CUPS DSS
入力データ形式(例: PostScript、PDF、PCL)がプリンターによって受け入れられる形式と同じである(データの変換を必要とも希望ともしていない)場合、CUPS DSSを使用してプリンターを駆動できます。InfoPrint Manager CUPS DSS は、CUPS プリンターを駆動できるプリンターであれば、ipp、ipps、lpd、socketなどCUPS提供バックエンドを使用して、どのプリンターも駆動できます。いずれかのInfoPrint Manager拡張CUPSバックエンド(Ricohプリンターの場合はpioinfoまたはpiorpdm)を使用することで、CUPS DSSは、正確なジョブの完了とアカウンティングもサポートします。これらのバックエンドのいずれかを使用する前に、プリンター用のドライバーファイルをインストールしてください。
CUPS DSSを作成するときに最も困難な部分は、どのdestination-commandコマンドにするかを決定することです。そこで、InfoPrint Manager拡張CUPSバックエンド(pioinfoまたはpiorpdm)を使用し、正確なジョブの完了とアカウンティング情報を入手する場合は、プリンター用に使用するポート番号のみが必要です。
InfoPrint Manager拡張バックエンド用のCUPS DSS宛先コマンドは、以下のいずれかです。
pioinfo://ip-address:[port-number] piorpdm://ip-address:[port-number]
ip-addressは、使用するプリンターのIPアドレスで、portは、プリンターがPCLとPostScriptの両方の印刷ジョブに使用するTCP/IPポートです。ポートを指定しない場合は、pioinfo
にはデフォルトで9100が使用されます。HP、InfoPrint、Ricohプリンターの場合、ポートは通常9100
です。
使用しているプリンタードライバーでPDFの印刷がサポートされている場合は、許可される形式リストでPDFの値を選択し、そのプリンターを表す実宛先にPDF文書を印刷します。
使用しているプリンターでPDFの印刷が最初からサポートされており、CUPS処理やフィルター操作を行わずにデータをプリンターに直接送信する場合は、以下のように、宛先コマンドでrawオプションを使用してください。
pioinfo://ip-address[:port-number] raw piorpdm://ip-address[:port-number] raw
CUPSのバックエンドの1つを使用することで、CUPS DSSは、インターネットプリントプロトコル(IPP)を介して暗号化などのセキュリティー機能など、CUPS印刷システムと同じサポートを提供します。CUPS、CUPSバックエンド、およびIPPのCUPS実装については、CUPS文書を参照してください。
CUPSバックエンド用のCUPS DSS宛先コマンドは、以下のいずれかです。
ipps://ip-address:443/ipp/print socket://ip-address lpd://ip-address/queue