ネットワーク構成を設定する

システムネットワーキング情報に基づいてネットワーキングをセットアップするには、以下の操作を⾏います。
  1. RICOH ProcessDirector にドメインネームシステム (DNS) サーバーへのアクセス権限があることを確認します。DNS サーバーには、ネットワーク上の各 RICOH ProcessDirector 1 次コンピューターおよびアプリケーション/2 次コンピューターのホスト名と IP アドレスの正しいエントリーが必要です。
      注意:
    • RICOH ProcessDirectorは、IPv4プロトコルとIPv6プロトコルの両方をサポートしています。IPv4を使用する場合、IPアドレスは小数点付き10進数アドレスまたは完全修飾ホスト名を使用して表現できます。IPv6を使用する場合は、サーバーの完全修飾ホスト名を使用する必要があります。
    • IPv6アドレスを使用する場合は、RICOH ProcessDirectorのインストール後に追加の設定手順を完了する必要があります。IPv6アドレスを使用するように構成するを参照してください。
  2. この 1 次コンピューターの /etc/hosts にその IP アドレスの項目および完全修飾ホスト名があることを確認します。
  3. ファイアウォールで、RICOH ProcessDirector が使用するポートをすべて開きます。構成に応じて、次のポートが必要です。

    RICOH ProcessDirector 1次サーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    15080 ユーザー用ワークステーション TLSを使用していない場合は、RICOH ProcessDirector の画面にアクセスします。
    15090 管理者用ワークステーション TLSを使用していない場合は、RICOH ProcessDirector のFeature Managerの画面にアクセスします。
    15443 ユーザー用ワークステーション TLSを使用している場合は、RICOH ProcessDirector の画面にアクセスします。
    15453 管理者用ワークステーション TLSを使用している場合は、RICOH ProcessDirector のFeature Managerの画面にアクセスします。
    515 カスタマーアプリケーション LPRを使用してRICOH ProcessDirectorにジョブを送信する場合に必要です。
    5001-65535 カスタマーメインフレーム Download for z/OS または AFP Download Plus を使用してRICOH ProcessDirectorにジョブを送信する場合に必要です。RICOH ProcessDirectorで定義されているポート番号は、メインフレーム上でプリンターとして定義されているポート番号と一致していなければなりません。
    55555 RICOH ProcessDirector 2 次サーバー 1次サーバーと同じシステム上で定義されていない2次サーバーを使用する場合に必要です。2次サーバーと1次サーバー間に通信を確立します。
    15080 または 15443 RICOH TotalFlow Print Server 印刷状況をRICOH ProcessDirectorに送信するために使用します。

    RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    15081 管理者用ワークステーション カスタムPDFプリンター定義を、プリンターと通信するRICOH ProcessDirectorサーバーにインポートするために使用します。

    カスタムPDFプリンターを使用する場合のみ必要です。ほとんどのシステムでは、カスタムPDFプリンターは使われていません。

    15081 Ricoh PDFプリンター ジョブチケットには、プリンターが取得するPDFファイルへの参照が含まれています。

    NFSサーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    111 RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバー NFSを使用して1次サーバーから2次サーバーや他のシステムへデータを共有する際に、NFSサーバーとユーザ名マッピング機能で使用されます。
    2049 RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバー NFSを使用して1次サーバーから2次サーバーや他のシステムへデータを共有する際に、NFSサーバーで使用されます。

    プリンターで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    161 RICOH ProcessDirector 1 次 および 2 次 サーバー RICOH ProcessDirectorがSNMPを使用してプリンターのステータスと情報を取得する場合に必要です。
    8010 RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバー RICOH ProcessDirectorがSNMPを使用してプリンターのステータスと情報を取得する場合に必要です。
    9100-9103 RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバー PostScriptジョブチケットを使用してEFI Fieryコントローラー搭載のプリンターにジョブを送信する場合に必要です。

    LDAPサーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    389、636、または設定されたその他のポート。 RICOH ProcessDirector 1 次サーバー RICOH ProcessDirectorがLDAP を使用してユーザー認証を行う場合に必要です。

    JMFインタフェースをサポートするプリンタで開くポート1

    ポート ソースシステム 概要
    80 RICOH ProcessDirector 1 次 および 2 次 サーバー RICOH ProcessDirector が HTTP プロトコルを使用して IMSS クエリーを送信する場合に必要です。
    8010 RICOH ProcessDirector 1 次 および 2 次 サーバー JMF ファイルを EFI Fiery コントローラーに送信する場合に必要です。
    9100(デフォルト)~9103 RICOH ProcessDirector 1次サーバーおよび2次サーバー PostScriptジョブチケットを使用してEFI Fieryコントローラー搭載のプリンターにジョブを送信する場合に必要です。

    9100がデフォルトのポートです。EFIプリンターはポート9102を使用します。

    1プリンターはリコー PDFプリンターオブジェクトとしてRICOH ProcessDirectorに定義されます。

    パススループリンターで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    515 RICOH ProcessDirector 1 次サーバー LPRを使用してRICOH ProcessDirectorからジョブを受信する場合に必要です。

    IPDSプリンターで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    5001-65535 RICOH ProcessDirector 1 次サーバー Download for z/OS または AFP Download Plus を使用してRICOH ProcessDirectorにファイルを送信する場合に必要です。

    ポート番号はジョブを受信する入力装置を作成するときに設定されます。入力装置を定義した後、これらのポートを開きます。

    変換サーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    6984-6992 RICOH ProcessDirector 1 次サーバー 1次サーバーにインストールされていないRICOH Transformsのいずれかを使用する場合に必要です。この場合の変換は、RICOH ProcessDirector Advanced Transform Featureとは異なります。
    16080 管理者用ワークステーション RICOH Transformのいずれかを使用している場合、Transform Feature画面へアクセスします。

    レポート機能用に開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    5432 RICOH ProcessDirectorレポートデータにアクセスするRICOH ProcessDirector 1次サーバーおよびシステム レポート機能によって収集されたデータを保存するために使用されるPostgreSQLデータベースへのアクセスです。このデータベースは、1次コンピューターにある場合もあれば、ネットワーク上の別のコンピューターにある場合もあります。

    RICOH ProcessDirector レポート機能を使用する場合に必要です。

    DB2サーバーで開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    11.5.8より前のDB2:50000

    DB2 11.5.8以上:25000

    RICOH ProcessDirector 1 次サーバー RICOH ProcessDirectorが別のサーバーにインストールされたDB2データベースを使用する場合に必要です。

    これらはDB2により使用されるデフォルトのポートです。デフォルト値はバージョン11.5.8で変更されました。ご使用のDB2で異なるポートを使用する場合、使用するポートを開いてください。

    1次 PostgreSQL データベース用に開くポート

    ポート ソースシステム 概要
    5442 RICOH ProcessDirector 1 次サーバー RICOH ProcessDirector 用の PostgreSQL データベースを保持するDockerコンテナーとの通信に使用されます。

  4. ネットワーク接続を確認します。
    1. ホスト名の解決が行われていることを確認するには、次のコマンドを入力します。
      host localhost

      DNS サーバーにアクセスできる場合、応答にはホスト名 localhost または loopback と、アドレス 127.0.0.1 が含まれます。例:

      localhost.mycompany.com is 127.0.0.1

    2. RICOH ProcessDirector のユーザーインターフェースにアクセスするコンピューターから、ホスト名と IP アドレスの両方を使用して 1 次コンピューターに ping します。
    3. すべてのアプリケーションコンピューターおよび 2 次コンピューター (存在する場合) から 1 次コンピューターに ping します。
    4. 1 次コンピューターからすべての 2 次コンピューター (存在する場合) に ping します。
    5. これらの検査のいずれかが成功しなかった場合は、ネットワーク管理者に連絡します。
  5. イーサネットカードの速度、両面印刷、およびオートネゴシエーションの設定が、最適なパフォーマンスのためにネットワーク管理者によって推奨されているものであることを確認します。最適な設定は、インストール済み環境ごとに異なります。
    これらの設定を表示および変更するには、次の手順に従います。
    1. root ユーザーとしてログインします。
    2. イーサネット設定を表示するには、次のように入力します。
      ethtool eth0
    3. 必要であれば、ethtool コマンドを使用してこれらの設定を変更します。実際のネットワークに対する適切なフラグおよび値は、ネットワーク管理者に確認してください。例えば、次のコマンドでは全二重モードが設定されます:
      ethtool -s eth0 duplex full

      このコマンドでは、オートネゴシエーションがオンに設定されます。

      ethtool -s eth0 autoneg on