移行アシスタントを使用する準備を行う

移行を成功させるためには、対策を講じてシステムを準備し、移行の失敗につながるような解決困難な問題を避けることをお勧めします。
システムの移行を準備するには、以下の操作を行います。
  1. RICOH ProcessDirectorをターゲットシステムにインストールします。
    1. ご使用のシステムが前提条件を満たしていることを確認してください。
    2. 新規インストールと同じように、インストール手順に従います。
    3. 基本製品のインストールが完了したら、この手順に戻ります。
    4. インストールしたRICOH ProcessDirectorのバージョンにログインします。ユーザー名にaiwとパスワードにaiwを使用します。

      このユーザーのパスワードを変更したら、新しいパスワードを忘れないでください。移行プロセスが完了し、すべてのユーザーがターゲットシステムにインポートされるまで、このユーザーとしてログインすることをお勧めします。

    5. 旧システムと同じ機能、および購入した新機能をインストールします。インストール中にエラーが発生した場合は、リコーソフトウェアサポートにお問い合わせください。

      詳細については、機能をインストールするおよびRICOH Transform 機能をインストールするを参照してください。

    6. ライセンスキーをダウンロードしてインストールします。RICOH ProcessDirectorおよびすべての機能は、試用モードでインストールされます。ライセンスキーのインストール前に試用期間が終了した場合、ソフトウェアは動作を停止します。

      注意: 必要に応じて、移行プロセスが完了した後にライセンスキーをインストールすることもできます。
  2. Reports機能を使用する場合は、Reportsデータベースの移行を計画するを確認してください。移行アシスタントを開始する前に、以下の項目を検討してください。
    • 既存のReportsデータベースを引き続き使用するか、ターゲットシステム用に新規のデータベースを作成するか。
    • 新しいデータベースを作成する場合、PostgreSQLのどのインスタンスを使用するか、RICOH ProcessDirectorとともにインストールされたインスタンスを使用するか、別途インストールされたインスタンスを使用するか。
    • ターゲットシステム用に新しいデータベースを作成する場合、既存のデータを移行するかどうか。

    ターゲットシステム上に新しいレポートデータベースを作成し、既存のデータを移行する場合:

    1. ソースシステムにログインして、データを移行するすべてのデータコレクターを有効にします。
    2. 新しいデータベースを作成します。ターゲットシステムにログインし、管理 レポート データベース設定を開きます。設定を見直して更新し、データキャプチャーを有効にします。すべてが正しく設定されていれば、データベーステーブルは自動的に作成されます。
      注意: このステップは、RICOH ProcessDirector以外にインストールしたPostgreSQLインスタンスを使用する場合に必要です。
  3. 事前印刷フォームの置換機能を使用している場合、ターゲットシステムからmedia.zipファイルをエクスポートし、ソースシステムにコピーします。電子フォームが含まれるメディアをエクスポートするの手順に従ってください。
  4. ステップリソースをインポートすると、参照するファイルはエクスポートパッケージに含まれません。ステップリソースで参照されているファイルをソースシステムからターゲットシステムに手動でコピーします。移行アシスタントを開始する前に、ターゲットシステムにファイルをコピーしてください。
    1. すべてのステップリソースをインポートするには、ソースシステムからターゲットシステムの同じディレクトリーに、C:\aiw\aiw1\StepResourcesの内容をコピーします。
    2. 特定のステップリソースをインポートするには、エクスポートしたXMLファイルを開きます。エクスポートした各ステップリソースのエントリーを検索し、StepResource.Fileプロパティーを見つけます。その値で、そのステップリソースに関連付けられているRSCファイルの名前を見つけます。例えば、この値の場合、以下のようになります。
      <property name="StepResource.File" value="{"fileName" : 
      "C:\aiw\aiw1\StepResources\
      1992052c6ef44a229b8b43d77232bf53.rsc1992052c6ef44a229b8b43d77232bf53.rsc
      " , ","displayName" : "
      Ricoh_Export-2019-08-26_13-30-04.xml"}"/>

      ファイル名は、次のようになります。1992052c6ef44a229b8b43d77232bf53.rsc

    3. ソースシステムでファイルを検索し、ターゲットシステムの同じディレクトリーにコピーします。
  5. 移行アシスタントは、SSHキーの資格情報を移行できません。
    秘密鍵の資格情報は、使用するシステムで作成する必要があるため、エクスポートはできません。秘密鍵の資格情報を使用するオブジェクトは、 移行アシスタントで失敗し、その後手動で再作成する必要があります。
  6. 移行に失敗する可能性のある一般的な問題を防止します。
    1. データ損失のリスクを回避するために、ソースシステムとターゲットシステムの両方のスナップショットまたはバックアップを取ります。
        注意:
      • 移行アシスタントを使用して別のコンピュータでアップグレードしても、ソースシステムには影響せず、データと設定が維持されます。安全対策として、両方のシステムをバックアップすることをお勧めします。
    2. 製品アップデート機能が両方のシステムに同じレベルでインストールされていることを確認します。Feature Managerで、両方のシステムの 製品アップデート機能を検索し、 インストールされたバージョン列の値を比較します。
        注意:
      • ターゲットシステムのバージョンが上位である場合は、移行中にパッケージをダウンロードする機会があります。その後、ソースシステムのFeature Managerページで パッケージのインポートを使用して 製品アップデートをインストールできます。
      • ソースシステムのバージョンが上位である場合は、/opt/infoprint/ippd/availableで最新の製品アップデートパッケージを見つけます。パッケージ名はProductUpdate-3.4.version_number.epkです。パッケージをダウンロードし、ターゲットシステムにログインします。Feature Managerを開き、パッケージをインポートし、インストールします。

        詳しくは、インポートパッケージを使用して機能を追加またはアップグレードするを参照してください。

    3. ファイルシステムの容量を確認します。移行を成功させるためには、ターゲットシステムに少なくともソースシステムと同程度の容量が必要です。
    4. ファイルをロックしたりスキャンしたりするウイルス対策ソフトウェアやその他のセキュリティーソフトウェアが、ターゲットシステム上で無効になっていることを確認します。
        注意:
      • Microsoft DefenderファイアウォールとMicrosoft Defenderウイルス対策は別のプログラムです。Microsoft Defenderウイルス対策を無効にする必要があります。Microsoft Defenderファイアウォールをオフにしても、説明されているインストールの問題を防ぐことはできません。
      • Microsoft Defenderウイルス対策を無効にする必要があります。パッシブモードではインストールエラーを防ぐことはできません。

      以下のパスの例外がウイルス対策ソフトウェアで定義されていることを確認してください。

      • C:\aiw\aiw1
      • C:\Program Files\Ricoh\ProcessDirector
      • DB2をデータベースとして使用する場合:
        • C:\AIWINST
        • C:\ProgramData\IBM
      • BCCソフトウェアとRICOH ProcessDirectorを統合するカスタム機能を使用する場合:
        • C:\BCC