JDFジョブチケットを使用したジョブ

入力装置にジョブを実行依頼するとき、それとともにJDFジョブチケットを実行依頼できます。 RICOH ProcessDirectorは、ジョブチケットの値から多くのジョブプロパティーを設定できます。JDFチケットを伴うジョブの動作は、Ricoh PDFプリンターを使用するように構成されているときに最適になります。

RICOH ProcessDirectorは、そのシステムが要求するJDF Specificationで定義されている機能(JDF IDP ICS(Integrated Digital Printing Interoperability Conformance Specification:統合化デジタル印刷の相互運用と適合の仕様)と関連するアプリケーションノートのサブセットなど)をサポートします。IDP ICSは、統合デジタルプリンターのためのJDFの複合デジタル印刷処理に基づいています。

RICOH ProcessDirectorは、JDFジョブチケットで使用可能な全ての値をサポートしているわけではありません。RICOH ProcessDirectorが値を使用してジョブプロパティーを設定できない場合は、サポートされていない値をジョブチケットから削除します。

    注意:
  • IdentifyPDFDocumentsステップは複数セットのPDFファイルとジョブチケットを受信できます。このステップは、これらを1つのPDFファイルと1つのジョブチケットに結合します。ステップが結合されたジョブチケットを作成する場合、ステップはRICOH ProcessDirectorがサポートする値のみを含めます。ステップは、結合されたジョブチケットにはサポートされない値を含めません。 IdentifyPDFDOcumentsステップは、PDF文書サポート機能により提供されます。

RICOH ProcessDirectorは、ジョブチケットが要求されたときはいつでも、可能な限りジョブチケットとジョブプロパティーノートブックを同期します。別のアプリケーションにジョブを実行依頼するRunExternalProgramステップテンプレートに基づくステップがワークフローに含まれている場合、同様にJDFジョブチケットも実行依頼します。このステップは、ジョブプロパティーノートブックのプロパティー値とジョブチケットの値を比較して、必要な場合はそれらを更新します。RICOH ProcessDirectorがサポートしているジョブチケットの値を他のアプリケーションが変更すると、そのアプリケーションの処理の終了後にRICOH ProcessDirectorがジョブプロパティーを更新して、更新済みのジョブチケットを返します。

次のように、メディアプロパティーの値は メディアマッチングの設定に依存するため、特殊なケースです。

  • メディアマッチングメディア製品 ID またはメディア名を使用するに設定されている場合、RICOH ProcessDirectorでは、ジョブの メディアプロパティーの値として、次のいずれかのメディア名が使用されます。
    • ジョブチケットで指定された製品 ID と一致するメディアオブジェクトの名前。
    • ジョブチケットで指定されたメディアの名前。

    RICOH ProcessDirector は最初に、ジョブチケットがメディア製品 ID を指定しているかどうかをチェックします。存在する場合、RICOH ProcessDirectorは、同じ製品 ID を持つシステムメディアオブジェクトを検索します。RICOH ProcessDirector が一致するものを見つけた場合、一致するメディアオブジェクトの名前をジョブの メディアプロパティーに保存します。RICOH ProcessDirector が一致するものを見つけられなかった場合、JDF ジョブチケットで指定されたメディア名を持つメディアオブジェクトを検索します。RICOH ProcessDirector が一致するものを見つけた場合、一致するメディアオブジェクトの名前をジョブの メディアプロパティーに保存します。

  • メディアマッチング以下で選択したプロパティーを使用するに設定されている場合、RICOH ProcessDirectorでは、ジョブチケットにリストされているメディアプロパティー(サイズなど)を使用して、既存のシステムメディアオブジェクトを検索し、一致するオブジェクトを検索します。適切なメディアオブジェクトを見つけると、そのオブジェクトの名前がジョブの メディアプロパティーの値として設定されます。

    ご使用のインストールの要件に基づいて、メディアマッチングに使用されるプロパティーを選択できます。

    複数のメディアオブジェクトが一致する場合、RICOH ProcessDirectorは、ジョブチケットの他のメディアプロパティー(メディアの名前など)に基づいて、最も一致するものを決定します。システムが最適なものを判断できないか、一致するメディアオブジェクトがない場合、そのジョブはエラー状態になります。そのジョブで メディアの修正アクションを使用してメディアを選択すると、ジョブをエラー状態から脱出させられます。

ジョブチケットがメディアとステープルの値を指定している場合、ジョブプロパティーノートブックでそれらの値を表示して変更できます。[スケジューリング]タブのメディアが必要プロパティーに、そのジョブまたはすべてのページ例外のメディア値がリストされます。 ステープルが必要プロパティーに、ステープルが必要かどうかが表示されます。 スケジューリングタブの メディアステープルに、ジョブの値を設定できます。ページ例外アクションを使用して、 ページ例外タブのページ値を変更できます。

ジョブチケットで面例外の値を指定した場合は、ユーザーインターフェースのジョブでページ例外アクションを使用して値を表示できます。 ページ例外は変更できません。

PDF Document Support機能を使用しており、ワークフロー内でジョブが IdentifyPDFDocumentsステップと BuildPDFFromDocumentsステップの間にある場合、メディア設定を一切変更しないでください。

    注意:
  • ページ例外の[メディア]と[ステープル]の値は、Ricoh PDFプリンターまたはパススループリンターに送信された、JDFジョブチケットを伴うPDFジョブにのみ適用されます。
  • ページ例外のメディア値のみが、Kodak PDFプリンターおよびXerox PDFプリンターに送信されたジョブに適用されます。これらのプリンターでは、ステープルはサポートされません。

JDFジョブチケットは、データファイルとともに、そのジョブのスプールディレクトリーに格納されます。ジョブチケットの名前は、jobID.overrides.jdfです。