文字セット定義ファイルを編集する

文字セットを作成または変更した場合、文字セット定義ファイルを編集しなければならないことがあります。

文字セット定義ファイルは、フォントの文字セット属性とフォントグローバル ID (FGID) を指定します。ファイルには 2 つのセクションがあります。1 つは文字セット ([CHARSET]) のセクションで、もう 1 つは FGID ([FGID]) のセクションです。各セクションの行では、異なるマッピングが定義されます。

[CHARSET] セクションでは、行に次の構文を使用します。

charset=fgid,height,width,strikeover,underline
charset
文字セットの 8 文字の ID。
fgid
文字セットのフォントグローバル ID。FGID の値は、38404096 の値、または 6526065534 の値にする必要があります。
height
文字セットの垂直方向のサイズ。1 ポイントの 10 倍で表されます。例えば、9 ポイントフォントの高さは 90 です。
  • ラスターフォントの場合は、height の有効な値は 1990 の整数です。
  • アウトラインフォントの場合は、値は 0 になります。height は AFP データストリームで指定されるからです。
width
セット内の文字の水平方向の平均サイズ。1 インチの 1440 倍で表されます。0 (ゼロ) を使用すると、高さとして入力した値を基にしてブラウザーが幅を決定します。この値はオプションです。
strikeover
文字のベースラインと平行な線を文字の中央に引かれたすべての文字に対するフォントを示します。文字セットに取り消し線フォントを適用する場合は、この値を 1 に設定します。それ以外の場合は、0 に設定します。この値はオプションです。
下線
文字のベースラインと平行な線を文字の下に引かれたすべての文字に対するフォントを示します。文字セットに underline フォントを適用する場合は、この値を 1 に設定します。それ以外の場合は、0 に設定します。この値はオプションです。

例えば、文字セット定義ファイルの [CHARSET] セクションには、次のような項目を指定できます。

[CHARSET]
C?H200A0=2304,110,73,0,0
C?D0GT15=230,80,96,0,0
DEFAULT=2308,80,0

[FGID] セクションでは、行に次の構文を使用します。

fgid=familyname,style,weight,italic
fgid
数値の FGID 値。
familyname
書体または書体ファミリーの名前 (Times New Roman、Courier など)。
    注意:
  • Type 0 または Type 1 フォントのファミリー名を特定するには、.pfa または .pfb ファイルをテキストエディターで開いて /FamilyName を検索します。このファミリー名は、fontmap.lst ファイルの中で .pfb ファイルのファイル名にマッピングされている必要があります。
  • OpenType または TrueType フォントの場合は、ttdef.fnt ファイルの中でそのフォントのマッピング先となっている Type 0 または Type 1 フォントのファミリー名を使用します。
  • ファミリー名にスペースが含まれていてはなりません。
style
フォントの一部の局面に関する一般的な記述。有効な値:
SWISS
sans serif プロポーショナルフォント。
ROMAN
serif プロポーショナルフォント。
SCRIPT
手書きのような表示になるように設計された等幅フォント。
MODERN
serif または sans serif にすることができる等幅フォント。
DISPLAY
装飾フォント。
weight
書体の太さの度合い。文字の作成に使用される直線や曲線の厚さを変更することで実現されます。有効な値: LIGHTMEDBOLD この値はオプションです。
italic
文字が右方に傾斜したフォントです。文字セットにイタリックフォントを適用する場合は、この値を 1 に設定します。それ以外の場合は、0 に設定します。この値はオプションです。

例えば、文字セット定義ファイルの [FGID] セクションには、次のような項目を指定できます。

[FGID]
230=Gothic,MODERN,MED,0
2304=SWISS,MODERN,MED,0
2308=TimesNewRoman,ROMAN,MED,0

文字セット定義ファイルを編集するには、次の手順に従います。

  1. Linux では、RICOH ProcessDirector グループ (デフォルトは aiwgrp1) のメンバーであるユーザー ID を使用して、1 次コンピューターにログインします。
  2. /opt/infoprint/ippd/afpviewer/font (Linux) または C:\Program Files\Ricoh\ProcessDirector\afpviewer\font (Windows) にナビゲートして、ファイル csdef.fntを見つけます。
  3. csdef.fnt ファイルをコピーし、それをバックアップとして保存します。
    例えば、そのコピーを csdef.fnt.bak として保存します。
  4. ファイルエディターで csdef.fnt を開きます。
  5. 上記の構文を使用して、ファイルの両方のセクションに必要な文字セットの新規行を挿入します。
      注意:
    • 疑問符 (?) を、文字セット名の中で任意の単一文字を表すワイルドカード文字として使用できます。? 文字は複数入力できます。
    • [CHARSET] セクションの DEFAULT 行は、リスト内の最後の行にする必要があります。行を追加するときは、Default 行の上に追加します。
    • 独自の AFP フォント文字セットを [CHARSET] セクションに追加する場合は、それに FGID を割り当てる必要があります。新しい文字セットの familyname、style、weight、および italic 属性が既存の文字セットの属性と同じである場合は、同じ FGID を使用できます。それ以外の場合は、固有の FGID を [FGID] セクションに追加する必要があります。
    • 最初の列にセミコロン(;)がある場合は、その行はコメントとして処理されます。
    • ファイル内のセクションヘッダーは大括弧([])で囲まれていて、除去したり変更したりしてはなりません。
    • 値はすべて、大/小文字が区別されます。
    • パラメーター値が無効であり、デフォルト値が存在する場合は、デフォルト値が使用されます。
    • パラメーターはすべて定位置パラメーターです。
    • パラメーター間にはブランクを挿入できます。
  6. 変更内容を保存し、ファイルを閉じます。