制御ファイルを操作する

RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobatを使用して、PDFファイルをマークアップする場合、PDFファイル自体にマークアップを保存するのではなく、制御ファイルにマークアップを保存します。RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobatは、制御ファイルを使用してデータを抽出し、RICOH ProcessDirectorは、PDFファイルの印刷準備のさまざまな段階で制御ファイルを使用します。

Ricoh メニューオプションの 制御ファイルの読み込み制御ファイルの保存を使用して、制御ファイルを管理します。一度に読み込むことができる制御ファイルは1つだけです。PDF ファイルのマークアップが終わったら、RICOH ProcessDirector がアクセスするディレクトリーに制御ファイルを保存します。RICOH ProcessDirector ワークフローは、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat 制御ファイルを使用する 1 つ以上のステップテンプレートを使用して構成します。

    重要:
  • リコーのサポート担当者のサポートを受けずに、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat制御ファイルを手作業で編集しないでください。
  • RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobatバージョン3.6には、改良されたPDF処理ライブラリーが含まれています。ほとんどのPDFファイルでは、新しいライブラリーによってパフォーマンスが向上し、処理時間が短縮され、メモリー使用量が減少します。

    以前のリリースで作成された制御ファイルを開くと、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobatは、次のようなプロンプトを表示します。制御ファイルを更新して改良されたPDF処理ライブラリーを使用しますか?

    いいえをクリックすると、制御ファイルを次回開くときにこのメッセージが表示されます。

    はいをクリックすると、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobatは、制御ファイルを更新します。メッセージは再び表示されません。

    制御ファイルを更新する場合は、同じ結果が得られることを確認してください。ライブラリー間でわずかな違いがあると、テキスト選択ボックスにわずかな違いが生じる可能性があります。ボックスが小さいと選択したいテキストが除外される可能性があり、ボックスが大きいと不要なテキストが含まれる可能性があります。改善されたライブラリーを使用すると、マークアップの位置が若干変更される可能性もあります。

    RICOH ProcessDirectorサーバーでは、改良されたPDFライブラリーを使用する上で必要となる変更は他にありません。

  • PDF 1.7ファイル用に構築された制御ファイルをPDF 2.0ファイルとともに使用するには、制御ファイルを更新して新しいライブラリーを使用する必要があります。

ページグループ定義と文書プロパティーのすべてのページは単一の制御ファイルに保存する必要があります。その単一の制御ファイルにマークアップ、メディア、および仕上げ定義を追加したり、さまざまな制御ファイルに定義を分割できます。ページグループと文書プロパティーを定義する制御ファイルを、IdentifyPDFDocumentsステップテンプレートに基づくステップで指定します。マークアップ、メディア、および仕上げを定義する制御ファイルは、 BuildPDFFromDocumentsステップに基づくステップで指定する必要があります。1 つ以上の制御ファイルを作成するかどうかを決定する場合には、変更の複雑さ、マークアップを区別する方法、最も頻繁に変化する PDF ファイル拡張などの印刷環境を考慮します。

PDF ワークフローが頻繁に変更されない反復的印刷環境では、制御ファイルを 1 つだけ作成できます。PDF ファイルをプレビューしてマークアップが印刷される場所を確認したり、メディアと仕上げのオプションが指定されているページを確認するときには、すべてのマークアップ、メディア、および仕上げを 1 つのビューに表示できます。1 つの制御ファイルを、RICOH ProcessDirector がアクセスするディレクトリーに移動します。 IdentifyPDFDocumentsステップと BuildPDFFromDocumentsステップの両方で制御ファイルの名前と場所を定義します。

PDF ファイルをプレビューしてすべてのマークアップ、メディア、および仕上げが正しく適用されることを確認する必要がある場合も、1 つの制御ファイルを使用します。ファイルをプレビューすると、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat は、アクティブな PDF ファイルに定義されているマークアップをレンダリングし、メディアと仕上げのオプションを適用します。プレビューを使用して、読み込まれていない制御ファイル内のマークアップ、メディア、および仕上げの定義を確認することはできません。

頻繁に変更される環境または予期せずに変更される環境には、複数の制御ファイルを使用することをお勧めします。さまざまなタイプの制御ファイルを使用して、変更のリスクを減らしたり、変更にすばやく対応できます。例:

  • ページグループ定義が、PDF ファイル内の他の定義よりも変更される可能性が低い場合、IdentifyPDFDocumentsステップに追加する制御ファイルにページグループ定義と文書プロパティー定義を入れることができます。
  • インサーター機能をインストールしていて、インサーター同士を切り替える場合は、そのたびに、ワークフローを編集する必要はありません。その代わりに、各インサーターのバーコードマークアップを、インサーターを識別する名前の付いた個別の制御ファイルに保存します。BuildPDFFromDocumentsステップで、ジョブプロパティーの値と一致するシンボル表記を使用して、1つの制御ファイルの名前と場所を指定します。印刷処理時は、そのジョブプロパティーの値を、ジョブに使用するインサーターと一致する制御ファイルのファイル名に設定します。

シンボル表記でも、異なる RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat 制御ファイルを必要とする入力ファイルに同じワークフローを使用できます。例えば、File1.pdfFile2.pdf の 2 つの入力ファイル、および対応する File1.ctlFile2.ctl 制御ファイルがあり、両方のファイルに同じワークフローを使用する場合、${Job.InputFile}.ctlを BuildPDFFromDocumentsステップで指定した制御ファイル名として使用できます。${Job.InputFile}.ctlを指定すると、RICOH ProcessDirectorは、.ctl拡張子を加えて、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat制御ファイルプロパティーの値を入力ファイル名として設定します。