receive_jcl_jobtype.cfg

サンプル receive_jcl_jobtype.cfg ファイルは、Download for z/OS および AFP Download Plus から受信したジョブに対して、ワークフローおよびジョブプロパティーを設定します。

AFP Support 機能には receive_jcl_jobtype.cfg ファイルがあります。

RICOH ProcessDirector はこの制御ファイルを使用して、RICOH ProcessDirector が Download 入力装置から受信した、PRD データセットを持つ JCL ファイルを解釈できます。たとえば、JCL ファイルには以下の情報を入れることができます。

"-odatat=af -oburst=no -occ=yes -occtype=m -ocop=1 -odatac=unblock 
-ofileformat=stream -of=F1HPSTP1 -ojobn=HPUNCH05 -ono=BLDPDEV9 
-opr=HPUNCH -ous=WAITE 
-opa=class=B,dest=LOCAL,forms=STD,jobid=JOB00105"

制御ファイルを使用するには、入力装置の[子ワークフロー初期化ステップ]プロパティーの値を SetJobTypeFromRules または SetJobTypeFromFileName に設定し、[子ワークフロー構文解析規則]プロパティーの値を制御ファイルのパスとファイル名に設定します。SetJobTypeFromRulesステップでは、制御ファイルを使用して、ジョブのワークフローの設定およびジョブと共に実行依頼されたオプションの指定変更ファイルをRICOH ProcessDirectorプロパティー名=値形式のジョブプロパティー設定用ファイルへの変換のどちらか一方またはその両方を行います。SetJobTypeFromFileNameステップでは、制御ファイルを使用してジョブプロパティーを設定します。制御ファイル内の情報はすべて大/小文字が区別されます。

注意: ジョブプロパティーノートブックで、制御ファイルを使用して読み取り専用のジョブプロパティーを設定することはできません。

制御ファイルには、次のセクションが含まれます。

CONFIGURATION セクション
これはグローバル設定セクションで、RICOH ProcessDirector が JCL ファイルをどのように解釈するかを定義する、以下のキーワードから構成されています。
FILE_MODE
このキーワードは、RICOH ProcessDirector による JCL ファイルの処理方法を制御します。値 "FILE" は、ファイル内のすべての情報を 1 つのレコードとして扱うように RICOH ProcessDirector に指示します。このモードでは、RICOH ProcessDirector は検索および置換アクションを実行できます。JCL ファイルを処理する制御ファイルの場合は、必ず "FILE" 値を使用してください。値の二重引用符は必須です。
ATTRIBUTE_PATTERN
このキーワードは、RICOH ProcessDirectorがプロパティーの名前をどのように認識するかを定義する正規表現を指定します。RICOH ProcessDirectorで用意されている値は "\$\\{Job.*\\}"です。式を区切るために二重引用符が使用され、式の中の特殊文字の前にエスケープ文字として円記号()が使用されます。

「"\$\\{Job.*\\}」 値は、ジョブで始まる文字列としてプロパティ名を認識するように指示します。その後に0個以上の文字が続きます。RICOH ProcessDirector .RICOH ProcessDirectorジョブのプロパティ名は、この規則に一致します (Job.DuplexJob.Print.CumulativeSheetsStackedなど。)

KEYWORD_CASE
このキーワードは、JCL ファイルパラメーター名の中の文字が大文字か小文字か定義します。送信システムでの設定によっては、パラメーターがすべて大文字、またはすべて小文字で受け渡されることがあります。インストール済み環境の要件に応じて、値 "UPPER" または "LOWER" を使用してください。
NORMALIZER_PROGRAM
このキーワードは、JCL ファイルを変更するプログラムの名前を指定して、このファイルで定義されるすべてのロパティーの形式が"keyword=value"になるようにします。RICOH ProcessDirectorには、さまざまなスタイルのJCLパラメーターを"keyword=value"形式に変更するためのnormalize_jcl.plプログラムが用意されています。

たとえば、このJCL文字列

"-odatat=af -oburst=no -opa=class=B,dest=LOCAL,forms=STD,jobid=JOB00105"
を考えてみると、 RICOH ProcessDirector が制御ファイルで指定されたnormalize_jcl.plプログラムを使用すると、JCL文字列が次の値に置き換えられます。
datat=af,burst=no,class=B,dest=LOCAL,forms=STD,jobid=JOB00105,

CONFIGURATION セクションの開始と終了の区切りには、CONFIGURATION および ENDCONFIGURATION を指定します。

REPLACE セクション
このセクションでは、sed コマンドを使用して、JCL ファイルのストリングを置換します。NORMALIZER_PROGRAM キーワードで定義されているプログラムが JCL ファイルを変換するため、サンプルファイルではコメント化されています。

たとえば、次のステートメントは、-opa= (先頭のスペースに注意) をすべてコンマで置換します。

#s! -opa=!,!

REPLACE セクションの開始と終了の区切りには、REPLACE および ENDREPLACE を指定します。

PATTERN KEY_VALUEセクション
このセクションは、RICOH ProcessDirectorがキーワードおよび値をどのように検出し、これらを正規表現グループを使用してどのようにトークンに変換するかを記述します。RICOH ProcessDirectorで用意されているこのセクションは、次のとおりです。
PATTERN KEY_VALUE
"(.*?)=(.*?),"
ENDPATTERN
パターンは二重引用符で区切られ、等号の左側のパターンがキーワードを表します。右側のパターンは値を表します。このパターンは、キーワードと値のペアのコンマ区切りリストを作成します。
DEFINE ステートメントセクション
このセクションでは、シンボル式を使用して、ジョブと一緒に渡された JCL ファイルのパラメーターの値から、RICOH ProcessDirector ワークフローおよびジョブプロパティーを設定します。このセクションに組み込むことができるDEFINEステートメントのタイプの例は次のようになります。
DEFINE ${Job.JobType} AS "BILLS" WHEN (${DEST} == "LOCAL")
DEFINE ${Job.Class} AS "${CLASS}"
DEFINE ${Job.InputDatastream} AS "AFP" WHEN (${DATAT} == "af")
DEFINE ${Job.Destination} AS "${DEST}"
DEFINE ${Job.RequestedPrinter} AS "${DEST}"
DEFINE ${Job.Customer} AS "XYZ" WHEN (${CLASS} == "Z") FINALLY QUIT

最初の DEFINE ステートメントは条件ステートメントです。この例で、RICOH ProcessDirector は、Job.JobType プロパティーの値を BILLS に設定します。これは、JCL ファイルからの DEST パラメーターの値が LOCAL の場合に当てはまります。DEST パラメーターが別の値の場合、RICOH ProcessDirector は制御ファイルからワークフローを設定しません。この場合、Download 入力装置に割り当てられたワークフローを使用するなど、別の方法を使用してワークフローが設定されます。

2 番目の DEFINE ステートメントは条件のないステートメントです。この例で、RICOH ProcessDirectorJob.Class ジョブプロパティーの値を、ジョブと一緒に渡された CLASS パラメーターの値に設定します。このため、RICOH ProcessDirector が受け取ったオリジナルの JCL ストリングが -opa=class=B を含む場合、RICOH ProcessDirectorJob.Class プロパティーの値を B に設定します。

3 番目の DEFINE ステートメントは条件ステートメントです。この例で、RICOH ProcessDirector は、Job.InputDataStream プロパティーの値を AFP に設定します。これは、JCL からの DATAT パラメーターの値が af の場合に当てはまります。DATAT パラメーターの値がこれ以外である場合、RICOH ProcessDirectorJob.InputDataStream プロパティーの値を設定しません。

4 番目と 5 番目の DEFINE ステートメントは、条件のないステートメントで、2 つの異なるジョブプロパティーの値を、同じパラメーターの値に設定します。

最後の DEFINE ステートメントは条件ステートメントです。このステートメントは、RICOH ProcessDirector に制御ファイルからの DEFINE ステートメントの読み取りを停止させることができます。ステートメントに定義された条件が真である場合、RICOH ProcessDirector は制御ファイルの読み取りを停止します。条件がfalseの場合、RICOH ProcessDirectorFINALLY QUITステートメント以降のすべてのDEFINEステートメントの評価を続行します。