AFP Enhancer によるバーコードの作成

AFP Enhancerでは、AFP ファイル内でバーコードを作成できます。

バーコードのサイズと位置は、すべてのページ上で同じである必要があります。テキスト、イメージ、または別のバーコードが、バーコードを作成する領域にすでにある場合は、まず領域を非表示にしてください。これにより、既存のテキスト、イメージ、またはバーコードは印刷されません。

バーコード領域の正確な原点およびサイズを決定するには、実動プリンターで印刷されたサンプル AFP ファイルのコピーで作業を行ってください。ページの左上隅を始点にして、バーコード領域の左上隅までの距離を計測します。水平の距離は X 座標で、垂直の距離は Y 座標になります。BCOCA バーコードオブジェクトの場合は、領域の高さと幅も計測して、右下隅の場所も決定します。右下隅の X 座標は、左上隅の X 座標に幅を加えたものです。左下隅の Y 座標は、左上隅の Y 座標に幅を加えたものです。

注意: RICOH Visual Workbench では、インチまたはミリメートルで計測単位を表示できます。計測単位を変更するには、表示 単位をクリックします。
バーコードを作成するには、次の手順に従います。
  1. RICOH Visual Workbench で、サンプル AFP ファイルを開きます。
  2. バーコードデータで使用する変数値 (郵便番号など) のページグループまたは索引タグがファイルにない場合は、AFP Indexer を使用してページグループおよび索引タグを作成します。
  3. バーコードに文書プロパティーのデータを含めたいが索引タグが文書プロパティーにマップされていない場合は、Document Property Designer (DPD) を使用して索引タグを文書プロパティーとリンクします。
  4. モード AFP Enhancerをクリックします。
  5. バーコードを作成するページにナビゲートします。
    • どのページグループでも同じページにバーコードを配置するには、いずれかのページグループの当該ページまでナビゲートします。
    • 複数のページ (例えばすべてのページグループの偶数ページなど) にバーコードを配置するには、いずれかのページグループの該当ページの 1 つまでナビゲートします。
  6. バーコード領域の左上隅にカーソルを置きます。左マウスボタンを押しながら、バーコード領域に適したサイズでボックスを描画します。

    後のステップで、バーコード領域の位置とサイズを正確に指定します。

  7. AFP ファイル内のどこかを右クリックし、バーコードの作成をクリックします。
  8. [タイプ]タブで、バーコード領域の名前を入力します。
  9. バーコードタイプを選択します。

    次の表に、それぞれのバーコードタイプで有効な文字を示します。

    バーコードで有効な文字

    バーコードタイプ 有効文字 総文字数
    コード 39 0123456789 ABCDEFGHIJKLM NOPQRSTUVWXYZ - . $ / + % 前送りおよび後送り 0 ~ 50 文字
    インターリーブド 2-of-5 0123456789 0 ~ 50 文字
    データマトリックス 任意の 1 バイト文字、またはバイナリーデータ 0 ~ 3116 文字
    POSTNET 0123456789 桁数は、タイプタブで選択したバーコードプロパティーに応じて異なります。
    • 郵便番号:5 桁
    • 郵便番号 + 4:9 桁
    • 拡張バーコード (ABC):11 桁
    • 可変長バーコード:0 ~ n 桁 (バーコード受信側は 50 桁以上をサポート)
    QR Code 任意の 1 バイト文字、またはバイナリーデータ 0 ~ 3116 文字
    Intelligent Mail バーコード 0123456789 20 ~ 31 文字

  10. 次の中から生成方法を選択します。
    • BCOCAオブジェクト

      このオブジェクトは、Bar Code Object Content Architecture (BCOCA) に従います。

      Generic バーコード

      このオブジェクトでは、すべての IPDS プリンター上で互換性が保証されます。

      フォントバーコード

      透過テキストを伴う Presentation Text Object Content Architecture (PTOCA) オブジェクトによって、コンテンツが表示されます。参照されるフォントリソースが印刷時に使用できる必要があります。

      DrawRule バーコード

      PTOCA オブジェクトは、規則を使用してコンテンツを表します。

  11. Content Expression Language (CEL) を使用して、バーコードのコンテンツを指定します。

    AFP Enhancer による CEL のサンプルから選択して、修正できます。詳しくは、RICOH ProcessDirector インフォメーションセンターで、提供された CEL のサンプルに関連するトピックを参照してください。

      注意:
    • コンテンツ領域には、キャリッジリターン制御文字を入力できます。キャリッジリターンは、その拡張を EnhanceAFP 制御ファイルにエクスポートするときに削除されます。

    • CEL 表現を他のソースからコピーして、コンテンツ領域に貼り付けることができます。

    • AFP Enhancer では、CEL の構文の妥当性は検証されません。

  12. 選択したバーコードのタイプのプロパティーを指定します。
    次の表に、各バーコードタイプのプロパティーを示します。

    バーコードのプロパティー

    バーコードタイプ プロパティーと説明
    コード 39 およびインターリーブド 2-of-5 チェックディジットを含む: チェックディジットにより、バーコード読み取りプロセス中のデータ保全性が保証されます。 はいを選択すると、バーコードシンボルにチェックディジットが組み込まれます。
    データマトリックス 行数: 自動を選択すると、バーコードシンボル内のデータ量に適した行数が使用されます。
    行サイズ: 自動を選択すると、バーコードシンボル内のデータ量に適した行サイズが使用されます。
    POSTNET 郵便番号バーコード: バーコードシンボルは、先頭のフレームバー、エンコードされた郵便番号データ、補正ディジット、および末尾のフレームバーで構成されます。郵便番号データは 5 桁の数値です。
    郵便番号+4バーコード: バーコードシンボルは、先頭のフレームバー、エンコードされた郵便番号+4データ、補正ディジット、および末尾のフレームバーで構成されます。郵便番号+4 データは 9 桁の数値です。
    拡張バーコード (ABC): バーコードシンボルは、先頭のフレームバー、エンコードされた ABC データ、補正ディジット、および末尾のフレームバーで構成されます。ABC データは 11 桁の数値です。
    可変長バーコード: バーコードシンボルは、先頭のフレームバー、エンコードされたデータ、補正ディジット、および末尾のフレームバーで構成されます。エンコードされたデータは可変長です。
    QR Code サイズ: 各行および列内のモジュールの数によって表される、バーコードシンボルのサイズ。値は、21x21 から 177x177 の範囲、またはすべてのデータを含むことができる最小サイズを示す最小値で指定します。
    Intelligent Mail バーコード なし
  13. [位置]タブをクリックします。
  14. バーコード領域の位置を指定します。
    • 位置フィールドで、左上隅の X 座標と Y 座標を指定します。
    • 右の位置フィールドで、右側のページの左上隅の X 座標と Y 座標を指定します。
        注意:
      • 右の位置フィールドに値を指定しない場合、AFP Enhancer では、すべてのページに 位置フィールドの値が使用されます。

      • 2 アップが使用可能で、ページ配置の値が 表面すべての左および右になっている場合は、 位置および 右の位置フィールドの両方の値を使用します。

    AFP Enhancer では、X 座標と Y 座標の 10 進数値を指定するか、または CEL 表現を使用できます。例えば、CEL ステートメントで、それぞれの文書で異なる索引付けされたデータの右側になるようにバーコードの位置を指定できます。

    注意: 方向を 90 度、180 度、または 270 度に指定するためには、Visual Workbench 制御ファイル にバーコードを保存した後で EnhanceAFP 制御ファイルを手動で編集します。その後で、EnhanceAFP 制御ファイルをエクスポートします。

  15. 各ページグループ内のバーコードを配置するページを指定します。
  16. オプション: CEL 表現を使用してトリガーを指定します。

    例:

    • ページ数が 2 ページ以上のすべての文書にバーコードを配置するとします。次の表現を使用します。

      total_pages_in_mp != 1

    • Doc.Custom.PolicyDiscount文書プロパティーの値が はいで California に送信されたそれぞれの文書に、バーコードを配置するとします。次の表現を使用します。

      and(Doc.State == CA, Doc.Custom.PolicyDiscount == yes)

  17. [プレビュー]タブをクリックします。

    領域の原点の値には、描画したバーコード領域の左上隅の X 座標と Y 座標が表示されます。 領域のサイズの値には、バーコード領域の幅と高さが表示されます。

    注意: [プレビュー]タブの値は、RICOH Visual Workbench にバーコードを表示するために使用されます。[位置]タブで値を変更しても、これらの値は変更されません。両方のタブの値は、Visual Workbench 制御ファイル に保存されます。[位置]タブの値のみが EnhanceAFP 制御ファイルにエクスポートされ、AFP ファイル内の文書にバーコードを配置するために使用されます。

  18. サンプルテキストフィールドに、サンプルのバーコードデータを入力します。
    フィールドを空白のままにすると、バーコードシンボルは RICOH Visual Workbench に表示されません。
    注意: Intelligent Mail バーコードは例外です。このバーコードは、サンプルテキストフィールドが空白の場合でも表示されます。
  19. OKをクリックします。
    バーコードシンボルが AFP ファイルに示されます。
      注意:
    • [プレビュー]には、それぞれのページグループ内の同じ相対ページ上のバーコードが表示されます。ある文書のページ 1 にバーコード領域を描画した場合、[プレビュー]ではすべての文書のページ 1 にバーコードが表示されます。[位置]タブのページの配置とトリガーの値では、ワークフローのジョブのすべての文書のすべてのページ上のバーコードの配置が指定されます。

    • テキスト IMB を作成したが、バーコードシンボルが表示されない場合は、AFP IMB フォントのあるリソースディレクトリーを RICOH Visual Workbench に対して指定します (リソース リソースディレクトリーの指定)。AFP IMBフォントは、aiw/aiw1/plugins/EditAFP(AIX および Linux)またはC:\aiw\aiw1\plugins\EditAFP (Windows)ディレクトリーにインストールされています。

  20. ファイル 制御ファイルの保存をクリックし、Visual Workbench 制御ファイル にバーコードを保存します。
  21. Visual Workbench 制御ファイル の拡張機能 (新しいバーコードを含む) をワークフローで使用する準備ができた場合は、ツール EnhanceAFP 制御ファイルのエクスポートをクリックして、エクスポートされたファイルのディレクトリーを選択します。
  22. 方向を 90 度、180 度、または 270 度に指定するには、テキストエディターで次の行を EnhanceAFP 制御ファイルに追加します。

    #Afp.barcode_type.Orientation[barcode_name]=Degrees90

    ここで、barcode_type は EnhanceAFP 制御ファイル内のバーコードのタイプ、barcode_name はバーコード、テキスト挿入、または非表示領域を識別する名前です。

    例: #Afp.LinearBarcode.Orientation[IMB-Verify]=Degrees90

    注意: 手動で EnhanceAFP 制御ファイルを編集すると、その編集結果は Visual Workbench 制御ファイル に保存されません。拡張機能を追加してそれを Visual Workbench 制御ファイル に保存する場合は、ワークフローで新しい拡張機能を利用できるようにするために EnhanceAFP 制御ファイルをエクスポートする必要があります。次に、手動で新しい EnhanceAFP 制御ファイルを編集して、元の EnhanceAFP 制御ファイルに対する編集結果を追加する必要があります。

    下の図は、バーコードシンボルの方向が異なる (0、90、180、270 度の) 4 つのバーコード領域を示しています。

    4 方向のバーコードシンボルを持つバーコード領域

    シンボルの方向が異なる 4 つのバーコードを示すイメージ