1次コンピューターのインストール準備をする
RICOH ProcessDirector をインストールする準備ができたら、この手順で最終的な構成更新を行い、システムが正しく構成されていることを確認します。
- 注意:
- RICOH ProcessDirector付属バージョンのDB2ではなく、別のコンピューターにインストールされたDB2のコピーを使用している場合は、この手順を開始する前に、自身で用意した DB2 を別のコンピューターにインストールして構成するが完了していることを確認してください。
- RICOH ProcessDirectorに含まれているPostgreSQLバージョンではなく、ローカルコンピューターまたは別のコンピューターにインストールされているPostgreSQLのコピーを使用している場合は、この手順を開始する前に独自のPostgreSQLデータベースを構成するを完了してください。
- 厳密なパーミッションを使用するように
umaskを
設定すると、インストールフォルダで読み取りまたは書き込みの問題が発生する可能性があります。したがって、umax
をデフォルトのパーミッションである022に設定することをお勧めします。
- 計画チェックリストが完成していること、および必須ハードウェアと必須ソフトウェアが使用可能になっていてインストールされていることを確認します。インストールの準備を参照してください。
- このコンピューターの
/etc/hosts
にそのIPアドレスの項目および完全修飾ホスト名があることを確認します。 - root ユーザーとしてログインします。
- 重要:
- UID 0でユーザーとしてログインする必要があります。別のユーザーとしてログインする必要がある場合は、sudo su -またはsu - を使用してrootユーザーになることができます。ただし、rootユーザーになるために、sudoまたはsuコマンドを他の方法で使用しないでください。
- 開いているファイルの最大数、プロセスの数、スタックサイズに対して、ユーザーリソース制限を設定することをお勧めします。新しい設定により、すべてのシステムでパフォーマンスが改善されます。処理量が多い領域があるシステムでは、これらの設定が必要になります。
- テキストエディターで
/etc/security/limits.conf
ファイルを編集して次のような制限を設定します。* soft nofile 16384 * hard nofile 32768 * soft nproc 16384 * hard nproc 65536 * soft stack 16384 * hard stack 32768
- ファイルを保存して、エディターを終了します。
新しい制限は、ユーザーがログアウトし、再びログインするまで有効になりません。
- テキストエディターで
- オプション: IBM DB2をRICOH ProcessDirectorデータベースとして使用する場合、DB2またはDB2クライアントがこのコンピューターにインストールされているかどうかを確認します。付属バージョンではないDB2またはDB2クライアントがインストールされているかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。
- db2ls
結果にはDB2がインストールされているか、またそのインストールのレベルが表示されます。結果に何も表示されない場合は、RICOH ProcessDirectorの外部にインストールされたDB2はありません。DB2がインストールされている場合は、インストールされているコピーとRICOH ProcessDirectorバージョンのどちらを使用するかに応じて、下記の表に示すいずれかのアクションをとる必要があります。- DB2 11.5.8 以降がインストールされている場合は、RICOH ProcessDirectorのインストールを続行します。
- DB2のバージョンが11.5.8より低い場合は、DB2のバージョンを11.5.8以上にアップデートしてください。
- オプション: 別のコンピューターにインストールされたPostgreSQLのインスタンスをRICOH ProcessDirectorデータベースとして使用する場合は、PostgreSQLサーバーまたはクライアントが1 次コンピューターにインストールされていることを確認してください。 PostgreSQLサーバーまたはクライアントは、RICOH ProcessDirectorで使用する予定のPostgreSQLデータベースと同じレベルである必要があります。
- PostgreSQLサーバーもクライアントもインストールされていない場合は、どちらかをインストールする必要があります。
- PostgreSQLサーバーまたはクライアントがすでにインストールされている場合は、以下の方法でそのバージョンを確認してください。
- コマンドラインを開き、PostgreSQLがインストールされているディレクトリーに移動します。
- クライアントのバージョンを表示するには、次のコマンドを入力します。psql -v
- サーバーのバージョンを表示するには、次のコマンドを入力します。 postgres -V
両方のバージョンが一致する場合は、RICOH ProcessDirectorのインストールを続行します。バージョンが一致しない場合は、続行する前にPostgreSQLを更新します。 - ご使用のウイルス対策ソフトウェアを無効にします。インストールプロセスで、さまざまなアーカイブファイル(ZIP、JAR、EPKファイル)がサーバーにコピーされます。その後、コンテンツが抽出され、システム上の正しいディレクトリーに移動されます。ウイルス対策ツールは通常、アーカイブから抽出されたファイルをロックし、スキャンします。
ロックとスキャンのプロセスは一般的に高速ですが、インストールプログラムはより高速に実行されます。スキャンが完了する前にインストーラーがファイルを解凍したり移動しようとすると、インストールエラーが発生し、復旧が困難になることがあります。インストールプロセス中にウイルス対策ソフトを無効にすることで、このようなエラーを防ぐことができます。
- ウイルス対策ソフトで例外を設定します。
ウイルス対策ソフトを完全に無効にできない場合、一部のディレクトリーをスキャンから除外することで、インストールエラーの可能性を減らすことができます。また、ほとんどのウイルス対策ソフトウェアはデータベースの機能に影響を与えます。ソフトウェアが、データベースが使用するファイルを隔離し、操作エラーを引き起こすことがあります。これらの除外を設定することで、RICOH ProcessDirectorのインストール後にこれらのエラーが発生するのを防ぐことができます。
以下のパスに例外を設定します。
/aiw/aiw1
/opt/infoprint/ippd
/var/psf
- RICOH ProcessDirectorでインストールされたDB2をデータベースとして使用する予定の場合:
/home/aiwinst/sqllib
- DockerまたはPodmanコンテナーにインストールされたPostgreSQLをデータベースとして使用する予定の場合:
/var/lib
- Windowsアプリケーションサーバー上で動作するBCCソフトウェアをRICOH ProcessDirectorと統合するカスタム機能を使用する場合は、BCCソフトウェアが動作するWindowsシステム上の以下のパスを除外します。
C:\BCC
- Security Enhanced Linux (SELinux) を無効にします。インストールエラーは、SELinux が有効になっている RICOH ProcessDirector のインストールプログラムを実行すると、Linux システム上で発生します。SELinux モードを確認して無効にするには、下の操作を⾏います。
- コマンドラインを開き、次のコマンドを入力して、現在の SELinux モードを表示します。getenforce
- コマンドの結果が強制の場合、SELinux を無効にします。テキストエディターで
/etc/selinux/config
を開き、SELINUX 行を見つけます。その行を以下のように変更します。SELINUX=disabled
変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
- 再度 getenforce コマンドを実行し、SELinux が無効になっていることを確認します。