変換オブジェクトとカスタムステップ(変換)サブシステムを理解する
変換は、InfoPrint Managerで作成して構成するInfoPrint Managerオブジェクト(キューや宛先など)です。変換は、ある特定のフォーマットでデータを受け取り、データを処理し、変更されたデータを出力するカスタムステップとしてみなされます。変換を作成したときは、操作の対象であるデータのフォーマットおよび処理のタイプを完全に制御できます。変換で実行される処理には、ディスク上の別の場所にデータをコピーしたり、変換対象の入力データストリームをフィルターに掛けたり(特定のPostScriptオーダーの削除など)、データを完全に異なるフォーマットに変換(PCLからAFPへの変換など)するなどがあります。
変換データを作成するときは、以下を含む、複数の項目を指定してください。
- 入力データフォーマット
変換に送信されるデータストリーム。入力データフォーマットを使用し、変換で作業があるかどうかを決定します。入力データストリームがPCLだけに設定されている変換経由でPostScriptジョブを送信した場合は、ジョブは変更されないまま変換をバイパスします。複数の入力データフォーマットを受け取るように、変換を設定できます。
- 変換オプション
実際に変換の作業を行うプログラムまたはコマンド。処理段階で発生すること。変換オプションには、システムコマンド(copy)、InfoPrint Managerに付属のプログラム(たとえば、ps2afp)、または固有のカスタム変換プログラム(たとえば、mypclfixupなど)があります。
変換を作成するときは、このプログラムまたはコマンドを呼び出すために必要な完全なコマンド行を指定してください。このコマンド行で、さまざまな置換変数を指定できます。これは、InfoPrint Managerが変換を実行するときにInfoPrint Managerが値を置き換えるプレースホルダーです。たとえば、行に
%i
を含めた場合は、InfoPrint Managerは、変換が受け取るファイルの名前に置き換えます。%o
を含めた場合は、変換されたデータを入れるファイルの名前で置き換えられます。 - 出力データフォーマット
変換の結果生じたデータストリーム。出力データフォーマットは1つだけ指定できます。
また、変換が作成したファイルを印刷するかを指定できます。印刷されるファイルを変換が戻すことがない場合は(変換が処理を完了してファイルを別の場所に保管する場合など)、変換終了と呼ばれます。変換終了だけでなく、条件付き変換終了も作成できます。作成するには、変換が成功したが印刷するデータを返さないことを示す固有の戻りコードを定義します。
変換は単独では何も行いません。変換シーケンスとして変換を実宛先に関連付けるまで無効の状態です。変換シーケンスとは、変換の番号付きリストがある実宛先の属性のことです。その実宛先に実行依頼されるジョブはすべて、印刷される前に指定した順序で変換のリスト経由で送信されます。
InfoPrint Managerでは、システムがプリンターに印刷データを送信する前にデータを変換するシーケンスを作成できます。これで、XFMFLTRユーティリティーを使用してPSF/2で作成できる構成可能な変換シーケンスと同様の機能がユーザーに提供されます。変換シーケンスを作成する方法は、カスタムステップ(変換)シーケンスを定義するを参照してください。
- 注意:
- 変換シーケンスに終了変換を含める場合は、シーケンスの最後の変換にしてください。
- ジョブ内の文書に対して変換終了を起動すると、そのジョブ内のすべての文書が処理を終了してから、ジョブ全体が終了します。ジョブ内の他の文書が変換終了を使用しているかどうかは関係ありません。