Reports

Report 機能を使用すると、PostgreSQL データベースで、プリンターのステータスの変更、ユーザーアクションおよびジョブと文書のプロパティー値を取得できます。Tableauなどのビジネスインテリジェンスツールを使用して、PostgreSQLデータベースからデータを抽出して分析できます。また、REST Web サービスを使用して、PostgreSQL データベースから選択したテーブルを任意のアプリケーションに送信することもできます。

この機能では、1つのステップテンプレートと、データコレクターおよび データトランスミッターと呼ばれる2つのオブジェクトが追加されます。Report機能には、ビジネスインテリジェンスソフトウェアは含まれていません。希望のツールを使用してPostgreSQLデータベースに保存されている情報を操作することができます。

    注意:
  • バージョン3.6では、RICOH ProcessDirectorはDB2データベースとPostgreSQLデータベースの両方にデータを書きこんでいました。バージョン3.7以降では、RICOH ProcessDirectorは、PostgreSQLデータベースのみをサポートします。

ステップテンプレート

  • WritePropsToReportsDatabase

    ステップ実行時にPostgreSQLデータベースに保存するジョブおよび文書のプロパティーを選択し、さらにデータを保存するデータベースを選択することができます。ジョブ処理中に異なるタイミングでプロパティーを保存したい場合は、ワークフローに複数のWritePropsToReportsDatabaseステップを挿入できます。

    注意:
  • PostgreSQLデータベースには、制限文書プロパティーを保存することはできません。限定された文書プロパティーは、docCustomDefinitions.xmlファイルで定義されますが、RICOH ProcessDirectorデータベースには保存されません。

オブジェクト

Reports機能は、 データコレクターおよび データトランスミッターオブジェクトを追加します。

データコレクター
データコレクターは、どのような RICOH ProcessDirector 情報をPostgreSQLデータベースに格納するかを設定できます。提供された データコレクターを使用して、ジョブプロパティー値、文書プロパティー値、プリンターデータ、およびユーザーアクティビティーデータをキャプチャーできます。
データトランスミッター
データトランスミッターを使用すると、別のアプリケーションに送信する PostgreSQL データベースから抽出する情報を設定できます。データトランスミッターは、REST プロトコルを使用して、データを別のアプリケーションに送信します。いつ、どのくらいの頻度で送信するかを指定できます。

インストール

Report機能を以前のバージョンのRICOH ProcessDirectorと一緒にインストールしている場合は、基本製品をアップグレードするとReport機能が更新されます。

Report機能を初めてインストールする場合は、機能を購入する必要はなく、ライセンスキーも不要です。

Report機能をインストールすると、1次サーバーで実行されるPostgreSQLデータベースプログラムがインストールされます。

    注意:
  • PostgreSQLデータベースプログラムは、LinuxまたはWindowsにインストールすることができますが、AIX上ではインストールできません。AIX で PostgreSQL データベースをセットアップするには、リコーの販売担当者にお問い合わせください。

Linux用RICOH ProcessDirectorでは、PostgreSQLデータベースを別のサーバーに常駐できます。しかし、RICOH ProcessDirectorでは、別のコンピューターでデータベースを作成することはできません。Windows用のRICOH ProcessDirectorの場合、データベースプログラムは、1次サーバーにしかデータを保存できません。

3.8.3 以前のRICOH ProcessDirectorバージョンでは、PostgreSQLデータベースにデータを収集するために Reports機能をインストールして使用するには、Reports.jsonファイルを構成する必要がありました。アップグレードプロセス中に、RICOH ProcessDirectorバージョン3.8.4以上は、既存の Reports.json ファイルを読み込み、設定に一致するようにデータコレクターを構成します。Reports.jsonファイルの編集は不要になりました。将来的な変更を行うには、 管理ページのReports Data Collectorタブを使用します。

構成

管理ページを使用して、以下のようなPostgreSQLデータベースの基本情報を構成します。

  • データベース名
  • RICOH ProcessDirectorがデータベースにアクセスするために使用するユーザーとパスワード。
  • データベーステーブルが保存されているコンピューターのホスト名とポート
1次サーバー上で PostgreSQL データベースを実行することを選択した場合、データ収集を最初に有効にした時にRICOH ProcessDirectorにより自動でデータベースが作成されます。

ジョブデータ、プリンターデータ、またはユーザーアクティビティーデータを収集するようにReportを構成するには、適切なデータコレクターを構成して、キャプチャーするデータを指定します。

WritePropsToReportsDatabaseステップを使用するようにReportを構成するには、必要に応じてステップをワークフローに追加します。ステップが、実行時に、指定されたデータベーステーブルにプロパティー値を保存します。ステップ実行時にテーブルが存在しない場合、RICOH ProcessDirectorがテーブルを作成します。

データベースが作成されてデータが保存されると、SQL 文を使用してデータのクエリーを実行したり、外部ストレージにデータをエクスポートして長期間使用したり、データトランスミッターを使用して REST プロトコルを介してデータ交換を受け入れる別のアプリケーションにデータを送信したりできます。

特定のスケジュールでデータを送信するようにReport を設定したり、または 使用可能状況が変更されたときに、間隔と頻度を指定するように適切なデータトランスミッターを設定します。データトランスミッターを有効にしたり、無効にしたりしてプロパティーを追加したり削除したりできます。

送信機のテスト時や以前に送信されたデータの再送信など、指定された時間外の特定のデータセットを送信するために、ワンタイム転送機能を使用することができます。

データ視覚化

PostgreSQL データベースにあるデータを保存して解析するには、Tableau などのビジネスインテリジェンスツールを使用します。Reportの機能には、印刷されたページやお客様ごとのジョブに関するデータを視覚化できるサンプルワークシートとともに、Tableauワークブックが含まれています。提供されたデータの視覚化を確認した後で、独自のデータ視覚化を作成し、サーバーに公開したり、経営陣が利用できるようにしたりすることができます。