゲートウェイを使用可能にします。タスクを完了する方法は、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。
    1. IPPゲートウェイは、InfoPrint Manager IPPゲートウェイという名前のWindowsサービスとして実行されます。Windowsシステムでは、IPPゲートウェイは、デフォルトでは、自動的に開始するように設定されていません。デフォルト設定の変更については、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。
      注意: このチェックを付けても、IPPゲートウェイサービスがすぐに開始されません。InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムを再始動するか、Windowsのコントロールパネルからサービスを開始してください。
    2. IPPゲートウェイサービスをWindowsのコントロールパネルから開始するには、以下の操作を行います。
      1. コントロールパネルに移動し、管理ツールをクリックします。
      2. 管理ツールでサービスをクリックします。
      3. サービスでInfoPrint Manager IPPゲートウェイを強調表示し、操作→開始を選択します。
  2. ゲートウェイが作動していることを確認してください。インターネットブラウザーを開き、次のWebアドレスを入力します。(InfoPrint ManagerがインストールされているシステムのDNSホスト名でserverhostnameを置き換えてください。)
    http://serverhostname:631/printers
    注意: ご使用のネットワークで実行されている DNS ネームサーバーがない場合は、代わりに、InfoPrint Manager がインストールされているシステムの、ドット付き 10 進数の IP アドレスで serverhostname を置き換えてください。
    ゲートウェイが正しく稼働している場合は、ゲートウェイを通して使用可能なプリンターのリストが表示されます。InfoPrint宛先がすべて表示されます。ユーザーに印刷させたい宛先のアドレス (URI) を探してください。
  3. ユーザーにhttp://www.pwg.org/ipp/を紹介してください。このステップは、使用している IPP クライアントによって異なります。プリンターの追加については、IPP クライアントによって提供されている資料の説明に従ってください。プリンターのアドレスには、ユーザーが手順2で確認したアドレスを入力してください。

1.3.4 管理者の操作: ホスト印刷を構成する

1.3.4.1 構成する MVS Download

InfoPrint ManagerMVS Download機能は、宛先制御ファイル(DCF)を使用し、ジョブ制御言語(JCL)パラメーターをInfoPrint Managerの実行依頼パラメーターにマッピングします。mvsdmap.txt というデフォルトの DCF が InfoPrint Manager と一緒に提供され、<install path>\var\pd\mvsd ディレクトリーにインストールされています。ここで、<install path> は、ユーザーが InfoPrint Manager をインストールしたディレクトリーです。MVS Downloadはホストシステムから JCL パラメーターを受け取り、JCL パラメーターに DCF を適用して、対応する InfoPrint パラメーターのリストを生成します。InfoPrintパラメーターのリストがMVS Downloadの出口プログラム(またはExit)に渡され、InfoPrint Managerはジョブを処理できます。

また、InfoPrint ManagerMVS Download機能は、ファイルを受け取るたびに出口を呼び出します。この出口は、受け取ったファイルのアクションを実行します。1つの出口がInfoPrint Manager: Microsoft Visual Studio 2017に用意されています。この出口は、pdpr を使用してファイルを InfoPrint Manager に実行依頼し、エラーを記録します。また、pdpr が失敗した場合は、この出口は MVS Download レシーバーを停止します。Microsoft Visual Studio 2017は、AFP Download Plusと複数データセット機能に対応しています。

InfoPrint ManagerMVS Download機能を使用して印刷可能にするには、以下のタスクを行ってください。

  1. 印刷ジョブを実行依頼するInfoPrint宛先を作成します。
  2. InfoPrint Managerで印刷ジョブに使用するAFPリソースを使用可能にします。
  3. オプション DCFを変更します。
  4. オプション出口プログラムを変更します。
  5. ホストから印刷ジョブを受け取るMVS Downloadレシーバーを作成してから、その他のエレメントを結び付けます。

どの印刷構成でも、手順1、2、5は完了してください。宛先の作成については、RICOHInfoPrint Manager for Windows : スタートガイドを参照してください。手順2の完了については、AFPリソースをInfoPrint Manager で使用可能にするを参照してください。InfoPrint Managerで提供されているサンプルDCFと出口(デフォルト構成)を使用できる場合は、手順3と手順4は不要です。デフォルト構成の手順5の完了については、 MVS Download のデフォルト構成をセットアップするを参照してください。デフォルトの構成は、以下の条件がすべて適用される場合に使用できます。

  1. このMVS Downloadレシーバーに送信されたジョブで、ホストから受信したときにジョブにリストされたDEST(小文字に変換されます)が、ジョブの実行依頼先のInfoPrint実宛先または論理宛先を指定している場合。
    または

    DESTが指定されていないジョブが、このレシーバーのデフォルトとしてユーザーが設定したInfoPrintの実宛先または論理宛先に実行依頼される場合。

  2. ユーザーが、メディアタイプに基づくInfoPrintのジョブスケジューリング機能を使用しない場合。
  3. 印刷ジョブの実行依頼が失敗した(サーバーが停止する、または、要求されたDESTが存在しないなどの理由のためになど)ときに、レシーバーが自動的に停止するというデフォルトのアクションをユーザーが受け取る場合。
  4. MVS Downloadの複数データセット機能を使用しない場合。
すべての基準に満たない場合は、DCF、Exit、または両方を変更してください。DCFを変更する理由の一部を次に説明します。
  1. mvs_keywordに代替属性を使用するか、属性の使用が不要な場合。
  2. DCFで受け取るDEST値をDCFで小文字に変更する必要がない場合。
  3. メディアタイプに基づくInfoPrintのジョブスケジューリングを使用する場合。
  4. サンプルDCFのMVSからInfoPrintへのマッピングの一部が期待値と異なる場合。
  5. MVSから通信されなかったMVSジョブデフォルト(たとえばPAGEDEF)を特定する場合。
  6. すべてのジョブで使用するInfoPrint実行依頼パラメーターを指定する場合( システムWindowsのフォントリソースディレクトリーなど)。
  7. MVS Downloadの複数データセット機能を使用する場合。
DCF と Exit の変更手順、および MVS Download レシーバーの作成手順については、以下のセクションを参照してください。

1.3.4.1.1 MVS Downloadのデフォルト構成をセットアップする

リソースを使用可能にしてから、デフォルトの構成をセットアップするためにWindowsシステムで実行するタスクは以下のタスクだけになります。
  • InfoPrint宛先を作成します。

    宛先の作成については、RICOHInfoPrint Manager for Windows : スタートガイドを参照してください。

  • デフォルトのDCFとExitを使用してその宛先に印刷ジョブを送信するMVS Downloadレシーバーを作成し、構成します。

    手順については、「デフォルトの構成用のMVS Download レシーバーを作成する」を参照してください。

1.3.4.1.1.1 デフォルトの構成用のMVS Downloadレシーバーを作成する

MVS機能を使用してInfoPrint Manager JESスプールからMVS Downloadにジョブを送信可能にするには、以下の手順でMVS Downloadレシーバーをセットアップしてください。
  1. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開きます。
  2. 左側ペインにあるMVS Downloadレシーバー項目を左クリックし、選択します。
  3. 左側ペインの中のMVS Downloadレシーバー項目を右クリックし、メニューを開きます。
  4. ポップアップされたメニューで[新規]を選択します。

    MVSレシーバーの追加ダイアログが開きます。

  5. 以下の指定にしたがって、フィールドに入力します。ダイアログとフィールドについては、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。
    • ポート番号:このレシーバーがホストシステムと通信するときに使用するポート番号を入力します。この番号は、このコンピューターのIPアドレス用にMVS Download FSAで使用されるルーティング制御ファイルで指定されたポート番号、またはAFP Download Plus FSAのPRINTDEVにあるPORTNOと一致させてください。
    • ターゲット宛先:このレシーバーがジョブを送信するデフォルトのInfoPrint宛先をドロップダウンリストから選択します。ホストシステムからのジョブが指定されたDESTを持っていない場合にのみ、InfoPrint Managerはこの宛先にジョブを投入します。
    • 宛先制御ファイル:このパスは変更しないでください。
    • [処理オプション]グループボックスには、デフォルトで両方のオプションが選択されていますが、そのままにしておいてかまいません。
      注意: コマンドファイルの保存にチェックを付けたときは、InfoPrint Managerは印刷実行依頼で失敗したMVS Download印刷ジョブの制御ファイルを保管します。従って、これらのジョブを再実行依頼するときは、ジョブをホストシステムから再ダウンロードは不要です。 ファイルは依然としてInfoPrintサーバーにあります。このボックスを選択解除することはできますが、処理中に失敗したジョブは、印刷するために、ホストから再実行依頼しなければなりません。

      オペレーターは、処理の失敗を評価し、失敗の原因となった問題を訂正し、ジョブをホストシステム (このボックスが選択解除されている場合) またはレシーバー (このボックスが選択されている場合) のどちらかから再実行依頼する必要があります。

      詳しくは、「 MVS Download Receiverオーファンファイルを再送信または削除する」を参照してください。

  6. [エラー処理オプション]グループボックスでは、デフォルトでどちらのオプションも選択されていませんが、そのままにしておいてかまいません。
  7. マッピングオプショングループボックスでは、デフォルトでどのオプションも選択されていませんが、そのままにしておいてかまいません。
  8. [OK]をクリックします。

    ポップアップ通知メッセージが 1 つまたは複数表示されます。メッセージを読み、[OK]をクリックして、表示を消してください。

  9. マネージメントコンソールの左側ペインにあるMVS Downloadレシーバー項目を選択します。

    作成したばかりのレシーバーが右側のペインに表示されるはずです。レシーバーの状況が停止になっているかもしれませんが、すぐに開始されます。ツールバーのビューの最新表示をクリックして、状況が実行中になるのを待ってください。

レシーバーが作動しはじめると、ホストシステムから印刷ジョブを受け取る準備ができています。

1.3.4.1.2 MVS Download宛先制御ファイルを理解し、使用する

MVS Download宛先制御ファイル(DCF)はフラットテキストファイルで、制御ステートメント、ブランク行、コメントから構成されています。各行の最大の長さは1023バイトです。タブはブランクスペースとして扱われます。

注意: DCFを変更した場合は、そのDCFを使用するレシーバーを停止して再始動するまで、変更は有効になりません。

DCFは、ホストから受け取ったMVSキーワードとパラメーターをpdpr–x/–p属性とパラメーターにマッピングします。提供されたMVS Download Exitでは、pdprを使用し、ジョブをターゲット宛先に実行依頼します。他のpdprオプションを変更するには、Exit Routineを変更してください。

InfoPrint Managerで提供されるサンプルDCFは、サンプルDCFの中のマッピングにリストされているマッピングを実行するように設定されています。

注意: この表には、サンプルDCFのMappingステートメントだけがリストされています。ここには、設定するDefaultステートメントとGlobalステートメントは反映されていません。

サンプルDCFの中のマッピング
mvs_definition MVS DownloadのInfoPrint属性と値 AFP Download PlusのInfoPrint属性と値
ACCOUNT account-text account-text
ADDRESS1 address1-text address1-text
ADDRESS2 address2-text address2-text
ADDRESS3 address3-text address3-text
ADDRESS4 address4-text address4-text
BUILDING building-text building-text
CC=NO carriage-control-type=none 無視されます
CC=YES 無視されます 無視されます
CCTYPE=ANSI carriage-control-type=ansi-ebcdic 無視されます
CCTYPE=MACHINE carriage-control-type=machine 無視されます
CCTYPE=ASCII carriage-control-type=ansi-ascii 無視されます
CHARS chars 無視されます
CLASS printer-pass-through=-opa=class printer-pass-through=-opa=class
COPIES copy-count results-profile
DATACK=UNBLOCK data-fidelity-problem-reported=all data-fidelity-problem-reported=all
DATACK=BLOCK data-fidelity-problem-reported=none data-fidelity-problem-reported=none
DATACK=BLKPOS data-fidelity-problem-reported=character data-fidelity-problem-reported=character
DATACK=BLKCHAR data-fidelity-problem-reported=position data-fidelity-problem-reported=position
DATATYPE=AFP 適用外 document-format=modca-p
DATATYPE=LINE document-format=line-data 適用外
DEPT department-text department-text
DEST target-destination-nameおよび target-destination-nameおよび
  printer-pass-through=-opa=destination printer-pass-through=-opa=destination
DUPLEX=NO sides=1 sides=1
DUPLEX=NO plex=simplex plex=simplex
DUPLEX=NORMAL sides=2 sides=2
DUPLEX=NORMAL plex=simplex plex=simplex
DUPLEX=TUMBLE sides=2 sides=2
DUPLEX=TUMBLE plex=tumble plex=tumble
FCB page-definition 無視されます
FILEFORMAT=RECORD new-line-option=counted-4-octet-aligned 無視されます
FILEFORMAT=STREAM new-line-option=lfまたはcr-and-lf 無視されます
FILETYPE 無視されます 無視されます
FORMDEF form-definition form-definition
FORMLENGTH form-length=nnnn.nnn form-length=nnnn.nnn
FORMS printer-pass-through=-opa=forms printer-pass-through=-opa=forms
INTRAY printer-pass-through=-obin printer-pass-through=-obin
IPADDR printer-pass-through=-opa=ipaddr printer-pass-through=-opa=ipaddr
JOBID printer-pass-through=-opa=jobid printer-pass-through=-opa=jobid
JOBNAME job-nameおよび job-nameおよび
  job-owner job-owner
NAME name-text name-text
NODEID node-id-text node-id-text
OFFSETXB x-image-shift-back x-image-shift-back
OFFSETXF x-image-shift x-image-shift
OFFSETYB y-image-shift-back y-image-shift-back
OFFSETYF y-image-shift y-image-shift
OUTBIN output-bin output-bin
OVERLAYB overlay-back overlay-back
OVERLAYF overlay-front overlay-front
PAGECNT job-page-count job-page-count
PAGEDEF page-definition 無視されます
PRMODE=SOSI1 shift-out-shift-in=one 無視されます
PRMODE=SOSI2 shift-out-shift-in=two 無視されます
PRMODE=SOSI3 shift-out-shift-in=three 無視されます
PRMODE=[anything else] 無視されます 無視されます
PROGRAMMER programmer-text programmer-text
PRTQUEUE printer-pss-through=-oprtqueue printer-pss-through=-oprtqueue
RESFMT=P240 font-resolution=P240 font-resolution=P240
RESFMT=P300 font-resolution=P300 font-resolution=P300
ROOM room-text room-text
SEGMENTID printer-pass-through=-opa=segmentid printer-pass-through=-opa=segmentid
SHEETCNT 無視されます 無視されます
SYSOUT printer-pass-through=-opa=class printer-pass-through=-opa=class
TITLE title-text title-text
TRC table-characters-reference 無視されます
UCS chars 無視されます
USERID user-id-text user-id-text

1.3.4.1.2.1 制御ステートメントのタイプ

DCF には 3 種類の制御ステートメントがあります。

  1. Defaultステートメントは、MVSからパラメーターを受け取らないときのmvs_keywordのデフォルトパラメーターを指定します。これは、mvs_definition だけで成り立っています。
    注意: 同じmvs_keywordを使用するDefaultステートメントを複数入れる場合は、InfoPrintは最後のステートメントだけ使用します。
  2. Globalステートメントは、すべてのデータセット実行依頼で使用するInfoPrintパラメーターを指定します。このステートメントは、mvs_definition 値として GLOBAL を使用します。
    注意: 同じinfoprint_attributeを使用するGlobalステートメントを複数入れる場合は、InfoPrintは最後のステートメントだけ使用します。
  3. Mapping ステートメントは、mvs_keyword を、対応する InfoPrint の値にマッチングします。これらのステートメントには、mvs_keyword と制御の両方が入っていなければなりません。DCFに受け取ったmvs_keywordとパラメーターのMappingステートメントがリストされていない場合は、InfoPrintは、未変更のprinter-pass-through属性としてmvs_keywordとパラメーターを追加します。
      注意:
    1. 同じmvs_definitionを使用するが、異なるinfoprint_attributesにマッピングするMappingステートメントを複入れる場合は、すべてのステートメントが使用されます。
    2. 同じ mvs_keyword を使用し、同じ infoprint_attribute にマップする複数の Mapping ステートメントを組み込む場合は、マップされた最後のステートメントが使用されます。
    3. Globalステートメントにも使用するinfoprint_attributeにマッピングするMappingステートメントを定義し、受信したファイルのMVSキーワードのために使用する場合は、MappingステートメントでGlobalステートメントが上書きされます。
    4. 受け取られた mvs_keyword とパラメーターに対してマッチングする Mapping ステートメントがない場合は、その mvs_keyword とパラメーターが自動的に printer-pass-through パラメーターに追加されます。ヌルのMappingステートメントを使用して、mvs_keywordを完全に捨てることができます。ヌルの Mapping ステートメントには mvs_definition と制御がありますが、infoprint_definition はありません。

1.3.4.1.2.2 制御ステートメントの構文

各制御ステートメントは、以下に説明するように、3 つの部分から成っています。ステートメント全体を1行(終了まで改行(CR)を入れない)にし、以下の構文に従って常駐させます。

mvs_definition [control [infoprint_definition]]

1.3.4.1.2.2.1 mvs_definition

mvs_definition は、ホストによって生成されるキーワード、および、Default ステートメントと一部の Mapping ステートメントの場合、関連したパラメーターを指定します。

mvs_keyword[=mvs_parameter]
注意: 制御ステートメントの中では、mvs_definitions、制御、および、infoprint_definitions そのものの中に空白スペース (スペースまたはタブ) を含むことはできません。最初の空白スペースはmvs_definitionと制御を分離し、2番目の空白スペースは制御とinfoprint_definitionを分離します。したがって、エレメントに空白スペースがある場合は、DCFはマッピングを正しく完了しません。
次に、上記の値を説明します。

1.3.4.1.2.2.1.1 mvs_keyword

mvs_keywordは、InfoPrint ManagerMVSシステムから受け取る文字列を表します。MVSシステムでは、印刷ジョブに関する情報(印刷面や使用するオーバーレイなど)を参照するために使用します。「サンプルDCFの中のマッピング」に示したキーワードは、ユーザーが使用するように用意されている標準セットの mvs_keywords です。ジョブ特性を参照するMVSのキーワードは、同じ操作を行うInfoPrint属性名とは異なります。

1.3.4.1.2.2.1.2 mvs_parameter

オプションのmvs_parameterは、大文字と小文字を区別する自由形式のフィールドです。mvs_parameterの目的は、併用する制御ステートメントのタイプによって異なります。

  • Defaultステートメント

    mvs_parameter値が必要です。この値は、mvs_keyword がジョブと一緒にホストシステムによって送られなかったときに、mvs_keyword のデフォルト値を指定します。たとえば、mvsdmap.txtファイルのDefaultsセクションで、CHARS=GT13が指定されたと仮定します。次に、GT13がmvs_parameterのデフォルトのフォント値になり、InfoPrint Managerがホストシステムからフォント値を受け取らないときは、このシステム値が使用されます。

  • Globalステートメント

    mvs_parameter値は無視されます。

  • Mappingステートメント

    mvs_parameter値はオプションです。mvs_parameter値がMappingステートメントのmvs_keywordに指定された場合は、mvs_keywordは、指定されたinfoprint_definitionにマッピングされるとは限りません。ホストシステムから受けとったmvs_keywordとmvs_parameterの組み合わせがMappingステートメントに指定された組み合わせと一致するときだけ、mvs_keywordがinfoprint_definitionにマッピングされます。

    たとえば、以下の4行が mvsdmap.txt ファイルのMappingセクションに表示されます。

    CCTYPE	:: carriage-control-type=none
    CCTYPE=ANSI :: carriage-control-type=ansi-ebcdic
    CCTYPE=MACHINE :: carriage-control-type=machine
    CCTYPE=ASCII :: carriage-control-type=ansi-ascii

    InfoPrint Managerが、ホストシステムから、mvs_keyword CCTYPE=ANSIが指定されたジョブを受け取ると、InfoPrint Managerは、キーワードをInfoPrint属性carriage-control-typeにマッピングし、パラメーターをansi-ebcdicに設定します。mvs_keywordにCCTYPE=MACHINEが指定されたジョブが次に入る場合、InfoPrint Managerは、InfoPrint属性carriage-control-typeにそのキーワードをマッピングし、代わりにmachineにパラメーターを設定します。ただし、InfoPrint Managerがmvs_keywordにCCTYPEがANSI、MACHINE、またはASCII以外に設定されたジョブを受け取った場合は、InfoPrint属性carriage-control-typeにそのキーワードをマッピングし、noneにパラメーターを設定します。

特定のmvs_keywordsには、特殊なmvs_parametersが認識されています。キーワードは特殊mvs_parametersに記載されています。

特殊mvs_parameters
mvs_keyword mvs_parameters
CC YES NO
CCTYPE ANSI MACHINE ASCII
DATACK BLOCK UNBLOCK BLKPOS BLKCHAR
DATATYPE LINE AFP
DUPLEX NO NORMAL TUMBLE
FILEFORMAT RECORD STREAM
RESFMT P240 P300
TRC YES NO

1.3.4.1.2.2.2 制御

制御は、描写に使用されるシンボルで、MVS Downloadキーワードにmvs_keywordを変換する場合に、InfoPrintレシーバーに対応措置を指示します。各Mappingステートメントには制御があります。以下に示した制御の一部は、mvsdmap.txtファイルで使用されています。

::
特殊な処理を行いません。(標準動作)
:+
mvs_parameterinfoprint_parameterに変換するときに、mvs_parameterの中のすべての文字を大文字に変更します。
:-
mvs_parameterinfoprint_parameterに変換するときに、mvs_parameterの中のすべての文字を小文字に変更します。
:!
このmvs_parameterinfoprint_parameterに変換しません。この制御は、このステートメントにinfoprint_parameterが指定されていないときだけ必要です。
注意: 制御ステートメントの中では、mvs_definitions、制御、および、infoprint_definitions そのものの中に空白スペース (スペースまたはタブ) を含むことはできません。最初の空白スペースはmvs_definitionと制御を分離し、2番目の空白スペースは制御とinfoprint_definitionを分離します。従って、エレメントに空白スペースがある場合は、DCFはマッピングを正しく完了できません。

制御の動作は、制御ステートメントのタイプによって異なります。

  • Defaultステートメントでは、制御は指定できません。
  • Globalステートメントでは、制御を指定しますが、オペレーターは区切り文字としてだけ認識されます。 どのオペレーターを使用しても、::の制御と同様に動作します。
  • Mappingステートメントでは、制御を指定してください。

1.3.4.1.2.2.3 infoprint_definition

infoprint_definitionは、InfoPrint Managerがジョブをプリンターに送信するときにpdprコマンドに指定される属性とパラメーターを指定します。infoprint_definitionは、設定するInfoPrint属性と(オプションの)値を指定します。infoprint_definitionsは次の構文に従います。

infoprint_attribute[=infoprint_parameter]
注意: 制御ステートメントの中では、mvs_definitions、制御、および、infoprint_definitions そのものの中に空白スペース (スペースまたはタブ) を含むことはできません。最初の空白スペースはmvs_definitionと制御を分離し、2番目の空白スペースは制御とinfoprint_definitionを分離します。したがって、エレメントに空白スペースがある場合、DCF はマッピングを正しく完了できません。

infoprint_attributeは、「RICOH InfoPrint Manager:Reference」の–xオプションの下にリストされているInfoPrint属性名に特に認識されるtarget-destination-nameを加えたものです。これを使用し、pdprコマンドの–pオプションを指定します。infoprint_parameterは、その属性に割り当てられる値です。

infoprint_definitionsの用法は、制御ステートメントの種類によって異なります。

  • Defaultステートメントでは、infoprint_definitionは指定できません。
  • Globalステートメントでは、infoprint_definitionを指定してください。
  • Mappingステートメントでは、mvs_definitionをマッピングする対象になるinfoprint_definitionを指定してください。ただし、infoprint_attributeを指定した場合は、infoprint_parameterの指定は不要です。infoprint_attributeだけリストした場合は、mvs_keywordからのmvs_parameter値がinfoprint_attribute値になります。
      注意:
    1. Mappingステートメントにinfoprint_definitionを指定しない場合は、mvs_keywordにある情報は廃棄されます。
    2. 同じ属性を持つ複数のMappingステートメントを指定した場合は1つだけが使用されますが、どのステートメントになるかは予測できません。
  • pdprコマンドの-xオプションで使用する必要があるinfoprint_attributeを指定するには、-xを省略し、たとえばmedia-idのようにします。
  • pdprコマンドのprinter-pass-through属性で使用するinfoprint_attributeを指定するには、infoprint_attributeに-oフラグをプレフィックスとして付けて、たとえば-ojobidのようにします。生成されたすべての-o属性は収集され追加されて、1つのprinter-pass-through属性になります。
  • pdprコマンドのprinter-pass-through属性の-opaオプションで使用するinfoprint_attributeを指定するには、infoprint_attributeの前に-opaを付けて、たとえば-opa:classのようにします。生成されたすべての-opa属性は収集され追加されて、printer-pass-through属性上の1つの-opaキーワードになります。
  • mvs_definitionが実行依頼用のターゲット宛先の名前にマッピングすることを指定するには、target-destination-nameと指定します。 これは、特殊に認識されるinfoprint_attributeで、サンプルMVS Download Exitに渡す3つめのパラメーターを上書きします。
  • 複数の値を持つ複雑な infoprint_attribute を処理するには、infoprint_parameter を必要な数のコロン (:) で始めて、パラメーターを正しい位置に移動してください。たとえば、 results-profile属性は次の構文に従います。
    -x "results-profile=name@node:method:number:'message text':bin"

    使用時には、属性は次のようになります。

    -x "results-profile=nr645@bld25:pickup:2:'Please read this'"
    したがって、COPIES値をresults-profileの「number」パラメーターにマッピングする場合は、マッピングステートメントに2つのコロン(::)を入力します。2 つのコロンは、プログラムが、results-profile の初めの 2 つのパラメーター (name@nodemethod) をスキップし、値を 3 番目の位置 (number) に挿入することを示します。マッピングステートメントは次のようになります。
    COPIES   :: results-profile=::
    ハードコーディングされたinfoprint_parameterをステートメントに含めることができますが、必須ではありません。組み込まない場合、結果の infoprint_parameter を判別する通常の規則が適用されます。

1.3.4.1.2.3 サンプルDCFをコピーする

InfoPrint Managerに用意されているサンプルDCFのコピーを作成するには、以下の操作を行います。
  1. Notepadなどのテキストエディターを使用し、ファイル<install path>¥var¥pd¥mvsd¥mvsdmap.txt<install path>は、InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリーです)を開きます。
  2. ファイル→別名保管をクリックし、ファイルを<install path>ディレクトリーの外側のディレクトリーに保管します。後で参照用に、ディレクトリーとファイル名を書き留めておきます。
      注意:
    1. 任意でファイル名を変更できます。
    2. <install path>ディレクトリーの外部にある別のディレクトリーにファイルを保管しないと、InfoPrint Managerの再インストール、サービス適用、アップグレードを行う必要があるたびに、ファイルが上書きまたは削除されます。
    3. この手順では、サンプルまたはデフォルトファイルのコピーを作成し、必要に応じて、後で別のカスタマムDCFを作成できるように、上記のディレクトリーに元のファイルを残します。

1.3.4.1.2.4 DCFを編集する

このセクションを参照し、InfoPrint Managerで提供されているサンプルDCFまたは既存のDCFを編集します。
  1. 編集するファイルをテキストエディターで開きます。

    ほとんどの行が*で開始します。*で始まる各行はコメント化された行で、InfoPrint Managerは処理中に無視します。行をコメント化するときは、行の先頭に*を入れます。 行のコメント化を取り消すには、行の先頭にある*を削除します。

  2. ファイルを変更する前に、ファイルの補足や説明をお読みください。
  3. 必要に応じて制御ステートメントを変更します。
    • Defaultsセクションで、必要なデフォルト値を設定します。
    • Globalsセクションで、設定されている唯一の値はcarriage-control-type属性値です。

      コメント化されているステートメントは、リソース検索の代替順序の指定方法の例です。

      • 最初の例では、InfoPrint Managerがすべてのフォントを検索するロケーション(resource-context-font=C:fontsreslib)が指定されています。
      • 2番目の例では、ページ定義を検索するロケーションと検索順序(resource-context-pagedef=C:joeskipagedefs;c:billspdefs)が指定されています。
      ここで、すべてのジョブの–xオプションで指定されるその他のpdprパラメーターを入力してください。

    • Mappingセクションには、2つのセクション、すなわち、Commonly changed mappings(よく変更されるマッピング)Less commonly changed mappings(あまり変更されないマッピング)があります。以下の考慮事項に留意しながら、テキストファイルの説明に従って変更を行ってください。
      • ジョブのメディアタイプに基づき、さまざまな論理宛先に印刷ジョブを送信する予定がある場合は、FORMS :: default-mediumマッピングのコメント化を取り消す必要があります。
      • デフォルトのマッピングでは、MVS JCLのキーワードDESTを使用し、ダウンロードされたジョブが送信されるターゲット宛先(プリンター)を指定しています。このマッピングをコメント化するか、右サイドからtarget-destination-nameを削除すると、すべてのジョブは、MVS DownloadレシーバーをセットアップしたときにTarget destinationフィールドに指定したターゲット宛先に実行依頼されます。
      • ホストMVSシステムで、新しいPRTQUEUE JCLキーワードを使用してtarget-destinationを指定している場合は、DEST :: target-destination-nameマッピングをコメント化し、次の2行のコメント化を取り消してください。
        PRTQUEUE :: target-destination-name 
        DEST     :: 

1.3.4.1.2.5 変更されたDCFをデバッグする

サンプルDCFには、コメント化されているDEBUGステートメントがあります。このステートメントを使用してDCFを検査するには、以下の操作を行います。
  1. 変更したDCFの中のDEBUGステートメントのコメント化を取り消します。
  2. ファイルを保管します。
  3. このDCFを使用しているMVS Downloadレシーバーを停止します。
  4. このDCFを使用しているMVS Downloadレシーバーを再始動します。
  5. MVSから、このMVS Downloadレシーバーを使用して実行するジョブを実行依頼します。

    情報がサーバーログに書き込まれます。マネージメントコンソールの左側ペインにあるサーバーログ項目をクリックすることで、サーバーログを表示できます。

  6. 結果に問題がなければ、DCFを開き、DEBUGステートメントを再コメント化します。
  7. ファイルを保管します。
  8. このDCFを使用しているMVS Downloadレシーバーを停止します。
  9. このDCFを使用しているMVS Downloadレシーバーを再始動します。

1.3.4.1.2.6 サンプルDCFの拡張情報を変更する

MVS出口15を使用する場合は、 MVS キーワードの内部変換を使用して事前定義されたmvs_keywordsが内部的に変換されることを理解してください。DCF に行を追加するには、これらの内部マッピングについて、また行にどのような追加情報を入れる必要があるかについて知っておくことが必要になります。

たとえば、サンプルDCFには次の行が含まれています。

DATACK=BLKPOS     :: data-fidelity-problem-reported=character
ただし、 MVS キーワードの内部変換では、DATACK-odatacにマッピングされるため、次の行でも同じ結果が得られます
-odatac=blkpos    :: data-fidelity-problem-reported=character
MVSホストが実際に-odatac=blkposを送信する場合、このマッピングステートメントが使用されます。MVSホストが送信する実際のキーワードについては、Print Services Facility for z/OS: MVS Download(S544-5624)を参照してください。この資料は、RicohのWebサイト(https://www-01.ibm.com/servers/resourcelink/svc00100.nsf/pages/zOSV2R4G5500430/$file/apsa000_v4r7.pdf)からダウンロードできます。
注意: mvs_definition (制御の左側のすべての情報) はケースセンシティブで、さらに、マッピングが行われるためには、ホストシステムから来る情報に完全に一致していなければなりません。

一部のパラメーター情報はMVSホストから-oキーワードとして受け取りますが、他の情報は-opaキーワードのサブキーワードとして受け取られます。たとえば、CLASS情報は-opa=class=xxxとして受け取ります。

MVS DownloadレシーバーでDCFが処理されるときは、レシーバーは各mvs_keywordを確認し、MVSからキーワードとして受け取られるか、-opaキーワードのサブキーワードとして受け取られるかを判別します。レシーバーは、指定されたmvs_keywordを MVS キーワードの内部変換に従って変換しようとします。レシーバーが、指定されたmvs_keywordへのマッピング変換を見つけることができない場合は、mvs_keywordは未変更のままになります。変換の結果が-oで始まる場合は、レシーバーは、mvs_keywordはキーワードとして受け取られると想定します。変換の結果が-oで始まらない場合は、レシーバーは、mvs_keywordが-opaキーワードのサブキーワードとして受け取られると想定します。

たとえば、mvs_keyword SYSOUTは、内部で( MVS キーワードの内部変換に従って)classに変換されます。class-oで開始しないので、レシーバーは、class-opaキーワードのサブキーワードであると想定します。

MVSキーワードの内部変換
mvs_keyword MVS InfoPrintに渡す値
ACCOUNT -AC
ADDRESS1 -oaddress1
ADDRESS2 -oaddress2
ADDRESS3 -oaddress3
ADDRESS4 -oaddress4
BUILDING -obu
CC -occ
CCTYPE -occtype
CHARS -ochars
CLASS class
COPIES -ocop
DATACK -odatac
DATATYPE -odatat
DEPT -ode
DEST destination
DUPLEX -odu
FCB -opagedef
FILEFORMAT -ofileformat
FILETYPE -ofiletype
FORMDEF -of
FORMLEN -oformlength
FORMS forms
INTRAY -oin
IPADDR -oipdest
JOBID jobid
JOBNAME -ojobn
NAME -ona
NODEID -ono
OFFSETXB -ooffxb
OFFSETXF -ooffxf
OFFSETYB -ooffyb
OFFSETYF -ooffyf
OUTBIN -ooutbin
OVERLAYB -oovlyb
OVERLAYF -oovlyf
PAGECNT -opagecount
PAGEDEF -opagedef
PRMODE -oprmode
PROGRAMMER -opr
PRTQUEUE -oprtqueue
RESFMT -ore
ROOM -oro
SEGMENTID segmentid
SHEETCNT -osheetcount
SYSOUT class
TITLE -oti
TRC -otrc
UCS -ochars
USERID -ous

MVS出口15を使用すると、ユーザーは-opaキーワードだけにサブキーワードを追加できます。DCF で使用される mvs_keyword は、サブキーワード (ケースセンシティブ) だけになります。たとえば、MVS出口15で追加されたOUTGRP=n(ここで、nは、ジョブの中のデータセットの番号)をprinter-pass-through=-opa=segmentidパラメーター(提供されたマッピングの代わりに)にマッピングする場合は、

SEGMENTID    :: -opa:segmentid
の既存のDCFマッピングステートメントを
OUTGRP       :: -opa:segmentid
で置き換えます。

複数のサブキーワードを MVS 出口 15 を使用して —opa キーワードに追加するには、キーワードとパラメーターの各ペアがコンマで区切られていなければなりません。生成されたサブキーワードとパラメーターの間に入れるコンマまたは "=" 記号の前後には、ブランクスペースまたはタブを使用しないようにお勧めします。

詳細については、 https://www-01.ibm.com/servers/resourcelink/svc00100.nsf/pages/zOSV2R3S5500433/$file/apsp000_v4r6.pdfでダウンロードできる、Print Services Facility for z/OS: MVS DownloadまたはPrint Services Facility for z/OS: AFP Download Plusをご覧ください。

1.3.4.1.3 MVS Download出口プログラムについて理解する

MVS Download出口プログラム(または出口プログラム)は、DCFによって生成されたInfoPrint Manager実行依頼パラメーターを使用して印刷ジョブを適切に処理します。MVSによりサンプルの出口ルーチンが用意されています。

InfoPrint Managerによりサンプルの出口ルーチンが用意されています。このルーチンはMicrosoft Visual Studio 2017で作成されたものです。Visual Studioファイルセットには、mvsdsubm.dspmvsdsubm.opt(両方ともプロジェクトファイル)、mvsdsubm.dsw(ワークスペースファイル)、mvsdsubm.c(ソースファイル)が含まれています。ファイルセットは、<install path>¥exits¥mvsdにインストールされています。ここで、<install path>は、ユーザーがInfoPrint Managerをインストールしたディレクトリーです。

1.3.4.1.3.1 サンプルMVS Download出口プログラムを使用する

サンプルの mvsdsubm ファイルでは、出口プログラムは、渡された 8 つのパラメーターを使用して、以下の操作を実行します。

  1. 下記のInfoPrint印刷パラメーター(パラメーター#5)で、pdpr印刷コマンドを発行し、指定したターゲット宛先(パラメーター#3)にファイル(パラメーター#1)を実行依頼します。
  2. ジョブが正常に印刷された場合は、出口プログラムは印刷ジョブファイル(パラメーター#1)を消去します。
  3. ジョブが印刷されない場合は、出口プログラムはMVS Downloadエラーを エラーファイルに記録し、レシーバーを終了します。
パラメーター 定義
#1 MVS JESスプールから受信したデータがあるファイルの名前
#2 MVS JES宛先制御パラメーター
#3 ジョブが実行依頼されるInfoPrintターゲット宛先(プリンター)
#4 MVS Downloadレシーバーの名前
#5 InfoPrint印刷パラメーター
#6 このレシーバーで使用するポート番号
#7 レシーバーの作成時に指定された追加の出口パラメーター
#8 トレースがオンであるかどうかを示す標識。値ゼロは、トレースがオフであることを示します。他の値は、トレースがオンであることを示します。

また、Visual Studio出口には、 MVS DownloadAFP Download Plusの複数データセット機能に対応しています。

1.3.4.1.3.2 サンプル出口プログラムをカスタマイズする

mvsdsubm.cをカスタマイズすると、出口の動作を変更できます。たとえば、出口プログラムを変更し、InfoPrint Manager印刷パラメーター(パラメーター#5)を無視し、MVSJES宛先制御パラメーターそのもの(パラメーター#2)だけ処理するようにできます。あるいは、pdpr 呼び出しを外して、これを、その他の適用可能なプログラムまたは OS コマンドの呼び出しに変更できます。たとえば、出口プログラムに、データファイル (パラメーター #1) をコピーまたはアーカイブさせることができます。

注意: ユーザーが、ステートメントが入っていないDCFを指定した場合は、InfoPrintはパラメーター#5をヌル文字列として渡します。

1.3.4.1.3.2.1 サンプル出口プログラムをコピーする

InfoPrint Managerを再インストールするたびに変更内容がすべて失われてしまうため、サンプル出口プログラムをカスタマイズするためにサンプル自体を変更するのは避けてください。代わりに、ファイルセットをInfoPrint Managerがインストールされているディレクトリーの外部にあるディレクトリーにコピーし、そのバージョンに変更を加えてください。
注意: 出口をカスタマイズするには、Microsoft Visual Studio 2017へのアクセス権が必要です。

プロセスを完了するには、以下の手順に従ってください。

  1. InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムにログオンします。
  2. 新しい出口プログラムをどのディレクトリーに保管するかを決めるか、新しいディレクトリーを作成します。
  3. InfoPrint Managerエクスプローラ、またはマイコンピューターアイコンを使用し、<install path>¥exits¥mvsdディレクトリーに移動します。 <install path>はWindowsがインストールされているディレクトリーです。

    4 つのファイルが示されます。

  4. 変更するファイルをコピーし、手順2で選択または作成したディレクトリーにペーストします。
  5. プロジェクトのコピーを開き、変更します。
  6. 出口プログラムを保管し、コンパイルします。
    注意: デフォルトでは、サンプルの出口プログラムは、Exit の Debug コンパイルバージョンをビルドします。サンプル(mvsdsubm.exe)の事前インストール済み実行可能バージョンはReleaseバージョンです。mvsdsubm プロジェクトのアクティブ構成を変更して、出口プログラムの Release バージョンをビルドできます。

以下の新しい機能が必要な場合だけ、カスタムスクリプト/出口の変更が必要になります。

  • AFP Download Plusの複数データセット
  • pdpr再試行カウント/再試行間隔のサポート
  • アドミニストレーション/オペレーターGUIでのAFP Download Plusページカウントを表示する
  • AFP Download Plusの失敗ジョブを印刷/廃棄する
  • MVS Downloadの複数データセットとのインラインリソースの使用
  • AFP Download Plusの複数データセットを持つセパレーターページのサポート
  • エラー処理オプションの使用

いずれの機能も使用しない場合は、既存のカスタムスクリプトを使用できます。

変更を決定するには、現在提供されているサンプルスクリプト/出口と、カスタムスクリプト/出口の基礎となっているサンプルスクリプト/出口を参照してください。これで、カスタムスクリプト/出口の更新およびテストに適切な方法を識別します。

1.3.4.1.4 MVS Downloadレシーバーを作成する

MVSを使用してInfoPrint Manager JESスプールからMVS Downloadにジョブを送信可能にするには、以下の手順でMVS Downloadレシーバーをセットアップしてください。
  1. InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開きます。
  2. メニューバーで、編集→新規→MVS Downloadレシーバーをクリックします。
    MVS Downloadレシーバーの追加ダイアログが開きます。
  3. 以下の指定にしたがって、フィールドに入力します。ダイアログとフィールドについては、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。
    • ポート番号:このレシーバーがホストシステムと通信するときに使用するポート番号を入力します。この番号は、このコンピューターのIPアドレス用にMVS Download FSAで使用されるルーティング制御ファイルで指定されたポート番号、またはAFP Download Plus FSAのPRINTDEVにあるPORTNOと一致させてください。
    • ターゲット宛先:このレシーバーがジョブを送信するInfoPrintの宛先をドロップダウンリストから選択します。ジョブのmvs_keywordsがDCFに対して処理された後で、そのジョブにtarget-destination-name値が割り当てられていないと、InfoPrint Managerはこの宛先だけにジョブを実行依頼します。
    • 宛先制御ファイル: 参照をクリックし、このレシーバーで使用する宛先制御ファイルに移動します。ファイルを選択し、保存をクリックします。
    • 処理オプショングループボックスには、デフォルトで、両方のオプションが選択されています。
      • コマンドファイルの保存にチェックを付けたときは、InfoPrint Managerは、処理中に失敗するMVS Downloadジョブに関係するファイルのすべてを保管します。MVS Download印刷ジョブが正常に処理されると、ユーザーがここで何を選択したかに関係なく、これらのファイルはクリーンアップされます。失敗したジョブの再実行依頼が必要な場合でも、ホストシステムからこれらのジョブの再ダウンロードは不要です。 ファイルはInfoPrintサーバーに残ります。このボックスを選択解除した場合は、処理中に失敗したすべてのジョブを再びホストからダウンロードし、印刷する必要があります。
        注意: マネージメントコンソールの左側ペインにあるサーバーログ項目をクリックすることで、エラーを診断できます。

        オペレーターは、処理の失敗を評価し、失敗の原因となった問題を訂正し、ジョブを再実行依頼してください。

        詳しくは、「 MVS Download Receiverオーファンファイルを再送信または削除する」を参照してください。

      • 並列処理を使用可能にするにチェックを付けたときは、このMVSレシーバーは、複数のジョブを同時に処理します。チェックを外したときは、レシーバーは、次のジョブの処理を開始する前に、1つの印刷ジョブのExitが完了するまで待機します。

        ファイルが受け取られる順序で、一度に出口の1つのインスタンスだけが実行されるようにカスタム出口が作成されていない限り、このオプションは通常選択された状態になっています。

        このオプションには、MVS DownloadまたはAFP Download Plusの複数データセット機能が使用されている場合は、チェックを付けないでください。

    • エラー処理オプショングループボックスで、デフォルトでは、オプションが選択されていません。
      • 拡張エラー情報をAFP Download Plusに提供にチェックを付けたときは、AFP Download Plusから要求された場合に、問題判別支援のために内部エラーまたは出口エラーがホストに報告されます。チェックを外したときは、問題解決に役立つ内部エラーや出口エラーがホストに報告されません。内部エラーメッセージを報告するには、このボックスにチェックを付けてください。また、出口メッセージを報告するには、出口プログラムエラーをz/OSに提供にもチェックを付けてください。すべてのビューレシーバーでは、デフォルトの状態でボックスにチェックが付きません。
      • 出口プログラムエラーをz/OSに提供にチェックを付けたときは、出口の処理がレシーバーによって監視されます。出口からの戻りコードがゼロの場合は、レシーバーからメインフレームに成功が通知されます。出口からの戻りコードがゼロ以外の場合は、レシーバーからメインフレームに失敗が通知されます。このチェックを付けたときは、出口によって複数データセットジョブ内のファイルのエラーが報告されると、メインフレームでファイルを再試行する場合があります。また、このボックスにチェックが付いているときに出口プログラムエラーをz/OSに提供にもチェックが付いている場合は、出口で生成されたすべてのエラーメッセージがメインフレームに提供されます。このボックスのチェックを外したときは、出口の成否はレシーバーで監視されません。すべてのビューレシーバーでは、デフォルトの状態でボックスにチェックが付きません。
    • マッピングオプショングループボックスで、デフォルトでは、オプションが選択されていません。
      • ハードコーディングされた、制限付き変換テーブルを使用するには、基本を選択します。
      • ホストコードページと、オプションで変換用のローカルコードページを指定するには、カスタムを選択します。
        • ホストコードページ: JCLの実行依頼元のコードページの名前を入力します。
        • (オプション)ローカルコードページ:使用するローカルコードページの名前を入力します。このフィールドに何も入力しないと、レシーバーはシステムコードページを照会し、代わりにコードページを使用します。
  4. (オプション)拡張をクリックし、MVS Downloadレシーバー拡張の追加ダイアログを開きます。
    このダイアログで、以下のオプションを指定できます。ダイアログとフィールドについては、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。
    • 標準出口プログラムオプションを選択し、z/OSでエラーがあったAFP Download Plusジョブの印刷サーバー実行依頼再試行カウントサーバー実行依頼再試行間隔を指定します。
      注意: オプションは、新しいInfoPrint Manager提供出口を使用している場合だけ機能します。古いInfoPrint Managerで提供された出口を使用する場合は、オプションは無視されます。カスタム出口を使用している場合は、出口の作成者にお問い合わせください。
      • z/OSでエラーがあったAFP Download Plusジョブの印刷にチェックを付けた場合は、AFP Download Plusでジョブのファイルにエラーが検出されると、AFP Download Plusで提供されるエラーメッセージを含むジョブが印刷されます。AFP Download Plusで提供されるエラーメッセージは、ジョブで通常ファイルが印刷される場所に印刷されます。このチェックを外した場合は、AFP Download Plusでジョブのファイルにエラーが検出されると、ジョブ全体が廃棄されます。すべてのビューレシーバーでは、デフォルトの状態でボックスにチェックが付きません。
      • サーバー実行依頼再試行カウント:pdprを試行する回数を入力します。値を入力しない場合は、または値0を入力した場合は、pdprは再試行されません。
      • サーバー実行依頼再試行間隔:pdpr再試行間の時間間隔(秒)を入力します。値は0から32767の整数を入力してください。値を入力しない場合は、または値0を入力した場合は、pdprは即時に再試行されます。
    • カスタム出口を使用している場合は、カスタム出口プログラムオプションチェックを付けます。このボックスを選択すべきかどうかについては、カスタム出口の担当者に確認してください。
      • 出口プログラム名:このレシーバーで使用するカスタム出口プログラムのパスとファイル名を入力します。出口の名前については、カスタム出口プログラムの担当者に確認してください。
      • 他の出口プログラムパラメーター: 追加の出口パラメーターについては、カスタム出口プログラムの担当者に確認してください。
    • OKをクリックし、MVS Downloadレシーバー拡張の追加ダイアログを閉じます。
  5. MVS Downloadレシーバーの追加ダイアログで、OKをクリックします。
    ポップアップ通知メッセージが 1 つまたは複数表示されます。メッセージを読み、[OK]をクリックして、表示を消してください。
  6. マネージメントコンソールの左側ペインにあるMVS Downloadレシーバー項目を選択します。

    作成したばかりのレシーバーが右側のペインに表示されるはずです。レシーバーの状況が停止になる場合がありますが、すぐに開始されます。ツールバーの[ビューの最新表示]をクリックして、状況が[実行中]になるのを待ってください。

    レシーバーが数分以内に開始されない場合は、編集→MVS Download管理を選択し、レシーバーを選択して開始をクリックすることによってレシーバーを手動で開始します。

    注意: レシーバーが開始されない場合は、宛先制御ファイルエラーの場合があります。マネージメントコンソールの左側ペインにあるサーバーログ項目をクリックすることで、エラーを診断できます。

1.3.4.1.5 AFPリソースをInfoPrint Managerで使用可能にする

PSF for z/OSのMVS Download機能がMVS Downloadで使用されるときは、ジョブを正しく処理できるように、印刷ジョブに使用するAFPリソースをInfoPrint Managerで使用可能にしてください。PSF for z/OSAFP Download Plus機能がMVS Downloadで使用されるときは、リソースは通常、印刷ジョブとともに送信され、AFPリソースはInfoPrint Managerで不要なため、このセクションはスキップできます。ただし、AFP Download Plusは、すべてのAFPリソースタイプをInfoPrint Managerに送信しないように構成できます。この構成を使用した場合は、未送信のリソースタイプは、このセクションの説明どおり、InfoPrint Managerで使用可能にしてください。このセクションでは、これらのリソースが AFP フォーマットで現在ご使用のホストシステムにあり、だれでもこれらのリソースを見つけることができることを前提にしています。

注意: 現在PSF for OS/2の分散印刷機能(DPF)を使用している場合は、使用するリソースファイルはIntelligent Printer Data Stream (IPDS)フォーマットになっています。ただし、これらのファイルのAdvanced Function PresentationAFP)バージョンもホストシステムに存在しています。MVS DownloadではAFPバージョンを使用することを確認してください。

InfoPrint Managerでリソースを使用可能にする方法があります。 ここでは、3つの方法を説明します。オプションを読み通して、ご使用の構成に最良の方法を決めてください。

1.3.4.1.5.1 リソースをホストからWindowsシステムに手動で転送する

任意の方法(一般的にはFTP)を使用してホストシステムから直接リソースを移動できます。ファイルを FTP でファイル転送することにした場合は、必ずバイナリーデータとして (テキストとしてではなく) 転送してください。一般に、以下の操作を行います。
  1. Windowsシステムに、リソースを受け取るディレクトリーを作成します。
  2. リソースをそのディレクトリーに、バイナリーデータとして FTP でファイル転送します。
  3. InfoPrint Managerでそのディレクトリーを確認します。

    ディレクトリーの識別は、リソースコンテキストオブジェクトを使用するか、マネージメントコンソールでデフォルトのリソース検索パスを変更することで確認¥できます。デフォルトのリソース検索パスの変更に関する説明については、マネージメントコンソールサービス構成にあるオンラインヘルプを参照してください。

この方式は効果的で、インプリメントも容易です。ただし、AFPリソースを変更するたびに、Windowsシステムの正しいディレクトリーにリソースをFTPで転送してください。リソースを変更する頻度が多くなければ、この方式は効果があります。AFP リソースの変更頻度が多い場合は、別のオプションを考える必要があります。

1.3.4.1.5.2 リソースを中央の場所に保管する

別のオプションは、AFPリソースをネットワーク上の別のコンピューター(AFPリソースが常駐するホストシステムを含む)に保管し、そのコンピューターにNFSがWindowsサーバーがインストールされているInfoPrint Managerシステム上のディレクトリーをマウントする方法です。次に、上記ので説明したオプション(リソースコンテキストオブジェクトを使用するか、デフォルトのリソース検索パスを変更する)でInfoPrint Managerにそのディレクトリーを指定します。このオプションをインプリメントするには、NFS サーバーおよびクライアントソフトウェアをインストールする必要があります。このソフトウェアは、さまざまなベンダーから提供されています。

このオプションの主な欠点は、システムでリソースを取得するときに、大量のネットワークトラフィックが発生することです。このソフトウェアは、さまざまなベンダーから入手できます。したがって、リソースをリトリーブするのにかかるトラフィックと時間が増えることが、プリンターの占有の原因になります。

1.3.4.1.5.3 MVS Downloadでリソースを移動する

3番目のオプションは、InfoPrint Manager自体のMVS Download機能を使用してAFPリソースを移動する方法です。この方法は、ジョブを受信して印刷せずに特定のディレクトリーにコピーするMVS Downloadレシーバーをセットアップすることによって実現できます。このレシーバーは、リソースを移動するためだけに使用します。この構成のセットアップは、ご使用の環境によって異なります。リソースを変更するたびに、InfoPrint Managerサーバーを実行している各システムに変更したリソースを送信するジョブを実行依頼してください。このタスクを実現するには、JES inishデック、ホストMVS Downloadルーティング制御データセット、宛先制御ファイル(DCF)、出口プログラムをカスタマイズしてください。ジョブ送信用の既存のMVS Download構成によって変更が必要ですが、InfoPrint ManagerコンピューターにAFPリソースを送信するプロセスは同じです。

  1. MVS Download用のスプールにリソースを入れ、AFPリソース、リソース名、必要なターゲットパスのIDで処理します。(ターゲットパスはオプションです。)
  2. ルーティング制御データセットをセットアップし、MVS Downloadシステム上の固有のInfoPrint ManagerレシーバーにAFPリソースを送信します。(オプション)
  3. ルーティング制御データセットをセットアップし、各レコードの前にAFPリソースのレコード長フィールドを付けません。
  4. DCFをセットアップし、必要なリソースパス/リソース名をtarget-destination-nameにマッピングします。(オプション)
  5. 提供された出口プログラムを変更し、指定されたリソース名を持つ正しいリソースディレクトリーに受け取ったAFPリソースをコピーします。この出口プログラムの全機能性は選択した上記のオプションによって異なります。例:
    1. ターゲットパスがない場合は、出口にパスをハードコーディングするか、他の方法を使用して決定します。
    2. AFP リソースと印刷ジョブの両方が同じレシーバーに送られる場合、出口プログラムは、何らかのメカニズムでその 2 つを識別し、それぞれに適切な措置をとる必要があります。
    3. DCF が、リソースパス/リソース名を target-destination-name にマップしない場合、他のパラメーターからそれを構文解析するか、他の手段を使用して決める必要があります。

このオプションは他の2つのオプションよりセットアップが複雑ですが、Windowsシステムに送信用ジョブを再実行依頼するだけでAFPリソースを変更できるため、実施すると時間を削減できます。更新するWindowsシステムが複数あるか、このプロセスをさらに自動化できる場合は、この方式は効果的です。1 つの構成例を次に示します。

1.3.4.1.5.3.1

DEST=NTPRT1が指定されたすべてのジョブがMVS Download FSAにスケジュールされるようにJESが構成されていると仮定します。FSAは次にInfoPrint ManagerシステムのデフォルトのDCFと出口プログラムを使用するInfoPrint Managerシステムにジョブをダウンロードし、IPDSプリンターntprt1にジョブを実行依頼します。MVS DownloadFSAは、次のステートメントを含む経路制御データセットを使用します。

DEST=NTPRT1
IPADDR=dept01.myststem
PORTNUM=5002
RETRYNUM=3
RETRYINTV=60
構成は以下となります。
  • 既存のMVS Downloadレシーバー(Windowsシステムにある)はままにしておきます。
  • AFPリソースを処理するための新しいレシーバーを作成しますが、既存のMVS Download FSAは使用し続けます。
  • AFPリソース名だけ渡します。 リソース名が保管されるディレクトリーパスは渡しません。
  • ルーティング制御ステートメントがFORMSを使用してファイルをさまざまなレシーバーに送信できるので、FORMSキーワードを使用し、ジョブをAFPリソースとして指定します。
  • NAME JCLキーワードを使用してAFPリソース名を指定します。

変更されたAFPリソースをスプールに入れるためのJCLジョブには、次のOUTPUTステートメントがあります。

OUTPUT     DEST=NTPRT1,FORMS=AFPRES,NAME='C0MYFNT.300',....
MVS DownloadFSAはすでにDEST=NTPRT1のジョブを受信しているため、JES inishデックを変更する必要はありません。

このジョブを別のレシーバーに送り、これらのリソースの先頭には長さフィールドを付けないように、ルーティング制御ファイルを以下のように変更します。FORMS=AFPRESが指定されていないジョブは、引き続き、既存レシーバーに送信されます。

DEST=NTPRT1
FORMS=AFPRES
IPADDR=dept01.mysystem
PORTNUM=5003
SEND_REC_LENGTH=NO
RETRYNUM=3
RETRYINTV=60
DEST=NTPRT1
IPADDR=dept01.myststem
PORTNUM=5002
RETRYNUM=3
RETRYINTV=60
ここで、dept01.mysystemマシンに新しいレシーバーを定義する必要があります。新しいレシーバーは、ポート番号5003(ルーティング制御ステートメントに指定されているように)、変更されたDCF、ユーザー作成の出口プログラムを使用します。

提供されているDCFのコピーを作成し、MVSにあるNAMEキーワードのマッピングを変更します。既存のステートメント:

NAME         :: name-textは
次のように変更されます。
NAME          :: target-destination-name
また、DESTをtarget-destination-nameにマッピングする既存のステートメントは、次のようにコメントアウトされます。
* DEST        :: target-destination-name
DCFのこの変更により、出口は3番目に渡されたパラメーターとしてAFPリソース名を受け取ります。

次に、提供されている出口のコピーを作成します。pdprを使用して受け取ったファイルを実行依頼する代わりにコピーするように、出口プログラムを変更します。出口プログラムでは、DCFのマップ方法に準拠するため、1番目に渡されたパラメーターをリソースファイルの名前として使用し、3番目に渡されたパラメーターを使用してターゲットのリソースファイル名を引き出します。必要なリソースディレクトリー名をJCLに渡していないので、出口プログラムは、ドライブとディレクトリーを判別し、それをターゲットリソースファイル名の前に付ける必要があります。出口プログラムは、AFPリソースを受け取るレシーバーだけで使用するので、AFPリソースとしてファイルを識別し、リソースのコピーと印刷されるInfoPrint Managerへの非リソースの実行依頼は不要です。また、出口プログラムは、エラー状態を検出して適切に対応するようにコーディングできます。

最後に、マネージメントコンソールを使用し、作成した DCF と 出口プログラムを使用するレシーバーを作成します。この例では、レシーバーを作成したときに指定したターゲット宛先は意味を持たず、リソースを実行依頼した JCL で NAME を指定しない場合は、出口プログラムに渡すだけです。

1.3.4.1.6 複数データセットジョブを実行依頼する

MVS DownloadAFP Download Plusは、Windows上のMVS Downloadレシーバーに各JES SYSOUTデータセットを個別に送信します。デフォルトでは、レシーバーはデータセットを個別のファイルとしてスプールします。MVSでは、1つのジョブで、複数のデータセットを持つことができます。以下の手順を使用し、他のファイルの介入やファイル間のNPRO処理がなく、セットごとにヘッダーページとトレーラーページが1ページだけで、MVS Download印刷経由でInfoPrint Managerに順番にジョブのデータセットを送信するように、インストール済み環境をMVS Download複数データセットジョブサポート用にカスタマイズします。

これで、InfoPrint Managerでは、複数のデータセットが受け取られ、ACIFでMO:DCA-Pに個別に変換されてから、1つのファイルに結合してスプールに入ることが可能になります。InfoPrint Managerは、各データセットに関連付けられている書式定義にあるメディアマップ(コピーグループ)を使用し、結合ファイルの先頭に挿入する全文対象のインライン書式定義を作成します。

以下の手順を使用し、複数データセットジョブを印刷するためのMVS Downloadサポートをインストールし構成します。

1.3.4.1.6.1 複数データセットサポートを使用するための要件

MVS Downloadで単一ユニットとしてジョブの複数のデータセットの印刷処理に対応するには、以下を実行します。
  • 特殊なMVS Downloadユーザー出口15プログラムをMVSにインストールします。
  • InfoPrint Managerシステムに、並列処理をオフにしてMVS Downloadレシーバーを作成します。

AFP Download Plusで単一ユニットとしてジョブの複数のデータセットの印刷処理に対応するには、以下を実行します。

  • AFP Download PlusをAPAR OA15317とともにインストールします。
  • 制御ステートメントデータセットのdataset-groupingパラメーターを「はい」に設定します。
  • InfoPrint Managerシステムに、並列処理をオフにしてMVS Downloadレシーバーを作成します。

MVS Downloadで提供されているサンプルユーザー出口15プログラム(apsux15m)には、1つのパラメーターが追加され、このパラメーターによって、複数データセットジョブに属すデータセットが識別され、特定のデータセットがジョブの中の最初か、次か、最後のデータセットかが示されます。

並列処理をオフにすると、MVS Downloadレシーバーは、子プロセスを1つだけ作成することで、データセットを正しい順序で受け取ることができます。並列処理をオンにした場合は、MVS Downloadは複数の子プロセスを作成でき、複数データセットジョブから同時に複数のデータセットを受け取ることができます。データセットは順序正しく受け取られない可能性があり、正しく印刷できない場合があります。

注意: 必ず、MVS Downloadで検出できるように共用リソースをセットアップしてください。手順については、 MVS Download との共用リソースを準備するを参照してください。

1.3.4.1.6.2 MVS Downloadでの複数データセットサポートのインストール

MVS Downloadの複数データセットサポートをインストールするには、以下の操作を行います。
  1. MVS Downloadに、MVSユーザー出口15プログラムapsux15mをインストールします。プログラムは、アセンブル/リンクし、MVS Download始動PROCSTEPLIBで参照されるデータセットに入れます。
  2. SEND_REC_LENGTH=YESを使用し、MVS DownloadMVSで実行します(SEND_REC_LENGTH=YESは、MVS Download上のMVSルーティング制御データセットに明示的に指定するか、デフォルトで使用できるようにします)。SEND_REC_LENGTH=NOを指定する場合は、ACIFは一部の可変長ラインモードデータを処理できない場合があります。この場合は、ACIFは戻りコード310で、入力ファイルが読み取りできないというメッセージを発行します。
  3. ACIFがリソースを見つけることができることを確認します。
    マネージメントコンソールのサービス構成ダイアログで指定されたディレクトリーを見つけます。以下の属性のいずれかを使用してリソースディレクトリーを指定している場合は、マネージメントコンソールのサービス構成ダイアログのデフォルトリソース検索パスフィールドに同じディレクトリーを指定してください。3310
    • resource-context
    • resource-context-font
    • resource-context-overlay
    • resource-context-page-segment
    • resource-context-page-definition
    • resource-context-form-definition

    各ディレクトリーは、コロン(:)ではなく、セミコロン(;)を使用して区切ります。

  4. 次の属性は、直接指定したり、初期値ジョブ、または初期値文書オブジェクトで指定しないでください。
    • transform-message-file-name
    • resource-context-page-definition
    • resource-context-page-definition属性の代わりにresource-context属性を使用できます。
  5. 使用する予定のすべてのレシーバーで、並列処理がオフになっていることを確認してください。並列処理が使用可能になっている場合は、これらのレシーバーを複数データセットジョブで使用できません。並列処理の状況を確認するには、以下の操作を行います。
    1. マネージメントコンソールを開き、左側ペインのMVS Downloadレシーバー項目をクリックします。
      右側のペインにレシーバーのリストが表示されます。
    2. 各レシーバーをダブルクリックし、表示ダイアログを開きます。
    3. 処理オプションボックスで、並列処理が使用可能になっているか確認します。使用可能になっている場合は、そのレシーバーは複数データセットジョブで使用できません。

1.3.4.1.6.3 AFP Download Plusでの複数データセットサポートをインストールする

AFP Download Plusの複数データセットサポートをインストールするには、以下の操作を行います。
  1. AFP Download PlusをAPAR OA15317とともにインストールします。複数データセット機能を使用可能にするには、制御ステートメントデータセットのdataset-groupingパラメーターをはいに設定します。AFP Download Plusをインストールする方法は、「Print Service Facility for z/OS: AFP Download Plus」(S550-0433)の章AFP Download Plusのインストールを参照してください。 AFP Download PlusでのMVS Download出口15プログラムを使用した複数データセットの使用可能化はサポートされていません。
  2. 次の属性は、直接指定したり、初期値ジョブ、または初期値文書オブジェクトで指定しないでください。
    • transform-message-file-name
    • resource-context-page-definition
    resource-context-page-definition属性の代わりにresource-context属性を使用できます。
  3. 使用する予定のすべてのMVS Downloadレシーバーで、並列処理がオフになっていることを確認します。並列処理が使用可能になっている場合は、これらのレシーバーを複数データセットジョブで使用することはできません。並列処理の状況を確認するには、以下の操作を行います。
    1. マネージメントコンソールを開き、左側ペインにあるMVS Downloadレシーバー項目をクリックします。右側のペインにレシーバーのリストが表示されます。
    2. 各レシーバーをダブルクリックし、表示ダイアログを開きます。
    3. 処理オプションボックスで、並列処理が使用可能になっているか確認します。使用可能になっている場合は、そのレシーバーは複数データセットで使用できません。

1.3.4.1.6.4 複数データセットサポートの制約事項

このサポートには、以下の制限があります。

  1. この機能を持つMVS DownloadでカスタムWindows出口は使InfoPrint Manager用でonrefで提供されているサンプル出口を使用してください。
  2. このソリューションは、ラインモード、混合モード、または MO:DCA-P データセットにのみ適用されます。
  3. ページ定義および書式定義を除き、名前が同じで内容が異なるインラインリソースを同一ジョブ内に持つことはできません。
  4. ホストセパレーターページが使用可能な場合はjob-page-count属性にセパレーターページが含まれますが、他のジョブに関してはjob-page-countにセパレーターページは含まれません。
  5. セパレーターページサポートがホストで有効になっているが、データセットにセパレーターページがない場合、レシーバーでは InfoPrint Manager セパレーターを使用してジョブが印刷されます。InfoPrint Manager セパレーターは、以下のいずれかのオプションを実行して抑制できます。
    • スクリプト/出口を変更して、auxiliary-sheet-selection ジョブ属性を永続的に none に設定します。
    • 実宛先に関して printer-start-sheetprinter-separator-sheet、および printer-end-sheet ジョブ属性を none に設定します。
    • 論理宛先に関して auxiliary-sheet-selection ジョブ属性を none に設定します。
  6. MVS Downloadレシーバーを作成するときは、一度に1つのデータセットだけ受け取るように並列処理を使用不可にしてください。既存のレシーバーの処理オプションを変更することはできません。従って、並列処理を使用可能にしたレシーバーはすべて削除して再作成してください。
  7. 複数データセットジョブのすべてのデータセットを受け取って変換するには、Windowsシステムに十分なディスクスペースを空けてください。このソリューションを使用しない場合は、データセットを個々に受け取って変換できるので、少量のディスクスペースで済みます。
  8. このソリューションでは、包括的なインライン書式定義の生成時に、次の3つのタイプの書式定義(FORMDEF)ステートメントを作成しません。
    • MSU (マップ抑止)
    • PFC(表示精度コントロール)
    • MFC(メディアフィニッシングコントロール)
    • PEC(表示環境コントロール)
    • MDR (マップデータリソース)
注意: MVS Downloadを使用して複数データセットサポートを使用可能にし、複数のMVS Download FSAを構成する場合は、InfoPrint Managerサーバーにジョブを実行依頼している各Download FSAに1つのレシーバーが必要です。ない状態で、2つのMVS Download FSAシステムが同時にジョブを送信すると、ジョブデータセットが混合し、エラーまたは誤った出力が生成される場合があります。この制限は、AFP Download Plusには適用されません。複数データセットに複数のAFP Download Plus FSAを使用可能にできます。

1.3.4.1.6.5 複数データセットサポートの技術的な説明

ここでは、一連の複数データセットサポートについて説明します。

  1. MVS Downloadレシーバーは、データセットを受け取ってファイルに入れます。
  2. MVS Downloadレシーバーは、InfoPrint Managerサンプル出口を呼び出し、ファイルをスプールします。(ユーザーは、レシーバーの作成時に、サンプル出口をこのレシーバーに関連付けています。)
  3. MVSユーザー出口15またはAFP Download Plusが複数データセットジョブの一部としてこのファイルにマークを付けた場合は、サンプル出口はすぐにスプールしません。代わりに、サンプル出口は2番目のプログラムを呼び出します。このプログラムは、ファイルがMVS Downloadからの場合に、ACIFを呼び出してMO:DCA-Pに変換します。
  4. 複数データセットジョブ内の最後のファイルが受信され、MVS Download用のMO:DCA-Pに変換されると、サンプル出口はafpconcatプログラムを呼び出し、包括的なインライン書式定義とすべてのMO:DCA-P文書が入ったファイルを1つ作成します。afpconcatプログラムは、MVS Downloadから受信された複数のMO:DCA-Pファイルを1つのMO:DCA-Pファイルに結合できます。包括的なインライン書式定義には、個々のデータセットに関連付けられている書式定義のすべてにあるメディアマップ (コピーグループ) が入っています。入力ファイルごとに要求される formdef は、出力 MO:DCA-P 文書にインラインで配置される 1 つの結合 formdef にマージされます。
  5. メディアマップ名が一致しない場合、afpconcat プログラムは固有の名前を割り当てて、MO:DCA-P ドキュメント中の参照を更新します。
  6. afpconcat プログラムがインラインリソースグループをマージし、ページ定義とオリジナルの書式定義を廃棄します。リソース名とリソースタイプが一致するリソースは比較され、それらが同一のものであるかどうかが確認されます。
  7. サンプル出口が、結合された MO:DCA-P ファイルをスプールします。

1.3.4.1.7 MVS Downloadジョブのページカウントを表示する

MVS DownloadにリストされているInfoPrint Manager GUIジョブのページカウントを参照可能にするには、複数データセットジョブを実行依頼するで説明されているように、複数データセットサポートをインストールしてください。複数データセットサポートを使用する予定がない場合でも、要件と制限はすべて適用されます。

InfoPrint ManagerGUIにリストされているAFP Download Plusジョブのページカウントを参照可能にするには、複数データセットサポートをオンにするか、AFP Download Plusでページアカウンティングサポートをオンにします。

1.3.4.1.8 直接ダウンロード方式に関するパフォーマンス上の考慮事項

直接ダウンロード機能を使用するときは、InfoPrint Managerサーバーでレシーバー/デーモンをダウンロードするパフォーマンスが低下します。直接ダウンロードのサポートは、ホストから有効または無効にできます (詳しくは、AFP Download Plusガイドを参照してください)。

注意: 有効にした場合、TCP/IP 全体にわたってファイル受信の最初から最初のページが印刷されるまで、ファイルのスループットに影響があります。また、操作中に、CPUとディスク使用率が増加する場合があります。

メモリー使用率は影響を受けません。

直接ダウンロードを使用すると、ダウンロード作業ディレクトリーに追加の一時ファイルが生成されます。ダウンロード作業ディレクトリーが存在するファイルシステムに充分なスペースがあることを確認する必要があります。追加のファイルシステムスペースは必要ありません。

1.3.4.1.9 MVS Download Receiverオーファンファイルを再送信または削除する

孤立ファイルとは、ユーザーがジョブを実行依頼するためにMVS Downloadレシーバーを開始したときにジョブの再実行依頼のためにCMDファイルを保持するにチェックを付けても、エラーによってInfoPrintが印刷ジョブを処理できなかったため、Windowsファイルシステムに残された古いファイルのことです。ファイルの名前は、次のMVS Downloadの宛先制御ファイル名の形式に従っています。MVS_system_name.job_name.dataset_name.forms_name.yyddd.hhmmsstABCD.PRD

孤立ファイルはパフォーマンス上の問題を引き起こす原因になるので、ジョブの処理を妨げた問題を解決してMVS Downloadにジョブを再実行依頼するか、孤立ファイルをシステムから削除してください。

また、InfoPrint Manager マネージメントコンソールMVS Download Receiver Tracing ダイアログを使用してMVS Download Receiver のトレースを有効にすると、MVS Download デーモンはデバッグ用に処理ファイルを保存します。

1.3.4.1.9.1 ジョブを再実行依頼する

MVS Downloadを使用してジョブを再実行依頼するには、以下の操作を行います。
  1. マネージメントコンソールで、失敗した印刷ジョブを受け取ったMVS Downloadレシーバーをダブルクリックします。
  2. 表示:レシーバーxxxダイアログで、ジョブデータの表示フィールドを見つけ、参照をクリックします。InfoPrint Managerサーバーに残されたオーファンファイルと.CMD ファイルが、開いたMVS Download レシーバーデータ ダイアログのリストに表示されます。
  3. 失敗した.CMDファイルを右クリックします。
  4. 表示されるメニューから編集をクリックし、.CMDファイルをテキストファイルとして開きます。
  5. 必要に応じてファイルを編集し、保管します。
  6. テキストエディターをクローズします。
  7. MVS Downloadレシーバーデータダイアログに戻り、.CMDファイルを再選択し、右クリックします。
  8. 表示されるメニューから[開く]をクリックし、ファイルを実行します。
  9. MVS Downloadレシーバーデータダイアログで、キャンセルをクリックします。
  10. 表示:レシーバーxxxダイアログで、キャンセルをクリックします。
印刷エラーを特定して訂正した場合は、MVS Downloadにファイルを再実行依頼すると、正常に実行されたときはファイルは削除されます。

1.3.4.1.9.2 システムから孤立ファイルを削除する

孤立ファイルが発生するのは、エラーが起きたときだけです。エラーを特定して訂正しない場合は、一定期間(3日など)を過ぎた古いファイルをすべて削除してください。

個々のファイルを手動で削除するには、以下の操作を行います。

  1. マネージメントコンソールで、削除するMVS Downloadレシーバーをダブルクリックします。
  2. 表示:レシーバーxxxダイアログで、ジョブデータの表示フィールドを見つけ、参照をクリックします。InfoPrint Managerサーバーに残されたオーファンファイルと.CMD ファイルが、開いたMVS Download レシーバーデータ ダイアログのリストに表示されます。
  3. 削除するジョブを強調表示して右クリックしてから、表示されるメニューから削除を選択します。

1.3.4.2 分散印刷機能 (DPF) を使用する

ホストコンソールから印刷を管理または制御するためにDPFを使用する情報については、以下の資料を参照してください。

  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドの「ホストシステムでの印刷を計画する」
  • RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「InfoPrint Managerをホストシステムに接続する準備」
  • InfoPrint Manager マネージメントコンソールのオンラインヘルプの「Create/change/view DPF Host Receiver」のトピック

1.3.5 管理者の操作: 特殊ジョブ用に設定変更する

1.3.5.1 変換を使用する

InfoPrint Managerでは、次のデータストリームへの変換プログラムが提供されています。

  • プリンター制御言語 (PCL)
  • PostScript
  • PDF
  • TIFF(Tagged Image File Format)
  • JPEG(Joint Photographic Experts group)
  • GIF(Graphics Interchange Format)
  • 行(ASCII、定様式および不定形式)
  • 2バイトテキストストリーム
  • Extensible Markup Language (XML)

次の変換はカラー管理もサポートします。

  • ps2afp
  • jpeg2afp
  • tiff2afp
  • gif2afp

変換は、入力データストリームを Advanced Function Presentation (AFP) フォーマットに変換します。

このフォーマットのジョブを実行依頼してPSFプリンターで印刷するときは、InfoPrint Managerは自動的に該当の変換を起動します。生成された出力を印刷せずに、コマンドプロンプトウィンドウからでも、変換を実行できます。これは、ジョブを後で印刷したい場合に便利です。また、これらの変換プログラムを使用して、実宛先に関連付けられているオブジェクトおよび変換順序を変換することもできます。この機能については、カスタムステップ(変換)を構成するを参照してください。ジョブがすでに変換済みであると、より迅速に印刷できます。

多くの変換にはフラグやオプションキーワードがあり、このキーワードを使って処理情報を指定できます。各変換のフラグのリストまたはオプションと値については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。構成ファイル、環境変数、ユーザー出口プログラムで、InfoPrint Managerが変換を自動的に起動するときに使用する処理情報を指定できます。また、変換を実行する時はいつも、コマンド行でフラグを入力する代わりに、構成ファイルや環境変数を使用することもできます。

このセクションは、以下の内容で構成されています。

1.3.5.1.1 PCL、PostScript、PDF変換プログラムをカスタマイズする

変換構成ファイルで値を指定することでPCL、PostScript、PDFのデータへの変換をカスタマイズできます。 InfoPrint Manager の変換プログラムと構成ファイルでは、InfoPrint Managerが提供するデフォルトの構成ファイルを説明しています。

この表のinstall_pathは、InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリーです。インストールパスが分からない場合は、マネージメントコンソールで見つけることができます。マネージメントコンソールを開き、編集→サービス構成の変更をクリックし、インストールパスフィールドに移動します。

これらのファイルを変更するか、ご自分のファイルを作成できます。

InfoPrint Managerの変換プログラムと構成ファイル
データストリーム 変換 構成ファイル デーモン構成ファイル
PCL pcl2afp install_path ¥pcl2afp¥pcl2afp.cfg install_path ¥pcl2afp¥pcl2afpd.cfg
PostScript ps2afp install_path ¥ps2afp¥ps2afp.cfg install_path ¥ps2afp¥ps2afpd.cfg
PostScript ps2afp install_path ¥ps2afp¥ps2afp.cfg install_path \ps2afp\agspdld.cfg
PDF pdf2afp install_path ¥ps2afp¥ps2afp.cfg install_path¥ ps2afp¥ps2afpd.cfg
PDF pdf2afp install_path ¥ps2afp¥ps2afp.cfg install_path\ ps2afp\agspdld.cfg
PDF pdf2afp install_path ¥ps2afp¥ps2afp.cfg install_path¥ ps2afp¥apped.cfg

PostScriptとPDFの変換プログラムは、同じデフォルト構成ファイルを使用します。

1.3.5.1.1.1 クライアント構成ファイル

CPSI処理エンジンの使用時の、PostScript変換とPDF変換の構成ファイルの例を以下に示します。

サンプルPostScriptまたはPDF構成ファイル (ps2afp.cfg)
# ps2afp configuration file

######################################################################
#                CPSI, APPE and AGSPDL GENERAL SETTINGS
# KEYWORD            EQUIVALENT ps2afp FLAG                    PURPOSE
######################################################################

port = 8251              # -P                 which TCP/IP port to use
appe_port = 8250         # -P        which TCP/IP port to use for appe
agspdl_port = 8254       # -P      which TCP/IP port to use for agspdl
server = localhost       # -S             which server to connect with

ps_max_memory = 48000K   # -M            maximum amount of memory that
                         #         PostScript uses; the 'K' is ignored

ps_job_timeout = 9999    # -j                maximum number of minutes
                         #                   to process PostScript job
ps_server_timeout = 360  # -s                maximum number of minutes
                         #                   server waits between jobs
ps_document_processor = cpsi  # -psproc              which ps document 
                              #                       processor to use
pdf_document_processor = cpsi # -pdfproc            which pdf document 
                              #                       processor to use

######################################################################
#                    CPSI SPECIFIC SETTINGS
# KEYWORD            EQUIVALENT ps2afp FLAG                    PURPOSE
######################################################################

ps_width = 8.5i          # -w                 width of generated image
ps_length = 11i          # -l                length of generated image
ps_x_offset = 0i         # -x                   left and right margins
ps_y_offset = 0i         # -y                   top and bottom margins
ps_resolution = 300      # -r             resolution of target printer
ps_output_type = IO1_G4  # -a            type of AFP image to generate
ps_imgsmall = 0.5i       #                  default value for imgsmall
ps_linesmall = 0.5i      #                 default value for linesmall
ps_txtsmall = 0.5i       #                  default value for txtsmall
#ps_is = 1                #                 the is afp compliance flag
#ps_compress_type = jpeg-sub
                         # -cmp            JPEG subsampled compression
                         #                    other options: jpeg, lzw

######################################################################
#                    APPE SPECIFIC SETTINGS
# KEYWORD            EQUIVALENT ps2afp FLAG                    PURPOSE
######################################################################

appe_width = 8.5i          # -w                width of generated image
appe_length = 11i          # -l               length of generated image
appe_x_offset = 0i         # -x                  left and right margins
appe_y_offset = 0i         # -y                  top and bottom margins
appe_resolution = 300      # -r            resolution of target printer
appe_output_type = IO1_G4  # -a           type of AFP image to generate
#appe_is = 1                #                the is afp compliance flag
#appe_compress_type = jpeg-sub
                           # -cmp          JPEG subsampled compression
                           #                  other options: jpeg, lzw
#appe_pagetype = DOCUMENT       
                           #              type of afp structured field
                           #                  for each individual page

######################################################################
#                    AGSPDL SPECIFIC SETTINGS
# KEYWORD            EQUIVALENT ps2afp FLAG                    PURPOSE
######################################################################
agspdl_output_type = IO1_G4  # -a         type of AFP image to generate
agspdl_resolution = 300      # -r          resolution of target printer
agspdl_width = 8.5i          # -w              width of generated image
agspdl_length = 11i          # -l             length of generated image
agspdl_is     = 1            #               the is afp compliance flag
#agspdl_compress_type = lzw
                             # -cmp        JPEG subsampled compression
                             #           other options: jpeg, jpeg-sub
#agspdl_page_size_control
                             # -psc          page size control options
                             #      ArtBox, BleedBox, CropBox, TrimBox

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING THE FINISHING FLAG ONLY
# If you want your users to be able to allow finishing operations,
# such as staple operations or punch operations, uncomment the  
# following line.

# device_controls = finishing

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING BOTH PLEX AND FINISHING
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND allow finishing 
# operations, such as staple operations or punch operations, 
# uncomment the following line.

# device_controls = plex,finishing

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.
# Replace size with one of the supported paper sizes \
(LETTER, LEGAL, A3, A4, B4, B5, LEDGER)

# device_controls = plex,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ), \
inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)

######################################################################
#                          APPE and CPSI

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output, AND allow finishing
# operations, AND specify which paper tray to use, uncomment the line 
# below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.
# Replace size with one of the supported paper sizes \
(LETTER, LEGAL, A3, A4, B4, B5, LEDGER)

# device_controls = plex,finishing,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ, \
color=ZZZ), inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)
サンプルpcl2afpクライアント構成ファイル (pcl2afp.cfg)
# pcl2afp configuration file


# KEYWORD            EQUIVALENT pcl2afp FLAG                   PURPOSE
######################################################################


port = 8253                 # -P              which TCP/IP port to use
server = localhost          # -S          which server to connect with

pcl_max_memory = 6000K      # -M         maximum amount of memory that
                            #             PCL uses; the 'K' is ignored

pcl_job_timeout = 20        # -j             maximum number of minutes
                            #                     to process a PCL job

pcl_width = 8.5i            # -w              width of generated image
pcl_length = 11i            # -l             length of generated image
pcl_x_offset = 0i           # -x                left and right margins
pcl_y_offset = 0i           # -y                top and bottom margins
pcl_resolution = 300        # -r          resolution of target printer
pcl_output_type = IO1_G4    # -a         type of AFP image to generate

#pcl_is = 1                 # -is           the is afp compliance flag
#pcl_compress_type = lzw    # -cmp                     lzw compression
                            #            other options: jpeg, jpeg-sub

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the PCL bin number (between 1 and 59).

# You can list up to 20 mappings.

# device_controls = plex,inputX=(pcl_bin=Z),inputX=(pcl_bin=Z)

構成ファイルは、変換フラグと同じキーワードを使用します。構成ファイルに指定できるキーワードと値については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.5.1.1.2 デーモン構成ファイル

PCL、PostScript、および PDF のすべての変換で、その変換を使用する前にデーモンを実行しておく必要があります。pcl2afpdデーモンは、pcl2afp変換のPostScriptインタープリター部分を管理するために少なくとも3つのデーモンが実行していることが必要です。ps2afpdデーモンは、ps2afppdf2afpの変換のPostScriptまたはPDF CPSIインタープリター部分を管理します。appedデーモンは、ps2afppdf2afpの変換のPDF APPE処理部分を管理します。agspdld デーモンは、ps2afppdf2afp の変換の PDF および PostScript Artifex GhostPDL (AGSPDL) 処理部分を管理します。このデーモンについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

各デーモンは、対応する変換と同様に、構成ファイルを使用します。デーモン構成ファイルは、変換構成ファイルと同じキーワード(serverは除く)、デーモンの操作を制御する一部のキーワードを持つことができます。デーモンのキーワードについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

サンプルAGSPDLデーモン構成ファイル (agspdld.cfg)
# agspdld configuration file

######################################################################
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8254              #                    which TCP/IP port to use

work_directory = <AFP Support Path>\agspdl
                         #            directory to put work files into
log_file = <AFP Support Path>\agspdl\agspdl.log
                         #                 where to write log messages
log_size = 1024          #                      maximum log size in KB

ps_font_directory = <AFP Support Path>\agspdl\Resource
                         #                      list of resource files
                         
ps_output_type = IO1_G4  #               type of AFP image to generate
ps_width = 8.5i          #                    width of generated image
ps_length = 11i          #                   length of generated image
ps_resolution = 300      #                resolution of target printer
agspdl_is = 1            #                  the is afp compliance flag
#agspdl_compress_type = lzw
                         #                             lzw compression
                         #               other options: jpeg, jpeg-sub
#agspdl_page_size_control
                         # -psc              page size control options
                         #          ArtBox, BleedBox, CropBox, TrimBox
サンプルAPPEデーモン構成ファイル (apped.cfg)
# apped configuration file

######################################################################
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8250                    #              which TCP/IP port to use

appe_work_directory = <AFP Support Path>\appe
                               # directory to put APPE work files into

log_file = <AFP Support Path>\appe\apped.log
                               #    where to write daemon log messages
log_size = 100                 #                maximum log size in KB

#transform_trace_file = <AFP Support Path>\appe\appeTraceFile.log
                               #  where to write APPE transform traces
                               #        comment out to disable tracing

#transform_trace_size = 200    #              maximum trace size in KB
                               #  use 0 to disable trace size checking

#transform_trace_level = MDFL@-1
               #                                     APPE traces level
               # MMST@-1                  output most trace statements
               # MINT@-1          output intermediate level of tracing
               # MDFL@-1               output default trace statements

#appe_fonts_path = 
               #list of directories where extra APPE fonts are located

appe_font_map_files = <Install Path>\appe\fontmaps\FontMapSample.cfg

appe_width = 8.5i              #              width of generated image
appe_length = 11i              #             length of generated image
appe_x_offset = 0i             #                left and right margins
appe_y_offset = 0i             #                top and bottom margins
appe_resolution = 300          #          resolution of target printer
appe_output_type = IO1_G4      #         type of AFP image to generate
#appe_is = 1                   #            the is afp compliance flag
#appe_compress_type = jpeg-sub 
               # JPEG subsampled compression. Other options: jpeg, lzw
#appe_pagetype = DOCUMENT       
               # type of afp structured field for each individual page
サンプルpcl2afpデーモン構成ファイル (pcl2afpd.cfg)
# pcl2afpd configuration file

######################################################################
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8253                 #                 which TCP/IP port to use

work_directory = <AFP Support Path>\pcl2afp
                            #         directory to put work files into
log_file = <AFP Support Path>\pcl2afp\pcl2afpd.log
                            #              where to write log messages
log_size = 100              #                   maximum log size in KB

pcl_program = <Install Path>\bin\pcl6.exe
                            #          name of PCL interpreter program
pcl_fonts_path = <Install Path>\pcl2afp
                            #          location of .FCO files for PCL6
pcl_max_memory = 12000K     #            maximum amount of memory that
                            #             PCL uses; the 'K' is ignored

pcl_job_timeout = 20        #                maximum number of minutes
                            #                     to process a PCL job

pcl_width = 8.5i            #                 width of generated image
pcl_length = 11i            #                length of generated image
pcl_x_offset = 0i 	    #                   left and right margins
pcl_y_offset = 0i           #                   top and bottom margins
pcl_resolution = 300        #             resolution of target printer
pcl_output_type = IO1_G4    #            type of AFP image to generate

#pcl_is = 1                 #               the is afp compliance flag
#pcl_compress_type = lzw    #                          lzw compression
                            #            other options: jpeg, jpeg-sub

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the PCL bin number (between 1 and 59).

# You can list up to 20 mappings.

# device_controls = plex,inputX=(pcl_bin=Z),inputX=(pcl_bin=Z)
InfoPrint 4000とInfoPrint 4100プリンター向けサンプルps2afpデーモン構成ファイル (ps2afpd.cfg)
# ps2afpd configuration file

######################################################################
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8251              #                    which TCP/IP port to use

work_directory = <AFP Support Path>\ps2afp
                         #            directory to put work files into
log_file = <AFP Support Path>\ps2afp\ps2afpd.log
                         #                 where to write log messages
log_size = 100           #                      maximum log size in KB

ps_program = <Install Path>\cpsibin\ps2afpi.exe
                         #      name of PostScript interpreter program
ps_init_file = <Install Path>\ps\ps2afp.ps
                         #              name of PostScript interpreter
                         #                         initialization file
ps_files_path = <Install Path>\ps;\
        <Install Path>\config;\
        <Install Path>\reslib
                         #            path to search for jobInit files

ps_max_memory = 48000K   #               maximum amount of memory that
                         #         PostScript uses; the 'K' is ignored

ps_job_timeout = 9999    #                   maximum number of minutes
                         #                   to process PostScript job
ps_server_timeout = 360  #                   maximum number of minutes
                         #                   server waits between jobs

ps_font_map_files = <Install Path>\ps\fonts.map
                         #                  list of font mapping files

ps_width = 8.5i          #                    width of generated image
ps_length = 11i          #                   length of generated image
ps_x_offset = 0i         #                      left and right margins
ps_y_offset = 0i         #                      top and bottom margins
ps_resolution = 300      #                resolution of target printer
ps_output_type = IO1_G4  #               type of AFP image to generate
#following three parameters will apply only if threshsmall specified
ps_imgsmall = 0.5i       #                  default value for imgsmall
ps_linesmall = 0.5i      #                 default value for linesmall
ps_txtsmall = 0.5i       #                  default value for txtsmall
#ps_is = 1                #                  the is afp compliance flag
ps_compress_type = jpeg-sub  # JPEG subsampled compression. \
Other options: jpeg, lzw

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################

# ENABLING THE FINISHING FLAG ONLY
# If you want your users to be able to allow finishing operations,
# such as staple operations or punch operations, uncomment the  
# following line.

# device_controls = finishing

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################

# ENABLING BOTH PLEX AND FINISHING
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND allow finishing 
# operations, such as staple operations or punch operations, 
# uncomment the following line.

# device_controls = plex,finishing

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.
# Replace size with one of the supported paper sizes \
(LETTER, LEGAL, A3, A4, B4, B5, LEDGER)

# device_controls = plex,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ), \
inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output, AND allow finishing
# operations, AND specify which paper tray to use, uncomment the line 
# below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.
# Replace size with one of the supported paper sizes \
(LETTER, LEGAL, A3, A4, B4, B5, LEDGER)

# device_controls = plex,finishing,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ, \
color=ZZZ), inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)
カットシートIPDSプリンター向けサンプルps2afpデーモン構成ファイル (3160d.cfg)
# ps2afpd configuration file

######################################################################
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8252              #                    which TCP/IP port to use

work_directory = <AFP Support Path>\ps2afp2
                         #            directory to put work files into
log_file = <AFP Support Path>\ps2afp2\ps2afpd.log
                         #                 where to write log messages
log_size = 100           #                      maximum log size in KB

ps_program = <Install Path>\cpsibin\ps2afpi.exe
                         #      name of PostScript interpreter program
ps_init_file = <Install Path>\ps\ps2afp.ps
                         #              name of PostScript interpreter
                         #                         initialization file
ps_files_path = <Install Path>\ps;\
                <Install Path>\config;\
                <Install Path>\reslib
                         #            path to search for jobInit files

ps_max_memory = 48000K   #               maximum amount of memory that
                         #         PostScript uses; the 'K' is ignored

ps_job_timeout = 9999    #                   maximum number of minutes
                         #                   to process PostScript job
ps_server_timeout = 360  #                   maximum number of minutes
                         #                   server waits between jobs

ps_font_map_files = <Install Path>\ps\fonts.map
                         #                  list of font mapping files

ps_width = 8.5i          #                    width of generated image
ps_length = 11i          #                   length of generated image
ps_x_offset = 0i         #                      left and right margins
ps_y_offset = 0i         #                      top and bottom margins
ps_resolution = 300      #                resolution of target printer
ps_output_type = IO1_G4  #               type of AFP image to generate
ps_compress_type = jpeg-sub  # JPEG subsampled compression. \
Other options: jpeg, lzw

pragma = jobInit 3160.ibm85lpi.tf.dt.ps; \
            jobInit 3160.ibm85lpi.ta.ps; \
                          wglRotate yes;

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# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.
# Replace size with one of the supported paper sizes \
(LETTER, LEGAL, A3, A4, B4, B5, LEDGER)

# device_controls = plex,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ), \
inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)

1.3.5.1.1.3 変換オプションの階層

InfoPrint Managerは、PCL、PostScript、またはPDF変換プログラムが実行したときに、フラグと構成ファイル情報を使用する階層を割り当てます。構成ファイルに指定されたフラグと情報をInfoPrint Managerが使用する順序は、以下のとおりです。

  1. -Cフラグで指定する構成ファイルの値を含む、コマンド行で指定するすべての値。

    InfoPrintコマンドはフラグを左から右に処理します。同じフラグを複数回入力した場合は、InfoPrint Managerは最後に入力されたフラグを使用し、使用する値を判断します。たとえば、次のコマンドを入力すると仮定します。

    ps2afp -Cconfig.file -r240 -r300 myfile.ps
    ps2afp コマンドは、解像度300ピクセルを使用してファイルを変換します。InfoPrint Manager は、構成ファイル config.file に指定されている解像度の値と1番目の -r240 フラグと値を無視します。

  2. 現行ディレクトリーの pcl2afp.cfg または ps2afp.cfg 構成ファイルに指定されている値(このファイルがある場合は、ユーザーが変換コマンドを直接入力する場合)。 印刷するジョブを実行依頼することで間接的に変換コマンドを呼び出す場合は、InfoPrint Managerは現行ディレクトリーの値を無視します。
  3. ホームディレクトリー中のpcl2afp.cfgまたはps2afp.cfg構成ファイルに指定した値(このファイルがある場合)。
  4. クライアント構成ファイル」に示されたデフォルトの変換コマンド構成ファイルに指定した値。
  5. 変換デーモンが始動したとき、にappedpcl2afpd、またはps2afpdコマンドの-Cフラグで特定されたカスタム構成ファイルに指定された値。
  6. クライアント構成ファイルに示されたデフォルトの変換デーモン構成ファイルに指定した値。
  7. InfoPrint Managerに組み込まれたデフォルト値。この値は、デフォルトのPostScriptまたはPDF出力タイプがIM1非圧縮イメージであることを除き、変換デフォルトと同じです。

1.3.5.1.2 ps2afp変換で使用可能なステープルオプション/パンチオプションPostScript

ps2afp変換を使用すると、ステープル/パンチの両方のフィニッシングオプションを指定できます。このサポートを使用するには、以下のことを行う必要があります。

  1. IPDS(Intelligent Printer Data Stream)対応のプリンターが、ステープルまたはパンチのフィニッシングオプションをサポートしていることを確認します。
  2. PostScript 入力ファイルにステープルまたはパンチの情報が含まれていることを確認します。
  3. キーワード finishingps2afpd.cfg 構成ファイル内の device_controls オプションに割り当てられていることを確認します (「ステープル/パンチオプションが指定されたサンプルPostScriptデーモン構成ファイルのセクション」の太字の例を参照)。
  4. PostScript を生成したアプリケーションまたはドライバーが、ps2afp 変換で使用可能なステープルまたはパンチの操作のサブセットをサポートすることを確認します。これらのステープルオプションおよびパンチオプションのリストについては、「ps2afp変換に対応するステープル/パンチのPostScript操作」を参照してください。

このフィニッシングサポートの使用に興味がある場合は、以下のプリンターで使用可能な PostScript ドライバーにこのサポートが組み込まれています。以下のInfoPrintプリンターをTCP/IPとして指定できます。

  • InfoPrint 2085
  • InfoPrint 2105
  • InfoPrint 2060ES
  • InfoPrint 2075ES
  • InfoPrint 2090ES
  • InfoPrint 2105ES

1.3.5.1.2.1 ps2afpd.cfgファイルにフィニッシングを指定する

以下に、ps2afpデータストリーム変換でフィニッシング値を指定する方法を示します。

  1. コマンド行から、/usr/lpp/psf/ps2afp/ディレクトリー(AIXサーバー)またはinstall_path\ps2afpフォルダー(Windowsサーバー)にあるps2afpd.cfgファイルにアクセスします。
  2. 任意のエディターを使用して、ファイルを編集します。
  3. #ENABLING STAPLING OR PUNCH FINISHING OPTIONS THROUGH THE TRANSFORMという見出しを見つけ、以下の行をコメント化しているハッシュマーク(#)を削除します。
    device_controls=finishing
  4. 変更内容を保存し、ファイルを閉じます。

    注意:
  1. device_controlsオプションは、ビン番号とplexキーワードも受け取ります。
  2. plexを省略した場合は、ps2afp変換で両面印刷の出力が作成されます。
  3. ビン番号を省略した場合は、ps2afp変換で、最初の給紙トレイを使用することを指示する出力が作成されます。
  4. ps2afp変換で生成するステープル/パンチのオプションの使用をサポートしないプリンターもあります。要求をサポートしないIPDSプリンターにステープルまたはパンチの操作を指定した文書を送信した場合は、InfoPrint Managerはステープルまたはパンチの穴なしでメッセージを発行してジョブを完了します。使用可能なステープルまたはパンチの操作(ある場合)を決定するには、使用するプリンターの使用説明書を参照してください。

詳しい例については、device_controlsオプションがある、最新バージョンのInfoPrint Managerに付属するps2afpd.cfgファイルを参照してください。

ステープル/パンチオプションが指定されたサンプルPostScriptデーモン構成ファイルのセクション
# ps2afpd configuration file

# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

port = 8251                   #               which TCP/IP port to use

######################################################################			 
#                     CPSI SPECIFIC SETTINGS
# KEYWORD                                                      PURPOSE
######################################################################

work_directory = /var/psf/ps2afp
                         #            directory to put work files into
log_file = /var/psf/ps2afp/ps2afpd.log
                         #                 where to write log messages

notify = root            #       who to notify if problems encountered
mail_command = /usr/bin/mail
                         #          program used to send notifications
ps_program = /usr/lpp/psf/bin/ps2afpi
                         #      name of PostScript interpreter program
ps_init_file = /usr/lpp/psf/ps2afp/ps2afpe.ps
                         #              name of PostScript interpreter
                         #                         initialization file
ps_files_path = /usr/lpp/psf/ps2afp :\
                /usr/lpp/psf/config :\
                /usr/lpp/psf/reslib
			 	 #            path to search for jobInit files

ps_max_memory = 48000K   #               maximum amount of memory that
						 #         PostScript uses; the 'K' is ignored

ps_job_timeout = 9999    #                   maximum number of minutes
						 #                   to process PostScript job
ps_server_timeout = 360  #                   maximum number of minutes
						 #                   server waits between jobs

ps_font_map_files = /usr/lpp/psf/ps/psfonts.map :\
                    /var/psf/psfonts/user.map
						 #                  list of font mapping files

ps_width = 8.5i              #    width of generated image
ps_length = 11i              #    length of generated image
ps_x_offset = 0i             #    left and right margins
ps_y_offset = 0i             #    top and bottom margins
ps_resolution = 300          #    resolution of target printer
ps_output_type = IO1_G4      #    type of AFP image to generate
#following three parameters will apply only if threshsmall specified
ps_imgsmall = 0.5i           #   default value for imgsmall
ps_linesmall = 0.5i          #   default value for linesmall
ps_txtsmall = 0.5i           #   default value for txtsmall
#ps_is = 1                   #   the is afp compliance flag
#ps_compress_type = jpeg-sub  # JPEG subsampled compression. 
											#Other options: jpeg, lzw

######################################################################

# Customize if desired
#pragma = jobInit 4000.ibm85lpi.tf.dt.ps; \
#            jobInit 4000.ibm85lpi.ta.ps;

#

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# NOTE: Uncomment only one of the options below.

######################################################################

# ENABLING THE FINISHING FLAG ONLY
# If you want your users to be able to allow finishing operations,
# such as staple operations or punch operations, uncomment the  
# following line.

# device_controls = finishing

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND ONLY
# If you want your users to be able to choose between single-sided and 
# double-sided (duplexed) output, uncomment the following line.

# device_controls = plex

######################################################################

# ENABLING BOTH PLEX AND FINISHING
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND allow finishing 
# operations, such as staple operations or punch operations, 
# uncomment the following line.

# device_controls = plex,finishing

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output AND specify which paper 
# tray to use, uncomment the line below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.

# device_controls = plex,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,
			color=ZZZ),inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)

######################################################################

# ENABLING THE PLEX COMMAND AND MAPPING BINS TO TRAYS
# If you want your users to be able to both choose between single-
# sided and double-sided (duplexed) output, AND allow finishing
# operations, AND specify which paper tray to use, uncomment the line 
# below and fill in the correct values:

# Replace the Xs with the number of the AFP tray (between 1 and 255).
# Replace the Zs with the appropriate values.

# device_controls = plex,finishing,inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,
			color=ZZZ),inputX=(size,type=ZZZ,weight=ZZZ,color=ZZZ)

1.3.5.1.2.2 ps2afp変換に対応するステープル/パンチのPostScript操作

下記の表では、ステープルとパンチの操作に対応するためにAdvanced Function Presentation(AFP)のMO:DCA-P構造化フィールドとトリプレットに変換されたPostScript情報のサブセットを説明しています。以下に説明されている変更は、独自の PostScript ドライバーを作成するような、PostScript 言語に熟練している人のみが行ってください。

以下の<< /Staple 3情報は、デフォルトのステープル位置 追加の PostScript ステープルの詳細から引用した特定の例です。両方の表には、PostScriptデータストリームにステープル操作の追加に関する関連情報があります。

{ << /Staple 3  /StapleDetails << /Type 17 /Position 17 >> 
>> setpagedevice }
{ << /Staple 3  /StapleDetails << /Type 17 /Position 18 >> 
>> setpagedevice } 

この例は、ページが縦または横の方向でも、プリンターでページの上部に2か所ステープルされることを示しています。

/Staple 3
StapleDetailsディクショナリーを導入するキー。
/Type 17
後で使用するために予約された必須キー。
/Position
追加の PostScript ステープルの詳細」に示す設定値を使用して、ステープルの配置を指定するキー。

下記の<< /Punch 4情報は、デフォルトのパンチ位置追加の PostScript パンチの詳細/Pattern 値のパンチ設定から引用した特定の例です。3つのすべての表には、PostScriptデータストリームにステープル操作の追加に関する関連情報があります。

{ << /Punch 4 /PunchDetails << /Type 7 /HoleType 0 /Pattern 0 
/Position 1 >> >> setpagedevice }
{ << /Punch 4 /PunchDetails << /Type 7 /HoleType 0 /Pattern 0 
/Position 5 >> >> setpagedevice }

この例は、ページが縦または横の方向でも、プリンターでページの左側にパンチされることを示しています。

/Punch 4
PunchDetailsディクショナリーを導入するキー。
/Type 7
後で使用するために予約された必須キー。
/Pattern 0
/Pattern 値のパンチ設定」に示す設定値を使用して、デフォルトのパンチ設定を指定するキー。
注意: PostScriptドライバーのほとんどは、フィニッシャーは1つの特定の設定を持つ傾向があるので、/Pattern 0を使用します。/Pattern 0 はすべてのフィニッシャーで動作します。PostScript ドライバーで /Pattern 6 を指定し、フィニッシャーが 2 穴パンチしかサポートしない場合、InfoPrint Manager はジョブを印刷して、フィニッシングを行わないでエラーメッセージを生成します。
/Position
追加の PostScript パンチの詳細に示す設定値を使用し、ステープルの配置を指定するキー。
デフォルトのステープル位置
ステープル キー名 PostScriptステープル
ステープルなし なし /Staple 0
ステープル 非対応 /Staple 3
追加の PostScript ステープルの詳細
ステープルの詳細 キー名 PostScriptステープルの詳細
ステープルなし なし 縦長:

/Position 0

横長:

/Position 0

シングル左斜め LeftDiagonal 縦長:

/Position 1

横長:

/Position 5

シングル左水平 LeftHorizontal 縦長:

/Position 3

横長:

/Position 7

シングル左垂直 LeftVertical 縦長:

/Position 2

横長:

/Position 6

シングル右斜め RightDiagonal 縦長:

/Position 9

横長:

/Position 13

シングル右水平 RightHorizontal 縦長:

/Position 11

横長:

/Position 15

シングル右垂直 RightVertical 縦長:

/Position 10

横長:

/Position 14

ダブル左 DoubleLeft 縦長:

/Position 4

横長:

/Position 8

ダブル右 DoubleRight 縦長:

/Position 12

横長:

/Position 16

ダブル上部 DoubleTop 縦長:

/Position 17

横長:

/Position 18

ブックレット Booklet 縦長:

/Position 20

横長:

/Position 20

デフォルトのパンチ位置
パンチ キー名 PostScriptパンチ
パンチなし なし /Punch 0
パンチ 非対応 /Punch 4
追加の PostScript パンチの詳細
パンチの詳細 キー名 PostScriptパンチの詳細
パンチなし なし 縦長:

/Position 0

横長:

/Position 0

PunchLeft 縦長:

/Position 1

横長:

/Position 5

PunchTop 縦長:

/Position 3

横長:

/Position 7

PunchRight 縦長:

/Position 2

横長:

/Position 6

下部 PunchButtom 縦長:

/Position 4

横長:

/Position 8

/Pattern 値のパンチ設定
パンチ キー名 PostScriptパンチの詳細
デフォルト Punch* /Pattern 0
2穴 Punch*2 /Pattern 6
3穴 Punch*3 /Pattern 5
4穴 Punch*4 /Pattern 7

1.3.5.1.3 ps2afp変換で使用可能な丁合PostScriptオプション

PostScriptファイルに丁合オプションがあるときは、ps2afp変換でそのキーが認識され、結果のAFP出力の部数は丁合いがとられます。すべての PostScript プリンターで PostScript 丁合キーがネイティブにサポートされているわけではありませんが、PSF その他のドライバー DSS を使用した場合、InfoPrint Manager はこの新しい変換機能を利用して PCL を作成します。この PCL をその同じプリンターに印刷し丁合いがとられた部数を得ることができます。

注意: 丁合機能には多くのディスクスペースが必要であるため、/var/psf で丁合用の一時ファイルを格納するスペースを増やします。

1.3.5.1.4 img2afp変換をカスタマイズする

img2afp変換を使用し、印刷用にカラー(FS45)イメージを単色2階調(FS10)イメージに変換できます。この変換は、カラーイメージの変換に役立ち、イメージは単色できれいに印刷されます。img2afp変換のカスタマイズは、コマンド行でオプションを指定することによってのみ実行できます。InfoPrint Managerと共に出荷される他の変換とは異なり、この変換は自動的には起動しません。代わりに、コマンド行で指定し、印刷の前にデータを前処理してください。このコマンドの構文と使用については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

img2afp.cfgファイルが作成でき、InfoPrint Managerから、プリンターのモデルに基づく一連のimg2afp.cfg構成ファイルが提供されます。たとえば、InfoPrint Manager for AIXサーバーのimg2afp.4000-708cfgファイルには、以下の設定があります。

#img2afp InfoPrint 4000-708 configuration file

a=fs10
respath=.:/usr/lpp/psf/config
thresh=4000-708.ibm106lpi.ta.ps
gcorr=4000-708.ibm106lpi.tf.dt.ps
pagetype=page
v=yes 
r=600

InfoPrint Manager for Windowsサーバーでは、img2afp構成ファイルがある次のパスにrespath値を設定してください。 (install_path¥config)ここで、install_pathは、システムにInfoPrint Manager for Windowsがインストールされている場所の完全修飾パスです。

それぞれのデバイス固有の構成ファイルでは、threshgcorr の値のみが変わります。

img2afp.cfg ファイルは、以下の基本ルールに従います。

    注意:
  1. 構成ファイルで指定された項目は、いずれもコマンド行で指定変更できます。
  2. 構成ファイルの構文はattribute = valueです。
  3. ハッシュマーク(#)は、行の終わりまでがコメントであることを示します。
  4. すべての属性名は、コマンド行名と同じです。
  5. 値を指定しないオプションの場合は、(下記参照)構成ファイルにyesを入力してください。
#sample img2afp configuration file

v = yes  #equivalent to -v flag
a = fs10 #bilevel output

コマンド行から変換を起動するには、少なくとも以下を指定してください。

  • 2階調出力を示す-a fs10
  • 使用しているPostScriptレベル3ハーフトーンディクショナリーを指定するための-thresh {name}。

    InfoPrint Managerで一部のプリンターをインストールするときは、サーバーでPostScriptレベル3ハーフトーンディクショナリーが使用できるようになります。たとえば、InfoPrint HD1-HD2、HD3-HD4、HD5-HD6、HS1、HS3、MD1-MD2、MS1、PS-1、または PD1-PD2 4100 プリンターモデルは、以下を提供します。

    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpirot90.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpirot90.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpirot90.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.ta.ps
    • C:¥Program Files¥RICOH¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpirot90.ta.ps

  • 出力を 2 階調にするために、グレースケールとカラーイメージをハーフトーンにする、グレースケールマッピングテーブルを指定するための -gcorrfilename

    InfoPrint Managerで特定のプリンターをインストールするときは、PostScriptレベル3ハーフトーンディクショナリーオプションの各種に、次のグレースケールマッピングテーブルもインストールしてください。

    たとえば、InfoPrint HD3–HD4、HD5–HD6、HS2、HS3、MD1–2 MS1、PD1–PD2、PS1、TD1-2、TD3-4、TD5-6、TS1、TS2、またはTS3 4100プリンターモデルでは、以下が提供されています。

    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpi.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpiRot90.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpiRot90.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpiRot90.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpiRot90.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm71lpiRot90.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpi.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpiRot90.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpiRot90.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpiRot90.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpiRot90.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm85lpiRot90.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpi.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpiRot90.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpiRot90.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpiRot90.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpiRot90.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm106lpiRot90.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpi.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpiRot90.tf.ap.ps - darkハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpiRot90.tf.dt.ps - midtoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpiRot90.tf.lr.ps - standardハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpiRot90.tf.ls.ps - accutoneハーフトーン用
    • C:¥Program Files¥IBM¥InfoPrint Manager¥config¥4100-model.ibm141lpiRot90.tf.oc.ps - dark2ハーフトーン用

さらに、該当するハーフトーンを選択するために -gcorr-thresh を使用する必要があります。

1.3.5.1.4.1 img2afp変換の制限

img2afp変換を使用するときは、以下の制限があります。

  • 純粋な IOCA データか、または他の 2 階調と互換性のある OCA によりオーバーレイされた IOCA かのいずれかが含まれるジョブだけが、正しく印刷を行います。
  • img2afp は、1 ビット/スポットの CMYK データ (FS42) のデータ変換をサポートしません。

1.3.5.1.4.2

以下のそれぞれの例では、ユーザーが FS45 イメージの AFP 入力ファイルを持ち、単色プリンターで印刷するために、FS10 ファイルへの変換を行っています。FS45入力ファイルを取得するには、tiff2afpgif2afpjpeg2afppdf2afp、またはps2afpの変換を使用し、以下のフォーマットからイメージファイルを変換します。

InfoPrintのコマンド行からInfoPrint 21プリンターに印刷するには、FS45イメージ( sampleFS45.afp)をFS10イメージ(outFS10.afp)に変換するには、以下をコマンド行に入力します。

img2afp -a fs10 -thresh 4322.ibm106lpi.ta.ps -gcorr \
4322.ibm106lpi.tf.dt.ps sampleFS45.afp -o outFS10.afp

InfoPrint 21プリンターに、結果のFS10イメージ(outFS10.afp)を印刷するには、以下をコマンド行に入力します。

pdpr -p ip21-ld outFS10.afp

InfoPrint 4100–HD3/HD4 Advanced Function Printing Systemプリンターで印刷するために、InfoPrintコマンド行からFS45イメージ(DSC011FS45.afp)をFS10イメージ(DSC011FS10.afp)に標準ハーフトーンで変換するには、次のようにコマンド行に入力します。

img2afp -a fs10 -thresh 4100-HD3-HD4.ibm106lpi.ta.ps -gcorr \
4100-HD3-HD4.ibm106lpi.tf.lr.ps DSC011FS45.afp -o DSC011FS10.afp

結果のFS10イメージ(DSC011FS10.afp)をInfoPrint 4100–HD3/HD4 Advanced Function Printing Systemプリンターで印刷するには、次のようにコマンド行に入力します。

pdpr -p silver-ld DSC011FS10.afp

InfoPrint 4000 Advanced Function Printing Systemプリンターで印刷するために、InfoPrintコマンド行からFS45イメージ(DSC015FS45.afp)をFS10イメージ(DSC011FS10.afp)に暗いハーフトーンで変換するには、次のようにコマンド行に入力します。

img2afp -a fs10 -thresh 4000.ibm106lpi.ta.ps -gcorr \
4000.ibm106lpi.tf.ap.ps DSC015FS45.afp -o DSC011FS10.afp

結果のFS10イメージ(DSC011FS10.afp)をInfoPrint 4000 Advanced Function Printing Systemプリンターで印刷するには、次のようにコマンド行に入力します。

pdpr -p ip40001-ld DSC011FS10.afp

1.3.5.1.5 TIFF/JPEG/GIFの変換をカスタマイズする

変換構成ファイルに値を指定することで、TIFF、JPEG、GIFデータの変換をカスタマイズできます。デフォルトのTIFF、JPEG、GIF変換構成ファイルでは、InfoPrint Managerが提供するデフォルトの構成ファイルを説明しています。これらのファイルを変更するか、ご自分のファイルを作成できます。

デフォルトのTIFF、JPEG、GIF変換構成ファイル
データストリーム 変換 構成ファイル
TIFF tiff2afp install_path\tiff2afp\tiff2afp.cfg
install_path\tiff2afp\tiff2afp.3160cfg
install_path\tiff2afp\tiff2afp.3900cfg
JPEG jpeg2afp install_path\jpeg2afp\jpeg2afp.cfg
install_path\jpeg2afp\jpeg2afp.3160cfg
install_path\jpeg2afp\jpeg2afp.3900cfg
GIF gif2afp install_path\gif2afp\gif2afp.cfg
install_path\gif2afp\gif2afp.3160cfg
install_path\gif2afp\gif2afp.3900cfg

InfoPrintは、.3160cfg構成ファイルと.3900cfg構成ファイルを使用し、InfoPrint 60プリンターまたはInfoPrint 4000レーザープリンターでそれぞれ印刷するように実行依頼された文書を変換します。

1.3.5.1.5.1 サンプル構成ファイル

TIFF変換の構成ファイルの例を以下に示します。JPEG および GIF の変換プログラムの構成ファイルも似ています。

a=ioca10
choice=full
cmp=g4
ms=5120
msf=0.01
nosniff=yes
noterm=yes
v=yes
pagetype=page
r=600
x=0
y=

この構成ファイルは、コマンド行で指定した変換オプションと同じフォーマットでオプションを使用します。 ただし、コマンド行のオプションは、ダッシュ(-)で始まります。構成ファイルで指定可能なオプションと値は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.5.1.5.2 変換オプションの階層

InfoPrint Managerは、TIFF、JPEG、GIF変換プログラムが実行したときに、オプションと構成ファイル情報を使用する階層を割り当てます。階層には、InfoPrintで使用する構成ファイルで指定されたコマンド行オプションと情報の順序がリストされています。

  1. -Cオプションで指定する構成ファイルの値を含む、コマンド行で指定するすべての値。

    InfoPrint Managerコマンドはオプションを左から右に処理します。同じオプションを複数回入力した場合は、InfoPrint Managerは最後に入力されたフラグを使用し、使用する値を判断します。たとえば、次のコマンドを指定したとします。

    tiff2afp -Cconfig.file -r240 -r300 myfile.tif
    tiff2afpコマンドは、300ピクセルの解像度を使用してファイルを変換します。InfoPrint Managerは、構成ファイルconfig.fileで指定されている解像度の値、最初のフラグ-r240と値を無視します。

  2. デフォルトのTIFF、JPEG、GIF変換構成ファイルに示されたデフォルトの変換コマンド構成ファイルに指定した値。
  3. InfoPrint Managerに組み込まれたデフォルト値。この値は変換デフォルトと同じです。

1.3.5.1.6 行データの変換を使用する

InfoPrint Managerには、行データをAFPデータストリームファイルに変換する行データ変換プログラムが同梱されています。行データを変換すると、それらのデータを高速 AFP プリンターで印刷できます。

line2afpコマンドとそのキーワードは、AFP変換/インデックス機能(ACIF)acifコマンドのサブセットです。この変換を使ってエラーが起きた場合には、ACIF に言及したエラーメッセージが表示されることもあります。

このセクションでは、以下の内容について説明します。

1.3.5.1.6.1 行データとは

行データとは、不定様式データで、フォント変更やページ区切りなどを作成する制御文字がわずかにあるか、全く含まれないデータです。行データという用語は、以下のような、多様なデータストリームをカバーできます。

  • 従来のラインプリンターフォーマット(1403フォーマットとも呼ばれます)
  • エスケープシーケンスがない不定形式ASCIIファイル
  • IBM 5577または5587用に生成されるDBCS(2バイト文字セット)ASCIIファイル
    注意:
  1. line2afp変換プログラムはDBCS ASCIIファイルを扱いません。このタイプの入力には、db2afp変換プログラムを使用します。
  2. ACIFは、SOSI(シフトインシフトアウト)文字を使用するEBCDIC DBCS行データファイルを受け取ります。ACIFは、ACIF User's Guideに説明されているように、PRMODE制御ステートメントをSOSI1、SOSI2、またはSOSI3に設定してコード化されなければなりません。

行データは通常、アプリケーションプログラムによって作成されます。たとえば、あるアプリケーションでは、口座の日次残高を示す行データが入った預金残高証明書が生成されます。

InfoPrintの行データ変換使用すると、InfoPrint管理プリンターでの印刷用ページ定義と書式定義を使用し、次の種類のデータをフォーマットできます。

  • S/370ラインモードデータ

    このタイプの行データは、本来1403プリンター用に設計されたもので、通常はS/370ホストプロセッサーで生成され、EBCDIC文字の中に制御文字(紙送り制御文字、テーブル参照文字など)が入っています。このタイプの行データには、2バイトコードポイントとシフトイン/シフトアウト制御文字が入っている場合もあります。

  • 混合モードデータ

    混合モードデータは、S/370の行モードデータに、特定のAFP構造化フィールド(たとえば、組み込みページセグメントなど)が組み込まれたデータです。

  • 組み込み制御文字としては改行文字しか入っていない 1 バイト ASCII データ。
  • ANSI 紙送り制御文字かテーブル参照文字、またはその両方が入っている 1 バイト ASCII データ。
  • asciinpまたはasciinpeユーザー出口プログラムを指定した場合に、紙送り制御文字と用紙送り制御文字が入っているシングルバイトASCIIデータ。

行データジョブを変換する場合は、ページ定義と書式定義を指定しなければなりません。使用可能なページ定義と書式定義については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。ページ定義と書式定義をジョブに関連付ける方法は、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIのオンラインヘルプを参照してください。

    注意:
  1. Proprinter ASCIIがあるファイルを印刷するときは、行データ変換は使用できません。
  2. 認められていないキーワードやサポートされていないキーワードを line2afp コマンドが処理したとき、line2afp はメッセージを出し、そのキーワードを無視し、残りのキーワードがあればそれらのキーワードの処理を続けます。その処理が終わったら、line2afp コマンドは処理を停止します。
  3. InfoPrint Managerを使用すると、ページ定義なしで、DBCS ASCIIデータとDBCS EUCデータを変換または印刷できます。詳細は、RICOH InfoPrint Manager:Referencedb2afpコマンドを参照してください。

1.3.5.1.6.2 ANSIとプリンター紙送り制御について

多くの環境(IBMのメインフレームやモバイルデバイスを含む)では、通常、印刷可能データには紙送り制御文字があります。紙送り制御文字は垂直タブコマンドとして機能し、用紙を新しいページの開始位置に位置付けたり、ページ上の指定された行に位置付けたり、次の行へのスキップを制御したりします。紙送り制御文字は、ANSI紙送り制御文字またはマシン紙送り制御文字の2つのタイプを使用できます。

1.3.5.1.6.2.1 ANSI 紙送り制御文字

最も一般的な紙送り制御文字は ANSI であり、これは印刷行の接頭部である 1 文字からなっています。標準ANSI文字がANSI 紙送り制御にリストされています。

ANSI 紙送り制御
ANSI Action
スペース 1行送り(シングルスペース)を実行し、印刷します。
0 2行送り(ダブルスペース)を実行し、印刷します。
- 3行送り(ダブルスペース)を実行し、印刷します。
+ 行送りを実行しないで印刷する
1-9 垂直タブレコード(プリンターまたはシステムに依存する) またはページ定義によって定義されるページ上の垂直位置に スキップします。
A、B、C 垂直タブレコード(プリンターまたはシステムに依存する) またはページ定義によって定義されるページ上の垂直位置に スキップします。

すべての ANSI 制御文字は、行が印刷される前に、必要な前送りおよび後送りを行います。line2afp コマンドのキーワードと値を使うと、ANSI 制御文字を EBCDIC (cctype=a) または ASCII (cctype=z) でエンコードできます。

1.3.5.1.6.2.2 マシン紙送り制御文字

元々、コンピューター紙送り制御はプリンター用の実際のハードウェア制御コマンドでしたが、現在では他のシステムでもよく使用されています。コンピューター制御文字は記号ではなく、バイナリー値です。マシン制御文字は、どのようなエンコード方式でも文字としては表現されないため、変換できません。通常のコンピューター制御文字の一部がマシン紙送り制御文字にリストされています。

マシン紙送り制御文字
コンピューター アクション
X'09' 行を印刷し、1行送り(シングルスペース)を実行する
X'11' 行を印刷し、2行送り(ダブルスペース)を実行する
X'19' 行を印刷し、3行送り(トリプルスペース)を実行する
X'01' 行を印刷する(行送りを実行しない)
X'0B' 即時に1行送りを実行する(印刷しない)
X'89' 行を印刷してから、チャネル1(用紙の最上部)までスキップする
X'8B' 即時にチャネル1までスキップする(印刷しない)

コンピューター制御文字を使用すると、必要な前送り/後送りが実行される前に印刷が制御されます。ANSI以外にも多くのコンピューター制御コマンドがあります。

紙送り制御はファイルに埋め込むことができますが、紙送り制御を使用する場合は、ファイルのすべてのレコードに紙送り制御が埋め込まれていなければなりません。ファイルに紙送り制御文字が含まれている場合でも、line2afpコマンドキーワードおよび値cc=noを指定した場合は、紙送り制御文字は印刷文字として扱われます。紙送り制御文字を指定しなかった場合、ファイルは 1 行送りが指定されたものとして印刷されます。

1.3.5.1.6.3 可変長/固定長ファイルについて

ファイルを変換するには、行データ変換プログラムでファイルに関する2つの項目を確認します。

  • 個々の印刷レコードの長さ
  • 使用する紙送り制御文字の種類

一部のファイルには、各レコードにレコードの長さを記述する情報があり、可変長ファイルと呼びます。その他のファイルでは、外部で長さの定義が必要になります。 これらを固定長ファイルと呼びます。

MO:DCA構造化フィールドは、特殊なケースとして扱われます。すべての構造化フィールドは、自己識別フィールドで、カスタムの長さがあります。構造化フィールドは、正しくインタープリットされるための長さ接頭部を持つ必要はありませんが、長さ接頭部があっても、正しく処理されます。

1.3.5.1.6.3.1 可変長ファイルと固定長ファイル

可変長ファイルは、長さの接頭部を使用する、つまり、そのファイルにあるレコードの長さを識別する接頭部を持つことができます。レコードごとに、レコードの長さを示すフィールドがあります。レコードに長さ情報を入れる場合、その長さ情報は各レコードの接頭部になり、2 バイトの長さ接頭部を含む 16 ビットの 2 進数でなければなりません。長さの情報が入っている接頭部の付いたファイルを識別するには、fileformat=recordというキーワードと値を使用します。

可変長ファイルは、長さ情報が入った接頭部の代わりに、レコードの終わりを示すセパレーターまたは区切り文字を使用することもできます。区切り文字までのすべてのバイト (区切り文字は含まない) がレコードの部分と見なされます。他のシステムとの互換性のための、line2afp コマンドのデフォルトのレコードセパレーターは、X'0A' です。

InfoPrint Managerは最初の6バイトを読み取り、すべてのASCII文字(コードポイントX'00'からX'7F')を確認し、ファイルにASCIIまたはEBCDICのエンコーディングを決定します。非 ASCII 文字が何も見つからなかった場合、行データ変換プログラムはそのファイルが ASCII の改行文字 X'0A' を使っていると見なします。それ以外の場合は、変換は、ファイルが EBCDIC 改行文字 X'25' を使用していると見なします。入力ファイルによって行データ変換が間違った方向へ導かれる可能性もあるため、変換プログラムでのファイルの処理方法を決定する一連の規則が確立されています。

データタイプ 改行文字
すべてEBCDIC EBCDIC X'25'
すべてEBCDIC ASCII X'0D0A'またはX'0A'(注を参照)
すべてASCII EBCDIC X'25'(注を参照)
すべてASCII ASCII X'0D0A' または X'0A'
注意: 以下の組み合わせは、実際には存在しないコードセットを示す文字列の接頭部がファイルの場合にだけ可能です。
  • ASCII改行を持つEBCDICデータの場合は、ファイルの最初の7バイトにX'0320202020200A'を使用します。
  • EBCDIC改行を持つASCIIデータの場合は、ファイルの最初の7バイトにX'03404040404025'を使用します。

1.3.5.1.6.3.2 固定長ファイル

固定長ファイルには、すべて同じ長さのレコードがあります。レコードの長さを示すその他のセパレーター、接頭部、または自己識別情報は存在しません。ユーザーがレコード長を知り、fileformat=record, nnn というキーワードと値を使用する必要があります。ここで nnn は、1 レコードの長さを表します。

1.3.5.1.6.4 imageoutキーワードが処理に与える影響

line2afp imageout=iocaキーワードと値が指定されている場合(デフォルト)、行データ変換では、入力ファイル、オーバーレイ、ページセグメントの中のイメージフォーマット(IM1)は、圧縮されていないIOCA形式に変換されます。圧縮されていない IOCA イメージは、IM1 イメージよりもかなり多くのバイト数を使用し、より多くの時間を変換に要することがあります (特に、陰影や、パターンが付いたエリアの場合)。IOCAは、イメージデータのMO:DCA-P規格であり、一部のデータストリームレシーバーではIOCAが必要ですが、IOCAデータを使用できない製品もあります。ただし、リコーのすべてのソフトウェア製品では、IM1イメージデータと同様にIOCAデータが使用できます。

InfoPrint の製品以外の製品を使用している場合は、imageout=asis を指定することが必要です。

1.3.5.1.6.5 行データ変換をカスタマイズする

InfoPrint Managerでは、行データ変換をカスタマイズする場合に利用できるいくつかのサンプルのプログラミング出口が提供されています。プログラミング出口の使用はオプションです。出口プログラムの名前を指定するには、inpexitoutexitresexitのキーワードを使用します。各キーワードについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceで説明しています。

InfoPrint Managerには、以下のサンプル出口が用意されています。

入力レコード出口
install_path\exits\acif\apkinp.c
出力レコード出口
install_path\exits\acif\apkout.c
リソース出口
install_path\exits\acif\apkres.c

また、InfoPrint Managerでは、次のユーザー入力レコード出口で、行データのデータストリームを変換します。

install_path\exits\acif\apka2e.c

ASCII ストリームデータを EBCDIC ストリームデータに変換します。デフォルトの変換は、コードページ850からコードページ037です。inpccsid および outccsid パラメーターを指定して、デフォルトを指定変更できます。

install_path\exits\acif\asciinp.c

復帰文字と用紙送り文字が入っている不定様式 ASCII データを ANSI 紙送り制御文字が入っているレコードフォーマットに変換します。この出口は、ANSI 紙送り制御文字をレコードごとにバイト 0 でエンコードします。

install_path\exits\acif\asciinpe.c

不定様式の ASCII データを asciinp.c が行うようなレコードフォーマットに変換し、その ASCII ストリームデータを EBCDIC ストリームデータに変換します。デフォルトの変換は、コードページ850からコードページ037です。inpccsid および outccsid パラメーターを指定して、デフォルトを指定変更できます。

install_path\exits\acif\dbblank

以下の場合に、ブランクを入力レコードの末尾に追加することで、z/OS スプールからダウンロードされた EBCDIC 2 バイト行データを処理します。

  1. レコードの最後のバイトがブランク(EBCIDICのx'40')である。
  2. 最後から 2 番目のバイトがブランクではない
  3. 入力レコードは、構造化フィールドではなく、行データです。
また、この出口は、ブランクが追加されるとレコード長を 1 で更新します。この出口では、データがDBCSかどうかは判別されません。そのため、単一のブランクで終了するすべての入力レコードに対して、この処理が行われます。この出口では、入力データも出力データもEBCIDICであることが前提となります。言い換えれば、この出口はコードページ変換を行わず、必要に応じて単にブランクを追加するだけです。
    注意:
  1. この出口は、ブランクが切り捨てられた2バイトデータまたは1バイトと2バイトの混合データでスプールファイルが構成されている場合だけ使用することを目的としています。別のタイプのデータファイルにブランクを追加すると、ページ定義のコード化方法によって、フォーマットエラーが発生することがあります。
  2. この出口は、単一の末尾ブランクのみを検査します。そのため、それ以外の数の奇数ブランクがデータに入っている場合、正しいフォントでデータがフォーマットされていることを確認するのは、ユーザーの作業となります。

すべての行データ変換出口プログラム用のC言語ヘッダーファイルはinstall_path¥exits¥acif¥apkexits.hディレクトリーにあり、行データ変換ユーザー出口のビルド規則はinstall_path¥exits¥acif¥exit_programに常駐します。

サンプル出口のソースコードは install_path\exits\acif にあります。このソースファイルを変更することも、独自のファイルを作成することもできます。ユーザー出口プログラムをコンパイルしてビルドするには、Microsoft Visual Studio 2017をInfoPrint Windowsサーバーにインストールしておきます。また、最新のサービスも必ず適用してください。各出口プログラムのMicrosoft Visualのサンプルプロジェクトファイルも、同じディレクトリーにインストールされています。

ユーザー出口プログラムをコンパイルする方法は、カスタムステップ(変換)を構成するを参照してください。

1.3.5.1.7 2バイトテキストストリームの変換を使用して作業する

InfoPrint Managerには、db2afp変換が含まれています。 これは、2バイト文字セット(DBCS)ASCIIと拡張UNIXコード(EUC)ファイルをAdvanced Function Presentation(AFP)データストリームに変換するプログラムです。

このセクションでは、以下の内容について説明します。

1.3.5.1.7.1 DBCS ASCIIとEUCについて

日本語、中国語、韓国語などの表意文字言語には、何千もの文字があります。1バイトには256文字だけ適応するため、すべての文字は表示できません。従って、1バイト以上の情報が必要になります。

DBCS ASCIIファイルでは、各表意文字が2バイトになります。拡張UNIXコード(EUC)ファイルには、EUCインプリメンテーションと言語に応じて、各表意文字は、2、3、4バイトのいずれかになります。1 バイトの ASCII 文字は、DBCS 文字や EUC 文字の中に混在できます。

InfoPrint Manager for Windowsは、日本語または中国語(繁体字)のDBCS ASCIIファイル(IBM 5577/5587プリンター用のフォーマット設定制御文字が使用可能)の印刷に対応しています。 InfoPrint Manager for Windowsは、日本語、中国語(繁体字)、韓国語で作成されたEUCファイルの印刷に対応しますが、UNIXまたはAIXコンピューターからジョブを実行依頼してください。EUCファイルには、フォーマット設定制御文字を含めることはできません。

1.3.5.1.7.2 DBCS ASCIIとEUCの印刷に必要なフォントリソース

db2afpコマンドを使用すると、以下のコードページを使用するDBCS ASCIIとEUCファイルを変換できます。

  • 932 (日本語 PC)
  • 950(中国語(繁体字)PC)
  • 33722またはeucJP(日本語EUC)
  • 964またはeucTW(中国語(繁体字)EUC)
  • 970 または eucKR (韓国語 EUC)

変換したファイルを印刷するときは、InfoPrint Managerサーバーで適切なDBCSフォントにアクセス可能にしてください。DBCS フォントは、別途に注文できるライセンスプログラムとして MVS、VM、Windows、および AIX オペレーティングシステムで使用できます。InfoPrint Windowsシステムでフォントを使用可能にするには、システムにフォントをインストールしてから、InfoPrint Manager for Windowsに2バイトフォントを認識させてください。

フォントリソースをセットアップして DBCS フォントを印刷する方法について詳しくは、「DBCS ASCII/EUCの印刷用フォント」を参照してください。

1.3.5.1.7.3 印刷ジョブが使用するコードページを決定し、正しい環境変数を設定する

印刷ジョブを変換する前に、使用するコードページを決定し、さらに、PSFDBLANG 環境変数をそのコードページに設定する必要があります。印刷ジョブがAIXまたはWindowsコンピューターで作成されている場合は、そのシステムで実行中のコードページを見つけることで、そのジョブで使用するコードページを決定できます。ジョブが作成されたシステムで、コマンドプロンプトウィンドウを開き、次を入力します。

chcp
次にEnterを押します。 システムは次のように応答します。
Active code page:xxx
ここで、xxxは3桁から5桁の数字を表します。この数を使用して、以下の手順で PSFDBLANG 環境変数を設定します。

  1. InfoPrint Managerサーバーシステムで、Windows[スタート]ボタンをクリックし、[設定]→[コントロールパネル]を選択します。
    注意: 複数のInfoPrint Managerサーバーシステムを使用している場合は、この環境変数を、db2afp変換プログラムを使用する実宛先があるすべてのサーバーに設定してください。
  2. コントロールパネルウィンドウで、システムをダブルクリックします。
  3. システムのプロパティーダイアログで、環境をクリックします。
  4. 変数フィールドに、PSFDBLANGと入力します。
  5. コードページと関連PSFDBLANG値で、上記の手順でシステムから入手したコードページ値を見つけてください。
    コードページと関連PSFDBLANG値
    コードページ値 PSFDBLANG値 言語
    932 J 日本語PC
    950 T 中国語(繁体字)PC
    33722またはeucJP JE 日本語EUC
    964またはeucTW CE 中国語(繁体字)EUC
    970またはeucKR KE 韓国語EUC
  6. コードページに一致するPSFDBLANG値システムのプロパティーダイアログのフィールドに入力します。
    注意: PSFDBLANG値には大/小文字の区別があります。すべて大文字で入力してください。
  7. OKをクリックします。

db2afpコマンドは、コマンドプロンプトウインドウからコマンドを実行するときにユーザーが-iフラグまたは-eフラグを指定しない限り、すべてのジョブがこのコードページを使用すると想定します。

1.3.5.1.8 XML変換を使用する

XMLには、さまざまなコンピュータープラットフォーム上のデータ交換/処理用の標準メソッドが用意されています。XMLデータは、World Wide Web Consortium(W3C)の標準に従って構造化されています。特にWebアプリケーションの設計では、XMLはHTMLと異なります。 HTMLにはWebページ表示用データのフォーマット方法に関する情報がありますが、XMLのデータには表示情報がありません。Extensible Stylesheet Language(XSL)と呼ばれるW3C標準スタイルシート言語は、フォーマット設定オブジェクトを使用してXMLデータの表示方法を記述します。XSLフォーマット設定オブジェクトを含むXMLデータは、XSL-FOと呼ばれます。XSL-FOは、ページ編集、レイアウト、スタイルなどの文書表示の詳細を記述します。

1.3.5.1.8.1 InfoPrint ManagerでXML変換を使用する

XMLは、Webサービス、データ交換、メッセージング、アプリケーション統合の新規テクノロジーの展開で主要な標準になります。XMLは、XML ExtenderやPrint Services Facility(PSF)for z/OSを含む、各種InfoPrint製品で対応しています。

XML変換は、ジョブごとに変化するデータを効率的に処理できるため、AFPプリンターで高動的XMLデータを印刷するときに推奨される方法です。XML 変換はまた、XML データを PDF 文書に変換して顧客に電子配信できるので、紙ベースの通信に対する効率的で、経済的な代替手段でもあります。

xml2afpおよびxml2pdfを使用し、XMLデータをAFPまたはPDFに変換する利点には、以下のものがあります。

  • 既存の AFP 出力システムを使用して、互換性の問題を心配することなく、XML データを印刷または表示できます。
  • XML変換では、XML文書への非常に柔軟性のあるフォーマット設定が提供されています。
  • XMLデータをAFPに変換してから、AFPプリンターで印刷したときは、印刷配信が保証されます。
  • XMLデータを変換することで、各種のツールを使用し、以下の操作ができます。
    • AFPプリンターで印刷するか、AFPデータをPSまたはPCLプリンターでの印刷用にPostScript(PS)またはプリンターコントロール言語(PCL)に変換します。
    • PDFデータをEメール宛先へ送信します。
    • AFP または PDF データを表示またはアーカイブする。

XML変換を使用すると、AFPの印刷/表示テクノロジーとPDFの電子文書交換を使用しながら、データ交換とコンテンツマネージメント用にXMLを利用できます。 AFP または PDF に変換された XML データを使用するシナリオ以下の図は、XML変換を使用したときに、XMLデータでできることを説明しています。

AFP または PDF に変換された XML データを使用するシナリオ
この図では、AFPに変換されたXMLデータを使用するシナリオ(AFP表示/ブラウズ、分散AFP印刷、分散PS/PCL印刷、アーカイブ)と、PDFに変換されたデータを使用するシナリオ(PDF表示/ブラウズ、Eメール、アーカイブ)を示しています。

AFP/PDF出力が使用できるリコーとIBM製品は、以下のとおりです。

AFP表示/ブラウズ
AFP ViewerプラグインまたはContent Manager OnDemand
PDF表示/ブラウズ
Content Manager OnDemand
分散AFP印刷
InfoPrint ManagerとPSF for z/OS
分散PS/PCL印刷
InfoPrint Manager、InfoPrint Server、InfoPrint Server変換
Eメール
InfoPrint ServerのIP PrintWayコンポーネント
アーカイブ
Content Manager OnDemand

1.3.5.1.8.2 XML変換の動作

XMLデータをAFPまたはPDFデータストリームに変換するには、xml2afpおよびxml2pdfを使用します。これを行うには、以下のいずれかを XML 変換で指定する必要があります。

  • XMLファイル(またはデータセット)。 データ配置/表示情報、付随するXSLスタイルシートはありません。
  • XSL-FOファイル(またはデータセット)。 これには、XSLフォーマット設定オブジェクトを持つXMLデータがあります。

XMLデータをAFPまたはPDFに変換する場合は、XML変換では、指定されたデータを使用し、以下のいずれかを実行します。

  • XSLスタイルシートを使用してXMLファイルをXSL-FOに変換し、後AFPまたはPDFへの変換を行う。
  • 指定された XSL-FO ファイルを AFP または PDF に直接変換する。

AFP または PDF への XML データの変換プロセスは、XML変換で、XMLからAFPまたはPDFデータへのデータの処理方法を示したものです。

AFP または PDF への XML データの変換プロセス
XML ExtenderはXMLデータ(XMLファイルとXSLスタイルシート、またはXSL-FOファイル)を取り込んで、データをAFPまたはPDFに変換します。

1.3.5.1.8.3 XML変換を実行する

以下の方法でXML変換を実行できます。

  • スタンドアロン変換
  • InfoPrint Manager によって管理された変換

1.3.5.1.8.4 機能/制約事項

データの変換方法によって、 XML変換には、以下の機能と制約事項があります。

  • すべてのデータ変換に関する機能/制約事項
  • AFPへのデータ変換に関する機能/制約事項
  • PDF にデータを変換するための機能

1.3.5.1.8.4.1 すべてのデータ変換に関する一般的な機能/制約事項

出力文書サイズは、使用可能メモリー量で異なります。
ただし、文書サイズへの使用可能メモリーのチェックは行いません。出力文書が使用可能メモリーより大きい場合は、メモリー不足エラーが表示されて、変換処理は停止します。
XSLサポート
変換では、W3Cのhttp://www.w3.org/TR/xsl/によって文書化されている XSL バージョン 1.0 標準のフォーマット設定オブジェクト、プロパティー、機能のほとんど (すべてではありません) に対応しています。サポートするフォーマット設定オブジェクトについては、対応フォーマット設定オブジェクトを参照してください。

XMLファイルに組み込まれて参照されているスタイルシートには対応していません。

1.3.5.1.8.4.2 AFPへのデータ変換に関する機能/制約事項

バーコードサポート
変換では、バーコードに対応していません。
フォントサポート
希望する特性に最も一致するプロパティーでフォント索引にある最初のフォントが使用されます。圧縮または拡張されたフォントは通常、フォントストレッチプロパティーが選択された場合だけ使用されます。イタリック(italic)と斜字体(oblique)は、交換可能な同じフォントとして見なされて使用されます。

XML変換では、コードページ間での2バイト文字セット(DBCS)フォントの変換に対応しています。

XML変換では、コマンド行からOpenTypeフォントを処理できます。OpenType フォントについて詳しくは、『Using OpenType Fonts in an AFP System』を参照してください。

xml2afp変換を使用する場合は、Infoprint Fontsバージョン1.1.0またはAFP Font Collectionバージョン2.1.0に適したフォント機能をインストールしてください。

グラフィックサポート
以下のいずれかのAFPリソースにグラフィックデータを指定できます。
オーバーレイ
オーバーレイには、印刷時に可変データと合併できる、固定イメージデータ(線、網掛け、枠、ロゴなど)の集合があります。AFP出力ファイルは、リソースディレクトリーにあるオーバーレイの名前を参照します。オーバーレイは、出力ファイルに含まれずに、参照されるだけなので、XSL外部グラフィックフォーマット設定オブジェクトの中でイメージサイズを指定してください。例:
<fo:external-graphic src="overlay:corplogo" 
content-height="4in" content-width="2in"/>
ページセグメント
ページセグメントには、印刷時に可変データと合併できる、イメージデータ(バーコード、署名、ロゴ、または画像形式のアイコンなど)があります。AFP出力ファイルは、リソースディレクトリーにあるページセグメントの名前を参照します。ページセグメントは、出力ファイルに含まれずに、参照されるだけなので、XSL外部グラフィックフォーマット設定オブジェクトの中でイメージサイズを指定してください。例:
<fo:external-graphic src="pageseg:corpsign" content-height="4in
" content-width="2in"/>
IOCAオブジェクト
イメージオブジェクトコンテンツアーキテクチャー(IOCA)オブジェクトには、行や列に配置された一連の画素(ピクセル)と、ページ上のイメージが配置される具体的な場所があります。XML変換は、指定されたMO:DCA-Pファイルの最初のIOCAオブジェクトにアクセスし、AFP出力ファイルのインラインに配置します(MO:DCA-Pイメージデータだけサポート)。変換ではイメージから実際のサイズを取得するので、XSL外部グラフィックフォーマット設定オブジェクトの中にサイズの指定は不要です。外部グラフィックフォーマット設定オブジェクトを使用してサイズを指定すると、変換では、指定されたサイズにイメージをトリミングするか、または右下隅に空白を追加して、割り当てられたスペースの左上部分にイメージが表示されるようにします。以下にIOCAオブジェクトに指定したフォーマット設定オブジェクトの例を示します。
<fo:external-graphic src="myfile/image.afp"/>
MO:DCA-P 出力
変換の出力は、MO:DCA Interchange Set 1(IS/1)アーキテクチャーに準拠しています(Mixed Object Document Content Architecture Reference, SC31-6802参照)。

1.3.5.1.8.4.3 PDFへのデータ変換に関する機能

PDF出力
変換では、XML データを PDF 1.1 データストリームに変換します。

1.3.5.1.8.5 XML変換をカスタマイズする

システム管理者は、スタンドアロン変換とし、またはInfoPrint Managerによって管理される変換とし、XML変換をカスタマイズできます。InfoPrint Managerがインストールされている場合は、XML変換の管理に使用することを推奨します。

このセクションでは、ジョブの実行依頼者がXML変換を実行する前に管理者が行う必要のある、共通、スタンドアロン、InfoPrint Managerのカスタマイズタスクについて説明します。管理者は、共通のカスタマイズタスクを実行し、さらに XML 変換がスタンドアロン変換として行われるか InfoPrint Manager で管理されるかにより、スタンドアロンまたは InfoPrint Manager のカスタマイズタスクのいずれかを実行します。

1.3.5.1.8.5.1 共通のカスタマイズタスク

実行する共通のカスタマイズタスクは、XMLからAFPへの変換、またはXMLからPDFへの変換のいずれを使用するかで異なります。

1.3.5.1.8.5.1.1 XMLからAFPへの変換を使用する場合のタスク

Windowsでは、サンプルxml2afp構成ファイルがinstall_path¥xmltransform¥xml2afp.cfgとして提供されています。このファイルには、以下の項目が設定され、変更できます。
  1. AFPフォントのデフォルトの場所。
  2. デフォルトの用紙サイズ。
また、すべてのxml2afpオプションのデフォルト値を構成ファイルに設定できます。

構成ファイルの構文には、コマンド行構文に、以下の規則が追加されています。

  1. ブランク行は無視されます。
  2. 1つの行で、ポンド記号(#)より後のすべてのデータが無視されます。ポンド記号(#)は、行のどこにあっても構いません。
  3. パラメーターデータにポンド記号を入れる場合は、エスケープ(直前に円記号を指定する)が必要です。
  4. パラメーターデータの前後の空白は除去されます。
  5. パラメーターデータが連続する行にまたがる場合は、間をシングルスペースで連結します。
  6. パラメーターは、上記1から5の規則を守る限り、行をまたがることができます。

1.3.5.1.8.5.1.1.1 xml2afp.cfgファイルをカスタマイズする

以下のようにして、新規の構成ファイルを作成するか、または提供されたサンプルを変更できます。

  1. 新規の xml2afp 構成ファイル (xml2afp.cfg) を作成します。これにより xmp2afp 変換を構成できます。

    Windows でファイルを作成する場合には、サンプル構成ファイル install_path\xmltransform\xml2afp.cfg を一時的な場所にコピーします。

    注意: サンプル構成ファイルを変更する場合は、さらにそれをコピーする必要があります。
  2. 好みのエディター (vi またはメモ帳など) を使用して、ファイルを編集します。
  3. -C xml2afp.cfg をご使用の XML 変換の other-transform-options に追加します。-C xml2afp.cfg を IVD に追加して、関連する論理宛先のすべてのジョブに xml2afp 変換を適用することもできます。

1.3.5.1.8.5.1.1.2 xml2afp用のフォント索引ファイルをカスタマイズする

xml2afpのサンプルフォント索引ファイルが、/usr/lpp/psf/xmltransform(AIX)とinstall_path¥xmltransform(Windows)に用意されています。サンプルには、フォントパスのアウトラインFOCAフォントとラスターフォントにXMLフォント名をマッピングするoutline_font_indexraster_font_indexが含まれています。

注意: OpenTypeフォントを使用している場合は、フォント索引ファイルは不要です。

フォントは、以下の属性を使用して XSL-FLO で参照されます。

  • family
  • size
  • style
  • weight
フォント索引ファイルでは、これらの属性を使用して AFP フォントを記述します。また、ユニコードコードポイントをAFPコードポイントにマッピングするマップが定義されます。

フォント索引ファイルは、空白文字(スペース、タブ、または改行など)で区切られた一連のキーと値の組で構成されます。コメントは区切り文字/*と*/の間で任意の位置に挿入できます。また、//を使用すると、現在行の残りがコメントを示すこともできます。

キーと意味は、以下のとおりです。

map
指定された文字マップを選択し、存在しない場合は作成します。文字マップは、ユニコードコードポイントをAFPコードページの名前とコードポイントのマップに使用されます。デフォルトは、defaultです。
codepage
後続の文字マッピングで使用するコードページを設定します。
to
マッピングされたユニコードコードポイントの範囲を終了します。値は、有効なユニコードコードポイントを表す整数に設定し、charキーワードに最も近く先行する値で指定された範囲の先頭値より大きくしてください。値には有効なユニコードコードポイントを使用してください。
先行するchar値とオプションのto値で指定された範囲を使用してマッピングを作成します。先頭から最後までのユニコード文字は、先行する最も近いcodepage値を使用し、at値からat値+末尾-先頭(両端含む)までの範囲のAFPコードポイントにマッピングされます。値には0から65535までの整数を使用してください。
family
現行のフォントファミリー名を設定します。値には、空白文字を含まない文字列を使用してください。
size
フォントサイズは、フォントの垂直方向のサイズを指定する浮動小数点値がポイント(1/72インチ)で表されます。アウトラインテクノロジーフォントを定義するときは、任意のサイズを使用できるので、サイズは省略してください。
style
フォントスタイル。この値には、以下のいずれかのキーワードを使用してください。
  • normal
  • italic
  • oblique
  • backslant
デフォルトは normal です。
weight
フォント幅。この値は、以下のいずれかのキーワードにできます。
  • normal
  • bold
値は、100 ずつ増分する 100 から 900 まで (100 と 900 を含む) のいずれかの値にすることもできます。キーワードnormalは400と同等であり、キーワードboldは700と同等です。デフォルト値は、normal(400)です。
charset
フォントプロパティー(family、size、style、weight)に指定された先行値を持つフォント、または先行するプロパティー値を設定していない場合はデフォルト値を持つフォントを定義します。現在選択されている文字マップがフォントに関連付けられ、フォントが選択されたときにユニコードコードポイントのマッピングに使用されます。後でファイルのマップを変更しても、変更内容は定義されたフォントに影響しません。
alias
現行ファミリーのフォントファミリー別名を設定します。

リストされたキーワードの中で、atcharsetの2つだけアクティブです。他のキーワードは、アクティブなキーワードが検出されたときに使用された値を収集します。これで、フォント索引にさまざまな配置が可能になります。例:

family courier
alias monospace
	size 7
		weight normal
			style normal
				charset C04200070
			style italic
				charset C0430070
		weight bold
			style normal
				charset C0440070
			style italic
				charset C0450070
以下のように同じフォントのセットが定義されます。

family courier	                size 7	       weight normal style normal charset C0420070
family courier	                size 7	       weight normal	style italic charset C0430070
family courier	                size 7	       weight bold style normal charset C0440070
family courier	                size 7	       weight bold style italic charset C0450070
alias monospace
ただし、読み取ることが難しくなります。

1.3.5.1.8.5.1.2 XMLからPDFへの変換を使用する場合のタスク

Windowsでは、サンプルxml2afp構成ファイルがinstall_path¥xmltransform¥xml2afp.cfgとして提供されています。デフォルトの用紙サイズは変更できます。さらに、xml2pdfオプションのすべてのデフォルトを構成ファイルの中に設定できます。

構成ファイルの構文には、コマンド行構文に、以下の規則が追加されています。

  1. ブランク行は無視されます。
  2. 1つの行で、ポンド記号(#)より後のすべてのデータが無視されます。ポンド記号 (#) は、行のどこにあってもかまいません。
  3. パラメーターデータにポンド記号を入れる場合は、エスケープ(直前に円記号を指定する)が必要です。
  4. パラメーターデータの前後の空白は除去されます。
  5. パラメーターデータが連続する行にまたがる場合は、間をシングルスペースで連結します。
  6. パラメーターは、上記1から5の規則を守る限り、行をまたがることができます。

以下は、XMLからPDFへの変換を使用するときに実行する必要のある共通のタスクです。

  1. XML Extender構成ファイル(xml2pdf.cfg)を作成します。これで、XML Extenderを構成できます。これで、次のファイルを構成できます。

    サンプル構成ファイルのinstall_path¥xmltransform¥samples¥xml2pdf.cfginstall_path¥xmltransform¥xml2pdf.cfgにコピーします。

    注意: サンプル構成ファイルを変更する場合は、コピーしてください。

  2. 任意のエディターを使用し、ファイルを編集します。

1.3.5.1.9 カラー管理リソース変換サポート

InfoPrint Managerを使用すると、以下の変換でカラー管理を行うことができます。

  • ps2afp
  • jpeg2afp
  • tiff2afp
  • gif2afp
注意: PCL および SAP 変換はカラー管理をサポートしていません。

カラー管理が可能な変換では、ジョブ実行依頼時にカラーリソース情報を指定したり、InfoPrint Manager内の変換レベルでカラー管理を実施できます。このサポートでは、プリンターのパフォーマンスを向上させるカラー精度が提供されます。

1.3.5.1.9.1 カラー管理の変換を使用してジョブを実行依頼する

変換を使用してカラー管理を行う前に、Resource Installer を使用してリソースライブラリーにカラー管理リソース (CMR) として ICC プロファイルをインストールしてあることを確認します。詳しくは、カラー管理リソースおよび RICOH AFP Resource Installer を参照してください。
    注意:
  • 純粋なPS/PDF変換でICCプロファイルを直接指定できます。
  • 監査カラー変換CMR、指示カラー変換CMR、およびリンクカラー変換CMRのみがサポートされています。
ジョブを実行依頼するには、以下の操作を行います。
  1. 宛先プリンターを選択します。
  2. 右クリックして、[ジョブおよび文書デフォルト]を選択します。
  3. 変更をクリックします。
  4. [文書 AFP カラー]をクリックします。このタブが表示されていない場合は、[すべて表示]をクリックして[文書 AFP カラー]を選択します。
  5. 1 つ以上の入力カラー管理リソースを[入力カラーマネージメントリソース]に入力します。
  6. 次に、出力カラー管理リソースを[出力カラーマネージメントリソース]に入力します。
  7. [カラーレンダリングインデント]からオプションを 1 つ選択します。
  8. その後で、出力カラーリソースタグ付けを[タグ出力 CMR]から選択します。
  9. [CMR のインライン配置]オプションで[はい]をクリックし、FS45 でカラーリソース情報をインライン化します。デフォルトは[いいえ]です。
  10. 実行依頼をクリックします。
指定可能な値については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.5.2 変換オブジェクトとカスタムステップ(変換)サブシステムを理解する

変換は、InfoPrint Managerで作成して構成するInfoPrint Managerオブジェクト(キューや宛先など)です。変換は、ある特定のフォーマットでデータを受け取り、データを処理し、変更されたデータを出力するカスタムステップとしてみなされます。変換を作成したときは、操作の対象であるデータのフォーマットおよび処理のタイプを完全に制御できます。変換で実行される処理には、ディスク上の別の場所にデータをコピーしたり、変換対象の入力データストリームをフィルターに掛けたり(特定のPostScriptオーダーの削除など)、データを完全に異なるフォーマットに変換(PCLからAFPへの変換など)するなどがあります。

変換データを作成するときは、以下を含む、複数の項目を指定してください。

  • 入力データフォーマット

    変換に送信されるデータストリーム。入力データフォーマットを使用し、変換で作業があるかどうかを決定します。入力データストリームがPCLだけに設定されている変換経由でPostScriptジョブを送信した場合は、ジョブは変更されないまま変換をバイパスします。複数の入力データフォーマットを受け取るように、変換を設定できます。

  • 変換オプション

    実際に変換の作業を行うプログラムまたはコマンド。処理段階で発生すること。変換オプションには、システムコマンド(copy)、InfoPrint Managerに付属のプログラム(たとえば、ps2afp)、または固有のカスタム変換プログラム(たとえば、mypclfixupなど)があります。

    変換を作成するときは、このプログラムまたはコマンドを呼び出すために必要な完全なコマンド行を指定してください。このコマンド行で、さまざまな置換変数を指定できます。これは、InfoPrint Managerが変換を実行するときにInfoPrint Managerが値を置き換えるプレースホルダーです。たとえば、行に%iを含めた場合は、InfoPrint Managerは、変換が受け取るファイルの名前に置き換えます。%oを含めた場合は、変換されたデータを入れるファイルの名前で置き換えられます。

  • 出力データフォーマット

    変換の結果生じたデータストリーム。出力データフォーマットは1つだけ指定できます。

また、変換が作成したファイルを印刷するかを指定できます。印刷されるファイルを変換が戻すことがない場合は(変換が処理を完了してファイルを別の場所に保管する場合など)、変換終了と呼ばれます。変換終了だけでなく、条件付き変換終了も作成できます。作成するには、変換が成功したが印刷するデータを返さないことを示す固有の戻りコードを定義します。

変換は単独では何も行いません。変換シーケンスとして変換を実宛先に関連付けるまで無効の状態です。変換シーケンスとは、変換の番号付きリストがある実宛先の属性のことです。その実宛先に実行依頼されるジョブはすべて、印刷される前に指定した順序で変換のリスト経由で送信されます。

InfoPrint Managerでは、システムがプリンターに印刷データを送信する前にデータを変換するシーケンスを作成できます。これで、XFMFLTRユーティリティーを使用してPSF/2で作成できる構成可能な変換シーケンスと同様の機能がユーザーに提供されます。変換シーケンスを作成する方法は、カスタムステップ(変換)シーケンスを定義するを参照してください。

    注意:
  1. 変換シーケンスに終了変換を含める場合は、シーケンスの最後の変換にしてください。
  2. ジョブ内の文書に対して変換終了を起動すると、そのジョブ内のすべての文書が処理を終了してから、ジョブ全体が終了します。ジョブ内の他の文書が変換終了を使用しているかどうかは関係ありません。

1.3.5.2.1 カスタムステップ(変換)を構成する

カスタムステップ(変換)を設定するには、以下の2つのタスクを実行してください。
  1. カスタムステップ(変換)を作成する
  2. カスタムステップ(変換)を実宛先に関連付ける

1.3.5.2.1.1 カスタムステップ(変換)を作成する

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを通して変換シーケンスを作成することができます。

注意: 用語の変更により、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースでの構成可能変換に相当する用語はカスタムステップです。カスタムステップについては、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースヘルプシステムを参照してください。

変換を作成するには、InfoPrint Manager システム管理者は次の手順を使用する必要があります。

  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)... を選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 新規カスタムステップの作成(変換)ダイアログで、以下の値を入力します。
    名前
    分かりやすい変換の名前を入力します。

    InfoPrint Managerは、実宛先に関連付けられた変換シーケンス内の変換名を参照します。

    サーバー
    入力済みではない場合は、変換を作成するInfoPrint Managerサーバーを入力、または選択します。

    変換は、同じサーバー内の実宛先だけに関連付けることができます。InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースが1つのサーバーだけ監視している場合、このフィールドにはそのサーバー名が入ります。

    出力ファイル形式
    この変換で作成された出力ファイルのフォーマットを選択します。
    説明
    InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェース経由でこの変換を表示するたびに表示される、この変換の説明を入力します。
    変換オプション
    InfoPrint Manager置換変数を含む、コマンド行変換とそのオプションを入力します。
    最後のステップ
    変換ステップが最後のステップであるかどうかを指定します。
    条件付き終了戻りコード
    変換が正常に終了しても、その変換がInfoPrint Managerによる今後の処理のためにデータを戻さないことを示す戻りコードを指定します。
    許可される文書形式
    変換される1つまたは複数の入力ファイルの形式を追加します。
    注意: 1つまたは複数の文書形式を指定できます。入力ファイルのフォーマットは、この変換がこの実宛先に送信されたジョブに呼び出されるかどうかを決定します。
    サーバーロケールの使用
    変換オプションフィールドの%%置換変数で定義された情報の入力と出力用に、サーバーのロケール言語(オン-デフォルト)または英語(オフ)のどちらを使用するかを指定します。

以下の変換の例では、変換置換変数テーブルに示されている置換値を使用して、変換オブジェクトの一般的な使用方法を説明しています。例の一部は、アプリケーションプログラマーが、変換オプションフィールドの開始時に指定された名前を使用してプログラムを作成していると仮定しています。

    注意:
  1. job nameなど、渡された値にブランクスペースが含まれる置換値を指定する場合は、正しく渡されるように置換値を引用符で囲んでください。これは、単一の% 置換変数にのみ適用されます。%% 置換変数は引用符で囲まないでください。
  2. 以下の例では、変換オプションフィールドに完全修飾パス名の指定が不要になるように、PATH環境変数が適切なパスに設定されています。
変換置換変数
変換オプション置換変数 意味
%i 変換する入力ファイルの名前。
%o 変換の出力を保管するファイルの名前。
注意: 無限の変換の場合、%o という名前のファイルにデータを保管する必要があります。
%e 変換情報またはエラーメッセージを保存するファイルの名前。このファイルに何か書き込まれると、InfoPrint Manager サーバーログに記録されます。
    注意:
  1. 変換が、0 または条件付き終了戻りコードフィールドで設定された値の終了コードで終了した場合は、変換からのエラーメッセージがデバッグ重大度としてログに記録されます。
  2. 変換がゼロ以外の戻りコードでも、条件付き終了戻りコードフィールド変換属性で設定された値以外で終了した場合、変換からのエラーメッセージはエラー重大度としてログに記録されます。
  3. InfoPrint Managerは、変換エラーメッセージをこの置換変数によって指定されたファイルか、または標準エラー (stderr) のどちらかに書き込みます。%e および stderr への出力を EXIT プログラムの 1 つの実行で混在させてはなりません。特定の実行において、どちらか一方を使用する必要があります。
%u pages-completed および job-page-count ジョブ属性を更新するためのファイルの名前。
注意: このファイルは、transform_update ユーティリティーからのみアクセスする必要があります。
%j 元の印刷ファイルの名前から (document-file-name 属性からの) パスを除いたもの。
注意: これは、一時ファイルなど、別の名前を構成する場合にのみ使用します。
%n 元の印刷ファイルの名前から (document-file-name 属性からの) パスと拡張子を除いたもの。
注意: これは、一時ファイルなど、別の名前を構成する場合にのみ使用します。
%d 入力ファイルの文書フォーマットを表す文字列。この値は、次のようになります。
  • ASCII。ASCII 行データの場合。
  • AFPDS。Advanced Function Presentation データ用。
  • PCL。プリンター制御言語データ用。
  • PS。PostScript データ用。
注意: %%Ddocument-format 置換変数によって文書フォーマットを獲得することもできます。
%p 文書のdestination-pass-through 属性の値。
注意: この値は、後続のすべての変換と実宛先に渡されます。
%q ジョブを処理する実宛先。
%s 文書の document-sequence-number
%t 文書の other-transform-options 属性の値。
注意: ある変換を作成するが、実宛先またはジョブごとに異なる方法で使用する場合は、このパラメーターで変換に値を渡すことができます。
%g ジョブのグローバルジョブ ID。
%# ジョブ ID (最大 10 桁)。
%%Aad_attribute%% 指定されたInfoPrint Manager実宛先属性の値。たとえば %%Aresource-context%% の場合、InfoPrint Managerは、実宛先の resource-context 属性値を渡します。
注意: この置換変数を使用する前に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの変換用other-transform-options属性に関する「使用ガイドライン」の下にある「%%Nattributename置換制御シーケンスを使用する場合の考慮事項」トピックを参照してください。
%%Ddoc_attribute%% 指定されたInfoPrint Manager文書属性の値。たとえば、%%Ddepartment-text%% を使用すると、InfoPrint Managerは、文書の department-text 属性値を渡します。
注意: この置換変数を使用する前に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの変換用other-transform-options属性に関する「使用ガイドライン」の下にある「%%Nattributename置換制御シーケンスを使用する場合の考慮事項」トピックを参照してください。
%%Jjob_属性%% 指定されたInfoPrint Managerジョブ属性の値。たとえば %%Jjob-owner%% を使用すると、InfoPrint Managerは、変換中の文書を所有するジョブの job-owner 属性値を渡します
注意: この置換変数を使用する前に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの変換用other-transform-options属性に関する「使用ガイドライン」の下にある「%%Nattributename置換制御シーケンスを使用する場合の考慮事項」トピックを参照してください。

1.3.5.2.1.2 カスタムステップ(変換)を実宛先に関連付ける

作成した変換オブジェクトは、使用する前に実宛先に関連付けてください。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースからデータストリーム変換を実宛先に関連付けるには、以下の操作を行います。

  1. 左側のオブジェクトパネルでプリンタータブをクリックし、ジョブを送信したいプリンターを選択します。
  2. メニューアイコン()をクリックして、プロパティーオプションを選択します。
  3. プロパティー...ダイアログで、構成をクリックします。
    このプリンターが使用できるデータストリーム変換が、使用するステップフィールドにリストされます。
  4. 使用する変換を選択します(コマンド行からtransforms-sequence実宛先属性を設定する場合と同じです)。
    注意: 複数の変換を文字列でまとめ、タスクを連続で実行できます。この機能について詳しくは、カスタムステップ(変換)シーケンスを定義するを参照してください。
  5. OKをクリックし、この変換シーケンスと選択したプリンターを関連付けます。

コマンドラインを使用する場合は、変換オブジェクトを指定し、以下のInfoPrint Managerコマンドを、AIXまたはLinuxコマンドラインまたはMS / DOSウィンドウから使用できます。

  • pdcreate
  • pddelete
  • pdset
  • pdls

変換シーケンスを作成する場合の属性およびカスタムステップについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの「InfoPrintオブジェクト属性」章の「変換の属性」トピックを参照してください。

1.3.5.2.2 カスタムステップ(変換)オブジェクトを作成する例

以下では、変換オブジェクトを作成するために4つの特定特殊な例を(単純から高度な順に)説明しています。3番目と4番目の例では、変換オプションフィールドから呼び出されるプログラムを作成するために、追加のプログラミングが必要です。このトピックでは、カスタムステップを使用してInfoPrint Managerのインストールをカスタマイズする方法を提案します。

1.3.5.2.2.1 印刷せずにファイルにコピーするカスタムステップ(変換)オブジェクトを作成する

AFP入力ファイルを取り込み、出力を印刷せずにハードディスク上のファイル位置にコピーするデータストリーム変換オブジェクトをInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースから定義するには、以下の手順で行います。
  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)... を選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 変換の作成ダイアログで、オペレーティングシステムに応じて、次の図に示すフィールドに入力します。値で、入力データをWindows上の特定ドライブの¥afpフォルダーまたはAIXおよびLinux上の/usr/sampファイルシステムにコピーする変換が作成されます。また、これは%n置換変数があるために、元のファイル名を使用し、変換されたファイルに名前を付けます。
  6. ジョブを印刷しないため、最後のステップをクリックし、この変換を終了することを示します。
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:Windowsで印刷せずにAFPファイルをフォルダーにコピーする変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:Windowsで印刷せずにAFPファイルをディレクトリーにコピーする変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ: AIXおよびLinuxで印刷せずにAFPファイルをフォルダーにコピーする変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:AIXおよびLinuxで印刷せずにAFPファイルをディレクトリーにコピーする変換を定義します
  7. OKをクリックします。
    InfoPrint Managerは、名前フィールドで指定した名前で変換オブジェクトを作成します。この変換値を確認するには、サーバータブでメニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)...オプションを選択します。

1.3.5.2.2.2 カスタムステップ(変換)オブジェクトを作成してAFPデータをPDFデータに変換する

AFP入力ファイルを取り込みPDFデータに変換し、出力を印刷せずにハードドライブ上の位置に保存するInfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースから、データストリーム変換オブジェクトを定義するには、以下の手順で行います。
  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)... を選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 変換の作成ダイアログで、オペレーティングシステムに応じて、次の図に示すフィールドに入力します。これらの値は、AFP入力データをPDFデータに変換し、出力をafp2pdf-o フラグの値で示されるファイルに保存する変換を作成します。また、これは%n置換変数があるために、元のファイル名を使用し、変換されたファイルに名前を付けます。
  6. ジョブを印刷しないため、最後のステップをクリックし、この変換を終了することを示します。
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:AFPデータをPDFデータに変換し、後にWindowsで使用できるように保存する変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:AFPデータをPDFデータに変換し、後にWindowsで使用できるように保存する変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:AFPデータをPDFデータに変換し、後にAIXおよびLinuxで使用できるように保存する変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:AFPデータをPDFデータに変換し、後にAIXおよびLinuxで使用できるように保存する変換を定義します
  7. OKをクリックします。
    InfoPrint Managerは、名前フィールドで指定した名前で変換オブジェクトを作成します。この変換値を確認するには、サーバータブでメニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)...オプションを選択します。
    注意:
  • afp2pdf変換のインストールと使用方法については、RICOH InfoPrint Manager AFP2PDF Transform機能:インストールと使用方法を参照してください。

1.3.5.2.2.3 カスタムステップ(変換)オブジェクトを作成してデータを変換し、小さいファイルだけを印刷する

変換で、ジョブの処理を終了する場合と、戻りデータを印刷する場合があるときには、条件付き変換終了を作成できます。たとえば、一部の文書は変換して保管しますが、他の文書の印刷用に変換して戻すことがあります。変換のタスクが正常に完了してから印刷用データを戻していないときに示す戻りコードを定義できます。

以下の例では、受信されたJPEGジョブおよびTIFFジョブがシステムに入ると、実宛先によってpics2gif変換がアクティブにされます。ジョブは、GIFフォーマットに変換されてから、InfoPrint Managerの外部のアプリケーションによってインターネットにアップロードされます。変換されたGIFファイルが3 KB未満のときは、校正刷りプリンターで印刷するためにInfoPrint Managerに戻されます。インストール全体の経費節減のため、3 KBを超える変換済みGIFファイルは印刷されません。変換で変換済みファイルのサイズが確認され、ジョブが大きすぎて印刷できない場合は、戻りコード5が送信されます。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースから条件付き終了変換としてデータストリーム変換オブジェクトを定義するには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)... を選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 新規カスタムステップの作成(変換)ダイアログで、次の図に示すフィールドに入力します。これらの値は、JPEGおよびTIFFの両方の入力データをGIF出力に変換して、変換が印刷のためにInfoPrint Managerに戻ることなく正常に完了した場合には、戻りコード5を戻す変換を作成します。
    変換オプションフィールドで、一連の置換変数を使用し、変換シーケンス用の特別オプションを提供できます。この例では、InfoPrint Managerサーバーがジョブを処理する実宛先の名前を渡すように、この変換オブジェクトは、標準入力(%i)と標準出力(%o)以外に%qフラグを使用します。
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:条件付きで終了する変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:Windowsサーバーで戻りコードを出して条件付きで終了する変換を定義します
  6. OKをクリックします。
    InfoPrint Managerは、名前フィールドで指定した名前で変換オブジェクトを保存します。この変換値を確認するには、サーバータブでメニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)...オプションを選択します。

1.3.5.2.2.4 ジョブのページカウントを更新するカスタムステップ(変換)オブジェクトを作成する

デフォルトでは、InfoPrint Managerは変換対象ジョブ内のページ数を認識しません。ただし、ジョブ内のページ数を認識する変換がある場合は、この情報でInfoPrint Managerを更新できる変換オブジェクトを作成できます。InfoPrint Managerは、%uオプションを使用して変換オブジェクトにupdate_fileを渡すことができます。このupdate_fileは、変換対象ジョブ内のページ数で更新できます。次に、InfoPrint Managerはこの情報でジョブを更新します。update_fileを変更するには、ユーザー提供の変換が、InfoPrint Managerに付属のtransform_updateユーティリティーを呼び出す必要があります。transform_updateユーティリティーの構文については、transform_updateユーティリティーを使用するを参照してください。

InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースからデータストリーム変換オブジェクトを定義するには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)... を選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 新規カスタムステップの作成(変換)ダイアログで、次の図に示すフィールドに入力します。
    この例では、PASSVALUES変換オブジェクトによって呼び出されたpassvalsプログラムに、resource-context文書属性、job-ownerジョブ属性、更新ファイルが渡されます。ジョブ内のページ数を認識している変換プログラムにpassvalsプログラムを変更してから、%uを、変換により呼び出されたときにtransform_updateユーティリティーに渡されるupdate_fileとして、プログラムが期待するものに変換オプションのパラメーターを変更する必要があります。resource-contextjob-ownerなどの他の属性は、変換での必要性に応じて省略できます。
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:ジョブ属性を渡す変換を定義します
    [新規カスタムステップの作成(変換)]ダイアログ:ジョブ属性を渡す変換を定義します
  6. OKをクリックします。
    InfoPrint Managerは、名前フィールドで指定した名前で変換オブジェクトを保存します。この変換値を確認するには、サーバータブでメニューアイコン()をクリックし、カスタムステップ(変換)...オプションを選択します。

1.3.5.2.2.4.1 transform_updateユーティリティーを使用する

transform_updateユーティリティーを使用し、ジョブページカウントまたは完了したページ数について、InfoPrint Managerを更新します。

%u 変換オプションを使用すると、文書ページカウントまたはジョブのpages-completed属性を更新できる更新ファイルにアクセスできます。%uで識別されるファイルには直接アクセスしないでください。変換では、transform_updateユーティリティーだけを使用する必要があります。InfoPrint Managerは、変換の実行中とその完了直後にのみ、更新がないかをチェックします。transform_updateユーティリティーは、変換の実行中に1回または複数回呼び出すことができます。変換から戻ると、InfoPrint Managerは更新ファイルを削除します。

transform_updateユーティリティーには、以下の戻りコードがあります。

1
以下に示す、基本的な問題についての英語メッセージです。
Invalid option specified.
No option or option value specified.
No status file name specified.
Cannot open status file named ____.
Cannot read status file named ____.
0
更新が成功しました。
-1
状況ファイルの更新に失敗しました。
transform_update [-t delta_pages_transformed]
                    [-d delta_pages_delivered]
                    update_file
-t
変換された文書ファイルが最後に更新されてからの追加ページ数を指定します。InfoPrint Managerはこの情報を使用して、ジョブのjob-page-count属性を再計算します。このオプションが渡す値の合計が2,147,483,647を超えることはありません。
-d
最後に更新されてからの変換によって配信された追加ページ数を指定します。InfoPrint Managerはこの情報を使用して、ジョブのpages-completed属性を更新します。このオプションが渡す値の合計が2,147,483,647を超えることはありません。

多くの場合は、pages-completed属性は、ジョブに実際に印刷またはスタックされたページ数を示すため、変換の更新は不要です。 この属性は、InfoPrint Managerの印刷バックエンドによって、印刷されたページ数で更新されます。ここで参照されたページは、以後の処理のためにInfoPrint Managerに返されたファイルから削除されます。

update_file
%uオプションによって変換に渡すファイルです。
    注意:
  1. 変換がtransform_updateユーティリティーを複数回呼び出す場合は、各呼び出しでは、累積値ではなく、最後の呼び出し以降の変更を示す値を戻す必要があります。
  2. InfoPrint Managerがファイルを開くことも読み取ることもできない場合は、エラーがログに記録されて処理は続行されます。
  3. 変換を使用してjob-page-count属性を更新する場合は、文書のページカウントを指定してください。変換で提供されるページカウント情報は、変換された文書の単一部数のページ数にしてください。
  4. 変換がpages-completed属性を更新して印刷用にジョブを戻す場合は、実宛先が完了するページ数が、変換が完了を報告したページ数に追加されます。

1.3.5.2.3 カスタムステップ(変換)シーケンスを定義する

カスタムステップシーケンスを使用すると、一連の変換オブジェクトを文字列にして、一連のタスクを実行できます。このトピックでは、カスタムステップシーケンスの例に続いて、一連の変換オブジェクトを作成するために使用できる特定の手順を示します。

InfoPrint Managerサーバーシステム上のディレクトリーに実宛先に送信されたすべての印刷ジョブのAFPバージョンをコピーする実宛先を定義します。このディレクトリーは、印刷ジョブの AFP バージョンのアーカイブとして使用されますが、これは、後で表示しなければならない場合があります。

実行するには、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、以下の3つカスタムステップ(変換)を作成します。

  1. transps

    入力データフォーマットをPostScriptに、変換オプションps2afpの使用に、出力ファイル形式をMODCA-P(Mixed Object Document Content Architecture)に設定します。

  2. transpcl

    入力データフォーマットをPCLに、変換オプションpcl2afpの使用に、出力ファイル形式をMODCA-Pに設定します。

  3. saveafp

    入力データフォーマットをAFPに、変換オプションcopyコマンドの発行に、出力ファイル形式をMODCA-Pに設定します。また、新規カスタムステップの作成(変換)ダイアログで最後のステップを選択することで、これを変換終了に変更します。

次に、シーケンスを実行したい実宛先を作成します。プリンターを作成する際に、 作成および編集を選択し、構成タブをクリックして使用するステップを次のように定義します。
  1. transps
  2. transpcl
  3. saveafp

注意: 宛先がすでに作成されている場合は、その実宛先のプロパティーダイアログを開き、構成タブをクリックし、ステップシーケンスを定義します。

この実宛先にジョブを送信すると、以下のアクションシーケンスが発生します。

  1. transpsが、着信データがPostScriptであるかどうかを確認します。着信データがPostScriptである場合は、transpsps2afpを使用してデータをAFPに変換します。PostScriptではない場合は、transpsは何も行いません。
  2. transpcl は、着信データが PCL であるかどうかを調べます。PCL であれば、transpclpcl2afp を使用して AFP に変換します。PCL でない場合、transpcl は何も行いません。
  3. saveafp が、上記ステップのいずれかにより作成された AFP ファイルを特定のディレクトリーにコピーします。
  4. saveafp は終了変換であるため、ジョブは印刷されませんが、この時点で完了のマークが付けられます。

カスタムステップ(変換)シーケンスを作成するには、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースから以下の手順を使用します。

  1. 左側のオブジェクトパネルでプリンタータブをクリックし、ジョブを送信したいプリンターを選択します。
  2. メニューアイコン()をクリックして、プロパティーオプションを選択します。
  3. プロパティー...ダイアログで、構成をクリックします。
    このプリンターが使用できるデータストリーム変換が、使用するステップフィールドにリストされます。
  4. 使用したい変換を選択し、任意の順番でドラッグ&ドロップします。
    たとえば、transpstranspclsaveafpの各変換を上記の順序で実行する3つの手順の変換シーケンスを作成できます。
  5. 変換を正しい順序で入力したら、OKをクリックして、選択したプリンターとこの変換シーケンスを関連付けます。

1.3.5.3 印刷ルールを使用する

印刷ルールは、特定の条件を満たした場合にInfoPrint Manager のジョブに適用されるオプションのルールです。印刷ルールの作成、編集、コピー、削除ができます。

1.3.5.3.1 印刷ルールを設定する

印刷ルールを作成するには、InfoPrint Manager システム管理者は次の手順に従う必要があります。

  1. InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースを使用し、InfoPrint Manager サーバーに接続します。
  2. 左側のオブジェクトパネルで、サーバータブをクリックします。
  3. メニューアイコン()をクリックし、印刷ルールを選択します。
  4. 右上の新規ボタンをクリックします。
  5. 新しい印刷ルールの作成ダイアログで、以下の値を入力または選択します。
    名前
    ルールの意味のある名前を入力します。InfoPrint Manager は、論理宛先に関連付けられた印刷ルールシーケンスで、印刷ルール名を参照します。
    サーバー
    入力済みではない場合は、ルールを作成するInfoPrint Managerサーバーを入力または選択します。
    サーバーロケールの使用
    情報の入力と出力用に、サーバーのロケール言語(オン-デフォルト)または英語(オフ)のどちらを使用するかを指定します。
    説明
    InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースでこの印刷ルールを表示するときに表示される、この印刷ルールの説明を入力します。印刷ルールを詳細に説明することで、ユーザーがどのルールを使うべきか判断するときに役立ちます。
    項目を検索します。
    実行すべきアクションのトリガーとなる、既存の属性値間の論理条件を示します。いずれかのオプションを選択します。
    すべての条件と一致する(AND論理)
    定義されたアクションが実行されるためには、すべての条件が満たされる必要があります。
    いずれかの条件と一致する(OR論理)
    定義されたアクションが実行されるためには、1つ以上の条件が満たされる必要があります。
    条件を追加
    印刷ルールの条件を1つ以上定義します。左から右へ、それぞれの条件は以下のとおりです。
    • ジョブまたは文書の属性
    • 条件演算子
    属性
    条件に使用するジョブまたは文書の属性をリストから選択します。
    条件演算子
    ジョブが条件を満たすかどうかを判断するために、属性と値の関係を指定します。
      注意:
    • 利用可能な条件演算子のリストは、選択されたジョブまたは文書属性によって異なります。
    • すべての属性は、条件演算子値あり(設定されている)値なし(設定されていない)を使用できます。
    • 属性値によっては、大文字と小文字を区別するオプションを有効にしたり、無効にしたりすることができます。
    Value(値)
    ジョブが条件を満たすかどうかを判断するために、InfoPrint Managerが使用する値を指定します。属性によっては、リストから選択するか、英数字を入力することができます。
      注意:
    • 追加条件を定義するには、条件を追加ボタンをクリックします。条件を削除するには、削除したい条件の右にある削除ボタン()をクリックします。
    アクションの追加
    定義された論理条件を満たした場合に実行されるアクションを1つ以上選択します。いずれかのオプションを選択します。
    ジョブを保留にする
    ジョブの状態を保留済みに変更します。
    属性の設定
    ジョブまたは文書の属性を選択し、その値を指定します。このアクションは複数回追加することができます。
    スクリプトの実行
    定義された論理条件を満たした場合に実行されるカスタムスクリプトを指定します。 印刷ルールでスクリプトを実行する で説明されているサポートされている置換制御シーケンスを使用できます。

    スクリプト成功のリターンコードボックスに 、カスタムスクリプトが正常に実行されたことを示すリターンコードを入力します。

    ジョブのルーティング
    ジョブの移動先の実宛先を指定します。
      注意:
    • 宛先候補のリストから一度に1つの値を選択するか、値を入力できます。
    • ジョブのルーティングジョブの分割アクションは相互に排他的です。
    ジョブの分割
    ページ数に応じて、ジョブを分割する実宛先を指定します。
      注意:
    • このアクションは、文書フォーマットがMODCA-Pで、ページ数が次の値以上条件が適用されている場合のみ有効です。結果として得られる各ジョブの最大ページ数は、部数に「ページ数が次の値より大きいか等しい 」という条件で指定された数を掛けたものに等しくなります。
    • 結果として得られる各ジョブの最大ページ数は、文書のページ数を超えてはなりません。
    • ジョブの実宛先属性は、上書きされます。
    • リストから特定のプリンターを選択する場合、それらのプリンターは、印刷ルールを適用した論理宛先と同じキューに割り当てられなければなりません。
    メールの送信
    特定の受信者にメールを送信します。いずれかのオプションを選択します。
    エラー時に送信(デフォルト)
    エラー発生時のみメールを送信します。
    常に送信
    メールは、ルールからのすべてのジョブで送信されます。
      注意:
    • 複数の受信者を指定する場合は、「,」を区切り文字として使用します。
    終了ルール
    ルールがシーケンスの最後の1つであるかどうかを指定します。
      注意:
    • このアクションは、ジョブの分割ジョブのルーティングアクションの後に自動的に追加されます。
    • 終了ルールは、現在の印刷ルールシーケンスにのみ影響します。ルールがジョブを別の論理宛先に移動しても、その論理宛先に割り当てられている既存の印刷ルールシーケンスは実行されます。
      注意:
    • 属性の設定アクションとジョブをルーティングアクションでは、次のサポートされている置換制御シーケンスを使用できます。
      %%Jjob_attribute
      処理中の文書を含むジョブからジョブ属性値を受け渡します。
      %%Ddoc_属性
      処理中の文書から文書属性値を受け渡します。

      属性が複数の値を持つ場合 (%%J属性-name%%D属性-name など)、属性の最初の値のみが使用されます。

    • 追加アクションを定義するには、アクションを追加ボタンをクリックします。アクションを削除するには、削除したいアクションの右にある削除ボタン()をクリックします。
  6. OKボタンをクリックします。

1.3.5.3.2 印刷ルールでスクリプトを実行する

印刷ルールの実行時に実行されるコマンドは、印刷ルール置換変数テーブルの置換値を用いて指定することができます。
印刷ルール置換変数
置換変数 意味
%i 入力ファイルの名前。
%o 出力を保管するファイルの名前。
%j 元の印刷ファイルの名前から (document-file-name 属性からの) パスを除いたもの。
注意: これは、一時ファイルなど、別の名前を構成する場合にのみ使用します。
%n 元の印刷ファイルの名前から (document-file-name 属性からの) パスと拡張子を除いたもの。
注意: これは、一時ファイルなど、別の名前を構成する場合にのみ使用します。
%d 入力ファイルの文書フォーマットを表す文字列。
注意: %%Ddocument-format置換変数からも文書フォーマットを取得できます。
%p 文書のdestination-pass-through 属性の値。
%s 文書の document-sequence-number
%t 文書のother-transform-options属性の値。
%g ジョブのグローバルジョブ ID。
%# ジョブID(最大10桁)。
%%Ddoc_attribute%% 指定されたInfoPrint Manager文書属性の値。たとえば、%%Ddepartment-text%% を使用すると、InfoPrint Managerは、文書の department-text 属性値を渡します。
注意: この置換変数を使用する前に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの変換用other-transform-options属性に関する「使用ガイドライン」の下にある「%%Nattributename置換制御シーケンスを使用する場合の考慮事項」トピックを参照してください。
%%Jjob_属性%% 指定されたInfoPrint Managerジョブ属性の値です。たとえば%%Jjob-owner%%を使用すると、InfoPrint Managerは、文書を所有するジョブのjob-owner属性値を渡します
注意: この置換変数を使用する前に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceの変換用other-transform-options属性に関する「使用ガイドライン」の下にある「%%Nattributename置換制御シーケンスを使用する場合の考慮事項」トピックを参照してください。
    注意:
  • 各置換変数は、1つのパラメーターとしてスクリプトに渡される必要があります。置換変数同士や他のテキストを連結することはできません。
  • job nameなど、渡された値にブランクスペースが含まれる置換値を指定する場合は、正しく渡されるように置換値を引用符で囲んでください。これは、単一の% 置換変数にのみ適用されます。%%置換変数は引用符で囲まないでください。
    重要:
  • pdsetpdmodのようなジョブ変更コマンドは実行できません。

1.3.5.3.3 印刷ルール シーケンスを定義する

印刷ルールシーケンスを使用すると、一連のルールを文字列にして、一連のタスクを実行できます。このトピックでは、一連の印刷ルールを作成するための具体的な手順について説明します。

印刷ルールシーケンスを作成するには、InfoPrint Manager Web アドミニストレーションインターフェースから、以下の操作を行います。

  1. 左側のオブジェクトパネルで論理宛先タブをクリックし、ジョブを送信したい宛先を選択します。
  2. メニューアイコン()をクリックして、プロパティーオプションを選択します。
  3. プロパティー...ダイアログで、一般をクリックします。
    利用可能な印刷ルールは、印刷ルールシーケンスフィールドに表示されます。
  4. 使用したい印刷ルールを選択し、任意の順番でドラッグ&ドロップします。
    例えば、先に定義した印刷ルールを上記のように決められた順序で実行する3ステップの印刷ルールシーケンスを作成するとします。
  5. 印刷ルールを正しい順序で入力したら、OKをクリックして、選択した宛先とこの印刷ルールシーケンスを関連付けます。

1.3.5.4 カラーおよびグレースケール印刷

フルカラーでの文書の印刷、または高品質モノクロ (グレースケール) イメージによる文書の印刷は、モノクロまたはスポットカラー文書の印刷よりも複雑です。カラーおよびグレースケール印刷の本質、また各種製品がカラーおよびグレースケールソリューションにどのように適合できるかを理解しておくと、カラーおよびグレースケール印刷を現在の操作に統合するとき、または新しいカラーワークフローを実現できるようにするときに役立ちます。

1.3.5.4.1 AFP カラーおよびグレースケールソリューション

Ricoh および他社の印刷製品をさまざまな構成に組み込んで Advanced Function Presentation (AFP) カラー印刷およびグレースケール印刷をサポートできます。ここには、高速カラー印刷における最適なパフォーマンスとカラーの正確さを提供するため、AFP Color Management Object Content Architecture (CMOCA) を使用する構成も含まれます。
明示的カラー管理を行わないカラー印刷

印刷ジョブにカラーイメージを組み込むか、AFP オブジェクト用のカラーを指定し、それらの印刷ジョブを AFP カラープリンターに送信できます。カラーイメージおよびオブジェクトは、ご使用のプリントサーバーおよびプリンターの設定に基づいてカラーで印刷されます。

デフォルトのカラー管理設定によって用意されているカラーで十分であれば、あるいは正確なカラーで印刷することが重要でなければ、フルカラー管理ソリューションを実現する必要はありません。ただし、装置間のカラーの整合性と正確性をうまく制御したい場合、将来的にカラー管理について考慮することが必要になります。

カラー印刷に関する基本概念について理解するには、以下のページを参照してください。

文書構成ソフトウェアがインラインに含んでいるリソース

一般的に、注文に応じて個人向けのカラー出力を生成するため、印刷ビューローでは文書構成ソフトウェアが使用されています。このようなプロセスをサポートしている文書構成ツールには、広く AFP カラー管理がビルドインされています。ソフトウェアは、プリンターが必要としているリソースすべてを印刷ジョブに組み込み、そのジョブをプリントサーバーに送信します。プリントサーバーは印刷ジョブをプリンターに送信し、プリンターは必要に応じてリソースを使用します。

この方式では、プリンターに送信される印刷ジョブに必要なリソース (カラー管理に必要なリソースなど) がすべて揃っていることが分かります。ただし、すべてのリソースを組み込むことによって印刷ジョブは非常に大きくなり、大きな印刷ジョブを移動することによってシステムパフォーマンスが低下する可能性があります。さらに、後でダウンロードしなくても再利用できるよう、印刷ジョブとともにプリンターにダウンロードしたリソースを保存できなくなる可能性もあります。

カラー印刷について詳しくは、以下のページを参照してください。

AFP Consortium に加入し、自社の製品で AFP カラー管理をサポートしている企業のリストは、次のWeb サイトを参照してください。

http://www.afpcinc.org

集中的に保管および管理されているリソース

AFP CMOCA の利点を最大限に活用するため、カラーおよびイメージリソースを中央リソースライブラリーに保存しておいて、それらのリソースを印刷システムに管理させることができます。以下の利点によって、この方法でシステムパフォーマンスが最適化されます。

  • カラー管理リソースの一部を自動的に作成する
  • リンクカラー変換カラー管理リソースを前もって生成しておくことにより、システムが印刷時に作成するカラー変換リソースの数を削減する
  • 組み込みプロファイルが保管されるとき、イメージとプロファイルとの関連を残したまま、そのプロファイルを除去することにより、一部のイメージのサイズを削減する
  • リソースをプリンターに保存し、再びダウンロードすることなく他の印刷ジョブで使用できるよう、そのリソースを取り込み可能 とマークする

AFP CMOCA 全体の概要とインプリメントの方法については、次のページを参照してください。

1.3.5.4.2 カラー印刷の概念

カラー印刷は、モノクロ印刷よりも複雑です。ある程度この複雑さを理解しておくと、モノクロ印刷からグレースケールまたはカラー印刷への遷移をよりスムーズに行うことができます。

1.3.5.4.2.1 カラースペースと ICC プロファイル

表示装置 (コンピューターモニターやプリンターなど) は、同じカラーを同じように表現しません。この違いのため、デバイスごとに異なるカラーの記述が必要です。カラーを表現するときのさまざまな方式をカラースペース と呼びます。また、各デバイスにはインターナショナルカラーコンソーシアム (ICC)プロファイルが関連付けられていることがあります。ICC プロファイルは、イメージまたは別のオブジェクトが異なる装置のカラースペースに変換されるときに使用されます。

装置ごとに、それ自体のカラースペースがあり、表示または印刷できるカラーの範囲があります。カラースペースは、特定の装置に表示されるとき、カラー情報がどのようにイメージで表されるかを指定します。ある装置から次の装置にイメージが受け渡されると、そのイメージに関するカラー情報は、ソース装置のカラースペースから宛先装置のカラースペースに変換されます。カラースペースはデバイス間で完全一致しないため、一部のカラー情報が変換処理中に紛失したり変更することがあります。

カラースペース は個別のカラーの表現で、結合することによって別のカラーを表現できます。印刷に関連するカラースペースには、以下があります。

  • RGB

    RGBカラースペースでは、赤、緑、青の光を異なる量と強度で組み合わせて異なるカラーを作成します。RGB カラーは通常、0 から 255 までの 1 バイトの整数で指定されます。3 色のそれぞれに 256 レベルの輝度を指定できます。例:

    • R=0、G=0、B=0 で黒
    • R=255、G=255、B=255 で白
    • R=251、G=254、B=141 で淡い黄色
    • R=210、G=154、B=241 で明るい紫
    モニター、デジタルカメラ、スキャナーなどのデバイスは、一般的にRGBカラースペースを使用してカラーを表現します。RGBカラースペースの2つの規格には、Webグラフィックスで使用するsRGBと、印刷されるグラフィックスに推奨されるAdobe RGB (1998)があります。

  • CMYK

    CMYKカラースペースでは、シアン(明るい青)、マゼンタ(明るい赤~ピンク)、黄、黒の顔料を組み合わせて異なるカラーを生成します。CMYK 値は通常、パーセンテージで表されます。このパーセンテージは、インクまたはトナーが付着する、用紙の特定の領域での割り当てを表します。例:

    • C=0%、M=0%、Y=0%、K=100% で黒
    • C=0%、M=0%、Y=0%、K=0% でページ上の空白部分
    • C=1.6%、M=0%、Y=44.7%、K=0.4% で淡い黄色
    • C=17.6%、M=39.6%、Y=5.5%、K=5.5% で明るい紫
    カラープリンターでは、CMYK カラースペースが使用されます。それぞれのカラーのインクまたはトナーが装てんされています。プリンターがドットを適切なサイズで、お互いに隣り合うように、また重なるようにページ上に配置することによって、人間の目は意図どおりのカラーを認識します。

    CMYK カラースペースの表現方法は、プリンターおよび用紙によって異なります。多くのイメージのオリジナルカラースペースは RGB カラースペースであるため、そのオリジナル特性を常に保っておくためには、イメージを RGB カラースペースのままにしておくのが最良の方法です。これで、プリントサーバーやプリンターがプリンターと用紙の組み合わせに最適なCMYKカラースペースに画像を変換するときにできるだけ多くの元のカラー情報が保持されます。

    イメージを CMYK カラースペースを使用して保存する場合、そのカラースペースの ICC プロファイルも保存しておくか、あるいは標準の非装置特定 CMYK カラースペース (たとえば SWOP または Coated FOGRA27) を使用し、該当する ICC プロファイルをイメージに関連付けてください。

    注意:
  • RGB値とCMYK値は異なる方法で表現されます。たとえば、PostScriptデータストリームでは、値は0.0〜1.0の範囲ですが、一部のグラフィックアートプログラムでは、値は16進数またはパーセンテージで表すことができます。

ICC プロファイル には、装置特定カラースペースと装置に依存しないカラースペース との間でイメージを変換するための情報が入っています。デバイス独立カラースペースは、特定のデバイスの特性に依存しない、または関連付けられないカラースペースですが、すべての色域で同じカラーを含みます。ICC は特定のプロファイル接続スペース (PCS) を、すべての ICC プロファイルにおける装置に依存しないカラースペースがターゲットであるものとして識別します。

入力 ICC プロファイルを使用すると、ある装置 (デジタルカメラなど) で作成されたカラーデータを PCS に変換できます。そのあと、出力 ICC プロファイルを使用することによって、PCS から別の装置 (プリンターなど) に固有のカラースペースに変換できます。1つのカラースペースから別のカラースペースに画像を変換することは、プロセス集中型であり、印刷システムの性能に影響する可能性がありますが、システム内のデバイスのカラーを一貫して維持するには最良の方法です。

1.3.5.4.2.2 ガモットとレンダリングインテント

どのような装置にも、ガモット (表示または印刷できるカラーの範囲やカラーの陰影) があります。他の装置よりも広いガモットを使用する装置があります。また、ほぼサイズが同じでも、多少カラーが異なるガモットを使用する装置もあります。イメージまたは印刷ジョブが、プリンターとは異なるガモットを使用する装置で作成される場合、レンダリングインテント を 使用して、プリンターのガモットに含まれていないカラーを調整する方法をプリンターに指示できます。

プリンターのガモットは一般的に、モニター、デジタルカメラ、またはスキャナーのガモットよりも 狭くなっています。このような装置が必要とするカラーの一部が、プリンターのガモットにない可能性があるため、通常、イメージ またはグラフィックスを正しく印刷するためには調整が必要です。

レンダリングインテントは、再現できないカラーが見つかったとき、どのようにプリンターが イメージを調整するかを指示します。レンダリングインテントごとにさまざまな長所や短所があるため、印刷出力をどのような見栄えにするかに応じて、いずれかを選択できます。

1.3.5.4.2.3 カラーの混合およびキャリブレーション

プリンターのガモットにおけるカラーすべてを表現するため、4 つの基本カラー (シアン、マジェンタ、黄色、および黒) が混合されます。プリンターでは、ページまたはイメージの (カラーごとに 1 つの) 4 つのレイヤーを印刷することによって、カラーを混合します。プリンターの位置決めが正しく設定されていないと、イメージは正しく並ばず、カラーも正しく表示されません。さらに、プリンターのすべてのシステムが正しく機能し、プリンターが正しい状態であると認識されるためには、プリンターを調整する必要があります。

そのカラースペースで記述されているカラー情報を使用して、装置はそれぞれ、使用するシアン、マジェンタ、黄色、および黒の量を決定します。カラーそれぞれのドットは、人間の目で見たときに適度に混ぜ合わされるよう、重なり合うパターンで印刷されます。カラーが正確に生成されることを確認するには、色版を完全に合わせる必要があります。位置合わせされていないと、意図しないパターンとして印刷イメージにモアレパターン が 見られる場合や、特にイメージの端に目立つ、きれいに混ざり合っていないカラーが見られる場合があります。

カラープリンターは、その印刷品質を一定に保っておくため、定期的に (たとえば 1 日に一度) 調整する必要があります。また、プリンターが最適な状態で動作できるよう、推奨される印刷ヘッドの保守手順およびスケジュールに従ってください。プリンターが正しく調整されていても、そのガモットはモニターのガモットよりも狭いため、印刷されるイメージは モニターに表示されるイメージとは異なります。

1.3.5.4.2.4 ハーフトーンとトーン転送カーブ

ハーフトーンは、モニターで見える連続的な色調からプリンターが用紙に印刷できるドットのパターンにイメージ (写真、図面、ロゴ、図表など) を変換するために使用されます。トーン転送カーブは、ある特定のカラー要素の値を変更し、いくつかのカラーのルックアンドフィールを調整するために使用されます。例えば、トーン転送カーブを適用すると、イメージで最も高輝度になっている部分を強調できます。

ハーフトーンおよびトーン転送カーブは、カラー印刷ジョブとグレースケール印刷ジョブの両方に使用されます。

クラスタードット、確率、誤差拡散など、ハーフトーンにはいくつかの種類があります。ここでは簡単に、クラスタードットハーフトーンについてのみ説明します。

一般に、クラスタードットハーフトーンの特徴として、以下の要素があります。

  • 印字密度

    印字密度とはハーフトーンの解像度を表す尺度で、行/インチ (lpi) で表されます。印字密度が低い (例えば 80 lpi) 場合、ハーフトーンドットが大きくなるため、粗いイメージになります。印字密度が高い (例えば 150 lpi) 場合は、小さなハーフトーンドットで高品質のイメージを表現できます。

  • ハーフトーンパターン

    ハーフトーンドットは、さまざまな形状およびパターンで印刷されます。例えば、一般的に円、楕円、または正方形のドットがあり、わずかに異なる向きで配置することもできます。さらにハーフトーンパターンは、ドットのサイズをどのくらい大きくするかを記述します。ドットが大きくなると、領域全体の中でより大きな割合をカバーし、より暗いカラーになります。印刷ジョブによっては、異なるパターンでより好ましい結果が得られる場合もあります。

  • 回転

    ハーフトーンドットの配列は、用紙の縦または横方向に対して平行に並んでいるわけではありません。意図どおりではないパターンが表示され、出力の品質が低くなる可能性があるからです。

    また、CMYK プリンターにおける 4 つのカラーそれぞれのドットは、正確に重なり合わないので、すべて同じ角度で印刷することができず、カラーが意図どおりに印刷されない可能性があります。その代わり、ページ上でドットの配列は特定の角度で印刷されるため、人間の目から見ると、適度に混ぜ合わされています。

    例えば、イメージの黒のレイヤーを印刷するときには、ドットの配列が用紙の縦方向に対して 45 度にページを横切るようにして、シアンのレイヤーを印刷するときには、ドットの配列が用紙の縦方向に対して 105 度になるようにできます。

ドットゲインの効果を打ち消すため、トーン転送カーブが頻繁に使用されます。ドットゲイン とは、印刷されたドットが意図したものよりも大きくなってしまう潜在的な現象のことで、その多くは、インクの用紙との反応が原因です。インクが用紙に染み込んで広がってしまうと、プリンターで印刷しようと意図していたものよりもドットは大きく (カラーによっては薄く) なります。トーン転送カーブによって、ドットゲインに比例してインクの量を多く、または少なくできます。

1.3.5.4.2.5 ファイルサイズ

カラー印刷ジョブのファイルサイズは、モノクロ印刷ジョブよりも非常に大きくなる場合があります。ファイルサイズが大きいほど処理時間は長くなり、ネットワーク上のトラフィックも増えます。

カラーイメージにはカラーのレイヤーそれぞれに関する情報が入っているため、そのファイルには、グレースケールファイルの 3 倍から 4 倍の情報が、またモノクロファイルの 24 倍を超える情報が入っている場合があります。さらに、一部のファイルタイプ(EPS、JPEG、TIFFイメージなど)にはICCプロファイルが組み込まれています。ICC プロファイルそれ自体はあまり大きくはありませんが、イメージのサイズを大きくすることになります。1 つのイメージだけが印刷ジョブ全体にわたって繰り返される場合、またイメージが一度だけダウンロードされるようジョブを構成する場合は、組み込みプロファイルを考慮する必要性が小さくなります。

ただし、それぞれが組み込みプロファイルを持つさまざまなイメージを使用する場合、または使用されるたびにイメージそれぞれがダウンロードされるよう印刷ジョブを構成する場合は、組み込みプロファイルによって印刷ジョブに不必要なボリュームが追加される可能性があります。幅広い種類のカラーイメージを使用したい場合は、それらを同じカラースペースで作成または保存し、すべてが同じ ICC プロファイルを使用するようにしてください。カラーイメージを再利用できるよう、リソースライブラリーにインストールすることもできます。

1.3.5.4.3 グレースケール印刷の概念

グレースケール印刷では、カラーおよび明るさにおける微妙な違いをグレイの陰影で表すことによって、カラーイメージを高品質モノクロイメージとして再現できます。高品質グレースケール出力を生成する印刷ソリューションでは、その効果を得るためにモノクロプリンターがサポートしている、カラー印刷の概念が使用されます。

グレースケール印刷への移行は、フルカラー印刷への移行における最初のステップと言えます。カラープリンターを設置して使用できる状態になるまで、カラー印刷ジョブの作成を開始して、それらを既存のプリンターで印刷できます。フルカラープリンターのバックアップシステムとして、グレースケールプリンターを使用することもできます。

グレースケール印刷において、以下のようなカラーに関する概念のいくつかは、カラー印刷を行う場合と比べると、あまり重要ではありません。

  • モノクロプリンターのガモットは、カラープリンターのガモットよりも狭くなっています。原則的に、イメージで使用されているカラーすべてを調整する必要があります。
  • すでにカラーが大きく変更されているため、選択したレンダリングインテントによってイメージの見栄えに及ぼされる影響はわずかです。
  • ページの位置決めはあまり重要ではありません。プリンターで使用されるカラーは 1 つだけであるため、正しいカラーを表現するためにカラー平面を操作する必要はありません。
  • 用紙の特性がグレースケール出力に与える影響はわずかです。一般に、すべてのタイプの用紙に 1 つの出力プロファイルで十分です。

グレースケール印刷において、より重要なカラーに関する概念が他にあります。

カラースペースおよび ICC プロファイル

モノクロプリンターのカラースペースは、カラープリンターのガモットよりも狭くなっています。それでも、グレースケールイメージを印刷できるプリンターは、カラープリンターと同様に出力 ICC プロファイルを持っています。モノクロプリンターの ICC プロファイルは、カラーをプロファイル接続スペース (PCS) からグレイの陰影に割り当てます。この他の点では、カラー変換プロセスは同じです。

印刷ジョブに、該当する入力プロファイルが指定されていなければなりません。入力 ICC プロファイルがなければ、プリンターは適切なデフォルトを使用します。プリンターには、それ自体のデフォルト ICC プロファイルがインストールされていて、使用可能になっています。これは、ほぼすべての印刷ジョブに適しています。

ハーフトーン

印刷ジョブを印刷するとき、グレースケールプリンターは印刷ジョブにハーフトーンを適用します。ハーフトーンによって、プリンターは多くのグレイの印影と高品質イメージを表現できます。一般に、グレースケール印刷におけるハーフトーンについて考慮すべき最も重要な特性は、行/インチ (lpi) で表される印字密度です。プリンターはそれぞれ、最初から印字密度のセットをサポートしています。望ましい印字密度を印刷ジョブに指定すると、プリンターは、その印字密度に最も一致する使用可能な印字密度を選択します。

トーン転送カーブ

グレースケール印刷では、異なるグレイのレベルで使用されているトナーの量を調節し、イメージの見栄えを調整するため、トーン転送カーブが使用されます。グレースケール印刷におけるトーン転送カーブの見栄えに関する値を使用すると、そのトーン転送カーブがどの程度カラー値を調整するかを指示できます。例として、見栄えに関する値には以下があります。

  • 暗い
  • ハイライトミッドトーン
  • 標準

1.3.5.4.4 カラー管理

多くの場合、イメージ、グラフィックス、および写真の見栄えは、ご使用のモニターやプリンターによって異なります。1つのプリンターで印刷されたカラーは、同じソースを使用していても、別のプリンターで印刷されたカラーと一致しない場合があります。カメラ、スキャナー、またはモニターからプリンターに出力するとき、カラーが常に正確であることが 重要であれば、習慣としてカラー管理 を行ってください。

モニターで見えるカラーを印刷されたページに正確に再生成することは視覚的にほぼ不可能です。通常、プリンターでは他の装置よりもガモットが狭いため、一部のカラーは、イメージが印刷用に変換されるとき、常に調整しなければなりません。カラー管理によって、イメージ作成ソフトウェア、プリントサーバー、およびプリンターのデフォルト設定を使用した場合よりも、調整が少なくて済むよう制御できます。

ICC プロファイル、レンダリングインテント、および用紙の特性など、いくつかの要素がカラー管理において重要な役割を担っています。

1.3.5.4.4.1 ICC プロファイル

ICC(International Color Consortium)はカラーマネージメントの標準規格を確立した組織です。装置に依存しないカラースペースを識別し、ICCプロファイルのエレメントを定義することによって、これらの標準は製品が共同作業を行う上で役立ちます。

ICCによって定義された、装置に依存しないカラースペースは、プロファイル接続スペース(PCS)と呼ばれます。PCSは、異なる入力、表示、出力デバイスのすべての色域を含める充分な大きさのカラースペースです。ICCプロファイルには、デバイスが作成または表示できるカラーを、PCSの対応するカラーの値にマッピングする方法が含まれています。ICCプロファイルはデバイス固有のカラースペースからPCS、PCSからデバイス固有のカラースペースへの画像変換で使用できます。

製品メーカーはデバイスで使用できるICCプロファイルを作成します。たとえば、デジタルカメラで写真を撮影する場合、カメラにICCプロファイルと写真を関連付けることができます。さらに、写真を印刷するときは、カラーマネージメントシステムはカラーデータをカメラからPCSに変換します。プリンターはプリンターのICCプロファイルを使用して、写真データをPCSからカラースペースに変換し、写真を正確に印刷します。

ICC、ICC プロファイル、および PCS について詳しくは、次のICC Web サイトを参照してください。

http://www.color.org
このWebサイトにアクセスするには、システムがインターネットに接続されていることを確認します。

注意: ウェブサイトのアドレスにアクセスするには、リンクを右クリックして、新しいタブまたはウィンドウで開くを選択します。

1.3.5.4.4.2 レンダリングインテント

レンダリングインテントは、ガモットの外にあるカラーに対してプリンターが何を行うかを示します。

ICC プロファイルでは、以下のレンダリングインテントがサポートされています。

  • 知覚

    プリンターのガモット外にあるカラーがイメージに含まれている場合、ガモット内のカラーも含め、イメージで使用されているすべてのカラーがプリンターにより調整されます。このため、すべてのカラーがガモット内に入り、カラー間の相対的な関係も維持されます。その結果、イメージは見た目では美しくなりますが、色彩保持は正確ではありません。知覚レンダリングインテントは、特に写真など、一般的なイメージの複製に役立ちます。

  • 彩度

    プリンターのガモット外にあるカラーが印刷ジョブに含まれている場合、プリンターはそのカラーを、ガモットに含まれている最も近いカラーで置き換えます。また、さらに鮮やかになるようガモット内のカラーを調整します。レンダリングインテントとして「彩度」はあまり使用されませんが、ビジネスグラフィックス(図表やダイアグラムが含まれているイメージなど) に役立ちます。

  • 相対的な色域を維持

    プリンターのガモットの外にあるカラーが印刷ジョブに含まれている場合、プリンターはガモットに含まれている最も近いカラーを代わりに使用します。ガモット内のカラーは調整されません。メディア白色点が異なる用紙に印刷されたカラーは、異なって見える場合があります。メディア白色点 とは、印刷ジョブが印刷される用紙のカラーのことです。例えば、[相対的な色域を維持]レンダリングインテントを使用して、イメージを白い用紙、オフホワイトの用紙、青い用紙に印刷すると、プリンターはそれぞれに同じ量のインクまたはトナーを使用するため、結果として印刷されるカラーは技術的には同じです。ただし、人間の目は背景のカラーに合わせて調整され、カラーを別のカラーとして解釈するため、イメージは異なって見える場合があります。一般的に、このレンダリングインテントはベクトルグラフィックスに使用されます。

  • 絶対色彩保持

    すべてのカラーが[相対的な色域を維持]レンダリングインテントと同じ方法で割り当てられますが、メディア白色点に合わせて調整されます。例えば、「絶対色彩保持」レンダリングインテントを使用して、イメージを白い用紙、オフホワイトの用紙、および青い用紙に印刷すると、プリンターはそれぞれに使用されるインクまたはトナーを調整します。結果として印刷されるカラーは技術的には同じではありませんが、人間の目は用紙の色との関係でカラーを解釈するため、イメージは同じように見えます。一般的に、「絶対色彩保持」レンダリング・インテントはロゴに使用されます。

1.3.5.4.4.3 用紙の特性

使用する用紙は、カラーの見栄えに大きく影響します。同じ ICC プロファイル、同じプリンターを使用していても、異なる用紙に印刷すると、カラーの見栄えが大きく異なる場合があります。

特にコーティングされた用紙からコーティングされていない用紙に変えた場合、またはシート送り用紙から連続用紙に変えた場合、カラーが変わる可能性があります。このような違いは見逃せないものである場合があるため、プリンターメーカーは通常、自社のプリンターで使用できるよう、特定の特性を持つ用紙をテストし、確認しています。また、用紙の特性に基づいて、プリンター用にさまざまな ICC プロファイルを用意しています。一部の ICC プロファイルは、類似した特性を持つ用紙のグループに使用できます。

用紙をロードするとき、特定の用紙特性をプリンターで設定します。プリンターが、使用すべき適切な装置特定出力プロファイルを選択すると、特性が考慮に入れられます。用紙特性は、以下のとおりです。

  • メディアの輝度

    用紙が反射する光の割合

  • メディアのカラー

    用紙のカラー

  • メディアの表面

    光沢、サテン、マットなどの用紙面の特性

  • メディアの重量

    用紙の基本重量

1.3.5.4.5 AFPカラーマネージメント

カラーデータをAdvanced Function PresentationAFP)で印刷するには、さまざまな方法があります。ただし、フルカラー管理によってAFPカラー印刷ソリューションを実現するためには、カラー管理リソース(CMR)を使用する必要があります。また、すべてのカラーイメージをデータオブジェクトとしてインストールし、それらにCMRを関連付けることもお勧めします。

1.3.5.4.5.1 カラー管理リソース

カラー管理リソース (CMR) は、AFP 印刷システムのカラー管理の基盤です。これらは AFP リソースで、ICC プロファイルやハーフトーンなどのカラー管理情報すべてを提供します。これらの情報は、AFP システムが印刷ジョブを処理し、どの装置でもカラーの表現を一定に保つために必要になります。

CMR はいくつかの特性が AFP リソースと共通ですが、いくつか重要な点で異なります。

次の点において、CMR は他の AFP リソースと似ています。

  • さまざまなレベルの階層で、印刷ジョブのエレメントに CMR を関連付けることができます。

    標準の階層規則が適用されるため、下位レベルで指定された CMR が上位レベルの CMR を指定変更します。たとえば、データオブジェクトに設定されている CMR は、印刷ファイルに設定されているデフォルト CMR を指定変更します。

  • CMR は、インラインリソースグループの印刷ジョブに組み込むことができ、また書式定義、ページ環境、オブジェクト環境、またはインクルードオブジェクト (IOB) 構造化フィールドで参照できます。
      注意:
    • CMR は、100 バイト単位からメガバイト単位まで、そのサイズが異なります。印刷ジョブで使用されている CMR が比較的少なければ、それらを印刷ファイルに組み込んでも、システムのパフォーマンスにはあまり影響はありません。ただし、10 を超える CMR が印刷ジョブで使用されていると、その印刷ジョブのサイズが大きくなるため、ファイル転送速度とネットワークトラフィックに影響が及ぶ場合があります。
  • CMR は集中的にリソースライブラリーに保管しておくことができるため、印刷ジョブごとに CMR を組み込む必要はありません。

    CMR にアクセスできるよう、すべてのプリントサーバーを構成できます。

  • プリントサーバーが CMR を見つけられるようにするには、そのプリントサーバーの AFP リソース検索パスにリソースライブラリーをリストしておく必要があります。

次の点において、CMR は他の AFP リソースと異なります。

  • CMR をリソースライブラリーにコピーすることはできませんが、他の AFP リソースはコピーできます。

    CMR を中央リソースライブラリーにコピーするには、それらをアプリケーション (RICOH AFP Resource Installer など) を使用してインストールしなければなりません。

  • CMRとデータオブジェクトは、リソースアクセステーブル(RAT)を持つリソースライブラリーに保存する必要があります。

    RAT は、CMR およびデータオブジェクトがインストールされるときに AFPリソースインストーラー で作成されます。CMR とデータオブジェクトは別々のリソースライブラリーにインストールし、RAT を必要としない リソース (書式定義、ページ定義、オーバーレイなど) はその他のリソースライブラリーに 保管しておくようお勧めします。

  • リソースライブラリーにインストールする CMR には、8 文字を超える長さの名前を付けることができ、その名前を印刷データストリームで使用できます。

    これらの名前は、AFPリソースインストーラー を使用して CMR をインストールするときに作成され、UTF-16BE でエンコードされています。

1.3.5.4.5.1.1 CMRの種類

さまざまなソリューションにおいて、さまざまなタイプの CMR が必要になります。お客様がダウンロードして使用できるようメーカーによって作成される CMR もあれば、ご使用の プリンターまたは他のカラー管理ソフトウェアによって作成される CMR もあります。適切な情報がある場合は、自分でCMRを作成することもできます。

(ICC 入力プロファイルによって実行される機能と同様に) 入力ファイルを解釈するために 使用される CMR もあれば、(ICC 出力プロファイルによって実行される機能と同様に) 最終印刷ジョブ出力を 特定のプリンター用に準備するために使用される CMR もあります。

1.3.5.4.5.1.1.1 カラー変換 CMR

カラー変換 (CC) CMR は、装置に依存しないカラースペースである ICC Profile Connection Space (PCS) との間でカラーを変換するために使用されます。これらを使用すると、カラーまたはグレースケール印刷のためにイメージを準備できます。

カラー変換CMRは、AFP構造でカプセル化されたICCプロファイルであるため、AFPカラーマネージメントシステムの重要な要素です。AFP 構造では、ご使用のカラー管理システムが使用できる情報が追加されますが、ICC プロファイルは変更されません。

カラー変換 CMR を使用することによって、異なる装置でも一定のカラーを表現できます。カラーシステムは、モニターに表示されるカラーをできるだけ印刷されるカラーに近づけるのに役立ちます。印刷ジョブを別のプリンターに移動すると、新しいプリンターに合わせてもう一度カラーが調整されます。

グレースケールシステムでは、カラー変換 CMR はカラーを適切なグレイの陰影に割り当て、高品質モノクロイメージを表現します。

パススルー CMR は、表示装置のカラースペースが CMR のカラースペースと同じである場合にカラー処理を実行すべきではないことを示すカラー変換 CMR です。パススルー CMR にデータは含まれません。

1.3.5.4.5.1.1.2 リンクカラー変換 CMR

リンクカラー変換CMRは、イメージを入力装置のカラースペースから出力装置のカラースペースに直接変換するために必要な処理情報を結合します。基本的に、リンクカラー変換CMRはカラー変換CMRのペアを置換します。

カラー画像をPCとの間で変換することは、プロセスに2回の変換が含まれるため、多くの処理リソースを必要とします。リンクカラー変換 CMR は 2 つの変換を結合し、それらをより効率的なものにします。プリンターはリンクカラー変換 CMR を使用して、入力装置のカラースペースから出力装置のカラースペースに直接、プリンターが両方の変換を行った場合に入力装置と出力装置が持つはずの同じフォント精度でカラーを変換できます。その結果、リンクカラー変換 CMR はシステムパフォーマンスを向上させることができます。

リンクカラー変換 CMR の 2 つのタイプは、以下のとおりです。

リンク CMR
リンク (LK) CMR は固有のものです。ご自身でリンク CMR を作成することはできません。また、リンク CMR への参照を印刷ジョブに組み込むことはありません。リンク CMR は、印刷システムが自動的に作成し、使用します。

AFPリソースインストーラー を使用すると、カラー変換 CMR を作成またはインストールするときに、リンク CMR が自動的に生成されます。その結果、リソースライブラリーには、監査(入力)および指示(出力)処理モードでのカラー変換CMRのすべての組み合わせに対するリンクCMRが常に含まれます。リンク CMR が作成されると、AFPリソースインストーラー がそれらを取り込み可能とマークするため、プリンターはそれらを保存して他の印刷ジョブに使用できます。

AFPリソースインストーラーを使用しない場合、印刷ジョブを処理するときに、一部のプリンターではリンクCMRが作成される場合があります。次に、印刷コントローラーは使用可能なリンクCMRを調べ、監査カラー変換CMRと適切な指示カラー変換CMRが組み合わせられたCMRを探します。見つからない場合、印刷コントローラーはリンク CMR を作成し、それを使用します。印刷コントローラーは、作成したリンクCMRを保存するように構成できます。ただし、例えばプリンターでストレージ不足やシャットダウンが発生した場合、通常の操作を行っている間にリンクCMRが除去されてしまうことがあります。リンクが除去されると、次に必要になったとき、プリンターは新しいリンク CMR を作成しなければなりません。

リンク CMR が作成されると、印刷システムは PCS との間の変換アルゴリズムを評価します。その後、実際に PCS に変換しなくても、あるカラースペースから別のカラースペースに直接データオブジェクトを変換できるよう、システムはアルゴリズムを結合します。

装置リンク CMR
装置リンク (DL) CMR は、ICC 装置リンクプロファイルを使用して、入力カラースペースから、監査モードまたは指示モード CMR への参照がない出力カラースペースに直接変換します。ICC 装置リンクプロファイルは、入力装置カラースペースを出力装置またはディスプレイ装置のカラースペースに変換するのに使用される、特殊な種類の ICC プロファイルです。ICC 装置リンクプロファイルは、イメージに埋め込まれません。

装置リンク CMR はご自身で作成、インストール、およびアンインストールできます。装置リンク CMR は、MO:DCA データストリームで参照され、監査カラー変換 CMR より優先されます。装置リンク CMR は、ICC 装置リンクプロファイルのヘッダーで指定される独自のレンダリングインテントを指定します。このレンダリングインテントは、アクティブな他のレンダリングインテントをすべて上書きします。

装置リンク CMR を使用することの最大の利点は、CMYK から CMYK に変換するときに入力カラースペースのブラックチャネル (K コンポーネント)が保持されることです。

1.3.5.4.5.1.1.3 ハーフトーン CMR

ハーフトーン (HT) CMR は、用紙に印刷できるドットのパターンに印刷ジョブを変換するため、プリンターが使用する情報を持っています。ハーフトーンCMRはカラー印刷ジョブとグレースケール印刷ジョブで使用できます。

ハーフトーンCMRは、通常、万線スクリーンの粗密、ハーフトーンパターン、ハーフトーンCMRが保持するハーフトーンの回転を指定します。装置特定ハーフトーンCMRには、プリンター解像度も入っている場合があります。

AFP カラー管理を使用してカラーまたはグレースケール印刷ジョブを印刷するプリンターでは、ハーフトーン CMR を使用して、インクまたはトナーで表現できる形式に印刷ジョブを変換する必要があります。ハーフトーン CMR が印刷ジョブに指定されていないと、プリンターはデフォルトハーフトーン CMR を適用します。

以下のようにして、装置特定ハーフトーン CMR または汎用ハーフトーン CMR を印刷ジョブに関連付けることができます。

  • ジョブを印刷するプリンターが分かっていれば、装置特定ハーフトーン CMR を印刷ジョブ (または印刷ジョブの中に組み込まれている AFP リソース) に関連付けることができます。プリンターは、指定されたハーフトーン CMR を使用します。
  • ジョブを印刷するプリンターが分からなくても、そのプリンターに、ある特定の特性 (印字密度など) を持つハーフトーン CMR を確実に使用させたい場合、汎用ハーフトーン CMR を印刷ジョブに関連付けることができます。
実際に使用するプリンター上で、そのときの状態においてどのハーフトーン CMR を使用すべきかを知ることは難しいため、汎用ハーフトーン CMR を複数指定し、使用可能で最も適切な CMR をプリンターに選択させることをお勧めします。

汎用ハーフトーン CMR

印刷ジョブに適用するハーフトーン CMR の 1 つ以上の特性を選択したくても、どのハーフトーン CMR が使用可能かがはっきり分からない場合、汎用ハーフトーン CMR を使用できます。

印刷ジョブに汎用ハーフトーン CMR が指定されていると、プリントサーバーはリソースライブラリーを調べ、プリンターのタイプおよびモデルに適したハーフトーン CMR を探します。該当する CMR が見つかると、プリントサーバーは、その装置特定ハーフトーン CMR を印刷ジョブとともにプリンターに送信します。該当するハーフトーン CMR が見つからなければ、プリントサーバーは汎用ハーフトーン CMR をプリンターに送信します。

汎用ハーフトーン CMR を要求している印刷ジョブを受け取ると、プリンターは、要求された特性と使用可能な装置特定ハーフトーン CMR を比較します。一致するものがあれば、印刷ジョブを処理するときに、プリンターは選択された装置特定ハーフトーン CMR を使用します。一致するものがない場合、プリンターは、要求された印字密度の値に最も近い印字密度のハーフトーン CMR を使用します。

Color Management Object Content Architecture (CMOCA) には、最も一般的な印字密度およびハーフトーンタイプをカバーする、さまざまな汎用ハーフトーン CMR が定義されています。CMOCA をサポートしているプリントサーバーは、使用可能な装置特定ハーフトーン CMR がリソースライブラリーにある場合は、汎用ハーフトーン CMR を解釈することができます。AFPリソースインストーラー を使用している場合、汎用ハーフトーン CMR は、AFPリソースインストーラー を使用して作成して取り込むリソースライブラリーすべてにインストールされます。

CMOCA をサポートしているプリンターは、それらの汎用ハーフトーン CMR を解釈し、装置特定ハーフトーン CMR に関連付けることができます。

1.3.5.4.5.1.1.4 トーン転送カーブ CMR

トーン転送カーブ(TTC)CMRは、AFP印刷ジョブのトーン転送カーブ情報を転送するために使用されるため、ドットゲインが最終出力に与える効果を強化または低減するために使用するインクの量を増減することによって、特定のカラーコンポーネントの値を修正して一部の発色を調整できます。

ハーフトーンCMRと同様に、トーン転送カーブCMRは印刷ジョブに固有にまたは一般的に関連付けられます。種類を特定せずに指定されていると、プリントサーバーはリソースライブラリーを調べ、プリンターのタイプおよびモデルに適したトーン転送カーブ CMR を探します。該当する CMR が見つかると、プリントサーバーは、その装置特定トーン転送カーブ CMR を印刷ジョブとともにプリンターに送信します。該当するトーン転送カーブ CMR が見つからなければ、プリントサーバーは汎用トーン転送カーブ CMR をプリンターに送信します。

汎用トーン転送カーブ CMR を要求している印刷ジョブを受け取ると、プリンターは、要求された特性と使用可能な装置特定トーン転送カーブ CMR を比較します。一致していれば、印刷ジョブを処理するときに、プリントサーバーまたはプリンターは選択された装置特定トーン転送カーブ CMR を使用します。汎用トーン転送カーブ CMR に該当するものが見つからなければ、プリンターは要求を無視して、そのデフォルトトーン転送カーブ CMR を使用します。

Color Management Object Content Architecture (CMOCA) には、見栄えの値が異なる、いくつかの汎用トーン転送カーブ CMR が定義されています。この見栄えの値を使用して、プリンターで報告されたドットゲインを考慮して、どのようにジョブを印刷するかを指定できます。

汎用トーン転送カーブを使用すると、以下の見栄えの値を選択できます。

暗い
出力は、50% ドットに対してドットゲイン 33% が表示されるように調整されます。
Accutone
出力は、50% ドットに対してドットゲイン 22% が表示されるように調整されます。
ハイライトミッドトーン
出力は、50% ドットに対してドットゲイン 14% が表示されるように調整されます。この見栄えに設定しておくと、イメージで最も明るい部分を強調できます。
標準
出力は、ドットゲインの効果に対して適切な処置がとられるよう調整されます。(ドットゲインは効果的に減少します。)

AFPリソースインストーラー を使用すると、汎用トーン転送カーブ CMR が自動的にご使用のシステムにインストールされます。

1.3.5.4.5.1.2 CMR 処理モード

CMR 処理モードは、関連付けられている印刷データに CMR を適用する方法を印刷システムに指示します。CMRを指定してCMR処理モードも指定しますが、すべてのモードがすべてのCMRタイプに有効であるわけではありません。

1.3.5.4.5.1.2.1 監査処理モード

監査処理モードの CMR は、すでにリソースに適用されている処理を参照します。ほとんどの場合、監査CMRは入力データを記述し、ICC入力プロファイルに類似しています。

監査処理モードはカラー変換CMRで主に使用されます。監査処理モードでは、これらの CMR は、データをプロファイル接続スペース (PCS) に変換するときに適用される ICC プロファイルを指示します。

例えば、デジタルカメラで撮影した写真を AFP 印刷ジョブに組み込むため、AFPリソースインストーラー を使用して以下のように行うことができます。

  1. ご使用のカメラの ICC プロファイルを使用して、カラー変換 CMR を作成します。
  2. 撮影した写真をリソースライブラリーにインストールします。
  3. カラー変換 CMR をデータオブジェクトに関連付け、監査処理モードを指定します。

ここで、データオブジェクトが組み込まれている印刷ジョブを作成します。この印刷ジョブを処理するとき、システムはカラー変換 CMR を使用して、イメージ上のカラーを PCS に変換します。その後、印刷に使用しているプリンターのカラースペースに、それらのカラーを変換できます。

1.3.5.4.5.1.2.2 指示処理モード

指示処理モードの CMR は、ある特定の用紙を使用する特定のプリンター、または別の装置用のリソースを準備するために行われた処理を参照します。一般に、指示CMRは出力データを参照し、ICC出力プロファイルに類似しています。

指示処理モードはカラー変換、トーン転送カーブ、ハーフトーンCMRで使用されます。指示処理モードでは、これらの CMR は、リソースをターゲットプリンターで正しく印刷するため、システムがそのリソースをどのように変換するかを指示します。ご使用のプリンターのメーカーが ICC プロファイルを、または使用可能な各種 CMR を用意しています。これらの ICC プロファイルおよび CMR は通常、プリンターコントローラーにインストールされているか、プリンターに同梱の CD に入っているか、またはメーカーの Web サイトからダウンロードできます。

カラー AFP 印刷ジョブを AFP カラー管理をサポートしているプリンターに送信する場合は、指示処理モードのカラー変換およびトーン転送カーブ CMR をそのジョブに関連付けることができます。印刷ジョブを処理するとき、プリンターは次の順序で CMR を適用します。

  1. 監査処理モードのカラー変換 CMR で、リソースを ICC プロファイル接続スペース (PCS) に変換する。
  2. 指示処理モードのカラー変換およびトーン転送カーブ CMR で、リソースをプリンターのカラースペースに変換する。
  3. 指示処理モードのハーフトーン CMR で、ジョブページをそのデジタルフォーマットから、プリンターで表現できるドットのパターンに変換する。

場合によっては、一般に指示 CMR として使用される CMR を監査 CMR として使用できます。たとえば、非常に大きな印刷ジョブを高速プリンターに送信すると、その印刷ジョブで使用されているイメージは、指示処理モードのカラー変換 CMR を使用して、そのプリンターのカラースペースに変換されます。ただし、異なるプリンターでジョブの一部を再印刷しなければならない場合、システムが、印刷ジョブを 2 番目のプリンターのカラースペースに変換する必要があります。この場合、最初のプリンターのカラー変換 CMR が監査処理モードで使用され、イメージが PCS に移動します。次に、2 番目のプリンターのカラー変換 CMR が指示モードで使用され、イメージがそのカラースペースに変換されます。

1.3.5.4.5.1.2.3 リンク処理モード

リンク処理モードの CMR は、表示データ内の入力カラースペース (監査 CMR により定義されていることがあります) を、表示装置の出力カラースペース (指示 CMR により定義されていることがあります) にリンクするために使用されます。リンク(LK)とデバイスリンク(DL) CMRのみをリンク処理モードで使用できます。

AFPリソースインストーラー または類似するソフトウェア製品を使用してリソースライブラリーに監査または指示カラー変換 CMR をインストールまたはアンインストールすると必ず、AFPリソースインストーラー により監査および指示カラー変換 CMR の組み合わせごとにリンク (LK) CMR が自動的に作成されます。

印刷ジョブが特定の監査指示の組み合わせを要求すると、プリントサーバーはその組み合わせのリンク(LK)CMRをリソースライブラリーで確認します。該当するリンク CMR が見つかると、プリントサーバーは、その CMR を印刷ジョブとともにプリンターに送信します。ある特定の監査および指示 CMR の組み合わせを使用することを印刷ジョブが示している場合、プリンターは常にリンク (LK) CMR を使用することができます。

リソースをインストールするときに AFPリソースインストーラー または類似するプログラムを使用しなかった場合、プリンターは、印刷ジョブを処理するときにリンク (LK) CMR を作成するか、ジョブで使用されているカラーを 2 回 (まずオリジナルのカラースペースから PCS に、次に PCS からプリンターのカラースペースに) 変換する必要があります。

1.3.5.4.5.1.3 CMR の作成とインストール

AFP カラー標準をサポートする装置メーカーおよびグループは、ご使用のカラー印刷システムで使用できる CMR を提供しています。必要に応じて、CMRを自分で作成することもできます。

AFPコンソーシアムはAFP Color Management Object Content Architecture (CMOCA)を定義したグループで、監査処理モードで使用されるカラー変換CMRのセットを特定しています。このセットには、以下のような共通カラースペース用のカラー変換 CMR が含まれています。

  • Adobe RGB (1998)
  • sRGB
  • SMPTE-C RGB
  • SWOP CMYK
標準 CMR が AFPリソースインストーラー に組み込まれていますが、デフォルトではインストールされません。使用したい標準 CMR をインストールすることができます。さらに、AFPリソースインストーラー は自動的に、作成されたどのリソースライブラリーにでも、すべての汎用ハーフトーンおよびトーン転送カーブ CMR をインストールします。

さらに CMR が必要であれば、AFPリソースインストーラー に用意されているウィザードで作成できます。このウィザードについて詳しくは、オンラインヘルプを参照してください。

AFPリソースインストーラー を使用して CMR を作成した場合、このソフトウェアが自動的に CMR をリソースライブラリーにインストールします。AFPリソースインストーラー を使用すると、プリンターメーカーから入手した CMR をインストールすることもできます。

1.3.5.4.5.2 データオブジェクト

表示データオブジェクトには単一タイプのデータ (GIF、JPEG、および TIFF イメージなど) が入っていて、印刷ジョブで使用できます。これらのデータオブジェクトは、直接ページまたはオーバーレイに配置できますが、リソースとして 定義してページまたはオーバーレイに組み込むこともできます。印刷ジョブでオブジェクトが2回以上表示されるときにデータオブジェクトをリソースとして使用すると、より効率的になります。リソースはプリンターに1回のみダウンロードされ、必要に応じて参照されます。

データオブジェクトは、印刷ジョブとともにインラインに組み込むこともできれば、AFPリソースインストーラー などのソフトウェアによってリソースライブラリーにインストールすることもできます。データオブジェクトをリソースライブラリーにインストールする場合、それらにカラー変換 CMR を関連付けることができます。

1.3.5.4.5.2.1 データオブジェクトのタイプ

イメージデータオブジェクトは、AFPC JPEG Subset、EPS、GIF、IOCA、PDF、PNG、TIFF など、いくつもの異なる形式で保存できます。これらの画像形式はデバイスに依存しないため、別のシステムで使用でき、一貫して解釈されます。
  • JPEG(AFPC JPEGサブセット)

    以前に JPEG File Interchange Format (JFIF) と呼ばれていた AFPC (AFP Consortium) JPEG Subset ファイルはビットマップイメージファイルで、Joint Photographic Experts Group (JPEG) 圧縮方式で圧縮されています。そのため、AFPC JPEG Subset ファイルは一般的に JPEG ファイルと呼ばれています。通常、JPEG ファイルにはファイル拡張子 .jpg が使用されますが、.jpeg、.jpe、.jfif、および .jif が使用されることもあります。

    JPEG 圧縮では、イメージを変換するときに、不必要だと見なされる情報がイメージから削除されます。JPEG ファイルには、圧縮率の低いものから高いものまであります。イメージの圧縮率が高いほど、多くの情報が失われます。イメージの圧縮が一度だけであれば、通常、目に見えるほどの影響はありません。ただし、イメージに対して圧縮と圧縮解除が繰り返し行われると、情報が失われた影響は見て分かるほどになります。

    JPEG 圧縮は写真で、特に Web ページ上で送信または表示される写真で一般的に使用されています。この圧縮は、ファイルを小さくしてネットワーク経由で送信するときに効力を発揮しますが、イメージを美しく表現するだけの充分な情報も残しています。

  • EPS(Encapsulated PostScript)

    EPS は PostScript グラフィックスファイル形式マットで、Adobe Systems が定義している規則に従っています。EPSファイルは埋め込みICCプロファイルに対応します。

  • グラフィック交換形式 (GIF)

    GIF ファイルはビットマップイメージファイルで、256 RGB カラーのパレットに制限されています。表現できるカラーの範囲が制限されているため、GIF は写真の複製に適したフォーマットではありませんが、一般にロゴや図表を表現するためには GIF でも十分です。通常、他のイメージフォーマットよりもサイズが小さいため、GIF イメージはインターネット上で幅広く使用されています。GIF ファイルにはファイル拡張子 .gif が使用されます。

  • IOCA(画像オブジェクトコンテンツアーキテクチャ)

    IOCA とは、イメージ情報を処理および交換するための規則と指示を含む、イメージを表現するときの一貫した方法を提供するアーキテクチャーです。このアーキテクチャーは、それ自体が存在している可能性があるデータオブジェクトおよび環境のすべてから独立してイメージ情報を定義し、自己定義条件を使用します。フィールドそれぞれには、それ自体の記述がその内容とともに入っています。

  • Portable Document Format (PDF)

    PDF とは、Adobe Systems が開発した標準ファイル形式です。

    PDF ファイルは、さまざまなオペレーティングシステムで使用および保管することができ、必要なイメージおよびフォントデータすべてを含んでいます。PDF における設計属性は、単一の圧縮パッケージに保管されています。

      注意:
    • AFP 印刷ジョブでは、単一ページと複数ページの PDF ファイルをデータオブジェクトとして使用できます。
  • Portable Network Graphics (PNG)

    PNG ファイルは、インデックス化されたカラー、24 ビット RGB または 32 ビット RGBA カラーのパレットベースのイメージ、グレースケールイメージ、オプションのアルファチャネル、および可逆圧縮がサポートされるビットマップイメージファイルです。PNG は、インターネット上でのイメージの転送に使用されますが、印刷グラフィック向けではありません。PNGファイルはファイル拡張子に.pngを使用します。

  • Tagged Image File Format (TIFF)

    TIFF ファイルはビットマップイメージファイルで、イメージに関する詳細を提供するヘッダーが組み込まれています。TIFF ファイルにはファイル拡張子 .tif または .tiff が使用されます。

    TIFF ファイルは、組み込み ICC プロファイルをサポートします。ICC プロファイルがファイルに組み込まれている場合、そのファイルが使用されるときは常に、入力カラースペースの特性が認識されます。ただし、プロファイルによってファイルサイズは大きくなります。ファイルを TIFF フォーマットで保存しておくと、さまざまな圧縮アルゴリズムを使用できます。

      注意:
    • AFP 印刷ジョブでは、単一ページと複数ページの TIFF ファイルをデータオブジェクトとして使用できます。

プリンターによって全種類のデータオブジェクトに対応しない場合があります。

EPS、JPEG、および TIFF ファイルの組み込み ICC プロファイルには、イメージのカラーを入力カラースペースからプロファイル接続スペース (PCS) に変換するときにプリンターが使用する情報が入っています。入力カラースペースは、業界標準のカラースペースである場合もあれば、装置(スキャナー、デジタルカメラ、モニター、プリンターなど)の色再現能力を記述しているカスタムなカラースペースである場合もあります。

1.3.5.4.5.2.2 データオブジェクト作成およびインストール

さまざまな種類のソフトウェアアプリケーションを使用して、イメージを作成または操作し、印刷ジョブに組み込むことができます。これらを中央リソースリポジトリーに保管したい場合、AFPリソースインストーラー でインストールできます。
データオブジェクト作成

多くのタイプのデータオブジェクトは、ある種のイメージです。デジタルカメラで撮影された写真である場合もあれば、ソフトウェアツールで生成された図表やダイアグラム、またはグラフィックスソフトウェアを使用して作成されたデジタル描画である場合もあります。どのようにイメージが作成されたかに関係なく、通常、それらを操作してから印刷ジョブに組み込む必要があります。

変更は以下のとおりです。

  • イメージを印刷に適したファイルタイプに変換します。例えば、多くのグラフィックスアプリケーション (Adobe Illustrator、CorelDRAW、Corel Paint Shop Pro など) で作業中にイメージを保存するために使用するファイルタイプは、印刷に適していません。このようなプログラムで作成したイメージを使用するため、それらのファイルを異なるファイルタイプ (EPS、JPEG、TIFF など) で保存またはエクスポートできます。
  • 画像ファイルが適切なカラースペースまたは入力プロファイルに関連付けられていることを確認してください。カラー管理のセットアップ (デジタルカメラ用の ICC プロファイルのインストールおよび使用、カラー管理設定のカスタマイズなど) を行うには、ご使用のグラフィックスソフトウェアに用意されている指示に従ってください。そこでは、イメージで使用されるカラープロファイルを変更する方法、またイメージを組み込みプロファイルとともに保存する方法についても説明されているはずです。
  • イメージを作成し、データオブジェクトリソースとして管理するには、これ以降の他のセクションで説明されているヒントおよびベストプラクティスに従ってください。

データオブジェクトインストール

AFPリソースインストーラーを使用して、画像をリソースライブラリーにインストールできます。AFPリソースインストーラーには、画像をデータオブジェクトとしてインストールするための手順を案内するウィザードが含まれています。AFPリソースインストーラー を使用して、EPS、JPEG、または TIFF イメージを組み込み ICC プロファイルとともにインストールする場合、どのようにプロファイルを処理するかを選択できます。

  • CMR を作成せずに、プロファイルをファイルに残しておきます。
  • プロファイルをファイルに残しておきますが、そのプロファイルをコピーして、CMR をコピーから作成します。新しい CMR をデータオブジェクトに関連付けます。
  • ファイルサイズを減らすために、ファイルからプロファイルを除去し、そのプロファイルからCMRを作成します。新しい CMR をデータオブジェクトに関連付けます。

1.3.5.4.5.3 リソースライブラリー管理

中央リソースライブラリーにCMRとデータオブジェクトを格納する場合は、必要なときにリソースを利用できるように、リソースライブラリーの特性の一部を理解する必要があります。

AFPリソースインストーラー で作成するリソースライブラリーは、その索引としてリソースアクセステーブル (RAT) を使用します。索引は参照先になるライブラリーにファイルとして格納されます。RAT を使用するリソースライブラリーに CMR を保管しておく必要があります。また同様に、RAT を使用するリソースライブラリーにデータオブジェクトも保管しておくようお勧めします。

AFPリソースインストーラー でリソースライブラリーを作成すると、RAT も作成され、その RAT はライブラリーに保管されます。CMR またはデータオブジェクトがインストールされると、AFPリソースインストーラー はリソースに関する情報で RAT を更新します。プリントサーバーは、リソースライブラリー内でリソースを調べるとき、最初にRATを調べて、リソースがリストされているかどうかを確認します。

プリントサーバーはRATに依存します。プリントサーバーが正しくないと、リソースライブラリーでリソースを見つけられません。つまり、リソースライブラリーを管理するには、常に AFPリソースインストーラー を使用する必要があります。ここで、管理の内容は以下のとおりです。

  • CMRとデータオブジェクトをリソースライブラリーに追加します。

    CMR またはデータオブジェクトは、AFPリソースインストーラー が使用するリソースライブラリーに直接コピーしないでください。CMRまたはデータオブジェクトをこれらのリソースライブラリーにコピーすると、RATは更新されないため、プリントサーバーはCMRまたはデータオブジェクトの検索にRATを使用できません。

  • RAT にリストされているデータオブジェクトおよび CMR のプロパティーを変更します。

    RATまたはリソースライブラリー内のファイルを直接編集しないでください。また、既存のバージョンの CMR またはデータオブジェクトを、新しいバージョンをリソースライブラリーに直接コピーして更新しないでください。リソースを更新するには AFPリソースインストーラー を使用してください。

  • 異なるリソースライブラリーにCMRまたはデータオブジェクトをインストールするか、別の場所でリソースライブラリーを複製します。

    リソースライブラリーからCMRまたはデータオブジェクトを別の場所にコピーしないでください。

これらの作業の実行方法について詳しくは、AFPリソースインストーラー のオンラインヘルプを参照してください。

1.3.5.4.5.4 ヒントとベストプラクティス

イメージや他のカラーリソースの作成および管理に関する次の一般ガイドラインにしたがって、AFP カラー印刷システムのパフォーマンスを向上させることができます。

1.3.5.4.5.4.1 イメージに関するヒント

ご使用の AFP カラー印刷システムのパフォーマンスを最適化するには、イメージの作成および印刷ジョブへの組み込みに関するガイドラインに従うことをお勧めします。

印刷ジョブでカラー画像を使用するとき:

  • 既存の文書をスキャンするのではなく、イメージのオリジナル電子バージョンを用意します。

    イメージの背景にある、ほんの小さなカラーの傷みであっても、スキャンされてしまうとイメージの サイズを非常に大きくする場合があります。イメージをスキャンしなければならない場合、イメージ編集ツールで可能な限り背景をきれいにしてください。

  • 1 つの入力プロファイルをすべてのイメージに使用できるよう、同じ標準カラースペースでイメージすべてを保存します。

    印刷するイメージ用のカラースペースには、Adobe RGB (1998) をお勧めします。

  • 多層イメージ (Adobe Illustrator や Corel Paint Shop Pro のようなグラフィックスツールで作成したイメージなど) は、印刷ジョブに送る前に 1 層に統合してください。

    1 枚になっていないイメージは非常に大きいため、操作することが難しくなります。将来的に編集する可能性に備えてオリジナルイメージのコピーを保存しておき、印刷ジョブに組み込むバージョンは 層をつぶして小さくしてください。

1.3.5.4.5.4.2 リソースに関するヒント

ご使用の AFP カラー印刷システムのパフォーマンスを最適化するには、カラーリソースの管理に関するガイドラインに従うことをお勧めします。

AFPリソースインストーラー は以下の作業に使用できます。

  • ご使用のプリンター用の CMR すべてをリソースライブラリーにインストールします。
  • 頻繁に使用するデータオブジェクトをリソースライブラリーにインストールします。
  • 定期的に再利用される CMR およびデータオブジェクトを、プリンターに保存でき、毎回ダウンロードせずに 他の印刷ジョブに使用できるよう、「非専用」で「取り込み可能」のリソースとしてマークします。
      注意:
    • このオプションは、シグニチャーファイルなどのセキュアリソースにはお勧めしません。
  • CMR およびデータオブジェクトを、1 つの場所に保管しておけばプリントサーバーすべてが 使用できるよう、プリントサーバーがアクセスできるリソースライブラリーにインストールします。
  • 組み込みプロファイルをイメージファイルから除去できるよう、カラー管理を必要とする データオブジェクトに監査カラー変換 CMR を関連付けます。

1.3.5.4.6 RICOH AFP カラーおよびグレースケール製品

Ricoh は、AFP カラーおよびグレースケール印刷をサポートする、さまざまな製品を提供しています。カラーワークフローソリューションを実現するため、これらの製品をさまざまな組み合わせで使用できます。

AFP カラー管理をサポートする RICOH 製品
このイメージは、ここで説明されている新しいシステムを示すフローチャートです。

1.3.5.4.6.1 プリンター

RICOH プリンターの中には、完全な AFP カラー管理を使用したカラー印刷またはグレースケール印刷をサポートしているものもありますが、一方でカラー管理を使用しない AFP カラー印刷をサポートしているものもあります。

1.3.5.4.6.1.1 InfoPrint 5000

InfoPrint 5000 は、フルカラー高速連続用紙 Intelligent Printer Data Stream (IPDS) プリンターで、AFP カラー管理をサポートしています。

InfoPrint 5000 では、色あせや染みを防ぐために開発された水性ピグメントインクによるピエゾドロップオンデマンドインクジェットテクノロジーが採用されています。

InfoPrint 5000 は、AFP 印刷ジョブを RICOH プリントサーバーから受け取ります。フル AFP カラー管理システムの一部として使用されると、InfoPrint 5000 はカラー変換、リンク、およびトーン転送カーブ CMR を受け取り、それらを印刷ジョブに適用できます。プリンターエンジンはそれ自体のハーフトーンを適用するため、ハーフトーン CMR をサポートしていません。

InfoPrint 5000 は、リソースを取り込んでコントローラーのリポジトリーに保管しておくことができるため、それらのリソースを他の印刷ジョブで再利用できます。プリンターが AFPリソースインストーラー のようなアプリケーションを使用して取り込むことができるのは、「非専用」および「取り込み可能」とマークされているリソースだけです。

PostScript および Portable Document Format (PDF) ジョブを InfoPrint 5000 のホットフォルダーに送信することもできますが、これらの印刷ジョブは AFP カラーマネジメントでは処理されません。

1.3.5.4.6.1.2 InfoPrint 4100

InfoPrint 4100 プリンターファミリーでは、レーザー、電子写真印刷テクノロジー、および Advanced Function Presentation (AFP) ライセンスプログラムを使用して、高品質のテキストおよびグラフィックス出力を生成します。InfoPrint POWER アーキテクチャーおよびマイクロコードリリース 15.4 以降を搭載した InfoPrint 4100 プリンターは、AFP カラー管理をサポートしているため、高品質のグレースケールイメージを印刷できます。

InfoPrint POWER アーキテクチャーおよびマイクロコードリリース 15.4 以降が適用された InfoPrint 4100 プリンターにおける AFP カラー管理サポートのベースレベルによって、カラー管理をグレースケールテキスト、グラフィックス (GOCA)、2 階調イメージ (IOCA FS10)、およびバーコードに適用できます。その他のタイプのオブジェクトでカラー管理機能を使用するには、AFP Color Emulation 機能が必要です。

AFP Color Emulation 機能によって、カラーオブジェクトをグレースケールで印刷できます。この機能がインストールされていれば、AFP カラー管理によって GIF、IOCA FS11、IOCA FS45、JPEG、および TIFF イメージを高品質グレースケールで印刷できます。

    注意:
  • 単一ページ PDF および EPS データオブジェクトは、InfoPrint 4100 ではサポートされていません。

InfoPrint 4100 プリンターは、次のタイプの CMR をサポートしています。

  • カラー変換
  • リンクカラー変換
  • トーン転送カーブ
  • ハーフトーン

より美しいイメージを InfoPrint 4100 モデル MS1、MD1、および MD2 で表現するため、イメージ拡張機能をインストールすることもできます。この機能による利点は次のとおりです。

  • トナーのゆがみを最小限にするための拡張融着テクノロジー
  • 広範囲および高密度アプリケーションのために最適化されたデベロッパーユニット
  • 新しいハードウェアおよびトナーテクノロジーに合わせて改善されたハーフトーン

1.3.5.4.6.1.3 InfoPrint 1xxx シリーズ

AFP カラー管理はサポートしていませんが、ワークグループプリンターと多機能装置の InfoPrint 1xxx シリーズには、さまざまなカットシートカラーおよびモノクロ装置が用意されています。

一般的なオフィス作業において、InfoPrint 1000 シリーズでは、先進テクノロジー (アクセス制御、機密印刷、およびデータストリーム暗号化など) を使用してカラー出力を効果的に、また低コストで管理できます。1000 ファミリープリンターでは、Ricoh は高品質、セキュリティー、およびコストに関する多様な要件を満たす、出力ストラテジーとカラープリンターを提供しています。

1.3.5.4.6.2 RICOH AFP Resource Installer

リソースが中央ライブラリーに保管されるとき、RICOH AFP Resource Installer は AFP カラー管理システムにおいて重要なエレメントになります。これを使用して、システムで使用できるようにカラー管理リソース (CMR) およびデータオブジェクトを作成、インストール、および管理します。

AFPリソースインストーラー とは、Windows ワークステーションにインストールする Java アプリケーションです。これを使用すると、CMR とデータオブジェクトに加え、フォントをインストールおよび操作できます。

AFPリソースインストーラー は以下の作業に使用できます。

  • ICC プロファイルを含む既存のデータから CMR を作成します。

    ウィザードを使用すると、プロセスについての指示を受けることができます。

  • ローカルシステム上または FTP でアクセスできるシステム上のリソースライブラリーに CMR、フォント、およびデータオブジェクトをインストールします。
  • データオブジェクトを別のプリンターで正確に複製できるよう、CMR をデータオブジェクトに関連付けます。

    場合によっては、組み込みカラープロファイルをファイルから除去し、関連付けられている CMR を使用することによって、イメージのファイルサイズを小さくできます。

  • リソースに「取り込み可能」のマークを付けます。

    取り込み可能リソースは、他の印刷ジョブで使用できるようプリンターに取り込んで保存することができるため、システムパフォーマンスを向上させるために役立ちます。リソースを送信する前に、プリントサーバーはプリンターを照会します。そのリソースがすでにプリンターにあれば、プリントサーバーが送信する必要はありません。

  • リソースに「専用」のマークを付けます。

    専用リソースは、プリンターに取り込むことができないため、印刷ジョブで使用されるたびにダウンロードが必要になります。例えば、会社の小切手に使用されるシグニチャーファイルを、セキュリティーの理由から「専用」とマークできます。

AFPリソースインストーラー を使用してカラー変換CMRをインストールすると、新規のカラー変換CMRと既存のカラー変換CMRの間にリンク (LK) CMRが自動的に作成されます。印刷ファイルが新しい CMR を参照している場合、プリントサーバーは自動的に、ターゲット装置タイプおよびモデルに適したリンク CMR をダウンロードし、それらを印刷ジョブとともにプリンターに送信します。これらのリンク CMR の中に該当するものがあれば、プリンターはその CMR を使用できます。さらに時間をかけてリンク CMR を作成する必要はありません。

AFPリソースインストーラー によってインストールされたリソースをプリントサーバーが使用できるようにするためには、リソースライブラリーへのパスをそのサーバーの AFP リソースパスに追加する必要があります。

1.3.5.4.6.3 プリントサーバー

RICOH プリントサーバーは、さまざまなソースから印刷ジョブを受け取り、プリンターに送信できるよう準備します。印刷ジョブを準備した後、プリントサーバーはプリンターと相互作用して必要なリソースがすべて使用できることを確認し、印刷する印刷ジョブデータを送信します。

複数の異なるプリントサーバーを使用できます。用意されている機能はほぼ同じですが、異なる環境に適用するように設計されています。

1.3.5.4.6.3.1 RICOH InfoPrint Manager

RICOH InfoPrint Manager は、AIX、Linux、または Windows 向けの柔軟でスケーラブルな印刷管理ソリューションで、印刷環境の拡充と管理において多くの選択肢を提供します。RICOH InfoPrint Manager は、カラー管理リソースについての記載がある印刷ジョブを処理したり、集中型リソースライブラリーと対話したりできます。

AFP または行データ印刷ジョブを受け取ると、RICOH InfoPrint Manager は、他の AFP リソースを処理するときと類似した方法で、CMR およびデータオブジェクトを処理します。AFPリソースインストーラー で作成したリソースライブラリーを、実宛先の「表示オブジェクトコンテナーの位置」プロパティー (resource-context-presentation-object-container 属性とも呼ばれる) に追加できます。これで、印刷ジョブで要求されたときにデータオブジェクトおよび CMR を見つけるため、RICOH InfoPrint Manager はこれらのリソースライブラリーを検索できます。

1.3.5.4.6.3.1.1 CMR の取り込みを可能にする

システムから実行されるジョブが同じ CMR を使用する場合、インライン CMR を取り込むために実宛先を使用可能にすることがあります。
このようなインライン CMR にはオブジェクト ID (OID) があるため、RICOH InfoPrint Manager はそれらを取り込むことができます。
RICOH InfoPrint Manager の管理 GUI から、次の操作を実行します。
  1. 実宛先をクリックして、プリンター プロパティーを選択します。
  2. 実宛先のプリンタープロパティーノートブックで、[調整]タブをクリックします。
  3. インライン CMR リソースを取り込むラジオボタンを見つけます。
    インライン CMR リソースを取り込む ラジオボタンが見つからない場合は、[さらに表示]をクリックします。
  4. 画面の下までスクロールして、インライン CMR リソースを取り込む設定に対する[はい]ラジオボタンをクリックします。

1.3.5.4.6.3.1.2 ページプリンター書式設定援助機能 (PPFA)

PPFARICOH InfoPrint Managerのフィーチャーで、AFP 印刷ジョブで使用する書式定義およびページ定義を作成できるようにします。PPFA を使用すると、ご自身のカラー印刷ジョブの書式定義およびページ定義に CMR を関連付けることができます。

PPFA で作成した書式定義およびページ定義は、RICOH InfoPrint Manager および RICOH ProcessDirector に送信される印刷ジョブで使用できます。

1.3.5.4.6.3.2 RICOH ProcessDirector

RICOH ProcessDirector は、データベース駆動型の印刷ワークフローシステムであり、印刷処理のすべての局面を管理できます。サーバーはLinuxまたはWindowsシステム上で動作し、ウェブブラウザーベースのインターフェースを使用しアクセスします。RICOH ProcessDirector は、AFPカラー管理オブジェクトを含むAFP印刷ジョブを受け取り、処理できます。

RICOH ProcessDirector は、CMR およびデータオブジェクトを参照している行データ印刷ジョブを受け取り、ConvertLineDataJobIntoAFPステップテンプレートを基にしたステップを使用して AFP に変換することもできます。

RICOH ProcessDirector は、他の AFP リソースを処理するときと類似した方法で、CMR およびデータオブジェクトを処理します。AFPリソースインストーラー で作成したリソースライブラリーを印刷ジョブの AFP リソースパスプロパティーに、またはワークフローのジョブデフォルトに追加できます。これで、印刷ジョブで要求されたときにデータオブジェクトおよび CMR を見つけるため、RICOH ProcessDirector はこれらのリソースライブラリーを検索できます。

1.3.5.4.7 AFP カラーソリューションのシナリオ

Ricoh の AFP カラーソリューションは、ご使用の環境とニーズに基づいて、さまざまな構成に組み立てることができます。

1.3.5.4.7.1 高品質グレースケール出力を InfoPrint 4100 プリンターで印刷する

ある保険会社では、時間をかけて AFP カラー印刷に移行しようとしています。そのためその会社では、AFP カラー管理を使用して高品質グレースケール出力を InfoPrint 4100 プリンターで印刷することからそのプロセスを始めます。

この保険会社には社内に印刷部門があり、4 つの両面印刷 InfoPrint 4100 ラインが設置されています。この会社では、文書構成ツールで AFP 印刷ジョブを作成し、そのジョブを InfoPrint Manager for Windows に実行依頼しています。ここで、印刷作業の負荷が平衡化され、すべてのプリンターがフル稼働するよう保たれています。

この会社は、イメージを出力の一部に加えることを決定しました。まず始めに、クライアントに送付する書類のレターヘッドに、保険外交員の写真を載せたいと考えます。フルカラー印刷に移行する準備ができていないため、現在設置されているプリンターでモノクロイメージを印刷するしかありません。残念ながら、イメージは満足できるものではありません。暗く、平面的であるため、プロフェッショナルに見えないのです。

ソリューション

Ricoh のチームは、イメージの品質を上げるため、以下の変更を提案します。

  • プリンターをアップグレードして、InfoPrint POWER アーキテクチャー (マイクロコードリリース 15.4 以降) 対応のコントローラーを使用できるようにします。

    この更新によって AFP カラー管理サポートが得られるため、ハーフトーンおよびトーン転送カーブによる高品質グレースケール印刷が可能になります。

  • プリンターに対応する AFP Color Emulation 機能を購入し、インストールします。
  • AFPリソースインストーラー を使用してイメージを管理します。これには最高品質の出力を得るための、適切なハーフトーンおよびトーン転送カーブへのイメージの関連付けが含まれます。

AFPリソースインストーラー およびリソースライブラリーを追加し、マイクロコードリリース 15.4 および AFP Color Emulation フィーチャーを使用するために 1 つの InfoPrint 4100 プリンター行を更新するためのソリューションダイアグラム。
このイメージは、カラー印刷ソリューションに組み入れることができるRICOH製品を示しています。製品は InfoPrint AFP Resource Installer、Page Printer Formatting Aid、InfoPrint Manager, RICOH ProcessDirector、InfoPrint 4100、および InfoPrint 5000 です。
インプリメンテーション

このソリューションを実現するため、印刷部門と Ricoh 担当者が協力し、新しい機能を試してみるために印刷ラインの 1 つをアップグレードします。手順は以下のとおりです。

  • 印刷コントローラーをマイクロコードリリース 15.4 以降にアップグレードします。
  • AFP Color Emulation 機能をプリンターコントローラーにインストールします。
  • AFPリソースインストーラーをインストールします。
  • 以下の作業に AFPリソースインストーラー を使用します。
    • InfoPrint 4100 プリンター用のカラー変換 CMR と、写真を撮るときに使用するデジタルカメラ用のカラー変換 CMR を作成し、インストールします。
    • 使用したい印字密度および見栄えの値に基づいて、InfoPrint 4100 で使用する汎用ハーフトーンおよびトーン転送カーブ CMR を選択します。
    • 保険外交員の写真をリソースライブラリーにインストールし、それらを該当する CMR に関連付けます。
  • RICOH InfoPrint Manager の宛先を更新し、写真を含む印刷ジョブが、AFP Color Emulation フィーチャーがインストールされているプリンターラインに送信されるようにします。
  • イメージをインストールした時に指定した名前で、そのイメージを呼び出す印刷ジョブを作成します。

1.3.5.4.7.2 事前印刷用紙を差し替える

ある銀行では、保管しておく用紙の枚数を減らそうと考えています。一部の書類をカラープリンターで印刷することによって、使用する事前印刷用紙のいくつかを減らすことができれば、この銀行では、同じタイプの未使用の用紙を他の業務に回すことができます。

過去 5 年間にわたって、この銀行は他の小さな 10 の銀行を買収し、その他の銀行とも折衝を続けています。この親銀行は AFP システムを使用して、書類を社内で事前印刷用紙に印刷しています。事前印刷用紙には、すべてカラーロゴが入っています。そのうちのいくつかには、ページの領域を区切る背景イメージやカラーのブロックも入っています。既存のシステムの構成は以下のとおりです。

  • ページプリンター書式設定援助機能 (PPFA) フィーチャーを含む RICOH InfoPrint Manager
  • 3 つの両面印刷 InfoPrint 4000 ライン
  • 2 つの両面印刷 InfoPrint 4100 ライン
印刷ジョブは行データとして実行依頼され、RICOH InfoPrint Manager がそれらを AFP に変換します。AFP リソースは中央の場所に保存されています。カラー実動プリンターは使用されていません。

買収された銀行では、さまざまな方法で印刷を行っていました。一部の銀行は社内に印刷部門を持ち、また一部の銀行は印刷業務を他の会社に委託していました。親銀行の印刷スタッフは多大な時間を費やして、まず印刷を外部に委託していた銀行から始め、買収した銀行の印刷業務を自社で行っている社内印刷に移行します。そのうち 5 つの銀行が切り替わりました。ここで、印刷部門の管理者は、興味深い問題に直面することになります。

  • 社内印刷の負荷が増えるということは、印刷業務における能力を上げなければならないことを意味する。
  • 親銀行が買収した銀行はそれぞれ、独自のロゴおよび商標を持っている。1 つの銀行が印刷業務に統合されるたび、注文および保管しなければならない事前印刷用紙が少なくとも 5 種類増える。
  • 各種の事前印刷用紙が同じ業者によるものであっても、カラーが明らかに異なる。
  • 買収された銀行は最終的に、その古いロゴと用紙を親銀行のロゴと用紙に変更するが、いつ行われるかは決まっていない。

保管しておかなければならない用紙の枚数が増えるほど、その保管スペースが問題になります。印刷業務における能力を上げなければならないことをチームは理解していますが、新しい両面印刷ラインを設置するスペースはありません。保管しておかなければならない用紙をある程度減らすことができれば、その分の保管スペースを新しいラインのために使用できます。

ソリューション

リコーのチームは、次の操作を実行できるように、AFP カラーソリューションを提案しています。

  • 事前印刷用紙を単純なカラーステートメントに変換し、事前印刷用紙の必要性をなくします。これで、保管しておかなければならない用紙が減ることになります。
  • 買収された銀行に親銀行のロゴおよび用紙を適用するプロセスを合理化します。
  • スループットが最大になるよう、リソース管理を最適化します。
  • ジョブとジョブとの間で、カラーがより一定になるようにします。

このソリューションでは、両面印刷 InfoPrint 5000 ラインと AFPリソースインストーラー を既存のシステムに追加し、他のコンポーネントを更新して AFP カラーサポートを追加します。銀行は、InfoPrint 5000 ラインのスループットが InfoPrint 4100 ラインのスループットよりも小さいという事実を考慮して、どのアプリケーションをカラーワークフローに移行するかを選択できます。さらに、既存の InfoPrint 4100 または InfoPrint 4000 プリンターは、必要なカラー要素を印刷できないため、これらの印刷ジョブを処理することができません。

システムの使用に熟練すると、印刷スタッフは InfoPrint 4100 プリンターに用意されている高品質グレースケールを使用できるようにすることで、より多くのアプリケーションを最終的にカラーに移行する準備を開始できます。その後、別のカラー印刷ライン (用紙の保管スペースを小さくするか、または InfoPrint 4000 ラインのいずれかを廃止することによって) 設置する準備ができたら、印刷ジョブをカラープリンターに送ることができます。

RICOH AFP Resource Installer および InfoPrint 5000 プリンターを追加するためのソリューションダイアグラム
このイメージは、ここで説明されているソリューションを示すフローチャートです。
インプリメンテーション

カラーソリューションを実現するため、銀行の印刷スタッフは、次のいくつかの局面でリコーチームと協力します。

  • カラーソリューションを計画する
    • リソースライブラリーを必要とするアプリケーションすべてがアクセスできるよう、そのライブラリーをどこにおくかを決定します。
    • 再利用するため、プリンターに保存できる (保存しなければならない) リソースのタイプを決定します。一般に、シグニチャーファイルをプリンターに保存することはお勧めしません。ロゴおよび背景イメージであれば、保存しておくようお勧めします。
  • システムをインストールおよび構成する
    • InfoPrint 5000 プリンターをインストールします。
    • サービス更新を RICOH InfoPrint Manager および PPFA に適用し、カラーサポートを追加します。
    • AFPリソースインストーラーをインストールします。
  • 最適なパフォーマンスを考慮してリソース管理を構成する
    • AFPリソースインストーラー を使用して、InfoPrint 5000 プリンター用の CMR をインストールします。
    • 事前印刷用紙の PDF ファイルを入手するか、またはグラフィックアートソフトウェアを使用して、背景イメージとして使用するフルページイメージを作成します。
    • AFPリソースインストーラー を使用して PDF またはイメージをデータオブジェクトリソースとしてインストールし、カラー変換 CMR を関連付けます。
    • AFPリソースインストーラー が使用するリソースライブラリーを認識するように、また印刷ジョブを新しいプリンターに送信するように、RICOH InfoPrint Manager を構成します。
    • PPFA を使用して、新しいデータオブジェクトリソースを呼び出す書式定義およびページ定義を作成します。

      インストールするときには、指定した ID を使用しているオブジェクトを参照してください。

    • 作成した新しい書式定義またはページ定義をすべて、既存のリソースライブラリーにコピーします。
  • システム動作をテストする
    • 書式定義およびページ定義を呼び出し、新しいリソースライブラリーを指す印刷ジョブを作成します。
    • その印刷ジョブを実行依頼します。
    • カラー出力を検査します。

1.3.5.4.7.3 物理的な差し込み用紙を排除する

ある印刷サービスビューローは、クレジットカード関連の書類の空白部分に、フルカラーの電子的な挿入データを印刷することによって、封筒に物理的に挿入しなければならなかった用紙の数を減らそうとしています。

この印刷サービスビューローは、さまざまな種類のカスタマー向けの、書類および One-to-One 広告パンフレットを印刷しています。カスタマーは、リソースおよび印刷ジョブデータをサービスビューローに送信します。プリプレススタッフは、文書構成ツールを使用して AFP ジョブを作成しています。AFP 印刷ジョブは RICOH ProcessDirector に実行依頼され、そこから 10 台の両面印刷 InfoPrint 4100 システムに送信されます。ジョブは印刷された後、折りたたみ、差し込み、および郵送の後処理に進みます。

このサービスビューローは、必要なリソースをそれぞれの印刷ジョブとともに送信するようカスタマーすべてに依頼し、リソースを無期限に保管しておくことはありません。カスタマー (クレジットカード会社など) の多くは、書類とともに封筒に差し込み用紙を入れます。このやり方には、以下の問題があります。

  • 封筒に用紙を差し込む処理で破損が生じてしまい、書類を再印刷しなければならないことが頻繁にあります。再印刷によって、プロセスにかかる時間とコストは増えます。
  • 多くの場合、カスタマーは差し込み用紙に興味を示しません。封筒を開けるとすぐにより分けて、捨ててしまいます。

サービスビューローは、その提供形態を広げ、AFP カラーソリューションで印刷したフルカラー可変データを組み込もうと考えています。また、封筒に用紙を差し込む作業の複雑さを軽減することで、時間、経費、および用紙を節約できると考えています。書類を折って封筒に入れる (さらに 2 枚の用紙を加え、折りたたみ、差し込むのではなく) だけであれば、郵送物を破損してしまう危険性は低くなります。

ソリューション

サービスビューローは Ricoh のチームと協力し、カスタマーが広告のために物理的な差し込み用紙ではなく電子的な挿入データの使用に移行できるよう、既存のプロセスおよび環境に基づいてソリューションを実現しようとしています。カスタマー向けの書類の空白部分や両脇にフルカラー広告を印刷することによって、差し込み用紙のいずれかを排除することが目的です。

クレジットカード会社が、カスタマーそれぞれの特性を決定するデータおよび規則を識別することができれば、電子的な挿入データを書類ごとに変えることができます。例えば、カスタマーの個人情報に応じて、ミニバン、スポーツカー、またはオートバイの広告を請求書に載せることができます。

インプリメンテーション

この新しいカラー機能を利用するため、サービスビューローはワークフローにいくつかの変更を加えます。

  • 両面印刷 InfoPrint 5000 システムを設置し、そのシステムに印刷ジョブを実行依頼するよう RICOH ProcessDirector を構成します。
  • カラーイメージおよびロゴ、さらにフォントやグラフィックスを使用するときのガイドラインとして、カスタマーに手順を提案します。
  • カラープロファイル管理およびイメージ標準化のためのグラフィックスアプリケーションを使いこなせるよう、プリプレス部門を指導します。
  • カスタマーがガイドラインに従っているかどうかを確認するステップをプロセスに追加します。従っていなければ、プリプレススタッフが、ガイドラインに準拠するよう解像度および入力カラープロファイルを調整してから、印刷ジョブを実行依頼します。

1.3.5.4.8 関連資料

AFP カラー印刷に関する詳細は、Ricoh および AFP Color Consortium の Web サイトで確認できます。

AFP カラー管理および Color Management Object Content Architecture について詳しくは、次の資料を参照してください。

  • AFP Color Management Architecture (G550-0526)
  • Color Management Object Content Architecture Reference (S550-0511)

次の AFP アーキテクチャーに関するリファレンスマニュアルには、カラー管理リソースに関する情報が記載されています。

  • Mixed Object Document Content Architecture Reference (SC31-6802)
  • Advanced Function Presentation: Programming Guide and Line Data Reference, S544-3884
  • IPDS Reference (S544-3417)

これらの資料のダウンロードや注文、またはAFP Color Consortiumの活動内容および資料について詳しくは、Consortium Webサイトを参照してください。

http://afpcinc.org

ICC、ICC プロファイル、および PCS について詳しくは、ICC Web サイトを参照してください:http://www.color.org

1.3.5.5 フォントを使用する

このセクションでは、各種のデータフォーマットの印刷に必要なフォントについて説明します。InfoPrintでフォントを使用可能にする方法を説明します。ここでは、次のように、フォントについて説明します。

1.3.5.5.1 変換済みPostScript/PDFデータ印刷用フォント

InfoPrint PostScript変換プログラムでは、PostScriptファイルおよびPDFファイルを変換するときにType 1アウトラインフォントを使用します。InfoPrintにはType 1アウトラインフォントが同梱されており、インストール時にinstall_path \ps\fontsパスにインストールされます。その他の Type 1 アウトラインフォントがある場合、それらのフォントも変換プログラムで使用できます。

install_pathは、ユーザーがInfoPrint Managerをインストールしたパスを表します。このパスは、編集→サービス構成パスをクリックし、インストールパスフィールドを確認することで、InfoPrint Managerサーバーのマネージメントコンソールから表示できます。

注: InfoPrintは、ジョブの実行依頼時にPostScript変換プログラムを実行する場合は、他のディレクトリーでフォントを検索できます。

以下のセクションでは、次の説明を行います。

1.3.5.5.1.1 フォントマッピングファイル

フォントマッピングファイルは、WindowsオペレーティングシステムのType 1アウトラインフォントのファイル名を識別するファイルです。InfoPrint PostScript 変換プログラムは、少なくとも 1 つのフォントマッピングファイルを必要とします。InfoPrintでは、インストール時にデフォルトのフォントマッピングファイルfonts.mapinstall_path¥psパスにインストールされます。その他の Type 1 アウトラインフォントがシステムにインストールされている場合は、別のフォントマッピングファイルを作成して、それらのフォントの名前を定義できます。

1.3.5.5.1.1.1 PostScriptフォントマッピングファイルを作成する

独自のフォントマッピングファイルを作成するときは、次の点を考慮します。

  • フォントマッピングファイルは複数作成できます。
  • フォントマッピングファイルにはCourierフォントを入れてください。PostScript変換プログラムは、欠落しているフォントがあるとCourierで代用します。
  • フォントを、ネットワークファイルシステムでの使用まで広げることはできません。

InfoPrint PostScript変換プログラムで使用するフォントマッピングファイルを作成するには、InfoPrint mkfntmapコマンドを使用します。このコマンドでは、Type 1 アウトラインフォントが入っている入力ファイル (1 つまたは複数) と、作成するフォントマッピングファイルの名前を指定します。

たとえば、入力ファイル FontFile を使用し、font.map というフォントマッピングファイルを作成するには、次を入力します。

mkfntmap FontFile >font.map

1.3.5.5.1.1.2 ps2afpコマンドまたはpdf2afpコマンドでフォントマッピングファイルを使用する

デフォルトでは、ユーザーがps2afpコマンドまたはpdf2afpコマンドを実行すると、InfoPrintはfonts.mapフォントマッピングファイルを使用します。コマンドで、デフォルトのフォントマッピングファイルの名前の指定は不要です。

ps2afp コマンドを実行するときに、ユーザーが作成したフォントマッピングファイルを使用するには、以下のことを行う必要があります。

  • ps2afpd.cfg という名前で install_path\ps2afp\フォルダーにある変換プログラムのデーモン構成ファイルに ps_font_map_files キーワードの値としてフォントマッピングファイルのパスと名前を入力します。パフォーマンス上の理由から、この方法を推奨します。必要に応じて、複数のフォントマッピングファイルを指定できます。フォントマッピングファイルの間はコロンで区切ります。

    たとえば、フォントマッピングファイルfont1.mapfont2.mapを指定するには、次を入力します。

    ps_font_map_files=c:\path\font1.map; c:\path\font2.map

  • ps_font_map_files変換コマンド構成ファイルの値としてフォントマッピングファイルのパスと名前を入力します。使用する構文は、変換デーモン構成ファイルへの値の入力で説明した構文と同じです。この方法を使用すると、パフォーマンスが大幅に低下することがあります。
  • ps2afpコマンドまたはpdf2afpコマンドの-Fフラグを使用してコマンド行から、パス名を含む、フォントマッピングファイルを指定します。-Fフラグを複数使用し、複数のファイルを指定できます。InfoPrintは、指定されたファイルを左から右に(最初の入力から最後の入力まで)順に連結します。
    ps2afp -F c:\path\font.map -F C:\path2\font2.map
    この方法でもパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • フォントマッピングファイルへのパスにブランクが含まれている場合は、修飾パス名を二重引用符で囲んでください。
    ps2afp -F"D:\Program Files\ps\fonts.map"

    スペースが含まれているパスを引用符 ("") で囲まないでください。変換は、フォントマッピングファイルが正しくないというエラーで失敗します。

  • 1つのコマンドで2つのマッピングファイルを指定するには、以下の例のように、各ファイルの完全パス名を指定してください。
    ps2afp -F"D:\Program Files\ps\font1.map; D:\Program Files\ps\font2.map"
    ps2afp -F"D:\Program Files\ps\font1.map" -F"D:\Program Files\ps\font2.map"
  • ドライブ名を指定しないで、変換プログラムが相対パスを使用してマッピングファイルを見つけるのを期待する場合は、ps2afp実行可能プログラムが常駐するため、デフォルトドライブはinstall_pathに基づきます。

    ファイルがD:ドライブ上、コマンド行がC:ドライブ上にそれぞれあり、製品が E:ドライブ上にインストールされている場合、InfoPrintはE:\samp1.mapフォントマッピングファイルの使用を試みます。

    C:\> ps2afp -oout.afp -F\samp1.map d:\incoming.ps
    ただし、このコマンドを指定した場合、InfoPrintはC:\ps\files\samp1.mapフォントマッピングファイルの使用を試みます。
    C:\ps\files> ps2afp -oout.afp -F\samp1.map d:\incoming.ps

ユーザーが独自のフォントマッピングファイルを作成 (mkfntmapコマンドを使用するか手動)した場合で、 フォントへのパスにブランクが含まれている場合は、フォントマッピングファイルでは 、パスを二重引用符で囲むことが必要です。たとえば、フォントがE:\Program Files\ps\fontsにある場合、フォントマッピングファイルは次のいずれかになります。

PATH:


"E:\Program Files\ps\fonts"


FONT:


AvantGarde-Book AvantGarde-Book


FONT


AvantGarde-Book "E:\Program Files\ps\fonts\AvantGarde-Book"
注意: フォントマッピングファイルを指定するには、ps2afp -Fまたはpdf2afp -Fコマンドフラグか、変換コマンド構成ファイルのps_font_map_filesキーワードを使用できます。この3つのソースからの値が、変換デーモン構成ファイルに指定されている値と異なる場合、変換デーモンはPostScriptインタープリターを再始動し、フォントマッピングファイルの新しい値をそのジョブ用に有効にします。ただし、PostScriptインタープリターの再始動は、パフォーマンスを低下させます。これは、構成ファイルのすぐ次のPostScriptジョブのフォントマッピングファイルでも、インタープリターが再始動されるためです。

1.3.5.5.1.2 初期設定ファイル経由でフォント置換を指定する

特定の PostScript コマンドを出して、プリンターが、ジョブと一緒のインラインでもなく、プリンターに常駐してもいないジョブチケットの中に定義されたフォントを置き換えるかどうかを指定できます。このタスクを実行するには、install_path¥psファイルシステムにあるUserInitファイルを修正します。

ジョブで非インラインのフォント、プリンターに常駐しないフォントをCourierフォントに置き換えてジョブの印刷を許可するには、次をUserInitファイルに指定します。

%!
turnFontSubstitutionOn

ジョブで非インラインのフォント、プリンターに常駐しないフォントで印刷しないようにするには、次をUserInitファイルに指定します。

%!
turnFontSubstitutionOff

1.3.5.5.2 OpenTypeフォントを使用する

このセクションでは、OpenTypeフォントを使用してInfoPrint Managerで印刷する必要性について説明します。

フォントには、標準フォントリソースを使用して印刷することについての利点が一部あります。以下の利点があります。

  • 広範囲の非ラテン書体を選択できる
  • ユニコードのサポートによる多国語表示環境
  • すべての表示環境にわたって、単一フォントを使用するテクノロジーへ移行するパスとなる

OpenType フォントには、フォントファイル内で以下の 3 つの特性があります。

  1. バージョン 3 リリース 1 の Microsoft ユニコードバージョン
  2. Microsoftユニコードフルフォント名
  3. ユニコード文字マップ (CMAP)

    CMAPは、絵文字索引へのコードポイントのマッピングを定義し、実際の字形情報の索引付けに使用されます。

フォントにすべて要素がない場合は、InfoPrint Managerで使用できません。InfoPrint AFP Resource Installer(プログラム番号5639-EE2)でインストールされないフォントは、この基準に適合しません。

注意: 他のフォントリソースに使用する標準 AFP コードページを OpenType フォントで使用できます。このタスクの実行について詳しくは、Using OpenType Fonts in an AFP Systemを参照してください。

1.3.5.5.2.1 Resource InstallerでOpenTypeフォントをインストールする

OpenTypeフォントは、InfoPrint AFP Resource Installer(プログラム番号5639-EE2)でインストールしてください。フォントに新規ライブラリーまたはサブディレクトリーを作成する場合は、InfoPrint Managerサーバーのグローバル検索パスも更新してください。既存のサブディレクトリーに配置する場合は、InfoPrint Managerのグローバル検索パスにこの場所が設定されます。

新規のOpenTypeフォントを追加したり、既存のOpenTypeフォントを変更するたびにResource Installerでフォントを再インストールし、InfoPrint Managerが正しくアクセスできるようにしてください。データオブジェクトフォントリソースのディレクトリーの検索順序は、AFPフォントリソースの検索順序と同じです。OpenTypeフォントをインストールするパスが、InfoPrint Managerが使用するフォント検索順序の中にあることを確認してください。フォントの検索順序を定義する方法は、 を参照してください。

管理者は、OpenTypeフォントを各システムの特定のディレクトリーにインストールします。AIXサーバーでは、フォントをインストールするデフォルトのパスは/usr/lpp/ipfontsディレクトリーです。Linux または Windows サーバーでは、デフォルトのパスは、システムを構成した管理者によってセットアップされます。

InfoPrint Fonts Collection製品を使用してOpenTypeフォントをインストールした後に、Resource Installerを実行し、リソースアクセステーブル(IBM_DataObjectFont.rat)を作成してフォントが常駐するディレクトリーに保管してください。Resource Installerはディレクトリーへの変更を認識しないため、このタスクを実行する指示は表示されません。したがって、新規フォントをインストールしたシステム管理者は、ディレクトリーのフォントを追加や削除するたびに、このタスクを実行してください。

リソースアクセステーブルには、InfoPrint Managerがアクセスできるように、インストールされた各フォントのエントリーがあります。

InfoPrint FontsのResource Installerの使用方法は、Resource Installerのオンラインヘルプシステムにアクセスするか、Using OpenType Fonts in an AFP Systemを参照してください。

1.3.5.5.2.2 OpenTypeフォントでフォント取り込みを使用する

フォント取り込みを使用すると、プリンターにダウンロードしたフォントを取り込み、プリンター常駐フォントとして扱うことができます。ダウンロードされたフォントをプリンター常駐フォントとして扱うことで、同じフォントを使用するそれ以降のジョブのパフォーマンスが向上します。プリンターは、ジョブの境界間と電源を再投入して取り込まれたフォントを保存します。取り込んだフォントは、追加のスペースが必要な場合には、プリンターから削除されることがあります。OpenTypeフォントは大きいため、InfoPrintプリンターでフォント取り込みを対応するように設定してください。

特定のドライブ上に常駐するOpenTypeフォントを取り込む場合は、Font InstallerのCapture(上部ペインの右端の列)にチェックを付けます。詳しくは、Resource Installer のオンラインヘルプシステムを参照してください。

注意: 許可されていないユーザーが、取り込まれたフォントに (別のシステムからも) アクセスすることがあるので、署名などの重要なフォントは取り込まないでください。

1.3.5.5.2.2.1 インラインフォントのフォント取り込みを使用可能にする

システムで実行するジョブで同じフォントを使用する場合は、インラインフォントリソースを取り込む実宛先を使用可能にする場合があります。インラインフォントには、InfoPrintが取り込むことができるように、オブジェクトID(OID)が必要です。
注意: 多くのシステムでは、プリンターでさらに多くのストレージが必要になったときに、取り込まれたインラインフォントが削除されることがあるので、この手順はお勧めしません。InfoPrint Manager がこれらのフォントにアクセスできない場合、ジョブは失敗するかまたは誤って印刷される可能性があります。

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI から以下を実行します。

  1. 実宛先をクリックして、[プリンター][プロパティー]を選択します。
  2. 実宛先の[プリンタープロパティー]ノートブックで、[調整]をクリックします。
  3. [インライン OTF リソースの取り込み]ラジオボタンを見つけます。見つからない場合は、[すべて表示]をクリックします。
  4. 画面の下までスクロールして、[インライン OTF リソースの取り込み]設定に対する[はい]ラジオボタンを選択します。

1.3.5.5.2.3 限られたプリンターメモリーで複数のフォントを使用する

OpenTypeフォントの使用中にメモリー不足エラーメッセージを受け取ったときは、InfoPrint Managerの保管する最大フォント数構成項目の値を減らすか、プリンターコンソールから文字キャッシュのサイズを増やします。

[保管する最大フォント数]の数値を減らすには、以下の手順で行います。

  1. InfoPrint Manager GUI で実宛先を右クリックして、[プロパティー]をクリックします。
  2. [調整]をクリックします。
  3. [保管する最大フォント数]値を見つけて、より小さな値 (5 など) に変更します。

プリンターのコンソールから文字キャッシュサイズを増やすには、以下の手順で行います。

  1. [プリンター定義]をクリックします。
  2. [プリンター]をクリックします。
  3. [リソース使用率]をクリックします。
  4. [フォント使用率]を最高の設定値に増やします。

1.3.5.5.2.4 ユニコード拡張コードページを使用する

ユニコード拡張コードページ(ECP)とは、OpenTypeフォントやTrueTypeフォントで使用される追加情報を持つコードページのことです。ここでは、拡張コードページを使用する場合の概要を説明します。

  • OpenTypeフォントとTrueTypeフォントをECPなしで使用する場合は、ハードコーディングされたGUMにユニコードスカラーを定義してください。 (GCGID-to-Unicode-MappingのGCGIDはGraphic Character Global IDentifierを表す)プリンターまたはコードポイントに常駐するテーブルは未定義になります。事前に決定されたマッピングは多くの用途に対応できますが、GCGIDからユニコードへのマッピングのカスタマイズが必要な場合は、拡張コードページを使用してください。
  • 拡張コードページは、拡張機能をサポートしないプリンターで使用できます。ただし、拡張機能は、拡張コードページがプリンターにダウンロードされるときに拡張コードページから除去され、非拡張コードページが使用されているように振る舞います。
  • 拡張コードページは、非拡張コードページと同様、ディスク上のファイルです。従来と同様に、RICOH InfoPrint Manager:Referenceのresource-context-font属性の説明に定義されている検索順序が適用されます。ただし、新規ファイル拡張子の.ECPは、すべてのコードページに対応しています。同じディレクトリー内では、異なるファイル拡張子で名前が一致する他のコードページの前に、ECPファイル拡張があるコードページがファイル名が選択されます。
  • ファイル拡張子は 2 次検索基準です。ユニコード拡張コードページを含め、コードページリソースを検索するときの1次検索基準は、ディレクトリーの検索順序です。リソース名で最初に一致する可能性のあるものが使用されます。たとえば、T1USV500.ECPとT1USV500の2つのコードページがあるとしますT1USV500.ECPコードページは、resource-contextでのみ指定されたディレクトリーに存在します。T1USV500 コードページは、resource-context-font で指定されたディレクトリーに存在します。この場合、T1USV500 コードページが使用されます。反対に、T1USV500.ECPとT1USV500が同じディレクトリーに存在する場合は、T1USV500.ECPコードページが使用されます。
  • AFP Resource Installerによって作成または変更されたコードページには、必ず .ECPファイル拡張子が付けられます。この新しい種類のリソースのインストールを管理するには、インストールソフトウェアを使用します。
  • プリンター常駐のコードページを使用せずに強制的にコードページをダウンロードし、コードページが実行時に置換されないようにするには、サンプルグリッドファイルの非常駐バージョンを使用する の手順に従います。

1.3.5.5.2.5 InfoPrint Manager Windowsサーバーでグローバル検索パスを更新する

InfoPrint Manager Windowsサーバーのグローバル検索パスを更新するには、以下の手順で行います。
注意: グローバル検索パスを更新しない場合は、OpenTypeフォントの印刷に使用する各実宛先を更新してください。
  1. InfoPrint Managerマネージメントコンソールを開始するには、Windowsのスタートボタンをクリックし、プログラムInfoPrint Managerマネージメントコンソールを選択します。
  2. ファイルサーバーの停止を選択し、InfoPrint Managerサーバーを停止します。
    注意: 許可されていないためにサーバーを停止できない場合は、シャットダウン操作のInfoPrint Managerアクセス制御リスト(ACL)を確認してください。アクセス制御リストのユーザーとしてログオフし、再ログオンしてください。
  3. 編集サービス構成を選択します。
  4. OpenTypeフォントが常駐するディレクトリーになるようにデフォルトフォント検索パスフィールドとデフォルトリソース検索パスフィールドの両方を更新します。

1.3.5.5.2.6 行データで OpenType フォントを使用する

InfoPrint Manager で OpenType フォントを使用して行データを印刷するには、line2afp コマンドに適切なパラメーターを指定する必要があります。OpenType フォントの場所を line2afp コマンドに指定するには、InfoPrint Manager グローバル検索パスを使用するか (「 InfoPrint Manager Windowsサーバーでグローバル検索パスを更新する」を使用)、または line2afp コマンドで該当する値を使用できます。この値については、AFPシステムでOpenTypeフォントを使用するまたはACIF:ユーザーズガイドのいずれかを参照してください。

OpenTypeフォントで行データジョブの印刷用にページ定義を作成または変更については、ページプリンター書式設定補助:ユーザーズガイドを参照してください。

1.3.5.5.2.6.1 OpenTypeフォントで行データを印刷するときの制限

このデータを印刷するには、事前にビッグエンディアンのバイトオーダーで、ユニコード変換フォーマット(UTF-16)に変換してください。ビッグエンディアンのバイトオーダーは、2 バイト UTF-16 コードポイントにおいて、最初に上位バイトが指定され、その後に下位バイトが続くことを意味します。uconv ユーティリティーや、ASCII をユニコードに変換する他の任意のアプリケーションを使用して変換できます。uconv ユーティリティーについての詳細は、 オペレーティングシステムの資料を参照してください。

1.3.5.5.2.6.2 OpenTypeフォントを使用する行データでのバイトオーダーマーク (BOM) とリトルエンディアンデータの使用のサポート

InfoPrint Managerは、OpenTypeフォントで行データを印刷するときに、ユニコードのバイトオーダーマーク(BOM)を処理できます。(UTF8 または UTF16-BE データの場合、BOM はスキップされて印刷されません。UTF16-LEの場合は、データは印刷される前にBEに変換され、BOMは印刷されません。 )また、InfoPrint Managerは、ユニコードの行データを構文解析するときに、複数バイトの復帰および改行文字を認識できるようになりました。

このサポートにより、UTF8 および UTF16 の行データを、従来の行データまたはレコードフォーマットのページ定義を使用して、リトルエンディアンオーダーまたはビッグエンディアンオーダーのいずれかで処理できます。多くのエディターは、デフォルトでUTF8またはUTF16LEエンコードに設定され、ファイルの先頭に自動的にBOMを挿入するので、ユニコード対応のOpenTypeフォントを使用するこれらのエディターで作成された文書を印刷できるようになりました。

混合モードデータは、MODCA構造化フィールドを使用して混合された行データです。BOM がデータの先頭の行の最初のバイト (cc または trc バイトがある場合は、その後) にある限り、BOM を使用する UTF8、UTF16LE、UTF16BE で混合モードデータを使用できます。

UTF8またはUTF16BEデータを他のデータエンコードとの混用は、BOMがない場合は可能です。この場合は、データ用として選択されたフォントでのデータエンコードが InfoPrint Manager に指示されます。UTF16LE データの場合は、常に BOM が必要なので、これは使用できません。

このサポートには、-o フラグに対する -o newlineencoding フラグ、line2afp 変換の fileformat パラメーターに対する stream,(newline=characters,encoding) 値、および new-line-option-data-encoding 文書/デフォルト文書属性が含まれます。このサポートについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.5.5.3 DBCS ASCII/EUCの印刷用フォント

日本語、中国語、韓国語などの表意文字言語には、何千もの文字があります。1バイトの情報では256文字にだけ対応するため、すべての文字を表すことはできません。従って、1バイト以上の情報が必要になります。

DBCS ASCIIファイルの場合は、1つの表意文字は、1バイトまたは2バイトです。拡張UNIXコード(EUC)ファイルには、EUC実施と言語に応じて、各表意文字は、2、3、4バイトのいずれかになります。1バイトのASCII文字は、DBCS ASCIIとEUC文字の中に混在させることができます。

InfoPrintは、次の形式のDBCS ASCIIファイルとEUCファイルの印刷に対応しています。

  • 日本語または中国語(繁体字)のDBCS ASCIIファイル(InfoPrint 5577/5587プリンター用のフォーマット設定制御文字が使用可能)。
  • 日本語、中国語(繁体字)、韓国語で書かれたEUCファイルです。EUCファイルには、フォーマット設定制御文字を入れることはできません。

以下のセクションでは、DBCS フォントを使用した印刷に関する次のトピックについて説明します。

1.3.5.5.3.1 2バイト変換ファイルの印刷に必要なフォント

db2afp変換コマンドを使用すると、以下のコードページを使用している入力ファイルを変換できます。
  • 日本語PC(コードページIBM-932)
  • 日本語EUC(コードページIBM-eucJP)
  • 中国語(繁体字)PC(コードページIBM-950)
  • 中国語(繁体字)EUC(コードページIBM-eucTW)
  • 韓国語EUC(コードページIBM-ecuKR)

変換後のファイルには、2 バイト文字セットへのフォント参照が入っています。必要な文字セットとコードページは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceに定義されているPSFDBLANG環境変数を設定するか、default-character-mappingデフォルト文書属性を使用してください。default-character-mappingデフォルト文書属性を使用するときは、該当する文書またはデフォルト文書にdocument-format=debs-asciiも指定してください。

PSFDBLANG 環境変数を設定するには、変換を使用する印刷ジョブが使用するコードページの決定と正しい環境変数の設定を参照してください。

db2afpコマンドを使用してDBCS ASCIIファイルやEUCファイルをAFPデータストリームファイルに変換した後に、変換したファイルを印刷するときは、DBCSフォントへのアクセス権が必要です。日本語、中国語(繁体字)、韓国語のDBCSフォントは、InfoPrint Managerの個別オーダー可能な機能であるInfoprint Fontsで提供されています。

1.3.5.5.3.2 WindowsへDBCSフォントをインストールする

ライセンスプログラムを取得した後で、システム上のInfoPrintでフォントを使用可能にするには、Windowsライセンスプログラムを使用してフォントをインストールするか、Windowsシステム上の特定のディレクトリーにフォントをコピーします。

1.3.5.5.3.3 DBCS ASCII / EUC印刷用のフォントリソースをセットアップする

2バイト文字セットへのフォント参照がある変換済みファイルを印刷するには、次のいずれかの方法でInfoPrint Managerに2バイトフォントを認識させてください。
  • 2 バイトフォントのロケーションを識別する resource-context オブジェクトを作成し、その resource-context オブジェクトを、デフォルト文書オブジェクトと InfoPrint 論理宛先に関連付けます。この方式を使うと、デフォルト文書オブジェクトに関連付けられている論理宛先へ実行依頼されたどのジョブの場合でも、フォントを InfoPrint に認識させることができます。
  • InfoPrint アドミニストレーション GUI にある以下の手順を使用して、実宛先の検索パスにドライブと特定のフォルダーを追加します。
  1. [InfoPrint アドミニストレーション GUI]メインウインドウから、実宛先を強調表示します。
  2. メインメニューから、[プリンター]→[プロパティー]のパスを選択し、選択されたプリンターの[プリンタープロパティー]ウインドウをオープンします。
  3. [プリンタープロパティー]ウインドウから[AFP リソース]をクリックします。
  4. [AFP リソース]から、[リソースの位置]フィールドの中の 2 バイトフォントがある完全修飾パスを指定します。
これで、この実宛先で処理されるどのジョブのフォントをInfoPrintに認識させることができます。

1.3.5.5.3.4 ジョブの終わりで日本語DBCSメッセージを印刷する

各 DBCS 印刷ジョブの終わりで、日本語で DBCS メッセージを印刷できます。DBCSジョブの印刷と同様に、システムにはすでに適切なフォントをインストールし、プリンターがDBCSで使用可能にしておきます。また、日本語のDBCSメッセージページの印刷をサポートするには、AFPフォントコレクション – 日本語フォントDVD-ROMにあるフォントをインストールしておいてください。この前提条件をインストールして日本語でDBCS出力を印刷できる場合は、このサポートは使用可能であり、メッセージが自動的に日本語で印刷されます。

適切なフォントがインストールされていない場合は、InfoPrint Managerのデフォルトでは、該当メッセージが英語で印刷されます。

1.3.5.5.4 行データ印刷用フォント

line2afpコマンドのcharsキーワード、またはchars文書属性でコード化フォント名を指定するときは、フォント名は2文字の接頭部を除いて4文字までに制限されます。

次の表には、不定様式の ASCII 入力データに使用する InfoPrint 拡張コアフォントがリストされています。InfoPrintはこれらのコード化フォントをinstall_path¥fontlibパスに保管します。6 文字の名前に対応する、同じロケーションにある 8 文字の名前があります。

その他のコード化フォントの名前については、「InfoPrint AFP Fonts: Font Summary」を参照してください。

InfoPrint 拡張コアフォント
タイプファミリー ポイントサイズ コード化フォント名 短縮名(charsキーワード用)
Courier 7 X0423072 X04272
Courier 8 X0423082 X04282
Courier 10 X0423002 X04202
Courier 12 X04230B2 X042B2
Courier 14 X04230D2 X042D2
Courier 20 X04230J2 X042J2
Helvetica 6 X0H23062 X0H262
Helvetica 7 X0H23072 X0H272
Helvetica 8 X0H23082 X0H282
Helvetica 10 X0H23002 X0H202
Helvetica 11 X0H230A2 X0H2A2
Helvetica 12 X0H230B2 X0H2B2
Helvetica 14 X0H230D2 X0H2D2
Helvetica 16 X0H230F2 X0H2F2
Helvetica 18 X0H230H2 X0H2H2
Helvetica 20 X0N230J2 X0N2J2
Helvetica 24 X0N230N2 X0N2N2
Helvetica 30 X0H230T2 X0H2T2
Helvetica 36 X0H230Z2 X0H2Z2
Times New Roman 6 X0N23062 X0N262
Times New Roman 7 X0N23072 X0N272
Times New Roman 8 X0N23082 X0N282
Times New Roman 9 X0N23092 X0N292
Times New Roman 10 X0N23002 X0N202
Times New Roman 11 X0N230A2 X0N2A2
Times New Roman 12 X0N230B2 X0N2B2
Times New Roman 14 X0N230D2 X0N2D2
Times New Roman 16 X0N230F2 X0N2F2
Times New Roman 18 X0N230H2 X0N2H2
Times New Roman 20 X0N230J2 X0N2J2
Times New Roman 24 X0N230N2 X0N2N2
Times New Roman 30 X0N230T2 X0N2T2
Times New Roman 36 X0N230Z2 X0N2Z2

1.3.5.5.5 フォントメトリック調整トリプレットを持つDBCSシミュレーションフォントを使用して印刷を行う

InfoPrint Managerでは、フォントメトリック調整トリプレットを使用したDBCSシミュレーションフォント(InfoPrint Fonts Collectionで使用可能)の印刷がサポートされています。DBCSシミュレーションフォントは、AIXとWindowsのオペレーティングシステムで使用できます。

注意: DBCS シミュレーションフォントを使用する場合は、requested-font-resolution を適切に設定するか、または NORES グリッドファイルを使用します。

1.3.5.5.6 日本語 PostScript フォント機能をインストールする

InfoPrint Managerサーバー上に日本語PostScriptフォントをインストールし、特殊フォントが必要な文書を印刷できます。

InfoPrint Managerサーバーが日本語PostScriptフォントをサポートできるようにするには、InfoPrint Manager DVD-ROMに収録されているInfoPrintインストーラーを使用します。お手元のDVDと同梱されていた送り状に記載されているアクセスキーのほか、お客様のカスタマーIDの入力を求めるプロンプトが出されます。

1.3.5.6 グローバルリソースIDを使用して作業する

InfoPrintは、ジョブに必要なフォントを識別し、WindowsシステムにインストールされているかNFSマウントされたAFPフォントファイルにアクセスし、適切なフォントをInfoPrint管理のプリンターにダウンロードできます。ただし、一部のInfoPrintプリンターでは、プリンターに常駐するフォントを使用することで、フォントのダウンロード時間を節約できます。Windowsシステムのフォントファイルはプリンター常駐フォントとは名前が異なるため、InfoPrintはグローバルリソースID(GRID)を使用し、システム常駐フォントをプリンター常駐フォントにマッピングします。

1.3.5.6.1 GRIDファイルの使用

GRIDファイルには、事前に割り当てられたマッピングがあります。このマッピングを修正し、システム常駐フォントファイル名をプリンター常駐フォントIDにマッピングできます。これらの事前割り当てマッピングには、1バイト文字セット(SBCS)と2バイト文字セット(DBCS)の両方のアウトラインフォントがあります。

アウトラインフォントをサポートするプリンターの場合は、GRID ファイルを使ってラスター文字セット名をアウトラインフォントグローバル ID にマップします。

GRIDファイルは、文字セット名でなくGRIDを使用してフォントを指定するMixed Object Document Content Architecture for Presentation(MO:DCA-P)ファイルに対応しています。GRIDファイルをカスタマイズすると、ジョブのデータストリームにGRIDが指定されている場合にInfoPrintがどのフォントを使用するかを定義できます。

注意: データストリームが特定の名前ではなくGRID部分だけ指定する場合は、fgid.grdテーブルを使用し、ダウンロードするフォントの名前またはアクティブにするアウトラインフォントに移動します。この場合、データストリームは、特定の幅値を指定する必要があります。

1.3.5.6.2 InfoPrint Managerに同梱されるGRIDファイル

InfoPrint Managerには、出荷時に4つのGRIDファイルが付いていて、ユーザーは、使用するプリンターのタイプおよび印刷するジョブのタイプに合わせて、GRIDファイルをカスタマイズして使用できます。これらのファイルは、charset.grd.samplecodepage.grd.samplecpgid.grd.samplefgid.grd.sampleで、<install path>¥grdディレクトリーにインストールされます。

注意: InfoPrint サーバー (pdserver プロセス) をシャットダウンして再始動するか、またはすべてのプリンターをシャットダウンして再始動し、.grd ファイル変更が適用されるようにします。
以下に、各ファイルについて説明します。
charset.grd.sample
ジョブのデータストリームで検出された文字セット名にアクティブにするプリンター常駐フォントを指定します。

このファイルは、フォント文字セット名を以下にマッピングします。

  • フォントグローバルID(fgid
  • グラフィック文字セットグローバル ID (gcsgid)
  • フォント幅
  • 垂直方向のサイズの値
  • フォント属性のセット(太字、イタリック体、横倍角)
次の図は、文字セットサンプルファイルの行フォーマットの例を示しています。

文字セットのサンプルファイル
#  FCS name -> fgid gcsgid width vsize attr                      #
#----------------------------------------------------------------#
   C0L00GSC    398    -     96    120   -   # GOTHIC CONDENSED   1
codepage.grd.sample
ジョブのデータストリームで検出されたコードページ名にアクティブにするプリンター常駐フォントを指定します。

このファイルは、コードページを以下にマッピングします。

  • コードページグローバルID(cpgid
  • グラフィック文字セットグローバル ID (gcsgid)
次の図は、コードページサンプルファイルの行フォーマットの例を示しています。

コードページファイルの例
#  code page name -> cpgid  gcsgid                             #
#--------------------------------------------------------------#
       T1000038       38     123   # US-ASCII Character Set    1
fgid.grd.sample
ジョブのデータストリーム内で検出されたグローバルリソースIDを置換するときに、InfoPrintがダウンロードするフォント文字セットを指定します。

このファイルは、次の項目をフォント文字セット(FCS)名にマッピングします。

  • フォントグローバルID(fgid
  • グラフィック文字セットグローバルID(gcsgid
  • フォント幅
  • 垂直方向のサイズの値
次の図は、フォントグローバルIDサンプルファイルの行フォーマットの例を示しています。

グローバルIDファイルの例
#  fgid  gcsgid width vsize -> FCS name                        #
#--------------------------------------------------------------#
    3      0     144   240     C0E0DE10  # DELEGATE 12 POINT   1
cpgid.grd.sample
ジョブのデータストリーム内で検出されたグローバルリソースIDを置換するときに、InfoPrintがダウンロードするコードページを指定します。

このファイルは、コードページ名にコードページグローバルIDとグラフィック文字セットグローバルIDをマッピングします。次の図は、コードページIDサンプルファイルの行フォーマットの例を示しています。

コードページIDファイルの例
#  cpgid  gcsgid -> code page name                         #
#----------------------------------------------------------#
    29      0        T1V10871  # OLD ICELANDIC             1

タイプの異なるIDを組み合わせてフォントを生成する方法は、AFP Fonts: Font Summaryを参照してください。

使っているプリンターに常駐していないフォントを指定するジョブの場合は、GRID ファイルを使って、欠落しているフォントを、プリンター常駐の同じポイントサイズのフォントにマップできます。プリンターの常駐フォントについては、プリンターの使用説明書とAdvanced Function Presentation: Printer Informationを参照してください。

1.3.5.6.3 GRIDファイルのInfoPrint検索順序

InfoPrint は、以下のディレクトリーを示した順序で検索し、GRIDファイルを見つけます。
  1. charset.grd.sample ファイルに一致する内部リスト。
  2. <install path>¥grd
  3. <インストールパス>¥var¥psf¥printername。 ここでは、PrinterNameは、有効なInfoPrintの実宛先の名前です。
    注意: いずれかのファイルに同じマッピングがあるときは、InfoPrintは、最後のマッピングを使用します。

InfoPrint Managerをインストールするときは、サンプルGRIDファイルが、<install path>¥grdディレクトリーにインストールされます。特定プリンターの新規または修正済みの GRID ファイルを <install path>\var\psf\PrinterName ディレクトリーに格納することによって、それらのファイルを中央で管理できます。

ラスターフォントをアウトラインフォントにマッピングする場合、さまざまなサイズのフォントが印刷ジョブに適用できるように、複数の名前を同じ GRID 部分にマッピングできます。

    注意:
  1. ユーザー作成の新規または変更済みのGRIDファイルは、ファイル名から.sampleを削除するだけで、他の部分はサンプルファイルと同じ名前にします。
  2. GRID ファイルを作成または修正した後で、ファイルの変更内容を有効にするには、PrinterName で表される物理プリンターをシャットダウンしてから再始動してください。

1.3.5.6.4 GRIDファイルの一般的な構文規則/指定可能な値を理解する

システムの用途に合わせてInfoPrint提供のGRIDファイルを調整するには、4つのGRIDファイルの一般的な構文規則、ファイルのフィールドに指定可能な値について理解してください。

1.3.5.6.4.1 GRID ファイルのすべてのタイプに適用される構文規則

GRIDファイルは、任意の標準的なテキストエディターを使用して修正できる単純なASCIIテキストファイルです。次の規則は、すべてのGRIDファイルに適用されます。

  • ファイルの各行に入るのは、最大255文字です。
  • 1行中の複数フィールドは、区切り文字(スペース)で区切ってください。
  • ポンド記号(#)は、コメントの始まりを示します。 この記号があると、InfoPrintはその行の残りの部分を無視します。
  • ダッシュ(-)は特定の値が指定されていないことを示します。InfoPrintはダッシュをゼロ(0)で置換します。
  • アスタリスク (*) は、ワイルドカード値 (任意の 10 進数) が受け入れられることを示します。
  • InfoPrintではブランク行や無関係のフィールドが無視されます。

1.3.5.6.4.2 charset.grd ファイルに指定可能な値

フォントの文字セット用の GRID ファイル内のフィールドには、次の値を指定できます。

fgid
フォントの文字セット ID を識別します。1~65534の数値を指定するか、この文字セットとGRID値とのマッピングを使用不可にするには、ダッシュ(-)を入力します。
gcsgid
フォントのグローバル ID を識別します。0 ~ 65534 の数値を指定するか、gcsgid の指定なしを示すダッシュ (-) を入力します。アスタリスクを指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
width
文字セットに指定されている幅を識別します。0 ~ 65534 の数値を指定するか、幅指定なしを示すダッシュ (-) を入力します。アスタリスクを指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
vertical_size
文字セットに指定されている垂直方向のサイズを識別します。0 ~ 65534 の数値を指定するか、垂直方向のサイズ指定なしを示すダッシュ (-) を入力します。アスタリスクを指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
attribute_field
文字セットの属性を示します。小文字で b (太字)、i (イタリック体)、d (横倍角) を指定するか、属性指定なしを示すダッシュ (-) を入力します。

1.3.5.6.4.3 codepage.grd ファイルに指定可能な値

GRID ファイルにあるフィールドに、フォントのコードページ用の次の値を指定できます。

cpgid
フォントのコードページ ID を識別します。1~65534の数値を指定するか、この文字セットとGRID値とのマッピングを使用不可にするには、ダッシュ(-)を入力します。
gcsgid
コードページのグローバル ID を識別します。0 ~ 65534 の数値を指定するか、gcsgid の指定なしを示すダッシュ (-) を入力します。アスタリスクを指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。

1.3.5.6.4.4 fgid.grd ファイルに指定可能な値

GRID ファイル内のフィールドに、フォントグローバル ID 用の次の値を指定できます。

fgid
フォントのグローバル ID を識別します。1~65534の数値を入力するか、ワイルドカード値を示すアスタリスク(*)を入力します。ダッシュ(-)を指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
gcsgid
フォントのグローバル ID を識別します。0 ~ 65534 の数値を入力するか、ワイルドカード値を示すアスタリスク (*) を入力します。ダッシュ(-)を指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
width
水平方向の 1 インチ当たりの文字数を指定します。1~65534の数値を入力するか、ワイルドカード値を示すアスタリスク(*)を入力します。ダッシュ(-)を指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。
vertical_size
フォントの垂直方向のサイズを識別します。1~65534の数値を入力するか、ワイルドカード値を示すアスタリスク(*)を入力します。ダッシュ(-)を指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。

1.3.5.6.4.5 cpgid.grd ファイルに指定可能な値

GRID ファイルのフィールドに、コードページグローバル ID の次の値を指定できます。

cpgid
フォントのコードページ ID を識別します。1 ~ 65534 の数値を指定します。
gcsgid
フォントのグローバル ID を識別します。0 ~ 65534 の数値を入力するか、ワイルドカード値を示すアスタリスク (*) を入力します。ダッシュ(-)を指定した場合は、InfoPrintがエラーメッセージを発行します。

1.3.5.6.5 GRIDファイルを変更する

このセクションでは、実動印刷環境でのプリンターとジョブタイプで対応するようにGRIDファイルを変更できる2つの方法を説明します。

注意: InfoPrint Managerを使用し、6400/6500シリーズからネイティブモードと4234エミュレーションモードの両方で印刷する場合は、charsetファイル/ codepage GRIDファイルを変更するFGIDファイル/ CPGID GRIDファイルを変更するの説明に従い、charset.64xx.grdcodepage.64xx.grd の両方のファイルを変更してください。

1.3.5.6.5.1 charsetファイル/ codepage GRIDファイルを変更する

常駐フォントのグローバルIDにジョブで最も参照されるフォント文字セットまたはコードページをマッピングするフォントエントリーを追加することで、InfoPrintでのフォントのダウンロードを回避できます。

たとえば、ジョブで指定されるPrestige 10-pointフォント(文字セットC0S0PR10)のフォントが使用できない場合は、プリンターに常駐するか、InfoPrintでプリンターにダウンロード可能な類似フォントにPrestige 10-pointフォントをマッピングできます。次に示す手順では、Prestige 10ポイントフォントをGothic 10ポイントフォント(文字セットC0D0GT10)にマッピングします。

次の手順に従います。

  1. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\charset.grd.sample のファイルを開きます。
  2. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルcharset.grdを名前変更し、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。ここで、PrinterNameInfoPrintの実装置を表す実宛先の名前です。
  3. 作成したcharset.grdファイルを編集します。プリンター常駐フォントGothic 10 pointのこの行をコピーして、charset.grdファイルの末尾に貼り付けます。
    C0D0GT10  40   - 144   240     #  GOTHIC TEXT 10
  4. コピーした行の最初の項目(FCS名列)を、Gothic 10ポイントフォントにマッピングするPrestige 10ポイントフォントの文字セットIDに変更します。マッピングの変更内容を判別できるように、コピーした行の末尾のコメントを変更できます。
    C0S0PR10  40   - 144   240     #  PRESTIGE 10 mapped to GOTHIC TEXT 10
  5. charset.grd ファイルのその他の部分を検索して、他に C0S0PR10 エントリーがないことを確認します。後で同じ文字セットのエントリーが入力されると、ここで変更したエントリーはそのエントリーで置換されてしまいます。
  6. 変更内容を保管し、ファイルを閉じます。

アイスランド語のコンピューターのASCIIコードページのT1000861を指定するジョブを印刷することになり、コードページがない場合は、ASCIIデータ用のコンピューターマルチリンガルコードページT1000850にコードページT1000861をマッピングできます。

次の手順に従います。

  1. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\codepage.grd.sample のファイルを開きます。
  2. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルcodepage.grdを名前変更し、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。ここで、PrinterNameは実装置を表すInfoPrintの実宛先の名前です。
  3. 作成したcodepage.grdファイルを編集します。ASCIIデータ用のパーソナルコンピューター多言語コードページ用の次の行をコピーし、codepage.grdファイルの最後に貼り付けます。
    T1000850        850     980  # PC MULTILINGUAL
  4. コピーした行の最初の項目(コードページ名の列)を、多国語コードページにマッピングするアイスランド語のコンピューターのASCIIコードページのコードページIDに、変更します。マッピングの変更内容を判別できるように、コピーした行の末尾のコメントを変更できます。
    T1000861        850     980  # ICELAND MAPPED TO MULTILINGUAL
  5. codepage.grdファイルのその他の部分を検索し、他にT1000861エントリーがないことを確認します。後で同じ文字セットに入力すると、変更した項目と置き換えられます。
  6. 変更内容を保管し、ファイルを閉じます。

1.3.5.6.5.2 FGIDファイル/ CPGID GRIDファイルを変更する

fgid.grd.sampleファイルまたはcpgid.grd.sampleファイルを変更することで、GRIDデータをプリンター内の常駐フォントにマッピングするための新規エントリーを追加できます。アウトラインフォントテクノロジーをサポートしないプリンター (InfoPrint 3835 ページプリンターなど) を使っている場合は、すべての CZnnnn エントリーをラスターフォント文字セット名にマップすることをお勧めします。このマッピングが作成されない場合は、InfoPrintからエラーメッセージが発行され、ジョブは印刷されません。

たとえば、Times New Roman Latin 1 文字セットをラスターバージョンにマップするには、次のようにします。

  1. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\fgid.grd.sample のファイルを開きます。
  2. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルfgid.grdを名前変更し、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。ここで、PrinterNameは、プリンターを表すInfoPrintの実宛先の名前です。
  3. 作成したファイルを編集して次の行をコピーします。
    2308    2039  *   *   CZN200      # Times New Roman Latin1
  4. FCS名列のエントリーをCON20000に変更します。
    2308    2039  *   *   CON20000    # Raster version of TNR Latin 1
  5. 変更内容を保管し、ファイルを閉じます。

この置換の後に、InfoPrintで、フォント文字セット名CZN200を指定するジョブと、フォントのラスターバージョンを使用して変更するために物理プリンターで処理されたジョブが印刷されます。CZN200文字セットは、現在、次の値にマッピングされています。

  • FGID 2308
  • GCSGID 2039
  • 垂直方向のサイズ65535
  • 0

注意: フォント文字セットとコードページに使用可能な各種の値についてはInfoPrint Data Stream and Object Architectures Mixed Object Document Content Architecture ReferenceにあるIBM Font Interchange Informationを参照してください。

InfoPrint 3835ページプリンターは常駐アウトラインフォントに対応していないため、fgid.grd.sampleファイルは、C0N20000文字セットにFGIDGCSGIDをマッピングし直します。次に、InfoPrintがリソースライブラリー検索パスを検索し、このジョブでダウンロードするためのC0N20000文字セットに移動します。

charsetファイル/ codepage GRIDファイルを変更する」で説明したように、アイスランド語のパーソナルコンピューター ASCII コードページが ASCII データ用のマルチリンガルコードページにマップするように cpgid ファイルを変更するには、次のようにします。

  1. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\fgid.grd.sample のファイルを開きます。
  2. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルcpgid.grdを名前変更し、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。ここで、PrinterNameは、プリンターを表すInfoPrintの実宛先の名前です。
  3. 作成したcpgid.grdファイルを編集し、ASCIIデータ用のコンピューター多国語コードページ用の次の行をコピーします。
    850     980      T1000850  # PC MULTILINGUAL
  4. コピーした行の最初のエントリー、つまり cpgid 列のエントリーを、マルチリンガルコードページにマップしたいアイスランド語フォントのパーソナルコンピューター ASCII コードページのコードページ ID に変更します。コピーした行の末尾のコメントを変更すると、マッピングの変更内容を判別できるようになります。
    861      980      T1000850 # ICELAND MAPPED TO MULTILINGUAL
  5. cpgid.grd ファイルのその他の部分を検索して、他に 861 エントリーがないことを確認します。後で同じ文字セットのエントリーが入力されると、ここで変更したエントリーはそのエントリーで置換されてしまいます。
  6. 変更内容を保管し、ファイルを閉じます。

1.3.5.6.5.2.1 GRIDファイルを検証する

物理プリンターの初期設定時に、InfoPrintはGRIDファイルの内容を検査します。InfoPrintが構文エラーを検出した場合は、エラー状態が報告され、物理プリンターを使用可能にする処理は失敗します。これらのエラーを訂正するには、エラーのある GRID ファイルを編集する 必要があります。どのファイル、行、またはフィールドにエラーがあるかを知るには、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameにある、物理プリンターのGRID error.logファイルにアクセスしてください。

1.3.5.6.6 InfoPrintがGRIDファイルを使用不可にする

300ピクセルのプリンターで240ピクセルのジョブを印刷すると、プリンター常駐フォントによって、印刷出力の行送りや行末の処理が異なることがあります。一部の請求書の種類では、これらの行末処理が適用されません。この問題は、InfoPrintのGRIDファイルの使用を不可に設定し、従って、InfoPrintでプリンター常駐フォントを使用しないことで解決できます。
  1. カスタマイズされたGRIDファイルを名前変更します。たとえば、Windowsエクスプローラを開き、<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに移動します。 ここで、PrinterNameは、GRIDファイルを使用しないInfoPrintの実宛先です。charset.grdファイルを見つけて、右クリックします。メニューから、名前の変更を選択し、名前をcharset.grd.bakに変更します。
  2. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\charset.grd.sample のファイルを開きます。
  3. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルcharset.grdを名前変更し、手順1で使用した同じ<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。
  4. charset.grdファイルを編集し、fgid列にダッシュ(-)を入れます。
  5. 変更内容を保管し、ファイルをクローズします。
  6. Notepadなどのテキストエディターで、<install path>\grd\codepage.grd.sample のファイルを開きます。
  7. [ファイル]→[別名保管]をクリックします。ファイルcodepage.grdを名前変更し、手順1で使用した同じ<install path>¥var¥psf¥PrinterNameディレクトリーに保管します。
  8. コピーしたcodepage.grdファイルを編集し、cpgid列にダッシュ(-)を入れます。
  9. 変更内容を保管し、ファイルを閉じます。

1.3.5.6.6.1 サンプルグリッドファイルの非常駐バージョンを使用する

InfoPrint Managerにプリンター常駐フォントを使用しない場合があります。

カスタマイズされた GRID ファイルがなく、InfoPrint Manager と一緒に出荷されたサンプルグリッドファイルの「非常駐」バージョンを使用したい場合には、以下の手順を完了してください。

  1. DOSプロンプトから、以下の操作を行います。
    cd <install path>\var\psf\PrinterName
    ここで、PrinterNameは、実際のプリンターを示すInfoPrint物理プリンターの名前です。
  2. charset.grd.nores ファイルから、次のようにして charset.grd ファイルを作成します。
    copy <install path>\lpp\psf\grd\charset.grd.nores charset.grd
  3. codepage.grd.nores ファイルから、次のようにして codepage.grd ファイルを作成します。
    copy <install path>\lpp\psf\grd\codepage.grd.nores codepage.grd

1.3.5.7 カラーマッピングテーブルソース/出力ファイルを生成/実行依頼する

カラーマッピングテーブルは、特定のMO:DCA構造化ファイルから、新しいプリンターが使用する新しいカラー構造化フィールドへの変換を定義するプリンターリソースオブジェクトです。カラーマッピングテーブルは、モノクロプリンターに高輝度カラー接続を提供する(たとえば、InfoPrint 4100プリンターと一緒にInfoPrint 4005接続を使用する)のに使用されます。カラーマッピングテーブルを使用すれば、高輝度カラーでの印刷時に、InfoPrint Color 5000 Plus プリンターや InfoPrint 4100 などのカラープリンターで、高輝度カラーをより濃厚なカラーにマップすることも可能です。カラーをモノクロ文書に適用するには、以下の手順でカラーマッピングテーブルソース(.src)および出力ファイルを作成してください。cmtユーティリティーについては、RICOH InfoPrint Manager:ReferenceInfoPrint Managerツールの章のInfoPrint管理ユーティリティーを参照してください。非カラーフィールドからカラー (古いカラー) フィールド、新しいカラーフィールドへの変換、および新しいカラーフィールドから別の新しいカラーフィールドへの変換を定義できます。そのため、文書またはアプリケーションを変更しなくても、既存のアプリケーションおよび文書を新しいカラーフィールドと一緒に使用できます。また、ある 1 つの文書について各種カラーマッピングを使用して、元の文書を変更せずに、さまざまな方法でカラーを使用してその文書を印刷することもできます。

cmt.cfg という名前のサンプル構成ファイルが install_path\config ディレクトリーに入っており、cmt ユーティリティーが InfoPrint Server 上の install_pathbin ディレクトリーに入っている必要があります。AFP 構造参照を使用して、既存のモノクロ文書にカラーを適用できます。

注意: サンプルcmt.cfgファイルから生成するMOD:CAサンプルカラーマッピングテーブルは、install_path¥config¥cmtsamplで提供されます。

cmt ユーティリティーを使用すると、パラメーター ColorSpace を通じて定義されたさまざまなカラーモードでカラーマッピングを作成できます。たとえば、Highlight Color Model HC2 Post-Processor (HCPP) を使用して InfoPrint 4000 に印刷する場合に、Highlight 値を使用できます。

1.3.5.7.1 カラーマッピングテーブルの各部分

カラーマッピングテーブルは、基本部分、ソースグループのセット、およびターゲットグループのセットで構成されます。基本部分は、resetまたはnormalのタイプを持つカラーマッピングテーブルを識別します。

考え得る最も単純なカラーマッピングテーブルは、reset カラーマッピングテーブルです。これは、プリンターに文書内にあるカラー情報に対して変換を行わないよう指示するものです。reset カラーマッピングテーブルにはソースグループもターゲットグループもありません。その他のすべてのカラーマッピングテーブルは、ソースグループおよびターゲットグループを少なくとも 1 つ持っています。

1.3.5.7.1.1 ソースグループを使用する

各ソースグループは、ソースグループを対応するターゲットグループと突き合わせるのに使用される、識別 (ID) 番号を持っています。複数の固有のID番号を持つことは可能ですが、cmtユーティリティーを使用せずにカラーマッピングテーブルを作成し、複数のソースグループを1つのターゲットグループにマップする場合は、複数のソースグループで1つのID番号を使用できます。有効な ID 値は 1 ~ 127 です。

注意: cmt ユーティリティーは、ソースとターゲットのペアを生成した後、それぞれのペアに対して、数値が増加していく、順次 ID を割り当てます。cmtユーティリティーについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

各ソースグループは、以下のカラースペースの 1 つとして分類する必要があります。

高輝度カラー
高輝度カラーは、既存文書が、カラー番号について有効なパーセントおよび陰影付けされるパーセントに関してカラーを記述する場合に使用します。色は、装置に依存します。たとえば、高輝度表示用の3色使用に対応するプリンターを装備しているとします。カラー1、2、または3のパーセント有効範囲およびパーセント陰影付けを指定できます。実際の色は、プリンターのセットアップによって決まります。
標準オブジェクトコンテンツ体系(OCA)
標準OCAは、赤、緑、青の定義済みの組み合わせを使用して、青、赤、ピンク、マゼンタ、緑、群青/シアン、黄色を作成します。標準OCAは、黒いメディア上の白、白いメディア上の黒、メディアと同じ色など、いくつかのデフォルトも定義します。メディアは、例えば、用紙でもディスプレイでもかまいません。
GOCAパターン塗りつぶし
GOCA パターン塗りつぶしは、カラーマッピングテーブルを使ってカラーにマップしたい 塗りつぶしエリアのパターンを定義します。
これらのカラースペースについての詳しい説明は、Mixed Object Document Content Architecture Referenceを参照してください。

カラーマッピングテーブルを使用して、たとえば、次のような、マップする特定のオブジェクトタイプを選択できます。

  • オブジェクトエリア
  • IMイメージデータ
  • PTOCAデータ
  • ページ表示スペース
  • GOCAデータ
  • オーバーレイ表示スペース
  • BCOCAデータ
  • IOCAデータ(2レベル、FS10)
  • すべてのPTOCA、GOCA、BCOCA、IOCA、FS10、およびIMオブジェクトデータ
  • すべてのオブジェクト、オブジェクトエリア、および表示スペース

マップしたいカラースペースおよびオブジェクトタイプを選択すると、マップしたいフィールドの正確な値を指定できます。

1.3.5.7.1.2 ターゲットグループを使用する

カラーマッピングテーブルをcmtユーティリティーを使用せずに作成する場合は、ターゲットグループID番号を指定し、ターゲットのソースグループに一致させてください。有効な ID 値は 1 ~ 127 です。

注意: cmt ユーティリティーは、ソースとターゲットのペアを生成した後、それぞれのペアに対して、数値が増加していく、順次 ID を割り当てます。cmtユーティリティーについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

各ターゲットグループは、出力として必要な色の種類である、1 つのカラースペースとして分類する必要があります。一致するソースグループで定義されたカラースペースは、このカラースペースに変換されます。カラーマッピングテーブルはRGB CMYK、高輝度、およびCIELABに対応できますが、使用可能な選択を決めるのは実際に使用するハードウェアです。例えば、ご使用のプリンターが高輝度カラーのみサポートする場合、ターゲットグループは高輝度カラーを使用する必要があります。

出力カラーに正確な値を指定できます。例えば、ご使用のプリンターが3色の高輝度カラーをサポートする場合、ご使用のプリンターでサポートされる有効範囲パーセントおよび陰影付けパーセント付きで、カラー1、2または3を指定できます。

カラー装置に関して役に立つ参照が記載されているその他の資料として、次のものがあります。

  • InfoPrint 4005 Hi-Lite Color Application Design Reference(リコーの営業担当者から入手可能)
  • InfoPrint Hi-Lite Color Introduction and Planning Guide for 4005

1.3.5.7.2 カラーマッピングテーブルを作成する

以下の手順で、カラーマッピングテーブルを作成し、緑の円グラフがあるAdvanced Function Presentation(AFP)ファイルが印刷されます。

AFPファイルの場合は、円グラフは、一連の横線として表示されます。Graphics Objects Content Architecture for Advanced Function Presentation Referenceの「グラフィックスプリミティブおよび属性」の章を参照すると、横線が'0B'(11)の16進数値でパターン出力プリミティブによって作成されることが確認できます。

GOCAColorSpaceソースグループを使用するときに横線を緑の諧調にしてRGBのターゲットグループ値にマッピングするには、赤に小さい値(12)、緑に大きな値(252)、青に50未満の値(42)を指定し、明澄なコントラストを出してください。

Windows のコマンド行から、以下のタスクを実行する必要があります。

  1. install_path¥configディレクトリーで、以下を指定します。
    copy cmt.cfg piel.cfg
    これで、カラーマッピングテーブル構成ファイルは、目的に合わせてカスタマイズできるファイルにコピーされます。 (この場合、pie1.cfg
  2. 次を指定します。
    notepad piel.cfg

    これにより、構成ファイルを編集し、適用可能な値を挿入して、適切なカラーマッピング (GOCA と RGB 間または OCA と CIELAB 間) テーブルを作成できます。以下のサンプルcmt.cfg構成ファイルを参照してください。

    # -------------------------------------------------------
     # Required, starts a Color Mapping Definition.
     # One definition for each Source to Target mapping.
    # -------------------------------------------------------
    # -------------------------------------------------------
     # BeginSourceDef:
     # Required, starts the Source Parameters
    # -------------------------------------------------------
    	BeginSourceDef:
    	# -------------------------------------------------------
    	# ColorSpace:
    	# Required, values= OCA | Highlight | GOCA
    	# -------------------------------------------------------
    	ColorSpace: GOCA
    	# -------------------------------------------------------
    	# ColorValue:
    	# Required, values depend on Color Space
    	# -------------------------------------------------------
    	ColorValue: 11
    	# -------------------------------------------------------
    	# ObjectType:
    	# Optional, values= ObjArea | ImageData | PTOCData |
    	#	GOCAData | BCOCAData | AllOCA | Page | Overlay |
    	#	ObjsAll
    # default= ObjsAll
    # -------------------------------------------------------
    ObjectType: GOCAData
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentShading:
    		# Optional, only valid for SourceColorSapce: Highlight,
    		# values= 0 .. 100, 255 (all percentages),
    		# default= 100
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentShading:
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentCoverage:
    		# Optional, only valid for SourceColorSpace: Highlight, 
    		# values= 0 .. 100, 255 (all percentages),
    		# default= 100
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentCoverage:
    	# -------------------------------------------------------
    	# EndSourceDef:
    	# Required, ends the Source Parameters
    	# -------------------------------------------------------
    	EndSourceDef:
    	# -------------------------------------------------------
    	# BeginTargetDef:
    	# Required, starts the Target Parameters
    	# -------------------------------------------------------
    	BeginTargetDef:
    		# -------------------------------------------------------
    		# ColorSpace:
    		# Required, values= RGB | CMYK | Highlight | CIELAB
    		# -------------------------------------------------------
    		ColorSpace: RGB
    		# -------------------------------------------------------
    		# ColorValue:
    		# Required, values depend on Color Space
    		# -------------------------------------------------------
    		ColorValue: 12 252 42
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentShading:
    		# Optional, only valid for TargetColorSpace: Highlight, 
    		# values= 0 .. 100, default= 100
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentShading:
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentCoverage:
    		# Optional, only valid for TargetColorSpace: Highlight,
    		# values= 0 .. 100, default= 100
    		# -------------------------------------------------------
    		# PercentCoverage:
    	# -------------------------------------------------------
    	# EndTargetDef:
    	# Required, ends the Target Parameters
    	# -------------------------------------------------------
    	EndTargetDef: 
    # -------------------------------------------------------
    # Required, ends a Color Mapping Definition.
    # -------------------------------------------------------
    # EndMappingDef:
    
  3. pie1.cfgファイルの編集が終了した後に、ファイルを保管します。
  4. 印刷用にジョブを実行依頼したときに使用するカラーマッピングテーブルオブジェクト(MOD:CA)ファイルを作成するには、cmtユーティリティーを入力ファイル(-iフラグ)として実行します。
    cmt -i pie1.cfg -o pie1.out
    このコマンドは、pie1.out出力ファイルを生成します。

1.3.5.7.3 カラーマッピングテーブルを使用してジョブを実行依頼する

スポットカラー用のカラーマッピングテーブルを使用してジョブを実行依頼するには、サーバーがカラーマッピングテーブルの位置を認識できるように、resource-context 属性も指定する必要があります。カラーマッピングテーブルを構成したら、ジョブを送信できる論理宛先 (この例では、prt1 という名前のもの) の定義が済んでいるはずです。

1.3.5.7.3.1 Windowsコマンド行からジョブを実行依頼する

論理宛先が定義されてから、コマンド行から次のように指定すると、InfoPrint Managerプリンターにジョブを実行依頼できます。
コマンド値 意味
pdpr -d prt1 論理宛先名を持つ印刷コマンド。
-x job-name=gocajob 印刷のために実行依頼する AFP ファイルの名前。
-x resource-context=/usr/lpp/psf/cmt/ カラーマッピングテーブルオブジェクトファイルの明示パス名。
-x color-mapping-table=pie1.out このファイルを印刷するために カラーマッピングテーブルを作成するで作成したカラーマッピングテーブル。
install_path¥psf¥cmt¥goca.afp 印刷ファイルがある明示パス名。

1.3.5.7.3.1.1 を使用して実宛先を構成するInfoPrint Manager アドミニストレーション GUI

適切なカラーマッピングテーブルを使用するように実宛先を構成するには、以下を行います。

  1. InfoPrintアドミニストレーションサーバーメインウィンドウから、適切な実宛先(この場合は、NewP)を右クリックし、使用可能を選択して実宛先を使用可能にします。
    InfoPrintアドミニストレーションサーバーメインウィンドウ
    アドミニストレーションサーバーメインウィンドウ
  2. [プリンタープロパティー]ノートブックの[AFP カラー]タブに[カラーマッピングテーブル] (pie1.out) が指定されていること、および[AFP リソース]タブに[リソースの位置] (install_path\config) が指定されていることを確認します。
    [プリンタープロパティー]ノートブック
    プリンタープロパティーノートブック
  3. コマンド行または InfoPrint Select クライアントのどちらかを使用して、ジョブを InfoPrint Manager に実行依頼します。

1.3.5.7.3.1.2 カラーマッピングテーブルで InfoPrint Select クライアントを使用する

InfoPrint Select では、必要に応じてカラーマッピングテーブルの名前をジョブまたは文書のデフォルトとして指定してください。

1.3.5.8 InfoPrint Managerからホットフォルダーを使用してInfoPrint 5000モデル/RICOH Pro VCシリーズモデルでPostScriptおよびPDFを印刷する

InfoPrint Manager for Windowsを使用してInfoPrint 5000プリンターモデル(AD1/AD2、AD3/AD4、AD3/AD4-XR3、AS1、AS3、KM3、KM3/MD4、MD3/MD4)、およびRICOH Pro VCシリーズ(RICOH Pro VC40000、RICOH Pro VC60000、RICOH Pro VC70000、RICOH Pro VC80000)でPDFおよびPostScriptファイルを印刷するには、ホットフォルダーを使用できます。
  • ファイルMyJobを論理宛先IP5000-ldに実行依頼し、両面印刷とcolor-toner-saver属性を要求するには、
    pdpr -d IP5000-ld -x "sides=2 color-toner-saver=true" MyJob
    を入力します。
    注意: ジョブとInfoPrint Managerに指定されたページサイズと方向はプリンターで指定されたものと一致させてください。異なる場合は、ジョブはプリンターで指定したページサイズと方向で印刷されます。
  • 論理宛先IP5000に実行依頼したすべてのジョブを照会するには、
    pdq -d IP5000-ld
    を入力します。

1.3.5.9 InfoPrint 4000/4100プリンターの実際のスクリーン線数とスクリーン角度の制限

プリンターで使用するトナーのバージョンを変更する場合は、正しく印刷されるように、カスタマイズしたすべての調整カーブを再調整してください。このセクションで示される画面周波数は、600ドット/インチ(DPI)プリンターの使用を仮定しています。他のDPIでの周波数はこれに比例して低くなります。たとえば、300 DPIプリンターで使用する85行/インチ(LPI)の画面では、43 LPIになります。画面周波数は、ハーフトーン設計の制約に基づき、要求された画面周波数にできるだけ近い値に合わせます。

InfoPrint 4000/InfoPrint 4100プリンターの実際のスクリーン線数とスクリーン角度については、バージョン3、7トナー搭載InfoPrint 4000 IR3/IR4、ID5/ID6、InfoPrint 4100 HD3/HD4、HS2プリンターのスクリーン線数 バージョン2(EPトナー)/標準トナー搭載InfoPrint 4000 IR3/IR4、ID5/ID6、InfoPrint 4100 HD1/HD2、HD5/HD6、PD1/PD2、HS1、HS3、PS1プリンターのスクリーン線数バージョン2、3、標準のトナー搭載InfoPrint 4000 IR1/IR2プリンターのスクリーン線数バージョン2トナー搭載InfoPrint 4100 TD1-2プリンター/バージョン7トナー搭載InfoPrint 4100 TS1、TS2、TS3、TD3-4、TD5-6プリンターのスクリーン線数を参照してください。

バージョン3、7トナー搭載InfoPrint 4000 IR3/IR4、ID5/ID6、InfoPrint 4100 HD3/HD4、HS2プリンターのスクリーン線数
サブミットスクリーン線数(LPI) 71 85 106 141
実際のスクリーン線数(LPI) 74 85 96 117
実際のスクリーン角度(デフォルトの設定度数) 35.5° 45° 51.3° 59°
実際のスクリーン角度(90°設定) 54.5° 45° 38.7° 31°
バージョン2(EPトナー)/標準トナー搭載InfoPrint 4000 IR3/IR4、ID5/ID6、InfoPrint 4100 HD1/HD2、HD5/HD6、PD1/PD2、HS1、HS3、PS1プリンターのスクリーン線数
サブミットスクリーン線数(LPI) 71 85 106 141
実際のスクリーン線数(LPI) 71 85 103 141
実際のスクリーン角度 45° 45° 31° 45°
バージョン2、3、標準のトナー搭載InfoPrint 4000 IR1/IR2プリンターのスクリーン線数
サブミットスクリーン線数(LPI) 71 85 106 141
実際のスクリーン線数(LPI) 71 83 106 141
実際のスクリーン角度 45° 34° 45° 45°
バージョン2トナー搭載InfoPrint 4100 TD1-2プリンター/バージョン7トナー搭載InfoPrint 4100 TS1、TS2、TS3、TD3-4、TD5-6プリンターのスクリーン線数
サブミットスクリーン線数(LPI) 71 85 106 141
実際のスクリーン線数(LPI) 74 85 96 117
実際のスクリーン角度 36° 45° 51° 59°

1.3.5.10 InfoPrint Managerサーバー上で印刷用のハーフトーンを指定する

InfoPrint Submit Express から印刷するのインターフェースまたはコマンド行から印刷するを使用し、特定のハーフトーンを使用してグレースケールファイルを印刷できます。

1.3.5.10.1 InfoPrint Submit Expressから印刷する

InfoPrint Submit Expressで、ジョブチケットからグレースケールファイル(name.jtkファイル)を印刷するための特別なハーフトーンを使用して印刷できます。[外観]タブの[ハーフトーン]フィールドで値を選択することから始めます。製品に付属のすべてのハーフトーンは、その ID の先頭に「ibm」という語が付いていることに注意してください。インターフェースに初回アクセスする場合は、以前のすべてのデフォルト調整に、名前に「ibm」と付きます。

InfoPrint Managerでは、デフォルトの文書またはジョブオブジェクトにデフォルトのハーフトーンを設定することで、ジョブ単位で出力のスタイルを決定できます。

注意: InfoPrint Submit Expressは、InfoPrint Manager CommonクライアントDVD-ROMの一部です。

1.3.5.10.2 コマンド行から印刷する

次のpdprコマンドを使用して、コマンド行からハーフトーンキャリブレーションを送信できます。
pdpr -p sip20-sage -x halftone=ibm106lpi:highlight-midtones grayscale.ps
。ここで、-x値はカスタマイズされたキャリブレーションファイルであり、grayscale.psは印刷されるファイルです。
注意: コマンド行から pdpr コマンドを実行依頼するときに、halftone 属性を指定します。この例の実際のハーフトーン名(ibm106lpi:highlight-midtones)は、InfoPrint Managerアドミニストレーションインターフェースを使用して実宛先でサポートされているハーフトーンを見つけるか、コマンド行で以下を入力すると表示されます。
pdls -cp -r halftones-supported ActualDestinationName

InfoPrint 4100 プリンターモデルでのみ使用可能な単一のセルハーフトーンを使用すると、特にサイズの小さいオブジェクト (イメージ、ラインアート、またはテキスト) を印刷するときに、印刷画質を向上できます。

プリンターの単一のセルハーフトーンを指定するには、single-cell-type実宛先属性を使用します。single-cell typeの値には、ellipticalまたはeuclidianを指定します。オブジェクトのしきい値サイズを設定するには、image-small-thresholdline-small-threshold、またはtext-small thresholdのいずれかの文書属性を使用します。

コマンド行からイメージ、ラインアート、またはテキストの単一セルしきい値を要求するジョブを送信するには、次のようなpdprコマンドを使用します。

pdpr -p sip20-sage -x image-small-threshold=0.5i grayscale.ps
pdpr -p sip20-sage -x line-small-threshold=0.5i grayscale.ps
pdpr -p sip20-sage -x text-small-threshold=72p grayscale.ps

single-cell-type実宛先属性とimage-small-thresholdline-small-thresholdtext-small-threshold文書属性に対応する値については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.5.11 特殊印刷ジョブを実行依頼する

1.3.5.11.1 PCLプリンターまたはPPDSプリンターにPSFプリンター入力を実行依頼する

InfoPrint Managerでは、AFP印刷に加え、PCLプリンターやPPDSプリンターにもPSFプリンター入力データを実行依頼できます。

InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでプリンターの作成ウィザードを使用し、ジョブをPCLまたはPPDSプリンターに送信するプリンターオブジェクトを作成するときは、プリンターコマンドフィールドにコマンドのパスを指定してください。 たとえば、デフォルトでは、 lpr コマンドは c:¥winnt40¥system32¥lpr.exe にあります。InfoPrint ManagerPATH環境変数でコマンドを検索しないため、システムのPATHにディレクトリーを追加するか、以下の例のように、コマンドのパス全体を指定します。

c:\winnt40\system32\lpr -P printername -S servername

コマンドの終わり以外の場所にファイル名を指定するには、コマンド文字列の中にテキスト文字列-IPMF-を含めてください。InfoPrint Managerによって生成されたPCLデータまたはPPDSデータを保管するために使用された一時ファイル名は、-IPMF-テキスト文字列があるコマンドの中で置き換えられます。

注意: -IPMF- テキストストリングの両サイドにあるダッシュ (-) は、構文の一部であるので、省略できません。

プリントコマンドには、次の例のように、1つの-IPMF-テキスト文字列だけ指定できます。

e:\usrapp\copyit -IPMF- /b e:\tmp

ここで、copyitは、InfoPrint Managerが生成したPCLファイルまたはPPDSファイルを指定したディレクトリー (この場合、eドライブの/tmpに移動し、そのファイルに固有名を与えるユーザー作成アプリケーションを表します。

1.3.5.11.1.1 PCLトレイマッピングをセットアップする

PCLプリンターの給紙トレイにAFPデータストリームで要求された給紙トレイをマッピングするには、以下の操作を行います。
  1. 各給紙トレイのAFPビン番号とPCLビン番号を判別します。 デフォルトのビンのマッピングに、給紙トレイの標準名に関連したデフォルトのビン番号が示されています。
    注意: 任意のトレイ名を使用できますが、これらの名前は PCL データストリームで定義され、最も一般的な名前になります。PSFの他のドライバーまたはPSFコマンドDSSでのトレイや用紙の制限については、RICOH InfoPrint Manager:Referencepsf-tray-characteristics属性を参照してください。
    デフォルトのビンのマッピング
    給紙トレイ名 AFPビン番号 PCL ビン番号
    代替 3 5
    2 4
    封筒 65 6
    手差し 100 2
    1 1

    このマッピングがプリンターに該当しない場合は、ビンマッピングを決定するで説明されている処理を逆順にしてください。この場合は、AFPビン番号はデータストリーム内のビン番号であり、PCLトレイ番号はプリンターが使用するビン番号です。AFPビン番号は固有の番号が必要ですが、同じPCLトレイ番号に別のAFPビン番号をマッピングできます。

  2. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開きます。
  3. トレイをセットアップするプリンターを選択します。
  4. [実宛先プロパティー]ノートブックのメディア/ビン/トレイタブから、使用可能なメディアテーブルで、追加を選択して新しいトレイを定義するか、変更を選択して既存のトレイを変更します。トレイは最大15まで定義できます。
  5. 以下のフィールドに入力します。
    給紙ビン番号
    このフィールドは、AFPビン番号を指定します。
    使用可能なメディア
    このフィールドは、給紙トレイにセットされているメディアを示します。ドロップダウンリストを使用すると、プリンターでサポートされているすべてのメディアの中から選択できます。
    給紙トレイ名
    このフィールドは、給紙トレイに関連付けられている名前を示します。PCL給紙トレイの標準の名前は、以下のとおりです。PCL 給紙トレイの標準の名前は、以下のとおりです。
    • 代替
    • 封筒
    • 下段
    • 手差し
    • 上段
    これまでは、使用できたのは前述の名前だけでした。これで、以下の制約事項に準拠する、任意の名前が使用できるようになります。
    • 手差しトレイには、大文字小文字を組み合わせた名前の中のどこかにmanualという文字列がなければなりません。たとえば、transparentMANUALa4のようにします。複数の手動トレイを定義できます。
    • 封筒トレイは、大文字小文字を組み合わせた名前の中のどこかにenvelopeという文字列がなければなりません。たとえば、Number10Envelopeのようにします。複数の封筒トレイを定義できます。
    トレイ番号
    このフィールドは、PCLビン番号を指定します。
    両面
    このフィールドは、この給紙トレイから両面印刷が可能か否かを指定します。
  6. OKをクリックします。
変更を有効にするには、PSFまたはプリンター(または両方)を停止し、再始動してください。ジョブ実行依頼方式に応じ、以下の操作を行います。
  • DPFを使用してジョブを実行依頼する場合
    1. ホストシステムでPSFを停止します。
    2. InfoPrint Manager GUIでプリンターを左クリックし、プリンター→停止を選択します。
      注意: プリンターメニューに停止が表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用してプリンターを追加してください。
    3. マネージメントコンソールを開き、左側ペインにあるDPFホストレシーバー項目をクリックします。
    4. プリンターを送るDPFホストレシーバーをクリックし、選択します。
    5. アクション→プリンター特性の入手をクリックします。
    6. InfoPrint Manager GUIに戻り、プリンターを再始動します。
    7. ホストPSFを再始動します。
  • 他の方法でジョブを実行依頼する場合
    1. InfoPrint Manager GUIでプリンターを左クリックし、プリンター→停止を選択します。
      注意: プリンターメニューに停止が表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用してプリンターを追加してください。
    2. コマンドの停止ダイアログでシャットダウンを選択し、OKをクリックします。
    3. プリンター→使用可能を選択し、プリンターを再始動します。

1.3.5.11.2 PSF宛先へPCLまたはPostScriptを印刷する(使用する用紙ビンを指定する)

一般的に、PCLまたはPostScriptドライバーを使用して印刷ジョブを実行依頼するときは、プリンターオプションを使用し、プリンターに使用させる入力用紙ビンを指定できます。たとえば、白色の8.5 x 11インチ用紙がビン1、レターヘッド用紙がビン2に常にロードされる場合は、ドラフトを印刷するときはビン1を選択し、実際のレターを印刷するときはビン2を選択できます。

PCLまたはPostScript印刷ジョブをInfoPrint ManagerのPSF宛先に送信するときは、データストリームは、印刷される前にAdvanced Function Presentation(AFP)に変換されます。デフォルトでは、ほとんどの変換されたPCLジョブは、ユーザーが指定したビンに関係なく、用紙ビン1を使用します。変換されたPostScriptジョブは、その他のオプションが指定されていない場合に、デフォルトではレターサイズを使用し、そのサイズの用紙があるビンを検索します。 ジョブは、正しいサイズがある最初のビンから印刷されるか、正しいサイズの用紙が見つからなければ失敗します。

変換プログラムで選択したビンを確認し、プリンターに送信するAFPデータに含める場合は、PCLまたはPostScriptビンとAFPビン間のマッピングを指定してください。変換ではこのマッピングが使用され、PCLまたはPostScriptで検出されたビン番号がAFPビン番号に変換されます。異なる入力用紙ビンが最大20個まで指定できるように、InfoPrint Managerを構成できます。PCLとPostScriptビンがマッピングするAFPビンを判別する方法は、ビンマッピングを決定するを参照してください。

ビンマッピングについて理解した後に、使用する状況に最も近いオプションを選択し、関連する手順に従ってください。

ブックレット(統合カバーの有無に関係なく)または横並びコピー(1つの用紙に同じページが複数印刷される)を印刷する場合は、ビンマッピングは指定できません。

1.3.5.11.2.1 ビンマッピングを決定する

1.3.5.11.2.1.1 PCL印刷

PCLプリンタードライバー経由で印刷ジョブを実行依頼して用紙ビンを選択したときは、ドライバーはビン番号を生成し、データストリームに置きます。ただし、異なるドライバーでは、同じビンに異なるビン番号を生成します。たとえば、あるドライバーでは"トレイ1"をビン4に設定し、"補助トレイ"をビン2にしますが、別のドライバーでは、"トレイ1"をビン1に、"補助トレイ"をビン8にします。複雑性を追加するには、生成されたPCLビン番号は0~59の範囲にできます。ほとんどのドライバーは小さい番号(0~10)を使用しますが、別の場合もあります。

InfoPrint Managerは、PCLからAFPへの変換中にドライバーが生成したビン番号を使用し、ユーザーが設定したビンマッピングと比較します。pcl2afp変換では、ユーザーが割り当てたAFPビン番号を挿入し、要求した宛先にジョブを送信します。プリンターでユーザーが選択したビンの用紙にジョブが印刷されます。従って、すべてのユーザーが同じドライバーを使用してInfoPrint Managerプリンターにジョブを実行依頼してください。同じドライバーを使用しない場合は、セットアップしたマッピングは正しく機能しません。

マッピングをセットアップするには、まずPCLドライバーがデータストリームに置くビン番号を決定してください。実際には、ドライバーはさまざまなInfoPrintプリンターに同じビン番号を生成します。IBMネットワークプリンター12、ネットワークプリンター17、ネットワークプリンター24、InfoPrint 20、InfoPrint 21、InfoPrint 32、またはInfoPrint 40にPCL5eドライバーを使用している場合は、IBM PCL5eビン番号にリストされている番号がデータストリームに置かれます。

IBM PCL5eビン番号
トレイ(装置の設定でユーザーが選択したもの) PCLビン番号(ドライバーがデータストリームに入れるもの)
自動的に選択 0
トレイ1 1
手差し用紙 2
手差し封筒送り 3
補助トレイ 4
トレイ2 5
封筒給紙ユニットまたは封筒トレイ 6
トレイ3 7
トレイ4 8
トレイ5または2000シート給紙トレイ 9

別のドライバーを使用した場合は、プリンターに付属の使用説明書に番号が記載されています。 PCLドライバーのセクションを確認してください。また、プリンターの特定のビンに送信されたPCLデータを取り込むことができる場合は、データストリームのビン番号を検索できます。ただし、試行錯誤を繰り返して正しいマッピングを決定する方が簡単な場合もあります。また、PCLビン番号の範囲は0~59になります。

次に、プリンターで対応するAFPビン番号を決定します。AFPビン番号には1~255の範囲があり、プリンター間には標準はありません。プリンターによっては、ハードコーディングされたビン番号を持つものがあります。 プリンターの各ビンに、実際に番号が書き込まれています。また、AFPビン番号が非常に見つけにくい場合があります。実際に、オプションの用紙ビンを追加したときは、一部のプリンターの番号付けスキーマが完全に変更されます。他のプリンターではユーザーがビン番号を変更できます。従って、プリンターのAFPビン番号を正確に予測することは困難です。ただし、以下のガイドラインが使用できます。
  • ほとんどのAFP用紙ビンは、1~10を使用します。 通常、1は、最大、一番上、または一番下のビンを表します。
  • 封筒給紙ユニット/ビンの番号は6~69になります。
  • 手差しトレイは、通常 100 番です。

InfoPrintプリンターで印刷する場合は、各プリンターのデフォルトの番号付けスキームについては、IPDS and SCS Technical ReferenceIPDS Handbook for printers that use the AFCCUを参照してください。

重要: この資料に、ご使用のプリンターに対応する AFP ビン番号があった場合、番号が 16 進数表記で作成されていることに注意してください。この数は、マッピングファイルに追加する前に、10進数に変換してください。また、リストされている番号はコンピューター番号で、ソフトウェアで必要とされる番号ではありません(これらはIPDSビン番号で、AFPビン番号ではありません)。10進数に変換した後に、マッピングファイルに追加する番号に1を追加してください。

たとえば、3つの用紙ビンと1つの手差しビンを備えたプリンターが1つある場合は、以下を行うことができます。

  1. InfoPrint Managerサーバーが実行中のシステムに、使用する予定のPCLドライバーをインストールします。ドライバーをインストールする最も簡単な方法は、Windows でプリンターの追加ウィザードを使用して、このドライバーを使用するプリンターを作成する方法です。
  2. マネージメントコンソールを使用し、インストールしたドライバーを使用し、ターゲット宛先としてPSFプリンターがあるWindowsゲートウェイプリンターを作成します。
  3. Windows のスタートボタンをクリックして、設定→プリンターを選択し、プリンターウインドウをオープンします。
  4. 作成したばかりの Windows ゲートウェイプリンターを右クリックして、ポップアップメニューからプロパティーを選択します。
  5. デバイスの設定をクリックして、このドライバーで使用可能なプリンターオプションを表示します。たとえば、あるドライバーでは用紙トレイのリストが表示され、各トレイの用紙サイズを選択できます。
  6. 使用するすべての用紙トレイがアクティブになり、正しい用紙サイズが選択されていることを確認します。
  7. OKをクリックしてダイアログを閉じ、設定を有効にします。
  8. ビンのマッピングに使用する方式を決定します。
  9. 該当する手順を実行してください。

    PCL と AFP のビン番号を入力しなければならないときは、上記のガイドラインから始めて、InfoPrint 20 用のInfoPrint 20用のサンプルマッピングテーブルに示したような論理マッピングを作成します。

    InfoPrint 20用のサンプルマッピングテーブル
    トレイの選択 PCLビン番号 AFPビン番号
    トレイ1 1 1
    トレイ2 5 2
    トレイ3 7 3
    手差しトレイ 2 100
    封筒トレイ1 6 60
    封筒トレイ2 4 61
    手順を完了します。

  10. 各用紙ビン(手差しビンを含む)に、別々の種類、カラー、または特殊マークが付いた用紙をセットします。
  11. 各ビンにテストジョブを実行依頼し、どの用紙に印刷されるかを確認します。結果をトラッキングし、結果を使用し、構成に合うようにマッピングを変更します。
  12. マッピングが正しく作成されてから、ユーザーに以下の情報を伝えます。
    • ユーザーのコンピューターからこのWindowsゲートウェイプリンターに接続する方法。
    • 装置の設定でセットするオプション。
    • 各ビンにセットされた用紙の種類。
    • 各ビンで印刷する方法。

1.3.5.11.2.1.2 PostScript 印刷中

PostScriptドライバーは、さまざまな方式を使用し、ジョブが印刷される用紙ビンを決定します。一部のドライバーでは、用紙が出てくる用紙トレイをユーザーに選択させるものもあります。ジョブを実行依頼すると、ドライバーが番号をプリンターに送って、対応するトレイについて応答を求めます。ユーザーがさまざまな用紙オプション(サイズ、カラー、重量)を選択できるドライバーもあります。印刷ジョブを実行依頼すると、これらのオプションが印刷ジョブと一緒に送られて、使用する用紙ビンを決めるために使用されます (この機能を有効にするために、用紙サイズオプションを設定してください)。

InfoPrint Managerを正しく構成したときは、いずれかのドライバーのタイプで実行します。この構成を行うには、3 つのステップが必要です。

  1. 用紙トレイ情報を収集する
  2. 用紙トレイをInfoPrint Manager に知らせる
  3. トレイマッピングをテストする

1.3.5.11.2.1.2.1 用紙トレイ情報を収集する

InfoPrint Managerを構成する最初の手順では、以下を確認します。

  • プリンターには用紙トレイがいくつありますか?
  • 各トレイのAFPビン番号は何番か?

    ビン番号を得るためのガイドラインを以下に示します。

  • 各トレイにセットする用紙種類は何ですか?

    少なくとも、各トレイに入れる用紙サイズを確認してください。また、用紙のカラーまたは重量も指定できます。

次の表を使用し、データを記録してください。

用紙ビンの情報
AFPビン番号(10進表記) プリンターの用紙トレイ セットされた用紙
100 手差しトレイ  
     
     
     
     
     
     
     
     

正しいビン番号を理解するには、試行錯誤の作業が必要です。AFPビン番号は1~255の範囲があり、プリンター間に標準はありません。プリンターによっては、ハードコーディングされたビン番号を持つものがあります。 プリンターの各ビンに、実際に番号が書き込まれています。また、AFPビン番号が非常に見つけにくい場合があります。実際に、オプションの用紙ビンを追加したときは、一部のプリンターの番号付けスキーマが完全に変更されます。他のプリンターではユーザーがビン番号を変更できます。従って、プリンターのAFPビン番号を正確に予測することは、ほぼ不可能です。ただし、以下のガイドラインが使用できます。

  • ほとんどのAFP用紙ビンは、1~10を使用します。 通常、1は、最大、一番上、または一番下のビンを表します。
  • 封筒給紙ユニット/ビンの番号は6~69になります。
  • 手差しトレイは、通常 100 番です。

InfoPrintプリンターで印刷する場合は、各プリンターのデフォルトの番号付けスキームについては、IPDS and SCS Technical ReferenceIPDS Handbook for printers that use the AFCCUを参照してください。

重要: この資料に、ご使用のプリンターに対応する AFP ビン番号があった場合、番号が 16 進数表記で作成されていることに注意してください。この数は、マッピングファイルに追加する前に、10進数に変換してください。また、リストされている番号はコンピューター番号で、ソフトウェアで必要とされる番号ではありません(これらはIPDSビン番号で、AFPビン番号ではありません)。10進数に変換した後に、マッピングファイルに追加する番号に1を追加してください。

1.3.5.11.2.1.2.2 用紙トレイをInfoPrint Managerに知らせる

マッピングの最初の試みを表に記入してから、2番目の手順(InfoPrint Managerにすべてのビンを識別)に進むことができます。

デフォルトでは、InfoPrint Managerは、すべてのPostScriptプリンターは用紙トレイを1つだけ持つと想定しています。トレイを特定したときは、InfoPrint Managerに実際のトレイ数を知らせます。次に、ジョブを実行依頼するときは、トレイのいずれかを選択できます。

用紙ビンをInfoPrint Managerに認識させる方法には、構成ファイルによる方法と作成する変換による方法があります。この手順では、いずれの方法でも使用できる構文を決定します。識別ステートメントの一般構文は、以下のフォーマットを使用します。

inputX=(size,type=xxx,weight=xxx,color=xxx),inputX=(size,
type=xxx,weight=xxx,color=xxx)

ここでは、以下の条件が適用されます。

  • inputXは、別の用紙トレイに対応します。用紙トレイの数だけinputXエントリーが必要です。スペースがない、コンマで区切ります。
  • inputXXは、各トレイについて、用紙ビンの情報からのAFPビン番号で置き換えられます。
  • 必要な用紙の属性は、サイズだけです。sizeという語は、トレイ内に入れられる用紙のサイズで置き換えます。たとえば、letterlegal8.5ix11iA4などです。
  • その他の用紙属性は指定することも、ブランクのままにすることもできます。

以下はすべて、有効な識別ステートメントです。

input1=(letter),input2=(legal),input100=(letter)
input1=(8.5ix11i,color=blue),input2=(8.5ix11i,color=yellow),
input3=(11ix17i),input100=(8.5ix11i)
input1=(A4,color=white),input2=(A4,color=blue),input3=(A4,color=yellow),
input65=(C5),input100=(A4,type=letterhead)

識別ステートメントを作成してから、次の手順に進んでください。

1.3.5.11.2.1.2.3 トレイマッピングをテストする

識別ステートメントを作成した後に、ステートメントが正しいかどうかを確認するために、マッピングをテストします。次の手順は、マッピングを確認する1つの方法です。
  1. InfoPrint Managerサーバーが実行中のシステムに、プリンターで対応するPostScriptドライバーをインストールします。ドライバーをインストールする最も簡単な方法は、Windows で[プリンターの追加]ウィザードを使用して、このドライバーを使用するプリンターを作成する方法です。プリンターが作成された後に、削除できます。 ドライバーはインストールされたままになります。
  2. マネージメントコンソールを使用し、インストールしたドライバーを使用し、ターゲット宛先としてPSFプリンターがあるWindowsゲートウェイプリンターを作成します。
  3. Windows のスタートボタンをクリックして、設定→プリンターを選択し、プリンターウインドウをオープンします。
  4. 作成したばかりの Windows ゲートウェイプリンターを右クリックして、ポップアップメニューから[プロパティー]を選択します。
  5. デバイスの設定をクリックし、使用可能なトレイとオプションを表示します。
  6. ドライバーが使用可能な用紙トレイをリストした場合は、用紙トレイをアクティブにして、それぞれの用紙トレイごとに用紙サイズを選択します。ご使用の識別ステートメントに合うオプションを設定します。
  7. OKをクリックしてダイアログを閉じ、設定を有効にします。
  8. ビンのマッピングに使用する方式を決定します。
  9. 該当する手順を実行してください。

    構成ファイルを変更する場合や変換プログラムが使用するコマンドを入力するときは、inputX=...ステートメントを用紙トレイをInfoPrint Manager に知らせるからの識別ステートメントで置き換え、手順を完了してください。

    PostScript オプションとAFPビン番号を入力するときは、給紙ビン番号を選択し、ビンに割り当てるオプションを入力します。たとえば、AFPビン1(プリンター上)にletter用紙、AFPビン2にlegal用紙、手差しトレイに11x17インチ用紙を保持する場合は、コマンドのマッピング部分は以下のようになります。
    input1=(letter),input2=(legal),input100=(11ix17i)
  10. 各用紙ビン (手差しビンを含む) に、別々の種類、カラー、または特殊にマークを付けた用紙をロードします。
  11. Windowsゲートウェイプリンターの各ビンに印刷ジョブを実行依頼し、正しい用紙に印刷されることを確認することで、設定をテストしてください。ジョブが正しい用紙に印刷されない場合は、必要に応じてAFPビン番号と給紙番号を調整してください。
  12. ユーザーに以下の情報を指定します。
    • ユーザーのコンピューターからWindowsゲートウェイプリンターに接続する方法。
    • 装置の設定でセットするオプション。
    • 各ビンにセットされた用紙の種類。
    • 各ビンで印刷する方法。

1.3.5.11.2.2 構成ファイルを編集する

5つの構成ファイルが、InfoPrint ManagerのPCLからAFPへの変換プログラムおよびPostScriptからAFPへの変換プログラムで提供されています。pcl2afp.cfgおよびpcl2afpd.cfgなど、領域内の各中間行の索引タグを作成します。PostScript変換用は、ps2afp.cfgps2afpd.cfg(InfoPrint 3000プリンター/InfoPrint 4000プリンターで使用)、3160d.cfg(その他のIPDSプリンターで使用)です。ジョブを送信するプリンターと以下の考慮事項に応じて、データストリームごとに、以下のファイルのいずれかを編集します。
  • 各ユーザーが同じマッピングを使用する必要がある場合は、pcl2afpd.cfgps2afpd.cfg、または 3160d.cfg を編集します。このメソッドをお勧めします。
  • さまざまなユーザーがさまざまなマッピングを使用する場合は、pcl2afp.cfgまたはps2afp.cfgを編集します。
該当するファイルを編集するには、以下を行います。
  1. InfoPrint Managerサーバーがインストールされているシステムで、ファイルを見つけます。ファイルは、<install path>\pcl2afp または <install path>\ps2afp ディレクトリーにあるはずです。
  2. Notepad などのテキストエディターでファイルをオープンします。

    ファイルの下部に、命令とサンプルコマンドのブロックが表示されます。

  3. ファイルの中の説明に従って、ファイルを変更します。

    オプションのいずれか 1 つを選択して、その行のコメントを外し、ご使用のマッピング番号を入力します。ps2afp 変換プログラムを使用している場合は、device_controls 行の inputX=... 部分を「用紙トレイをInfoPrint Manager に知らせる」からの識別ステートメントで置き換えます。

  4. ファイルを保管します。
    注意: InfoPrint Managerを再インストールするかサービスを適用するときでもファイルのコピーを持つように、変更内容のコピーは、InfoPrint Managerインストールパスの外側のディレクトリーに保管することを推奨します。
  5. ファイルをクローズします。
  6. コンピューターを再起動し、新しい設定を有効にします。
  7. 各ビンに入っている用紙の種類と、各用紙に印刷する方法をユーザーに伝えてください。

1.3.5.11.2.3 ビンマッピングを使用して変換を作成する

InfoPrint Manager変換を使用すると、使用する用紙ビンを含む、異なるオプションが指定された印刷ジョブを処理できます。まず、InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用し、入力データストリームと出力データストリームを指定した変換を作成します。次に、作成した変換をプリンターに関連付けます。ユーザーが印刷ジョブをそのプリンターに送ると、変換は、データストリームの中のファイルが変換が必要かチェックします。変換が必要な場合、変換はユーザーが指定したようにファイルを変換します。必要でない場合は、変換はファイルを論理宛先に渡します。従って、すべてのプリンターで同じビンマッピングを使用しない場合は、異なるマッピングでさまざまな変換を作成できます。次に、必要なプリンターに各変換を関連付けます。
注意: PCLジョブとPostScriptジョブの両方を同じプリンターに送信する場合は、2つの変換オブジェクト(PCLを受け入れる側とPostScriptを受け取る側)を作成し、そのプリンターに両方とも関連付けることができます。

PCL/PostScriptビンをAFPビンにマッピングする変換を作成するには、以下の手順に従ってください。

  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIで、サーバーをクリックし、変換→作成を選択します。
  2. 変換の作成ダイアログで、以下のフィールドに入力します。
    • 名前:変換の名前を入力します。
    • サーバー:正しいInfoPrint Managerサーバーを選択します。
    • 出力ファイルの形式:MODCA-Pを選択します。
    • 説明:この変換を使用するプリンターを確認するために役立つ説明を入力します。
    • 変換オプション:変換プログラムが実行されるときに実行されるコマンド行。

      この変換がPCLを受け入れる場合は、次のように入力します。

      pcl2afp  -o "%o" "%i" –device 'plex,inputX=(pcl_bin=Z),
          inputX=(pcl_bin=Z)'
      Xを(プリンター上の)AFPビンの番号に置き換え、ZをPCLビンの番号に置き換えます。最大20マッピングまで指定できます。

      この変換がPostScriptを受け入れる場合は、次のように入力します。

      ps2afp  -o "%o" "%i" –device 'plex,inputX=(size,type=xxx,color=xxx,
          weight=nnn), inputX=(size,type=xxx,color=xxx,weight=nnn)'
      ReplaceコマンドのinputX=...の部分を用紙トレイをInfoPrint Manager に知らせるからのID文で置き換えます。

      sizeを用紙サイズ(letter、legal、A4、または用紙の寸法、インチ(8.5ix11i)、ミリメートル(216mx279m)、またはポイント(612px792p)など)に置き換え、XをAFPビン(プリンターで)の番号に置き換えます。サイズだけが必要な値です。その他の値は、入力しても削除してもかまいません。

    • [変換および印刷]を選択します。
    • 許可される文書形式:変換が受け取るデータストリーム。PCLまたはPostScriptを選択し、使用できる値に追加します。
    • OKをクリックします。
  3. 変換を関連付けるプリンターを選択し、プロパティーノートブックを開きます。
  4. 構成をクリックします。
  5. 使用する変換フィールドに移動します。
  6. 可能な値ボックスで、作成した変換を選択し、ボックスに追加します。
  7. 適用をクリックします。
  8. [文書]をクリックします。
  9. 許可されるフォーマットセクションを見つけ、ボックスを確認します。modca-ppclまたはPostScriptがリストに表示されていることを確認します。
  10. OKをクリックします。
  11. 各ビンに入っている用紙の種類と、各用紙に印刷する方法をユーザーに伝えてください。

1.3.5.11.3 印刷ジョブをAIXシステムからInfoPrint Manager for Windowsに送信する

AIXシステムからInfoPrint Manager for Windowsに印刷ジョブを送信するには、AIXシステムで該当するラインプリンタークライアント(LPR)をセットアップし、Windowsシステムで該当するラインプリンターデーモン(LPD)をセットアップしてください。InfoPrint Managerに用意されている拡張印刷オプション(formdefやpagedefsなど)を使用するには、AIXシステムではlprafp、WindowsシステムではInfoPrint Manager LPDを使用してください。

lprafpはLPRの1つのバージョンで使用すると、ユーザーは–oオプションを使用し、InfoPrint Managerにジョブを実行依頼するときに、拡張印刷オプションを指定できます。lprafp サンプルコードパッケージ(AIXバージョン4.3.3以降で使用できる、このコードのコンパイルされたバージョンを含む)は、RICOHのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89)からダウンロードできます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

InfoPrint Manager LPDは、InfoPrint Manager for Windowsサーバーとともにインストールされ、アクティブになります。この LPD が、lprafp によって実行依頼される -o オプションを正しく処理する唯一の LPD です。別のLPD(TCP/IP Print Services -- Windowsオペレーティングシステムで提供されるLPDなど)を使用する場合は、ユーザーが送る-oオプションは失われます。

注意: Windowsオペレーティングシステムで提供されるLPD(TCP/IP印刷サービス)は、-oオプションに対応していますが、同じではありません。この –o オプションは、 バイナリーオプションを指定します。

InfoPrint Manager LPDを使用する場合は、印刷ジョブをLPRできるのはInfoPrint Managerの宛先にだけで、Windowsプリンターにはできません。別のLPDを使用する場合は、WindowsプリンターだけにLPRできます。ジョブをInfoPrint Managerに実行依頼するには、Windows ゲートウェイプリンターをセットアップしてください。

InfoPrint Manager LPDの追加情報については、 InfoPrint Manager ラインプリンターデーモン(LPD)を使用するを参照してください。

lprafpまたはInfoPrint Manager LPD(または両方)を使用できない場合は、標準LPRおよび別のLPDを使用し、AIXシステムからInfoPrint Manager for Windowsシステムにジョブを実行依頼できます。ただし、拡張印刷オプションは使用できません。

    重要:
  1. AIXシステムにInfoPrint Manager for AIXがインストールされている場合は、この手順は使用しないでください。InfoPrint Manager for AIXがインストールされている場合は、InfoPrint Manager AIX Clientを使用してAIXシステムからInfoPrint Managerサーバーに印刷ジョブを実行依頼してください。また、InfoPrint Managerサーバーが連携できるように、相互運用処理環境をセットアップすることを検討してください。

    相互運用についての追加情報は、1 次 AIX サーバーと 2 次 Windows サーバーを構成するを参照してください。

  2. lpr コマンドを入力する場合、バイナリーデータまたは書式設定済みデータを指定するオプションを指定する必要があります。たとえば、AIX では、lpr-l (小文字の "L") オプションを使用しなければなりません。

AIXシステムからInfoPrint Manager for Windowsシステムへジョブを実行依頼するには、以下のタスクを完了してください。

1.3.5.11.3.1 InfoPrint Manager LPDが実行していることの確認

InfoPrint Manager LPDが実行していることを確認するには、次の手順を実行します。
  1. InfoPrint Managerサーバーが実行中のシステムで、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開きます。
  2. 編集→サービス構成をクリックします。
  3. サービス構成ダイアログで、InfoPrint Manager LPDサービスの実行のチェックボックスを見つけます。
    • チェックが付いている場合は、InfoPrint Manager LPDはすでに実行されています。キャンセルをクリックし、ダイアログを消してください。
    • ボックスにチェックが付いていない場合は、キャンセルをクリックし、手順4に進んでください。
  4. InfoPrint Manager マネージメントコンソールで、ファイル→サーバーの停止をクリックします。
  5. InfoPrint Managerサーバーが停止してから、編集→サービス構成を再クリックします。
  6. InfoPrint Manager LPDサービスの実行をクリックして選択します。
  7. OKをクリックします。
  8. ファイル→サーバーの開始をクリックし、InfoPrint Managerサーバーを再開します。

1.3.5.11.3.2 lprafpのインストールと構成

lprafpサンプルコードパッケージがhttps://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89から無料でダウンロードできます。
注意: lprafp for AIXのコンパイルされたバージョンは、AIX 4.3.3以降だけで実行できます。旧バージョンを使用している場合は、別のLPRクライアントを使用してください。拡張印刷オプションは使用できなくなります。

1.3.5.11.4 ERPアプリケーションから印刷する

SAP R/3 の InfoPrint Managerでの使用については、https://help.ricohsoftware.com/swinfocenterにあるRICOH InfoPrint Manager:SAP R/3プランニングおよび構成ガイドを参照してください。

ERPソフトウェアからのPostScriptまたはPCL出力をInfoPrint Managerに送信すると、印刷できます。ERPソフトウェアがWindowsシステムにインストールされている場合は、Windows ゲートウェイプリンターを使用してジョブを実行依頼してください。ERPソフトウェアがAIXシステムにインストールされていても、InfoPrint Manager for AIXがインストールされていない場合は、lprafpラインプリンタークライアント(LPR)およびInfoPrint Managerラインプリンターデーモン(LPD)を使用してください。

1.3.5.11.4.1 WindowsシステムからERP印刷ジョブを実行依頼する

1.3.5.11.4.1.1 Windows ゲートウェイプリンターを定義する

ERP印刷ジョブは、プリンターのPCLドライバーまたは適切なWindows ゲートウェイプリンターに関連付けられているPostScriptに実行依頼できます。Windows ゲートウェイプリンターを定義するには、以下の操作を行います。
  1. プリンターに送る予定のデータストリーム(InfoPrint、PCL、またはAFP)を受け取るPostScript実宛先を作成するか選択します。

    この実宛先は、任意のInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを使用して作成できるInfoPrintプリンター(Passthrough、BSD、IPP、PSF)タイプになります。デフォルトのキューや論理宛先を使用する必要がない場合は、作成して実宛先を関連付けてください。

  2. PostScriptサーバーがあるシステムに該当するInfoPrint ManagerまたはPCLプリンタードライバーをインストールします。
    • PostScriptデータをAFPプリンターに送る場合は、IBMネットワークプリンター17ドライバーを使用できます(これはリコーのWebサイトからダウンロードできます)。
    • または、プリンターに付随しているドライバーをインストールして使用できます。
    ドライバーをシステムにインストールするには、以下の操作を行います。
    1. ドライバーが入っているDVDまたはディスクを、正しいドライブに挿入します。
    2. Windowsのプリンターの追加ウィザードを起動し、ローカルプリンターを作成します。ポートを選択するときは、FILE:を選択します。
    3. ウィザードで製造者およびプリンターのリストが示されたときは、IBMネットワークプリンター17、またはプリンターに付属のドライバーを選択します。
    4. テストページを印刷せずに、またはこのプリンターをデフォルトにせずに、ウィザードを終了します。

    ウィザードを完了してから、プリンターを削除できます。 ドライバーはインストールされたままになります。

  3. マネージメントコンソールを開き、Windows ゲートウェイプリンターを作成します。

    ターゲット宛先フィールドで、手順1で作成または選択した宛先を選択します。Windowsドライバー名フィールドで、手順2でインストールしたドライバーを選択します。選択した共用名を記憶してください。 後で必要になります。追加情報については、マネージメントコンソールのオンラインヘルプを参照してください。

1.3.5.11.4.1.2 印刷させるシステムへWindows ゲートウェイプリンターを追加する

Windows ゲートウェイプリンターが作成されてから、印刷を行うシステムのデスクトップに追加できます。次に、Windowsゲートウェイプリンターに印刷ジョブを直接実行依頼できます。次の手順を使用し、Windows ゲートウェイプリンターをデスクトップに追加します。
  1. プリンターの追加ウィザードを使用し、Windows ゲートウェイプリンターをネットワークプリンターとしてデスクトップに追加します。接続する先のプリンターの名前の確認画面が表示されたときは、作成したWindows ゲートウェイプリンター共有名を見つけて入力してください。ウィザードを完了します。
  2. Windows ゲートウェイプリンターへの接続が作成されると、他のプリンターと同様に印刷できます。

1.3.5.11.4.2 lprafpのインストールと構成

lprafpサンプルコードパッケージがhttps://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89から無料でダウンロードできます。
注意: lprafp for AIXのコンパイルされたバージョンは、AIX 4.3.3以降だけで実行できます。旧バージョンを使用している場合は、別のLPRクライアントを使用してください。拡張印刷オプションは使用できなくなります。

1.3.5.11.4.3 InfoPrint Manager LPDが実行していることの確認

InfoPrint Manager LPDが実行していることを確認するには、次の手順を実行します。
  1. InfoPrint Managerサーバーが実行中のシステムで、InfoPrint Manager マネージメントコンソールを開きます。
  2. 編集→サービス構成をクリックします。
  3. サービス構成ダイアログで、InfoPrint Manager LPDサービスの実行のチェックボックスを見つけます。
    • チェックが付いている場合は、InfoPrint Manager LPDはすでに実行されています。キャンセルをクリックし、ダイアログを消してください。
    • ボックスにチェックが付いていない場合は、キャンセルをクリックし、手順4に進んでください。
  4. InfoPrint Manager マネージメントコンソールで、ファイル→サーバーの停止をクリックします。
  5. InfoPrint Managerサーバーが停止してから、編集→サービス構成を再クリックします。
  6. InfoPrint Manager LPDサービスの実行をクリックして選択します。
  7. OKをクリックします。
  8. ファイル→サーバーの開始をクリックし、InfoPrint Managerサーバーを再開します。

1.3.6 オペレーター/ユーザーの操作

1.3.6.1 特定のプリンターのためにフィニッシングオプションをセットアップする

1.3.6.1.1 IPDS専用プリンターのフィニッシングオプションをセットアップする

プリンターのモデルに応じて、いくつかのフィニッシングオプションをセットアップできます。InfoPrint Managerは、平とじ(印刷ジョブの片端をステープルで留めてブックレットを作成)、中とじ(ページの中央をステープルで留めて折り畳みブックレットを作成)、コーナーステープルなどに対応するようにセットアップできます。以下のセクションでは、InfoPrint 45、InfoPrint 60を含むIPDSプリンターのフィニッシングオプションをセットアップする方法を説明します。

1.3.6.1.1.1 フィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Managerに指定する

フィニッシングオプションを使用可能にする最初の手順は、フィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Managerに通知することです。適切な値を設定するには、以下を行います。
注意: 書式定義を指定する印刷ジョブだけをこのプリンターに実行依頼する場合、この手順を実行する必要はありません。フィニッシングオプションを使用するようにInfoPrint Manager とクライアントをセットアップするに進んでください。
  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. セットアップしているプリンターにジョブを送信する PSF プリンター (実宛先) を見つけるか、作成します。
  3. 目的のプリンターを右クリックして、ポップアップメニューから[プロパティー]を選択します。
  4. [プリンタープロパティー]ノートブックで、[ジョブ]をクリックします。
  5. [サポートされるフィニッシングオプション]フィールドを見つけます。
    注意: [サポートされるフィニッシングオプション]フィールドが見つからない場合は、[すべて表示]をクリックしてください。
  6. [可能な値]リストで、ご使用のフィニッシャーがサポートしているすべてのフィニッシングオプションを選択し、それらを[値]リストに追加します。
  7. [OK]をクリックします。

1.3.6.1.1.2 フィニッシングオプションを使用するようにInfoPrint Managerとクライアントをセットアップする

フィニッシングオプションを使用するためのセットアップ方法は、作成する印刷ジョブの種類およびジョブの実行依頼方法によって異なります。複数のカテゴリーから、最も近い状況を1つ選択してください。

    注意:
  • AGSPDL処理エンジンで、フィニッシングオプションを使用するようにInfoPrint Managerとクライアントをセットアップすることはできません。

1.3.6.1.1.2.1 pdprコマンドを使用する

pdpr コマンドを使用して、コマンド行から印刷ジョブを実行依頼する場合、–x フラグに job-finishing 属性を使用して、フィニッシングオプションを指定できます。例:

pdpr -d printername -x"job-finishing=staple-top-left" printfilename

form-definition 属性を –x フラグで使用して、フィニッシングオプションを指定することもできます。例:

pdpr -d printername -x"form-definition=F1name" printfilename

使用できる値、適切な構文、job-finishing属性とform-definition属性の使用のガイドラインのリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.6.1.1.2.2 書式定義を使用する

書式定義を使用して (特定の書式定義を指定するか、またはデフォルト書式定義を使用する) 印刷ジョブを実行依頼する場合、書式定義で適用したいフィニッシングオプションを識別できます。この方法で印刷オプションとフィニッシングオプションを指定したときは、フィニッシングオプションの要求には、InfoPrintフィニッシング属性は不要です。印刷ジョブはプリンターに送信され、オプションは formdef から読み取られます。フィニッシャーが選択されたオプションをサポートしている場合、ジョブは、ユーザー側でそれ以上の構成を行わなくても正しく印刷されます。

注意: InfoPrint Managerフィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Manager に指定するで設定したオプションに対するformdefで指定したフィニッシングオプションを検査しません。従って、フィニッシャーがオプションをサポートしていない場合は、ジョブは失敗します。

1.3.6.1.1.2.3 InfoPrint Submit Expressを使用する

InfoPrint Submit Expressを使用してジョブを実行依頼するときは、フィニッシングを含む、各種オプションを選択できます。通常どおりジョブチケットを作成し、該当するタブの[フィニッシング]フィールドで、使用するフィニッシングオプションを指定します。

1.3.6.1.1.2.4 InfoPrint Selectを使用する

機能強化された InfoPrint Select クライアントを使用すれば、ジョブをサーバーに実行依頼する際に、job-finishing 属性値または書式定義を指定できます。job-finishing属性を使用する方法は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。Select内での属性値の設定についての説明は、ヘルプシステムを参照してください。

1.3.6.1.1.2.4.1 InfoPrint AFP ドライバーを使用する

広範囲の環境で、AFP の強力な機能を使用することに興味がある場合は、InfoPrint Select と共に、InfoPrint AFP ドライバーをインストールして使用することできます。InfoPrint AFPドライバーをインストールしてセットアップするには、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「AFPドライバーをセットアップする」を参照してください。プリンターにAFPドライバーを指定するには、RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「InfoPrint Selectプリンターを作成する」にある指示に従い、プリンターモデルに応じて、以下のいずれかのドライバーを指定します。

  1. InfoPrint 45プリンターの場合は、InfoPrint AFP 4345 ドライバーを指定します。
  2. InfoPrint 60プリンターの場合は、InfoPrint AFP 3160ドライバーを指定します。
ドライバーをインストールすると、Windows システムの印刷ウインドウで印刷設定をクリックし、AFP ドライバーを使用してフィニッシングオプション付きでインライン書式定義を指定するか、または他の AFP 機能を使用できます。

1.3.6.1.1.2.4.2 PSFプリンター

InfoPrint Selectを使用し、フィニッシングオプションを指定して印刷ジョブをPSFプリンターに実行依頼するには、ここに示されたプリンターで対応する特定のプリンタードライバーを使用するSelectプリンターを作成してください。このドライバーは、InfoPrint Selectをインストールしたときにシステムにインストールされます。RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドに記載されている手順でSelectプリンターを作成し、以下の指示に従って変更してください。
  1. ポートを作成し、InfoPrint宛先を選択し、手順に従います。
  2. プリンターの追加ウィザードにメーカーとプリンターモデルの選択を要求されたときは、何も選択せずに、ディスク使用をクリックします。
  3. ディスクからインストールダイアログで、参照をクリックし、InfoPrint Selectをインストールしたディレクトリーに移動します。デフォルトディレクトリーは、c:¥Infoprintです。
    注意: このダイアログでは、ドライバーがフロッピーディスクまたはDVD-ROMに実際に入っているものと想定しているため、ドライブが作動可能でないというエラーを受け取ります。エラーボックスで、[キャンセル]をクリックします。すると、Windowsの開くダイアログが開きます。そのダイアログを使用し、正しいディレクトリーに移動します。
  4. Ibmprint.infファイルを選択し、開くを選択します。
  5. ご使用のプリンターモデルに基づいて適切なドライバーを選択して、[OK]をクリックします。
    • InfoPrint 45 プリンターの場合、InfoPrint AFP 4345 ドライバーを指定します。
    • InfoPrint 60プリンターの場合は、InfoPrint AFP 3160ドライバーを指定します。
  6. ディスクからインストールダイアログで、次へをクリックします。
  7. 通常どおり、ウィザードを完了します。
このプリンターにジョブを実行依頼するときは、使用するフィニッシングオプションが選択できます。
注意: フィニッシャー付きInfoPrint 60ドライバーは、次の4つのフィニッシングオプションだけ対応しています。上部コーナー下部コーナー2平とじ(用紙の片側に2か所ステープル)、3平とじ(用紙の片側に3か所ステープル)です。これら以外のフィニッシングオプションを使用する場合は、別の実行依頼方式を使用しなければなりません。

1.3.6.1.1.2.5 WindowsゲートウェイプリンターまたはIPPゲートウェイを使用する

この方式を使用して印刷ジョブを実行依頼した場合は、フィニッシングオプションを選択できないため、フィニッシングオプションを指定する場合は、別の実行依頼方式を選択してください。

別の実行依頼方式を選べない場合、上記方式のいずれかにより印刷ジョブを実行依頼し、フィニッシングオプションを要求する唯一の方法は、デフォルトジョブを使用することです。デフォルトジョブとは、特定の論理宛先が受信する各ジョブに適用される属性のリストです。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI を使用して、InfoPrint Select がジョブを送信する論理宛先のデフォルトジョブを、該当するフィニッシングオプションを要求するよう変更できます。

デフォルトジョブを使用する場合は、フィニッシングオプションごとに別の論理宛先が必要になります。特定の論理宛先に送信されるそれぞれのジョブごとに、同じ方法でフィニッシングが行われます。たとえば、デフォルトジョブのフィニッシングオプション属性をstaple-top-leftに設定すると、ジョブが1ページだけの長さのものであっても、そのプリンターに実行依頼されたすべてのジョブは左上でステープル留めされます。さらに、論理宛先はデフォルトジョブを 1 つしか持てず、デフォルトジョブは 1 つのフィニッシングオプション設定しか持つことができません。

1.3.6.1.1.2.6 MVS Downloadを使用する

MVS DownloadはPSF for OS/390のオプション機能であり、TCP/IPを使用してJESスプールからのデータセットをフォーマットせずに、InfoPrint Manager for AIXまたはInfoPrint Manager for Windowsに自動的に直接送信します。InfoPrint Manager は、データセットをファイルの中に受信し、これをフォーマットしてプリンターに送信します。印刷ジョブをMVS Downloadを使用して実行依頼するときは、以下のいずれかを行ってください。

  • JCL キーワードからのマッピングを Windows 宛先制御ファイルにあるフィニッシング属性に指定します。OS/390 に指定する選択済み JCL パラメーターは、InfoPrint Manager の pdpr フィニッシング属性にマップします。
  • 既存の書式定義 JCL キーワードを書式定義属性マッピングに使用します。OS/390に指定するJCL FORMDEFパラメーターは、InfoPrint Managerのpdpr書式定義属性にマッピングします。
  • デフォルト書式定義またはフィニッシング属性を指定して、すべてのジョブが同じフィニッシングオプションを持つようにします。

1.3.6.1.1.2.7 InfoPrint Managerホットフォルダーを使用する

InfoPrint Managerホットフォルダーは、論理宛先と関連付けられたディレクトリーです。ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動すると、InfoPrint Managerはその論理宛先にこのファイルを自動的に実行依頼します。論理宛先に設定されたデフォルトジョブと文書フィニッシング属性は、ホットフォルダーから実行依頼されたジョブに適用されます。その他のフィニッシング属性を指定するか、または既存の属性に別の値を使用することもできます。ホットフォルダーの使用方法については、「 InfoPrint Manager ホットフォルダーでジョブを実行依頼する」を参照してください。

1.3.6.1.1.2.8 InfoPrint Manager LPD および LPR クライアントを使用する

InfoPrint Manager ラインプリンターデーモン (LPD) は、ラインプリンター (LPR) クライアントを使用している他のオペレーティングシステムからの印刷ジョブを実行依頼させるユーティリティーです。印刷ジョブをInfoPrint Manager LPDへのフィニッシングを指定して実行依頼するには、lprafpなどのLPRクライアントを使用すると、ジョブをInfoPrint Managerに実行依頼するときに-oオプションを使用し、拡張印刷オプション(書式定義とページ定義など)を指定できます。実行依頼コマンドにフィニッシング属性を指定するか、またはデフォルトジョブを使用できます。

Windowsサーバーでは、InfoPrint Manager LPDは、lprafpが実行依頼する-oオプションを正しく処理する唯一のLPDです。他のLPD(Windowsオペレーティングシステムで提供されるLPDであるTCP/IP Print Servicesなど)を使用した場合は、送信した-oオプションは失われます。lprafpサンプルコードパッケージは、リコーのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89)から無料でダウンロードできます。このパッケージには、WindowsおよびAIX(バージョン4.3.3ビルドレベル9以降)プラットフォーム用のlprafpクライアントの実行可能フォームが同梱されています。このコードをコンパイルして、他のプラットフォームで使用することもできます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

1.3.6.1.1.3 正しいフィニッシングオプションを選択する

InfoPrint Managerでは、フィニッシングオプションは非常に分かりやすい名前を持つため、ジョブに適したオプションを簡単に選択できます。ただし、これらのオプションの名前は、「縦長」方向を使用する印刷ジョブに基づいているため、「横長」方向で印刷されたジョブの場合、誤解を招くおそれがあります。また、一部のオプションは、プリンターから用紙が長辺から給紙される場合(LEF)に有効になったり、用紙が短辺から給紙される場合(SEF)に無効(または逆)になります。従って、正しいフィニッシングオプションを選択すると、混乱することがあります。以下の表は、ジョブのフィニッシングの方法に基づいた、InfoPrint 45、InfoPrint 60、および InfoPrint 70 でのオプションの選択を決定するのに役立ちます。

1.3.6.1.1.3.1 長辺給紙

InfoPrint 45で長辺給紙(LEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 左下にステープル
右上隅に1か所ステープル 非対応 左上にステープル
左下隅に1か所ステープル 左下にステープル 非対応
用紙の左端に複数のステープル 平とじまたは左方平とじ 非対応
用紙の上端に複数のステープル 非対応 平とじまたは左方平とじ
InfoPrint 60の長辺給紙(LEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 左下にステープル
右上隅に1か所ステープル 右上にステープル 左上にステープル
左下隅に1か所ステープル 左下にステープル 右下にステープル
右下隅に1か所ステープル 右下にステープル 右上にステープル
用紙の左端に複数のステープル(フィニッシャーに設定されているステープルのデフォルト数を使用) 平とじまたは左方平とじ 非対応
用紙の左端に2か所ステープル 平とじ2 非対応
用紙の左端に3か所ステープル 平とじ3 非対応
用紙の上端に複数のステープル(フィニッシャーに設定されているステープルのデフォルト数を使用) 非対応 平とじまたは左方平とじ
用紙の上端に2か所ステープル 非対応 平とじ2
用紙の上端に3か所ステープル 非対応 平とじ3
用紙の右端に複数のステープル 平とじ(右) 非対応
用紙の下端に複数のステープル 非対応 平とじ(右)

1.3.6.1.1.3.2 短辺給紙の用紙

InfoPrint 45の短辺給紙(SEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 非対応
右上隅に1か所ステープル 右上にステープル 左上にステープル
右下隅に1か所ステープル 非対応 右上にステープル
用紙の右端に複数のステープル 非対応 平とじまたは平とじ上
用紙の上端に複数のステープル 平とじまたは平とじ上 非対応
InfoPrint 60の短辺給紙(SEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 左下にステープル
右上隅に1か所ステープル 右上にステープル 左上にステープル
左下隅に1か所ステープル 左下にステープル 右下にステープル
右下隅に1か所ステープル 右下にステープル 右上にステープル
用紙の上端に複数のステープル(フィニッシャーに設定されているステープルのデフォルト数を使用) 平とじまたは平とじ上 非対応
用紙の上端に2か所ステープル 平とじ2 非対応
用紙の上端に3か所ステープル 平とじ3 非対応
用紙の右端に複数のステープル(フィニッシャーに設定されているステープルのデフォルト数を使用) 非対応 平とじまたは平とじ上
用紙の右端に2か所ステープル 非対応 平とじ2
用紙の右端に3か所ステープル 非対応 平とじ3
用紙の左端に複数のステープル 非対応 平とじ(下)
用紙の下端に複数のステープル 平とじ(下) 非対応
シートの中央にあるステープルのデフォルト数 中とじ 中とじ

1.3.6.1.1.4 InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、InfoPrint 2090ES、InfoPrint 2190、InfoPrint 2210、InfoPrint 2235のステープル位置

InfoPrint Manager 値にマップされた InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、および InfoPrint 2090ES のステープル位置
InfoPrint Manager値 ステープル位置
縦長 横長
staple-top-left 左上 右上
staple-bottom-left 左下 左上
staple-top-right サポートなし サポートなし
staple-bottom-right サポートなし サポートなし
edge-stitch 左端 上端
edge-stitch-2 サポートなし サポートなし
edge-stitch-3 サポートなし サポートなし
edge-stitch-left 左端 上端
edge-stitch-right サポートなし サポートなし
edge-stitch-top サポートなし サポートなし
edge-stitch-bottom サポートなし サポートなし
saddle-stitch サポートなし 中央
注意: InfoPrint Manager 値 saddle-stitch は、中央でステープルを意味します。InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、および InfoPrint 2090ES プリンターでは、saddle-stitch は横長方向のシートでのみサポートされ、この値がビン 3 と共に指定されると、シートがブックレットメーカーに送信されます。

1.3.6.1.1.5 InfoPrint 2105ES のステープル位置

InfoPrint Manager 値にマップされた InfoPrint 2105ES のステープル位置
InfoPrint Manager値 ステープル位置
縦長 横長
staple-top-left 左上 右上
staple-bottom-left 左下 左上
staple-top-right サポートなし サポートなし
staple-bottom-right サポートなし サポートなし
edge-stitch 左端 上端
edge-stitch-2 サポートなし サポートなし
edge-stitch-3 サポートなし サポートなし
edge-stitch-left 左端 上端
edge-stitch-right サポートなし サポートなし
edge-stitch-top サポートなし サポートなし
edge-stitch-bottom サポートなし サポートなし

1.3.6.1.2 PS/PCLプリンターのフィニッシングオプションをセットアップする

プリンターのモデルに応じて、いくつかのフィニッシングオプションをセットアップできます。InfoPrint Managerは、平とじ(印刷ジョブの片端をステープルで留めてブックレットを作成)、中とじ(ページの中央をステープルで留めて折り畳みブックレットを作成)、コーナーステープルなどに対応するようにセットアップできます。以下のセクションでは、InfoPrint 70、InfoPrint 2085、InfoPrint 2105を含む、PostScriptとPCLを送信できるプリンターのフィニッシングオプションをセットアップする方法を説明します。

1.3.6.1.2.1 フィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Managerに指定する

フィニッシングオプションを使用可能にする最初の手順は、フィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Managerに通知することです。
    注意:
  1. InfoPrint 70、InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、InfoPrint 2085、InfoPrint 2090ES、InfoPrint 2105およびInfoPrint 2105ESでは、実宛先のセットアッププロセスが不要になるように、PSF DSSがジョブフィニッシング属性のデフォルト値を設定します。デフォルト設定は、以下のとおりです。
    InfoPrint 70
    左上にステープル、左下にステープル、右上にステープル、平とじ
    InfoPrint 2085、InfoPrint 2105
    左上にステープル、左下にステープル、右上にステープル、平とじ、左平とじ
    InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、およびInfoPrint 2090ES
    左上にステープル、左下にステープル、平とじ、左平とじ、 中とじ
    InfoPrint 2105ES
    左上にステープル、左下にステープル、平とじ、左平とじ
  2. 書式定義を指定する印刷ジョブだけをこのプリンターに実行依頼する場合、この手順を実行する必要はありません。フィニッシングオプションを使用するようにInfoPrint Manager とクライアントをセットアップするに進みます。
適切な値を設定するには、以下を行います。
  1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. セットアップしているプリンターにジョブを送信する PSF プリンター (実宛先) を見つけるか、作成します。
  3. 目的のプリンターを右クリックして、ポップアップメニューから[プロパティー]を選択します。
  4. [プリンタープロパティー]ノートブックで、[ジョブ]をクリックします。
  5. [サポートされるフィニッシングオプション]フィールドを見つけます。
    注意: [サポートされるフィニッシングオプション]フィールドが見つからない場合は、[すべて表示]をクリックしてください。
  6. [可能な値]リストで、ご使用のフィニッシャーがサポートしているすべてのフィニッシングオプションを選択し、それらを[値]リストに追加します。
  7. [OK]をクリックします。

1.3.6.1.2.2 フィニッシングオプションを使用するようにInfoPrint Managerとクライアントをセットアップする

フィニッシングオプションを使用するためのセットアップ方法は、作成する印刷ジョブの種類およびジョブの実行依頼方法によって異なります。複数のカテゴリーから、最も近い状況を1つ選択してください。

1.3.6.1.2.2.1 pdprコマンドを使用する

pdpr コマンドを使用して、コマンド行から印刷ジョブを実行依頼する場合、–x フラグに job-finishing 属性を使用して、フィニッシングオプションを指定できます。例:

pdpr -d printername -x"job-finishing=staple-top-left" printfilename

form-definition 属性を –x フラグで使用して、フィニッシングオプションを指定することもできます。例:

pdpr -d printername -x"form-definition=F1name" printfilename

使用できる値、適切な構文、job-finishing属性とform-definition属性の使用のガイドラインのリストについては、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.6.1.2.2.2 書式定義を使用する

書式定義を使用して (特定の書式定義を指定するか、またはデフォルト書式定義を使用する) 印刷ジョブを実行依頼する場合、書式定義で適用したいフィニッシングオプションを識別できます。この方法で印刷オプションとフィニッシングオプションを指定したときは、フィニッシングオプションの要求には、InfoPrintフィニッシング属性は不要です。印刷ジョブはプリンターに送信され、オプションは formdef から読み取られます。フィニッシャーが選択されたオプションをサポートしている場合、ジョブは、ユーザー側でそれ以上の構成を行わなくても正しく印刷されます。

注意: InfoPrint Managerフィニッシャーで対応するオプションをInfoPrint Manager に指定するで設定したオプションに対するformdefで指定したフィニッシングオプションを検査しません。そのため、フィニッシャーがそのオプションをサポートしていない場合、ジョブは失敗します。

1.3.6.1.2.2.3 InfoPrint Submit Expressを使用する

InfoPrint Submit Expressを使用してジョブを実行依頼するときは、フィニッシングを含む、各種オプションを選択できます。通常どおりジョブチケットを作成し、該当するタブのフィニッシングフィールドで、使用するフィニッシングオプションを指定します。

1.3.6.1.2.2.4 使用 InfoPrint Select

InfoPrint Select クライアントにより、ジョブをサーバーに実行依頼する場合に、job-finishing 属性値または書式定義を指定できます。job-finishing属性を使用する方法は、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。Selectでの属性値の設定についての説明は、InfoPrint Selectで提供されるヘルプシステムを参照してください。

PSFプリンターで使用される自動データストリーム変換ではフィニッシング(ステープル)に対応していません。 一般に、PSFプリンター(宛先)へInfoPrint Selectを使用してPCLまたはPostScriptジョブを実行依頼するには、使用するプリンタードライバーでフィニッシングオプションに対応していても、ジョブを実行依頼するときにオプションは指定できません。ただし、別の方法により、Select でフィニッシングオプションを指定してジョブを実行依頼できます。

1.3.6.1.2.2.4.1 InfoPrint AFP ドライバーを使用する

広範囲の環境で、AFP の強力な機能を使用することに興味がある場合は、InfoPrint Select と共に、InfoPrint AFP ドライバーをインストールして使用することできます。InfoPrint AFPドライバーをインストールしてセットアップするには、 RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「AFPドライバーをセットアップする」を参照してください。プリンターにAFPドライバーを指定するには、RICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドの「InfoPrint Selectプリンターを作成する」にある指示に従い、プリンターモデルに応じて、以下のいずれかのプリンタードライバーを指定します。
  1. InfoPrint 70プリンターの場合は、InfoPrint AFP 2770ドライバーを指定します。
  2. InfoPrint 2085プリンターの場合は、InfoPrint AFP 2785ドライバーを指定します。
  3. InfoPrint 2105プリンターの場合は、InfoPrint AFP 2705ドライバーを指定します。
インストールすると、Windowsシステムの印刷設定をクリックし、AFPドライバーを使用してフィニッシングオプション付きでインライン書式定義を指定するか、他のAFP機能を使用できます。

1.3.6.1.2.2.4.2 PSFその他のドライバープリンターまたはDFEプリンターを使用する

document-formats-ripped-at-destination 実宛先属性を使用すると、自動データストリーム変換が行われるのを阻止できます。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

1.3.6.1.2.2.4.3 パススループリンター を使用する

パススループリンターによって、InfoPrint Manager for Windows を Windows の印刷スプールサブシステムへブリッジすることができ、データストリームを変換しません。 このタイプの宛先では、使用される処理リソースは少なくて済みますが、機能は限定されます。

1.3.6.1.2.2.4.4 その他の宛先タイプ

InfoPrint Selectを使用して印刷ジョブを別の宛先タイプ(BSDやIPPプリンターなど)に実行依頼するために、PCLジョブとPostScriptジョブでフィニッシングオプションを要求するには、デフォルトジョブを使用してください。デフォルトジョブとは、特定の論理宛先が受信する各ジョブに適用される属性のリストです。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI を使用して、InfoPrint Select がジョブを送信する論理宛先のデフォルトジョブを、該当するフィニッシングオプションを要求するよう変更できます。

デフォルトジョブを使用する場合は、フィニッシングオプションごとに別の論理宛先が必要になります。特定の論理宛先に送信されるそれぞれのジョブごとに、同じ方法でフィニッシングが行われます。たとえば、デフォルトジョブのフィニッシングオプション属性をstaple-top-leftに設定すると、そのプリンターに実行依頼されたすべてのジョブは左上でステープル留めされます。さらに、論理宛先はデフォルトジョブを 1 つしか持てず、デフォルトジョブは 1 つのフィニッシングオプション設定しか持つことができません。

1.3.6.1.2.2.5 WindowsゲートウェイプリンターまたはIPPゲートウェイを使用する

この方式を使用して印刷ジョブを実行依頼した場合は、フィニッシングオプションを選択できないため、フィニッシングオプションを指定する場合は、別の実行依頼方式を選択してください。

別の実行依頼方式を選べない場合、上記方式のいずれかにより印刷ジョブを実行依頼し、フィニッシングオプションを要求する唯一の方法は、デフォルトジョブを使用することです。デフォルトジョブとは、特定の論理宛先が受信する各ジョブに適用される属性のリストです。InfoPrint Manager アドミニストレーション GUI を使用して論理宛先のデフォルトジョブを変更し、適切なフィニッシングオプションを要求できます。

デフォルトジョブを使用する場合は、フィニッシングオプションごとに別の論理宛先が必要になります。特定の論理宛先に送信されるそれぞれのジョブごとに、同じ方法でフィニッシングが行われます。たとえば、デフォルトジョブのフィニッシングオプション属性をstaple-top-leftに設定すると、そのプリンターに実行依頼されたすべてのジョブは左上でステープル留めされます。さらに、論理宛先はデフォルトジョブを 1 つしか持てず、デフォルトジョブは 1 つのフィニッシングオプション設定しか持つことができません。

1.3.6.1.2.2.6 Download for OS/390 (MVS) を使用する

Download for OS/390(MVS)は、PSF for OS/390のオプション機能であり、TCP/IPを使用してJESスプールからのデータセットをフォーマットせずに、InfoPrint Manager for AIXまたはInfoPrint Manager for Windowsに自動的に送信します。InfoPrint Managerは、データセットをファイルの中に受信し、フォーマットしてプリンターに送信します。印刷ジョブを Download for OS/390 (MVS) を使用して実行依頼する場合には、以下のいずれかを行ってください。
  • JCL キーワードからのマッピングを Windows 宛先制御ファイルにあるフィニッシング属性に指定します。OS/390 に指定する選択済み JCL パラメーターは、InfoPrint Manager の pdpr フィニッシング属性にマップします。
  • 既存の書式定義 JCL キーワードを書式定義属性マッピングに使用します。OS/390に指定するJCL FORMDEFパラメーターは、InfoPrint Managerのpdpr書式定義属性にマッピングします。
  • デフォルト書式定義またはフィニッシング属性を指定して、すべてのジョブが同じフィニッシングオプションを持つようにします。

1.3.6.1.2.2.7 InfoPrint Managerホットフォルダーを使用する

InfoPrint Managerホットフォルダーは、論理宛先と関連付けられたディレクトリーです。ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動すると、InfoPrint Managerはその論理宛先にこのファイルを自動的に実行依頼します。論理宛先に設定されたデフォルトジョブと文書フィニッシング属性は、ホットフォルダーから実行依頼されたジョブに適用されます。その他のフィニッシング属性を指定するか、または既存の属性に別の値を使用することもできます。ホットフォルダーの使用方法については、「 InfoPrint Manager ホットフォルダーでジョブを実行依頼する」を参照してください。

1.3.6.1.2.2.8 InfoPrint Manager LPD および LPR クライアントを使用する

InfoPrint Manager ラインプリンターデーモン (LPD) は、ラインプリンター (LPR) クライアントを使用している他のオペレーティングシステムからの印刷ジョブを実行依頼させるユーティリティーです。印刷ジョブをInfoPrint Manager LPDへのフィニッシングを指定して実行依頼するには、lprafpなどのLPRクライアントを使用すると、ジョブをInfoPrint Managerに実行依頼するときに-oオプションを使用し、拡張印刷オプション(書式定義とページ定義など)を指定できます。実行依頼コマンドにフィニッシング属性を指定するか、またはデフォルトジョブを使用できます。

Windowsサーバーでは、InfoPrint Manager LPDは、lprafpが実行依頼する-oオプションを正しく処理する唯一のLPDです。他のLPD(Windowsオペレーティングシステムで提供されるLPDであるTCP/IP Print Servicesなど)を使用した場合は、送信した-oオプションは失われます。lprafpサンプルコードパッケージは、リコーのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89)から無料でダウンロードできます。このパッケージには、WindowsおよびAIX(バージョン4.3.3ビルドレベル9以降)プラットフォーム用のlprafpクライアントの実行可能フォームが同梱されています。このコードをコンパイルして、他のプラットフォームで使用することもできます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

1.3.6.1.2.3 正しいフィニッシングオプションを選択する

InfoPrint Managerでは、フィニッシングオプションは非常に分かりやすい名前を持つため、ジョブに適したオプションを簡単に選択できます。ただし、これらのオプションの名前は、「縦長」方向を使用する印刷ジョブに基づいているため、「横長」方向で印刷されたジョブの場合、誤解を招くおそれがあります。また、一部のオプションは、プリンターから用紙が長辺から給紙される場合(LEF)に有効になったり、用紙が短辺から給紙される場合(SEF)に無効(または逆)になります。従って、正しいフィニッシングオプションを選択すると、混乱することがあります。ジョブのフィニッシング方法に基づいて選択するオプションを決定するときは、下の表が役に立ちます。

1.3.6.1.2.3.1 長辺給紙

InfoPrint 70の長辺給紙(LEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 左下にステープル
右上隅に1か所ステープル 非対応 左上にステープル
左下隅に1か所ステープル 左下にステープル 非対応
用紙の左端に複数のステープル 平とじまたは左方平とじ 非対応
用紙の上端に複数のステープル 非対応 平とじまたは左方平とじ

1.3.6.1.2.3.2 短辺給紙の用紙

InfoPrint 70の短辺給紙(SEF)用設定オプション
必要な出力 縦長ジョブに選択する値 横長ジョブに選択する値
左上隅に1か所ステープル 左上にステープル 非対応
右上隅に1か所ステープル 右上にステープル 左上にステープル
右下隅に1か所ステープル 非対応 右上にステープル
用紙の右端に複数のステープル 非対応 平とじまたは平とじ上
用紙の上端に複数のステープル 平とじまたは平とじ上 サポートなし

1.3.6.1.2.3.3 InfoPrint 2085 および InfoPrint 2105 のステープル位置

InfoPrint Manager の値にマップされた InfoPrint 2085 と InfoPrint 2105 のステープル位置
InfoPrint Manager値 ステープル位置
縦長 横長
staple-top-left 左上 右上
staple-bottom-left 左下 左上
staple-top-right サポートなし サポートなし
staple-bottom-right サポートなし サポートなし
edge-stitch 左端 上端
edge-stitch-2 サポートなし サポートなし
edge-stitch-3 サポートなし サポートなし
edge-stitch-left 左端 上端
edge-stitch-right サポートなし サポートなし
edge-stitch-top サポートなし サポートなし
edge-stitch-bottom サポートなし サポートなし
saddle-stitch サポートなし サポートなし

1.3.6.1.2.3.4 InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、および InfoPrint 2090ES のステープル位置

InfoPrint Manager 値にマップされた InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、および InfoPrint 2090ES のステープル位置
InfoPrint Manager値 ステープル位置
縦長 横長
staple-top-left 左上 右上
staple-bottom-left 左下 左上
staple-top-right サポートなし サポートなし
staple-bottom-right サポートなし サポートなし
edge-stitch 左端 上端
edge-stitch-2 サポートなし サポートなし
edge-stitch-3 サポートなし サポートなし
edge-stitch-left 左端 上端
edge-stitch-right サポートなし サポートなし
edge-stitch-top サポートなし サポートなし
edge-stitch-bottom サポートなし サポートなし
saddle-stitch サポートなし 中央
注意: InfoPrint Manager 値 saddle-stitch は、中央でステープルを意味します。InfoPrint 2060ES、InfoPrint 2075ES、および InfoPrint 2090ES プリンターでは、saddle-stitch は横長方向のシートでのみサポートされ、この値がビン 3 と共に指定されると、シートがブックレットメーカーに送信されます。

1.3.6.1.2.3.5 InfoPrint 2105ES のステープル位置

InfoPrint Manager 値にマップされた InfoPrint 2105ES のステープル位置
InfoPrint Manager値 ステープル位置
縦長 横長
staple-top-left 左上 右上
staple-bottom-left 左下 左上
staple-top-right サポートなし サポートなし
staple-bottom-right サポートなし サポートなし
edge-stitch 左端 上端
edge-stitch-2 サポートなし サポートなし
edge-stitch-3 サポートなし サポートなし
edge-stitch-left 左端 上端
edge-stitch-right サポートなし サポートなし
edge-stitch-top サポートなし サポートなし
edge-stitch-bottom サポートなし サポートなし
saddle-stitch サポートなし サポートなし

1.3.6.1.3 InfoPrint Pro C900AFPフィニッシングオプションを使用する

1.3.6.1.3.1 パンチオプションを使用する

InfoPrint Pro C900 AFP プリンターの表を下にしたパンチ位置と、InfoPrint Manager 値、用紙の向き、ジョブの回転との対応
InfoPrint Manager値 用紙の向き ジョブの回転(180°) パンチ位置
縦長 横長
punch-2 長辺給紙 いいえ 左端 上端
短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-3 長辺給紙 いいえ 左端 上端
短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-4 長辺給紙 いいえ 左端 上端
短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-2-top 短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-2-left 長辺給紙 いいえ 左端 上端
punch-2-right 長辺給紙 はい 右端 下端
punch-2-bottom 短辺給紙 はい 下端 左端
punch-3-top 短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-3-left 長辺給紙 いいえ 左端 上端
punch-3-right 長辺給紙 はい 右端 下端
punch-3-bottom 短辺給紙 はい 下端 左端
punch-4-top 短辺給紙 いいえ 上端 右端
punch-4-left 長辺給紙 いいえ 左端 上端
punch-4-right 長辺給紙 はい 右端 下端
punch-4-bottom 短辺給紙 はい 下端 左端

InfoPrint Pro C900 AFP プリンターの表を上にしたパンチ位置と、InfoPrint Manager 値、用紙の向き、ジョブの回転との対応
InfoPrint Manager値 用紙の向き ジョブの回転(180°) パンチ位置
縦長 横長
punch-2 長辺給紙 いいえ 左端 下端
短辺給紙 いいえ 上端 左端
punch-3 長辺給紙 いいえ 左端 下端
短辺給紙 いいえ 上端 左端
punch-4 長辺給紙 いいえ 左端 下端
短辺給紙 いいえ 上端 左端
punch-2-top 短辺給紙 はい 上端 右端
punch-2-left 長辺給紙 はい 左端 上端
punch-2-right 長辺給紙 いいえ 右端 下端
punch-2-bottom 短辺給紙 いいえ 下端 左端
punch-3-top 短辺給紙 はい 上端 右端
punch-3-left 長辺給紙 はい 左端 上端
punch-3-right 長辺給紙 いいえ 右端 下端
punch-3-bottom 短辺給紙 いいえ 下端 左端
punch-4-top 短辺給紙 はい 上端 右端
punch-4-left 長辺給紙 はい 左端 上端
punch-4-right 長辺給紙 いいえ 右端 下端
punch-4-bottom 短辺給紙 いいえ 下端 左端

1.3.6.1.3.2 用紙トレイをセットする

用紙のセット位置
トレイ 表の上/下
トレイ1
トレイ2
トレイ3
トレイ4
トレイ5
トレイ6
トレイ7

1.3.6.1.3.2.1 出力ビンを使用する

IPDSジョブの場合は、ユーザーはjob-finishing属性を指定してください。フィニッシング操作が実行される出力ビンを指定する必要はありません。

PostScriptジョブでは、出力ビンが選択されている場合は、出力ビンにフィニッシングオプションを指定してください。ユーザーが選択されている出力ビンにフィニッシングオプションを指定しなかった場合、プリンターはジョブを拒否します。出力ビンが[シフトトレイ]に設定されている場合は、フィニッシングオプションを指定する必要はありません。

1.3.6.1.3.3 製本オプションを使用する

製本:

InfoPrint Pro C900 AFP プリンターは、完全バインドおよびリングバインドをサポートします。パンチはリング製本だけで使用できます。バインド位置は、左、右、および上です。

次の例では、表紙を付けて左端で完全バインドを行っています。

次の例では、左端でリングバインドを行っています。

注意: 表紙はすべて事前にセットし、装置で制御する必要があります。AFP から要求することはできません。

1.3.6.2 前送り/後送り用に高速プリンターをセットアップする

InfoPrint Managerでは、ジョブのページ間を移動することを前送り/後送りと呼びます。

  • 前送りは、ジョブ内で現在より後ろのポイントに移動することです (たとえば、10 ページから 15 ページへのスキップ)。
  • 後送りは、ジョブ内で現在より前のポイントに移動することです (たとえば、40 ページから 20 ページへの後退)。
InfoPrint 3000InfoPrint 4000、およびInfoPrint 4100で前送り/後送りを有効に機能させるには、まずプリンターを使用可能にしてシンプルネットワーク管理プロトコル(SNMP)で操作し、SNMPでプリンターを構成できるようにしてください。これらの設定では、ジョブのすべてのページの印刷バッファーを待機せずに、 InfoPrint Manager GUI を使用し、必要なときにプリンターを即時に(10秒以内)停止できます。

1.3.6.2.1 InfoPrint 3000/InfoPrint 4000プリンターのオペレーターコンソールでSNMPを使用可能にする

オペレーターコンソールは、InfoPrint 3000InfoPrint 4000用の標準コンソールです。
  1. オペレーターコンソール上のディスプレイ/タッチスクリーン上で、[構成]プルダウンメニューをオープンします。
  2. [リモートアクセス]を選択します。
  3. [リモートアクセスの選択]の下で、[SNMP]を選択します。
  4. [使用可能]の下で、[はい]を選択します。
  5. [構成を許可する]の下で、[はい]を選択します。
  6. [OK]をクリックして、ウインドウをクローズします。
  7. これらの設定が有効になるように、プリンターの再始動を求めるプロンプトが出されます。プリンターを再始動し、プリンターの電源が元どおりオンになるまで待ってから、作業を続行します。
  8. プリンターを使用不可にし、再度使用可能にして、サーバー内のプリンター構成情報を最新表示します。
    1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
    2. GUIで、このプリンターで対応するInfoPrint Managerプリンター(実宛先)を見つけて、選択します。
    3. GUI を使用して、プリンターを使用不可にします。
    4. GUI を使用して、再度プリンターを使用可能にします。

1.3.6.2.2 拡張オペレーターコンソールを使用するプリンター上で SNMP を使用可能にする

拡張オペレーターコンソールは、InfoPrint 4100の標準コンソールで、InfoPrint 4000のアップグレード版として使用できます。
  1. 拡張オペレーターコンソール上で、画面の上部にある[プリンター定義]にタッチします。
  2. 画面の左側で、[リモートアクセス]にタッチします。
  3. [コミュニティー]リストで、プリンターにアクセスして設定を確認するのに使用するコミュニティーの名前を選択します。コミュニティーがプリンターに対して書き込みアクセスを持っていることを確認してください。
  4. [SNMP Agent 対応]チェックボックスおよび[SNMP にプリンターの構成を許可する]チェックボックスを選択して、両方を[はい]にします。
  5. [OK]をクリックして、設定を保管します。
  6. これらの設定が有効になるように、プリンターの再始動を求めるプロンプトが出されることがあります。プリンターを再始動し、プリンターの電源が元どおりオンになるまで待ってから、作業を続行します。
  7. プリンターを使用不可にし、再度使用可能にして、サーバー内のプリンター構成情報を最新表示します。
    1. InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
    2. GUIで、このプリンターで対応するInfoPrint Managerプリンター(実宛先)を見つけて、選択します。
    3. GUI を使用して、プリンターを使用不可にします。
    4. GUI を使用して、再度プリンターを使用可能にします。

1.3.6.3 オペレーターおよびユーザーの一般プロシージャー

1.3.6.3.1 InfoPrint 45 / InfoPrint 70で両面印刷をオン/オフする

プリンターで両面印刷が可能で、コンソールでオン/オフのオプションがある場合は、選択内容に基づいて両面印刷処理オプションの階層を理解してください。

InfoPrint 45およびInfoPrint 70は、片面印刷または両面印刷いずれかの出力を生成できます。必要な出力のタイプに応じて、プリンターコンソールで両面オプションをオンまたはオフにできます。ただし、InfoPrint Managersides属性を使用しても、両面印刷のオン/オフができます。InfoPrint Managerを使用して両面印刷をオンまたはオフにした場合は、InfoPrint Managerの設定がプリンターでの設定を指定変更します。

sides属性は、文書、デフォルト文書、または実宛先に設定できます。duplexまたはsimplexは書式定義(formdef)にも指定できます。この属性を文書に設定した場合は、設定がformdefの値に上書きされます。formdefはデフォルト文書の設定を上書きし、デフォルト文書の設定は実宛先の設定を上書きします。すべての設定でプリンターコンソールの設定が上書きされます。

重要: 3 つのオブジェクト (文書、デフォルト文書、および実宛先) すべてについての sides 属性のデフォルト値は、[デフォルトを使用]です。InfoPrint Managerはその値を見つけると、属性が設定されていないものと見なし、優先リストの次の項目にsidesが設定されていないか確認します。InfoPrint Managerは、使用する値が見つかるまでリストの下に進みます。

この動作の例は以下のとおりです。

  • InfoPrint 45のコンソールで、両面印刷をオフにします。次に、InfoPrintを使用してInfoPrint Manager 45にジョブを実行依頼します。このジョブは、両面印刷を要求するformdefを使用します。文書、デフォルト文書、実宛先についてのsides属性は、プリンターデフォルトを使用に設定されます。

    InfoPrint Managerは、文書のsides属性を確認し、formdefを確認するように、未設定と見なします。ジョブは、両面印刷を出力します。

  • InfoPrint 70のコンソールで、両面印刷をオフにします。次に、InfoPrint Submit Expressを使用し、面数を両面に設定したジョブを送信し、formdefは使用しません。sides 属性は、デフォルト文書については[プリンターのデフォルトを使う]に設定され、実宛先については 1 に設定されます。

    InfoPrint Managerは、文書のsides属性を検索し、InfoPrint Submit Expressで2に設定されていることを確認します。InfoPrint Managerは他のすべての値を無視し、ジョブは両面印刷を行います。

sides属性についてRICOH InfoPrint Manager:Referenceの章InfoPrintオブジェクト属性のセクション文書およびデフォルト文書の属性を参照してください。

1.3.6.3.2 Windows ゲートウェイプリンターを使用する

Windows ゲートウェイプリンターは、InfoPrint Managerサーバーシステムに作成するWindows共用プリンターです。このプリンターを使用すると、ネットワークのどこにいるユーザーでも InfoPrint Manager を使用して印刷ジョブを実行依頼できます。InfoPrint Managerは、各ユーザーの印刷ジョブを受信した順序で印刷キューに入れることで編成してから、適切なプリンターに送信します。さらに、ご使用のワークステーションで InfoPrint Manager 通知が実行されている場合、InfoPrint Manager は、印刷ジョブの状況についてのメッセージを送ります。

ユーザーがデスクトップにコンピューターにWindows ゲートウェイプリンター を追加するを追加するには、Windows ゲートウェイプリンターの指示に従ってください。管理者は、マネージメントコンソールを使用してWindows ゲートウェイプリンターの作成と管理を行うことができます。マネージメントコンソールのヘルプには、指示が記載されています。

注意: InfoPrint Managerをアンインストールすると、すべてのWindowsゲートウェイプリンターが削除されます。したがって、アンインストール後は、ユーザーにデスクトップから手作業で Windows ゲートウェイプリンターを削除してもらう必要があります。

1.3.6.3.2.1 コンピューターにWindows ゲートウェイプリンターを追加する

Windows ゲートウェイプリンターをコンピューターに追加するには、以下の手順に従うようにユーザーに指示します。この手順では、InfoPrint ManagerサーバーシステムでWindows ゲートウェイプリンターをすでに作成してあると想定しています。
  1. Windows ゲートウェイプリンターの共用名を手元に用意します。
  2. ネットワークプリンターをデスクトップに追加する場合には標準の手順に従います。この手順は、使用するオペレーティングシステムによって異なります。たとえば、Windows システムでは、プリンターの追加ウィザードを使用して、ネットワークプリントサーバーが管理するプリンターを作成できます。接続するプリンターの名前の確認画面が表示されたときは、Windows ゲートウェイプリンターの共用名を入力します。
  3. Windows ゲートウェイプリンターへの接続が作成されると、他のプリンターと同様に印刷できます。
    注意:
  1. InfoPrint Managerサーバーがアンインストールされたときは、サーバーに存在していたWindows ゲートウェイプリンターが削除されます。ただし、コンピューターに追加されていたWindows ゲートウェイプリンターへの接続は、残ります。 プリンターのウィンドウに表示され、アプリケーションから印刷を試みることができます。Windows ゲートウェイプリンターサーバーのInfoPrint Managerは存在しないため、印刷ジョブは失敗します。Windows ゲートウェイプリンターのいずれかの印刷を試みると、アプリケーション依存のメッセージが表示されますが、問題は識別できません。この問題を解決するには、印刷システム管理者が新しいWindows ゲートウェイプリンターを作成した後に、デスクトップから削除して新規に作成してください。
  2. 特定の状況では、システムが使用目的がないドライバーの使用を試みる場合もあります。

    この状態を回避するには、InfoPrint Managerサーバーシステム上に各クライアントOSのプリンタードライバーを読み込み、ネットワーク経由でクライアントコンピューターに自動的にインストールができるようにしてください(クライアントシステムにプリンタードライバーがない場合)。

1.3.6.3.3 Internet Printing Protocol(IPP)ゲートウェイプリンターをデスクトップに追加する

Internet Printing Protocol(IPP)は、ユーザーは、既知のIPアドレスがあるIPP対応プリンターで文書の印刷を可能にするデータ転送プロトコルです。LAN およびインターネットのどちらででも、IPP を使用して印刷データを送ることができるので、デスク、ホームオフィス、あるいは、インターネット接続ができるところならどこからでも、印刷ジョブをネットワークプリンターに送ることができます。現在すべてのプリンターが IPP で使用可能になっているわけではありません。ただし、プリンターがIPP非対応での場合でも、InfoPrint Managerでは、IPPゲートウェイ(IPPを使用できる機構)が提供されます。
注意: InfoPrint Manager 管理者と協力して、 マネージメントコンソールを介して IPP ゲートウェイを使用可能にしておく必要があります。

Internet Printing Protocol (IPP) ゲートウェイプリンターは、IPP クライアントソフトウェアを使用してクライアントワークステーションに作成するプリンターです。ユーザーがプリンターに印刷ジョブを実行依頼すると、InfoPrint Manager IPPゲートウェイ経由でInfoPrintに送信されます。次に、IPPゲートウェイではInfoPrintプリンター(IPP非対応を含む)にジョブを送信可能になります。

IPP ゲートウェイを使用して印刷できるようにするには、まず、IPP クライアントソフトウェアをワークステーションまたはラップトップにインストールする必要があります。IPPクライアントソフトウェアは各種プリンターのベンダーから提供されています。印刷システムの管理者に依頼し、使用しているIPPクライアントを確認してください。IPPクライアントソフトウェアをインストールしてから、以下の手順で、IPPゲートウェイ経由の印刷用にセットアップします。

  1. 印刷システム管理者に、印刷するプリンターのアドレスを問い合わせます。
  2. IPPクライアントソフトウェアに付随している説明に従い、プリンターをデスクトップに追加します。プリンターのアドレス入力を要求されたときは、手順1で入手したアドレスを入力します。
  3. プリンターが追加されたら、他のプリンターで行うのと同様に、このプリンターに印刷できます。

1.3.6.3.4 InfoPrint Managerホットフォルダーでジョブを実行依頼する

1.3.6.3.4.1 ネットワークドライブを割り当てる

エンドユーザーのシステムでは、標準のWindows方式を使用し、ネットワークドライブ(Windowsエクスプローラの中で使用可能)をInfoPrint Managerホットフォルダーに割り当てます。同じディレクトリーに複数のホットフォルダーがある場合は、ネットワークドライブを 1 つだけ親ディレクトリーにマップするだけです。親ディレクトリーを通じて、すべてのサブディレクトリーにアクセスできるようになります。

1.3.6.3.4.2 ホットフォルダーを使用してジョブを実行依頼する

ホットフォルダーを通じてジョブを実行依頼するには、印刷ファイルを、単純にホットフォルダーにコピーまたは移動します。
注意: 不完全なジョブをInfoPrint Managerサーバーに実行依頼したことでホットフォルダーに関する問題が発生する場合は、ジョブをステージングするに記載されている方法を使用してください。
重要: ファイルを保管するには、そのファイルをコピーします。ファイルは、実行依頼の後、ホットフォルダーから削除されます。

1.3.6.3.4.2.1 ジョブ属性を指定する

デフォルトで、ホットフォルダーを使用して実行依頼されたジョブは、論理宛先に関連付けられたデフォルト文書およびデフォルトジョブ内の属性値を使用します。また、デフォルトで、ホットフォルダージョブは、ジョブ通知がオフの状態でInfoPrint Managerに実行依頼されます。ホットフォルダーを使用して実行依頼したジョブに関する通知を受け取るには、.attファイルに明示的なdelivery-addressを入れてnotification-profileを指定してください。他の属性を指定、または既存の属性に別の値を使用するには、以下の手順を実行します。
  1. システムまたはホットフォルダーのどちらかに、属性ファイルとして使用するテキストファイルを作成します。filename.attまたはfilename.att.utf8という名前を属性ファイルに指定します。filenameは、印刷ファイルのファイル名と同じにします。たとえば、印刷ファイルが report.pdf の場合、属性ファイルは report.pdf.attまたはreport.pdf.att.utf8です。
  2. 属性ファイルで、このジョブに使用するInfoPrint Manager属性および値を指定します。たとえば、report.pdfの片面コピーを3部印刷する場合、report.pdf.attは次のようになります。
    copy-count = 3 
    sides = 1
    重要: ISO88591 または SHIFT-JIS コードページで保存する場合は、filename.attを使用してください。ファイルがUTF-8コードページでエンコードされている場合、filename.att.utf8を使用します。
    注意: 属性ファイルのフォーマットは、pdprコマンドに渡される-Xファイルと同じフォーマットです。
    ジョブ属性と文書属性については、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。
  3. システム上に属性ファイルを作成した場合は、ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動します。InfoPrint Manager論理宛先は、.attファイル拡張子を属性ファイルとして認識し、それを印刷しないものと認知します。
  4. 印刷ファイルをホットフォルダーにコピーまたは移動します。InfoPrint Manager論理宛先は、印刷ファイルを認知すると、同じファイル名を持つ属性ファイルを見つけます。ファイルは両方とも取り込まれ、属性が使用されます。

1.3.6.3.4.2.2 ジョブをステージングする

以下の手順を使用すると、ジョブをInfoPrint Managerにステージングできます。
  1. ローカルシステム上で印刷ファイルのコピーを作成します。

    2つのファイル、report.pdfreport.pdfのコピーが作成されます。

  2. 原稿印刷ファイルと同じ名前と.拡張子のstgになるように、印刷ファイルのコピーの名前を変更します。

    report.pdfのコピーの名前をreport.pdf.stgに変更してください。

  3. 新しいファイルをホットフォルダーにコピーします。

    report.pdf.stgをコピーし、ホットフォルダーに貼り付けます。

    注意: InfoPrint Manager論理宛先は、拡張子.stgを持つファイルを無視します。
  4. ジョブを印刷するときは、拡張子を元の拡張子に戻します。

    名前をreport.pdf.stgから元のreport.pdfに変更します。InfoPrint Managerは、名前が変更されたファイルを選択し、送信して印刷します。

1.3.6.3.4.2.3 複数文書ジョブを実行依頼する

ステージングを使用すると、複数の文書があるジョブを印刷できます。この場合は、1つのディレクトリー全体をステージングします。InfoPrint Manager論理宛先は、ファイルをディレクトリーにコピーした順序で、複数の文書を1つのジョブとして印刷します。
  1. ホットフォルダーに移動します(Windows Explorerの使用など)。
  2. ホットフォルダーディレクトリーで新規フォルダーのjobname.stgを作成します。jobnameには任意の名前を選択できます。
    注意: InfoPrint Manager論理宛先は、.stgの拡張子があるディレクトリーを無視します。
  3. 印刷する文書を、印刷するのと同じ順序でサブディレクトリーにコピーします。
    注意: 複数のファイルを1回の操作でコピーした場合は、選択した順序ではコピーされない場合があります。印刷順序が重要な場合は、ファイルを一度に 1 つずつコピーしてください。
  4. デフォルト属性を指定変更するには、 jobname.att という名前の属性ファイルを作成します。jobname はサブディレクトリー名と同じです。作成したファイルをサブディレクトリーにコピーします。
  5. サブディレクトリーの名前をjobname.stgからjobnameに変更します。InfoPrint Manager論理宛先は、サブディレクトリーにあるすべてのファイルを1つのジョブとして受け取ります。

1.3.6.3.5 InfoPrint Manager LPD経由で印刷ジョブを実行依頼する

InfoPrint Managerラインプリンターデーモン(LPD)は、ラインプリンター(LPR)クライアントを使用して他のオペレーティングシステムから印刷ジョブを実行依頼できるユーティリティーです。InfoPrint ManagerLPDは、Windowsオペレーティングシステム(TCP/IP Print Services)で提供されたLPDを置き換えますが、受け取ったファイルは、Windowsプリンターにではなく、InfoPrint宛先に直接実行依頼します。また、InfoPrint Manager LPDは、一部のLPRクライアントで使用可能な-oオプションにも対応しています(-oオプションを使用すると、formdefsやpagedefsなどの拡張InfoPrint印刷オプションを指定できます)。

InfoPrint Managerサーバーシステムでは、LPDを一度に1つだけ実行できます。TCP/IP Print Servicesがインストールされている場合は、InfoPrint Managerは使用不可にしてInfoPrint Manager LPDを使用可能にします。TCP/IP Print Servicesを使用する場合は、マネージメントコンソールを使用してサービス構成を変更してください。手順については、マネージメントコンソールのヘルプを参照してください。

重要: 別のLPDがインストールされている場合は、InfoPrint Managerで使用不可になりませんが、InfoPrint Manager LPDがインストールされて開始されます。LPR クライアントを使用して印刷ジョブの実行依頼を試みる前に、LPD のいずれかを停止する必要があります。

InfoPrint Manager LPDに印刷ジョブを実行依頼するには、任意のLPRクライアントを使用できます。ただし、-oフラグで拡張InfoPrintオプションを指定可能にする場合は、lprafpサンプルコードパッケージを使用してください。 lprafpは、リコーのWebサイトからの無料ダウンロードとして入手可能なLPRクライアントです。このパッケージには、WindowsおよびAIX(バージョン5.1以降)プラットフォーム用のlprafpクライアントの実行可能フォームがあります。このコードをコンパイルして、他のプラットフォームでも使用できます。リコーでは、パッケージをサポートしていません。

注意: Microsoft LPRクライアントは–oフラグに対応していますが、InfoPrint–oとは異なります。Microsoft-oフラグを使用してInfoPrint Managerに渡された値は失われます。さらに、一部の LPR クライアントは、横長印刷などの印刷制御機能を提供します。InfoPrint ManagerLPDは、このオプションに対応していません。

1.3.6.3.5.1 Web から lprafp for Windows をインストールおよび構成する

Windowsオペレーティングシステムクライアントの場合は、リコーのWebサイト(https://dl.ricohsoftware.com/)からlprafpサンプルコードパッケージを無料でダウンロードできます。以下の手順を使用し、このパッケージを見つけてインストールしてください。
  1. https://dl.ricohsoftware.com/downloads/375bc3fe-3080-401f-91c4-2b8adb607f89に進みます。
  2. lprafpプログラムサンプル (zip形式)をクリックし、利用規約に同意するとダウンロードが開始されます。
  3. ZIPアーカイブをパソコンに保存します。
  4. ZIPユーティリティーを使用し、パッケージを解凍します。
  5. readme.txt ファイルをオープンし、Windows システムにパッケージをインストールする場合の手順に従います。

1.3.6.3.5.2 印刷ジョブの実行依頼を準備する

InfoPrint Manager LPDにジョブを実行依頼するときは、-oオプションで指定するキーワードをInfoPrint属性と一致するようにマッピングファイルが使用されます。InfoPrint Manager for Windowsにサンプルのマッピングファイルが付属しています。印刷ジョブをInfoPrint ManagerLPDに実行依頼する前に、必要に応じてこのファイルを変更してください。

マッピングファイルを変更するには、次のようにします。

  1. Notepadなどのテキストエディターを使用し、ファイル<install path>¥var¥pd¥lpd¥lpdmap.txt<install path>は、InfoPrint Managerがインストールされているディレクトリー)を開きます。
  2. 変更を行う前に、マッピングファイル内のすべての指示をお読みください。
  3. 必要に応じてマッピングを編集し、ファイルを同じ名前を使用して保管します。

すべてのLPRクライアントで異なるキーワードを使用するため、すべてを表示するのは不可能です。表示されたマッピングは、"最良の推量" のマッピングであるので、ユーザーが必要とする結果を生成しない場合があります。追加または変更が必要な値を確認するには、* DEBUG行のコメントを外し、ファイルを保管することを推奨します。(行のコメントを外すには、*を削除します。 )LPD経由で印刷ジョブを実行依頼し、出力をチェックします。ジョブが失敗するか、間違って印刷される場合は、マネージメントコンソール内のサーバーログでエラーメッセージをチェックします。それらを使用して、どのキーワードが失われているか、間違ってマップされているかを判別します。終了したときは、マッピングファイルを開き、DEBUG行を再コメント化します。

1.3.6.3.5.3 印刷ジョブを実行依頼する

ジョブLPRを使用してInfoPrint Managerの実行依頼LPRクライアントを使用して印刷ジョブを実行依頼する場合は、指定するのは、InfoPrintサーバーおよび宛先(論理宛先または物理宛先)の名前だけです。InfoPrint ManagerLPDは、ジョブをInfoPrint印刷スプールに実行依頼します。

1.3.6.3.6 ジョブの状態を確認する

この節では、InfoPrint Manager を使用して実行依頼した印刷ジョブの状況を知る方法について説明します。

1.3.6.3.6.1 通知を使用して状況を検査する

実行依頼した印刷ジョブの状況を確認する最も簡単な方法は、InfoPrint Managerでジョブ状況に関するメッセージを送信することです。InfoPrint Manager通知クライアントを使用するか、InfoPrint Selectを使用してジョブを実行依頼した場合にはInfoPrint Select通知を使用できます。通知クライアントのインストールとセットアップについては、RICOH InfoPrint Manager for Windows:プランニングガイドに記載されています。また、通知クライアントとInfoPrint Select通知を使用する詳しい手順については、 InfoPrint Manager 通知を使用するRICOH InfoPrint Manager for Windows:スタートガイドInfoPrint Select通知を操作するセクションを参照してください。

1.3.6.3.6.2 [プリンター]ウインドウから状況を検査する

InfoPrint Manager通知を使用できないか、使用しないよう選択した場合は、ジョブ状況を手動でチェックできます。ジョブを Windows ゲートウェイプリンターまたは Select プリンターに実行依頼している場合は、以下のステップを実行してください。

  1. Windowsのスタートボタンをクリックし、設定→プリンターを選択し、プリンターウィンドウを開きます。
  2. [プリンター]ウインドウで、ジョブを送った先のプリンターをダブルクリックします。そのプリンターのジョブウィンドウが開きます。
  3. 文書のリストの中で、ジョブを見つけてください。ジョブがリストにない場合は、印刷が完了していることがあります。
    注意: Windows ゲートウェイプリンターの場合、正確なジョブ状況をワークステーションに戻して報告するようにゲートウェイが構成されている場合にのみ、印刷ジョブがこのリストに表示されます。

1.3.6.3.7 InfoPrint 4000/4100で印刷中のジョブを操作/再開する

以下の場合に、この手順を使用します。

  • 印刷中のジョブに割り込み、印刷を再開する場合
  • 印刷中のジョブに割り込み、別のジョブを印刷してから、ジョブを再開する
  • 印刷中のジョブに割り込み、異なるプリンターにジョブを移動してから、印刷を開始する

この手順では、プリンターは停止しません。印刷中のジョブだけ停止します。他のジョブは、プリンターで引き続き印刷されます。

目的のジョブが停止すると、キュー内の次のジョブが印刷を開始します。プリンターを停止する(トナー交換など)には、定期保守を実施でプリンターを停止するの手順を使用してください。

    注意:
  • 以下の手順の完了方法が必要な場合は、InfoPrint Manager GUIのオンラインヘルプを参照してください。

印刷中のジョブに割り込むの手順を使用したときは、ジョブは物理シートに入力して停止し、最終ページの後に最終印刷(AFP)ページの番号を示すメッセージが印刷されます。ジョブは、GUIで一時停止と表示されます。再開したときは、ジョブは次の論理区画にあるページから印刷を開始します。InfoPrint Managerは、ジョブが再開されたセクションの終わりに印刷が開始されたページを示すメッセージを印刷します。時間のかかるジョブを印刷中に、別のジョブの印刷が緊急に必要な場合は、以下の手順を使用してください。

1.3.6.3.7.1 印刷中のジョブに割り込む

  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. GUI で、印刷中のジョブがあるプリンターを見つけて、選択します。
  3. プリンターを右クリックして印刷ジョブに割り込むを選択するか、プリンターをクリックしてからツールバーで割り込みアイコンを表示しますアイコンを左クリックします。
    注意: [印刷ジョブに割り込む]アクションが[プリンター]メニューまたはツールバーにない場合、[カスタマイズ]ダイアログでアクションを追加してください。
  4. 次のオプションのいずれかを選択します。
    • すぐにジョブに割り込むには、[今すぐ]をクリック
    • 現行コピーの印刷を終了した後でジョブに割り込むには、[現行コピーの後]をクリック
  5. [OK]をクリックします。

    印刷中のジョブが印刷を停止し、アイコンが黒色に変化し、ジョブがメインInfoPrint Manager GUIウィンドウのジョブウィンドウにリストされます。他のジョブは、そのプリンターで引き続き印刷されます。

1.3.6.3.7.2 割り込んだジョブを再開する

割り込んだ印刷ジョブを再開するには:

  • GUI で、割り込んだジョブを右クリックして[再開]を選択します。
  • ジョブを左クリックし、ツールバーで、アイコンをクリックします。

1.3.6.3.8 印刷中のジョブを停止、再開、または一時停止する

ジョブの印刷を停止し、印刷を再度開始する場合は、またはジョブの印刷を停止し、別のプリンターに移動し、再度印刷を開始する場合は、次の手順を使用します。AFP印刷ジョブを出力する場合は、この手順を使用し、ジョブの印刷を停止し、ジョブの先頭からではなく、途中のページからでも再度開始できます。

この手順では、プリンターは停止しません。 選択したジョブだけ停止します。

目的のジョブが停止すると、キュー内の次のジョブが印刷を開始します。プリンターを停止する(トナー交換など)には、定期保守を実施でプリンターを停止するの手順を使用してください。

注意: これらの手順を実行するための指示が必要な場合は、InfoPrint Manager GUI にあるオンラインヘルプを参照してください。

ジョブを停止するの手順を使用したときは、InfoPrint Managerはジョブが取り消されたものと見なし、ジョブに関するチェックポイント情報を収集しません。もう一度印刷するためにジョブをリリースする前に、オペレーターがページ範囲を変更しない限り、ジョブはページ 1 から印刷を再開します。ページが正しい相互関係の区画に配置されるように、ページ範囲を選択するときは、ジョブに関連付けられているNアップ操作を確認してください。ジョブが誤った用紙で印刷を始めたことに気付いた場合、この手順は役立ちます。

1.3.6.3.8.1 ジョブを停止する

  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. GUI で、停止したいジョブを見つけて、選択します。
  3. [ジョブ]→[保留]をクリックします。
    注意: 保留項目がジョブメニューに表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して項目を追加します。
  4. [OK]をクリックします。

    ジョブが印刷を停止し、アイコンが黒色に変化し、ジョブがメインInfoPrint Manager GUIウィンドウのジョブウィンドウにリストされます。

1.3.6.3.8.2 ジョブを再開する

以下のいずれかの作業を実行するには、下記の手順に従います。
  • 以前に印刷していたプリンターでジョブ全体が印刷されます。
  • 別のプリンターでジョブ全体が印刷されます。
  • ジョブの一部 (たとえば、1 ページから 50 ページまで、または 12 ページから終わりまで) を印刷する。
      重要:
    • ジョブ→保留を使用したときは、ジョブ情報がリセットされ、ジョブの開始位置になります。チェックポイント情報は保管されません。
    • 印刷前にジョブがAFPに変換されている場合だけ、ジョブの途中から印刷を開始できます。ASCII、KGL、メタコード、またはLCDSジョブの一部は印刷できません。ジョブ全体を印刷してください。
    • 印刷可能文書がジョブに1つだけある場合に、ジョブの途中から印刷を開始できます。複数の印刷可能文書がある場合、ジョブ全体を印刷するか、または前送りおよび後送りを使用してジョブのセクションをスキップする必要があります。前送り/後送りの説明については、印刷中のジョブで前後に移動するを参照してください。

      ホストシステムからDPFを使用してこのジョブを実行依頼した場合は、ジョブの任意のページから印刷を開始できますが、InfoPrint Managerは、終了ページに指定された値を無視します。必ず、ジョブの終わりまで印刷することになります。

      注意: 前送り/後送りは、ジョブをPSF DSSプリンターに送信する場合だけ機能します。

印刷ジョブを再開するには、以下のようにします。

  1. 前回使用していたプリンターでジョブ全体を印刷するには、ジョブウィンドウでジョブを選択し、ジョブ→リリースをクリックします。ジョブは最初のページから印刷を開始します。
  2. 別のプリンターでジョブ全体を印刷するには、以下の手順8と手順9間にある作業を続ける前にに移動します。
  3. ジョブの一部だけを印刷する場合は、印刷を開始したいページを算定します。
    重要: ジョブの最初のページから印刷を開始しない場合、開始するページを慎重に選んでください。用紙の表面先頭ページから印刷が開始されるため、両面印刷ジョブやNアップジョブが混合することがあります。正しい開始ページを選択しないと、ジョブは印刷されますが、間違った順序になります。

    たとえば、2アップ両面印刷ジョブを印刷する場合は、実際には、以下のように各用紙に4ページずつ印刷されます。

    2アップ両面印刷ジョブ:表面および裏面
      用紙の表面 用紙の裏面
    シート1
    シート2
    最後のシート
    このジョブは、表面に先頭ページを配置して印刷を開始するため、1ページまたは5ページ(またはその位置に入る他のページ)を選択できます。別のページを選択した場合は、ページ順序が間違い、ジョブは正しく印刷されません。

  4. 印刷を停止するページを確かめます (ジョブの終わりまでずっと印刷しない場合)。

    印刷する最終ページの正確な配置は不要です。 最終ページは任意の場所に配置できます。

  5. 印刷するジョブを選択します。
  6. ジョブが選択された状態で、[ジョブ]→[処理するページ範囲の変更]をクリックします。

    [処理するページ範囲の変更]項目が[ジョブ]メニューに表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。

  7. [処理するページ範囲の変更]ダイアログで[ページの範囲]を選択して、決定した開始ページと終了ページを入力します。
    注意: 分散印刷機能(DPF)を使用してこのジョブを実行依頼した場合は、InfoPrint Managerは、指定した終了ページを無視します。DPF ジョブは、必ず、指定された開始ページからジョブの終わりまで印刷します。
  8. [OK]をクリックします。

    作業を続ける前に

    ジョブの移動先は、ジョブが始めに実行依頼された先と同じ宛先サポートシステム(DSS)を使用するInfoPrintプリンターにします。別の DSS を使用するプリンターにジョブを移動し、その新しいプリンターでサポートされないジョブの属性があった場合、ジョブは印刷できません。InfoPrintプリンターで使用されるDSSを確認するには、以下の操作を行います。

    1. InfoPrint Manager GUIのメインウィンドウのツリー表示で目的のプリンターを選択します。
    2. 詳細表示にタイプ列が表示されるかどうか確かめます。タイプ列に、InfoPrintプリンターが使用するDSSが表示されます。
    3. [タイプ]列が表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。
    手順9に進みます。

  9. もう一度、目的のジョブを選択して、[ジョブ]→[ジョブの移動]をクリックします。
  10. [ジョブの移動]ダイアログでジョブの印刷先のプリンターを選択します。ジョブが以前に印刷されていた同じプリンターを選ぶことも、別のプリンターを選ぶこともできます。

    以下の手順12でジョブをリリースするときは、ジョブが受け入れられた場合は、キューに戻り、印刷を待機します。キュー内でそのジョブより前にあるジョブの数により、ジョブが印刷されるまで時間がかかることがあります。ジョブを即時に印刷するには、目的のジョブをキューの先頭に移動する (次に印刷されます) か、または目的のジョブの優先順位を変更します (目的のジョブは優先順位の変更前よりは早く印刷されますが、必ずしも次に印刷されるとは限りません)。

  11. ジョブをキューの先頭に移動するには、InfoPrint Manager GUIで目的のジョブを選択し、最優先ジョブにするタスクを使用します。ジョブの優先順位を変更するには、[優先順位の変更]タスクを使用します。
  12. [ジョブ]ウインドウでジョブを選択して、[ジョブ]→[リリース]をクリックします。
    注意: 使用したいタスクがメニューに表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。

1.3.6.3.8.3 印刷しているジョブを一時停止する

この手順を使用するときは、InfoPrint Managerはジョブを停止し、一時停止したジョブが印刷中かを確認し、印刷中の場合はジョブ関するチェックポイント情報を収集します。ジョブは、GUI で[一時停止]と表示されます。ジョブが再開されたとき、オペレーターがチェックポイント情報を無効にするアクションを行わないと想定すると、そのジョブはチェックポイント境界で再開されます。チェックポイント情報を無効にした場合は、オペレーターがジョブを再開する前にページ範囲を変更するまで、ページ1から再開されます。チェックポイント情報を無効にするアクションの例として、印刷される前にジョブが RIP 処理されるようジョブ属性を変更することがあげられます。
  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開きます。
  2. 一時停止したいジョブを見つけて、選択します。
  3. [ジョブ]→[一時停止]→[今すぐ]または[ジョブ]→[一時停止]→[現行コピーの後]をクリックします。
    注意: [一時停止]項目が[ジョブ]メニューに表示されない場合は、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。
  4. [OK]をクリックします。
    ジョブが印刷を停止し、アイコンが黒色に変化し、ジョブがメインInfoPrint Manager GUIウィンドウのジョブウィンドウにリストされます。
  5. このジョブの印刷を再開するには、[ジョブ]→[再開]をクリックします。

1.3.6.3.9 再印刷のため保持ジョブを再実行依頼する

以下の手順に従って、再印刷のため保持ジョブを再実行依頼します。
  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. 保持ジョブ領域で、再印刷するために再実行依頼するジョブを選択します。
    注意: ジョブがキューに入った直後にそのジョブを印刷しないようにするには、ジョブを停止する を参照してください。
  3. ジョブ → ジョブの移動 に順にクリックし、ジョブの移動 ダイアログを開きます。
    注意: ジョブの移動項目がジョブメニューに表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して項目を追加します。
  4. ジョブの移動ダイアログで、リストから宛先を選択します。以前ジョブを印刷したプリンターと同じプリンターを選択するか、別のプリンターを選択できます。
  5. OKをクリックして、選択した宛先にジョブを再実行依頼します。ジョブが受け入れられると、キューに入って印刷されるのを待ちます。
    注意: 以前停止したジョブについては、ジョブを再開する を参照してください。

1.3.6.3.10 実宛先を一時停止および再始動する

以下の手順を使用し、実宛先を一時停止または再始動します。大きなジョブを印刷するときは、プリンターの保守を実行できるよう実宛先を一時停止する場合があります。

1.3.6.3.10.1 実宛先を一時停止する

  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開始します。
  2. GUI で、一時停止したい実宛先を見つけます。
  3. 実宛先を右クリックして停止を選択するか、実宛先を左クリックし、ツールバーの赤信号アイコンを示すアイコンを左クリックします。
    注意: [停止]アクションがメニューまたはツールバーにない場合、[カスタマイズ]ダイアログでアクションを追加してください。
  4. 次のオプションのいずれかを選択します。
    • 実宛先を一時停止するには、[今すぐ]をクリック
    • 現行コピーの印刷を終了した後で実宛先を一時停止するには、[現行コピーの後]をクリック
    • 現行ジョブの印刷を終了した後で実宛先を一時停止するには、[現行ジョブの後]をクリック
  5. [OK]をクリックします。

    実宛先は印刷を停止し、実宛先で処理されていたジョブは、その実宛先が再始動するまで同じ状態のままです。

1.3.6.3.10.2 実宛先を再開する

実宛先を再開するには:

  • GUI で、実宛先を右クリックして[再開]を選択します。
  • 実宛先を選択し、ツールバーの緑の停止信号のアイコンを示すアイコンを左クリックします。

1.3.6.3.11 印刷中のジョブで前後に移動する

InfoPrint Managerでは、ジョブのページ間を移動することを前送り/後送りと呼びます。

  • 前送りは、ジョブ内で現在より後ろのポイントに移動することです (たとえば、10 ページから 15 ページへのスキップ)。
  • 後送りは、ジョブ内で現在より前のポイントに移動することです (たとえば、40 ページから 20 ページへの後退)。

1.3.6.3.11.1 プリンターを前送り/後送りする

留意事項:
  • PSF宛先サポートシステム(DSS)と以下の接続タイプのいずれかを使用するプリンターだけ、前送り/後送りできます。
    • PSF TCP/IP
    • PSF BSD
    • PSF他

    プリンターが使用するDSSかを確認するには、以下の操作を行います。

    1. InfoPrint Manager GUIのメインウィンドウのツリー表示で目的のプリンターを選択します。
    2. 詳細表示にタイプ列が表示されるかどうか確かめます。タイプ列に、InfoPrintプリンターが使用するDSSが表示されます。
    3. [タイプ]列が表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。

  • プリンターの前送り/後送りは、ジョブが印刷を開始した後だけに実行できます。

    ジョブのセクション(11ページから20ページまでなど)だけ印刷する場合は、またはジョブの先頭ページ以外のページから印刷を開始するには、InfoPrint Manager GUI処理するページ範囲の変更タスクを使用します。

  • 前送り/後送りは、低速プリンターよりも、高速プリンターの方がうまくいきます。

    前送り/後送りは、PSF DSSを使用して印刷を行うすべてのプリンターでサポートされていますが、印刷が1分あたり40ページ(ppm)未満のプリンターの前送り/後送りは非常に難しいのです。前送り/後送りは、60~100 ppmで印刷するプリンターで適切に機能し、正しく構成された高速のInfoPrintプリンターでは非常に良好に動作します。

  • InfoPrint 3000InfoPrint 4000InfoPrint 4100の各プリンターでは、前送り/後送りを効率的に実行するために、追加の構成が必要になります。

    プリンターを設定する手順については、前送り/後送り用に高速プリンターをセットアップするのトピックを参照してください。

  • ページ番号は、文書のページ番号ではなく、印刷ジョブのページ番号を参照します。

    たとえば、書物で、第 1 章の最初のページは、通常、「ページ 1」です。しかし、それが、印刷ジョブのページ 15 の場合があります。表題ページ、著作権表示、および目次があるためです。

  • 用紙の裏面まで前送り/後送りはできません。

    両面印刷ジョブを印刷する場合は、常に、前送り/後送りする用紙の表面と裏面の両方が印刷されます。

プリンターを前送り/後送りするには、以下の操作を行います。

  1. InfoPrint Manager GUIを開始します。
  2. GUIで、前送り/後送りするInfoPrintプリンターに移動します。
  3. InfoPrintプリンターをクリックして選択してから、プリンター→停止をクリックします。
    注意: メニューに停止が表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して項目を追加します。
  4. 停止: printer_nameダイアログで、一時停止今すぐを選択し、OKをクリックします。
    今すぐを選択しても、ジョブの停止できるポイントまで到達する必要があるため、しばらくの間プリンターで印刷が続行します。正しく構成されているInfoPrint 3000InfoPrint 4000プリンターの場合は、10秒以上の待機は不要です。他のプリンターでは、10秒以上の待機が必要な場合があります。
  5. プリンターで印刷が停止されてから、印刷された最終用紙を確認します。ジョブのシート数を書き留めてください。
  6. 前送り/後送りするジョブの用紙を確認します。ジョブのシート数を書き留めてください。
  7. 前送り/後送りするシート数を確認します。
    • プリンターを前送りするには、以下の操作を行います。

      スキップ先にするシートの番号(手順6)から最後に印刷されたシートの番号(手順5)を引いてから、1を足します。次のようになります。

      (手順6の数値)-(手順5の数値)- 1 =スキップするシート数

    • プリンターを後送りするには、以下の操作を行います。

      最後に印刷されたページ(手順5)から戻るシート番号(手順6)を引き、1を足します(現在のページ用)。次のようになります。

      (手順5の数値)-(手順6の数値)+ 1 =後送りするシート数

  8. プリンターを前送り/後送りする印刷面の数を決定します。
    • 片面印刷ジョブを印刷する場合、面の数は、ステップ 7 からのシートの数と同じです。
    • 両面印刷ジョブを印刷する場合は、手順7の数値に2を掛けて印刷面の数を算出します。 (手順7からの数値x 2 =印刷面の数)
  9. InfoPrint Manager GUIで、前送り/後送りするプリンターを見つけ、選択します。
  10. プリンターが選択された状態で、プリンター→前送り/後送りをクリックします。
  11. printer_name前送り/後送りダイアログで、後送りまたは前送りを選択し、手順8で算出した印刷面の数を入力します。
  12. OKをクリックします。
  13. プリンターが選択されたままの状態であることを確認し、プリンター→再開をクリックし、プリンターを再開します。

1.3.6.3.12 定期保守を実施でプリンターを停止する

この手順は、マイクロコードの更新、用紙の変更、またはプリンターのクリーニングなど、日常の保守を行えるようにプリンターを停止するのに使用します。プリンターを停止中は、InfoPrint Managerはプリンターにジョブの送信やスケジュールは実行できません。この手順は、いずれの DSS を使用するプリンターにも有効です。
  1. InfoPrint Manager オペレーション GUIまたはInfoPrint Manager アドミニストレーション GUIを開きます。
  2. GUI で、停止したいプリンターを見つけて、選択します。
  3. [プリンター]→[使用不可]を使用して、プリンターを使用不可にします。
    InfoPrintプリンターはジョブの受け取りを停止しますが、印刷はすぐに停止しません。プリンターを使用不可にする前に処理中状態になっていたすべてのジョブが印刷されてから、プリンターは停止します。
  4. プリンターが印刷を停止したら、必要なあらゆる保守を行えます。
  5. 作業が終了し、プリンターが再度ジョブを受信する準備が完了したときは、InfoPrint Manager GUIに戻ります。
  6. GUI で目的のプリンターを見つけて、選択します。
  7. GUIを使用し、再度プリンターを使用可能にします。
    プリンターは、再度、ジョブを受け入れて印刷できる状態になります。

1.3.6.3.13 プリンターの問題を修正して印刷を再開する

この手順は、紙詰まり、「用紙切れ」エラー、またはその他の理由でプリンターが印刷を停止した場合に使用します。

    注意:
  • 以下の手順の完了方法が必要な場合は、InfoPrint Manager GUIのオンラインヘルプを参照してください。

1.3.6.3.13.1 最初に行う確認事項

「用紙切れ」エラーおよび紙詰まりは、容易にリカバリーできます。多くの場合は、InfoPrint Managerで修正のアクションは不要です。InfoPrint Managerは、プリンターで再度印刷の準備完了になるまで、待機します。InfoPrint Managerは待機している間、ジョブの受け取りとプリンターへのスケジューリングを続行します。

問題が発生したためにプリンターが停止した場合は、まず最初に、以下のことを試してください。

  1. プリンターを確認します。
    • 多数のジョブのページが失敗し、再印刷が必要な場合は、ここで停止します。この手順を完了しないでください。代わりに、より複雑な問題を修正するの手順を使用してください。
    • そうでなければ、ビンが空の場合は用紙をセットするか、プリンターコンソールの指示に従って紙詰まりを除去します。すべてが解決されると、プリンターは自動的にリセットされ、ジョブの実行依頼を続行します。 InfoPrint Managerは、中断地点から開始します。
  2. InfoPrint Manager GUIでプリンターに移動します。その状況が作動可能であることを確認します。そうでない場合は、そのプリンターを選択し、GUI によって使用可能にします。
  3. 印刷ジョブの数ページだけ再印刷する場合は、page-select属性を使用してジョブを再実行依頼して印刷することが最も簡単な方法です。PSF DSS を使用している場合およびジョブが印刷前に AFP に変換される場合、ジョブの一部だけを印刷できます。
  4. 印刷ジョブの数シートを再印刷する場合は、ジョブを再実行依頼し、特定のシート範囲だけ再印刷できます。PSF DSSを使用している場合は、ジョブの特定のシート範囲だけ印刷できます。シート範囲オプションは、ASCII または DPF IPDS データストリームには適用されません。

1.3.6.3.13.2 より複雑な問題を修正する

この手順は、問題の修正が難しい場合、またはジョブの膨大な数のページを再印刷する必要がある場合に使用します。

  1. InfoPrint Manager GUIを開きます。
  2. プリンターにジョブを送信するInfoPrint Managerプリンター(実宛先とも呼ぶ)を選択します。
  3. GUI を使用して、プリンターを使用不可にします。

    再度プリンターを使用可能にするまで印刷ジョブを受け取り不可になります。

  4. プリンターがジョブの途中で印刷を停止した場合、GUI でそのジョブを見つけ、選択します。
  5. ジョブが選択された状態で、[ジョブ]→[保留]をクリックします。
    注意: 保留項目がジョブメニューに表示されない場合は、メニュー項目の追加/除去を使用して項目を追加します。
  6. [OK]をクリックします。

    ジョブが印刷を停止し、アイコンが黒色に変化し、ジョブがメインInfoPrint Manager GUIウィンドウのジョブウィンドウにリストされます。

  7. このプリンターを待機してキューに入っているその他のジョブをどのように処理するかを決めます。一部のオプションは、以下のとおりです。
    • キューに残します。 再度プリンターを使用可能にしたときに、印刷されます。問題をすぐに修正できる場合は、このオプションが最も簡単な方法です。また、プリンターがプールされている場合は、プリンターが準備完了になるまで、別のプリンターですべてのジョブが実行されます。
    • 別のプリンターに移動します。 現在のジョブを実行中に、他のジョブの印刷をスケジュールできます。
    • 削除します。このオプションは、再実行依頼が他の方法を使用してリカバリーするより簡単な場合だけ考慮してください。
  8. プリンターで問題を修正します。

    問題が修正されると、プリンターは印刷を再開しますが、プリンターが使用不可にされてジョブが削除される前にバッファーに入っていたページをクリアするだけです。プリンターを使用不可にした時点で処理中状態になっていたジョブが他にあれば、それらも印刷されます。

  9. InfoPrint Manager GUIに戻り、InfoPrint Managerプリンターを選択します。
  10. GUI を使用して、プリンターを使用可能にします。

    プリンターは、再度、ジョブを受け取り可能になります。ジョブをキューに残した場合、プリンターはジョブの受け入れと印刷を開始します。

1.3.6.3.13.3 問題発生時に印刷中だったジョブを再開する

次のいずれかを実行できます。
  • 最初からジョブを開始します。
  • 問題が発生する前の地点からジョブを開始します(失敗ページが印刷されます)。
      重要:
    • 印刷前にジョブがAFPに変換されている場合だけ、ジョブの途中から印刷を開始できます。ASCII、KGL、メタコード、またはLCDSジョブの一部は印刷できません。 ジョブ全体を印刷してください。
    • ジョブに複数の印刷文書がある場合も、ジョブの途中で印刷を開始できます。これを行うには、再印刷する 1 つまたは複数のシート範囲を指定します。
  1. 前回使用していたプリンターでジョブ全体を印刷するには、ジョブウィンドウでジョブを選択し、ジョブ→リリースをクリックします。ジョブは最初のページから印刷を開始します。
  2. 別のプリンターでジョブ全体を印刷するには、以下の手順8と手順9間にある作業を続ける前にに移動します。
  3. ジョブの一部のみを印刷する場合は、印刷を開始したいページを算定します。
    重要: ジョブの最初のページから印刷を開始しない場合、開始するページを慎重に選んでください。用紙の表面先頭ページから印刷が開始されるため、両面印刷ジョブやNアップジョブが混合することがあります。正しい開始ページを選択しないと、ジョブは印刷されますが、間違った順序になります。印刷する先頭/最終シートを指定してシート範囲を選択するだけで、不正な順序を回避できます。

    たとえば、2アップ両面印刷ジョブを印刷する場合は、実際には、以下のように各用紙に4ページずつ印刷されます。

    2アップ両面印刷ジョブ:表面および裏面
      用紙の表面 用紙の裏面
    シート1
    シート2
    最後のシート
    このジョブは、表面に最初のページを配置して印刷を開始する必要があるため、1 ページまたは 5 ページ (またはその位置に来る他の任意のページ) を選べます。別のページを選択した場合は、間違ったページ順序なり、ジョブが正しく印刷されません。

    ただし、この状況を回避する方法があります。シート範囲を選択すると、印刷する先頭シートと最終シートを指定できます。

    シート範囲を定義するには、次のようにします。

    1. [ジョブ][プロパティー][すべて表示]を選択します。
    2. ジョブ他タブをクリックします。
    3. シート範囲セクションのフィールドに、範囲を示す数値を入力します。
    4. 右側の値リストフィールドに新しい範囲を追加するには、[追加]ボタンをクリックします。
    注意: 印刷対象として最大 10 個の sheet-range を指定できます。シート範囲を11個以上指定すると、シートがまったく印刷されず、InfoPrintはエラーを発行します。

  4. 印刷を停止するページを決定します (ジョブの終わりまで印刷しない場合)。

    印刷する最終ページの正確な配置は不要です。 最終ページは任意の場所に配置できます。

  5. 印刷するジョブを選択します。
  6. ジョブが選択された状態で、[ジョブ]→[処理するページ範囲の変更]をクリックします。

    [処理するページ範囲の変更]項目が[ジョブ]メニューに表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。

  7. [処理するページ範囲の変更]ダイアログで[ページの範囲]を選択して、決定した開始ページと終了ページを入力します。
    注意: 分散印刷機能(DPF)を使用してこのジョブを実行依頼した場合は、InfoPrint Managerは、指定した終了ページを無視します。DPF ジョブは、必ず、指定された開始ページからジョブの終わりまで印刷します。
  8. [OK]をクリックします。

    作業を続ける前に

    ジョブの移動先は、ジョブが始めに実行依頼された先と同じ宛先サポートシステム(DSS)を使用するInfoPrintプリンターにします。別の DSS を使用するプリンターにジョブを移動し、その新しいプリンターでサポートされないジョブの属性があった場合、ジョブは印刷できません。InfoPrintプリンターで使用されるDSSを確認するには、以下の操作を行います。

    1. InfoPrint Manager GUIのメインウィンドウのツリー表示で目的のプリンターを選択します。
    2. 詳細表示にタイプ列が表示されるかどうか確かめます。タイプ列に、InfoPrintプリンターが使用するDSSが表示されます。
    3. [タイプ]列が表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。
    手順9に進みます。

  9. もう一度、目的のジョブを選択して、[ジョブ]→[ジョブの移動]をクリックします。
  10. [ジョブの移動]ダイアログでジョブの印刷先のプリンターを選択します。ジョブが以前に印刷されていた同じプリンターを選ぶことも、別のプリンターを選ぶこともできます。

    以下の手順12でジョブをリリースするときに、ジョブを受け取る場合は、キューに戻り、印刷を待機します。キュー内でそのジョブより前にあるジョブの数により、ジョブが印刷されるまで時間がかかることがあります。ジョブを即時に印刷するには、目的のジョブをキューの先頭に移動する (次に印刷されます) か、または目的のジョブの優先順位を変更します (目的のジョブは優先順位の変更前よりは早く印刷されますが、必ずしも次に印刷されるとは限りません)。

  11. ジョブをキューの先頭に移動するには、InfoPrint Manager GUIで目的のジョブを選択し、最優先ジョブにするタスクを使用します。ジョブの優先順位を変更するには、[優先順位の変更]タスクを使用します。
  12. [ジョブ]ウインドウでジョブを選択して、[ジョブ]→[リリース]をクリックします。
    注意: 使用したいタスクがメニューに表示されない場合、[メニュー項目の追加/除去]を使用して、その項目を追加します。

1.3.6.3.14 取り付けられているトナーバージョンに対して正しいハーフトーンを使用する

InfoPrint 4000プリンターとInfoPrint 4100プリンターには、複数のトナーのバージョンがあります。一部のプリンターモデルには、InfoPrint Managerに、異なるトナーに異なるハーフトーン曲線が同梱され、正しく置き換えたりインストールするためのスクリプトが付属しています。トナーに正しいハーフトーンをインストールし、最高の印刷品質を達成します。

トナーの特性によって、ハーフトーンリソースを変更しなければならない場合があります。プリンターに取り付けられているトナーを別のバージョンのトナーに交換した場合、使用する印刷トナーのバージョンを変更し、toner-version 実宛先属性を設定する必要があります。

1.3.7 参照情報

1.3.7.1 IPDS印刷オペレーターコマンド

InfoPrint Managerには、IPDSプリンターでの印刷管理に使用できる総合的なオペレーターコマンドセットが用意されています。これらのコマンドは、印刷優先順位の管理に役立てたり、印刷システムで発生する問題を処理するときに便利な機能をオペレーターに提供することで役立てたりする場合に使用できます。以下の表は、最も一般的に使用されるいくつかのオペレータータスクと、それぞれの対応コマンドについて説明しています。詳しくは、RICOH InfoPrint Manager:Referenceを参照してください。

  タスク 説明 InfoPrint Managerコマンド構文
1 使用不可 プリンターに新しいジョブの受け入れを停止させます。 pddisable -cd dest。ここで、destは論理宛先オブジェクトまたは実宛先(プリンター)オブジェクトを指定します。
2 使用可能 プリンターに新しいジョブの受け入れを許可します。 pdenable -cd dest。ここで、destは論理宛先オブジェクトまたは実宛先(プリンター)オブジェクトを指定します。
3 アクティブジョブの照会 プリンター上でどのジョブがアクティブで印刷中であるか照会します。
注意: 照会応答は、プリンターから取得された端末カウンターの最後のセットに基づきます。端末カウンターの最後のセットは、連続してページを印刷しています。絶対的に正確な照会を入手するには、次のことを行う必要があります。
  • プリンターを一時停止する(7)
  • 照会を入力する
  • プリンターを再開する (11)
pdls -f "destination-name-requested==ldest && current-job-state==printing" server:。ここで、serverは、ジョブが実行依頼されたInfoPrintAIXサーバーを指定します。 destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
4 ページ番号の照会 現在印刷中のページのページ番号を照会します。(3) の後のを参照します。 pdls -cj -r current-page-printing jobid。ここで、jobidjob-identifier 属性を指定します。グローバルIDは、規則server:0123456789に従います。ここで、serverは、このジョブが実行依頼されたInfoPrint AIXサーバーの名前を指定します。0123456789は、InfoPrintスプーラーによって割り当てられた10桁の数値を示します。job-identifier属性値は、pdls -cj server:を指定することによって決定できます。
5 ジョブ詳細の照会 ジョブのためにスタックされているコピー、シート、およびページの数を照会します。(3) の後のを参照します。 pdls -cj -r "job-copies-completed media-sheets-completed pages-completed" jobid。ここで、jobid は、job-identifier 属性を指定します。
6 クリーン プリンターからすべてのジョブを除去します。 pdclean ldest。ここで、ldestは論理宛先(論理プリンター)を指定します。
7 プリンターの一時停止 プリンターを即時に一時停止します。 pdpause -cd dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
8 プリンターの一時停止 現在のコピーが完了した後でプリンターを一時停止します。 pdpause -cd -w after-current-copy dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
9 プリンターの一時停止 現在のジョブが完了した後でプリンターを一時停止します。 pdpause -cd -w after-current-job dest。ここで、 destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
10 プリンターの再開 一時停止されていたプリンターを再開します。 pdresume -cd dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
11 ジョブのキャンセル 特定のジョブをキャンセルします。 pdrm jobid。ここで、jobidjob-identifier属性を指定します。
12 ジョブの一時停止 現在のコピーが完了した後で特定のジョブを一時停止します。 pdpause -cj -w after-current-copy jobid。ここで、jobidjob-identifier属性を指定します。
13 ジョブの一時停止 特定のジョブを即時に一時停止します。 pdpause -cj jobid。ここで、jobidjob-identifier属性を指定します。
14 ジョブの一時停止 現在印刷中のジョブを即時に一時停止します。 pdpause -cd -j dest 。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
15 ジョブの一時停止 現在印刷中のジョブを、現在のコピーの後で一時停止します。 pdpause -cd -j -w after-current-copy dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
16 ジョブの再開 一時停止されていたジョブを再開します。 pdresume -cj jobid。ここで、jobidjob-identifier属性を指定します。
17 後送り 印刷中のジョブを後送り (特定の数の面を再印刷) します。 pdspace -cd -b sidecount dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
18 再印刷 印刷中のジョブを始めから再印刷します。 pdspace -cd -b -1 dest。ここで、destは実宛先(物理プリンター)を指定します。
19 前送り 印刷中のジョブを前送り (特定の数の面をスキップ) します。 pdspace -cd -f sidecountdest。ここで、dest は実宛先 (物理プリンター) を指定します。

受信したコマンドのいずれかがプリンターに送信されているジョブまたは送信中のジョブに影響する場合は、InfoPrint Managerは、プリンターへのデータの送信を即時に停止し、印刷停止コマンドをプリンターに送信します(該当するコマンドは、7、9、10、12-15)。

SNMPリモートオペレーターインターフェースに対応するプリンター(InfoPrint 4000など)の場合は、プリンターは数秒で停止します。このサポートのないプリンターの場合、いくつかのページは、プリンターが停止する前と同様に印刷されます。

プリンターが停止する前に印刷するページの数は、関与するプリンターの速度とタイプのほか、処理中のジョブの数、サイズ、および複雑さによって異なります。プリンターが停止すると、InfoPrint Managerは要求されたオペレーターコマンドに必要な手順を実行します。

1.3.7.2 IPDSエラーリカバリー

IPDSプリンターを駆動するときに、InfoPrint Managerはプリンターにページデータとリソースデータを送信します。プリンターは、状況とエラーをInfoPrint Managerに報告します。プリンター状況情報は、プリンターマイクロコードおよび物理印刷メカニズムを使用して装置に送信されるページの進行状況を表す端末カウンターの形式になっています。端末カウンターは、ページ数と、プリンターの各ポイントを通過するページの部数を報告します。

InfoPrint Managerは、各ジョブを送信後に、プリンター状況情報を要求します(確認通知要求)。確認通知応答には、プリンター端末カウンターの最新値が含まれています。すべての保留中ジョブが処理されると、InfoPrint Managerは、各ジョブのすべてのページがスタックされるまで定期的にプリンターをポーリングします。

実宛先属性オブジェクト ack-interval 属性は構成可能であり、InfoPrint Managerが特定のジョブを処理中にプリンターに更新済みターミナルカウンターを要求する頻度を定義します。この属性の値は、ページに置き換えて指定されるもので、1 ~ 9999 の値をとれます。デフォルト値は 100 ページです。360ページのジョブの場合は、100ページのack-interval設定では、InfoPrint Managerは100、200、300、360ページを送信した後にプリンターに確認通知要求を送信します。

プリンターは、確認通知要求に応答し、そのポイントまでのすべてのページが処理されたときに端末カウンターを返します。これは、すべてのページが印刷またはスタックされたとは限りません。100ページ目以降のプリンターからの確認通知応答で、100ページが処理(受け入れ)されたことが示されます。ただし、プリンターが、10 ページだけスタックされたことを報告する場合があります。

ack-interval の値は、印刷パフォーマンスおよびジョブ状況情報の現行性に影響します。ack-interval 値が小さいと、通信と処理が増大し、プリンターのスループットが減少する原因となることがあります。ただし、ack-interval 値が小さいと、current-page-printingjob-copies-completedmedia-sheets-completed、および pages-completed などのジョブ属性が更新される頻度が高くなります。ack-interval値が小さいと、InfoPrint Managerソフトウェアは、大きなack-interval値の場合よりも最新のターミナルカウンターを持つことができます。

プリンターから報告されるエラーは、以下のカテゴリーにグループ分けできます。

1.3.7.2.1 IPDSエラーリカバリー:データストリームエラー

データストリームエラーでは、エラーの重大度に応じて、ジョブの印刷を続行したり、停止する場合があります。何百もの明確なデータストリームエラーがあります。1個のデータストリームエラーにエラーが定義されている場合は、InfoPrint Managerはプリンターにページの処理を続行するよう指示し、代替の例外アクションをとります。

データストリームエラーが発生すると、問題と実行されたリカバリーアクションを説明するメッセージが生成されます。メッセージは、エラーに関する詳細を報告し、エラーが発生したページ番号を通知します。InfoPrint Managerは、プリンターからデータストリームエラーを受け取り、メッセージを生成した後で、プリンターから返されたターミナルカウンターを使用し、ページをスキップしたり、再印刷せずに印刷を続行します。

いくつかのデータストリームエラー (フォントでの未定義コードポイントの使用、または有効な印刷可能域外での印刷) の報告は、ジョブ属性で制御できます。これにより、ジョブの実行依頼者は、以下のタイプのエラーが検出されたときにエラーメッセージまたはプリンターエラーマークを生成するかどうかを決定できます。

1.3.7.2.1.1 データストリームエラーの例その1(ジョブ印刷を続行)

10ページある文書の3ページ目で印刷領域外(エラー)に印刷を試み、実行依頼者が(data-fidelity-problem-reported=all)を指定する場合は、以下が発生します。
  1. 文書の1~2ページおよび4~10ページは正常に印刷されます。
  2. 3ページについて、プリンターは有効な印刷可能域内にあるデータだけ印刷します。また、印刷データが印刷領域外にはみ出たページにプリンターエラーマーカー(PEM)が印刷されます。
  3. 10ページ全体が印刷されると、メッセージのセットが印刷されます。
    0420-094: ジョブ ID 123 を持つファイル /info/afp/baddata に対して、以下のメッセージが生成されました。このファイルはInfoPrint宛先ip60で出力されましたが、これは3160宛先です。
    0420-484: 宛先は、有効な印刷可能域の外での印刷が試みられたことを報告しました。
    0420-249: InfoPrintは、宛先からIPDS例外X'08C1..00'、アクションコードX'01'を受け取りました。
    0420-098: エラーは、この印刷ジョブのコピー1の3ページを印刷中に発生しました。
    0420-254: 宛先は、InfoPrintにそのページの処理を停止させる原因となったエラーを報告しました。

1.3.7.2.1.2 データストリームエラーの例その2(ジョブが終了してページ印刷なし)

文書が実行依頼され、存在しない特定の書式定義を要求した場合は、以下が発生します。
  1. 文書は印刷されません。ただし、スタートシート(ヘッダー)やエンドシート(トレーラー)ページなどの補助シートは、要求された場合は、印刷されます。
  2. 以下のメッセージで、メッセージページが印刷されます。
    0420-094: ジョブ ID 456 を持つファイル /info/afp/testfdef に対して、以下のメッセージが生成されました。このファイルはInfoPrint宛先ip60で出力されましたが、これは3160宛先です。
    0420-128: エラー: InfoPrintは、F1BADという名前のFORMDEFリソースを見つけられないか、アクセスできません。
    0420-060: このエラーは、トークン名PAGE0001を持つオブジェクトタイプページで発生しました。
    0420-060: このエラーは、トークン名ASCIIを持つオブジェクトタイプ文書で発生しました。
    0420-098: エラーは、この印刷ジョブのコピー1の1ページを印刷中に発生しました。

1.3.7.2.1.3 データストリームエラーの例その3(ジョブが終了して一部ページ印刷)

10ページある文書の5ページ目が要求するフォント(C0D0GT15)が見つからない場合は、以下が発生します。
  1. 1~4ページまで印刷されます。 5ページ目は印刷されません。文書の印刷は終了し、6~10ページも印刷されません。
  2. 以下のメッセージで、メッセージページが印刷されます。
    0420-094: 後続するメッセージは、ジョブID 167のファイル/info/afp/long.list3820用に生成されました。このファイルは4317宛先であるInfoPrint宛先psf4317に印刷されました。
    0423-284: InfoPrintは、FGID、GCSGID、幅、垂直方向のサイズの組み合わせ230、0、96、160をFCS名C0D0GT15にマッピングしました。FGID.GRDマッピングファイルには、このマッピングが実行されることが指定されした。
    0423-291: InfoPrintがフォント文字セットC0D0GT15を移動できなかったため、マップコード化フォント(MCF)構造化フィールドは処理できませんでした。このジョブの、試みられた解像度/タイプ300ピクセルフォント精度はCONTINUEでした。宛先に対応する解像度/タイプは300ピクセルです。
    0420-060: このエラーは、トークン名1を持つオブジェクトタイプActive Environment Groupで発生しました。
    0420-060: このエラーは、トークン名1を持つオブジェクトタイプページで発生しました。
    0420-060: このエラーは、トークン名LONGを持つオブジェクトタイプ文書で発生しました。
    0420-098: エラーは、この印刷ジョブのコピー1の1ページを印刷中に発生しました。
    0423-302: MCF1構造化フィールド内のフォント参照は、ファイルのオフセット118で、シーケンス番号1でグループ番号1を繰り返しますが、正しく処理できませんでした。他のエラーメッセージと診断メッセージが後続します。
    0420-729: エラーは、ファイル/info/afp/long.list3820で発生しました。エラーのある構造化フィールドは、ファイルのオフセット250にコードX'D3A9C9'とシーケンス番号1を持つ構造化フィールドEAGでした。

1.3.7.2.2 IPDSエラーリカバリー:プリンターのメモリー不足

場合により、プリンターで、1 ページに必要なデータまたはリソースを処理するためのストレージが足りないことがあります。この場合は、InfoPrint Managerは、プリンターでページに不要なリソースを削除してから、ページを再印刷します。たいていの場合、このリカバリーにより、ページは正しく印刷されます。それでもプリンターがページを処理するためのストレージが不足していると報告すると、ジョブは終了され、そのページとその関連リソースが非常に複雑であることを示すメッセージが生成されます。

1.3.7.2.2.1 プリンターのメモリー不足の例:

30ページある文書を実行依頼します。文書の各ページは、いくつかの複雑なページセグメントを参照します。

  1. InfoPrint Managerは、文書のページをプリンターに送信します。

    各ページを送信する前に、InfoPrint Managerはページで必要なページセグメントをダウンロードします。

  2. プリンターはInfoPrint Managerに(23ページの)メモリー不足エラーを報告します。

    InfoPrint Managerは、以前にプリンターにダウンロードされたすべてのページセグメント(と他のリソース)を削除します。これで、リソースに使用可能なすべてのプリンターメモリーが空きます。 InfoPrint Managerは、次に23ページに必要なページセグメントだけロードしようとします。不要なページセグメントがプリンターメモリーから除去されたため、23 ページのページセグメントはすべて、正常にプリンターにダウンロードされます。サーバーにメッセージは報告されず、メッセージページも出力されません。

  3. ジョブの 30 ページはすべて、正常に印刷されます。

1.3.7.2.3 IPDSエラーリカバリー:要介入状態

プリンターは、データのデータストリームまたは複雑性とは無関係の要介入状態を検出することがあります。こういった状態が発生すると、印刷は停止します。一部の要介入状態では、プリンター側で直接対処され、InfoPrint Managerには報告されません。この場合は、InfoPrint Managerでプリンターへのデータ送信を続行します。

1.3.7.2.3.1 例:

  1. 紙づまりが発生するとすぐに、印刷が停止して宛先(プリンター)オブジェクトが赤に変更されます。

    次のメッセージがオペレーターに送信されます。

    0420-466: The destination reported a paper jam; clear the jam.

  2. 実宛先(プリンター)オブジェクトの宛先状態が「needs key operator」に変更します。

    InfoPrint Managerは、紙づまりが解消されるまで待機します。

  3. 次に、オペレーターが紙づまりリカバリー手順に従い、紙づまりを解消します。損傷した用紙の一部は、通常、この手順で廃棄されます。
  4. プリンターの紙づまりが解消されると、宛先(プリンター)オブジェクトが赤ではなくなります。InfoPrint Managerはプリンターからターミナルカウンターを使用して正しいページに移動し、文書の印刷を続行します。
  5. 文書の終わりで、以下を含むメッセージページが印刷されます。

    0420-094:ジョブID 787を持つファイル/info/paperjamに、以下のメッセージが生成されました。This file printed on the InfoPrint destination ip32, which is a 4332 destination.

    0420-467: A paper jam occurred in the destination while printing this job. 出力を検査し、出力が完全かと、すべての印刷ページが許容できるか決定してください。

1.3.7.2.4 IPDSエラーリカバリー:回復不能な問題

リカバリー不能な問題が発生すると、InfoPrint Managerソフトウェアまたはプリンターソフトウェアは機能を停止するか、相互通信できなくなります。リカバリー不能エラーには、サーバーシステムクラッシュ、ソフトウェアコアダンプ、プリンターアボート、電源障害、または重大なネットワーク問題などがあります。

エラーが発生すると、InfoPrint Managerソフトウェアは、プリンターから現行ターミナルカウンター状況情報が取得できなくなります。この場合は、InfoPrint Managerは有効なターミナルカウンターの最終セットを受け取ってから印刷されたページ数とジョブを決定できません。InfoPrint Managerは、プリンターからすべてのページがスタックされたと報告された場合だけジョブの完了を認識します。ほとんどの場合は、InfoPrint Managerがプリンター確認通知を最後に受け取ってからリカバリー不能エラーが発生するまでの間に、ジョブページの一部が印刷されます。

ジョブは未完了であると認識されるため、問題が解決してInfoPrint Managerソフトウェアとプリンターが再度稼働して通信したときに先頭から印刷を開始します。

ただし、実行依頼者またはオペレーターがジョブに始めから印刷を開始させたくない場合、これらのジョブ内の文書について印刷を開始する場所を変更する方法があります。文章オブジェクトpage-select属性はジョブが再処理される前に、変更できます。この属性により、実行依頼者は、ジョブ内の各文書についてページ範囲 (最初から最後まで) を指定できます。この方法により、実行依頼者またはオペレーターは、問題が解決された後で印刷されるページを制御できます。

別の方法で印刷開始箇所を変更するには、ジョブが再処理される前に、sheet-rangeジョブ属性を設定します。この属性により、実行依頼者は、ジョブ全体を対象にシート範囲 (最初から最後まで) を指定できます。この方法で、実行依頼者またはオペレーターは、問題が解決された後で印刷されるシートを制御できます。

エラーのタイプおよびネットワーク構成によっては、InfoPrint Manager に即時に報告されないエラーがあります。この場合は、オペレーターは、実宛先オブジェクトにpdshutdownコマンドを発行できます。このコマンドは、プリンターとの通信を試みずに機能します。InfoPrint Manager は、プリンターで一部がスタックされているジョブにチェックポイントを設定し、最後の有効な確認通知からの端末カウンターを使用して、チェックポイントをどのジョブのどのページに設定するかを決定します。小さいack-interval値を使用すると、大きいack-interval値より最新のターミナルカウンターのセットを使用してチェックポイントを設定できます。ジョブは、そのチェックポイントより後で再開できます。

いくつかのリカバリー不能エラーは InfoPrint Manager ソフトウェアに即時に報告され、実宛先オブジェクト (プリンター) は使用不可にされます。この場合は、pdshutdownコマンドを発行できないため、チェックポイントが取得できなくなります。InfoPrint Manager は、自動チェックポイント機能を実行しません。

1.3.7.2.4.1 リカバリー不能な問題の例:

  1. 宛先(プリンター)オブジェクトが無効になり、状態はneeds-key-operatorになり、アイコンがredに変わります。
  2. ジョブオブジェクトは保留中状態に変更します。
  3. 後で、プリンター電源が復元されます。
  4. オペレーターは、宛先(プリンター)オブジェクトを使用可能にしてください。
  5. ジョブは、スケジュールされた順序でプリンターで印刷を開始します。
電源障害時に印刷中だったジョブの 300 ページがすべて、再度印刷されます。

1.3.7.3 対応フォーマット設定オブジェクト

サポートされるXSLフォーマット設定オブジェクトに、XML Extenderで対応するXSLフォーマット設定オブジェクト(XSL-FO)とプロパティーをリストしています。XSLフォーマット設定オブジェクトとXSLスタイルシートについては、http://www.w3.org/TR/XSL/およびhttp://www.w3.org/Style/XSL/を参照してください。
    重要:
  • XML変換では、XSL簡略プロパティーとXSL関数に対応していません。
  • 表にリストされている共通のプロパティーの場合、そのプロパティーの大部分はサポートされています。
サポートされるXSLフォーマット設定オブジェクト
フォーマット設定オブジェクトの順序は、W3CのXSL標準にリストされている順序に基づいています。
フォーマット設定オブジェクト カテゴリー プロパティー
root declaration-pagination-layout  
page-sequence declaration-pagination-layout initial-page-number
master-reference
page-sequence-master declaration-pagination-layout master-name
single-page-master-reference declaration-pagination-layout master-reference
repeatable-page-master-reference declaration-pagination-layout master-reference
maximum-repeats
repeatable-page-master-alternatives declaration-pagination-layout maximum-repeats
layout-master-set declaration-pagination-layout  
simple-page-master declaration-pagination-layout 共通マージンプロパティー–ブロック
master-name
page-height
page-width
reference-orientation
region-body declaration-pagination-layout 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–ブロック
clip
region-name
reference-orientation
region-before declaration-pagination-layout 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
extent
precedence
region-name
reference-orientation
region-after declaration-pagination-layout 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
extent
precedence
region-name
reference-orientation
region-start declaration-pagination-layout 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
extent
region-name
reference-orientation
region-end declaration-pagination-layout 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
extent
region-name
reference-orientation
flow declaration-pagination-layout flow-name
static-content declaration-pagination-layout flow-name
block block 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通フォントプロパティー
共通マージンプロパティー–ブロック
absolute-position
color
linefeed-treatment
line-stacking-strategy
text-align
visibility
text-indent
white-space-collapse
white-space-treatment
wrap-option
block-container block 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–ブロック
block-progression-dimension
height
inline-progression-dimension
reference-orientation
width
文字 inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通フォントプロパティー
共通マージンプロパティー–インライン
文字
color
initial-property-set inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通フォントプロパティー
color
external-graphic inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–インライン
block-progression-dimension
content-height
content-width
inline-progression-dimension
src
text-align
inline inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通フォントプロパティー
共通マージンプロパティー–インライン
block-progression-dimension
color
height
inline-progression-dimension
width
wrap-option
inline-container inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–インライン
block-progression-dimension
height
inline-progression-dimension
reference-orientation
width
page-number inline 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通フォントプロパティー
共通マージンプロパティー–インライン
wrap-option
table-and-caption table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–ブロック
caption-side
text-align
table table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
共通マージンプロパティー–ブロック
block-progression-dimension
inline-progression-dimension
height
table-layout
width
table-column table column-width
number-columns-spanned
table-caption table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
block-progression-dimension
height
inline-progression-dimension
width
table-header table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
table-footer table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
table-body table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
table-row table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
height
table-cell table 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
block-progression-dimension
empty-cells
ends-row
height
inline-progression-dimension
number-columns-spanned
number-rows-spanned
starts-row
width
list-block list 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
list-item list 共通ボーダー、埋め込み、およびバックグラウンドプロパティー
list-item-body list  
list-item-label list  

1.3.8 アクセシビリティー

リコーは、年齢や能力に関係なく、誰もが使用できる製品を提供することを目指しています。アクセシビリティーの取り組みについては、次を参照してください。http://jp.ricoh.com/accessibility/
アクセシビリティー機能

アクセシビリティー機能は、運動障害または視覚障害などの障害を持つユーザーが情報技術製品を快適に使用できるようにサポートします。

この製品のアクセシビリティー機能は、主に次のことを目標としています。

  • スクリーンリーダーや画面拡大機能などの支援技術を使用できるようにする。
  • マウスの代わりにキーボードを使用できるようにする。
  • 音量、色、コントラスト、フォントサイズなどの属性を変更できるようにする。

また、製品のインフォメーションセンターおよび資料は、アクセシビリティーに対応した形式で作られています。

キーボードナビゲーション

本製品は、Microsoft Windows標準のナビゲーションキーを使用しています。

1.4 用語集

この用語集では、InfoPrint Managerで使用される専門用語と略語を定義しています。
特殊文字
.Guidefaultsファイル
InfoPrint GUIを使用している場合、InfoPrintによってユーザーのホームディレクトリーに作成されるファイルです。InfoPrintは、このファイルを使用し、モニター対象のサーバーと作業対象のウィンドウに関する情報の保存と参照を行います。
A
Access Control List(アクセス制御リスト)
コンピューターセキュリティーで、1つのオブジェクトに対するすべてのアクセス権の集合です。
ACL
Access Control List(アクセス制御リスト)の略です。
ACLエディター
コマンド行インターフェースを使用すると、ACLのアクセス可能なレコードの表示、追加、更新、削除ができます。
Action(アクション)
InfoPrint GUIでは、InfoPrintオブジェクトに対して実行できる操作を表すアイコンです。アクションをオブジェクト上でドラッグアンドドロップすると、そのオブジェクトの操作を開始できます。例えば、使用可能アクションを使って使用不可の実宛先を使用可能にできます。
実宛先
InfoPrintで、印刷または転送機能を実行する出力装置を表すオブジェクトです。「Email destination(Eメール宛先)」、「Physical printer(物理プリンター)」、「Printer device(プリンター)」も参照してください。「Logical destination(論理宛先)」と対比します。
加色混合
適切な量の赤、緑、青の光(加色混合の原色)を混合(追加)することにより、イメージを再生するシステムです。これらの3色を使用して直接光や透過光などの他のすべての色を生成します。これらの原色を互いに重ね合わせると、白色の光になります。Subtractive color system(減色混合システム)と対比します。
Administrator(管理者)
InfoPrintで、印刷システムのコンポーネント(サーバーや実宛先など)を作成および管理する人です。デフォルトでは、InfoPrintは、InfoPrintの一部の操作を実行する権限と、オペレーターやジョブの実行依頼者が使用できない特定の情報にアクセスする権限を管理者に付与します。
Adobe Acrobat
Adobe社のソフトウェアプログラムです。これを利用することで、コンピューターのプラットフォームに依存せずに、Adobe社専用形式の文書に簡単にアクセスできます。Adobe Readerを使用し、すべてのPortable Document Format (.pdf)ファイルの表示、ナビゲート、印刷、提供ができます。
Adobe PageMaker
PostScript文書を作成するデスクトップパブリッシングプログラムです。
Adobe PostScript Raster to Image Transform (RIP)
Raster image processor / RIP(ラスターイメージプロセッサー)を参照してください。
ADSM/6000
Advanced Distributed Storage Managerの略です。
Advanced Distributed Storage Manager (ADSM/6000)
アーカイブしたファイルの記憶管理を行うプログラムです。
Advanced Function Common Control Unit(AFCCU)の略です。
RISCベース制御装置で、AFCCUを使用するすべてのプリンターに共通のコードを持ちます。
Advanced Function Presentation (AFP)
ユーザーアプリケーションとともに、全点アドレス可能概念を使用して多様なプリンターでデータを印刷、または多様なディスプレイ装置上にデータを表示する1組のライセンスプログラムです。AFPには、情報の作成、形式、アーカイブ、検索、表示、配布、印刷が含まれます。
Advanced Function Presentationデータストリーム (AFPデータストリーム)
AFPデータの印刷に使用されるプリンターデータストリームです。AFPデータストリームには、オペレーティングシステムからプリンターにダウンロードされる合成テキスト、ページセグメント、電子オーバーレイ、書式定義、フォントが含まれます。
AFP環境で処理される印刷環境データストリームです。AFPデータストリームには、MO:DCA-Pベースのデータストリームがあります。
Advanced Interface Exective(拡張対話式エグゼクティブ)
pSeriesコンピューターで使用されるオペレーティングシステム。AIXオペレーティングシステムは、UNIXオペレーティングシステムをIBMが導入したものです。
AFCCU
Advanced Function Common Control Unitの略です。
AFP
Advanced Function Presentationの略です。
AFPデータストリーム
Advanced Function Presentationデータストリームです。
ainbe
プリンターにジョブを送信するためにPSF DSSが使用するプリンター入出力バックエンドプログラムです。ジョブの入力データストリームによって、バックエンドプログラムがジョブをプリンターに送信する前に、PSF DSSによってジョブのデータストリームが変換される場合があります。
AIX
Advanced Interface Exective(拡張対話式エグゼクティブ)の略です。
AIX接続プリンター
ネットワークを使用して 、またはシリアルポートかパラレルポートを使用してpSeriesコンピューターに接続されたプリンターです。AIX印刷キューからジョブを受け取ります。
InfoPrintでは、AIX接続プリンターを表すPSF物理プリンターです。「直接接続Printer(プリンター)」、「TCP/IP 接続Printer(プリンター)」、「Upload-TCP/IP-attached printer(アップロードTCP/IP接続プリンター)」も参照してください。
AIX 宛先サポートシステム
InfoPrintでは、ジョブを印刷するために、標準AIX印刷バックエンド(piobe)、またはrembak印刷バックエンドが変化したものと通信する宛先サポートシステムです。
AIX physical printer(AIX物理プリンター)
InfoPrintでは、AIX宛先サポートシステムを使用するプリンターを表すオブジェクトです。
Aliasing(エイリアシング)
デジタル化したイメージで、細かく区切った水平線と垂直線を組み合わせることにより、必要とする線に最も近い対角線を作成することです。
All-points-addressability(全点アドレス可能)
紙面または表示メディアの印刷可能域で定義された任意のポイントに、テキストや、オーバーレイ、イメージなどのアドレッシングや、参照、位置決めを行う機能です。
Alphameric(英数文字)
alpanumeric(英数字)の同義語です。
Alphanumeric(英数字)
文字や、数字、その他の記号(句読記号など)を含む文字のセットです。 Alphameric(英数文字)の同義語です。
AMPV
Average monthly print volume(1か月当たりの平均印刷ボリューム)の略です。
Analog(アナログ)
写真素材を一様で、スムーズに変換する2点間の情報の連続的な変数サンプリングです。
Analog color proof(アナログカラー校正)
分離フィルムから作成された、印刷機を使用しないカラー校正です。
Anti-aliasing(アンチエイリアシング)
輪郭のはっきりしたオブジェクトのレンダリングを実行し、背景がそれに透けて見えるようにすることです。PhotoShopには、EPSファイルのラスター化処理時にアンチエイリアシングを行う機能があります。
エイリアシングによってコンピューターの画面上に作成された対角線の、のこぎり状になった階段品質を削除することです。この削除処理は、対角線に平行して濃度の低い陰影フィールドが作成されていると影響を受けます。
APA
all-points-addressability(全点アドレス可能)の略です。
API
Application Program Interface(アプリケーションプログラムインターフェース)の略です。
Application Program Interface(アプリケーションプログラムインターフェース)
クライアントプログラムと、仕様の定義どおりに印刷システムを使用する手順との間の呼び出しインターフェースです。クライアントはAPIを使用してサーバーへアクセスします。(P)
アーキテクチャ
テキスト、イメージ、グラフィックス、フォント、カラー、オーディオ、バーコード、マルチメディアなどのデータタイプの作成と制御を規定する一連のルールと規則です。
アーカイブ
デジタル情報をオンラインシステムからフロッピーディスク、コンパクトディスク、またはオフライン記憶用のその他のメディアに転送することです。転送元のコピーは、オンラインシステムから削除されます。取得も参照してください。
Array inkjet(アレイインクジェット)
インクジェットプリンターで使用される印刷ヘッドを複数個並べた集合です。
ASCII
American National Standard Code for Information Exchange(情報交換用米国標準コード)の略です。7ビット(パリティーチェックを含めると8ビット)のコード化文字セットを使用した標準文字コードです。ASCIIコードは、データ処理システム、データ通信システム、および関連機器間の情報交換に使用されます。ASCII文字セットは、制御キャラクターとグラフィックキャラクターを組み込んでいます。
非同期
通常のタイミング信号などの特定のイベント発生に依存しない複数のプロセスがある場合は、このようなプロセスを「非同期」であると言います。(T)
InfoPrintでは、特定のアクションとの間の規則的または予測可能な時間的関係なしに発生する性質を指します。「Synchronous(同期)」と対比します。
Attachment type(接続タイプ)
プリンターがデータを受信するAIXシステムに接続される方式を定義します。AIX-attached printer(AIX接続プリンター)Direct-attached printer(直接接続プリンター)TCP/IP 接続Printer(プリンター)Upload-TCP/IP-attached printer(アップロードTCP/IP接続プリンター)も参照してください。
属性
ジョブに必要な部数や実宛先が使用できる文書形式など、1つのオブジェクトについて定義された特性です。
Attribute name(属性名)
属性を識別する文字列です。通常、InfoPrintの属性名はハイフンで区切った複数の文字から構成されます。
Attribute value(属性値)
属性と関連した特性を指定するその属性の要素です。
Authorization(認証)
コンピューターセキュリティーで、オブジェクトにアクセスするユーザーが適格かどうか確認する作業です。
Authorized user(許可ユーザー)
オブジェクトにアクセス、またはコマンドを実行する適切な許可を持っている担当者です。
Automatic recovery(自動リカバリー)
ジョブが誤植または損傷したり、コンポーネントが故障した場合に、プリンターがそのジョブを再印刷できるようにするためのプリンターのロジックの1つの機能です。
補助シート
InfoPrintでは、ジョブの前、ジョブ内の文書の間、ジョブの後に置くことができる特定の用紙(空白または空白でない)を表すオブジェクトです。
Auxiliary-sheet selections(補助シートの選択)
特定のプリンター上でジョブとともに印刷されるスタートシート、セパレーターシート、エンドシートの特定の組み合わせです。
B
Backend(バックエンド)
AIXまたはLinuxにおいて、印刷ジョブまたはバッチジョブを実行するために、qdaemonプロセス(AIX)またはCUPS印刷システム(Linux)よって呼び出されるプログラムです。「Backend program(バックエンドプログラム)」の同義語です。
Backend program(バックエンドプログラム)
Backend(バックエンド)の同義語です。
Backlog(バックログ)
InfoPrintでは、現在キューに入っているすべてのジョブの印刷に必要な時間をInfoPrintが計算したものです。
Backspace(後送り)
InfoPrintでは、前に戻ってジョブにあるページを再印刷するアクションです。
バーコード
太さと間隔が多様な平行な棒の集合で文字を表すコードです。光学的方法で横断的にスキャンして読み取ります。
並列に配置された長方形のバーやスペースの配列で、これらが合わさって特定の記号論でデータ要素や文字を表現します。バーとスペースは、記号論によって定義された明確な規則に従い、あらかじめ定められたパターンに配列されます。
BCOCA
Bar Code Object Content Architecture(バーコードオブジェクトコンテンツアーキテクチャ)の略です。
ベジェ曲線
アンカーポイント、制御ハンドル、接線を使って曲線を定義する方法です。PostScriptの経路はアンカーポイントを通って移動します。アンカーポイントの進む方向は、制御ハンドルによって制御される接線に沿ったものになります。多くのPCプログラムではこの描画方式が使用されています。Type 1のPostScriptフォントはベジエを使用して定義されます。
Binding(バインディング)
本をとじる表紙と材料を指します。版とじ無線とじら旋とじ二重ら旋とじを参照してください。
製本を提供するための処理です。
InfoPrintでは、実宛先にジョブを割り当てることです。早期バインディング実行時バインディングを参照してください。
Bitmapped(ビットマップ)
ピクセルの長方形格子で形成されるイメージです。各ピクセルには、そのカラーを表示するための値が割り当てられます。1ビットイメージはモノクロ、8ビットイメージは256色(またはグレースケール)、24ビットイメージはフルカラーになります。CMYKイメージは32ビット/ピクセルとなっており、4つのチャネルのそれぞれを256階調にコード化します。ビットマップイメージはラスターイメージとも呼ばれます。
Bleed(ブリード)
印刷したイメージの断裁端からはみ出た余分の部分です。ブリードがあると、用紙の端に白いすき間が生じなくなります。
Boot(ブート)
オペレーティングシステムをロードし、コンピューター操作の準備を行うことです。
BSD
Berkeley Software Distribution(バークレーソフトウェアディストリビューション)の略です。
BSD destination support system(BSD宛先サポートシステム)
InfoPrintでは、シェルが印刷ジョブに対して実行する、印刷コマンド文字列を生成する宛先サポートシステムです。
BSD physical printer(BSD物理プリンター)
InfoPrintでは、BSD宛先サポートシステムが使用するプリンターを表すオブジェクトです。
Burn(焼き付け)
製版においては、露光または露出を意味します。「焼き付け」という用語は、フィルムから原版へのイメージ転写に使用する高輝度なランプに由来します。
写真術においては、印画の最終的な濃度を上げるために、露光時間を長くすることです。
C
CDE
Common Desktop Environment(共通デスクトップ環境)の略です。
Parent/child relationship(親子関係)を参照してください。
Choke(チョーク)
カラー印刷において、別のカラーのオーバーラップを避けるために大きさが削減された領域です。Spread(スプレッド)と対比します。
クラス
Object class(オブジェクトクラス)の同義語です。
Clean(クリーン)
InfoPrintでは、指定されたサーバー、実宛先、またはキューからすべてのジョブを削除するか、指定された論理宛先へ渡されたすべてのジョブを削除するために使用されるアクションです。
CLI
Command Line Interface(コマンド行インターフェース)の略です。
クライアント
InfoPrint において、印刷要求を作成してサーバーへ要求を実行依頼する印刷システムのコンポーネントです。クライアントは、ジョブのローカルID番号を生成してジョブをサーバーへ渡し、ユーザーのジョブが渡された場所を記録します。
CMR
Color Management Resource(カラー管理リソース)の略です。
CMY
Cyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)を指します。
CMYK
Cyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)、Black(ブラック)を指します。
Collator(コレーター)
一部のプリンターで、RIP処理済みファイルを保存し、その後でそれをイメージ用LED印刷ヘッドの変換に使用される、特殊な目的のハードディスクのディスクアレイです。
Color balance(カラーバランス)
元のイメージの正確なカラー表現をつくり出すために、イメージにおけるシアン、マゼンタ、イエローのチャネルの相対レベルを指します。
Color correction(カラー補正)
オリジナルのイメージを正確なカラーで演出するためにイメージ内でカラーバランスを調整することです。カラー補正は、2色または3色のスポットカラーによるジョブで使用します。
Color key(カラーキー)
Cromalinに類似していますがラミネート処理されておらず、色も正確である必要はない色校正です。カラーキーを使用し、切れ目がないかどうかや、色の割り当てやトラップが正しく処理されているかを確認します。
Color management resource(カラー管理リソース)
カラー管理リソース(CMR)は設計されたリソースであり、印刷ファイル、文書、ページかシートのグループ、ページ、またはカラーの正確性を持つデータオブジェクトのレンダリングに必要なカラー管理情報をすべて保持するために使用されます。
Command Line Interface(コマンド行インターフェース)
コマンドがコマンド行で指定されるタイプのユーザーインターフェースです。Graphical User Interface(グラフィカルユーザーインターフェース)と対比します。
Common Desktop Environment(共通デスクトップ環境)
UNIXオペレーティングシステムで稼働するグラフィカルユーザーインターフェースです。
Complex attribute(複合属性)
InfoPrintでは、複数の値を持つことができる属性です。各値には複数のコンポーネントが含まれます。
Constant data(定数データ)
文書のコピー間で変化せず、カスタム設定の文書を作成するために変数データと組み合わされるデータです。たとえば、定形文のレター(定数データ)をお客様の名前や住所などの変数データと組み合わせることができます。
Contextual help(コンテキストヘルプ)
オンラインヘルプの一種で、ウィンドウ内の選択可能なオブジェクト、メニュー項目、タブ、フィールド、コントロール、プッシュボタンに関する詳しい情報を提供します。
Control strip(コントロールストリップ)
印刷ジョブに追加でき、登録数と濃度の測定に使用されるストリップ情報です。
Cromalin
Dupont社の色校正システムです。4層(CMYK)の感光材を最終ハーフトーンネガフィルムに通して露光させた後、半透明バッキングのラミネート加工することで、色とトラップの制度が高い最終校正刷りを製造して実際のハーフトーンドット構造を示します。Cromalinはアナログ校正刷りとも呼ばれます。
Crop(トリミング)
画像から不要な部分を取り除くこと。通常、オリジナルにはクロップマークが表示されます。
CTS
Cutter-trimmer-stacker。
CUPS
Common Unix Printing Systemは、コンピューターを印刷サーバーとして動作させることができるUnix系コンピューターオペレーティングシステム用のモジュール式印刷システムです。CUPSが動作するコンピューターは、クライアントコンピューターから印刷ジョブを受け取り、それを処理し、適切なプリンターに送信することができるホストとなります。
CUPS destination support system(CUPS宛先サポートシステム)
InfoPrintでは、LINUX標準の印刷システム(CUPS)と通信し、InfoPrint Manager pioinfoバックエンド、Ricoh製プリンター用のInfoPrint Manager piorpdmバックエンド、またはその他の印刷バックエンドを使用してジョブを印刷する宛先サポートシステムです。
カッタートリマースタッカー (CTS)
プリンター装置に接続される後処理装置で、用紙の処理に使用されます。
Cyan, magenta, yellow(シアン、マゼンタ、イエロー)
減法原色です。
Cyan, magenta, yellow, black (シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)
光の3つの基本色(赤色、緑色、青色)に対し、オフセット印刷に使用する4つの基本色です。マゼンタ、イエロー、シアンは減色される基本色です。ブラックは濃度を高めたり、純粋な黒色を生成するために追加されます。
D
Daemon(デーモン)
標準サービスを実行するためにユーザーの操作なしに実行されるプログラムです。自動的に起動されてタスクを実行するデーモンと、定期的に実行されるデーモンがあります。一般に、デーモンプロセスはプリンターへのデータを送るなどの常時使用可能になっているべきサービスを複数のタスクまたはユーザーに提供する。
データストリーム
データリンクを経由で送信されるすべての情報(データと制御コマンド)です。
定義済みの形式を持つ連続したデータの流れです。
InfoPrint では、ジョブの入力形式とプリンターが必要とする出力形式に関連して使われます。InfoPrint は、必要に応じて入力形式を出力形式に変換します。文書形式も参照してください。
DB2*/6000
DataBase 2/6000の略です。
Deadline(締切)
InfoPrintでは、キューイング技法の1つです。締切が最も近いジョブがキューの先頭に割り当てられます。「FIFO(先入れ先出し)」、「Job-priority(ジョブ優先順位)」、「Longest-job-first(最大ジョブ先出し)」、「Shortest-job-first(最小ジョブ先出し)」と対比します。
Default document(デフォルト文書)
InfoPrintでは、ジョブ内の文書のデフォルト属性値を表すオブジェクトです。「Initial value document(初期値文書)」の同義語です。
デフォルトジョブ
InfoPrintでは、ジョブのデフォルト属性値を表すオブジェクトです。「Initial value job(初期値ジョブ)」の同義語です。
Default object(デフォルトオブジェクト)
InfoPrintでは、「デフォルト文書」または「デフォルトジョブ」を指す一般的な用語です。「Initial value object(初期値オブジェクト)」の同義語です。
Default value(デフォルト値)
システム内に保存されている値で、他の値が指定されなかった場合に使用されます。
削除
InfoPrintでは、デフォルトのオブジェクト、ジョブ、論理宛先、実宛先、またはキューをサーバーから削除するアクションです。
Desktop publishing(デスクトップパブリッシング)
印刷関連の作業をパーソナルコンピューターで行うことを表す一般用語です。この種の作業には、限定されるわけではありませんが、レイアウト、デザイン、写真の操作、フォントの作成、テキストの編集、色分解、スキャン、アニメーションが含まれます。
宛先
Actual destination(実宛先)Logical destination(論理宛先)を参照してください。
宛先サポートシステム (DSS)
InfoPrintでは、出力装置と通信するために実宛先が使用するプログラムです。「Device support system(装置サポートシステム)」の同義語です。「AIX destination support system(AIX宛先サポートシステム)」、「BSD destination support system(BSD宛先サポートシステム)」、「E mail destination support system(Eメール宛先サポートシステム)」、「PSF destination support system(PSF宛先サポートシステム)」を参照してください。
Device(装置)
プリンター装置など、コンピューターに接続される機器(ハードウェア)の個別の部分を指します。
Device address(装置アドレス)
チャネルと装置番号による入力または出力装置の識別に使用します。
Device driver(デバイスドライバー)
プリンター、ディスクドライブ、ディスプレイなど、特定のデバイスと通信するファイルです。デバイスへ出力を送るアプリケーションは、デバイスドライバーを使用してデバイスのアクションを制御します。Printer driver(プリンタードライバー)を参照してください。
Device support system(装置サポートシステム)
Destination support システム(宛先サポートシステム)の同義語です。
DFE
デジタルフロントエンド
DFE宛先サポートシステム
InfoPrint Managerでは、Ricohプリンターを駆動するDFEプリントサーバーと通信する宛先サポートシステムです。
DFEプリンター
InfoPrint Managerでは、Ricohプリンターを駆動するDFEプリントサーバーを表すオブジェクトです。
DFS
Distributed File Service(分散ファイルサービス)の略です。
Digital(デジタル)
数字で表されるデータで、特殊文字や空白文字を含むこともあります。
デジタルカラー試し印刷
コンピューターに接続したカラープリンターによる印刷機を使用しない色校正です。
Digital printing(デジタル印刷)
フィルムや原板を使用しない印刷処理です。この処理では、各ページのデジタルデータが感光ドラムに直接転送された後、最終イメージが用紙に転写されます。
Direct-attached printer(直接接続プリンター)
ネットワークを使用し、またはシリアルポートかパラレルポートを使用してpSeriesコンピューターに接続されたプリンターです。
InfoPrintでは、チャネル接続プリンターを表すPSF物理プリンターです。「AIX-attached printer(AIX接続プリンター)」、「TCP/IP 接続Printer(プリンター)」、「Upload-TCP/IP-attached printer(アップロードTCP/IP接続プリンター)」も参照してください。
Disable(使用不可)
InfoPrintでは、宛先、キュー、またはサーバーで印刷ジョブの受信を停止するか、ログへの情報の書き込みを停止するアクションです。
Distributed print system(分散印刷システム)
印刷要求を出したシステムから別システムでデータを印刷する目的で、異なるコンピューター環境間で印刷データとその制御を交換する機能を持つコンピューターシステムです。たとえば、ホストからLANへの分散印刷では、ホスト上にあるデータがローカルエリアネットワークに接続されたプリンターで印刷されます。
Dithering(ディザリング)
2つのピクセルの間を、その2つの平均値を持つ別のピクセルで満たしていく技法です。違いを最小化、または細部を追加して、結果の平滑化に使用されます。
Document(文書)
InfoPrintでは、ジョブのデータグループを表すオブジェクトです。1つのジョブに複数の文書を組み込むことができます。ジョブ内の文書はそれぞれ違いを持たせることができます。たとえば、文書に異なるデータを入れたり、異なる文書形式を設定できます。ジョブ内にある文書には、印刷可能データのほか、それ自体は印刷可能でないリソースを含めることができます。File-reference document(ファイル参照文書)Printable document(印刷可能文書)Resource document(リソース文書)を参照してください。
Document element(文書要素)
サイズが1ページ以上の文書の部分を指します。
Document format(文書形式)
InfoPrintでは、文書形式とは、行データやPostScriptなど、文書内のデータ文字と制御文字のタイプを記述したものです。データの形式によって、どのプリンターがその文書を印刷できるか、InfoPrintがその形式を変換する必要があるかどうかが決定されます。
Document identifier(文書ID)
ジョブの文書を識別する文字列です。ジョブIDの後にピリオド(.)と文書順序番号を続けたもので構成されます。たとえば、12.2。文書順序番号は 1 から始まる整数です。
Document Printing Application (DPA)
分散オープンシステム環境のユーザーが、地理的に分散した共用プリンターへ電子文書を送ることができるような文書処理に関するISO/IEC 10175規格です。InfoPrintはDPA規格をサポートしています。
文書転送方式
InfoPrintでは、転送方式とは、文書をサーバーとの間で送受信する方法を記述したものです。pipe-pullおよびwith-requestを参照してください。
Document type(文書タイプ)
InfoPrintでは、文書タイプとは、文書内のデータの種類を記述したものです。「Printable document(印刷可能文書)」には、印刷可能データのみを含めることができます。「Resource document(印刷リソース文書)」には、フォント定義や書式定義など、印刷可能でないデータのみを含めることができます。「File reference document(ファイル参照文書)」には別々の行に入力されたファイル名のみを含めることができます。
Dot(ドット)
ハーフトーンの個別要素です。
ドットゲイン
インクの拡散が原因で、ハーフトーンドットのサイズが印刷時に大きくなることを指します。一般に、この値は正確に知ることができるので、スキャンとフィルム作成の工程で、補正するための調整が行われます。Cromalin色校正システムはこの影響をシミュレートします。
Dots per inch(ドット/インチ)
距離単体あたりのデータ密度の単位です。デスクトップパブリッシング用の代表的な値の範囲は、200~300 dpiです。
DPA
文書印刷アプリケーション。
DPF
分散型プリント設備。
dpi
Dots per inch(ドット/インチ)の略です。
Drag and drop(ドラッグアンドドロップ)
グラフィカルユーザーインターフェースでは、アクションとタスクを実行する手順の1つです。マウスを使用し、アクションアイコンまたはオブジェクトアイコンをそのアクションまたはタスクを実行する新しい位置までドラッグ(移動)することです。
DSS
Destination support system(宛先サポートシステム)の略です。
Dummy(ダミー)
予想される最終印刷物を大まかな貼り込み紙や手書きで表現したものです。ダミーは、基本デザインやページ編集に使用されます。
Duplex printing(両面印刷)
用紙の両面に印刷することです。Simplex printing(片面印刷)(1)と対比します。
用紙の両面に印刷し、先頭と先頭が合うように出力イメージを配置します。このためイメージの先頭の位置は、どのページでも同じになります。Tumble duplex printing(反転両面印刷)とも対比します。Simplex printing(片面印刷)(2)も参照してください。
E
Early binding(早期バインディング)
InfoPrintでは、ジョブを受け取るとすぐに実宛先にジョブを割り当てることです。早期バインディングにより、InfoPrintがジョブ完了の時刻を予測できます。「Late binding(実行時バインディング)」と対比します。
Edition binding(版とじ)
印刷された用紙が16ページまたは32ページの折り込まれる製本のタイプです。最初と最後の折り丁の外側に、4ページの見返しが貼り付けられます。折り丁はその後、マシンでソートされ、特殊なミシンを使用して綴じられます。Perfect binding(無線とじ)Spiral binding(ら旋とじ)Wire-o binding(二重ら旋とじ)と対比します。
Electronic document(電子文書)
紙に印刷される代わりに、コンピューター上に保存される文書です。
Electronic mail(電子メール)
ネットワーク上のワークステーション間で送信されるメッセージ形態での通信です。Email(Eメール)の同義語です。
Electrophotographic(電子写真)
紙にイメージを作成する印刷技法の一種です。この方法では、光伝導体を均等に帯電させ、光伝導体上に電気的なイメージを作成し、マイナス帯電したトナーを光伝導体の放電された部分に引き寄せ、そのトナーを用紙に転写して融着させます。
em
組版において、設定されたフォントのポイントサイズと幅、高さが一致する単位です。この名前は、初期の活字書体における「M」という文字が一般に正方形に鋳造されていた事実に由来しています。
E メール
Electronic mail(電子メール/Eメール)の略です。
Email destination(Eメール宛先)
InfoPrintでは、Eメールシステムを表す実宛先です。
Email destination support system(Eメール宛先サポートシステム)
InfoPrintでは、Eメール宛先をサポートする宛先サポートシステムです。
embellishments(装飾データ)
集められたすべてのページに追加する変数データのことで、その単位が全体としてまとまって見えるようにします。たとえば、ヘッダー、フッター、目次、章の区切りページなどがあります。
en
組版において、emのちょうど半分を指します。
Enable(使用可能)
InfoPrintでは、宛先、キューまたはサーバーがジョブを受け入れ可能となるか、ログが情報の受け入れ可能となるアクションを指します。
End sheet(エンドシート)
ジョブの直後に配置できる用紙 (白紙の場合もそうでない場合もあります)です。Auxiliary sheet(補助シート)も参照してください。
Enhanced X-Windows(拡張X Windowシステム)
仮想端末上に表示された複数のウィンドウ内で複数のアプリケーションプロセスを実行できるように設計されたツールです。X-Windowsを参照してください。
環境変数
オペレーティングシステムの実行方法と、オペレーティングシステムが認識するデバイスを記述した任意の数の変数です。
Error log(エラーログ)
後でアクセスするためにエラー情報が保存される製品またはシステム内のデータセットまたはデータファイルです。
Estimate(見積もり)
印刷ジョブに対するお客様の価格見積もり要求に答えて、印刷ショップによって行われる専門的なコスト分析です。
event(イベント)
InfoPrintでは、たとえば、コマンドの完了など、操作中に印刷システム内で発生することを指します。
event log(イベントログ)
InfoPrintでは、発生したイベントに関するメッセージの集合です。
Event notification(イベント通知)
イベントに関してInfoPrintによって送信される通知です。
F
フェデレーション認証
外部のIDプロバイダー (IdP) に依存して、InfoPrint Managerへの安全なアクセスをユーザーに付与する技術。InfoPrint Managerシステム内でユーザー認証情報を個別に管理する代わりに、フェデレーション認証を使用すると、ユーザーは信頼できるサードパーティーサービスの既存のアカウントを使ってログインできます。
FIFO(先入れ先出し法)
InfoPrint におけるキューイング技法の 1 つ。最も長い時間キューの先頭に割り当てられ、次に取り出される。InfoPrint は、受け取った順にジョブを処理します。締切ジョブ優先順位最大ジョブ先出し、および最小ジョブ先出しと対比します。
File-reference document(ファイル参照文書)
InfoPrintでは、その他のファイル名が入っているファイルを指します。ファイル名は別々の行に入力する必要があります。このファイルは、ジョブ実行依頼者がfile-referenceの文書タイプを指定したときに印刷用に渡されます。InfoPrintは、参照文書の中に記載されたファイルを印刷します。
File Transfer Protocol(FTP)(ファイル転送プロトコル)
TCP/IPで、ホストコンピューターとの間のデータ転送と、間接的な外部ホストの使用を可能にするアプリケーションプロトコルです。
Finisher(フィニッシャー)
プリンターに接続されたハードウェアです。印刷されたページを折りたたむ、またはステープルなどを行います。
フィニッシング
印刷ショップにおける印刷物への最終的な作業です。「ステープル」、「トリミング」、「パンチ」、「折り」、「エンボス加工」、「ワニス仕上げ」、「背固め」、「収縮包装」、「ミシン目」、「ラミネート処理」、「丁合」などがあります。
flag(フラグ)
コマンドの修飾子です。コマンドのアクションを指定します。通常は、フラグの前にハイフンが入れられます。「option(オプション)」と同義語です。「Keyword(キーワード)」も参照してください。
FOCA
Font object content architecture(フォントオブジェクトコンテンツアーキテクチャー)の略です。
Folder(フォルダー)
InfoPrint GUIでは、類似した一連のオブジェクトを入れるコンテナーを表すオブジェクトです。たとえば、「保持ジョブ」フォルダーには保持するジョブを保存します。
Font(フォント)
提供されたサイズとスタイルを備えた文字のセットです。たとえば、9ポイントのHelveticaがあります。
特定のタイプセットにおける1つのサイズ、または1つの書体(文字、数字、句読点、特殊文字、合字など)です。
文字セットとコードページを組み合わせて、テキスト文字列の印刷で一緒に使用できるようにしたものです。2バイトフォントは、文字セットとコードページの複数のペアから構成できます。
書式定義
用紙または印刷メディアの特性を定義した、InfoPrintが使用するリソースオブジェクトです。使用するオーバーレイ、給紙ユニット(カット紙プリンターの場合)、両面印刷、テキスト抑止、合成テキストデータの用紙上の位置などがあります。
Forward space(前送り)
InfoPrintでは、ジョブの印刷を指定されたページ数分スキップするアクションです。
FPO
最終イメージを表すためにダミーに配置される、低品質のイメージ(ときに写真)です。デスクトップパブリッシングソフトウェアは、イメージを表示画面の解像度のFPOとして配置します。
Front panel(フロントパネル)
CDEでは、実行可能な様々なタスクを表すコントロールとワークスペーススイッチを含むワークスペース領域を指します。
FST
Files and Sockets Transport(ファイルとソケットトランスポート)は、InfoPrint Managerのローカルセキュリティー実装です。ユーザー資格情報にローカルな名前空間を使用しており、ライトウェイトセキュリティープロトコルです。
FTP
File Transfer Protocol(ファイル転送プロトコル)の略です。
G
GCR
Gray component replacement(グレーコンポーネントの置き換え)の略です。
GIF
Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)の略です。
Global change(一括変更)
InfoPrint GUIでは、いくつかのオブジェクトに入っている複数の属性に一度に変更を加えるアクションです。同じオブジェクトクラスの複数のオブジェクトに対し、同時に同じアクションを実行することもできます。同じオブジェクトクラスの複数のオブジェクトに、同じアクションを実行することもできます。たとえば、複数の宛先を同時に使用不可にします。
Global character(グローバル文字)
検索文字列内にある未知の数の文字セットを指定するために使用される文字です。InfoPrintでは、グローバル文字はアスタリスク(*)で表されます。
Global ID(グローバルID)
Global job identifier(グローバルジョブID)の略です。
Global job identifier(グローバルジョブID)
固有のジョブIDです。InfoPrintでは、ジョブを管理するサーバーの名前の後に、コロン(:)と生成された整数を付けて表示されます。このIDによって、InfoPrintサーバー内のジョブが固有のものとして識別されます。
Glyph(絵文字)
イメージフォント(通常は文字)です。
GOCA
Graphics object content architecture(グラフィックスオブジェクトコンテンツアーキテクチャー)の略です。
Graphic character(図形文字)
制御文字以外の文字の視覚的表現です。通常は書き込み、印刷、表示を行うことによって作成されます。
Graphical User Interface(グラフィカルユーザーインターフェース)
高解像度モニターを利用したり、図形を組み合わせたりすることでオブジェクト操作の共通パターンを実行し、ポインティングデバイス、メニューバー、重複できるウィンドウ、アイコンを使用するタイプのユーザーインターフェースです。Command Line Interface (コマンド行インターフェース)と対比します。
Graphics Interchange Format(グラフィック交換形式)
インターネット上で広く使われている圧縮グラフィックス形式です。
Gray component replacement(グレーコンポーネントの置き換え)
Under color removal(下色除去)の同義語です。
Gray scale(グレースケール)
白色から黒色までの範囲の、標準グレーの色調を示すストリップです。原稿コピーの横に配置され、取得した色合いの範囲とコントラストを測るのに使用されます。
GUI
Graphical User Interface(グラフィカルユーザーインターフェース)の略です。
Gutter(ノド)
印刷区域から縁までの空白域または内側の余白です。
H
ハーフトーン
長方形の格子に展開されたさまざまなサイズのドットを使用し、連続した色調のシェーディングをシミュレートする印刷技法です。大きなドットは暗いトーンをシミュレートし、小さなドットは明るいトーンをシミュレートします。通常の格子前送りと後送りは、85行/inch (lpi)(新聞と同等の品質)、133 lpi(低品質)、150 lpi(中間品質)、175以上lpi(高品質)となります。
Help(ヘルプ)
InfoPrint GUIでは、特定のテンプレート、オブジェクト、アクション、ボタン、コントロール、アプリケーションウィンドウ内のエリアに関するオンラインヘルプを表示するために使用されるオプションです。
オンラインヘルプへアクセスするために使用されるボタンの名前です。
保留
job-hold属性によって決定される指示項目です。ジョブをキューに保持し、InfoPrintがそのジョブをスケジュールしないようにします。
Hostname
AIXシステムに与えられた名前です。
ホットフォルダー
ユーザーがジョブをコピーし、印刷するために実行依頼するワークステーションディレクトリーです。
Hypertext(ハイパーテキスト)
ある情報と別の情報間の接続をオンラインで表示する方法です。それらの接続はハイパーテキストリンクと呼ばれます。Hypertext link(ハイパーテキストリンク)も参照してください。
Hypertext link(ハイパーテキストリンク)
ある情報と別の情報間の接続です。リンクを選択すると、対象情報が表示されます。
I
Icon(アイコン)
画面上に表示されるグラフィック記号です。ユーザーがクリックし、機能やソフトウェアアプリケーションを呼び出すことができます。
イメージ
1つのパターンで配列された、色調の有無が指定されたピクセルです。
Image data(メージデータ)
イメージを定義するラスター情報の長方形配列です。
イメージセッター
アルゴン (緑色) レーザーを利用してディジタル入力によりフィルムに書き込みを行う、高解像度 (1270 dpi ~ 3600+ dpi) のプリンターです。イメージセッティングは、クロマリンのプルーフと製版の前の段階です。
Imposition(面付け)
最終的な断裁、折り、製本が正しい順序で行われるように、版下のページを配置する処理です。電子組版では、版下は RIP 時に自動的に組まれ、製版ですぐに使用できるよう形式設定されたフィルムが出力されます。
InfoPrint
印刷ショップのオフセット印刷機やコピー機を、高品質で非衝撃式の、モノクロまたはプロセスカラーのプリンターで補ったり代用することができるようにする、ソフトウェアおよびハードウェアプロダクトのソリューション。InfoPrint は、文書を作成して、それを製品としての発行、製本、発送までを行います。
InfoPrint ソフトウェアの資料において、InfoPrint Manager for AIX またはそのコンポーネントのすべてを指します。
InfoPrint Manager for AIX
InfoPrint のソフトウェアコンポーネントです。InfoPrint Manager for AIX は、印刷ジョブおよびその関連リソースファイルのスケジューリングや、アーカイブ、検索、組み立てを実施します。印刷された製品の仕上げおよび梱包の追跡も行います。

InfoPrint Manager for AIXは、MITのAthenaプロジェクトで開発されたPalladiumテクノロジーに基づきます。ISO DPA 規格および POSIX 規格に準拠しています。

InfoPrint Network(InfoPrintネットワーク)
TCP/IPプロトコルで稼働するローカルエリアネットワークで、InfoPrintがサーバーや、クライアント、出力装置間で通信するために使用されます。
InfoPrint Select
InfoPrint Manager for AIXのコンポーネントです。このコンポーネントによりWindowsワークステーションからジョブを実行依頼できるようになります。
InfoPrint Submit Express
InfoPrint Managerのコンポーネントで、ジョブチケット付きのジョブをWindowsまたはMacintoshワークステーションから実行依頼できます。
InfoPrint 20
モノクロ、大きな形式、カット紙印刷のワークグループ用レーザープリンターで、オプションとして両面印刷と600 dpiの解像度があります。
InfoPrint 60
両面印刷、モノクロ、カット紙印刷のプリンターで、600 dpiの解像度があります。
InfoPrint 62
非衝撃式、連続用紙のプリンター。最大 62 衝撃/分 (用紙サイズにより異なる) で稼動する。工場出荷時の設定では、370.8 mm の最大用紙サイズで 240 または 300 DPI で稼動します。
InfoPrint 4000
両面印刷、モノクロ、連続紙のプリンターで、600 dpiの解像度があります。
Initial value document(初期値文書)
Default document(デフォルト文書)の同義語です。
Initial value job(初期値ジョブ)
Default job(デフォルトジョブ)の同義語です。
Initial value object(初期値オブジェクト)
Default object(デフォルトオブジェクト)の同義語です。
Initially settable attribute(初期設定可能属性)
オブジェクトを作成するときには値を設定できても、その後で再設定や変更はできない属性です。Resettable attribute(設定可能属性)も参照してください。Non-settable attribute(設定不能属性)と対比します。
input focus(入力フォーカス)
キーボードまたはマウスからユーザーが対話できるウィンドウ区域です。
Input tray(給紙トレイ)
プリンターの場合、印刷出力先となるメディアを保留するコンテナーです。
Intelligent Printer Data Stream (IPDS)
ユーザーがテキスト、イメージ、グラフィックスを印刷対象ページの定義済みの地点に配置することを可能にする、全点アドレス可能のデータストリームです。
ホストがIPDSプリンターに送信する情報です。通常、この情報には、基本形式設定、エラーリカバリー、文字データが入っており、プリンターでそれらを判断できます。
データ(テキスト、イメージ、グラフィックス、バーコードなど)とそのデータの表示方法を定義するデータと制御の両方が含まれている、ホスト/プリンター間の設計されたデータストリームです。IPDSは、全点アドレス可能(APA)プリンターを制御/管理するための装置独立のインターフェースを提供します。
International Organization for Standardization(国際標準化機構)
さまざまな国の国内規格制定団体からなる組織です。商品とサービスの国際的な交換を容易にする規格の開発を促進し、知的、科学、技術、経済の各活動における協力を進めるために設立されました。
インターネット
産業、教育、行政、研究における数千もの分散したネットワークを接続した広域ネットワークです。インターネットのネットワークでは、情報送信のプロトコルとしてTCP/IPが使用されます。
インターネットプロトコル
インターネット環境で、データを、発信元から宛先へ経路指定する方法を設定した規則のセットです。
Intervening jobs(ジョブ介入)
InfoPrintでは、キュー内にあり、対象のジョブの前に印刷がスケジュールされキューに入っているジョブの数です。
IOCA
Image object content architecture(イメージオブジェクトコンテンツアーキテクチャー)の略です。
IP アドレス
IPv4またはIPv6のアドレスです。
IPDS
Intelligent Printer Data Stream(インテリジェントデータストリーム)の略です。
ISO
International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略です。
J
ジョブ
InfoPrintでは、1つまたは複数の文書を単一セッションでまとめて印刷または送信するための要求を表すオブジェクトです。ジョブには、印刷または送信されるデータとリソース(フォント、イメージ、オーバーレイなど)があります。ジョブの実行依頼方法によって、ジョブチケットが含まれる場合もあります。Job bundle(ジョブバンドル)Print job(印刷ジョブ)の同義語です。
Job bundle(ジョブバンドル)
Job(ジョブ)の同義語です。
Job data(ジョブデータ)
直接、または参照によってジョブ内の文書を構成する、ページ記述、組み合わせデータ、装飾データです。
Job ID(ジョブID)
ジョブ実行依頼者、管理者、オペレーター、InfoPrintにジョブを識別する、ローカルまたはグローバルなIDです。「Local job identifier(ローカルジョブID)」と「Global job identifier(グローバルジョブID)」を参照してください。
ジョブ優先順位
InfoPrintにおけるキューイング技法の1つです。優先順位が最も高いジョブがキューの先頭に次のジョブとして割り当てられます。「Deadline(締切)」、「FIFO(先入れ先出し)」、「Longest-job-first(最大ジョブ先出し)」、「Shortest-job-first(最小ジョブ先出し)」と対比します。
Job submitter(ジョブ実行依頼者)
InfoPrintでは、印刷のためのジョブの実行依頼をする人です。印刷データを生成するアプリケーションの保守担当者であるアプリケーションプログラマーが、ジョブの実行依頼者となることが多くあります。
ジョブチケット
直接、または参照によって印刷ジョブを記述しているすべての変数を列挙している、ハードコピーまたは電子的なお客様の指示です。印刷ショップでは、ジョブチケットに仕様を追加することや、ハードコピーが必要な場合はチケットを印刷することもできます。
Joint Photographic Experts Group (JPEG)
インターネット上で広く使われている圧縮グラフィックス形式です。
JPEG
Joint Photographic Experts Groupの略です。
K
Kerning(カーニング)
植字において、2つの文字の相対的な間隔を調整することで、外観や読みやすさを改善することです。カーニングのペアは、相対的な間隔が組み込まれている特定の文字セットになります。活字書体の中には100のカーニングのペアを持つものもあります。
Keyword(キーワード)
パラメーターを識別する名前または記号です。
特定の文字ストリング(DSNAME=など)から成るコマンドオペランドの一部です。
Kitting(製本)
印刷ショップの環境では、完成した発行物に付いているバインダーや、タブ、ディスケット、その他の備品や情報などをパッケージすることです。仕上がった製品を出荷する前に行います。
L
LAN
Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)の略です。
Laser, light amplification by stimulated emission of radiation(レーザー、誘導放出を用いた光の増幅)
InfoPrintプリンターでは、コヒーレント光のビームを放射して光伝導体上にイメージを形成する装置のことで、このイメージが後で用紙に転写されます。
Late binding(実行時バインディング)
InfoPrintでは、ジョブを処理するまで、実宛先へのジョブの割り当てを待つことです。実行時バインディングを使用すると、InfoPrintが使用可能になった最初の適切な実宛先にジョブをルーティングできます。「Early binding(早期バインディング)」と対比します。
LDAP
Lightweight Directory Access Protocolは、InfoPrint Managerのネットワークセキュリティー実装です。ユーザー資格情報にLDAPやActive Directoryサーバーを使用し、お客様の環境で統一されたセキュリティーを実現しています。
LED
Light-emitting diode(発光ダイオード)の略です。
Light-emitting diode(発光ダイオード)
電子写真用印刷単位の画像処理デバイスエレメントです。
lines per inch(行/inch)
スペースハーフトーンドットに対して使用される格子の密度の尺度です。通常の格子前送りと後送りは、85行/lpi(新聞と同等の品質)、133 lpi(低品質)、150 lpi(中間品質)、175以上lpi(高品質)となります。
Linux
Linuxは、UNIX系オープンソースオペレーティングシステムです。複数のディストリビューションがありますが、InfoPrint ManagerはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)およびSUSE Linux Enterprise Server(SLES)のみでサポートされています。
ローカルエリアネットワーク(LAN)
地理的に範囲が限定されたコンピューターネットワークで、互いに接続して通信する装置から構成されます。このネットワークをより大きなネットワークへ接続することもできます。
Local ID(ローカルID)
ローカルジョブIDです。
local job identifier(ローカルジョブ ID)
InfoPrintでは、サーバーによって自動的に生成されるジョブIDで、ジョブ実行依頼者がジョブを識別できます。InfoPrintは、ローカルジョブIDをグローバルジョブIDにマッピングします。
locale(ロケール)
ユーザーに提示される情報の言語と文字セットです。
InfoPrintでは、InfoPrintInfoPrintを通知およびエラーメッセージを送信するときまたは表示するときにグラフィカルユーザーインターフェースが使用する言語です。
locale(ログ)
アカウンティングまたはデータ収集の目的でファイルへ追加されるメッセージまたはメッセージセグメントの集合です。
ファイルにメッセージを記録することを指します。
論理宛先
InfoPrint における、ユーザーが実行依頼対象とするオブジェクトです。論理宛先は、ジョブを出力装置(プリンターや電子メールシステムなど)を表す実宛先にルーティングします。論理的プリンター実宛先との対比も参照してください。
logical printer(論理プリンター)
InfoPrintでは、論理宛先のタイプです。論理プリンターは、プリンターを表す物理プリンターにジョブをルーティングします。
Logical unit(論理装置)
ネットワークアクセス可能なユニットのタイプの1つです。エンドユーザーがネットワークリソースにアクセスして互いに通信できます。
Logical unit 6.2(論理装置6.2)
論理装置のタイプの1つです。分散処理環境でプログラム間の一般通信をサポートします。LU 6.2は(a)セッション相手側との対等な関係、(b)複数処理用セッションの使用効率、(c)包括的な端末互間のエラー処理、(d)製品の機能に関連付けられた広範囲の構造化されたverbにより構成された汎用アプリケーションプログラムインターフェース(API)を特徴とします。
longest-job-first
InfoPrintでは、キューイング技法の1つです。キュー中の最大のジョブがキューの先頭に次のジョブとして割り当てられます。「Deadline(締切)」、「FIFO(先入れ先出し)」、「Job-priority(ジョブ優先順位)」、「Shortest-job-first(最小ジョブ先出し)」と対比します。
lpi
Lines per inch(行/inch)の略です。
LU
Logical unit(論理装置)の略です。
M
Magnetic Ink Character Recognition(磁気インク文字認識 )
磁気物質の粒子を含むインクで印刷された文字を識別することです。
Mainframe processor(メインフレームプロセッサー)
複数のコンピューターが接続された大型コンピューター内で、接続されたコンピューターがメインフレームの提供する機能を共用できるように命令を解釈し、実行する機能単位です。
Makeready(最終的準備)
印刷を実行できるよう印刷物を準備することに関係したすべてのセットアップ作業を指します。
Manage(管理)
InfoPrint GUIでは、対象オブジェクトのアイコンに状況の変化を反映させるために使用するアクションです。
Mechanical(貼り込み紙)
製版可能なレイアウトを指します。貼り込み紙は、使用されるスポットまたはプロセスカラーごとに複数の用紙やオーバーレイによって構成できます。仕上がりイメージに後で貼り込みを行わない場合は、仕上がりサイズにし、正確な行頻度で切り抜いて網掛けされます。
メディア
InfoPrintでは、ジョブを印刷する物理的素材を表すオブジェクトです。
merge data(マージデータ)
文書の各部数に固有で、その文書をカスタマイズするデータです。たとえば、シリアル番号や郵便情報があります。マージデータは通常、文書のデータ全体に占めるパーセント数としては小さいです。
Message catalog(メッセージカタログ)
アプリケーションの処理中に表示される可能性があるすべてのメッセージが入ったファイルを指します。
MICR
Magnetic ink character recognition(磁気インク文字認識)の略です。
Mixed Object Document Content Architecture (MO:DCA)
文書を交換するための、装置独立の設計済みデータストリームです。
MO:DCA-P
Mixed Object Document Content Architecture Presentationの略です.
Modify(変更)
InfoPrintでは、オブジェクト属性の値を変更するアクションです。
Moire(モアレ)
ハーフトーンのドットアングルが不正確に上重ね印刷された2つのハーフトーン画面によって生じる、望ましくない干渉パターンです。
Monospaced(モノスペース)
植字において、すべての文字の幅が等しくなる書体です。モノスペースは作図に役立ちます。
Multiple Virtual Storage(多重仮想記憶)
IBMが開発したオペレーティングシステムの1つです。MVSの設計には、システムの個別のジョブへ固有なアドレススペースを提供するアドレッシングアーキテクチャーが組み込まれています。
MVS
Multiple Virtual Storage(多重仮想記憶)の略です。
N
N_UP(Nアップ)
1つのレイアウトに同時に配置する用紙の数です。代表的なレイアウトは2アップ、4アップ、8アップ、16アップなどです。Nアップ印刷では、印刷用紙を最大限に使用します。
Namespace(ネームスペース)
すべてのユーティリティーとAPI手順から使用できるグローバルなネームリポジトリーです。ネームスペースには、オブジェクト名から他の関連オブジェクトへのマッピングが含まれています。たとえば、ネームスペースは論理宛先からそのプリンターがあるサーバーへのマッピングを提供します。
Network File System(ネットワークファイルシステム)
Sun Microsystemsが開発したプロトコルです。インターネットプロトコルを使用し、連携する1組のコンピューターがお互いのファイルシステムへローカルファイルシステムとまったく同じようにアクセスできます。
Newline options(改行オプション)
プリンターが文書データストリーム内でどのように行がを区切られるかを決定するさまざまな方法です。
NFS
Network File System(ネットワークファイルシステム)の略です。
Non-process-runout(空送り)
最後に印刷された用紙をプリンター装置のスタッカーに移動するプリンター機能です。
Non-settable attribute(設定不可属性)
初期設定も再設定もできない属性です。これらの属性の値は、InfoPrintによって制御されます。「Initially settable attribute(初期設定可能属性)」と「Resettable attribute(再設定可能属性)」と対比します。
通知
イベントの発生を報告する動作です。
InfoPrintでは、イベントの通知はイベントログ内のメッセージか、管理者、オペレーター、ジョブ実行依頼者へ送信されるメッセージとして表現されます。InfoPrintGUIでは、イベントの通知はアイコンの外観の変化としても表現されます。
notification-profile
InfoPrintでは、オブジェクトに関連付けられた属性の1つです。この中には、InfoPrintによるそのオブジェクトのイベントに関する通知の送信先、送信するイベント情報、情報の送信方法について指定した情報が入っています。
NPRO
Non-process-runout(空送り)の略です。
O
オブジェクト
印刷システム内の物理または論理エンティティーを表す属性の集まりです。たとえば、ある特定のプリンターは実宛先(物理プリンター)オブジェクトによって表されます。オブジェクトは、そのオブジェクト名によって識別されます。オブジェクトは、クラスにグループ化されています。Object class(オブジェクトクラス)も参照してください。
Object class(オブジェクトクラス)
共通の定義を共有するので、共通のプロパティー、操作、属性として定義された動作を共有するオブジェクトグループです。たとえば、InfoPrintのキューオブジェクトはすべて同じオブジェクトクラスに属し、各キューは同じキュー属性を持ちます。ただし、属性の値は、キューオブジェクトクラスの中のキューごとに異なる場合があります。
Object Identifier(オブジェクトID)
アーキテクチャーにおいて、オブジェクトまたは文書コンポーネントへグローバルに固有のIDを割り当てる表記です。この表記は、国際標準ISO.IEC 8824(E)に定義されています。
Object name(オブジェクト名)
オブジェクトを識別する英数字の用語です。
Object state(オブジェクトの状態)
オブジェクトの状態は、そのオブジェクトの機能を実行するためにオブジェクトが使用可能であるか、または使用する準備ができているかどうかを示します。オブジェクトは、準備完了、使用中、不明などの状態のうちのいずれかにあります。
OCR
Optical character recognition(光学式文字認識)の略です。
Octet(オクテット)
8桁(ビット)の2進数からなる1バイトです。
offset stacking(オフセットスタッキング)
特定のプリンターで、印刷ジョブを分割しやすくするために印刷出力ページをオフセットできる機能です。
OID
Object Identifier(オブジェクトID)の略です。
Open destinations window(宛先ウィンドウを開く)
InfoPrint GUIでは、1つのキューへ関連付けられている論理宛先と実宛先を表示する新しいアプリケーションウィンドウを開くアクションです。
Open Prepress Interface (OPI)
レビュー用文書の低解像度のイメージを高品質な最終出力に必要な高解像度イメージに置き換えるための業界規格です。
オープンソフトウェアファウンデーション (OSF)
オープンシステム市場でソフトウェアを開発するために協力している各社のコンソーシアムによって設立された非営利の研究開発機関です。
OpenType フォント (OTF)
以下の機能が追加された拡張TrueTypeフォントです。
  • PostScriptアウトラインのサポート
  • 国際文字セットのよりよいサポート
  • 拡張書体制御のより広範囲なサポート
Open window(ウィンドウを開く)
InfoPrint GUIでは、現在開いているアプリケーションウィンドウ内に表示されているオブジェクトを表す新しいアプリケーションウィンドウを開くアクションです。
操作
1つまたは複数のデータ項目に対して実行されるアクションです。
operator(オペレーター)
InfoPrintでは、プリンターの操作を担当する人です。オペレーターは、InfoPrintのキューと実宛先に関連するタスクのサブセットと、一部のジョブ関連タスクも実行します。
OPI
Open Prepress Interfaceの略です。
Optical character recognition(光学式文字認識)
スキャンされたテキストを編集可能なASCII文字に変換することです。
option(オプション)
コマンドの修飾子です。コマンドのアクションを指定します。通常は、オプションの前にダッシュが入れられます。「flag(フラグ)」と同義語です。「Keyword(キーワード)」も参照してください。
Orphan logical destination(孤立論理宛先)
InfoPrint GUIでは、既存のキューに関連付けられていない論理宛先を表すオブジェクトです。
Orphan logical printer(孤立論理プリンター)
InfoPrint GUIでは、既存のキューに関連付けられていない論理プリンターを表すオブジェクトです。
OSF
Open Software Foundation(オープンソフトウェアファウンデーション)の略です。
overlay
行、シェーディング、テキスト、枠、ロゴなどの固定データの集まりです。これはホストプロセッサー内で電子的に構成されてライブラリー内に保存され、印刷するときに変数データと組み合わせることができます。
OTF
OpenType font(OpenTypeフォント)の略です。
P
PAC
Privilege Attribute Certificate(特権属性認証)の略です。
ページ定義
行データ用の形式設定制御文字が含まれるリソースです。
InfoPrintでは、行データを合成ページとテキスト制御に変換する規則を定義したリソースです。
Page segment(ページセグメント)
合成したテキストとイメージが入っており、形式の前に準備されて印刷時に組み込まれるリソースです。
Palladium
Digital Equipment Corporation (DEC)、International Business Machines (IBM)、Hewlett-Packard (HP)が参加し、MITのAthenaプロジェクトで開発された分散印刷システムです。OSI Document Printing Architecture (DPA)規格ISO/IEC 10175の参考用の実装です。
Pane(ペイン)
InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIの作業領域で、特定のタイプのオブジェクトのグループが入っている領域です。たとえば、実宛先ペインなどがあります。
Parent/child relationship(親子関係)
InfoPrintでは、サーバー、キュー、宛先は互いに親子の関係で関連付けられます。たとえば、サーバーはそのサーバー内にあるすべてのキューの親であり、それらのキューはその子になります。
Pass through(パススルー)
InfoPrint において、ジョブと一緒に渡され、InfoPrint でなくデバイスドライバーによって使用されるオプションを指します。InfoPrint は、この情報の処理や妥当性検査を行わず、この情報をデバイスドライバーへ引き渡します。Printer driver(プリンタードライバー)を参照してください。
Path(パス)
ファイルを見つけるために使用される経路、またはファイルの保存場所も指します。完全修飾パスは、ドライブIDや、ディレクトリー名、サブディレクトリー名、ファイル名とそれに関連した拡張子で構成されます。
一時停止
InfoPrintでは、実宛先上のジョブの印刷または転送や、サーバーまたはキューからのジョブの送信を一時的に停止するアクションです。
pdcreate
InfoPrintでは、新しいオブジェクトを作成し、その属性を指定された値に設定するコマンドです。
PDF
Portable Document Format(ポータブルドキュメント形式)の略です。
プリンター記述ファイルです。
pdmsg
InfoPrintでは、メッセージに関する情報を表示するユーティリティーです。
pdpr
InfoPrintでは、1つまたは複数の文書からなるジョブを作成し、そのジョブを印刷または転送用サーバーに実行依頼するコマンドです。
Perfect binding(無線とじ)
ページを接着のりでとじ合わせる製本のタイプです。Edition binding(版とじ)Spiral binding(ら旋とじ)Wire-o binding(二重ら旋とじ)と対比します。
許可
AIXでは、ファイルにアクセスできるユーザーと、そのファイルに対して実行できる操作を決定するコードです。
Physical printer(物理プリンター)
InfoPrintでは、プリンターを表す実宛先です。「Printer device(プリンター)」も参照してください。
piobe
AIXが印刷に使用する標準プリンター入出力バックエンドプログラムです。ainbeも参照してください。
pipe-pull
InfoPrintでは、文書転送方式の1つです。InfoPrintは文書をファイルに保管し、そのファイルのアドレスをサーバーへ転送します。サーバーから要求があったときに、InfoPrintはそのファイルをサーバーへ転送します。これは大型ジョブにとって効率的な転送方式であり、ジョブ実行依頼時のデフォルトの転送方式です。With-request(要求時)と対比します。
Plex(プレックス)
文書または実宛先の属性で、ページ上の出力イメージの配置を定義するために使用されます。プレックス値のSimplex(片面)Tumble(反転)を参照してください。
Portable Document Format (PDF)
表示や印刷が可能なAdobe PostScriptのデータ形式です。
Portable Operating System Interface for Computer Environments (POSIX)
コンピューターオペレーティングシステムに関する米国電気電子学会(IEEE)規格の1つです。
POSIX(ポシックス)
Portable Operating System Interface for Computer Environmentsの略です。
PostScript
Adobeのページ記述言語です。PostScriptはグラフィックデザインやレイアウトのソフトウェアで標準となっています。PostScriptファイルには、ベクトルデータとラスターデータの両方を含めることができます。フォントはPostScriptのコーディングにより記述されます。デスクトップパブリッシングシステムの多くは、出力データストリームとしてPostScriptデータを生成します。
PostScript printer description(PostScriptプリンター記述)
各種のプリンターにPostScriptデータを印刷するためにオプションを組み込んだファイルです。
PPD
PostScript printer description(PostScriptプリンター記述)の略です。
プレフィックス長
同じネットワーク上にあるIPv6アドレスの範囲を特定します。
Preflight(プリフライト)
実際の印刷が行われる前に、ジョブに対するすべてのリソースを確認することです。
Prepress(プリプレス)
データや、アートの作成、ページの組版、色の修正、電子編集、ページのレイアウトなど、ジョブの印刷前に印刷ショップで行われる作業です。
Print database(印刷データベース)
論理宛先、キュー、実宛先など、すべての印刷オブジェクトの属性用に永続的なリポジトリーを提供するディスクにあるファイルセットです。
印刷ジョブ
Job(ジョブ)の同義語です。
Print Quality Enhancement(印刷品質改善機能)
対角線に沿ったエッジの平滑化、高精度の保護、独立した太さ制御などを備えているプリンターの機能です。
Print Services Facility (PSF)
PSF for AIXPSF/MVS、PSF/VM、PSF/VSEを含むいくつかのプログラムのいずれかを指します。このプログラムに送信されたデータからプリンターコマンドを作成します。
Print system(印刷システム)
プリントサーバーとプリンターからなるグループです。これは、地理的に同じ場所にある場合もそうでない場合もあります。印刷システムのコンポーネントはいずれかの方法で相互に接続されており、印刷クライアントにネットワークインターフェースを提供し、コンポーネントが相互に連携して定義された文書印刷サービスを提供します。(D)
Printable document(印刷可能文書)
InfoPrintでは、ジョブが印刷するテキストまたはデータを表すオブジェクトです。「Resource document(印刷リソース文書)」と対比します。
Printer description file(プリンター記述ファイル)
特定のプリンターにPostScriptデータを印刷するためのオプションを含んだファイルです。
Printer device(プリンター)
印刷機能を実行する物理出力装置です。Physical printer(物理プリンター)も参照してください。
プリンタードライバー
プリンターなどの周辺装置の物理的特性を記述するファイルです。印刷時または作図時にグラフィックスとテキストを装置固有のデータへ変換するために使用されます。Device driver(デバイスドライバー)の同義語です。
優先順位
InfoPrintでは、ジョブに割り当てられ、印刷の優先順位を決定する番号です。優先順位番号が高いジョブは、優先順位番号の低いジョブより前に処理されます。
Process color(プロセスカラー)
指定色をシミュレートするCMYKインクを構成する色です。これは、連続した色調のカラーイメージを再現する従来からの方法です(色分解)。カラーインクの性質上、ある種のインクではあまりよく再現されません。
Processor(プロセッサー)
コンピューターにおいて、命令を解釈して実行する機能単位です。プロセッサーは、命令制御装置と演算/論理装置で構成されます。(T)
プロモート
InfoPrintでは、1つのジョブをキューの先頭まで移動し、ジョブを処理できる、次に使用可能なプリンターで印刷できるアクションです。
Protocol(プロトコル)
通信を実行するときに、機能単位の動作を決定する意味を持つ一連の構文規則です。
pSeries
IBMのPOWERアーキテクチャーを基礎としたワークステーションとサーバーのグループです。主にAIXオペレーティングシステムを使用したマルチユーザー数値計算アプリケーションを実行するために設計されています。
PSF
Print Services Facilityの略です。
PSF destination support system(PSF宛先サポートシステム)
InfoPrintでは、PSF for AIXと通信してジョブを印刷する宛先サポートシステムです。
PSF physical printer(PSF物理プリンター)
InfoPrintでは、PSF宛先サポートシステムを使用するプリンターを表すオブジェクトです。
Q
QuarkXpress
Quark, Incorporatedが開発したデスクトップパブリッシングシステムです。
キュー
InfoPrintでは、印刷を待っているジョブの集まりを管理するオブジェクトです。キューは論理宛先からジョブを受け取り、実宛先にジョブを送信します。
処理を待機している項目で形成される行またはリストです。
R
Raster(ラスター)
変化するデータの奥行きで構成されるドットのパターンです。モノクロイメージは1ビット(オン/オフ)、グレースケールイメージは8ビット(256レベル)、RGBイメージは24ビット、CMYKイメージは32ビットで表されます。
Raster image processor(ラスターイメージプロセッサー)
PostScriptデータストリームがドットパターンに変換されるプロセッサーです。変換されたドットパターンは最終印刷メディアに転送されます。InfoPrintはAdobe RIPを使用し、InfoPrint 4000InfoPrint 60などのプリンター用のIPDSに、PostScriptを変換します。
rc.pd
InfoPrint において、/etc/pd.servers ファイルに表示されている InfoPrint サーバーを起動するユーティリティーです。
読み取り専用
InfoPrintでは、ユーザーが設定できず、他の活動に基づいて変更される場合がある属性値を説明する用語です。
ready(準備完了)
タスクを実行する準備ができており、実行する能力をもつオブジェクトの状態を指します。
media-ready属性値のような使用可能なリソースです。Supported(サポート済み)と対比します。
Red, Green, Blue(赤、緑、青)
CRTディスプレイ蛍光体の色です。RGBイメージはスクリーン表示専用です。印刷する前にCMYKイメージに変換する必要があります。
Registration(位置決め)
用紙の端に相対する用紙上の印刷正確度です。
ブラックに相対する単一色(シアン、マゼンタ、またはイエロー)の印刷正確度です。
ページの反対面への印刷に相対するページの片面に印刷する正確度です。
Reprographics(複写)
文書や情報のコピーまたは複製を作成する処理です。
Requested(要求済み)
InfoPrintでは、ジョブが実行依頼されたときに、そのジョブが要求した特定の属性値に関する表現です。ジョブの要求済み属性値は、実宛先用のサポート済み属性値と照合して妥当性が検査され、そのプリンターがそのジョブを処理できるかどうかが判別されます。Supported(サポート済み)と対比します。
Resettable attribute(再設定可能属性)
オブジェクトを作成した後に、値を設定するか変更できる属性。そのオブジェクトが変更するのに適切な状態にあることが前提となります。Initially settable attribute(初期設定可能属性)も参照してください。Non-settable attribute(設定不能属性)と対比します。
Resource(リソース)
AFPにおいて、ジョブの印刷時に使用される印刷指示の集まりが入っているファイルです。リソースには、フォント、オーバーレイ、書式定義、ページ定義、ページセグメントが含まれます。
Resource context(リソースコンテキスト)
InfoPrintでは、ディレクトリーパス情報が入っているオブジェクトです。この情報は、プリンターでのジョブの印刷に必要なリソースを印刷システムが見つけるのに役立ちます。リソースには、フォント、オーバーレイ、書式定義、ページ定義、ページセグメントが含まれます。
Resource document (リソース文書)
InfoPrintでは、印刷可能文書の印刷にジョブが使用するリソース(グラフィックスやフォントなど)を表すオブジェクトです。「Printable document(印刷可能文書)」と対比します。
Resubmit(再実行依頼)
InfoPrintでは、保留中のジョブまたは保持されたジョブを、そのジョブを最初に実行依頼した論理宛先とは別の論理宛先に再転送するアクションです。
Resume(再開)
InfoPrintでは、一時停止したジョブの印刷、または休止したサーバーやキューに入っているジョブの配布を再開するアクションです。
Retained job(保持ジョブ)
InfoPrintでは、通常は印刷が完了した後で、指定された時間の間、印刷システムに保存されているジョブを表すオブジェクトです。保持ジョブは、キュー内にはありません。
Retention(保持)
プロセスの完了後にデータを一定の期間保存するプロセスです。
Retrieval(取得)
保存されたデジタルデータを記憶装置から取り出し、再使用のためにオンラインメモリーに持ってくるプロセスです。Archiving(アーカイブ)も参照してください。
RGB
Red, Green, Blue(赤、緑、青)の略です。
RIP
Raster image processor(ラスターイメージプロセッサー)の略です。
ラスターイメージプロセッサーを使って、データをドットパターンに変換することです。
rootユーザー
AIX 環境において、最大の権限を持つシステムユーザー。システムユーザーは、ログイン、制限付きコマンドの実行、システムのシャットダウン、保護ファイルの編集や削除を行えます。Superuser(スーパーユーザー)の同義語です。
RPC
Remote Procedure Call(リモートプロシージャコール)の略です。
RPM
Red Hat Package Management は、Linux Standard Base ディストリビューションのベースラインパッケージ形式です。
S
Scanner(スキャナー)
データの再入力を避けるため、ハードコピーのソースデータをデジタル形式(ハーフトーンドット)に変換する装置です。
Scheduler(スケジューラー)
InfoPrintでは、ジョブを実宛先へ割り当てるときに、キューが使用するスケジューリング方法です。
Separator sheet(セパレーターシート)
ジョブにある文書を区切る用紙(空白の場合もそうでない場合もあります)です。Auxiliary sheet(補助シート)も参照してください。
サーバー
InfoPrintでは、構成、管理、印刷要求を受け入れ、要求された操作を実行し、操作結果として応答を返します。
Settable attribute(設定可能属性)
Initially settable attribute(初期設定可能属性)Resettable attribute(再設定可能属性)を参照してください。
Severity(重大度)
エラー状態がどの程度重大であるかを示したものです。
Shell(シェル)
AIXオペレーティングシステムにおいて、ユーザーとオペレーティングシステムの間のインターフェースとして活動するコマンドインタープリターです。InfoPrint文書では、すべてのシェル例はKornシェルを使用します。
Shift-out, shift-in code(シフトアウト、シフトインコード)
2バイトの表意文字で構成された文字列の始めと終わりを示す制御文字です。
Shortest-job-first(最小ジョブ先出し)
InfoPrintでは、キューイング技法の1つです。キュー内の最小のジョブがキューの先頭に次のジョブとして割り当てられます。「Deadline(締切)」、「FIFO(先入れ先出し)」、「Job-priority (ジョブ優先順位)」、「Longest-job-first(最大ジョブ先出し)」と対比します。
Shut down(シャットダウン)
InfoPrintでは、サーバーまたは実宛先のすべてのプロセスを、サーバーまたは実宛先を削除せずに停止するアクションです。
Signature(折り丁)
印刷、折り、断裁、製本が全体として行われるページのグループです。折り丁のページを手動で配置する場合は、折り用のダミーを使用して位置を決定します。
Simplex(片面)
InfoPrint において、文書または実宛先の plex 属性値。その出力イメージがメディア上に先頭と先頭が合うように配置されることを示す。このためイメージの先頭の位置は、どのページでも同じになります。文書または実宛先の sides 属性値によって、文書は用紙の一方の面または両面に印刷することができます。「Tumble(反転印刷)」と対比します。「Simplex printing(片面印刷)」と「Duplex printing(両面印刷)」も参照してください。
Simplex printing(片面印刷)
用紙の片面だけに印刷することです。Duplex printing(両面印刷)(1)と対比します。
用紙の片面または両面に印刷し、先頭と先頭が合った形式でメディア上で出力イメージを配置します。このためイメージの先頭の位置は、どのページでも同じになります。Tumble duplex printing(反転両面印刷)と対比します。Duplex printing(両面印刷)(2)も参照してください。
SMIT
System Management Interface Tool(システム管理インターフェースツール)の略です。
SNA
Systems Network Architecture(システムネットワークアーキテクチャー)の略です。
Spiral binding(ら旋とじ)
ワイヤーまたはプラスチックの巻線が、とじしろの一連の穴(丸穴または角穴)に通されるタイプの製本です。Edition binding(版とじ)Perfect binding(無線とじ)Wire-o binding(二重ら旋とじ)と対比します。
Spot color(スポットカラー)
指定色と正確に一致するよう個別に調合されたカラーインクです。スポットカラーは、CMYKプロセスカラーでは良好な複製を作成できない、または鮮明な色が必要な場合に使用されます。さらに、スポットカラーは蛍光色やメタル色が必要な場合にも使用されます。
Spread(スプレッド)
カラー印刷において、それと他のカラーとの間の空白を削除するために寸法を拡大したエリアです。Choke(チョーク)と対比します。
Start sheet(スタートシート)
ジョブの前に配置できる用紙(空白の場合もそうでない場合もあります)です。Auxiliary sheet(補助シート)も参照してください。
State(状態)
Object state(オブジェクトの状態)の同義語です。
Stripping(ストリッピング)
原板のレイアウトへフィルムを機械的に組み込んでいく処理です。ページの組版は、ストリッピング時に行われます。
Subnet mask(サブネットマスク)
同じネットワーク上にあるIPv4アドレスの範囲を特定します。
サブネットワーク
ノードの任意のグループです。同一ネットワークIDなど共通特性があります。
AIXオペレーティングシステムでは、TCP/IPで作成可能なネットワークなど、別ネットワークの複数論理部のグループの1つです。
Subtractive color system(減法混色システム)
白い用紙に適切な量のシアン、マゼンタ、イエローのペイントを混合(追加)することで、イメージを再現するシステムです。これらのペイントは他の色を反映、つまり、吸収し、減色します。Additive color system(加算混色システム)と対比します。
Superuser(スーパーユーザー)
rootユーザーの同義語です。
サポート済み
InfoPrint において、実宛先がジョブの妥当性検査時に受け入れることのできる特定のジョブ属性値に関する表現です。InfoPrint は、実宛先のサポート済み属性値と照合してジョブの要求済み属性値の妥当性を検査し、その実宛先がそのジョブを処理できるかを判別します。要求済みと対比します。
Synchronous(同期)
特定のアクションとの間に規則的または予測可能な時間的関係を伴って発生する性質を指します。Asynchronous(非同期)と対比します。
System administrator(システム管理者)
Administrator(管理者)の同義語です。
System Management Interface Tool (SMIT)
AIXオペレーティングシステムにおいて、インストール、保守、構成、診断の作業のためのインターフェースツールです。SMITによって、コマンドを入力しないでタスクを実行できます。
Systems Network Architecture(システムネットワークアーキテクチャー)
IBMが作成した、ネットワークを使用した送信単位とネットワークの構成と操作に対する、論理構造、形式、プロトコル、操作シーケンスに関する記述です。
T
Table reference character(テーブル参照文字)
印刷データセット内のオプションの制御文字です。TRCはレコードの印刷に使用するフォントを識別し、印刷中のフォントを選択できます。
Tagged Image File Format (TIFF)
スキャンしたイメージを保存するためのデジタル形式です。TIFFファイルはラスター形式ファイルとも呼ばれます(ベクトル形式ファイルに対して)。TIFFファイルをデスクトップパブリッシングで使用する場合は、TIFFファイルには低解像度のFPOイメージのみが入れられており、高解像度のデータはハードディスク上に置かれています。
Tast help(タスクヘルプ)
選択したオブジェクトを使用して実行できるタスクのリストを提供するオンラインヘルプです。タスクを選択すると、そのタスクの実行方法に関して手順を追った説明が表示されます。
TCP/IP
Transmission Control Protocol/Internet Protocol(伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル)の略です。
TCP/IP 接続プリンター
TCP/IPプロトコルを使用した通信回線を通してpSeriesコンピューターに接続されたプリンターです。
InfoPrintでは、TCP/IP 接続プリンターを表すPSF物理プリンターです。「AIX-attached printer(AIX接続プリンター)」、「Direct-attached printer(直接接続プリンター)」、「Upload-TCP/IP-attached printer(アップロードTCP/IP接続プリンター)」も参照してください。
Template(テンプレート)
InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでは、実宛先などの特定のタイプのオブジェクトを作成するために定義された1組のデフォルト属性値を表すオブジェクトです。
Ticket(チケット)
ジョブチケット を参照してください。
TIFF
Tagged Image File Format(タグイメージファイル形式)の略です。
Transmission Control Protocol/Internet Protocol(伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル)
インターネットや、米国国防総省のインターネットワークプロトコル用の規格に従ったネットワークで使用される一連の通信規則です。TCPはパケット交換通信ネットワーク内の、またネットワークの相互接続システム内のホスト間で、信頼性のあるホスト間プロトコルを提供します。インターネットプロトコル(IP)が基礎のプロトコルとなっていることを想定しています。Internet Protocol(インターネットプロトコル)も参照してください。
Trapping(トラッピング)
デスクトップパブリッシングで、重ね印刷するカラーを重ねさせる部分の大きさです。トラッピングは、位置決めで通常の誤差のために生じるすき間から白紙部分が見えるのを防ぎます。枚葉給紙の印刷機の場合は、トラッピングは通常0.25ポイントにします。Choke(チョーク)Spread(スプレッド)も参照してください。
TRC
Table Reference Character(テーブル参照文字)の略です。
TrueType font(TrueTypeフォント)
柔軟な指示で拡大/縮小しやすいアウトラインテクノロジーに基づくフォント形式です。絵文字の形状は2次曲線に基づきます。このフォントは、TrueTypeフォントファイルに含まれるテーブルのセットで表されます。
TTF
TrueType font(TrueTypeフォント)の略です。
Tumble(反転印刷)
InfoPrintでは、文書または実宛先のplex属性値で、その出力イメージがメディア上に先頭と末尾が合うように配置されます。このためイメージの先頭の位置は、次のイメージの末尾と同じ端になります。用紙の両面に印刷する必要があります。Simplex(片面印刷)と対比します。
Tumble duplex printing(反転両面印刷)
用紙の両面に印刷し、先頭と末尾が合うように出力イメージを配置します。このためイメージの先頭の位置は、次のイメージの端と同じになります。Simplex printing(片面印刷)(2)Duplex printing(両面印刷)(2)と対比します。
U
UCR
Under color removal(下色除去)の略です。
Under color removal(下色除去)
CMYインクの使用の削減、トラッピングの改善、セットアップ時間の削減を目的とし、無色の区域を黒色に変換することです。UCRは一般にイメージスキャンの時点で行われますが、処理中にUCRを実行するものもあります。Gray component replacement(グレーコンポーネントの置き換え)の同義語です。
Unmanage(非管理)
InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでは、対象オブジェクトのアイコンに状況の変化を反映させないように使用するアクションです。
Upload printer(アップロードプリンター)
Upload-TCP/IP-attached printer(アップロードTCP/IP接続プリンター)を参照してください。
upload-TCP/IP-attached printer(アップロード TCP/IP 接続プリンター)
InfoPrint では、MVS システムを介して接続されたプリンターを表す PSF 物理プリンターで、PSF/MVS により管理されます。InfoPrint は TCP/IP ネットワークを介して、MVS システムと通信します。AIX 接続プリンター直接接続プリンターTCP/IP 接続 プリンターも参照してください。
V
Validate(検証)
InfoPrintでは、ジョブが要求した属性値を、システムにある実宛先のサポート済み属性値と比較し、そのジョブを印刷または送信できる実宛先があるかどうかを判別することです。
Value(値)
属性の特性です。
Variable(変数)
プログラムの実行中に値を変更できるデータ項目を表す名前です。
Variable data(変数データ)
文書のコピー間で変更が可能なデータです。たとえば、定形文のレター(定数データ)をお客様の名前や住所などの変数データと組み合わせて、個人宛ての文書のコピーを作成できます。
Varnish(ワニス)
完成した用紙に塗布される保護層です。通常は写真に使用しますが、反射する特質をもっているためデザイン要素に使用することもあります。ワニスには着色することもできます。
Vector(ベクトル)
空間上の絶対座標の点と線です。PostScriptファイルには、ベクトルのアートワークを含めることができます。ベクトルファイルはRIP処理時にラスターに変換されます。
Velox
ハーフトーンのネガから作ったモノクロの写真です。校正刷りとして使用されます。
Vignette(ビネット)
輪郭をぼかしたイメージです。
Virtual Machine(仮想マシン)
単一のコンピューターのリソースを管理し、複数のコンピューターシステムが存在するかのように見せるIBMライセンス製品です。
特定のユーザーのための排他的処理であるかに見えますが、その実データ処理システムのリソースを共用することによって機能が実現されている仮想データ処理システムです。(T)
Virtual Storage Extended(仮想マシン拡張)
IBMライセンスプログラムで、正式名称はVirtual Storage Extended/Advanced Functionです。プログラムの実行を制御するソフトウェアオペレーティングシステムです。
Visual Systems Management(仮想システム管理)
AIXにおけるグラフィカルユーザーインターフェースのタイプの1つです。オブジェクトの直接操作によりシステムを管理できます。
VM
Virtual Machine(仮想マシン)の略です。
VSE
Virtual Storage Extended(仮想マシン拡張)の略です。
VSM
Visual Systems Management(仮想システム管理)の略です。
W
Web(ウェブ、用紙、ロール紙)
輪転機による印刷で使用するロール紙です。
Well(ウェル)
InfoPrint Manager アドミニストレーション GUIでは、ペイン内のオブジェクトに関連したオブジェクトのグループが入っている、ペイン中の領域です(たとえば、サーバーペインの中にあるキューウェルなど)。
what you see is what you get(ウィジウィグ/WYSISYG)
コンピューターワークステーションの画面に表示された複合イメージが、最終的な印刷イメージと見た目が同じになるようにすることです。
Window(ウィンドウ)
画面の長方形区域です。移動したり、他のウィンドウの上や下に重ねて置いたり、アイコンに最小化できます。
Wire-o binding(二重ら旋とじ)
冊子のとじ部分に沿って開いている溝の部分に、連続したワイヤーの二重ループを通すことです。Edition binding(版とじ)Perfect binding(無線とじ)Spiral binding(ら旋とじ)と対比します。
With-request(要求時)
InfoPrintでは、クライアントがサーバーへ文書を直接転送する転送方式です。「Pipe-pull(パイププル)」と対比します。
Workstation(ワークステーション)
通常は、メインフレームかネットワークへ接続されている端末またはマイクロコンピューターを指します。ユーザーはここからアプリケーションを使用できます。
Write access(書き込みアクセス)
データを変更する能力を付与する認証レベルです。
WYSIWYG(ウィジウィグ)
What you see is what you get(見たままが得られる)の略です。
X
X-Windows
MITによって開発されたネットワーク透過型のウィンドウ操作システムです。これはAIXオペレーティングシステムで実行される拡張X Windowシステムの基礎となっています。
Xerography(ゼログラフィー)
潜像を保持するためにコロナ帯電された光伝導体面を使用する乾式印刷プロセスです。潜像は乾式トナーを使用して現像され、紙に転写された後、熱で融着させられます。
Xstation(Xステーション)
ネットワークを使用してpSeriesコンピューターに接続された端末です。このターミナルでは、ユーザーはコマンド行関数を実行したり、X Windowシステムベースのアプリケーションを実行したりできます。