インサーター機能のPDFワークフロー
フルインサーター機能には、サンプルワークフローが用意されています。ここには、挿入のためにジョブを受信して準備し、それらのジョブを印刷し、インサーター制御ファイルをインサーターコントローラーに送信し、インサーター結果ファイルを読み取り、またジョブが挿入を完了した後でそれらのジョブを調整するために必要なステップが組み込まれています。これらのワークフローをコピーして、ご使用の環境に合わせて編集します。または、サンプルワークフローのステップを既存のワークフローに追加します。
- 注意:
- システムでフェーズ名をカスタマイズしている場合、このトピックのフェーズ名がシステム内の名前と一致しない場合があります。
- Quadient Inserter Express機能がある場合、サンプルワークフローが用意されています。サンプルワークフローを実行するには、QuadientInserterSampleワークフローを実行するを参照してください。
インサーターコントローラーで[開いたループ]再印刷方式を指定している場合、2 つのワークフローが必要です。
- オリジナルワークフロー:このワークフローは、システムに入るジョブに割り当てられます。このジョブタイプには、受信フェーズと準備フェーズのステップが含まれます。
- 実動ワークフロー:このワークフローには、アセンブルフェーズ、印刷フェーズ、挿入フェーズ、および完了フェーズのステップが含まれます。
インサーターコントローラーが、[閉じたループ]再印刷方式を指定している場合、必要なワークフローは 1 つのみです。ワークフローには、受信フェーズから完了フェーズまでのすべてのステップを組み込みます。2 つのワークフローを使用するかどうかは任意です。例えば、多数のジョブが受信、準備、およびアセンブルフェーズで共通の処理ステップを使用しているが、印刷、挿入、および完了フェーズでは異なる処理ステップを使用する場合は、2 つのワークフローを使用します。
インサーター機能には、以下の PDF ワークフローが用意されています。
- ReceivePDFInsert_I:受信フェーズと準備フェーズのステップが含まれます。アセンブルフェーズでは、このワークフローは PrintPDFInsert_I ワークフローに変わります。
- PrintPDFInsert_I:アセンブルフェーズ、印刷フェーズ、挿入フェーズ、および完了フェーズのステップが含まれます。インサーター制御ファイルを作成および送信するためのステップは入っていません。
- ReceivePDFInsert_II:受信フェーズと準備フェーズのステップが含まれます。アセンブルフェーズでは、このワークフローは PrintPDFInsert_II ワークフローに変わります。
- PrintPDFInsert_II:アセンブルフェーズ、印刷フェーズ、挿入フェーズ、および完了フェーズのステップが含まれます。ここには、インサーター制御ファイルを作成および送信するためのステップ (ファイルベースのインサーターに必要) が入っています。
- 注意:
- インサーター制御ファイルを必要としないインサーター用には、ReceivePDFInsert_I および PrintPDFInsert_I ワークフローを使用します。
表 オリジナルワークフローでのステップ に、オリジナルワークフローでの挿入に関する必須ステップおよびオプションステップを示します。
オリジナルワークフローでのステップ
ステップテンプレート | 必須 | 説明 | 注 |
---|---|---|---|
受信フェーズ | |||
SetJobPropsFromTextFile | はい | 入力ファイルに付随するテキストファイルを使用して、ジョブプロパティーを設定します。 | |
DetectInputDataStream | いいえ (注を参照) | 入力データストリームの形式を検出します。 | このステップは、SetJobPropsFromTextFile ステップが入力データストリームの形式を指定しない場合に必要です。 |
準備フェーズ | |||
CountPages | はい | ページを物理シートにマップします。 | |
IdentifyPDFDocuments | はい | 文書を識別して、文書データを文書プロパティーにマップし、文書プロパティーファイルを作成します。 | |
WriteDocumentsToDatabase | はい | ジョブ内の文書をデータベースに登録します。 | このステップは、文書の追跡に使用するために固有な文書 ID を割り当てます。 |
アセンブルフェーズ | |||
ChangeJobType | はい (注を参照) | 新しいワークフローに変更します。 | ワークフローを 1 つだけ作成する場合には、このステップを含めないで、このワークフローの実動ワークフローに示されているすべてのステップを含めます。 |
印刷フェーズ | |||
挿入フェーズ | |||
完了フェーズ | |||
RemoveJobs | いいえ | ChangeJobType ステップがワークフロー内にある場合、ジョブはこのステップを実行しません。 |
実動ワークフローでのステップ
ステップテンプレート | 必須 | 説明 | 注 |
---|---|---|---|
受信フェーズ | |||
SetJobPropsFromTextFile | はい | 入力ファイルに付随するテキストファイルを使用して、ジョブプロパティーを設定します。 | オリジナルワークフローの設定が設定されたままになっているジョブプロパティー。実動ワークフローで処理されるステップまたは規則が、新規のジョブプロパティーを設定できます。ただし、オリジナルワークフローで設定されたジョブプロパティーの値は変更できません。 |
準備フェーズ | |||
アセンブルフェーズ | |||
SetInsertProperties | はい | インサーター文書プロパティーを設定します。 | |
BuildPDFFromDocuments | はい | PDF ジョブを作成します。また、RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat 制御ファイルに変更を適用します。 | RICOH ProcessDirector Plug-in for Adobe Acrobat 制御ファイルは既存のインサーター制御情報 (OMR マークなど) を非表示にして、挿入用の新規のバーコードと ORM マークを作成できます。 |
印刷フェーズ | |||
CountPages | はい | ページを物理シートにマップします。 | |
CreatePageRanges | はい | ジョブを部分的に再印刷できるようにします。 | |
PrintJobs | はい | ジョブをプリンターに送信します。 | |
挿入フェーズ | |||
WriteInserterControlFile | いいえ (注を参照) | ジョブのインサーター制御ファイルを作成します。 | このステップは、ファイルベースのインサーターに必要です。
印刷が完了する前にインサーターオペレーターがジョブをロードする場合は、WriteInserterControlFile ステップと SendInserterControlFile ステップを、PrintJobs ステップの前に移動します。 |
SendInserterControlFile | いいえ (注を参照) | インサーター制御ファイルをインサーターコントローラーに送信します。 | このステップは、ファイルベースのインサーターに必要です。 |
InsertJobs | はい | ジョブの挿入を処理します。 | このステップではインサーターコントローラーを選択します。また、インサータージョブ名が RICOH ProcessDirector ジョブ番号と異なる場合には、インサータージョブ名を指定します。 |
調整 | はい | どの文書を再印刷するかを判別します。 | このステップで手動調整または自動調整を選択します。また、挿入の後で損傷した文書を再印刷するためのプリンターを選択します。 |
CreateInserterReprints | はい | 同じジョブの文書を再印刷 ([閉じたループ]再印刷方式)、または再印刷する文書が入っている子ジョブを作成します ([開いたループ]再印刷方式)。 | |
完了フェーズ | |||
RetainCompletedJobs | いいえ | 指定の保存期間、システムにジョブを保持します。 | |
RemoveJobs | はい | システムからジョブを削除します。 |