Ricoh PDFプリンターでジョブが印刷されない
Ricoh PDFプリンターデバイスを使用してカットシートプリンターにジョブを送信するためのRICOH ProcessDirector の設定は、難しい場合があります。Ricoh PDFプリンターを設定してもジョブが印刷されない場合、以下の手順で最も一般的な設定の問題を確認してください。
Ricoh PDFプリンターで印刷の問題を解決しようとする場合、以下の操作を行います。
- この問題が初めての場合:
- RICOH ProcessDirector で、Ricoh PDFプリンターデバイスを無効にします。
- メーカーの指示に従い、コントロールユニット、プリンターエンジン、全ての前処理および後処理装置を停止します。システムの全ての要素を正しい順序でシャットダウンしていることを確認します。
- コントロールユニット、プリンターエンジン、全ての前処理・後処理装置を再度起動します。メーカーの指示に従い、正しい順番で各項目を起動します。
- 手順の全てが再起動されオンラインになった後、RICOH ProcessDirectorでRicoh PDFプリンターデバイスを有効にします。
- もう一度印刷ジョブを送信してみてください。問題が再発する場合は、以下の手順を続けます。
- 使用するプリンターモデルが、使用しているRICOH ProcessDirectorバージョンでRicoh PDFプリンターとして使用できることを確認します。
- RICOH ProcessDirectorで、 プリンターポートレットのプリンターを検索します。
- プリンターを選択し、 をクリックします。
- プリンターWebページが開かない場合は、ネットワークの問題で接続が遮断されている可能性があります。ネットワークチームと連携し、ネットワークの問題を解決してください。想定される問題としては、ファイアウォール、プロキシサーバー、ウイルス対策ソフト、その他のセキュリティー対策ソフトなどがあります。
- ネットワークを変更するたびに、正常にページを開くことができるようになるまで、プリンターWebページを開いてみてください。
- プリンターWebページで、プリンターモデルを検索します。
- RICOH ProcessDirectorがこのプリンターモデルをRicoh PDFプリンターとして定義することをサポートしていることを確認します。RICOH ProcessDirectorで、Ricoh PDF プリンターデバイスを検索し、プロパティーを開きます。 プリンタータイププロパティーから、使用しているプリンターモデルを検索します。使用しているモデルがリストにない場合、RICOH ProcessDirectorの現在のレベルでは、Ricoh PDFプリンターとして定義できません。Ricoh PDFプリンター機能を、プリンターモデルに対応したレベルに更新できる場合もあります。
Ricoh PDFプリンター機能を1年以上バージョンアップしていない場合は、サポートチケットを発行し、最新バージョンを要求してください。新しいバージョンをインストールして、再度印刷をお試しください。問題が解決されない場合は、この手順に戻ります。
- Ricoh PDFプリンター機能の最新バージョンをお持ちの場合、または新しいバージョンをインストールしても、使用しているモデルがリストに表示されない場合は、別のタイプのプリンターデバイスを選択してください。
たとえば、パススループリンターを作成したり、リコーのソフトウェア販売担当者にカスタムプリンター定義を要求したりできます。
- Ricoh PDFプリンターが、RICOH ProcessDirector、コントロールユニットの設定で、これらのプロパティーに正しい値を使用していることを確認してください。次の値は、プリンターWebページで確認できます。
- プリンターポート
- プリンターTCP/IPアドレスまたはホスト名
- プリンター側とRICOH ProcessDirectorでのSNMP設定が同じであることを確認します。
- 同じSNMPコミュニティー名を使用し、両方でSNMPが有効になっていることを確認します。
- RICOH ProcessDirectorは、SNMP v1またはv3のみをサポートしています。プリンターがSNMP v2を使用している場合、SNMP接続は機能しません。SNMP v1またはv3を使用するようにプリンターを変更します。
- SNMPは、UDPポート161番で要求を受信します。UDPポート161番が開いていることを確認してください。
- RICOH ProcessDirectorサーバーとプリンター間のSNMPトラフィックが、設置されているファイアウォールを通過できることを確認します。ファイアウォールルールがタイムアウトせず、SNMPトラフィックが常に両方向(サーバーからプリンターへ、プリンターからサーバーへ)に流れることを確認してください。
- プリンターがRICOH ProcessDirectorからジョブを受信するように正しく設定されていることを確認します。 プリンターに接続されているコントロールユニットによっては、ホットフォルダー、仮想プリンター、RICOH ProcessDirectorのプリントキューをコントロールユニットに定義する必要があります。対応するジョブ実行依頼方および装置の設定方法については、使用しているコントロールユニットのマニュアルを参照してください。
この設定、構成および確認は、リコーのプリンターサービス担当者とともに行います。
- PDF/JDF印刷ジョブ(JDFジョブチケットを添付したPDFファイル)を送信しようとしている場合、プリンターがJDFを受信するように設定されていることを確認してください。
JDFは、デフォルトでは全てのプリンターで有効ではありません。
- プリンターがRicoh内部コントローラー(RICOH TotalFlow Print Serverまたは EFI Fiery コントローラーではない)を使用し、PostScriptジョブを送信する場合は、プリンターに該当装置の正しいPostScriptオプションがインストールされ、有効になっていることを確認してください。Adobe PostScript 3カードオプションを使用するか、使用しているプリンターモデルで使用できる場合は、IRIPS Postscript 3として知られるオンボードPostScriptエミュレーションソフトウェアを使用する必要があります。
- 全ての設定が正しい場合は、Ricoh PDFプリンターオブジェクトの送信するデータストリームプロパティーの値を、別のデータストリームに変更してみてください。たとえば、PDF/JDFのジョブが失敗する場合、 送信するデータストリームを PostScriptに送信するように変更し、再度そのジョブを実行依頼してください。
- アプリケーション間でリソースの競合が発生していないかどうか、大局的に評価してください。プリンターによっては、異なるプロトコルで実行依頼されたジョブをより優先的に処理する場合があります。他のアプリケーションがRICOH ProcessDirectorより優先され、それらのアプリケーションが定期的にジョブを送信する場合、RICOH ProcessDirectorからのジョブがブロックされることがあります。
このプリンターにジョブを送信しているアプリケーションの数を調べることができます。このプリンターを使用するアプリケーションが1つでもある場合、RICOH ProcessDirectorを使用してジョブを送信しようとすると、そのアプリケーションが邪魔になる可能性があります。
このような可能性をテストするため、このプリンターを使用する他のアプリケーションをシャットダウンし、RICOH ProcessDirectorからジョブを実行依頼してください。印刷に成功した場合は、他のアプリケーションを1つずつ有効にして、問題が発生しているアプリケーションを特定してください。
- システム全体を再起動し、全てを正常な状態に戻します。
- RICOH ProcessDirectorを含め、プリンターにジョブを送信する全てのアプリケーションをシャットダウンします。
- コントロールユニット、プリンターエンジン、および全ての前処理・後処理装置をシャットダウンします。
- 注意:
- メーカーの指示に従い、正しい順序で完全に機器をシャットダウンします。
- コントロールユニット、プリンターエンジン、全ての前処理・後処理装置を正しい順序で起動します。
- 注意:
- メーカーの指示に従い、正しい順序で機器を起動します。続行する前に、全てのコンポーネントが準備完了状態であることを確認します。
- RICOH ProcessDirectorを起動し、Ricoh PDFプリンターオブジェクトを有効にします。
- RICOH ProcessDirectorからジョブを実行依頼し、正しく処理されるかどうかを確認します。
- プリンターにジョブを送信する他のアプリケーションを起動します。
- これらの提案で解決しない場合は、リコーソフトウェアサポートに連絡する準備をしてください。以下の手順で、ソフトウェアサポートが問題の評価を開始するために必要なデータを収集してください。
- RICOH ProcessDirectorで、 を開きます。
- Ricoh PDFプリンターからジョブデータをキャプチャーの値を はいに変更します。
- 重要:
- この設定が利用できない場合は、ソフトウェアサポートに連絡し、RICOH ProcessDirectorに追加するための更新を要求してください。
- この設定をオンにすると、再びオフにするまで、全てRicoh PDFプリンターに送信されるジョブデータがキャプチャーされます。提出されたジョブが機密データ(個人識別情報(PII)または電子個人医療情報(ePHI)など)を含む場合、そのデータを保護するために適切な予防措置を講じてください。
データの種類と範囲については、データをアップロードする前に、リコーソフトウェアサポートの担当者に相談してください。リコーもそのデータを保護するために必要な対応を取ることができます。
- ジョブデータのキャプチャーには、大量のディスク容量が必要です。したがって、このキャプチャープロパティーはデバッグおよびトレース目的でのみオンにし、できるだけ早くオフにすることをお勧めします。この場合、1つのジョブを実行依頼してRicoh PDFプリンターで印刷に失敗した後、このキャプチャープロパティをオフにしてください。
- 保存をクリックします。
- トラブルシューティングを行うRicoh PDFプリンターにジョブを送信します。 ジョブデータは、次のキャプチャーファイルに保存されます。
- Linuxの場合:
/aiw/aiw1/pc/ws/webapps/printing/WEB-INF/tmp/printing/
- Windowsの場合:
C:\aiw\aiw1\pc\ws\webapps\printing\WEB-INF\tmp\printing\
- Linuxの場合:
- Ricoh PDFプリンターからジョブデータをキャプチャープロパティーをオフにします。
- キャプチャーをクリックします。 を開き、
- 次のデータを収集し、ソフトウェアサポートに提供できるようにします。
- 印刷するPDFファイル。
- 失敗したジョブのログ。
- キャプチャーアクションで生成したキャプチャーファイル。
- 次のディレクトリーを含むZIPファイル:
- ジョブのスプールディレクトリー
- C:\aiw\aiw1\pc\ws\webapps\printing\WEB-INF\tmp\printing
- C:\aiw\aiw1\pc\ws\webapps\printing\WEB-INF\logs
- C:\aiw\aiw1\pc\version
- 注意:
- これらのディレクトリーはデフォルト値です。別のドライブや別のディレクトリ構成にインストールした場合は、必要に応じてパスを調整してください。
- 重要:
- キャプチャーアクションを実行したときにePHIジョブが印刷中だった場合は、ファイルを送信しないでください。ソフトウェアサポートに連絡する際、レッドゾーンの設定が必要なこと、レッドゾーンへのジョブのアップロードに関する情報が必要であることを伝えてください。
- リコーソフトウェアサポートに電話し、問題を説明してください。ファイルの中にePHIが含まれているかどうかを含め、どのような情報を収集したかを知らせてください。