Reports

Report 機能を使用すると、PostgreSQL データベースで、プリンターのステータスの変更、ユーザーアクションおよびジョブと文書のプロパティー値を取得できます。Tableauなどのビジネスインテリジェンスツールを使用して、データベースからデータを抽出して分析できます。また、REST Web サービスを使用して、データベースから選択したテーブルを任意のアプリケーションに送信することもできます。

この機能では、1つのステップテンプレートと、データコレクターおよび データトランスミッターと呼ばれる2つのオブジェクトが追加されます。Report機能には、ビジネスインテリジェンスソフトウェアは含まれていません。希望のツールを使用してレポートデータベースに保存されている情報を操作することができます。

ステップテンプレート

  • WritePropsToReportsDatabase

    ステップ実行時にレポートデータベースに保存するジョブおよび文書のプロパティーを選択し、さらにデータを保存するデータベースを選択することができます。ジョブ処理中に異なるタイミングでプロパティーを保存したい場合は、ワークフローに複数のWritePropsToReportsDatabaseステップを挿入できます。

オブジェクト

Reports機能は、 データコレクターおよび データトランスミッターオブジェクトを追加します。

データコレクター
データコレクターは、どのような RICOH ProcessDirector 情報をPostgreSQLデータベースに格納するかを設定できます。提供された データコレクターを使用して、ジョブプロパティー値、文書プロパティー値、プリンターデータ、およびユーザーアクティビティーデータをキャプチャーできます。
データトランスミッター
データトランスミッターを使用すると、別のアプリケーションに送信する PostgreSQL データベースから抽出する情報を設定できます。データトランスミッターは、REST プロトコルを使用して、データを別のアプリケーションに送信します。いつ、どのくらいの頻度で送信するかを指定できます。

レポートデータベース

Report 機能は、RICOH ProcessDirector が使用するデータベース構成に関係なく、PostgreSQL データベースにデータを保存します。レポートデータベースを作成するには、2つのオプションがあります。

  • RICOH ProcessDirector で提供されるPostgreSQLのインスタンスを使用する。

    1次データベースとしてIBM DB2を使用している場合でも、PostgreSQLをインストールすることができます。このオプションを選択した場合、PostgreSQLは1次コンピューター上で実行されますが、レポートデータベースは1次データベースとは別のデータベースシステムにあります。データ収集を有効にするとデータベースが自動的に作成されるため、設定プロセスが簡素化されます。

    注意: 提供されるバージョンのPostgeSQLはDockerイメージとして提供されます。1次データベースがDB2である場合、このオプションを使用するには、1次コンピューターにDocker Engineをインストールする必要があります。

  • PostgreSQLの独自のインストールを使用する。

    独自のインストールを使用したい場合、RICOH ProcessDirectorはネットワークの任意のシステム上のPostgreSQLデータベースに接続することができます。データ収集を有効にする前に、データベースシステム、データベース、およびデータベースユーザーIDを作成する必要があります。

構成

管理ページを使用して、以下のようなレポートデータベースの基本情報を構成します。

  • データベース名
  • RICOH ProcessDirectorがデータベースにアクセスするために使用するユーザーとパスワード。
  • データベーステーブルが保存されているコンピューターのホスト名とポート

ジョブデータ、プリンターデータ、またはユーザーアクティビティーデータを収集するためには、適切なデータコレクターを構成して、キャプチャーするデータを指定します。WritePropsToReportsDatabaseステップを使用するには、必要に応じてステップをワークフローに追加します。ステップが、実行時に、指定されたデータベーステーブルにプロパティー値を保存します。ステップ実行時にテーブルが存在しない場合、RICOH ProcessDirectorがテーブルを作成します。

データベースが作成されてデータが保存されると、SQL 文を使用してデータのクエリーを実行したり、外部ストレージにデータをエクスポートして長期間使用したり、データトランスミッターを使用して REST プロトコルを介してデータ交換を受け入れる別のアプリケーションにデータを送信したりできます。

特定のスケジュールでデータを送信する、または使用可能状況が変更されたときに、間隔と頻度を指定するように適切なデータトランスミッターを設定します。

送信機のテスト時や以前に送信されたデータの再送信など、指定された時間外の特定のデータセットを送信するために、ワンタイム転送機能を使用することができます。

データ視覚化

レポートデータベースにあるデータを保存して解析するには、Tableau などのビジネスインテリジェンスツールを使用します。Reportの機能には、印刷されたページやお客様ごとのジョブに関するデータを視覚化できるサンプルワークシートとともに、Tableauワークブックが含まれています。提供されたデータの視覚化を確認した後で、独自のデータ視覚化を作成し、サーバーに公開したり、経営陣が利用できるようにしたりすることができます。