AFP Support
AFP は、Mixed Object Document Content Architecture (MO:DCA) および Intelligent Printer Data Stream (IPDS) プロトコルを含む、正式な情報表示アーキテクチャのセットです。プリンタードライバーコンポーネントは、装置に依存しない AFP データストリームを、プリンターに入力するための IPDS に変換します。
AFP の特長:
- トランザクション指向のデータストリーム。プリンターが、受信、印刷、スタック時に各ページの正確な状況を通知できるため、RICOH ProcessDirector サーバーとプリンターの間で整合性が保証されます。
- オープンな業界標準データフォーマットのサポート。
- セキュリティーで保護されたリソースの中央管理。リソースが各プリンター上に存在する必要はありません。一度ロードして、ラスターイメージとして処理したら、再利用できます。デジタル署名など、機密性の高いリソースは、必要に応じてダウンロードし、ジョブの終了時に削除できます。
AFP は、ジョブ内の文書を処理するとき、文書を定義する情報をジョブのデータストリーム内に保持します。データストリーム内の文書を定義する制御ファイルが、別途必要になることはありません。
AFP Support 機能は次の 3 つの主要な要素で構成されます。
- 新しいタイプの入力装置とサンプル
- 2 つの新しいタイプのプリンター装置
- 新しいスケジューリングプロパティー
- 新しいステップテンプレート
- 新しいワークフロー
- リソース
- 文書処理機能
Download 入力装置タイプ
Download for z/OSまたはAFP Download Plusを使用して、z/OSホストからDownload入力装置にジョブを送信できます。DownloadAFP入力装置は、AFP データセットに対応します。 DownloadLineData入力装置は、行データまたは混合モードデータに対応します。
AFP と PCLOut のプリンター装置タイプ
AFPプリンターは、Intelligent Printer Data Stream(IPDS)プリンターを表します。このプリンターはジョブを AFP フォーマットで印刷します。Transform 機能で AFP フォーマットに変換されたジョブも含まれます。AFP プリンター装置には、多くの追加プリンタープロパティーが含まれています。これらのプロパティーで、データのフォーマット、リソース、カラー管理、RICOH ProcessDirector サーバーとプリンター間の通信を制御します。
PCLOut プリンターは、Printer Command Language (PCL) プリンターを意味します。このプリンターは、AFP フォーマットで実行依頼され、RICOH ProcessDirector の AFP 印刷ドライバーコンポーネントによって PCL フォーマットに自動的に変換されたジョブを印刷します。ジョブをプリンターに送信するコマンドを指定します。PCLOut プリンター装置には、AFP プリンター装置に含まれる追加プリンタープロパティーの一部が含まれています。
新しいスケジューリングプロパティー
AFP Support機能は、ジョブ用に次のスケジューリングプロパティーを追加します。 ジョブクラス、 ジョブ宛先、および ジョブ用紙。
機能は、プリンター用に次のスケジューリングプロパティーを追加します。ジョブクラス、 ジョブ宛先、および ジョブ用紙。
新しいステップテンプレート
この機能は、ワークフロー内で AFP ジョブを処理する複数のステップテンプレートを追加します。例:
- ConvertLineDataJobIntoAFPステップテンプレートに基づくステップは、行データジョブを AFP フォーマットに変換して、変換プロセスを制御するさまざまなジョブプロパティーを設定します。
- EnableRepositioningステップテンプレートに基づくステップは、RICOH ProcessDirector ビューアーコンポーネントで使用するために AFP ジョブまたは PDF ジョブの各ページの先頭を検出します。このステップでは、再印刷する文書や、プリンターでエラーが発生した場合にジャンプ先とする文書を個別に選択できます。
- InsertCMRステップテンプレートに基づくステップは、AFP カラー管理リソース (CMR) をジョブに挿入します。
新しいワークフロー
この機能には、独自のワークフローを作成するときにテンプレートとして使用できる複数のワークフローが用意されています。例:
- AFPワークフローは、ホットフォルダー入力装置に対して実行依頼されるか、LPD プロトコルを使用する AFP 入力ファイルを処理します。
- PreviewPrintWithColorManagementワークフローは、異なるAFP CMRを使用して、ジョブの2つのサンプルをInfoPrint® 5000で印刷します。次に、選択した CMR を使用して、ジョブ全体を印刷できます。
- OutputPDFワークフローは、Transform Featureを使用して異なるデータストリーム(AFP、PCL、PostScript、SAPなど)のジョブをPDFファイルに変換します。例えば、このワークフローを使用して、ご使用のプリンターに関連付けられたホットフォルダーに PDF ファイルをコピーできます。AFP Support機能は、Transform Featureの前提条件です。
- Transformワークフローは、RICOH ProcessDirector Transform または InfoPrint Transform Manager を呼び出して、入力ファイルを AFP フォーマットに変換します。
リソース
この機能は、次のリソースを提供します。
- 用紙の特性を記述する書式定義。特性には、必要なオーバーレイ (ある場合)、給紙機構 (カットシートプリンターの場合)、両面印刷、テキスト抑止、および用紙上の合成テキストデータの位置などがあります。
- AFP カラー管理リソース (CMR)。ICC プロファイルやハーフトーンといったカラー管理情報すべてを提供します。これらの情報は、AFP システムが印刷ジョブを処理し、どの装置でもカラーの表現を一定に保つために必要です。
- AFP 互換フォント。等間隔および混合ピッチの両方のタイプのフォントファミリーが含まれます。
- AFP ページ定義リソース。シートあたりの行数、フォント選択、印刷方向、および合成ページでの位置決めを行う個別データフィールドのマッピングなど、フォーマット制御機構のセットが含まれます。
- AFP プリンターで印刷するバナーページの構成ファイル。複数部を印刷する AFP ジョブで、1 部ごとに印刷するセパレーターページを含みます。
文書処理機能
AFP ジョブ内の個々の文書を処理するために、AFP Support 機能は次の機能を追加します。
- RICOH Visual Workbench
RICOH Visual Workbench の AFP Indexer モードでは、AFP ファイル内で文書を識別して索引タグを作成できます。RICOH ProcessDirector で文書と索引タグを含む AFP ファイルを表示し、ファイル内をナビゲートして、索引タグに特定の値を含むページを検出できます。また、1 つ以上の文書内のすべてのページを再印刷できます。
Document Property Designer モードでは、AFP ファイルの文書プロパティーとジョブプロパティーをカスタマイズできます。カスタマイズしたプロパティーには、AFP 文書内のいずれの索引タグ値も含めることができます。
AFP Enhancer モードでは、バーコードとテキストを作成し、廃止されたバーコードなどの不要なコンテンツが含まれる領域を非表示にできます。
- 新しいステップテンプレート
IdentifyDocumentsステップテンプレートと BuildAFPFromDocumentsステップテンプレートに基づくステップでは、文書の識別、文書の索引タグのデータ値の抽出、RICOH Visual Workbench で AFP ジョブに対して行った文書変更の適用などを実行します。
SortDocuments、 SplitDocuments、および GroupDocumentsの各ステップテンプレートに基づくステップでは、単一ファイル内の文書を操作して、その文書を 1 つ以上の新しいジョブとして出力できます。
SetDocPropsFromListステップテンプレートに基づくステップでは、RICOH ProcessDirector の外部にあるリストファイルから文書プロパティー値を設定できます。文書プロパティーの値を使用して、ジョブ内の文書を共通の処理用にグループ化できます。
AFP 文書を PDF に変換する場合、EmailDocumentsステップテンプレートに基づくステップで、ジョブ内の各 PDF 文書を添付ファイルとして 1 つの E メールアドレスに送信できます。