XML の受信を準備する

XMLファイルの受信および処理方法は、ファイル内の情報とその使用目的によって異なります。

これらのタスクを実行する前に、XMLファイルでの処理順序の使用シナリオと例をお読みください。それらのトピックでは、このトピックのステップについての例を示しています。

XMLの受信を準備するには、次の手順に従います。
  1. そのプロセスの入力になる XML ファイルを評価します。そのファイルに含まれる情報とその情報の編成について、理解していることを確認します。

    可能な場合は、その XML の提供者に XML Schema Definition (XSD) を要求します。

  2. RICOH ProcessDirectorでのXMLファイルの処理方法を決定します。次のステップテンプレートがXMLを操作します。

    • CreateJobsFromXMLステップテンプレートに基づくステップは、XPath式に一致するXMLファイル内のエレメントからジョブを作成します。このステップは、ワークフローにジョブを実行依頼します。
    • ApplyXSLTransformステップテンプレートに基づくステップは、XMLをRICOH ProcessDirectorジョブまたは文書プロパティーの値を指定するファイルに変換します。またこのステップは、XMLを別のXML形式に変換します。

    RunExternalProgramなど、他のステップテンプレートに基づくステップを使用して、XMLファイルを操作できます。

  3. RICOH ProcessDirectorのジョブと文書プロパティーの値を抽出するには、プロパティーに値を提供するXMLエレメントと属性を識別します。
      注意:
    • 文書プロパティーを使用するには、PDF文書サポート機能またはAFPサポート機能が必要です。
  4. XMLを処理するために必要なCreateJobsFromXMLステップの数を決定します。

    XMLファイルを処理するワークフローを作成する場合は、それぞれのCreateJobsFromXMLステップによって、新しいジョブの出力を受信するワークフローを決定します。新しいジョブが子ジョブであるかどうかも決定します。

    例:

    • XMLファイルに複数の注文が含まれ、それぞれの注文に複数の項目が含まれているとします。ホットフォルダー入力装置はXMLファイルを受信して、最初のワークフローで処理します。

      最初のワークフローのCreateJobsFromXMLステップは、各注文に対してジョブを作成し、そのジョブを2番目のワークフローに実行依頼します。そのワークフローは、注文に関する情報を抽出します。

      2番目のワークフローのCreateJobsFromXMLステップは、注文内の各項目に対してジョブを作成し、そのジョブを子ジョブとして3番目のワークフローに実行依頼します。3番目のワークフローは、項目のジョブを処理します。

    • XMLファイルに書籍名のリストとそれぞれの書籍を印刷するために必要なPDFファイルが含まれているとします。入力装置はリスト上の書籍のコピーを印刷するという要求を受信して、ワークフローにジョブを割り当てます。

      要求に含まれる書籍名を使用して、ワークフローのCreateJobsFromXMLステップは、書籍の印刷に必要なPDFファイルでXMLジョブを作成します。このステップは、2番目のワークフローにジョブを実行依頼します。

      2番目のワークフローのCreateJobsFromXMLステップは、各PDFファイルに対してXMLジョブを作成します(1つはカバー用、1つはテキスト用)。このステップは、3番目のワークフローにジョブを子ジョブとして実行依頼します。3番目のワークフローは、カバーとテキストのジョブを印刷します。

    • XMLファイルにジョブ用の文書プロパティーファイルに追加する文書プロパティーのリストが含まれているとします。

      ApplyXSLTransformステップは、XMLをコンマ区切り値ファイルに変換します。このファイルは、ワークフローでプロパティー条件ファイルとして使用されます。ワークフローに CreateJobsFromXMLステップがありません。

      SetDocPropsFromConditionsステップは、プロパティー条件ファイルを読み取って、XMLファイルで与えられた値に基づいて文書プロパティーを設定します。

  5. CreateJobsFromXMLステップでは、XML入力ファイルのエレメントからジョブを作成するために必要なXPath表現を定義します。
    通常、CreateJobsFromXMLステップからジョブを受信するワークフローには、XML内のエレメントをRICOH ProcessDirectorのジョブまたは文書プロパティーに変換する ApplyXSLTransformステップがあります。
  6. ApplyXSLTransformステップでは、サードパーティーのXSLTツール(Altova MapForceなど)を使用して、XSLTスタイルシートを作成します。
    • XMLエレメントを指定変更ファイルのRICOH ProcessDirectorジョブプロパティーに変換するには、XMLファイルでの処理順序のサンプルXSLTスタイルシートを参照してください。

      ApplyXSLTransformステップの出力ファイル${getFileName(overrides,text,write)}を作成します。

    • 文書処理機能をインストールした後で、XMLエレメントをRICOH ProcessDirector文書プロパティーに変換するステップを追加するには、インフォメーションセンターのトピックを参照してください。
  7. 処理するXMLファイルの受信方法を決定します。
    XMLファイルをホットフォルダー入力装置に実行依頼できます。また、XMLファイルをRICOH ProcessDirectorサーバーが取得する場所に配置できます。

    例:

    • 対象のXMLファイルに複数の注文が含まれ、それぞれの注文に複数の項目が含まれる場合は、そのXMLファイルをホットフォルダー入力装置に実行依頼します。
    • XMLファイルに書籍名のリストとそれぞれの書籍を印刷するために必要なPDFファイルが含まれている場合は、そのファイルを適切な場所に配置します。書籍名と印刷ファイルが変更された場合は、必ずそのファイルを更新します。

      CreateJobsFromXMLステップが実行されると、XPath表現を使用して、リスト内の情報からXMLジョブが作成されます。

  8. RICOH ProcessDirectorサーバーから取得される場所にXMLファイルを配置した場合は、ジョブをワークフローに実行依頼する方法を決定します。

    方法の1つは、指定変更ファイルをホットフォルダーに実行依頼することです。指定変更ファイルがトリガーになって、ホットフォルダーはジョブを作成して、そのジョブをワークフローに実行依頼します。

    指定変更ファイルをトリガーとして使用するには、ホットフォルダーを定義するときに、次のプロパティーを設定します。

    • 完了方法プロパティーを トリガーに設定します。
    • トリガーパターン指定変更パターンプロパティーの両方に対して同じパターン値を指定します。

これで、XMLを処理するワークフローを定義するために必要な情報、XPath表現、XSLTスタイルシートが作成されます。