アップグレードプロセスを完了する

RICOH ProcessDirector をアップグレードした後、移行を楽に行うため、さらにいくつかの手順が必要です。
同じコンピューターでアップグレードした場合、アップグレードプロセスで、オブジェクトはRICOH ProcessDirectorの新しいバージョンと互換性のあるバージョンへと変換されます。既存のユーザーとグループはすべて存在するため、ユーザーは以前と同じ名前を使用してログインでき、同じレベルの権限を持ちます。ログインすると、プリンター、入力機器および他のオブジェクトをすべて見ることができます。

別のコンピューターでアップグレードした場合、ログインして、インポートしたすべてのオブジェクトを閲覧することができるはずです。しかし、移行プロセスを完了するには、まだ手動ステップがいくつか必要です。

アップグレードプロセスを完了するには、次の手順に従います。

  1. 移行アシスタントを使用して別のコンピューターにアップグレードした場合は、次のアクションを実行します。
    1. 移行プロセス中に無効にされたウイルス対策ソフトウェアやセキュリティーソフトウェアを再度有効にします。
        注意:
      • ウイルス対策ソフトの例外リストに追加したパスは削除しないでください。
    2. 移行アシスタントはTLS設定情報をインポートできません。新しいシステムで再度設定する必要があります。
    3. 1次サーバーをあるひとつのオペレーティングシステムから別のオペレーティングシステムに移行した場合(特にWindowsからLinux、またはその逆に移行した場合)、ワークフローのステップで使用されているすべてのパスを確認し、更新します。

      すべてのディレクトリーパスが新システムのディレクトリー構造に更新されていることを確認します。RICOH ProcessDirector AIXからLinuxまたはWindowsに移行する場合、このステップは不可欠です。

    4. インポートに失敗したオブジェクトなどのエラーがないか、ログを確認します。
      秘密鍵の資格情報を使用するオブジェクトは、資格情報が存在しないためインポートに失敗します。ターゲットシステム上で秘密鍵の資格情報を再作成し、それらのオブジェクトを手動で作成します。
    5. 移行アシスタントによって移行されなかった構成ファイルやリソースファイルを正しい場所にリストアし、ジョブがそれらを見つけられるようにします。

      これらのファイルのいずれかを/aiw/aiw1ファイルシステム外に保存した場合は、手動で移動する必要があります。

    6. あるRICOH ProcessDirectorを別のものと区別するために使用される視覚的な仕組みを再現します。 システム設定ページの システム ID設定を使用して、背景色を設定したり、バナーのタブを構成したりします。
    7. バージョン3.10.2より前のRICOH ProcessDirectorシステムでカスタムポートレットを作成した場合、それをRICOH ProcessDirectorバージョン3.12以降のシステムにインポートすることはできません。ターゲットシステムでカスタムポートレットを再作成してください。
    8. 2次サーバーとアプリケーションサーバーを更新し、移行したオブジェクトがアップグレードしたシステムと接続できることを確認します。

      詳しくは、アプリケーションと2次サーバーを設定するを参照してください。

        注意:
      • 2次サーバーとアプリケーションサーバーに接続されているすべての入力装置とプリンターが正常に機能していることを確認します。
      • Avanti、PitStop、およびUltimate Impostrip®など、これらのシステムで実行されているすべてのアプリケーションが接続できることを確認します。
    9. RICOH Supervisor Connect機能を使用している場合、移行アシスタントはいくつかの設定をコピーしましたが、接続プロセスを完了できません。

      RICOH Supervisorへの接続は、RICOH Supervisorにデータを送信するためにセットアップする を参照してください。

    10. バージョン3.11.2より前のRICOH ProcessDirectorで作成されたカスタム文書プロパティーを使用する場合は、次のいずれかのオプションを選択します。
      • /aiw/aiw1/config/docCustomDefinitions.xmlをターゲットシステムにコピーし、 docCustomユーティリティーを実行してプロパティーをアクティブにします。
      • 文書プロパティーを手動で移行します。ターゲットシステムで、カスタムプロパティーページを使用して既存のプロパティーを再作成します。詳細は、カスタムプロパティーを作成/アクティベートするを参照してください。
        注意:
      • RICOH ProcessDirector 3.11.2以降で カスタムプロパティーページを使って作成されたカスタム文書プロパティーは、その他のオブジェクトと同様に移行します。追加の構成は必要ありません。
    11. Reports機能を使用する場合、レポートデータベースが正しく構成され、接続されていることを確認してください。
      古いReportsデータベースから新しいレポートデータベースにデータを移行した場合、ソースシステ ムで有効になっていたデータコレクターのデータのみがインポートされました。移行プロセス後にターゲットシステムでデータを収集するには、ターゲットシステムでデータコレクターを有効にします。
    12. 新システムを本番稼動させる前に、管理 設定 システム最小ジョブ番号の値を設定し、ジョブ番号の同期を取ります。
  2. 2次サーバーとアプリケーションサーバーを新しいレベルに更新します。
  3. ユーザーに、初めてログインする前にブラウザーのキャッシュをクリアするよう通知します。

    ユーザーが新しいレベルを使おうとしたときに、ブラウザーのキャッシュに保存されている情報によってエラーが発生することがあります。キャッシュをクリアすることで、このようなエラーを防止できます。