PCL印刷

PCLプリンタードライバー経由で印刷ジョブを実行依頼して用紙ビンを選択したときは、ドライバーはビン番号を生成し、データストリームに置きます。ただし、異なるドライバーでは、同じビンに異なるビン番号を生成します。たとえば、あるドライバーでは"トレイ1"をビン4に設定し、"補助トレイ"をビン2にしますが、別のドライバーでは、"トレイ1"をビン1に、"補助トレイ"をビン8にします。複雑性を追加するには、生成されたPCLビン番号は0~59の範囲にできます。ほとんどのドライバーは小さい番号(0~10)を使用しますが、別の場合もあります。

InfoPrint Managerは、PCLからAFPへの変換中にドライバーが生成したビン番号を使用し、ユーザーが設定したビンマッピングと比較します。pcl2afp変換では、ユーザーが割り当てたAFPビン番号を挿入し、要求した宛先にジョブを送信します。プリンターでユーザーが選択したビンの用紙にジョブが印刷されます。従って、すべてのユーザーが同じドライバーを使用してInfoPrint Managerプリンターにジョブを実行依頼してください。同じドライバーを使用しない場合は、セットアップしたマッピングは正しく機能しません。

マッピングをセットアップするには、まずPCLドライバーがデータストリームに置くビン番号を決定してください。実際には、ドライバーはさまざまなInfoPrintプリンターに同じビン番号を生成します。InfoPrintネットワークプリンター12、ネットワークプリンター17、ネットワークプリンター24、InfoPrint 20、InfoPrint 21、InfoPrint 32、またはInfoPrint 40にPCL5eドライバーを使用している場合は、InfoPrint PCL5eビン番号にリストされている番号がデータストリームに置かれます。

InfoPrint PCL5eビン番号

トレイ(装置の設定でユーザーが選択したもの) PCLビン番号(ドライバーがデータストリームに入れるもの)
自動的に選択 0
トレイ1 1
手差し用紙 2
手差し封筒送り 3
補助トレイ 4
トレイ2 5
封筒給紙ユニットまたは封筒トレイ 6
トレイ3 7
トレイ4 8
トレイ5または2000シート給紙トレイ 9

別のドライバーを使用した場合は、プリンターに付属の使用説明書に番号が記載されています。 PCLドライバーのセクションを確認してください。また、プリンターの特定のビンに送信されたPCLデータを取り込むことができる場合は、データストリームのビン番号を検索できます。ただし、試行錯誤を繰り返して正しいマッピングを決定する方が簡単な場合もあります。また、PCLビン番号の範囲は0~59になります。

次に、プリンターで対応するAFPビン番号を決定します。AFPビン番号には1~255の範囲があり、プリンター間に標準はありません。一部のプリンターには、ハードコーディングされたビン番号があります。 プリンターの各ビンに、実際に番号が書き込まれています。また、AFPビン番号を見つけることが非常に難しい場合があります。実際に、オプションの用紙ビンを追加したときは、一部のプリンターの番号付けスキーマが完全に変更されますが、他のプリンターではユーザーにビン番号の変更が許可されたたままの状態になります。従って、プリンターのAFPビン番号を正確に予測できなくなります。ただし、以下のガイドラインが使用できます。

  • ほとんどのAFP用紙ビンは、1~10を使用します。 通常、1は、最大、一番上、または一番下のビンを表します。
  • 封筒給紙ユニット/ビンの番号は6~69になります。
  • 手差しトレイは、通常 100 番です。

InfoPrintプリンターで印刷する場合は、各プリンターのデフォルトの採番スキームについては、IPDS and SCS Technical ReferenceIPDS Handbook for printers that use the AFCCUを参照してください。 いずれも、RICOHのWebサイト(https://manuals.ricoh.com/pps/download/pdf/ipds_tech_ref.pdf)から入手できます。

この資料に、ご使用のプリンターに対応する AFP ビン番号があった場合、番号が 16 進数表記で作成されていることに注意してください。この数は、マッピングファイルに追加する前に、10進数に変換してください。また、リストされている番号はコンピューター番号であり、ソフトウェアで必要な番号ではありません。10進数に変換した後に、マッピングファイルに追加する番号に1を追加してください。

この情報により、正しいAFPビン番号を決定するには、以下のガイドラインから開始し、マッピングが正しく設定できるまで試行錯誤を繰り返すことを推奨します。

たとえば、3つの用紙ビンと1つの手差しビンを備えたプリンターが1つある場合は、以下を行うことができます。

  1. InfoPrint Manager Windowsクライアントシステムで、使用する予定のPCLドライバーをインストールします。
  2. 今インストールしたドライバーを使用し、そのターゲット宛先としてPSFプリンターを持つプリンターを作成します。
  3. Windowsクライアントから、スタートボタンをクリックし、設定→プリンターを選択し、プリンターウィンドウを開きます。
  4. 作成したプリンターを右クリックし、メニューからプロパティーを選択します。
  5. デバイスの設定タブをクリックし、このドライバーで使用可能なプリンターオプションを表示します。たとえば、あるドライバーでは用紙トレイのリストが表示され、各トレイの用紙サイズを選択できます。
  6. 使用する予定のすべての用紙トレイがアクティブになり、正しいサイズの用紙が選択されていることを確認します。
  7. OKをクリックしてダイアログを閉じ、設定を有効にします。
  8. 構成ファイルを編集するに記載されている適切な手順に従います。

    PCLとAFPビン番号の入力が必要なときは、上記のガイドラインに従い、InfoPrint 20用のサンプルマッピングテーブルのような論理マッピングを作成します。

    InfoPrint 20用のサンプルマッピングテーブル

    トレイの選択 PCLビン番号 AFPビン番号
    トレイ1 1 1
    トレイ2 5 2
    トレイ3 7 3
    手差しトレイ 2 100
    封筒トレイ1 6 60
    封筒トレイ2 4 61
    手順を完了します。

  9. 各用紙ビン(手差しビンを含む)に、別々の種類、カラー、または特殊マークが付いた用紙をセットします。
  10. 各ビンにテストジョブを実行依頼し、印刷される用紙を確認します。結果をトラッキングし、結果を使用し、構成に合うようにマッピングを変更します。
  11. マッピングが正しく設定できてから、オペレーターに以下の情報を知らせます。
    • 装置の設定でセットするオプション。
    • 各ビンにセットされた用紙の種類。
    • 各ビンで印刷する方法。