パススループリンターオブジェクトを定義する
パススループリンターオブジェクトとは、フォーマット(PCL、PostScript、PDFなど)でジョブを印刷できるプリンターのことです。ジョブは、次のスケジューリングプロパティーを使用してパススループリンターに割り当てられます。
カスタマー、 ジョブサイズ、 場所、 メディア、 出力ビン、 出力形式、 パンチ、 折り、 バインド、および ステープル。AFP Support機能は、 クラス、 宛先、 フォームをスケジューリングプロパティーに追加します。その他のスケジューリングプロパティーは、構成ファイルで定義できます。パススループリンターの場合、RICOH ProcessDirectorはプリンターに定義されたコマンドを実行します。 RICOH ProcessDirectorはコマンドに対する応答をモニターしますが、送信したジョブの状況を報告することはできません。
- 管理タブをクリックします。
- 左のペインで をクリックします。
- をクリックします。
- 一般タブで、すべての必須フィールドに値を入力します。
- 注意:
- プリンターコマンドプロパティーの値は、使用しているシステムで使用可能な印刷コマンドによって異なります。印刷コマンドのプリンターオプションの値には、プリンター名プロパティーの値を使用してください。
- パススループリンターはジョブのプロパティーの値を自動的に判別できないため、パススループリンターにはジョブのプロパティー値を渡す必要があります。ジョブプロパティーの値は、次のいずれかの方法で渡すことができます。
- 要求されているプリンターコマンドプロパティーの値、またはその値で指定されているスクリプトで、シンボルまたはRICOH ProcessDirectorメソッドを使用。
- オプションの制御ファイルテンプレートプロパティーの値として指定したファイル内(プリンターコマンドで制御ファイルが使用される場合に限られます)。
- スケジューリングタブで、このプリンターにジョブを割り当てるために RICOH ProcessDirector で使用する値を入力します。スケジューリングに使用すべきではないプロパティーは、値を空白または 設定なしにしておきます。これらの値は、対応するジョブスケジューリングプロパティーの指定値と一致します。プリンターに送信するジョブをメディアに応じてスケジュールする場合は、サポートされるメディアプロパティーの設定時に、次の内容を考慮するようにしてください。
- 特定のメディアを選択すると、そのメディアを使用するジョブのみがそのプリンターにスケジュールできるようになります。
- 作動可能なメディアオブジェクトを選択すると、プリンターに現在セットされているメディアを必要とするジョブのみが、プリンターに対してスケジュール可能になります。
- すべてのメディアを選択すると、セットされているメディアにかかわらず、プリンターに対してすべてのジョブがスケジュール可能になります。
- OKをクリックします。
- パススループリンターの親サーバーでRed Hat由来のオペレーティングシステムを実行している場合、パススループリンターと同じ名前の印刷キューを作成します。
- root ユーザーとしてログインします。
- ブラウザーを使用して、
https://hostname:631/admin/
にアクセスします。hostnameはホスト名またはIPアドレスです。 - プリンターの追加をクリックします。
- その他のネットワークプリンターをクリックし、 LPD/LPRホストまたはプリンターを選択します。
- 接続フィールドに、LPD入力装置が定義されているシステムのホスト名またはIPアドレスを入力します。例:
- 続行をクリックします。
- プリンターの追加ダイアログで、プリンターの名前、概要、場所を入力します。
- 続行をクリックして、プリンターのメーカーとモデルを選択します。
- プリンターの追加をクリックします。
- 次のダイアログでデフォルトオプションを設定し、デフォルトオプションの設定をクリックします。
- パススループリンターの親サーバーでSLES 12.0を実行している場合、パススループリンターと同じ名前の印刷キューを作成します。
- rootユーザーとしてオペレーティングシステムにログインします。
- YaSTを開始します。
- プリンター構成が強調表示された状態で、 追加をクリックします。 接続ウィザードをクリックし、 ラインプリンターデーモン(LPD)プロトコルを選択します。 をクリックします。
- IPアドレスまたはホスト名フィールドに、物理プリンターのホスト名またはIPアドレスを入力します。
- キュー名フィールドに PASSと入力します。プリンターの製造メーカーを選択し、 OKをクリックします。
- 任意の名前の設定フィールドに、パススループリンターの名前を入力します。この名前は、このLinuxシステム上で固有でなければなりません。プリンター名は大文字と小文字が区別されますが、Linuxでは、大文字と小文字の違いを除けば同じ名前となるプリンター名を複数定義することはできません。例えば、あるプリンターオブジェクトにOfficePrinterという名前を付けた場合は、別のプリンターオブジェクトにはofficeprinterという名前を付けることはできません。
- プリンタードライバーを選択し、OKをクリックします。
プリンターコマンドプロパティーの例
パススループリンターのプリンターコマンドプロパティーで、lpr
コマンドを使用するように設定します。これらのコマンドは、-#
フラグの値を、印刷されるジョブの Job.Copiesプロパティーの値に設定します。どちらも getCurrentFileメソッドを使用して、ジョブのディレクトリー内にあるファイルのファイル名とパスを指定のデータフォーマットで返します。プリンターの名前を printerName で置き換えます。
lpr -P printerName -#${Job.Copies} ${getCurrentFile(pdf)} lprpdf -pprinterName -#${Job.Copies} ${getCurrentFile(pdf)}}
要求されたデータフォーマットがPDFであり、ジョブのスプールIDが1000006である場合は、ファイル名が/aiw/aiw1/spool/default/1000006/1000006.print.pdf
に解決されます。プリンターの名前がofficeprinterで、このジョブの ジョブコピープロパティーの値が 2の場合、プリンターコマンドは以下に解決されます。
lpr -P officeprinter -#2 /aiw/aiw1/spool/default/1000006/1000006.print.pdf
または
lprpdf -pofficeprinter -#2 /aiw/aiw1/spool/default/1000006/1000006.print.pdf
- 注意:
- プリンターがサポートする
lpr
オプションはそれぞれ異なるため、要求されたすべてのオプションに対応するとは限りません。