ワークフローフェーズ

RICOH ProcessDirector には、いくつかの異なるワークフローのフェーズがあります。これらのフェーズは、システム内でジョブが通過するパスを編成するために役立ちます。ジョブはすべてのフェーズを通過することも、一部のフェーズだけを通過することもあります。基本の RICOH ProcessDirector 製品に機能を追加すると、ワークフローに別のフェーズが追加される場合があります。デフォルトのフェーズ名は、そのフェーズで実行する機能に合ったものに変更できます。

フェーズの実際の処理は、フェーズ内のステップによって実行されます。ジョブが通過するフェーズ、および各フェーズ内のステップの順序は、ワークフローによって決まります。

基本製品の処理フェーズは次のとおりです。

受信フェーズ
受信フェーズでは、RICOH ProcessDirector システムは処理のために入力ファイルを受け入れます。それぞれのジョブにはワークフローが割り当てられています。ワークフローは、ジョブを処理するフェーズおよびステップを定義します。また、受信フェーズ内のステップは、ワークフロー内の後のステップで使用されるジョブプロパティーの初期値も設定します。

例えば、RICOH ProcessDirector は準備フェーズの最初のステップにジョブをキューに入れるか、印刷フェーズに直接ジョブをキューに入れることができます。

受信フェーズでキューに入れられた入力ファイルは、RICOH ProcessDirector システム上のジョブになります。

準備フェーズ
準備フェーズは、ジョブを構成、変換、および索引付けして印刷可能なページを作成します。また、ジョブを調整または解釈するために、準備フェーズで外部プログラムを実行するよう RICOH ProcessDirector に指示することもできます。
アセンブルフェーズ
PDF Document Support または AFP Support 機能がある場合、物理的な文書を作成する印刷フェーズなどの前に、アセンブルフェーズで文書を編成します。
印刷フェーズ
印刷フェーズは、ジョブを使用可能プリンターに経路指定して送信し、印刷状況をモニターし、印刷の終了を報告します。このフェーズには、ジョブを再印刷する前にオペレーターがプリンターを調整できるよう、手動による品質チェックを組み込むことができます。また、カスタマイズされた処理を行うために、ジョブを外部プログラムに送信する場合もあります。
挿入フェーズ
インサーター機能がある場合は、挿入フェーズがインサーターコントローラーと通信し、ジョブの挿入を完了した後で、そのジョブを調整します。
完了フェーズ
他の処理がすべて終了すると、ジョブは完了フェーズに入ります。完了フェーズは、ジョブの保存期間を管理します。保存期間が指定されていないジョブ、または保存期間が過ぎたジョブは削除されます。1 つの親ジョブと 1 つ以上の子ジョブから構成されるジョブの場合、完了フェーズでは、関連するすべてのジョブが完了フェーズに到達するまで、追加のアクションは実行されません。完了フェーズでは、完了したジョブに対して外部プログラムを呼び出すこともできます。例えば、外部プログラムによりジョブをアーカイブシステムにコピーできます。