ステップテンプレートを使用するためのヒント

これらのステップテンプレートを使用するためのヒントは、ワークフローに配置するステップの選択、正しいステップの順序への並べ替え、条件付きの処理機能の利用に役立ちます。ワークフローエディターでは、ワークフローのステップの順序が正しいかや、条件付きの処理規則が適切かは検証されません。

ステップの並べ替えを学習するためのサンプルワークフローにはいくつかのサンプルワークフローが含まれます。

RICOH ProcessDirector にはいくつかのサンプルワークフローが含まれます。また、Archive やインサーターなどの機能にもサンプルワークフローが用意されています。自分でワークフローを作成する前に、サンプルの、特により複雑なワークフローでステップの順序を学習することを強くお勧めします。

ワークフローの最初と最後のステップ

ワークフローの最初のステップを SetJobPropsFromTextFile に、最後のステップを RemoveJobs にすることを強くお勧めします。ワークフローがジョブを受け取ると、 SetJobPropsFromTextFile はワークフローのすべてのステップを読み取って、それらのステップのデフォルトによってジョブプロパティーの値を初期化します。

    注意:
  • AssignJobValuesステップはプロパティー値を設定しますが、ワークフローのすべてのステップからプロパティー値を割り当てることはありません。 SetJobPropsFromTextFileはすべてのステップを考慮するため、最初のステップにより適しています。

RemoveJobs はシステムからデータファイルを削除するだけでなく、ジョブに対するデータベースエントリーをクリーンアップします。

RemoveJobs ステップの前に、 RetainCompletedJobs ステップを配置することをお勧めします。ワークフローに RetainCompletedJobs ステップがない場合、ジョブが RemoveJobs ステップの前のステップを完了すると同時にシステムから削除されます。

同じステップテンプレートに基づく複数ステップでのプロパティー値

定位置プロパティー を持つステップテンプレートに基づいたステップをワークフローに複数回配置できます。そのようなプロパティーは、使用されるステップごとに異なる値を持つことができます。例えば、 RunExternalProgram ステップテンプレートです。2 つの異なる RunExternalProgram ステップは、2 つの異なる外部プログラムを実行できます。

定位置プロパティーを持たないステップテンプレートに基づいたステップも、ワークフローに複数回配置できます。1 つのステップのプロパティーの値を変更すると、他のステップでのプロパティーの値も変更されます。例えば、PrintJobs および RetainCompletedJobs ステップテンプレートです。

  • 2 つの異なる PrintJobs ステップは、 要求されたプリンタープロパティー値を 1 つしか持てません。条件付きのワークフローの 2 つの分岐によって、異なるプリンターで印刷するようにする場合、それぞれの PrintJobs ステップの前に AssignJobValues ステップテンプレートに基づいたステップを配置する必要があります。それぞれの AssignJobValues ステップで、条件付きワークフローのそれぞれの分岐に必要な値を設定します。それぞれの AssignJobValues ステップでの 要求されたプリンタープロパティーの値は、2 つの PrintJobs ステップでの 要求されたプリンター プロパティー値を指定変更します。
  • 2 つの RetainCompletedJobs ステップは、 保存期間プロパティー値を 1 つしか持てません。 AssignJobValues ステップを使用して、 RetainCompletedJobs ステップの前に 保存期間プロパティー値を設定します。
    注意:
  • 実動印刷プロセスで、あるジョブが複数のワークフローで処理される場合、1 つのワークフローで AssignJobValues ステップを使用すると、別のワークフローのステップ ( PrintJobs など) のプロパティー値を設定できます。そのプロパティーが設定されるステップは最初のワークフロー内にはないため、ジョブが最初のワークフローにある間は、ジョブのプロパティーノートブックのプロパティー値は確認できません。そのジョブが2番目のワークフローに送られると同時に、ジョブのプロパティーノートブックのプロパティー値を確認できるようになります。

ステップテンプレートのプロパティーが定位置にあるかどうかを確認するには、アイコンをクリックし、ヘルプの 使用上の注意を確認します。

さまざまなデータストリームに対応する1つの条件付きワークフロー

条件付きワークフローの異なる分岐を使用して、さまざまなデータストリーム (PDF と AFP、など) のジョブに対応する場合、そのジョブがデータストリームによる条件付きの処理に到達する前に入力データストリームプロパティーが正しく設定されることを確認してください。 DetectInputDataStream ステップは、 入力データストリームプロパティーの値を設定します。

ワークフローが 1 つのデータストリームだけを処理する場合は、DetectInputDataStream ステップを省略して、 入力データストリームプロパティーの値をワークフローの最初の SetJobPropsFromTextFile ステップで設定できます。

入力データストリームプロパティーの値を設定しない場合、RICOH ProcessDirectorによってその値が 不明に設定されることがあります。コネクターに 入力データストリームプロパティーの値をチェックする規則がある場合、そのワークフローは 不明データストリームのジョブを処理するときに予期しない結果になることがあります。

部分的に再印刷するジョブのステップ

CreatePageRanges ステップは、 再印刷機能を選択してジョブ全体より小さい値を指定すると、AFP または PDF の印刷ファイルのサブセットを生成します。そのため、 CreatePagesRanges にはジョブのページ数に関する情報が必要になります。この目的で EnableRepositioning および CountPages ステップテンプレートに基づいたステップが使用できますが、これらはワークフローの CreatePageRanges ステップの前に配置する必要があります。必要なのは、どちらか 1 つです。ジョブが索引付きの AFP の場合は、 EnableRepositioning を使用します。それ以外の場合は CountPages を使用します。ジョブが AFP でも PDF でもない場合は、3 つのどのステップも使用しないでください。

子ジョブをまとめるためのステップ

場合によっては、オリジナルジョブがいくつかの子ジョブに分かれても、印刷などワークフローの要所ではそれらをまとめる必要がある場合があります。すべての子ジョブをまとめるステップの前に、WaitForRelatedJobs ステップを配置します。 WaitForRelatedJobs ステップは、すべての子ジョブがワークフローのその場所に到達するまで処理を停止します。

コピーしたり削除したりできないステップテンプレート

一部のステップテンプレート (PrintJobsRemoveJobs など) は、システムで保護されています。これらはコピーしたり削除したりできません。 PrintJobsステップテンプレートで 要求されたプリンタープロパティー値を1種類のプリンターに設定して、 PrintJobsステップテンプレートをコピーしてそのコピーで別の種類のプリンターに設定しようとしても、それはできません。 AssignJobValues ステップテンプレートに基づく 2 つのステップを使用して、異なるプロパティー値を設定してそれをワークフローの PrintJobs ステップに渡します。

条件付きワークフローでジョブを停止するという通知のステップ

ワークフローの条件付きの処理が正しく設計されていないためにあるステップでジョブが停止するときに、ジョブログにメッセージを書き込む場合、条件付きステップの最後の分岐として FailWithMessage ステップテンプレートに基づいたステップを追加します。ジョブが FailWithMessageステップに到達すると、RICOH ProcessDirectorFailWithMessageステップに指定されたメッセージを書き込みます。

FailWithMessage ステップを使用しないでジョブが他のステップに移動するためのどの条件にも合わない場合は、一致するコネクターなし状態でそのステップに滞留します。

[再処理]機能で使用できるステップ

ワークフローの各ステップには、ステップ再開タイププロパティーがあります。デフォルト値は、 一般です。あるステップの ステップ再開タイププロパティー値が なし以外の場合は、ジョブで 再処理機能を使用するときにそのステップを選択できます。 RICOH ProcessDirectorは、ジョブを再開できるステップごとに入力印刷ファイルを保存します。システムに保持されている大きいファイルのコピー数を削減する場合、一部のステップで ステップ再開タイププロパティー値を なしに設定します。それでもオペレーターはジョブを再処理できますが、場合によっては、ワークフローの少し前のステップから再開することになります。

    注意:
  • そのジョブの実行済みのステップだけが、再処理可能です。ステップと属性によっては、再処理されるジョブはワークフローの別のパスを通ることがあります。
  • アクティブジョブがあるワークフローを編集する場合、ワークフローの始めからジョブを再開する必要があります。

再印刷機能で使用できるステップ

CreatePageRanges ステップで、 ステップ再開タイププロパティー値を 印刷に設定することをお勧めします。オペレーターがジョブの 再印刷機能を使用すると、RICOH ProcessDirector はワークフローの最初のステップで、 ステップ再開タイププロパティー値を 印刷にして、再印刷プロセスを開始します。少なくとも1つのステップで ステップ再開タイププロパティー値を 印刷に設定しないと、 再印刷を使用できません。 RICOH ProcessDirectorは、デフォルトでは ステップ再開タイププロパティー値を 印刷に設定しません。

エラーの無視機能で使用できるステップ

ジョブがエラーになるようなステップを使用する場合、エラーの無視機能を使用すると、手動でジョブをエラー状態から脱出させられます。 エラーを無視するプロパティー値を はいに設定します。例えば、 VerifyPrintedSheetCount ステップでは、シート数が一致しない場合にジョブがエラーになります。 エラーを無視するプロパティーが はいに設定されていると、オペレーターは、印刷シート数が検証されない場合でもジョブがワークフローを続行するように強制できます。

ステップテンプレートについての追加情報

一部のステップテンプレートには、他のステップテンプレートと関係があります。インフォメーションセンターの「用意されているステップテンプレート」セクションに、それぞれのステップテンプレートの関連参照トピックがあります。ワークフローでステップテンプレートを使用する前に、関係について理解するために、それらのトピックの使用上の注意を参照してください。